以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る遊技機は、パチンコ遊技機から成るもので、図1に示すように、ガラス板2が取り付けられた前面枠3を有しており、かかるガラス板2から遊技者が遊技盤4を目視し得るよう構成されている。この遊技盤4には、図柄を変動表示させ得る液晶画面5(表示手段)、種々役物や複数の釘、及び風車等が形成されている。
さらに、遊技盤4には、第1始動口6、第2始動口7a(図3参照)を有した電動チューリップ7、大入賞口8、及びゲート9、普通入賞口17等が形成されている。なお、パチンコ遊技機1の下方右隅部にはハンドル14が配設されており、該ハンドル14の回動操作により受け皿13内の遊技球を遊技盤4へ打ち出すよう構成されているとともに、受け皿13の上部側には、遊技者が任意タイミングで押圧操作可能な操作ボタン18(操作手段)が形成されている。
普通入賞口17は、遊技球が入賞することにより賞球としての遊技球を受け皿13に払出しさせ得るものである。第1始動口6と電動チューリップ7は、遊技盤4上の液晶画面5(具体的には液晶画像表示器)の下方において、上下に並んで配置されたものであり、それぞれが独立して遊技球を入賞させ得るようになっている。このうち、第1始動口6は、遊技球が入賞すると大当たりか否か判定可能な数値データ(具体的には、大当たり用乱数値及び演出用乱数値)を取得させるものであり、上方に向けて開口して遊技球の入賞を常に許容した状態とされている。
一方、電動チューリップ7内の第2始動口7aは、可変入賞口と呼ばれるもので、図3に示すように、電動チューリップ7が、遊技球の入賞を規制する閉止状態(同図(a)参照)から、遊技球の入賞を許容する開成状態(同図(b)参照)まで動作することにより、遊技球が入賞可能とされるものである。しかして、第2始動口7aは、電動チューリップ7が開成状態となって遊技球が入賞すると、大当たりか否か判定可能な数値データ(具体的には、大当たり用乱数値及び演出用乱数値)を取得させるようになっている。
さらに、本実施形態に係るパチンコ遊技機1には、例えば7セグ等から成る第1特別図柄表示手段10及び第2特別図柄表示手段11がそれぞれ形成されている。第1特別図柄表示手段10は、第1始動口6に遊技球が入賞すると特別図柄(第1特別図柄)を変動表示させ、当該第1始動口6への入賞時に取得した乱数値(大当たり用乱数値)に応じた特別図柄を停止表示させるものであり、第2特別図柄表示手段11は、電動チューリップ7が開成状態とされることで遊技球が入賞すると、特別図柄(第2特別図柄)を変動表示させ、当該電動チューリップ7への入賞時に取得した乱数値(大当たり用乱数値)に応じた特別図柄を停止表示させるものである。
すなわち、第1始動口6に対する入賞と電動チューリップ7の第2始動口7aに対する入賞とでは、互いに独立した制御がなされることとなり、第1始動口6への入賞時には第1特別図柄表示手段10による第1特別図柄の変動表示が開始され、電動チューリップ7の第2始動口7aへの入賞時には第2特別図柄表示手段11による第2特別図柄の変動表示が開始されるようになっている。
ゲート9は、遊技球が通過可能とされたものであり、他の入賞口と異なり、通過による賞球の払出はなされないものである。また、第1特別図柄表示手段10及び第2特別図柄表示手段11の近傍には普通図柄表示手段12が配設されている。かかる普通図柄表示手段12は、ゲート9を遊技球が通過すると普通図柄を変動表示(本実施形態においては、丸印とバツ印とを交互に点灯表示)させ、所定の普通図柄(本実施形態においては丸印)が停止表示されると、「当たり」となって電動チューリップ7を所定時間開成させるようになっている。
なお、本実施形態においては、第1始動口6への入賞時よりも電動チューリップ7(第2始動口7a)に入賞したときの方が、遊技者に有利となり得るよう設定されている。例えば、高確率遊技状態において、電動チューリップ7の第2始動口7aに入賞した際には、短当たりとなる確率が極めて低く(或いは短当たりにはならない)設定される一方、同じく高確率遊技状態であっても、第1始動口6に入賞した際には、遊技状態が短当たりとなる確率が比較的高く設定されている。
ここで、「短当たり」とは、第1始動口6もしくは第2始動口7aに遊技球が入賞したことを条件として行われる大当たり状態の抽選において、短当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技状態をいう。かかる「短当たり遊技状態」においては、大入賞口8が開放されるラウンド遊技を「長当たり」より少ない計2回行うものとされるが、各ラウンド遊技においては、大入賞口8が1回のみ開放し、その開放時間が0.1秒に設定されている。
これに対し、「長当たり」とは、第1始動口6または第2始動口7aに遊技球が入賞したことを条件として行われる大当たりの抽選において、長当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技状態をいう。かかる「長当たり遊技状態」においては、大入賞口8が開放されるラウンド遊技を計15回行うものとされ、各ラウンド遊技における大入賞口8の総開放時間は最大30秒に設定されており、この間に大入賞口8に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となるよう設定されている。
液晶画面5(表示手段)は、第1始動口6または第2始動口7aに遊技球が入賞したことを条件として図柄を変動表示させ得るもので、遊技盤4の略中央に配設された液晶表示装置等から成る。かかる液晶画面5は、その画面に所定の図柄や背景等を表示して演出可能とされるとともに、第1特別図柄表示手段10に対応した図柄(装飾図柄)又は第2特別図柄表示手段11に対応した図柄(装飾図柄)を変動表示又は停止表示可能とされている。そして、所定の図柄が停止表示(例えば同一図柄が揃って停止表示)されることにより「大当たり状態」が発生し、大入賞口8を所定時間及びタイミングで開口させ、多数の遊技球を獲得できるよう構成されている。
なお、液晶画面5にて停止表示された図柄が予め定められた特定の図柄である場合(即ち、第1始動口6又は電動チューリップ7の第2始動口7aへの入賞時に取得した乱数値(大当たり用乱数値)に応じて予め定められた特別図柄が第1特別図柄表示手段10又は第2特別図柄表示手段11で停止表示された場合)には、大当たりの発生確率が通常より高められる特典が遊技者に与えられる。すなわち、大当たり状態の終了時に、その大当たり状態を生じさせた停止図柄が特定図柄であることを条件に、次の大当たりが高確率で発生するという特典が遊技者に与えられるのである。このように、大当たり状態が通常確率で発生する遊技状態を通常確率遊技状態と称するとともに、大当たり状態が当該通常確率よりも高確率で発生する遊技状態を高確率遊技状態と称するものとする。
特に、本実施形態においては、潜伏確変が発生し得るものとされている。かかる潜伏確変とは、大当たり状態が通常確率よりも高確率で発生する遊技状態であり、且つ、電チューサポートが行われない(電導チューリップ7の所定時間の開成が行われない)ものをいい、高確率遊技状態と通常確率遊技状態との判別が困難とされている。
第1特別図柄保留ランプ15は、液晶画面5にて図柄が変動表示されている間において、第1始動口6に遊技球が入賞した場合、所定個数(本実施形態においては4個)を限度として、その入賞した遊技球を保留球として保留させるものである。同様に、第2特別図柄保留ランプ16は、液晶画面5にて図柄が変動表示されている間において、第2始動口7aに遊技球が入賞した場合、所定個数(本実施形態においては4個)を限度として、その入賞した遊技球を保留球として保留させるものである。
さらに、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の背面側には、図2に示すように、メイン制御基板19と、サブ制御基板20とが配設されている。このうち、サブ制御基板20は、メイン制御基板19から送信された制御信号に基づき各種制御を行わせるもので、液晶画面5、操作ボタン18及びスピーカ等と電気的に接続された演出制御基板21と、枠装飾表示部R1及び盤装飾表示部R2や可動役物等と電気的に接続されたランプ制御基板22と、払出駆動モータ等と電気的に接続された払出制御基板23とを有して構成されている。
メイン制御基板19は、パチンコ遊技機1全般に亘る遊技内容を制御するもので、CPU、ROM及びRAM30等を有して構成されている。特に、RAM30(random-access-memory;具体的にはDRAM)は、電断された場合、遊技内容を記憶するための記憶手段を構成するもので、例えば大当たり状態が通常確率で発生する通常確率遊技状態であるのか、あるいは大当たり状態が高確率で発生する高確率遊技状態であるのかを記憶可能とされている。このメイン制御基板19には、既述した第1特別図柄表示手段10、第2特別図柄表示手段11、普通図柄表示手段12、第1特別図柄保留ランプ15及び第2特別図柄保留ランプ16の他、第1始動口6及び第2始動口7aへの遊技球の入賞を検知するための始動口SW、電動チューリップ7を駆動させるための電動チューリップ7のソレノイド、ゲート9の遊技球の通過を検知するためのゲートSW、大入賞口8への遊技球の入賞を検知するための大入賞口SW及び当該大入賞口8を駆動させるための大入賞口ソレノイド等が電気的に接続されている。
また、メイン制御基板19には、RAMクリアスイッチ33が電気的に接続されており、このRAMクリアスイッチ33を押圧操作(長押し)しつつ遊技機に供給される電源をオフからオンに切り替えることによりRAM30の記憶内容を消去(RAMクリア)することができる。これにより、例えば、遊技機の高確率遊技状態(確変状態)をクリアして初期状態(通常遊技状態)とすることができる。なお、RAMクリアスイッチ33を押圧操作(長押し)しつつ遊技機に供給される電源をオフからオンに切り替え、その後さらに、RAMクリアスイッチ33を押圧操作(短押し)することにより、RAMの記憶内容を消去(RAMクリア)するようにしてもよい。
さらに、本実施形態に係るメイン制御基板19は、始動口(第1始動口6及び第2始動口7a)への遊技球の入賞を契機として遊技者に有利な大当たり状態又ははずれを決定するための大当たり用数値データ(乱数値)及び演出形態を決定するための演出用数値データ(乱数値)を取得する抽選手段24aと、始動条件の成立に基づいて遊技者に有利な遊技状態とするか否かの判定を行う判定手段24bと、始動口(第1始動口6及び第2始動口7a)に遊技球が入賞したことを契機として取得された数値データ(大当たり用数値データ及び演出用数値データ)を保留データとして記憶する記憶手段25とを有している。特に、本実施形態に係る記憶手段25は、第1始動口6に遊技球が入賞したことを契機として取得された数値データ(大当たり用数値データ及び演出用数値データ)を第1保留データとして記憶し、第2始動口7aに遊技球が入賞したことを契機として取得された数値データ(大当たり用数値データ及び演出用数値データ)を第2保留データとして記憶するものとされている。
演出制御基板21は、CPU、ROM及びRAM等を有して構成されたもので、メイン制御基板19から送信された制御信号に基づき主に演出に関わる各種制御を行わせるものである。なお、演出制御基板21は、ランプ制御基板22とも電気的に接続されており、メイン制御基板19から送信された制御信号に基づき、ランプ制御基板22を介して、枠装飾表示部R1及び盤装飾表示部R2や可動役物等を制御して所定の演出を行わせるよう構成されている。
次に、パチンコ遊技機1が有するモードについて説明する。図4は、本実施の形態の遊技機が有するモードの一例を示す説明図である。パチンコ遊技機1は、前述のように複数の遊技状態をとり得て、現在の遊技状態を示唆するために、または演出の多様化を図るために、図4に示すように通常モードM1と確変モードM2と潜伏モードM3との複数のモードを有しており、通常モードM1と確変モードM2と潜伏モードM3との中からいずれか1つのモードを設定し、設定したモードに応じた制御を行う。
例えば、パチンコ遊技機1は、通常モードM1を設定しているときには通常モードM1用の変動パターンテーブル(図5参照)の中から通常モードM1用の変動パターンを選択し、この変動パターンに応じた図柄変動を行う。また、パチンコ遊技機1は確変モードM2を設定しているときには確変モードM2用の変動パターンテーブル(図6参照)の中から確変モードM2用の変動パターンを選択し、この変動パターンに応じた図柄変動を行う。
そして、パチンコ遊技機1は潜伏モードM3を設定しているときには潜伏モードM3用の変動パターンテーブル(図7参照)の中から潜伏モードM3用の変動パターンを選択し、この変動パターンに応じた図柄変動を行う。例えば、ここで、変動パターンは特別図柄の変動時間を定めたものであり、変動パターンに応じた図柄変動とは特別図柄を当該変動パターンにより定められた変動時間だけ変動させた後に大当たり判定の判定結果を示す図柄で停止させることをいう。パチンコ遊技機1は、モード毎に異なる変動パターンを有しているため、モード毎に異なる変動時間で図柄変動を行うことも可能である。
また、パチンコ遊技機1は、現在のモードがいずれのモードであるかを遊技者に示唆するために、通常モードM1用の変動パターンに応じた図柄変動時には通常モードM1用のモード演出(以下「通常モード演出」という)を行う。例えば、パチンコ遊技機1は通常モード演出では通常モード演出用の背景画像を液晶画面5に表示する。また、パチンコ遊技機1は確変モードM2用の変動パターンに応じた図柄変動時には確変モードM2用のモード演出(以下「確変モード演出」という)を行う。例えば、パチンコ遊技機1は確変モード演出では確変モード演出用の背景画像を液晶画面5に表示する。
そして、パチンコ遊技機1は潜伏モードM3用の変動パターンに応じた図柄変動時には潜伏モードM3用のモード演出(以下「潜伏モード演出」という)を行う。例えば、パチンコ遊技機1は潜伏モード演出では潜伏モード演出用の背景画像を液晶画面5に表示する。このように、パチンコ遊技機1ではモード演出毎に液晶画面5に表示される背景画像などが異なっており、これによって、遊技者は現在のモード演出の内容からパチンコ遊技機1が現在設定中のモードを判別することができる。
次に、パチンコ遊技機1が行うモード移行について説明する。まず、パチンコ遊技機1はRAMクリアなどが行われることにより初期状態(デフォルトの状態)で起動した際、通常モードM1を設定する。RAMクリアについて公知の技術のためにここでの詳細な説明については省略する。なお、パチンコ遊技機1はRAMクリアなどが行われることにより初期状態で起動した際、遊技状態を低確率遊技状態且つ非補助遊技状態とする。
パチンコ遊技機1は通常モードM1を設定すると、その後に当たり遊技を行うまでこの通常モードM1を維持する。パチンコ遊技機1は、通常モードM1であるときの大当たり判定において確変大当たりまたは4R突確大当たりと判定して、この判定結果に基づく大当たり遊技を行うと、この大当たり遊技後に確変モードM2に移行する(図4中符号401の矢印参照)。確変モードM2は時限的に設定されるモードであり、例えば、パチンコ遊技機1は確変モードM2において70回の図柄変動を行うと通常モードM1に復帰する(図4中符号402の矢印参照)。
また、パチンコ遊技機1は通常モードM1であるときの大当たり判定において4R潜確大当たりと判定して4R潜確大当たり遊技を行うと、基本的には後述のように潜伏モードM3へ移行させるが、例外的に確変モードM2へと移行させることもある。具体的に、パチンコ遊技機1は、通常モードM1であり且つ高確率遊技状態であるときの大当たり判定において4R潜確大当たりと判定して4R潜確大当たり遊技を行うと、この場合には4R潜確大当たり遊技後に確変モードM2へと移行させる。
前述のように、パチンコ遊技機1は、大当たり遊技後には74回の図柄変動を行うまで高確率遊技状態とする。このため、例えば、パチンコ遊技機1では確変大当たり遊技後または4R突確大当たり遊技後の71回目〜74回目の図柄変動は通常モードM1且つ高確率遊技状態にて行われることになる。パチンコ遊技機1はこのときに4R潜確大当たりと判定して4R潜確大当たり遊技を行うと、当該4R潜確大当たり遊技には確変モードM2へと移行させる。
また、パチンコ遊技機1は、確変モードM2であるとき(すなわち、この場合には必ず高確率遊技状態となる)の大当たり判定において確変大当たりと4R突確大当たりと4R潜確大当たりとのいずれかの大当たりと判定して、この判定結果に基づく大当たり遊技を行った場合には、当該大当たり遊技後から70回の図柄変動を行うまでの確変モードM2を再度設定する(図4中符号403の矢印参照)。
一方、パチンコ遊技機1は、通常モードM1であるときの大当たり判定において4R潜確大当たり(前述の例外時を除く)または小当たりと判定して、この判定結果に基づく当たり遊技を行うと、この当たり遊技後に潜伏モードM3に移行する(図4中符号404の矢印参照)。潜伏モードM3も確変モードM2と同様に時限的に設定されるモードとなっており、例えば、パチンコ遊技機1は潜伏モードM3において所定回数の図柄変動を行うと通常モードM1に復帰する(図4中符号405の矢印参照)。ここで潜伏モードM3とする期間は、潜伏モードM3への移行契機となった当たりの種別によって異なっている。
例えば、パチンコ遊技機1は4R潜確大当たりにより潜伏モードM3とした場合、当該潜確大当たり遊技後に74回の図柄変動を行うまで潜伏モードM3に設定する。一方、パチンコ遊技機1は小当たりにより潜伏モードM3とした場合、当該小当たり遊技後に、10回、20回、もしくは30回の図柄変動を行うまで潜伏モードM3に設定する。パチンコ遊技機1は潜伏モードM3において上記の如く設定された所定回数の図柄変動を行うと通常モードM1に復帰する。これによって、パチンコ遊技機1は潜伏モードM3において30回の図柄変動を行っても当該潜伏モードM3を継続させた(通常モードM1へ移行させなかった)場合には、当該潜伏モードM3が4R潜確大当たりにより設定した潜伏モードM3であることを遊技者に示唆することができる。
パチンコ遊技機1は、潜伏モードM3(すなわち、低確率遊技状態の場合と高確率遊技状態の場合とがある)であるときの当たり判定において確変大当たりと4R突確大当たりと4R潜確大当たりのいずれかの大当たりと判定して、この判定結果に基づく大当たり遊技を行った場合には、確変モードM2へ移行して、当該大当たり遊技後に70回の図柄変動を行うまで確変モードM2に設定する(図4中符号406の矢印参照)。
また、パチンコ遊技機1は潜伏モードM3であるときの当たり判定において小当たりと判定して、この判定結果に基づく小当たり遊技を行った場合には、当該小当たり遊技後から10回、20回、もしくは30回の図柄変動を行うまでの潜伏モードM3を再度設定する(図4中符号407の矢印参照)。
前述のように、パチンコ遊技機1は潜伏モードM3とする期間の長さから、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3であるか、小当たりにより設定された潜伏モードM3であるかを遊技者に示唆するようになっている。このため、パチンコ遊技機1は4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3である場合、当該潜伏モードM3において小当たり遊技を行っても潜伏モードM3の期間の長さ(例えば変動回数)を再設定しないようになっている。
仮に、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3において小当たり遊技を行った場合、当該小当たり遊技後から10回、20回、もしくは30回の図柄変動を行うまでの潜伏モードM3を設定してしまう場合を考える。この場合、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3の期間(例えば70回の図柄変動分残っていたものが)が、小当たり遊技が行われることにより短縮され(例えば10回の図柄変動分になってしまい)、この結果、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3が30回以下の図柄変動で終了させてしまう事態が生じ得る。この事態が生じると、パチンコ遊技機1は折角高確率遊技状態となっているのにこれを遊技者に示唆し損ねてしまう。このような事態が発生してしまうことを防止するため、パチンコ遊技機1は4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3(すなわち高確率遊技状態での潜伏モードM3)である場合、当該潜伏モードM3において小当たり遊技を行っても当該小当たり遊技による潜伏モードM3を再設定しないようになっている。
パチンコ遊技機1は、上記の如く確変モードM2を設定することにより、確変モードM2とする時期を高確率遊技状態且つ補助遊技状態とする時期と一致させることができる。このため、パチンコ遊技機1は、確変モード演出などにより確変モードM2であることを遊技者に示唆することにより、遊技者に高確率遊技状態且つ補助遊技状態(すなわち遊技者にとって最も有利な遊技状態)であることを示唆し、遊技者の期待感を高めることができるようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、上記の如く潜伏モードM3を設定することにより、潜伏モードM3とする時期を高確率遊技状態且つ非補助遊技状態の可能性がある時期と一致させることができる。このため、パチンコ遊技機1は、潜伏モード演出などにより潜伏モードM3であることを遊技者に示唆することにより、遊技者に高確率遊技状態且つ非補助遊技状態である可能性があることを示唆し、遊技者の大当たりへの期待感を高めることができるようになっている。
ここで、本実施形態に係る演出制御基板21は、変動表示制御手段26と、演出手段27と、変更手段28と、演出表示制御手段29とを有している。変動表示制御手段26は、記憶手段25で記憶された保留データに基づき液晶画面5にて図柄(厳密には、第1特別図柄又は第2特別図柄に対応した装飾図柄)を変動表示させるものである。より具体的には、変動表示制御手段26は、第1保留データ及び第2保留データに基づいて図柄を変動表示させるとともに、第2保留データに基づく図柄の変動表示を第2保留データに基づく図柄の変動表示よりも優先して行う(所謂「優先変動」する)ものとされている。
演出手段27は、複数のモードの中から何れか1つのモードが設定可能とされるとともに、その設定されたモードに応じた演出を液晶画面5(表示手段)にて行わせ得るもので、本実施形態においては、通常モード、確変モード及び潜伏モードの中から1つのモードを設定可能とされている。すなわち、通常確率遊技状態においては、通常モード(初期モード)に設定されるとともに、大当たり状態が通常確率遊技状態より高確率で発生する高確率遊技状態においては、確変モードに設定されるのである。また、本実施形態においては、通常モード及び確変モードの他、上記したように、潜伏モードに設定される場合もある。
例えば、演出手段27は、通常モードのとき、図8(a)に示すように、図柄表示の背景が所定色の表示とされ、確変モードのとき、同図(b)で示すように、図柄表示の背景が複数の星形状から成る表示とされ、及び潜伏モードのとき、同図(c)で示すように、図柄表示の背景が複数の四角形状から成る表示となるよう構成されている。また、他の実施形態として、演出手段27は、通常モードのとき、図9(a)に示すように、図柄表示のキャラクタがaにて表示とされ、確変モードのとき、同図(b)で示すように、図柄表示のキャラクタがbにて表示され、及び潜伏モードのとき、同図(c)で示すように、図柄表示のキャラクタがcにて表示となるよう構成してもよい。
さらに、通常確率遊技状態及び高確率遊技状態のそれぞれにおいて、複数のモードを有するものとしてもよく、この場合、演出手段27は、そのような複数のモードの中から何れか1つのモードが設定可能とされるとともに、その設定されたモードに応じた演出を液晶画面5にて行わせることができる。
変更手段28は、操作ボタン18(操作手段)が操作されることを条件として、演出手段27により設定されたモードを他のモードに変更可能とするものである。例えば、高確率遊技状態が発生して図8(b)又は図9(b)で示す確変モードの表示が行われているとき、遊技者が操作ボタン18を操作することにより、当該確変モードの表示から、図8(a)又は図9(a)で示す通常モードの表示、或いは図8(c)又は図9(c)で示す潜伏モードの表示に変更することができるのである。すなわち、変更手段28は、確変モードによる演出が行われているとき、操作ボタン18が操作されることを条件として、確変モードとは異なるモードに変更可能とされているのである。また、変更手段28は、通常モードによる演出が行われているとき、操作ボタン18が操作されることを条件として、他の形態の通常モードに変更するようにしてもよい。
上記の如く演出表示を変更するための操作は、例えば操作ボタン18の長押し操作が挙げられるが、他の操作手段を用いるようにしてもよく、例えば十字キーやジョイスティック等の操作手段としてもよい。また、変更手段28による変更は、図柄が変動表示している状態、停止表示している状態、又はメニュー表示に切り替えた状態であってもよく、メニュー表示にて操作手段を操作して所定の入力を行うことにより、演出手段27により設定されたモードを他のモードに変更可能とするようにしてもよい。さらに、メニュー表示において、遊技者の情報(IDコード等)を入力し、所定の条件を満たした場合(経験者等)に限ってモード変更を許可するようにしてもよい。
またさらに、本実施形態に係る変更手段は、確変モードによる演出が行われているとき、操作ボタン18が操作されることを条件として、通常モード又は潜伏モードに変更可能とされているが、他の形態の確変モードとしてもよく、さらには、通常モードによる演出が行われているとき、操作ボタン18が操作されることを条件として、他の形態の通常モード、確変モード又は潜伏モードに変更可能なもの、或いは潜伏モードによる演出が行われているとき、操作ボタン18が操作されることを条件として、他の形態の潜伏モード、確変モード又は通常モードに変更可能なものとしてもよい。
また、本実施形態に係る変更手段28は、液晶画面5(表示手段)による表示の変更に加え、あるいは代えて、遊技状態に応じて点灯又は点滅が可能な枠装飾表示部R1及び盤装飾表示部R2を他の点灯又は点滅形態に変更するよう構成されている。これにより、操作者の操作によって、高確率遊技状態であることを周囲に把握させるのをより確実に困難にすることができる。特に、本実施形態においては、既述のように、潜伏確変が行われる遊技機に適用されているため、高確率遊技状態のとき、液晶画面5による表示や枠装飾表示部R1及び盤装飾表示部R2の点灯又は点滅を通常確率遊技状態と略同一(同一又は類似)とすることにより、高確率遊技状態と通常確率遊技状態との判別が一層困難となっている。
さらに、本実施形態においては、変更手段28によって液晶画面5(表示手段)による表示の変更が行われた場合、次回の高確率遊技状態の発生時(確変モード時)、液晶画面5にて確変モードに応じた表示(例えば、図8(b)や図9(b)で示す表示)を行わせるよう構成されている。これにより、操作者の操作によって確変モードの表示を通常モード又は潜伏モードの表示に変更させた後、次回の確変モードにて当該確変モードの表示を自動的に復帰させることができる。
演出表示制御手段29は、液晶画面5(表示手段)にてキャラクタを所定の背景で表示させて演出可能なものである。特に、本実施形態においては、選択手段としての操作ボタン18を操作することにより、液晶画面5(表示手段)で表示されるキャラクタを特徴付ける関連事項(例えば、キャラクタが身に付ける衣装等)を遊技者が選択可能とされており、その衣装等を身に付けたキャラクタを液晶画面5にて所定の背景で表示させて演出可能とされている。
しかるに、選択手段としての操作ボタン18を操作することにより、液晶画面5(表示手段)で表示されるキャラクタの背景を遊技者が選択可能とされ、その背景にて予め定められた特定のキャラクタ(特定の衣装等を身に着けたキャラクタ)を液晶画面5にて表示させるもの、或いは選択手段としての操作ボタン18を操作することにより、液晶画面5(表示手段)で表示されるキャラクタを特徴付ける関連事項(例えば、キャラクタが身に付ける衣装等)及び背景を遊技者が選択可能とされており、その選択された衣装等を身に付けたキャラクタを選択された背景にて液晶画面5で表示させるものとしてもよい。
例えば、図10に示すように、液晶画面5に任意の衣装(キャラクタを特徴付ける関連事項)を身に付けたキャラクタを複数(この場合、白い水着を着用したコスチュームA、青い水着を着用したコスチュームB、スカートを着用したコスチュームC、ワンピースを着用したコスチュームD)表示させるとともに、操作ボタン18を操作者(遊技者)が操作することにより、好みの衣装を身に付けたキャラクタを選択することができるのである。
しかして、演出表示制御手段29により、選択された衣装を身に付けたキャラクタを所定の背景にて表示させて演出することができ、例えば白い水着を着用したコスチュームAを選択した場合、図11に示すように背景を海とした演出表示、又は図12に示すように背景をプールとした演出表示を行わせることができる。なお、背景は、遊技内容に応じて順次切換可能とされているもの、或いは操作者が操作ボタン18を操作して選択し得るもの等何れであってもよい。
ここで、本実施形態に係る演出表示制御手段29は、選択手段としての操作ボタン18で選択されたキャラクタを特徴付ける関連事項及び当該キャラクタの背景が、所定の組み合わせの場合、予め定められた表示を行わせるものである。具体的には、演出表示制御手段29は、操作ボタン18(選択手段)で選択されたキャラクタを特徴付ける関連事項(本実施形態においては、衣装等のコスチューム)が、特定の背景にて表示される場合、当該関連事項とは異なる関連事項に変更して表示させるものとされ、例えば、白い水着を着用したコスチュームAを選択した場合、図13に示すように、表示される背景が部屋のとき、コスチュームC等他のコスチュームに変更して表示するものとされている。これにより、白い水着のコスチュームAが部屋の背景と組み合わせて表示されるのを回避でき、下着のコスチュームと誤って認識されてしまうのを防止することができる。
また、選択手段としての操作ボタン18を操作することにより、液晶画面5(表示手段)で表示されるキャラクタの背景を遊技者が選択可能とされ、その背景にて予め定められた特定のキャラクタ(特定の衣装等を身に着けたキャラクタ)を液晶画面5にて表示させるものとした場合、或いは選択手段としての操作ボタン18を操作することにより、液晶画面5(表示手段)で表示されるキャラクタを特徴付ける関連事項(例えば、キャラクタが身に付ける衣装等)及び背景を遊技者が選択可能とされており、その選択された衣装等を身に付けたキャラクタを選択された背景にて液晶画面5で表示させるものとした場合であっても、演出表示制御手段29は、選択手段としての操作ボタン18で選択されたキャラクタを特徴付ける関連事項及び当該キャラクタの背景が、所定の組み合わせに限って、その組み合わせ通りに表示させるよう構成される。なお、所定の組み合わせでない場合、上記実施形態の如く自動的に他の組み合わせにて表示するものとしてもよく、或いはその組み合わせの表示はできない旨の表示を行うようにしてもよい。
すなわち、選択手段で選択された対象物を他の対象物と組み合わせて液晶画面5にて表示させて演出可能な演出表示制御手段29を具備するとともに、当該演出表示制御手段29は、選択手段で選択された対象物と他の対象物との組み合わせが所定の組み合わせの場合、予め定められた表示を行わせるよう構成されているのである。なお、キャラクタを特徴付ける関連事項や背景は、本発明の選択手段で選択された「対象物」に相当する。
さらに、本実施形態に係る演出表示制御手段29は、操作ボタン18(選択手段)で選択されたキャラクタを特徴付ける関連事項(コスチュームA〜D)と特定の背景(部屋の背景)との組み合わせが所定の規制に適合するか否かに応じて、その選択された関連事項とは異なる関連事項に変更するよう構成されている。この場合の所定の規制とは、公序良俗の観点や社会的要請から規制されるべき内容のものをいい、法律上規制されるものの他、メーカーやホール等の自主規制等も含む。また、例えばデモ中に選択されたコスチュームについて、変動開始からリーチ、SP、SPSPといった発展型のリーチ演出が行われる過程において、各リーチ演出で異なるコスチューム及び背景となるように構成してもよい。
一方、本実施形態に係るメイン制御基板19は、図2に示すように、第1報知手段31及び第2報知手段32を有している。第1報知手段31は、電源復旧された場合(電源がオフからオンに切り替えされた場合)にRAM30(記憶手段)の記憶内容が消去されたことを報知するもので、本実施形態においては、RAMクリアスイッチ33を押圧操作(長押し)しつつ遊技機に供給される電源をオフからオンに切り替えると、スピーカから所定時間だけ警報音が出力されるようになっている。なお、第1報知手段31による報知形態は、音(効果音や音声等)の出力によるものに限らず、各遊技機が具備する枠装飾表示部R1及び盤装飾表示部R2や専用のランプ等を点灯又は点滅させるものとしてもよく、あるいは液晶画面5(表示手段)にラム消去が行われた旨を表示するものであってもよい。
第2報知手段32は、電源復旧された場合(電源がオフからオンに切り替えされた場合)にRAM30の記憶内容が消去された場合とRAM30の記憶内容が消去されない場合とで識別可能な表示(すなわち、電源復旧時にRAMクリアが行われた場合とRAMクリアが行われない場合とで異なる表示)を行うものである。例えば、本実施形態においては、RAMクリアが行われない場合に単に遊技機に供給される電源をオフからオンに切り替えると、図14に示すように、液晶画面5(表示手段)に表示される図柄の数字が「321」と表示されるとともに、RAMクリアが行われた場合に遊技機に供給される電源をオンからオフに切り替える(本実施形態においては、RAMクリアスイッチ33を押圧操作(長押し)しつつ遊技機に供給される電源をオフからオンに切り替える)と、図15に示すように、液晶画面5(表示手段)に表示される図柄の数字が「231」と表示されるようになっている。
なお、電源復旧時にRAMクリアが行われた場合とRAMクリアが行われない場合とで識別可能な表示であれば、図柄の数字は他の組み合わせであってもよく、あるいは数字とは異なる図柄にて識別可能としてもよい。例えば、電源復旧時にRAMクリアが行われない場合の液晶画面5に表示される背景(図16参照)と、電源復旧時にRAMクリアが行われた場合の液晶画面5に表示される背景(図17参照)とを異ならせるもの、あるいは電源復旧時にRAMクリアが行われない場合のモードに応じて液晶画面5に表示される図柄(図18参照)と、電源復旧時にRAMクリアが行われた場合のモードに応じて液晶画面5に表示される図柄(図19参照)とを異ならせるもの等であってもよい。また、液晶画面5に「ラム消去が行われた」「ラム消去が行われていない」旨の文字表示であってもよく、あるいは各遊技機が具備する枠装飾表示部R1及び盤装飾表示部R2や専用のランプ等を異なった形態で点灯又は点滅させてRAMクリアの有無を識別させるもの、音(効果音や音声等)の出力によりRAMクリアの有無を識別させるもの等であってもよい。
さらに、本実施形態においては、第1報知手段31による報知期間と第2報知手段32による報知期間とを異ならせよう設定されている。例えば、第1報知手段31による報知は、第2報知手段32による報知時間より短く設定されており、短時間だけ報知を行うことにより、RAMクリア操作が正常に行われたことを作業者に報知し得るようになっている。また、第2報知手段32による報知は、第1報知手段31による報知時間より長く設定されており、例えば始動口(第1始動口6又は第2始動口7a)に遊技球が入賞して液晶画面5にて図柄が変動表示開始した時点まで報知するものとされている。これにより、遊技者に対して、RAMクリアの有無を識別させることができる。なお、第1報知手段31による報知及び第2報知手段32による報知以外の遊技機の状態は、RAMクリアが行われた場合とRAMクリアが行われない場合とで同一(遊技機の状態が相違しない)とされている。
第2報知手段32の報知期間として、図柄が変動表示開始した時点までのものに限らず、第1報知手段31の報知より長時間行われるものが好ましく、例えば遊技者が遊技を開始しことが分かる時点(例えば、ハンドル14を操作した時点等)まで報知が継続して行われるものが好ましい。すなわち、第1報知手段31は、電源復旧時の短時間だけ報知するので、RAMクリアした作業者に対して確認の報知を行わせることができる一方、第2報知手段32は、遊技者が遊技開始されるまで報知が継続されるので、遊技者にRAMクリアが行われたことを把握させることができるのである。
さらに、RAMクリア直後に電源がオフになっても、所定の条件が成立している場合、第2報知手段32による報知を行わせるようにしてもよい。この場合の所定の条件は、例えば、RAMクリアが行われてから所定時間(2〜3時間)経過していないこと等が好ましい。これにより、遊技場が閉店した後にRAMクリアして、開店前に電源復旧したときにRAMクリアが行われたことを報知することができる。なお、RAMクリアが行われてから所定時間経過せず電源がオフになった場合、RAMクリア直後である旨のフラグを立て、電源復旧時に第2報知手段32による報知を行った後、当該フラグを消去するよう構成するのが好ましい。
上記実施形態によれば、操作ボタン18(選択手段)で選択されたキャラクタを特徴付ける関連事項が、特定の背景にて表示される場合、当該関連事項とは異なる関連事項に変更して表示させるので、キャラクタを特徴付ける関連事項を遊技者が任意選択し得るとともに、公序良俗の観点や社会的要請から規制されるべき内容の表示を回避することができる。
また、キャラクタを特徴付ける関連事項は、キャラクタが身に付けるコスチュームであるので、遊技者が好むコスチュームのキャラクタを表示させることができるとともに、選択手段で選択されたコスチュームが特定の背景にて表示される内容が、公序良俗の観点や社会的要請から規制されるべき内容となってしまうのを防止することができる。特に、本実施形態に係る演出表示制御手段29は、操作ボタン18(選択手段)で選択されたキャラクタを特徴付ける関連事項と特定の背景との組み合わせが所定の規制に適合するか否かに応じて、関連事項とは異なる関連事項に変更するので、公序良俗の観点や社会的要請に伴う規制に適合した表示を行わせることができる。
加えて、上記実施形態によれば、高確率遊技状態のとき、操作ボタン18(操作手段)が操作されることを条件として、確変専用の表示を通常確率遊技状態と略同一の表示に変更させる変更手段28を具備したので、操作者の操作によって、高確率遊技状態であることを周囲に把握させるのを困難にすることができる。これにより、操作者の意思によって高確率遊技状態の表示を周囲から隠すことができ、その高確率遊技状態中に遊技を止めても、他の遊技者からの判別を困難とすることができ、遊技性を向上させることができる。
さらに、電源復旧時にRAM30の記憶内容が消去されたことを報知する第1報知手段31と、電源復旧時にRAM30の記憶内容が消去された場合とRAM30の記憶内容が消去されない場合とで識別可能な表示を行う第2報知手段32とを具備し、第1報知手段31による報知期間と第2報知手段32による報知期間とを異ならせたので、遊技性をより向上させることができる。
特に、第1報知手段31による報知を第2報知手段32による報知より長時間行わせるものとし、例えば第1報知手段31による報知が短時間行われ、且つ、第2報知手段32による報知は、遊技が開始されるまでの間、継続して行われるようにすれば、第1報知手段31による報知にてRAMクリアが正常に行われた旨を作業者に確認させることができるとともに、第2報知手段32による報知にてRAMクリアが行われた遊技機か否かの判別を行わせることができる。
◆本実施形態においては、始動条件の成立に基づいて遊技者に有利な遊技状態とするか否かの判定を行う判定手段24bと、判定手段24bの判定に基づいて演出表示可能な表示手段と、該表示手段で表示される対象物を遊技者が選択可能な選択手段と、選択手段で選択された対象物を他の対象物と組み合わせて表示手段にて表示させて演出可能な演出表示制御手段29とを具備した遊技機において、演出表示制御手段29は、選択手段で選択された対象物と他の対象物との組み合わせが所定の組み合わせの場合、予め定められた表示を行わせることを特徴とする。
また、キャラクタを特徴付ける関連事項は、キャラクタが身に付けるコスチュームであるものとされている。さらに、演出表示制御手段29は、選択手段で選択されたキャラクタを特徴付ける関連事項と特定の背景との組み合わせが所定の規制に適合するか否かに応じて、関連事項とは異なる関連事項に変更するものとされている。これにより、遊技性をより向上させることができる遊技機を提供することができる。
◆本実施形態においては、始動条件の成立に基づいて遊技者に有利な遊技状態とするか否かの判定を行う判定手段24bと、判定手段の判定に基づいて演出表示可能な表示手段(液晶画面5)と、複数のモードの中から何れか1つのモードが設定可能とされるとともに、その設定されたモードに応じた演出を表示手段にて行わせ得る演出手段27とを具備した遊技機において、操作者が任意に操作し得る操作手段(操作ボタン18)と、操作手段が操作されることを条件として、演出手段27により設定されたモードを他のモードに変更可能とする変更手段28とを備えたことを特徴とする遊技機とされている。
また、変更手段28は、確変モードによる演出が行われているとき、操作手段が操作されることを条件として、確変モードとは異なるモードに変更可能とされたことを特徴とする。またさらに、変更手段は、通常モードによる演出が行われているとき、前記操作手段が操作されることを条件として、他の形態の通常モードに変更することを特徴とする。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば潜伏確変が行われない遊技機に適用しなくてもよく、変更手段28によって確変モードにおける装飾ランプの点灯又は点滅を変更しないものとしてもよい。また、本実施形態においては、変更手段に28よって液晶画面5による表示の変更が行われた場合、次回の確変モード時、液晶画面5にて確変モードの表示を自動的に行わせるものとされているが、操作ボタン18の操作を条件として、次回の確変モード時、液晶画面5にて確変モードの表示を行わせるものとしてもよい。
さらに、例えば液晶画面5(表示手段)で表示されるキャラクタを特徴付ける関連事項としてコスチュームとは異なる他のものとしてもよく、キャラクタもアイドルやアニメーションの登場人物以外のものとしてもよい。また、演出表示制御手段29は、操作ボタン18(選択手段)で選択されたキャラクタを特徴付ける関連事項と特定の背景との組み合わせが所定の規制に適合するか否かに応じて、関連事項とは異なる関連事項に変更するよう構成されているが、所定の規制に関わらず、背景が任意の条件を満たす任意の背景である場合に変更するものとしてもよい。