JP6553642B2 - カテーテル展開機構 - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
この出願は、2014年4月24日に米国特許商標庁において出願された米国非仮特許出願第14/261386号の利益を主張するものであり、該出願の開示は、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は該してカテーテル展開機構に関する。より詳細には、本発明は輸液パッチポンプのためのカテーテル展開機構に関する。
糖尿病は、必要なときにインスリン産生の適切なレベルを糖尿病患者が維持することができないことに起因する高レベルの血糖によって特徴づけられる疾患群である。糖尿病の人々は、彼らのグルコースレベルの抑制を維持するために、毎日のインスリン療法のいくつかの形態を必要としている。糖尿病は、それが治療されていない場合は病気に冒されている患者にとって危険である可能性があり、および、深刻な健康上の合併症および早死につながる場合がある。しかしながらながら、糖尿病を抑制しおよび合併症のリスクを軽減するのに役立つ、1つまたはより多くの治療オプションを利用することによって、そのような合併症を最小限にすることができる。
糖尿病患者のための治療のオプションは、特殊な食事療法、経口薬および/またはインスリン療法を含む。糖尿病治療の主な目標は、糖尿病患者の血糖または糖のレベルを抑制することである。しかしながらながら、適切な糖尿病管理を維持することは、それが糖尿病患者の活動とバランスしていなければならないことから、複雑になる場合がある。
毎日のインスリン療法の二つの主要な方法がある。第1の方法では、糖尿病患者は、必要なときに、注射器またはインスリンペンを使用してインスリンを自己注入する。この方法は注入の都度、針刺しを必要とし、および、糖尿病患者は1日に3〜4回の注入が必要な場合がある。インスリンを注入するために使用される注射器およびインスリンペンは、使用が比較的簡単であり、および、コスト面で有効である。
インスリン療法および糖尿病管理のために有効な別の方法は、輸液療法、すなわち、インスリンポンプを用いる輸液ポンプ療法である。インスリンポンプは、必要なインスリンを産生している非糖尿病の人の正常に動作している膵臓の機能および動きとより密接に一致させるために、速度を変化させて、糖尿病患者へのインスリンの連続注入を提供することができ、および、インスリンポンプは、糖尿病患者が糖尿病患者の個々のニーズに基づいて彼/彼女のグルコースレベルを目標範囲内に維持するのに役立つことができる。
輸液療法において、インスリンの投与量は、典型的には、基礎レートで且つボーラス用量で投与される。インスリンが基礎レートで投与される場合、糖尿病患者のグルコースレベルを食事や休憩の間に、典型的には夜間に、一貫した範囲内に維持するため、24時間以上にわたって連続的にインスリンが送達される。インスリンポンプはまた、インスリンの基礎レートを昼および夜の種々の時間に応じて可変するようにプログラミングすることを可能とすることができる。対照的に、糖尿病患者が食事を消費し、そして、消費された炭水化物とバランスを取るために単一の追加のインスリン注入を一般に提供する場合、ボーラス用量が典型的には投与される。インスリンポンプは、ボーラス用量の容量を糖尿病患者が消費する食事の量および種類に応じて糖尿病患者がプログラムできるように構成することができる。加えて、インスリンポンプはまた、消費される特定の食事のためのボーラス用量を糖尿病患者が算出している時点での低グルコースレベルを補償するために、修正した、すなわち補足のインスリンのボーラス用量を糖尿病患者が注入できるように構成することができる。
インスリンポンプは、有利には、一回一回の注射よりも時間をかけてインスリンを送達し、典型的には、推奨される血糖範囲内の、より少ない変動を生じる。加えて、インスリンポンプは、糖尿病患者が我慢しなければならない針刺しの回数を低減し、および、糖尿病患者の生活の質を向上させるように糖尿病管理を改善することができる。
一般的に、インスリンポンプの2つのタイプ、すなわち、従来型のポンプおよびパッチポンプが存在する。従来型のポンプは、ポンプ内のリザーバからのインスリンをユーザの皮膚内へ搬送する、典型的には輸液セット、チューブセットまたはポンプセットと呼ばれる使い捨て構成要素の使用を必要とする。輸液セットは、ポンプコネクタ、チューブの長さ、および、ハブまたはベースから成り、そこから、カニューレが、中空の金属注入針または自由な形になる可撓性カテーテルの形態で延びている。ベースは、典型的には、使用の間に皮膚表面上に該ベースを保持する接着剤を有している。カニューレは、手動で、または、手動または自動挿入デバイスの助けで、皮膚の上に挿入することができる。挿入デバイスは、ユーザが必要とする別個のユニットであってよい。
従来の輸液ポンプおよび輸液セットの組み合わせと異なり、パッチポンプは、流体リザーバ、ポンピング機構、および、自動的にカニューレを挿入するための機構を含む流体構成要素の大部分またはすべてを、患者の皮膚上の注入部位に接着剤で取り付けられている単一のハウジング内で組み合わせた統合型デバイスであり、別個の輸液セットまたはチューブセットの使用を必要としない。インスリンを収容するパッチポンプは、皮膚に付着し、および、一定の期間にわたり、統合型の皮下カニューレを介して、インスリンを提供する。いくつかのパッチポンプは、別個のコントローラデバイス(Insulet社がブランド名OmniPod(商標)で販売している一つのデバイスなど)とワイヤレスで通信することができ、一方で、他のものでは完全に内蔵されている。そのようなデバイスは、インスリンのリザーバの中が空になった場合、3日ごとになど、頻繁に置き換えられる。
パッチポンプは糖尿病患者が着用する自己内蔵型の装置として設計されることから、できるだけ小型で、ユーザの活動を妨害しないようにすることが好ましい。従って、ユーザへの不快感を最小限にするために、パッチポンプの全体の厚さを最小限にすることが好ましい。しかしながらながら、パッチポンプの厚さを最小化するためには、その構成部分を可能な限り小型化すべきである。そのような一つの部分は、自動的にカニューレをユーザの皮膚内に挿入するための挿入機構である。
カニューレ挿入機構の高さを最小にするために、従来のいくつかの挿入機構は、皮膚の表面から鋭角に、例えば30〜45度でカニューレを挿入するように構成されている。しかしながらながら、カニューレを皮膚の表面に対して垂直にまたは垂直に近く挿入することが、このことはカニューレ挿入の最小の長さを必要とすることから、好ましいことがある。カニューレの最小の長さがユーザの皮膚内に挿入されていると、ユーザは、より大きな快適さと、カニューレの早計なよじれなどのより少ない厄介さを体験することになる。しかしながら、皮膚の表面に垂直にカニューレを挿入する挿入機構を構成する一つの問題は、これが挿入機構の全体の高さを、したがってパッチポンプ自体を増大させる可能性があるということである。
したがって、パッチポンプ内などの限られたスペース環境における使用のための改良されたカニューレ挿入機構であって、該挿入機構が組み込まれるパッチポンプなどのデバイスの全体の高さを低減するために、その高さを最小化または低減しつつ、カニューレをユーザの皮膚の表面内に垂直にまたは直角にコスト効率よく挿入することができる改良されたカニューレ挿入機構の必要性が存在する。
本発明の目的は、実質的に上記および他の問題に対処すること、および、インスリンパッチポンプ内などのような限られたまたは制限されたスペースにおける使用に適したカニューレ配備機構を提供することである。
本発明の他の目的は、導入針およびカテーテルの形態で、カニューレを注入部位内に挿入するため、および、カテーテルが注入部位にくっつけられたままの間に導入針だけを退避させるための挿入装置を提供することである。
本発明の他の目的は、減少された全体的な高さを有するパッチポンプ内への組み込みのために、減少された高さを持つ挿入装置を提供することである。
本発明の他の目的は、導入針およびカテーテルをユーザの皮膚内に、ユーザの皮膚の表面に対して実質的に垂直に挿入することができる挿入装置を提供することである。
本発明の他の目的は、比較的少数の部品を必要とするが、導入針を挿入および退避させるのに効果的な挿入装置を提供することである。
本発明の他の目的は、コスト効果がありかつ信頼性のある挿入装置を提供することである。
添付の図面と併せて読めば、本発明の種々の目的、利点および例示的な実施形態の新規な特徴を、以下の詳細な説明からより容易に理解できよう。
薄型のカニューレ挿入デバイスを組み込んだパッチポンプの斜視図である。 図1のパッチポンプの様々な構成要素の分解図である。 カバーなしで表した、可撓性リザーバを有するパッチポンプのための代替設計の斜視図である。 図3のパッチポンプの流体アーキテクチャおよび計量サブシステムの図である。 カニューレ挿入デバイスの斜視図である。 図5のカニューレ挿入デバイスのいくつかの構成要素の斜視図である。 図5の挿入装置を、針キャリッジを最上位置に有し、トーションスプリングの開口端がノッチに当接し、および、リンク仕掛の一部がヨークのチャネル内に位置した状態で表した斜視図である。 図5の挿入装置を、トーションスプリングが解放されるより前の、最上位置における針キャリッジおよびカテーテルキャリッジと共に表した斜視図である。 図8の挿入装置を、トーションスプリングの伸張が解放された後、針キャリッジがカテーテルキャリッジと一緒に下方へ進んでいる状態で表した斜視図である。 図9の挿入装置を、明瞭さのために針キャリッジなしで表した斜視図である。 図10の挿入装置を、針キャリッジおよびカテーテルキャリッジがベースのフロアに接触し、導入針を注入部位内に完全に伸長している状態で表した斜視図である。 図11の挿入装置を、カテーテルキャリッジがベースのフロアでロックされたままの間に、導入針を注入部位から退避させるように、針キャリッジがその最上位置に復帰している状態で表した斜視図である。 図12のカテーテルキャリッジ、導入針、および、セプタムの断面図である。 図5の挿入装置のいくつかの構成要素のサブアセンブリの斜視図であり、ベース、ベースに直立して接続されたレール、および、ヨークを表している。 図13のサブアセンブリを、カテーテルキャリッジがレール内に位置する状態で表した斜視図である。 図5の挿入装置のリンク仕掛およびトーションスプリングの斜視図である。 図14の装置を、リンク仕掛のフランジ部がヨークの開口部内に挿入されている状態で表した正面図である。 図16の挿入装置を、リンク仕掛のフランジ部がチャネルに沿ってその最上位置へ移動した状態で表した斜視図である。 図17の挿入装置を、針キャリッジがリンク仕掛に接続され、および、カテーテルキャリッジの上方に位置した状態で表した斜視図である。 図18の挿入装置を、針キャリッジおよびカテーテルキャリッジがレール上でそれらの最上位置にあり、および、ピンがリンク仕掛をヨークにロックしている状態で表した斜視図である。 図19の挿入装置を、針90がヨークおよびリンク仕掛内に挿入された状態で表した部分切欠図である。 19の挿入装置の斜視図であり、トーションスプリングが回転されて伸張するようになる様子を表している。 図19の挿入装置を、トーションスプリングの開放端がベース上のノッチに当接しており、および、挿入装置が作動のために位置している状態で表した斜視図である。
図1は、パッチポンプ1の例示的な実施形態の外観斜視図である。図2は、図1のパッチポンプ1の様々な構成要素の分解図である。パッチポンプ1の構成要素は、インスリンを貯蔵するためのリザーバ4、リザーバ4からインスリンを排出するためのポンプ3、1つまたはより多くのバッテリの形態の電源5、導入針をカテーテルと一緒にユーザの皮膚内への挿入するための挿入機構7、リモートコントローラ、コンピュータまたはスマートフォンなどの外部デバイスとのオプションの通信機能を備えた回路基板の形態の制御エレクトロニクス8、ボーラス投与を含むインスリン投与を作動させるためのボタンであって、カバー2上の投与ボタン6、および、ベース9であって、上述の種々の構成要素を固定具91によって取り付けることができるベース9を含むことができる。パッチポンプ1はまた、リザーバ4から排出されたインスリンを注入部位へ転送する様々な流体コネクタラインを含む。
図3は、可撓性リザーバ4Aを有するパッチポンプ1Aの代替設計の斜視図であり、カバーなしで図示している。このような構成は、可撓性リザーバ4Aがパッチポンプ1A内を空っぽにしていると、パッチポンプ1Aの外形寸法をさらに低減することができる。パッチポンプ1Aは、典型的には90度未満の鋭角でカニューレをユーザの皮膚の表面内に挿入するカニューレ挿入デバイス7Aと一緒に示されている。パッチポンプ1はさらに、バッテリの形態の電源5A、インスリンの量をモニタする計量サブシステム41であって低容量検出能力を含む計量サブシステム41、デバイスの構成要素を制御するための制御エレクトロニクス8A、および、充填シリンジ45を受けてリザーバ4Aを充填するためのリザーバ充填ポート43を備える。
図4は、図3のパッチポンプ1Aの流体アーキテクチャおよび計量サブシステムのダイアグラムである。パッチポンプ1A用の電力ストレージサブシステムはバッテリ5Aを含む。パッチポンプ1Aの制御エレクトロニクス8Aは、マイクロコントローラ81、センスエレクトロニクス85、ポンプおよびバルブコントローラ83、センスエレクトロニクス81A、および、展開エレクトロニクス87を含むことができ、パッチポンプ1Aの動作を制御する。パッチポンプ1Aは、リザーバ4A、リザーバ4A用の容量センサ48、および、充填シリンジ45を受けてリザーバ4Aを充填するためのリザーバ充填ポート43を備える流体工学サブシステムを含む。流体工学サブシステムは、ポンプおよびバルブアクチュエータ411、および、統合型ポンプおよびバルブ機構413を備えた計量システムを含むことができる。流体工学サブシステムは、ユーザの皮膚上の注入部位に挿入するためのカニューレ47はもとより、閉塞センサ49、展開アクチュエータまたはカニューレ挿入デバイス7Aをさらに含むことができる。図1および図2のパッチポンプ1のためのアーキテクチャは、図4に示されたものと同一または類似であってよい。
図5は、パッチポンプ1、1Aのためのカニューレ挿入デバイスとして使用され得るカニューレ挿入デバイス7の例示的な実施形態の斜視図である。カニューレ挿入デバイス7の目的は、カテーテル66をユーザの皮膚内に挿入することである。針キャリッジ10に取り付けられた(図6に示す)中空の導入針70は、カテーテルキャリッジ60に取り付けられたカテーテル66内にスライドする。図5は、リンク仕掛20の周りで引っ張られ、(図19〜21に示す)ピン90によって所定の位置にロックされている金属製トーションスプリング30を備えたデバイスを示している。ピン90を取り外したとたん、引っ張られたトーションスプリング30の張力が解放され、カニューレ挿入デバイス7が導入針70およびカテーテル66をユーザの皮膚または注入部位内へ挿入するように作動され、および、カテーテル66だけがユーザの皮膚内に残るようにユーザの皮膚から導入針70だけを退避させる。
カテーテル展開機構またはカニューレ挿入デバイス7はインスリンパッチポンプにおける使用のために構成されているが、その設計または変形を、カテーテル付であってもなしであっても針が挿入されおよび退避される、任意の類似した目的のために使用し得ることが想定される。作動の際に、カニューレ挿入デバイス7は、軟らかいプラスチック製カテーテル66および導入針70をユーザの皮膚の表面に対し垂直にまたはほぼ垂直に好ましくは約5.3ミリの深さまで挿入し、および、スコッチヨークの適合を使用して導入針70を自動的に退避させる。パッチポンプ1または1A上のボタンブレス(図示せず)または内部の電気的アクチュエータ(図示せず)は、ピン90を取り外すことによってカニューレの挿入を開始することができる。パッチポンプ1または1A上のボタンは、機械的または電気的に動作することができる。遠隔制御装置(図示せず)はまた、カニューレ挿入デバイス7を作動させることができる。
スコッチヨークに動力を与える金属のトーションスプリング30は、作動前状態において負荷がかかっており、すなわち、回転するように伸張している。トーションスプリング30は、針キャリッジ10の軸柱12(図6参照)上に搭載されている。リンク仕掛20は、針キャリッジ10をヨーク54に接続している。トーションスプリング30が解放されたとき、リンク仕掛20およびヨーク54は、金属製スプリング30の回転運動(約300度)を、針キャリッジ10の垂直の降下運動であって、カテーテル66をユーザの皮膚から退避させることなく導入針70を引き抜く針キャリッジ10だけの垂直の上昇に続いて、順に導入針70およびカテーテル66をユーザの皮膚内に押し入れるようにカテーテルキャリッジ60上を押圧する垂直の降下運動に変換する。
比較的大きなばねの回転角(約300度)はより小さなリンク仕掛20を可能にし、このことにより、針キャリッジ10のために必要とされる移動距離を達成するために必要になる、カニューレ挿入デバイス7の全体の高さを低減することができる。このような高さの減少は、パッチポンプの外形を低くし、12.3mmなどとすることを可能にする。これを達成する方法について、以下に詳細に説明する。
図6は、図5のカニューレ挿入デバイス7のサブアセンブリの斜視図である。針キャリッジ10は、その本体に固定された円筒状の軸柱12であって、該本体から外向きに延在する円筒状の軸柱12を含む。リンク仕掛20は、メインフランジ部24を含む。メインフランジ部24の一方の端に向かって、針キャリッジ10の軸柱12を回転して受けるための穴221を持つ第1の柱22が延在している。穴221は、図6に示すように、メインフランジ部24を通って延びていてよい。メインフランジ部24の他端に向かって、第1の柱22から離れて、第2の柱26が延在している。心棒28が、第2の柱26から延びている。トーションスプリング30はリンク仕掛20の第1の柱22の周りに位置しており、および、直線状脚部34および曲がった脚部32を備える。曲がった脚部32は、(図15に示すように)第2の柱26および心棒28を通って延在していてもよい穴241に挿入されることにより、メインフランジ部24に取り付けられている。
図7は、図5のカニューレ挿入デバイス7の斜視図であり、図6の構成要素と共にベースフロア59に関連して示されており、その上には、第1および第2のベース支柱56、58およびヨーク54が取り付けられている。針キャリッジ10は、支柱56、58とリンク仕掛20の第1の柱22に巻回された引っ張られたトーションスプリング30の直線状脚部34との間の、その最上位置において示されており、ノッチ52に対して当接または固定され、この実施形態では第2のベース支柱58の部分として示されており、および、リンク仕掛20の第2の柱26はヨーク54の第1のチャネル546内に位置している。ピン90は、ピン90が取り外されるとトーションスプリング30の張力が解放されて、そのことによりカニューレ挿入デバイス7の動作を開始するように、金属のトーションスプリング30によって張力の解放を防止するロック機構として作用する。テンションスプリング30上の張力が解放されると、リンク仕掛20の第1の柱22が針キャリッジ10の軸柱12の周りを回転し、および、リンク仕掛20の第2の柱26がヨーク54の第1のチャネル546内を方向「A」に従い左におよび右にスライドし、および、図7に示された時計回りの方向「B」におけるリンク仕掛20の回転が、針キャリッジ10の、方向「C」に従った垂直方向の振動を生じる。カニューレ挿入デバイス7のこのような動きは、さらに、カニューレ挿入デバイス7の他の構成要素によって以下に説明するように制御される。
図8は図5のカニューレ挿入デバイス7の斜視図であり、図5と向き合う側から、トーションスプリング30が開放される前にそれらの最上位置にある(レール82、84、86、88の間に位置している間)針キャリッジ10およびカテーテルキャリッジ60と共に示している。ベース支柱56,58は、針キャリッジ10のための金属製レール82、84、86、88、および、スライドするカテーテルキャリッジ60を含む。レール82、84、86、88のうち一つまたはより多くは、レールデバイスとして説明することができる。カテーテルキャリッジ60は、図8に示すように、ベース支柱56,58上をスライドする一対のスライド62、64を有する本体を含む。レール84および86は、弾性の金属製タブ841および861をそれぞれ含み、タブ841および861は、それぞれ、対向しているレール82および88に向かってわずかに内側に旋回する。換言すれば、タブ841、861は、カテーテルキャリッジ60のスライドトラックであってレール82、84、86、88によって形成されたスライドトラック内へ曲げられる。タブ841および861は、以下に説明するように、カテーテルキャリッジ60のスライド運動を制限する。
図9は図8のカニューレ挿入デバイス7の斜視図であり、針キャリッジ10がカテーテルキャリッジ60と一緒に下方へ進んでおり、針キャリッジ10およびカテーテルキャリッジ60が図示のように一緒に入れ子になっている、トーションスプリング30が解放された直ぐ後の状態を表している。針キャリッジ10がレール82、84、86、88によって形成されたキャリッジスライドトラック内で方向「D」に従って下方に移動するにつれて、針キャリッジ10は、スライドしてカテーテルキャリッジ60のスライド62、64を過ぎ、カテーテルキャリッジ60上を押圧し、および、針キャリッジ10とカテーテルキャリッジの両方が、第1および第2の支柱56、58におけるレール82、84、86、88内に乗っかる。スプリング30およびリンク仕掛20から針キャリッジ10へ伝達される動きは、針キャリッジ10を方向「D」に沿って下方にスライドさせ、および、針キャリッジ10が下方にスライドするにつれて、それは、カテーテルキャリッジ60を 同様に下方に押す。
カニューレ挿入デバイス7の構成要素は、当技術分野でよく知られているプラスチック、金属、および、ポリマーを含む様々な適切な材料から作製することができる。例えば、レール82、84、86、88は述べたように好ましくは金属であり、しかしながら、それらは、代替的に、針キャリッジ10およびその上にスライドするカテーテルキャリッジ60に対する摩擦抵抗を低減するように、テフロン(商標)コーティングしたプラスチックまたは金属で作ることができる。
図10は、図9のカニューレ挿入デバイス7の、図9の斜視図と同様の斜視図であるが、しかしながら、明確さのために針キャリッジ10なしで示されている。図10に示す位置において、カテーテルキャリッジ60のスライド62、64がレール82、84、86、88間をスライドするにつれて、弾性タブ841、861が曲がって外れ、針キャリッジ10とカテーテルキャリッジ60の両方が、弾性タブ841、861の存在によって妨害されることなく、レール82、84、86、88に沿って図10および11に示すように下方へスライドすることを可能にする。加えて、図10に示すように、導入針70の上端部は、可撓性の流体ライン14のコネクタ16に接続されており、および、導入針70がインスリンを注入部位に送達することができるようにリザーバおよびポンプ(図示せず)と流体連通している。導入針70は、典型的には、皮下注射針、その開放端に尖端部71を有する中空の金属チューブである。
図11は図10の挿入装置の斜視図であり、針キャリッジ10およびカテーテルキャリッジ60がベースフロア59上に載置され、導入針70およびカテーテル66がベースフロア59の(図10に示したとおりの)出口孔591を通って完全に延びている状態で示している。図11において、カテーテルキャリッジ60のスライド62、64は、レール84、86の弾性タブ841、861の下方に配置され、および、この位置では、弾性タブ841、861は(図8のように)それらの曲がった位置に戻っており、この位置において、弾性タブ841、861は対向するレールに向かって延び、または旋回する。このことは、カテーテルキャリッジ60のスライド62、64が上方に、方向「D」と逆の方向にスライドすることを防止することにより、ベース50上のカテーテルキャリッジ60をロックする。図11は、ユーザの皮膚(図示せず)内に完全に挿入されている、カテーテル66を通って配置されている導入針70であって、カテーテル66に沿った導入針70を示している。
図12は図11のカニューレ挿入デバイス7の斜視図であり、導入針70をベースフロア59の出口孔591を通して退避させて戻すように、針キャリッジ10が(図8のように)その最上位置に戻っており、一方では、カテーテルキャリッジ60はベース50のベースフロア59にまたはその近くに弾性タブ861、841によってロックされたままで、それらの元の形状に揺れ戻りまたは元に戻り、このことが、カテーテルキャリッジ60が上方に、「E」の方向に退避されることを防止している状態を表している。図12は、針キャリッジ10の上方への動きであって、カテーテル66がユーザの皮膚内に留まっている間にユーザの皮膚から導入針70を抜き取るための動きを示している。トーションスプリング30上の張力が解放された後、針キャリッジ10はロックされた状態でその最上位置に留まる。図12において、導入針70の尖端部71はセプタム(図示せず)を貫通している。図12Aはカテーテルキャリッジ60の横断面図であり、導入針70の尖端部71から流体ライン14およびコネクタ16を介して噴出されたインスリンが注入部位とカテーテル66を介して漏れがなく流体連通するようにセプタム68を貫通する導入針70の尖端部71を示している。セプタム68は、インスリンのカテーテル66を介した注入部位からの逆流を防止する。
図5〜12に示されたカニューレ挿入デバイス7の利点の一つは、それを既存のデバイスよりも小さくすることができ、それにより、全体的に小さなパッチポンプを可能にすることができることである。カニューレ挿入デバイス7の別の利点は、導入針70の挿入がユーザの皮膚の表面に対して垂直または略垂直であることができ、それにより、カニューレ(金属製カニューレまたはプラスチック製カテーテル)を皮膚の表面から鋭角な角度で挿入する他の装置と比較して、より小さな挿入傷、および、瘢痕組織の低減を可能にすることができることである。さらに別の利点は、導入針70とカテーテル66の両方のユーザの皮膚内への挿入、および、導入針70の退避が単一のスプリング装置を使用することによって達成され、それにより、部品総数、複雑さ、および、コストを低減し得ることである。
インスリンパッチポンプの開発の重要な側面は、その全体のサイズである。つまり、パッチポンプの底面積がより小さくなり外形がより薄くなると、ユーザがそれを着用しようとする可能性がより高くなる。したがって、パッチポンプのサイズを最小化することが重要である。そうするためには、パッチポンプの一つまたはより多くの構成要素を低減する必要がある。
本発明の例示的な実施形態では、カニューレ挿入デバイス7の大きさを他の挿入装置と比較して低減することによって、カニューレ挿入デバイス7を組み込んだパッチポンプは、その全体的な大きさおよび底面積を小さくすることができる。カニューレ挿入デバイス7においては、トーションスプリング30のより大きな回転範囲を有利に捕捉することで、リンク仕掛20およびヨーク54をさらに小型化することができる。
図13〜18は、カニューレ挿入デバイス7の例示的な実施形態を組み立てるための好ましい手順を示す。図13は、図5のカニューレ挿入デバイス7のサブアセンブリの斜視図であり、貫通孔591、ベース支柱56、58に接続されたレール82、84、86、88、および、ヨーク54を持つベースフロア59を示している。上記構成要素の1つまたはより多くは、別々に作ることができ、および、ベース50を形成するように組み立てられることすなわち製造の容易さのために一体成形して一緒にすることができる。好ましい実施形態では、カテーテルキャリッジ60がレールの間をスライドして弾性タブ841、861を通り過ぎ、次いで、カテーテルキャリッジ60がスライドして弾性タブ841、861を完全に通り過ぎた後でそれらの元の曲がった形状に戻るときに、弾性タブ841、861が通り道を与えなければならないことから、レール84、86は好ましくは金属組成の弾性タブ841、861を有する。1つまたはより多くの構成要素を変更又は除去した場合でさえも、カニューレ挿入デバイス7は依然、機能的であろうと考えられる。例えば、単一のベース支柱56を、そのレール82、84と一緒に使用することができる。しかしながら、信頼性を保証するためには、それらに付随するレール82、84、86、88を持った二つの対向するベース支柱56,58があることが好ましい。ヨーク54はベース支柱56,58から離間しているように示されているが、それらを一体形成して一緒にすることが考えられる。
図14は図13のサブアセンブリの斜視図であり、カテーテルキャリッジ60の第1のスライド62が第1のベース支柱56のレール82の間に位置し、および、カテーテルキャリッジ60の第2のスライド64が第2のベース支柱58のレール86、88の間に位置している状態で示している。図14において、カテーテルキャリッジ60は、レール82、84、86、88の間の最も高い位置にある。カテーテル66は、カテーテルキャリッジに取り付けられており、および、ベースフロア59の出口孔591内または上に案内される。この位置において、カテーテルキャリッジ60のスライド62、68は、レール84、86の弾性タブ841、861の上方に位置している。
図16は、図5のカニューレ挿入デバイス7のサブアセンブリのリンク仕掛20およびトーションスプリング30の斜視図である。スプリング30は、スプリング20の曲がった脚部32がリンク仕掛20のメインフランジ部24の一方の側において穴241に挿入され、および、スプリング30の他の端部が直線状脚部34である状態で、リンク仕掛20の第1の柱22の周りで組み立てられるように示されている。貫通孔243は、リンク仕掛20のメインフランジ部24を通って、ピン90(図19〜21に示されている)を受けるために延びている。柱22は、針キャリッジ10の軸柱12を受けるために穴221を含んでいる。第2の柱26は、メインフランジ部24の別の側から外向きに延びており、第1の柱22から距離がある。柱26よりも大きな径を持った心棒28が柱26から延びている。
図16は図14のカニューレ挿入デバイス7のサブアセンブリの正面図であり、リンク仕掛20の心棒28がヨーク54の大きな開口部542内に挿入されている状態で示されており、大きな開口部542は、そこを通る心棒128を受けるために、心棒128の直径よりも少し大きな直径を有している。リンク仕掛20の第2の柱26は、心棒28が大きな開口部542を通ってのみスライド可能である間、ヨーク54の細長いスロット546および548の両方の中にスライド可能である。
図17は図16のカニューレ挿入デバイス7のサブアセンブリの斜視図であり、第2の柱26が第2の細長いスロット548に沿ってその最上の位置に移動した状態を示している。したがって、リンク仕掛20の心棒28もまた、その最上位置に位置している。カテーテルキャリッジ60は図17に、そのスライド62、64がベース支柱56、58のレール82、84、86、88の間のそれらの最上部の位置にある状態で示されている。
図18は図17のカニューレ挿入デバイス7のサブアセンブリの斜視図であり、針キャリッジ10の軸柱12がリンク仕掛20の穴221に受けられており、針キャリッジ10の導入針70が、レール82、84、86、88に沿って下方にスライドしたカテーテルキャリッジ60のカテーテル66の上方に位置している状態を示している。図19は、図18のカニューレ挿入デバイス7のサブアセンブリの斜視図である。針キャリッジ10は、レール82、84、86、88上にスライドされ、第2の柱26を、リンク仕掛の孔243とヨーク54の孔549が位置合わせされるまで、第2の細長いスロット548に沿って、大きな開口部542を過ぎて第1の細長いスロット546内に、下方に押圧する。ピン90は、次に、位置合わせされた孔243、549内に配置され、カニューレ挿入デバイス7の他の構成要素にリンク仕掛20をロックさせる。この位置において、カテーテルキャリッジ60のスライド62、64は、レール82、84、86、88内を上方にスライドすることができ、および、レール84および86のロックまたは弾性タブ841、861の上方に位置することができる。図19Aは、トーションスプリング30を作動前にロックするようにヨークおよびリンク仕掛内に針90が挿入されている状態を示す部分切欠図である。
図20は図20のカニューレ挿入デバイス7の斜視図であり、トーションスプリング30を伸張してポテンシャルエネルギーを蓄えるように、トーションスプリング30の自由な脚部34が、針キャリッジ10の軸柱12の周りで時計回り方向「F」に回転されている状態を示している。
図21は図20のカニューレ挿入デバイス7の斜視図であり、伸張したトーションスプリング30の直線状脚部34が第2の支柱58上のノッチ52に当接しており、および、カニューレ挿入デバイス7がこの時点で、作動のために準備されまたは負荷がかけらた状態を示している。ユーザがパッチポンプ1,1A上の解放ボタン(図示せず)を作動させると、ピン90がリンク仕掛20の孔243から引き出され、このことによって、伸長したトーションスプリング30の解放を引き起こし、トーションスプリング30に蓄えられていたポテンシャルエネルギーを針キャリッジ10およびカテーテルキャリッジ60の直線運動に、下で説明するように、スコッチヨーク機構によって変換する。好ましくは、ピン90はパッチポンプ1、1A上の解放ボタンと機械的に接続され、そのために、ユーザが解放ボタンを作動させたとたん、ピン90がリンク仕掛20から退避され、カニューレ挿入デバイス7を作動させるようにトーションスプリング30の張力を解放し、および、それによって、前述したとおりに導入針70およびカテーテル66を挿入部位内に挿入し、次いで、導入針70だけを退避される。代替として、電動アクチュエータを使用して、電気式スイッチ、電気式プッシュボタン、または、パッチポンプ1、1Aの本体上または遠隔制御装置上に配置された他のタイプの電気入力装置のユーザの操作に応答して、ピン90をリンク仕掛20から引き抜くことができる。
上述したカニューレ挿入デバイス7の代替または変形が可能である。例えば、デバイスは、引っ張りピン90の代わりに、針キャリッジ10またはカテーテルキャリッジ60の下の障害物によって、ロックしおよび解放することができる。加えて、トーションスプリング30が巻回されるにしたがいロックデバイスとして機能し、次いで引っ張りピン90が外されると作動化手段として機能する、引っ張りピン90の他の代替が存在し得ることが想定される。例えば、ロックデバイスおよび作動化装置は、別個のユニットであってよい。
本明細書で使用したように、用語「前」、「後」、「上」、「下」、「上方へ」、「下方へ」、方向についてのその他の記述、およびそれらの派生語は、本発明の例示的な実施形態の説明を容易にするために意図されており、および、本発明の例示的な実施形態の構造をどのような特定の位置および配向にも限定し得ることを意図している。
本発明の特定の実施形態を詳細に説明したが、これらの詳細に対する様々な修正および代替が、本開示の教示全体を鑑みて展開され得ることが、当業者には認識されよう。したがって、開示された特定の構成は、専ら例示として意図されるものであり、添付の特許請求の全範囲およびその全ての均等物が付与される本発明の範囲に関する限定としては意図されない。

Claims (15)

  1. カニューレ挿入デバイスであって、
    カニューレを備える第1のキャリッジ、
    チャネルを備えるヨーク、
    前記第1のキャリッジに接続されたリンク仕掛であって、前記チャネル内に延びている
    リンク仕掛、
    前記リンク仕掛に接続された一端を有するスプリング、および、
    伸張している前記スプリング、前記第1のキャリッジ、および、作動前の前記リンク仕
    掛をロックするためのロックデバイス
    を備えるとともに
    前記第1のキャリッジの下方に位置する第2のキャリッジをさらに含み、前記第2のキ
    ャリッジはカテーテルを備え、
    レールデバイスをさらに含み、その上で、前記第1のキャリッジと前記第2のキャリッ
    ジの少なくとも一方がスライド可能であり、
    前記レールデバイスは曲げ弾性ロッキングタブを備え、該曲げ弾性ロッキングタブは、
    前記第2のキャリッジが前記曲げ弾性ロッキングタブの下方をスライドし、および、前記
    第2のキャリッジがスライドして前記曲げ弾性ロッキングタブを通過した後の形状に戻る
    ときに、前記第2のキャリッジが前記曲げ弾性ロッキングタブを越えてスライドすること
    を防止する方法を与え、
    前記ロックデバイスが解放されたとたん、前記リンク仕掛を前記チャネル内で移動させ
    、および、前記第1のキャリッジを注入部位に向けてスライドさせるように、前記スプリ
    ングの前記伸張が解放される、カニューレ挿入デバイス。
  2. 前記カニューレはカテーテルを備える、請求項1に記載のカニューレ挿入デバイス。
  3. 前記カニューレは導入針を備える、請求項1に記載のカニューレ挿入デバイス。
  4. 前記リンク仕掛は、回転可能に前記第1のキャリッジに接続されている、請求項1に記
    載のカニューレ挿入デバイス。
  5. 前記第1のキャリッジは、注入部位に垂直な方向にスライド可能である、請求項1に記
    載のカニューレ挿入デバイス。
  6. 前記カニューレは前記注入部位に実質的に垂直に挿入されている、請求項1に記載のカ
    ニューレ挿入デバイス。
  7. 前記カニューレは前記注入部位から鋭角に挿入されている、請求項1に記載のカニュー
    レ挿入デバイス。
  8. パッチポンプであって、
    リザーバ、
    ポンプ、
    カニューレを備える第1のキャリッジ、
    チャネルを備えるヨーク、
    前記第1のキャリッジに接続されたリンク仕掛であって、前記チャネル内に延びている
    リンク仕掛、
    前記リンク仕掛に接続された一端を有するスプリング、および、
    伸張している前記スプリング、前記第1のキャリッジ、および、作動前の前記リンク仕
    掛をロックするためのロックデバイス
    を備えるとともに
    前記第1のキャリッジの下方に位置する第2のキャリッジをさらに含み、前記第2のキ
    ャリッジはカテーテルを備え、
    レールデバイスをさらに含み、その上で、前記第1のキャリッジと前記第2のキャリッ
    ジの少なくとも一方がスライド可能であり、
    前記レールデバイスは曲げ弾性ロッキングタブを備え、該曲げ弾性ロッキングタブは、
    前記第2のキャリッジが前記曲げ弾性ロッキングタブの下方をスライドし、および、前記
    第2のキャリッジがスライドして前記曲げ弾性ロッキングタブを通過した後の形状に戻る
    ときに、前記第2のキャリッジが前記曲げ弾性ロッキングタブを越えてスライドすること
    を防止する方法を与え、
    前記ロックデバイスが解放されたとたん、前記リンク仕掛を前記チャネル内で移動させ
    、および、前記第1のキャリッジを注入部位に向けてスライドさせるように、前記スプリ
    ングの前記伸張が解放され、
    導入針およびカテーテルを注入部位内に挿入するため、および、前記カテーテルが前記
    注入部位内に挿入されたままである間に前記導入針を退避させるためにトーションスプリ
    ングによって動力をされるカニューレ挿入デバイス
    を備え、
    前記リザーバからの注入液は、前記カテーテルが前記注入部位内に挿入された後で、前
    記ポンプによって圧送される、パッチポンプ。
  9. 前記導入針および前記カテーテルは前記注入部位に実質的に垂直に挿入される、請求項
    に記載のパッチポンプ。
  10. 前記カテーテルの前記注入部位内への挿入を作動させるためのスイッチをさらに備えて
    いる、請求項に記載のパッチポンプ。
  11. 前記リザーバから前記ポンプによって圧送される注入液の量を計量するための計量シス
    テムをさらに備えている、請求項に記載のパッチポンプ。
  12. 注入液の選択された用量の、前記注入部位内への送達を制御するためのコントローラを
    さらに備えている、請求項11に記載のパッチポンプ。
  13. 前記ポンプ、計量システム、および、コントローラの少なくとも一つに電力を供給する
    ための電源をさらに備えている、請求項12に記載のパッチポンプ。
  14. 前記カニューレ挿入デバイス、リザーバ、ポンプ、計量システム、および、コントロー
    ラを収容するためのカバーをさらに備えている、請求項12に記載のパッチポンプ。
  15. 出口開口をさらに備えており、それを通じて、前記導入針および前記カテーテルが前記
    注入部位に挿入され、および、それを通じて、前記導入針が、前記注入部位内に前記カテ
    ーテルが挿入された後で退避される、請求項に記載のパッチポンプ。
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