JP6553873B2 - 位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、位相差フィルムの製造方法に関する。
液晶表示装置(LCD)、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(OLED)等の画像表示装置において、表示特性の向上や反射防止を目的として円偏光板が用いられている。円偏光板は、代表的には、偏光子と位相差フィルム(代表的にはλ/4板)とが、偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とが45°の角度をなすようにして積層されている。従来、位相差フィルムは、代表的には、縦方向および/または横方向に一軸延伸または二軸延伸することにより作製されているので、その遅相軸は、多くの場合、フィルム原反の横方向(幅方向)または縦方向(長尺方向)に発現する。結果として、円偏光板を作製するには、位相差フィルムを横方向または縦方向に対して45°の角度をなすように裁断し、1枚ずつ貼り合わせる必要があった。
このような問題を解決するために、斜め方向に延伸することにより、位相差フィルムの遅相軸を斜め方向に発現させる技術が提案されている。しかし、現在までに提案されている技術はいずれも、得られる位相差フィルムの寸法変化(特に加熱時の寸法変化)が大きく、また、フィルムの幅方向において寸法変化の度合いが不均一であるという問題がある。
特許第4845619号
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、寸法変化が少なく、かつ、若干の寸法変化が生じた場合にも寸法変化の度合いがフィルム内で均一である位相差フィルムを高い製造効率で製造し得る方法を提供することにある。
本発明の位相差フィルムの製造方法は、フィルムの左右端部を、それぞれ、縦方向のクリップピッチが変化する可変ピッチ型の左右のクリップによって把持する把持工程、該フィルムを予熱する予熱工程、該左右のクリップのクリップピッチをそれぞれ独立して変化させて、該フィルムを斜め延伸する斜め延伸工程、該左右のクリップのクリップピッチを減少させて該フィルムを縦方向に収縮させる収縮工程、および該フィルムを把持するクリップを解放する開放工程を含み、該収縮工程において、左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチが減少し始める位置と、他方のクリップのクリップピッチが減少し始める位置とを縦方向における異なる位置とした状態で、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチまで縮小することを含む。
1つの実施形態においては、上記斜め延伸工程が、前記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチが増大し始める位置と他方のクリップのクリップピッチが増大し始める位置とを縦方向における異なる位置とした状態で、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチまで拡大することを含む。
1つの実施形態においては、上記斜め延伸工程が、(i)前記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチを増大させ、かつ、他方のクリップのクリップピッチを減少させること、および(ii)該減少したクリップピッチを該拡大したクリップピッチと同じピッチまで増大させ、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチとすることを含む。
1つの実施形態においては、上記斜め延伸工程において先にクリップピッチを増大させた一方のクリップのクリップピッチを前記収縮工程において、他方のクリップに遅れて減少させることを含む。
1つの実施形態においては、本発明の位相差フィルムの製造方法は、上記フィルムを斜め延伸工程の後かつ収縮工程前に、前記左右のクリップのクリップピッチを減少させて該フィルムを縦方向に収縮させながら横方向に延伸することをさらに含む。
1つの実施形態においては、上記フィルムを構成する材料が、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、シクロオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂またはポリエステルカーボネート系樹脂である。
本発明の別の局面によれば、位相差フィルムが提供される。この位相差フィルムは、上記製造方法により得られ、面内位相差が、Re(550)<Re(650)の関係を満たす。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムのRe(550)とRe(650)との比{(Re(550)/Re(650)}が、0.8〜0.97である。
本発明の製造方法は、フィルムの斜め延伸を行った後、縦方向に収縮させ、かつ、収縮を開始する位置をフィルムの左右で異なる位置とすることを含む。このような製造方法によれば、斜め方向に遅相軸を有する位相差フィルムを高い製造効率で得ることができる。本発明の製造方法により得られた位相差フィルムは、寸法変化が少なく、かつ、若干の寸法変化が生じた場合にも寸法変化の度合いがフィルム内で均一となり、軸精度に優れる。さらに、本発明の製造方法により得られた位相差フィルムを用いれば、偏光板と組み合わせて、いわゆるロールトゥロールで円偏光板を製造することが可能となり、円偏光板製造の高効率化を図ることができる。
本発明の製造方法に用いられ得る延伸装置の一例の全体構成を説明する概略平面図である。 図1の延伸装置においてクリップピッチを変化させるリンク機構を説明するための要部概略平面図であり、クリップピッチが最小の状態を示す。 図1の延伸装置においてクリップピッチを変化させるリンク機構を説明するための要部概略平面図であり、クリップピッチが最大の状態を示す。 本発明の製造方法における斜め延伸の1つの実施形態を説明する模式図である。 図4に示す斜め延伸の際の延伸装置の各ゾーンとクリップピッチとの関係を示すグラフである。 別の実施形態の斜め延伸の際の延伸装置の各ゾーンとクリップピッチとの関係を示すグラフである。 (a)および(b)は、図4に示す斜め延伸の際の延伸装置の各ゾーンとクリップピッチとの関係を示すグラフである。 さらに別の実施形態の斜め延伸の際の延伸装置の各ゾーンとクリップピッチとの関係を示すグラフである。 本発明の製造方法により得られる位相差フィルムを用いた円偏光板の概略断面図である。 本発明の1つの実施形態による円偏光板の製造方法を説明する概略図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
本発明の位相差フィルムの製造方法は、延伸対象のフィルムの左右端部を、それぞれ、縦方向のクリップピッチが変化する可変ピッチ型の左右のクリップによって把持する把持工程;該フィルムを予熱する予熱工程;該左右のクリップのクリップピッチをそれぞれ独立して変化させて、該フィルムを斜め延伸する斜め延伸工程;該左右のクリップのクリップピッチを減少させて該フィルムを縦方向に収縮させる収縮工程;および該フィルムを把持するクリップを解放する開放工程;を含む。以下、各工程について詳細に説明する。
A.把持工程
最初に、図1〜図3を参照して、本工程を含む本発明の製造方法に用いられ得る延伸装置について説明する。図1は、本発明の製造方法に用いられ得る延伸装置の一例の全体構成を説明する概略平面図である。図2および図3は、それぞれ、図1の延伸装置においてクリップピッチを変化させるリンク機構を説明するための要部概略平面図であり、図2はクリップピッチが最小の状態を示し、図3はクリップピッチが最大の状態を示す。延伸装置100は、平面視で、左右両側に、フィルム把持用の多数のクリップ20を有する無端ループ10Lと無端ループ10Rとを左右対称に有する。なお、本明細書においては、フィルムの入口側から見て左側の無端ループを左側の無端ループ10L、右側の無端ループを右側の無端ループ10Rと称する。左右の無端ループ10L、10Rのクリップ20は、それぞれ、基準レール70に案内されてループ状に巡回移動する。左側の無端ループ10Lは反時計廻り方向に巡回移動し、右側の無端ループ10Rは時計廻り方向に巡回移動する。延伸装置においては、シートの入口側から出口側へ向けて、把持ゾーンA、予熱ゾーンB、延伸ゾーンC、収縮ゾーンD、および解放ゾーンEが順に設けられている。なお、これらのそれぞれのゾーンは、延伸対象となるフィルムが実質的に把持、予熱、斜め延伸、収縮および解放されるゾーンを意味し、機械的、構造的に独立した区画を意味するものではない。また、それぞれのゾーンの長さの比率は、実際の長さの比率と異なることに留意されたい。
把持ゾーンAおよび予熱ゾーンBでは、左右の無端ループ10R、10Lは、延伸対象となるフィルムの初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されている。延伸ゾーンCでは、予熱ゾーンBの側から収縮ゾーンDに向かうに従って左右の無端ループ10R、10Lの離間距離が上記フィルムの延伸後の幅に対応するまで徐々に拡大する構成とされている。図示例においては、収縮ゾーンDでは、左右の無端ループ10R、10Lは、上記フィルムの延伸後の幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されている。収縮ゾーンDでは、左右の無端ループ10R、10Lは、上記フィルムの延伸後の幅から徐々に拡大または縮小するよう構成されていてもよい(図示せず)。
左側の無端ループ10Lのクリップ(左側のクリップ)20および右側の無端ループ10Rのクリップ(右側のクリップ)20は、それぞれ独立して巡回移動し得る。例えば、左側の無端ループ10Lの駆動用スプロケット11、12が電動モータ13、14によって反時計廻り方向に回転駆動され、右側の無端ループ10Rの駆動用スプロケット11、12が電動モータ13、14によって時計廻り方向に回転駆動される。その結果、これら駆動用スプロケット11、12に係合している駆動ローラ(図示せず)のクリップ担持部材30に走行力が与えられる。これにより、左側の無端ループ10Lは反時計廻り方向に巡回移動し、右側の無端ループ10Rは時計廻り方向に巡回移動する。左側の電動モータおよび右側の電動モータを、それぞれ独立して駆動させることにより、左側の無端ループ10Lおよび右側の無端ループ10Rをそれぞれ独立して巡回移動させることができる。
さらに、左側の無端ループ10Lのクリップ(左側のクリップ)20および右側の無端ループ10Rのクリップ(右側のクリップ)20は、それぞれ可変ピッチ型である。すなわち、左右のクリップ20、20は、それぞれ独立して、移動に伴って縦方向(MD)のクリップピッチ(クリップ間距離)が変化し得る。可変ピッチ型は、任意の適切な構成により実現され得る。以下、一例として、リンク機構(パンタグラフ機構)について説明する。
図2および図3に示すように、クリップ20を個々に担持する平面視横方向に細長矩形状のクリップ担持部材30が設けられている。図示しないが、クリップ担持部材30は、上梁、下梁、前壁(クリップ側の壁)、および後壁(クリップと反対側の壁)により閉じ断面の強固なフレーム構造に形成されている。クリップ担持部材30は、その両端の走行輪38により走行路面81、82上を転動するよう設けられている。なお、図2および図3では、前壁側の走行輪(走行路面81上を転動する走行輪)は図示されない。走行路面81、82は、全域に亘って基準レール70に並行している。クリップ担持部材30の上梁と下梁の後側(クリップと反対側)には、クリップ担持部材の長手方向に沿って長孔31が形成され、スライダ32が長孔31の長手方向にスライド可能に係合している。クリップ担持部材30のクリップ20側端部の近傍には、上梁および下梁を貫通して一本の第1の軸部材33が垂直に設けられている。一方、クリップ担持部材30のスライダ32には一本の第2の軸部材34が垂直に貫通して設けられている。各クリップ担持部材30の第1の軸部材33には主リンク部材35の一端が枢動連結されている。主リンク部材35は、他端を隣接するクリップ担持部材30の第2の軸部材34に枢動連結されている。各クリップ担持部材30の第1の軸部材33には、主リンク部材35に加えて、副リンク部材36の一端が枢動連結されている。副リンク部材36は、他端を主リンク部材35の中間部に枢軸37によって枢動連結されている。主リンク部材35、副リンク部材36によるリンク機構により、図2に示すように、スライダ32がクリップ担持部材30の後側(クリップ側の反対側)に移動しているほど、クリップ担持部材30同士の縦方向のピッチ(以下、単にクリップピッチと称する)が小さくなり、図3に示すように、スライダ32がクリップ担持部材30の前側(クリップ側)に移動しているほど、クリップピッチが大きくなる。スライダ32の位置決めは、ピッチ設定レール90により行われる。図2および図3に示すように、クリップピッチが大きいほど、基準レール70とピッチ設定レール90との離間距離が小さくなる。なお、リンク機構は当業界において周知であるので、より詳細な説明は省略する。
上記のような延伸装置を用いてフィルムの斜め延伸を行うことにより、斜め方向(例えば、縦方向に対して45°の方向)に遅相軸を有する位相差フィルムが作製され得る。まず、把持ゾーンA(延伸装置100のフィルム取り込みの入り口)において、左右の無端ループ10R、10Lのクリップ20によって、延伸対象となるフィルムの両側縁が互いに等しい一定のクリップピッチで把持され、左右の無端ループ10R、10Lの移動(実質的には、基準レール70に案内された各クリップ担持部材30の移動)により、当該フィルムが予熱ゾーンBに送られる。
B.予熱工程
予熱ゾーン(予熱工程)Bにおいては、左右の無端ループ10R、10Lは、上記のとおり延伸対象となるフィルムの初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されているので、基本的には横延伸も縦延伸も行わず、フィルムが加熱される。ただし、予熱によりフィルムのたわみが起こり、オーブン内のノズルに接触するなどの不具合を回避するために、わずかに左右クリップ間の距離(幅方向の距離)を広げてもよい。
予熱工程においては、フィルムを温度T1(℃)まで加熱する。温度T1は、フィルムのガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましく、より好ましくはTg+2℃以上、さらに好ましくはTg+5℃以上である。一方、加熱温度T1は、好ましくはTg+40℃以下、より好ましくはTg+30℃以下である。用いるフィルムにより異なるが、温度T1は、例えば70℃〜190℃であり、好ましくは80℃〜180℃である。
上記温度T1までの昇温時間および温度T1での保持時間は、フィルムの構成材料や製造条件(例えば、フィルムの搬送速度)に応じて適切に設定され得る。これらの昇温時間および保持時間は、クリップ20の移動速度、予熱ゾーンの長さ、予熱ゾーンの温度等を調整することにより制御され得る。
C.斜め延伸工程
延伸ゾーン(斜め延伸工程)Cにおいては、左右のクリップ20のクリップピッチをそれぞれ独立して変化させて、フィルムを斜め延伸する。左右クリップのうちの一方のクリップのクリップピッチを維持したまま、他方のクリップのクリップピッチを増大または減少させて、フィルムを斜め延伸してもよい。斜め延伸は、例えば図示例のように、左右のクリップ間の距離(幅方向の距離)を拡大させながら行われ得る。以下、具体的に説明する。なお、以下の説明では、便宜上、延伸ゾーンCを、入口側延伸ゾーン(第1の斜め延伸ゾーン)C1と出口側延伸ゾーン(第2の斜め延伸ゾーン)C2とに分けて記載する。第1の斜め延伸ゾーンC1および第2の斜め延伸ゾーンC2の長さおよび互いの長さの比は、目的に応じて適切に設定され得る。
1つの実施形態においては、斜め延伸は、上記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチが増大し始める位置と他方のクリップのクリップピッチが増大し始める位置とを縦方向における異なる位置とした状態で、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチまで拡大する。図4および図5を参照して、この実施形態を具体的に説明する。まず、予熱ゾーンBにおいては、左右のクリップピッチはともにPとされている。Pは、フィルムを把持した際のクリップピッチである。次に、フィルムが第1の斜め延伸ゾーンC1に入ると同時に、一方の(図示例では右側)クリップのクリップピッチの増大を開始する。第1の斜め延伸ゾーンC1においては、右側クリップのクリップピッチをPまで増大させる。一方、左側クリップのクリップピッチは、第1の斜め延伸ゾーンC1においてPのまま維持される。したがって、第1の斜め延伸ゾーンC1の終端部(第2の斜め延伸ゾーンC2の開始部)において、左側クリップはクリップピッチPで移動し、右側クリップはクリップピッチPで移動することとされている。次に、フィルムが第2の斜め延伸ゾーンC2に入ると同時に、左側クリップのクリップピッチの増大を開始する。第2の斜め延伸ゾーンC2においては、左側クリップのクリップピッチをPまで増大させる。一方、右側クリップのクリップピッチは、第2の斜め延伸ゾーンC2においてPのまま維持される。したがって、第2の斜め延伸ゾーンC2の終端部(延伸ゾーンCの終端部)において、左側クリップおよび右側クリップはともに、クリップピッチPで移動することとされている。なお、図示例では、簡単のため、右側クリップのクリップピッチが増大し始める位置を第1の斜め延伸ゾーンC1の開始部とし、左側クリップのクリップピッチが増大し始める位置を第2の斜め延伸ゾーンC2の開始部としているが、当該位置は延伸ゾーンにおける任意の適切な位置に設定され得る。例えば、左側クリップのクリップピッチが増大し始める位置を第1の斜め延伸ゾーンC1の中間部としてもよく、第2の斜め延伸ゾーンC2の中間部としてもよく、右側クリップのクリップピッチが増大し始める位置を第1の斜め延伸ゾーンC1の中間部としてもよい。なお、クリップピッチの比はクリップの移動速度の比に概ね対応し得る。よって、左右のクリップのクリップピッチの比は、フィルムの右側側縁部と左側側縁部のMD方向の延伸倍率の比に概ね対応し得る。
クリップピッチは、上記のとおり、延伸装置のピッチ設定レールと基準レールとの離間距離を調整してスライダを位置決めすることにより、調整され得る。
本実施形態においては、上記クリップピッチPと上記クリップピッチPとの比P/P(以下、クリップピッチ変化率とも称する)は、好ましくは1.1〜1.9であり、より好ましくは1.15〜1.7であり、さらに好ましくは1.2〜1.6である。クリップピッチ変化率がこのような範囲であれば、フィルムの破断を防止でき、また、フィルムにシワが入りにくいという利点がある。
別の実施形態においては、斜め延伸は、(i)左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチを増大させ、かつ、他方のクリップのクリップピッチを減少させること、および、(ii)該減少したクリップピッチを該拡大したクリップピッチと同じピッチまで増大させ、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチとすること、を含む。図6を参照して、この実施形態を具体的に説明する。まず、予熱ゾーンBにおいては、左右のクリップピッチはともにPとされている。Pは、フィルムを把持した際のクリップピッチである。次に、フィルムが第1の斜め延伸ゾーンC1に入ると同時に、一方の(例えば右側)クリップのクリップピッチの増大を開始し、かつ、他方の(例えば左側)クリップのクリップピッチの減少を開始する。第1の斜め延伸ゾーンC1においては、右側クリップのクリップピッチをPまで増大させ、左側クリップのクリップピッチをPまで減少させる。したがって、第1の斜め延伸ゾーンC1の終端部(第2の斜め延伸ゾーンC2の開始部)において、左側クリップはクリップピッチPで移動し、右側クリップはクリップピッチPで移動することとされている。次に、フィルムが第2の斜め延伸ゾーンC2に入ると同時に、左側クリップのクリップピッチの増大を開始する。第2の斜め延伸ゾーンC2においては、左側クリップのクリップピッチをPまで増大させる。一方、右側クリップのクリップピッチは、第2の斜め延伸ゾーンC2においてPのまま維持される。したがって、第2の斜め延伸ゾーンC2の終端部(延伸ゾーンCの終端部)において、左側クリップおよび右側クリップはともに、クリップピッチPで移動することとされている。このように左右のクリップピッチの差を縮小しながら、斜め延伸する工程を経ることにより、余分な応力を緩和しつつ、斜め方向に十分に延伸することができる。なお、図示例では、簡単のため、左側クリップのクリップピッチの減少開始位置および右側クリップのクリップピッチの増大開始位置をともに第1の斜め延伸ゾーンC1の開始部としているが、当該位置は上記図4および図5の実施形態と同様、延伸ゾーンにおける任意の適切な位置に設定され得る。
図6では、右側クリップのクリップピッチが増大し始める位置および左側クリップのクリップピッチが減少し始める位置をともに第1の斜め延伸ゾーンC1の始点としているが、図示例とは異なり、右側クリップのクリップピッチが増大し始めた後に左側クリップのクリップピッチが減少し始めてもよく、左側クリップのクリップピッチが減少し始めた後に右側クリップのクリップピッチが増大し始めてもよい(いずれも図示せず)。1つの実施形態においては、一方の側(例えば右側)のクリップのクリップピッチが増大し始めた後に他方の側(例えば左側)のクリップのクリップピッチが減少し始める。このような実施形態によれば、斜め延伸が図示例のように左右のクリップ間の距離(幅方向の距離)を拡大させながら行われる場合には、既にフィルムが幅方向に一定程度(好ましくは1.2倍〜2.0倍程度)延伸されていることから該他方の側のクリップピッチを大きく減少させてもシワが発生しにくい。
同様に、図6では、第1の斜め延伸ゾーンC1の終点(第2の斜め延伸ゾーンC2の始点)まで右側クリップのクリップピッチの増大および左側クリップのクリップピッチの減少が続いているが、図示例とは異なり、クリップピッチの増大または減少のいずれか一方が第1の斜め延伸ゾーンC1の終点よりも前に終了し、第1の斜め延伸ゾーンC1の終点までクリップピッチがそのまま維持されてもよい。
本実施形態においては、クリップピッチ変化率(P/P)は、好ましくは1.1〜1.9であり、より好ましくは1.15〜1.7であり、さらに好ましくは1.2〜1.6である。P/Pがこのような範囲であれば、フィルムの破断を防止できるという利点がある。さらに、クリップピッチ変化率(P/P)は、好ましくは0.5〜0.9であり、より好ましくは0.6〜0.8である。P/Pがこのような範囲であれば、フィルムにシワが入りにくいという利点がある。
本発明の製造方法における斜め延伸においては、第1の斜め延伸(第1の斜め延伸ゾーンC1における延伸)終了時の一方のクリップのクリップピッチ変化率と他方のクリップのクリップピッチ変化率との積が、好ましくは1.0〜1.7である。変化率の積がこのような範囲内であれば、軸精度に優れ、位相差ムラが小さく、かつ、寸法変化が小さい位相差フィルムが得られ得る。
斜め延伸は、代表的には、温度T2で行われ得る。温度T2は、樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)に対し、Tg−20℃〜Tg+30℃であることが好ましく、さらに好ましくはTg−10℃〜Tg+20℃、特に好ましくはTg程度である。用いる樹脂フィルムにより異なるが、温度T2は、例えば70℃〜180℃であり、好ましくは80℃〜170℃である。上記温度T1と温度T2との差(T1−T2)は、好ましくは±2℃以上であり、より好ましくは±5℃以上である。1つの実施形態においては、T1>T2であり、したがって、予熱工程で温度T1まで加熱されたフィルムは温度T2まで冷却され得る。
上記の斜め延伸は、横方向の延伸を含んでいてもよく、横方向の延伸を含んでいなくてもよい。言い換えれば、斜め延伸後のフィルムの幅は、フィルムの初期幅より大きくてもよく、初期幅と実質的に同一であってもよい。言うまでもなく、図示例は、横延伸を含む実施形態を示している。図示例のように斜め延伸が横延伸を含む場合、横方向の延伸倍率(フィルムの初期幅Wと斜め延伸後のフィルムの幅Wとの比W/W)は、好ましくは1.0〜4.0であり、より好ましくは1.3〜3.0である。当該延伸倍率が小さすぎると、得られる位相差フィルムにトタン状のシワが生じる場合がある。当該延伸倍率が大きすぎると、得られる位相差フィルムの二軸性が高くなってしまい、円偏光板等に適用した場合に視野角特性が低下する場合がある。
D.収縮工程
収縮ゾーン(収縮工程)Dにおいては、左右のクリップのクリップピッチを減少させて該フィルムを縦方向(MD)に収縮させる(以下、MD収縮処理と称する)。本発明によれば、斜め延伸の後にMD収縮処理を行うことにより、軸精度に優れ、位相差ムラが小さく、かつ、寸法変化が小さい、斜め方向に遅相軸を有する位相差フィルムを得ることができる。
収縮工程においては、上記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチが減少し始める位置と、他方のクリップのクリップピッチが減少し始める位置とを縦方向における異なる位置とした状態で、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチまで縮小する。以下、図4〜6を用いて、具体的に説明する。なお、以下の説明では、便宜上、収縮ゾーンDを、入口側収縮ゾーン(第1の収縮ゾーン)D1と出口側収縮ゾーン(第2の収縮ゾーン)D2とに分けて記載する。第1の収縮ゾーンD1および第2の収縮ゾーンD2の長さおよび互いの長さの比は、目的に応じて適切に設定され得る。
まず、第1の収縮ゾーンD1の開始部(延伸ゾーンの終端部)においては、左右のクリップピッチはともにPとされている。次に、フィルムが第1の収縮ゾーンD1に入ると同時に、一方の(図示例では左側)クリップピッチの減少を開始する。第1の収縮ゾーンD1においては、左側クリップのクリップピッチをPまで減少させる。一方、右側クリップのクリップピッチは、第1の収縮ゾーンD1においてPのまま維持される。したがって、第1の収縮ゾーンD1の終端部(第2の収縮ゾーンD2の開始部)において、右側クリップはクリップピッチPで移動し、左側クリップはクリップピッチPで移動することとされている。次に、フィルムが第2の収縮ゾーンD2に入ると同時に、右側クリップのクリップピッチの減少を開始する。第2の収縮ゾーンD2においては、右側クリップのクリップピッチをPまで減少させる。一方、左側クリップのクリップピッチは、第2の収縮ゾーンD2においてPのまま維持される。したがって、第2の収縮ゾーンD2の終端部(収縮ゾーンDの終端部)において、右側クリップおよび左側クリップはともに、クリップピッチPで移動することとされている。なお、図示例では、簡単のため、左側クリップのクリップピッチが減少し始める位置を第1の収縮ゾーンD1の開始部とし、右側クリップのクリップピッチが減少し始める位置を第2の収縮ゾーンD2の開始部としているが、当該位置は延伸ゾーンにおける任意の適切な位置に設定され得る。
上記のように、収縮を開始する位置をフィルムの左右で異なる位置とすることにより、左右のクリップピッチの差を縮小しながらフィルムの収縮を行う工程を含むこととなり、斜め延伸されたフィルムの応力が適切に緩和される。このようにして得られた位相差フィルムは、若干の寸法変化が生じた場合にも寸法変化の度合いをフィルム内で均一とすることができ、特に、幅方向における寸法変化均一性が顕著に優れる。
収縮工程においては、左側クリップのクリップピッチから先に減少を開始してもよく、右側クリップのクリップピッチから先に減少を開始してもよい。好ましくは、上記の説明、ならびに図4〜7で示すように、斜め延伸工程において先にクリップピッチを増大させた一方のクリップ(図示例では右側クリップ)のクリップピッチを、収縮工程において、他方のクリップ(図示例では左側クリップであり、第1の斜め延伸ゾーンではクリップピッチが維持されるか、または、減少するクリップ)に遅れて減少させる。このようにすれば、幅方向における寸法変化均一性が優れる位相差フィルムを得ることができる。なお、図7は、このような実施形態の理解のため、図5に示すクリップピッチのプロファイルを左右に分けて示している。図7(a)は、斜め延伸工程において先にクリップピッチを増大させた一方のクリップ(図示例では右側クリップ)のクリップピッチを表し、図7(b)は、他方のクリップのクリップピッチを表す。
収縮工程におけるクリップピッチ変化率(P/P)は、好ましくは0.7〜0.999であり、より好ましくは0.7〜0.995であり、さらに好ましくは0.8〜0.99である。MD収縮処理における収縮率は、好ましくは0.1%〜30%であり、より好ましくは0.5%〜30%であり、さらに好ましくは1%〜20%である。クリップピッチ変化率および収縮率がこのような範囲であれば、本発明の効果がより顕著となり得る。
MD収縮処理は、代表的には、温度T3で行われ得る。温度T3は、代表的にはT2≧T3の関係を満たし、温度T2とT3との差(T2−T3)は好ましくは0〜50℃である。
D’.縦収縮・横延伸工程
本発明の製造方法は、1つの実施形態においては、斜め延伸工程Cの後かつ収縮工程Dの前に、左右のクリップのクリップピッチを減少させて該フィルムを縦方向に収縮させながら横方向に延伸することをさらに含む。したがって、この実施形態においては、延伸装置の延伸ゾーンCと収縮ゾーンDとの間に縦収縮・横延伸ゾーンD’が設けられる。図8を参照して、この実施形態を具体的に説明する。上記のとおり、延伸ゾーンの終端部においては、左側クリップおよび右側クリップはともに、クリップピッチPで移動することとされている。縦収縮・横延伸ゾーンD’における縦収縮処理においては、左側クリップおよび右側クリップのクリップピッチをともにP’まで減少させる。クリップピッチ変化率(P’/P)は、好ましくは0.7〜0.995であり、より好ましくは0.8〜0.99である。クリップピッチ変化率がこのような範囲であれば、収縮時のシワを抑制することができるという利点がある。なお、本実施形態による縦収縮・横延伸処理の有無にかかわらず、MD収縮処理における最終的なクリップピッチ変化率(P/P)および収縮率は、上記Dに記載のとおりとなる。本実施形態による縦収縮・横延伸における横延伸倍率(斜め延伸後のフィルムの幅Wと縦収縮・横延伸後のフィルムの幅Wとの比W/W)は、好ましくは1.03〜1.5であり、より好ましくは1.05〜1.2である。当該横延伸倍率がこのような範囲であれば、フィルムの破断を防止できるという利点がある。縦収縮・横延伸処理は、代表的には、温度T3’で行われ得る。温度T3’は、例えば上記の温度T2からT3の範囲の温度である。縦収縮・横延伸処理の後、フィルムは、上記のMD収縮処理に供される。なお、本実施形態は、図8から明らかなように、図6を参照した実施形態に準じたものとして図示したが、図5を参照した実施形態に準じたものとしてもよいことは言うまでもない。
E.解放工程
最後に、フィルムを把持するクリップを解放して、位相差フィルムが得られる。なお、上記D’の縦収縮・横延伸処理を行う場合には、縦収縮・横延伸後のフィルムの幅Wが、得られる位相差フィルムの幅に対応する。縦収縮・横延伸処理を行わない場合には、斜め延伸後のフィルムの幅Wが、得られる位相差フィルムの幅に対応する。縦収縮・横延伸処理を行わず、かつ斜め延伸が横延伸を含まない場合には、得られる位相差フィルムの幅はフィルムの初期幅に実質的に等しい。
F.延伸対象のフィルムおよび延伸により得られる位相差フィルム
本発明の製造方法(実質的には、上記A項〜E項に記載の延伸方法)に好適に用いられるフィルムとしては、位相差フィルムとして用いられ得る任意の適切なフィルムが挙げられる。フィルムを構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、シクロオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、セルロースエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂である。これらの樹脂であれば、いわゆる逆分散の波長依存性を示す位相差フィルムが得られ得るからである。これらの樹脂は、単独で用いてもよく、所望の特性に応じて組み合わせて用いてもよい。
上記ポリカーボネート系樹脂としては、任意の適切なポリカーボネート系樹脂が用いられる。例えば、ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含むポリカーボネート樹脂が好ましい。ジヒドロキシ化合物の具体例としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−n−プロピルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−n−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチル−6−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル)フルオレン等が挙げられる。ポリカーボネート樹脂は、上記ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位の他に、イソソルビド、イソマンニド、イソイデット、スピログリコール、ジオキサングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、ポリエチレングリコール(PEG)、ビスフェノール類などのジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含んでいてもよい。
上記のようなポリカーボネート樹脂の詳細は、例えば特開2012−67300号公報、特許第3325560号およびWO2014/061677号に記載されている。当該特許文献の記載は、本明細書に参考として援用される。
ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は、110℃以上250℃以下であることが好ましく、より好ましくは120℃以上230℃以下である。ガラス転移温度が過度に低いと耐熱性が悪くなる傾向にあり、フィルム成形後に寸法変化を起こす可能性がある。ガラス転移温度が過度に高いと、フィルム成形時の成形安定性が悪くなる場合があり、また、フィルムの透明性を損なう場合がある。なお、ガラス転移温度は、JIS K 7121(1987)に準じて求められる。
上記ポリビニルアセタール樹脂としては、任意の適切なポリビニルアセタール樹脂を用いることができる。代表的には、ポリビニルアセタール樹脂は、少なくとも2種類のアルデヒド化合物及び/又はケトン化合物と、ポリビニルアルコール系樹脂とを縮合反応させて得ることができる。ポリビニルアセタール樹脂の具体例および詳細な製造方法は、例えば、特開2007−161994号公報に記載されている。当該記載は、本明細書に参考として援用される。
上記延伸対象のフィルムを延伸して得られる位相差フィルムは、好ましくは、屈折率特性がnx>nyの関係を示す。さらに、位相差フィルムは、好ましくはλ/4板として機能し得る。位相差フィルムの面内位相差Re(550)は、好ましくは100nm〜180nm、より好ましくは135nm〜155nmである。なお、本明細書において、nxは面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、nyは面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、nzは厚み方向の屈折率である。また、Re(λ)は、23℃における波長λnmの光で測定したフィルムの面内位相差である。したがって、Re(550)は、23℃における波長550nmの光で測定したフィルムの面内位相差である。Re(λ)は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx−ny)×dによって求められる。
位相差フィルムは、nx>nyの関係を有する限り、任意の適切な屈折率楕円体を示す。好ましくは、位相差フィルムの屈折率楕円体は、nx>ny≧nzの関係を示す。位相差フィルムのNz係数は、好ましくは1〜2であり、より好ましくは1〜1.5であり、さらに好ましくは1〜1.3である。Nz係数は、Nz=Rth(λ)/Re(λ)によって求められる。ここで、Rth(λ)は、23℃における波長λnmの光で測定したフィルムの厚み方向の位相差であり、式:Rth(λ)=(nx−nz)×dによって求められる。
位相差フィルムは、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長によってもほとんど変化しないフラットな波長分散特性を示してもよい。位相差フィルムは、好ましくは、いわゆる逆分散の波長依存性を示す。具体的には、その面内位相差は、Re(450)<Re(550)<Re(650)の関係を満たす。Re(450)/Re(550)は、好ましくは0.8以上1.0未満であり、より好ましくは0.8〜0.95である。Re(550)/Re(650)は、好ましくは0.8以上1.0未満であり、より好ましくは0.8〜0.97である。
位相差フィルムは、その光弾性係数の絶対値が、好ましくは2×10−12(m/N)〜100×10−12(m/N)であり、より好ましくは10×10−12(m/N)〜50×10−12(m/N)である。
G.円偏光板および円偏光板の製造方法
上記の本発明の製造方法により得られた位相差フィルムは、代表的には円偏光板に好適に用いられ得る。図9は、そのような円偏光板の一例の概略断面図である。図示例の円偏光板300は、偏光子310と、偏光子310の片側に配置された第1の保護フィルム320と、偏光子310のもう片側に配置された第2の保護フィルム330と、第2の保護フィルム330の外側に配置された位相差フィルム340と、を有する。位相差フィルム340は、上記の本発明の製造方法により得られた位相差フィルムである。第2の保護フィルム330は省略されてもよい。その場合、位相差フィルム340が偏光子の保護フィルムとして機能し得る。偏光子310の吸収軸と位相差フィルム340の遅相軸とのなす角度は、好ましくは30°〜60°、より好ましくは38°〜52°、さらに好ましくは43°〜47°、特に好ましくは45°程度である。なお、偏光子および保護フィルムの構成は業界で周知であるので、詳細な説明は省略する。
円偏光板は、目的に応じて任意の適切な光学部材や光学機能層を任意の適切な位置にさらに含んでいてもよい。例えば、第1の保護フィルム320の外側表面に、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止処理、アンチグレア処理、光拡散処理等の表面処理が施されていてもよい。また、位相差フィルム340の少なくとも一方の側に、目的に応じて任意の適切な屈折率楕円体を示す別の位相差フィルムが配置されてもよい。さらに、第1の保護フィルム320の外側には、フロント基板(例えば、透明保護基板、タッチパネル)等の光学部材が配置されてもよい。
上記の本発明の製造方法により得られた位相差フィルムは、円偏光板の製造にきわめて好適である。詳細は以下のとおりである。この位相差フィルムは、長尺状であり、かつ、斜め方向(上記のとおり、長尺方向に対して例えば45°の方向)に遅相軸を有する。多くの場合、長尺状の偏光子は長尺方向または幅方向に吸収軸を有するので、本発明の製造方法により得られた位相差フィルムを用いれば、いわゆるロールトゥロールを利用することができ、きわめて優れた製造効率で円偏光板を作製することができる。しかも、上記の本発明の製造方法により得られた位相差フィルムは、軸精度に優れ、位相差ムラが小さく、かつ、寸法変化が小さいので、非常に優れた光学特性を有する円偏光板を得ることができる。なお、ロールトゥロールとは、長尺のフィルム同士をロール搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせる方法をいう。
図10を参照して、本発明の1つの実施形態による円偏光板の製造方法を簡単に説明する。図10において、符号811および812は、それぞれ、偏光板および位相差フィルムを巻回するロールであり、符号822は搬送ロールである。図示例では、偏光板(第1の保護フィルム320/偏光子310/第2の保護フィルム330)と、位相差フィルム340とを矢印方向に送り出し、それぞれの長手方向を揃えた状態で貼り合わせる。その際、偏光板の第2の保護フィルム330と位相差フィルム340とが隣接するように貼り合わせる。このようにして、図9に示すような円偏光板300が得られ得る。図示しないが、例えば、偏光板(第1の保護フィルム320/偏光子310)と位相差フィルム340とを、偏光子310と位相差フィルム340とが隣接するように貼り合わせ、位相差フィルム340が保護フィルムとして機能する円偏光板を作製することもできる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、実施例における測定および評価方法は下記のとおりである。
(1)寸法変化
実施例および比較例で得られた位相差フィルムの幅方向中央部を100mm×100mmに裁断し、ガラス板に粘着剤で貼り合わせた。ガラスに貼られたサンプルをミツトヨ社製:CNC画像測定機 QuickVision(QV606)を用いて正確に寸法を測定した。その後、80℃の加熱オーブンに500時間入れた後、ガラスに貼られたサンプルを取り出し、再度正確に寸法を測定し、寸法の変化を求めた。
(2)寸法変化の均一性
実施例および比較例で得られた位相差フィルムから、幅方向中央部から幅方向に400mm離れた点を重心とする端部サンプル(100mm×100mm)を裁断した。このサンプルについて、上記(1)と同様に寸法変化を求めた。端部サンプルの寸法変化と、上記(1)で得たサンプルの寸法変化との差により、寸法変化の均一性を評価した。
<実施例1>
(ポリカーボネート樹脂フィルムの作製)
撹拌翼および100℃に制御された還流冷却器を具備した縦型反応器2器からなるバッチ重合装置を用いて重合を行った。9,9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(BHEPF)、イソソルビド(ISB)、ジエチレングリコール(DEG)、ジフェニルカーボネート(DPC)、および酢酸マグネシウム4水和物を、モル比率でBHEPF/ISB/DEG/DPC/酢酸マグネシウム=0.348/0.490/0.162/1.005/1.00×10−5になるように仕込んだ。反応器内を十分に窒素置換した後(酸素濃度0.0005〜0.001vol%)、熱媒で加温を行い、内温が100℃になった時点で撹拌を開始した。昇温開始40分後に内温を220℃に到達させ、この温度を保持するように制御すると同時に減圧を開始し、220℃に到達してから90分で13.3kPaにした。重合反応とともに副生するフェノール蒸気を100℃の還流冷却器に導き、フェノール蒸気中に若干量含まれるモノマー成分を反応器に戻し、凝縮しないフェノール蒸気は45℃の凝縮器に導いて回収した。
第1反応器に窒素を導入して一旦大気圧まで復圧させた後、第1反応器内のオリゴマー化された反応液を第2反応器に移した。次いで、第2反応器内の昇温および減圧を開始して、50分で内温240℃、圧力0.2kPaにした。その後、所定の攪拌動力となるまで重合を進行させた。所定動力に到達した時点で反応器に窒素を導入して復圧し、反応液をストランドの形態で抜出し、回転式カッターでペレット化を行い、BHEPF/ISB/DEG=34.8/49.0/16.2[mol%]の共重合組成のポリカーボネート樹脂Aを得た。このポリカーボネート樹脂の還元粘度は0.430dL/g、ガラス転移温度は128℃であった。
得られたポリカーボネート樹脂を80℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(いすず化工機社製、スクリュー径25mm、シリンダー設定温度:220℃)、Tダイ(幅900mm、設定温度:220℃)、チルロール(設定温度:120〜130℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み195μmのポリカーボネート樹脂フィルムを作製した。
(斜め延伸)
上記のようにして得られたポリカーボネート樹脂フィルムを、図1〜図4に示すような装置を用い、図6に示すようなクリップピッチのプロファイルで、予熱処理、斜め延伸およびMD収縮処理に供し、位相差フィルムを得た。具体的には、以下のとおりである:ポリカーボネート樹脂フィルム(厚み195μm、幅765mm)を延伸装置の予熱ゾーンで145℃に予熱した。予熱ゾーンにおいては、左右のクリップのクリップピッチは125mmであった。次に、フィルムが第1の斜め延伸ゾーンC1に入ると同時に、右側クリップのクリップピッチの増大を開始し、第1の斜め延伸ゾーンC1において125mmから150mmまで増大させた。左側クリップのクリップピッチについてはクリップピッチの減少を開始し、第1の斜め延伸ゾーンC1において125mmから100mmまで減少させた。次に、フィルムが第2の斜め延伸ゾーンC2に入ると同時に、左側クリップのクリップピッチの増大を開始し、第2の斜め延伸ゾーンC2において100mmから150mmまで増大させた。一方、右側クリップのクリップピッチは、第2の斜め延伸ゾーンC2において150mmのまま維持した。斜め延伸前後のクリップピッチ変化率は1.2であった。また、上記斜め延伸と同時に、幅方向にも1.9倍の延伸を行った。なお、斜め延伸は138℃で行った。
(MD収縮処理)
次いで、収縮ゾーンにおいて、MD収縮処理を行った。具体的には、フィルムが第1の収縮ゾーンD1に入ると同時に、左側クリップのクリップピッチの減少を開始し、第1の収縮ゾーンD1において150mmから137.5mmまで減少させた。第1の収縮ゾーンD1において、右側クリップのクリップピッチは、斜め延伸後のクリップピッチ150mmを維持した。次に、フィルムが第2の収縮ゾーンD2に入ると同時に、右側クリップのクリップピッチの減少を開始し、第2の収縮ゾーンD2において150mmから137.5mmまで減少させた。第2の収縮ゾーンD2において、左側クリップのクリップピッチは、クリップピッチ137.5mmを維持した。MD収縮処理における収縮率は8.3%であった。
以上のようにして、位相差フィルム(厚み70μm)を得た。得られた位相差フィルムを800mm幅に両端トリミングし、上記(1)および(2)の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例2>
ポリカーボネート系樹脂フィルムの代わりにシクロオレフィン系樹脂フィルム(日本ゼオン社製「ゼオノア ZF−14フィルム」、厚み100μm、幅765mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして位相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例3>
(ポリビニルアセタール系樹脂フィルムの作製)
880gのポリビニルアルコール系樹脂〔日本合成化学(株)製、商品名「NH−18」(重合度=1800、ケン化度=99.0%)〕を、105℃で2時間乾燥させた後、16.72kgのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した。ここに、298gの2−メトキシ−1−ナフトアルデヒド及び80gのp−トルエンスルホン酸・1水和物を加えて、40℃で1時間攪拌した。反応溶液に、318gのベンズアルデヒドを加え、40℃で1時間攪拌した後、457gのジメチルアセタールをさらに加えて、40℃で3時間攪拌した。その後、213gのトリエチルアミンを加えて反応を終了させた。得られた粗生成物をメタノールで再沈殿を行った。ろ過した重合体をテトラヒドロフランに溶解し、再びメタノールで再沈殿を行った。これを、ろ過、乾燥して、1.19kgの白色の重合体を得た。
得られた重合体は、H−NMRで測定したところ、下記式(I)で表される繰り返し単位を有し、l:m:n:oの比率(モル比)は10:25:52:11であった。また、この重合体のガラス転移温度を測定したところ、130℃であった。
得られた重合体をメチルエチルケトン(MEK)に溶解し、得られた溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み70μm)上にダイコーターで塗工し、空気循環式乾燥オーブンで乾燥させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムから剥ぎ取って、厚み225μm、幅765mmのポリビニルアセタール系樹脂フィルムを得た。
上記ポリビニルアセタール系樹脂フィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にして位相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
<比較例1>
MD収縮処理において、左右のクリップのクリップピッチを同時に減少させ始めた以外は、実施例1と同様にして位相差フィルムを得た。具体的には、第1の収縮ゾーンにおいては、左右のクリップのクリップピッチをともに斜め延伸後のクリップピッチ150mmを維持した。次に、フィルムが第2の収縮ゾーンに入ると同時に、左右のクリップのクリップピッチの減少を開始し、第2の収縮ゾーンD2において150mmから137.5mmまで減少させた。
得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
<比較例2>
MD収縮処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして位相差フィルムを得た。具体的には、左右のクリップのクリップピッチをともに斜め延伸後のクリップピッチ150mmに維持したまま、収縮ゾーン(実際には熱処理ゾーン)にフィルムを通過させた。
得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の実施例により得られた位相差フィルムは、寸法変化が少なく、かつ、若干の寸法変化が生じた場合にも寸法変化の度合いがフィルム内で均一である。
本発明の製造方法により得られる位相差フィルムは、円偏光板に好適に用いられ、結果として、液晶表示装置(LCD)、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(OLED)等の画像表示装置に好適に用いられる。
10L 無端ループ
10R 無端ループ
20 クリップ
30 クリップ担持部材
70 基準レール
90 ピッチ設定レール
100 延伸装置
300 円偏光板
310 偏光子
320 第1の保護フィルム
330 第2の保護フィルム
340 位相差フィルム

Claims (6)

  1. フィルムの左右端部を、それぞれ、縦方向のクリップピッチが変化する可変ピッチ型の左右のクリップによって把持する把持工程、
    該フィルムを予熱する予熱工程、
    該左右のクリップのクリップピッチをそれぞれ独立して変化させて、該フィルムを斜め延伸する斜め延伸工程、
    該延伸工程後に該左右のクリップのクリップピッチを減少させて該フィルムを縦方向に収縮させる収縮工程、および
    該フィルムを把持するクリップを解放する開放工程を含み、
    該収縮工程において、左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチが減少し始める位置と、他方のクリップのクリップピッチが減少し始める位置とを縦方向における異なる位置とした状態で、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチまで縮小することを含む、
    位相差フィルムの製造方法。
  2. 前記斜め延伸工程が、前記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチが増大し始める位置と他方のクリップのクリップピッチが増大し始める位置とを縦方向における異なる位置とした状態で、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチまで拡大することを含む、請求項1に記載の位相差フィルムの製造方法。
  3. 前記斜め延伸工程が、
    (i)前記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチを増大させ、かつ、他方のクリップのクリップピッチを減少させること、および
    (ii)該減少したクリップピッチを該拡大したクリップピッチと同じピッチまで増大させ、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチとすること
    を含む、請求項1または2に記載の位相差フィルムの製造方法。
  4. 前記斜め延伸工程において先にクリップピッチを増大させた一方のクリップのクリップピッチを
    前記収縮工程において、他方のクリップに遅れて減少させることを含む、
    請求項2または3に記載の位相差フィルムの製造方法。
  5. 前記フィルムを斜め延伸工程の後かつ収縮工程前に、前記左右のクリップのクリップピッチを減少させて該フィルムを縦方向に収縮させながら横方向に延伸することをさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の位相差フィルムの製造方法。
  6. 前記フィルムを構成する材料が、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、シクロオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂またはポリエステルカーボネート系樹脂である、請求項1から5のいずれかに記載の位相差フィルムの製造方法。
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