JP6552531B2 - パイルの飾り糸離脱防止方法及びパイル - Google Patents

パイルの飾り糸離脱防止方法及びパイル Download PDF

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Description

本発明は、飾り糸が単繊維であるモール糸からなるパイルを備えたパイルマットの飾り糸離脱防止方法及びそのパイルマットに関する。
特許第4942437号公報には、0.3デニールの非吸水性のポリエステルフィラメントからなる単繊維を飾り糸とするモール糸を折り返した2条のモール糸が芯糸を中心として撚り合わさることにより形成されたモール状糸体からなる略円柱形状のパイルと、その略円柱形状のパイルが多数基布上に配設されてなるパイルマットが開示されている。これらの略円柱形状のパイルにおける飾り糸としてのポリエステルフィラメントからなる単繊維は、パイルの軸線を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように密設され且つ軸線方向に密設されてなり、パイルの略円柱形状外周面は、各単繊維の先端部により形成されている。
このパイルマットは、吸水性及び乾燥性に優れ、足拭き用マット等として使用されるものであるが、使用により、飾り糸としての単繊維がパイルから離脱して繊維くずや埃等となり、食品や各種製品等の汚染源ともなるおそれがある。また、洗濯により飾り糸としての単繊維がパイルから離脱することも生じる。継続的な使用及び洗濯の繰り返しによりパイルからの前記単繊維の離脱が進むと、残りの単繊維は、より離脱し易くなるので、離脱は加速度的に進行することにもなり得、使用時に離脱して汚染源となり得る単繊維が急増することにも繋がる。
特許第4942437号公報
本発明は、従来技術における上記のような課題に鑑み行なわれたものであって、その目的とするところは、モール糸からなるパイルを備えたパイルマットにおけるモール糸から飾り糸としての単繊維が離脱して繊維くずや埃等となり、食品や各種製品等の汚染源ともなることが防がれ、モール糸からなるパイルを備えたパイルマットの耐久性、耐洗濯性を効果的に向上させ、そのモール糸からなるパイルを備えたパイルマットが発揮する各種機能が継続使用や繰り返し洗濯に伴い低下することを効果的に防ぐことができるモール糸からなるパイルを備えたパイルマットの飾り糸離脱防止方法及びそのパイルマットを提供することにある。
本発明のモール糸からなるパイルを備えたパイルマットの飾り糸離脱防止方法及びパイルマットは、次のように表すことができる。
(1) 基体と多数のパイルを備えてなり、
前記パイルは、芯糸に対し、互いに撚り合わさっていない状態の多数の飾り糸を、その飾り糸の中間部において、前記芯糸に対し横方向状をなすように保持したモール糸からなり、前記飾り糸が単繊維であり、
前記パイルの基部が前記基体に結合された状態でパイルが基体上に配設されてなるパイルマットについて、飾り糸の離脱を防止する方法であって、
前記飾り糸として、外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの単繊維を用い、
前記パイルを、複数条の前記モール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分を1本のモール糸状となしたモール状糸体からなるものを用い、そのモール糸状の前記撚り合わさった部分において、前記飾り糸としての単繊維が、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなすものとすることにより、
モール糸からなるパイルからの、飾り糸である単繊維の離脱を防止することを特徴とするモール糸からなるパイルを備えたパイルマットの飾り糸離脱防止方法。
複数条のモール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分が1本のモール糸状をなし、撚り合わさった部分において、飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維が、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなすものとすると共に、前記飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維を、外周に凹凸を有する横断面形状の単繊維とする。これにより、そのモール状糸体からなる多数のパイルを備えたパイルマットを継続的に使用したり、そのパイルマットに対し家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのパイルを構成するモール状糸体の前記撚り合わさった部分から飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維が離脱することがより効果的に防止される。
そのため、モール状糸体からなる多数のパイルを備えたパイルマットを使用している間にモール状糸体から飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維が離脱して繊維くずや埃等となり、食品や各種製品等の汚染源ともなることが防がれ、そのパイルマットの耐久性、耐洗濯性を効果的に向上させ、そのパイルマットにおけるパイルの肌触りやクッション性又はその他の各種機能が継続使用や繰り返し洗濯に伴い低下することをより効果的に防ぐことができる。
(2) 上記撚り合わさった部分が略円柱形状の1本のモール糸状をなし、その略円柱形状の外周面が、上記飾り糸としての単繊維の先端部により形成されている上記(1)記載の方法。
(3) 外周に凹凸を有する上記単繊維の横断面形状が、外周に3以上の凸部を有するものである上記(1)又は(2)記載の方法。
この場合、モール状糸体又はそれを有する物品に対し家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのモール状糸体から飾り糸としての単繊維が離脱することが効果的に防止される。
(4) 上記単繊維の横断面形状における外周部の凸部の数をnとした場合に、前記横断面形状の中心に対する隣り合う凸部の周方向中央部同士の間の中心角が、(1080/n)度と180度の小さい方以下で、(180/3n)度以上である上記(3)記載の方法。
この場合、モール状糸体又はそれを有する物品に対し家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのモール状糸体から飾り糸としての単繊維が離脱することが効果的に防止される。
(5) 上記パイルの少なくとも一部は、基部が上記基体に結合され、先端部が自由端であるパイルであり、
前記先端部は、上記芯糸の先端部からほぼ放射状をなすように密設された上記飾り糸としての単繊維の先端部により略凸曲面状をなすものである上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の方法。
(6) 上記パイルの少なくとも一部は、その基部が基体に結合された状態でループ状をなすパイルである上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の方法。
(7) 基体と多数のパイルを備えてなり、
前記パイルは、芯糸に対し、互いに撚り合わさっていない状態の多数の飾り糸を、その飾り糸の中間部において、前記芯糸に対し横方向状をなすように保持したモール糸からなり、前記飾り糸が単繊維であり、
前記パイルの基部が前記基体に結合された状態でパイルが基体上に配設されてなるパイルマットであって、
前記飾り糸が、外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの単繊維であり、
前記パイルが、複数条の前記モール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分を1本のモール糸状となしたモール状糸体からなるものであり、そのモール糸状の前記撚り合わさった部分において、前記飾り糸としての単繊維が、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなすものであることにより、
モール糸からなるパイルからの、飾り糸である単繊維の離脱が防止されるものであることを特徴とするパイルマット。
複数条のモール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分が1本のモール糸状をなし、撚り合わさった部分において、飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維が、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなすものとすると共に、前記飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維を、外周に凹凸を有する横断面形状の単繊維とする。これにより、そのモール状糸体からなる多数のパイルを備えたパイルマットを継続的に使用したり、そのパイルマットに対し家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのパイルを構成するモール状糸体の前記撚り合わさった部分から飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維が離脱することがより効果的に防止される。
そのため、モール状糸体からなる多数のパイルを備えたパイルマットを使用している間にモール状糸体から飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維が離脱して繊維くずや埃等となり、食品や各種製品等の汚染源ともなることが防がれ、そのパイルマットの耐久性、耐洗濯性を効果的に向上させ、そのパイルマットにおけるパイルの肌触りやクッション性又はその他の各種機能が継続使用や繰り返し洗濯に伴い低下することをより効果的に防ぐことができる。
(8) 上記撚り合わさった部分が略円柱形状の1本のモール糸状をなし、その略円柱形状の外周面が、上記飾り糸としての単繊維の先端部により形成されている上記(7)記載のパイルマット。
(9) 外周に凹凸を有する上記単繊維の横断面形状が、外周に3以上の凸部を有するものである上記(7)又は(8)記載のパイルマット。
この場合、モール状糸体又はそれを有する物品に対し家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのモール状糸体から飾り糸としての単繊維が離脱することが効果的に防止される。
(10) 上記単繊維の横断面形状における外周部の凸部の数をnとした場合に、前記横断面形状の中心に対する隣り合う凸部の周方向中央部同士の間の中心角が、(1080/n)度と180度の小さい方以下で、(180/3n)度以上である上記(9)記載のパイルマット。
この場合、モール状糸体又はそれを有する物品に対し家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのモール状糸体から飾り糸としての単繊維が離脱することが効果的に防止される。
(11) 上記パイルの少なくとも一部は、基部が上記基体に結合され、先端部が自由端であるパイルであり、
前記先端部は、上記芯糸の先端部からほぼ放射状をなすように密設された上記飾り糸としての単繊維の先端部により略凸曲面状をなすものである上記(7)乃至(10)の何れか1項に記載のパイルマット。
(12) 上記パイルの少なくとも一部は、その基部が基体に結合された状態でループ状をなすパイルである上記(7)乃至(10)の何れか1項に記載のパイルマット。
本発明のモール糸からなるパイルを備えたパイルマットの飾り糸離脱防止方法及びパイルマットによれば、モール状糸体又はそれを有する物品を様々な用途に継続的に使用したり、モール状糸体又はそれを有する物品に対し家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのモール状糸体から飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維が離脱することが効果的に防止される。
そのため、パイルマットを使用している間にモール状糸体から飾り糸としての0.03乃至3デニールの単繊維が離脱して繊維くずや埃等となり、食品や各種製品等の汚染源ともなることが防がれ、パイルマットの耐久性、耐洗濯性を効果的に向上させ、そのパイルマットにおけるパイルの肌触りやクッション性又はその他の各種機能が継続使用や繰り返し洗濯に伴い低下することを効果的に防ぐことができる。
模式的正面図である。 パイルの模式的拡大横断面図である。 モール糸によりパイルを形成する工程の一部を示す模式図である。 飾り糸としての単繊維の横断面形状を示す模式図である。 他の飾り糸としての単繊維の横断面形状を示す模式図である。 他の飾り糸としての単繊維の横断面形状を示す模式図である。
[1] 本発明の実施の形態
本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図面は、何れも本発明のパイルマットの実施の形態の一例としての吸水パイルマットについてのものである。
(1) この吸水パイルマットAは、吸水性を有する基布S(基体)と多数の略円柱形状のパイルP(モール状糸体)を備えてなり、前記各パイルPの基部(図1における下端部)が基布Sに結合された状態で、前記多数のパイルPが基布S上に配設されているものである。
(2) この吸水パイルマットAにおける多数のパイルPは、1デニールのポリエステル繊維の単繊維Fを飾り糸とし、2本の50デニールのポリエステル繊維のモノフィラメント糸を芯糸として用いた強撚(500T/m)のモール糸Mにより、次のように形成することができる。
すなわち、前記強撚モール糸Mを張力がかかった状態で吸水性を有する基布S(基体)の裏側から表側(図3における上側)へ貫通させることにより、基布Sの表側において強撚モール糸Mを二つ折り状に突出させ、突出した強撚モール糸Mの先端部である折り返し部に対し、突出の向きに引張力を作用させ、二つ折り状に突出した強撚モール糸Mの張力を維持した後、その引張力を解除することにより、強撚モール糸Mが自ら撚り合わさって1本のパイル状のモール状糸体となる。これを熱処理することにより、撚り合わさった状態の強撚モール糸Mが更に強く自ら撚り合わさり、芯糸Cを中心として略円柱形状をなし、パイルPの先端部Paが放射状の単繊維Fの先端部により略凸曲面形状をなす多数のパイルPを形成することができる。
(3) 飾り糸としての単繊維Fの横断面形状は、図4に示すように、短軸と長軸の比が2:5程度の略楕円形状の外周部に、底辺が短軸の半分程度で高さが短軸の3分の1程度の略三角形状の葉状の突起部Faをほぼ等間隔に有する扁平多葉形状である。他の飾り糸としての単繊維の横断面形状の例として、図5に示すように円形の外周部に周方向等間隔おきに略三角形状の一定の突起部が形成された形状、図6に示すように円形の外周部に周方向等間隔おきに略方形状の一定の突起部が形成された形状を挙げることができるがこれに限るものではない。
(4) 基部が基布Sに結合された各パイルPは、基部から先端部に至るまで略円柱形状(模式図である図1に示すように直立することを要するものではなく、一般的にある程度屈曲し易い。)をなし、その軸線に沿う疎水性繊維(吸水性に乏しい繊維)のモノフィラメント糸からなる芯糸Cにより、1デニールの極めて細い多数のポリエステル繊維のフィラメントからなる単繊維F(20℃相対湿度65%において吸水率が5%以下の疎水性繊維[吸水性に乏しい繊維]。以下同じ。)が、パイルPの軸線を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように密設され且つ軸線方向に密設された状態で保持されてなり、パイルPの略円柱形状外周面は単繊維Fの先端部により形成されている。なお、飾り糸としての単繊維Fの長さは約6mmである。
(5) この吸水パイルマットAを継続的に使用したり、家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのパイルP(モール状糸体)から飾り糸としての1デニールの単繊維が離脱することが効果的に防止される。
(6) パイルPの先端部Paは、芯糸Cにより保持されて放射状をなすよう密設された多数の1デニールのポリエステル繊維の単繊維Fにより形成されて略凸曲面形状をなし、その略凸曲面は、それらの単繊維Fの先端部により形成されている。
(7) パイルPの軸線に沿う芯糸Cは、2本の50デニールのポリエステル繊維のモノフィラメント糸(20℃相対湿度65%において吸水率が5%以下の疎水性繊維。以下同じ。)が2組撚り合わさっている。
(8) このパイルPの先端部Paにおいては、三次元的に内方(例えば上向きに凸の略半球であればその略半球の底面中央部)に向かって前記極細疎水性単繊維Fの密度が高くなって毛管現象により強い吸水力が作用し、先端部Pa以外の略円柱形状部分においては径方向内方に向かって極細疎水性単繊維Fの密度が高くなって毛管現象により強い吸水力が作用する。そのため、各パイルPは、比較的多量の水を径方向内方に向かって迅速に吸水し得る。
逆に、吸水したパイルPの先端部Paの略凸曲面状外周部やパイルPの略円柱形状外周部は、毛管現象により、水分含有率が低い状態となる。而も、パイルPの先端部Paの略凸曲面状外周部やパイルPの略円柱形状外周面部は、疎水性繊維の単繊維Fの先端部により形成されているので、繊維が占める面積が比較的小さく、且つ、繊維自体が非湿潤状態を維持する。
更に、各パイルPは、その軸線に沿う、疎水性繊維のモノフィラメント糸からなる芯糸Cを有するので、各パイルPにおいて、毛管現象により先端部Paの内方や径方向内方に吸収された水分は、芯糸Cに沿って、吸水性を有する基布Sへ効率的に導かれる。
そのため、各パイルPの先端部Paの内方や各パイルPの径方向内方に吸収された水分がパイルPの径方向中央部に滞留することが防がれると共に、パイルPの先端部Paの略凸曲面状外周部から内方へ又はパイルPの略円柱形状外周面部から径方向内方への更なる吸水を妨げることや、パイルPの先端部Paの略凸曲面状外周部やパイルPの略円柱形状外周面部にべとつき感が生じることが防がれる。
(9) なお、図1乃至図6は、何れも説明のための模式図であり、実物を示したものではない。
(10) 試験例
飾り糸としての単繊維が、横断面形状がほぼ円形である1デニールのポリエステル繊維であること以外は、上記の例の吸水パイルマットA(縦450mm、横600mmのパイルマット、パイルPの長さは約22mm、パイルPの本数は約3000本、パイルP1本当りの単繊維Fの本数は約90,000本)と同じである比較吸水パイルマットについて、それぞれ、洗濯試験(JIS L 0217 103法 吊干し 10回繰り返し)を行なったところ、飾り糸としての単繊維の脱毛率は、比較吸水パイルマットにおいて0.075%であるのに対し、吸水パイルマットAでは0.051%と3割以上改善され、脱毛する単繊維Fの本数は約12万本低減された。
[2] 上記以外の形態を含めた本発明の実施の形態
本発明の実施の形態を、上記以外の形態を含めて更に説明する。
本発明におけるモール状糸体は、外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの単繊維を飾り糸として芯糸に対し保持し、前記飾り糸としての単繊維が、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなし、前記飾り糸としての単繊維の離脱が防止されるものである。
また本発明におけるモール状糸体は、飾り糸が外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの単繊維である複数条のモール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分が1本のモール糸状をなし、前記撚り合わさった部分において、前記飾り糸としての単繊維が、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなし、前記飾り糸としての単繊維の離脱が防止されるものとすることができる。
本発明のパイルマットは、基体とパイルを備えてなるパイルマットであって、前記パイルは、モール状糸体からなり、そのパイルの基部は基体に結合された状態で基体上に配設されてなるものである。
(1) 本発明におけるモール状糸体は、芯糸に対し、互いに撚り合わさっていない状態の多数の飾り糸を、その飾り糸の中間部において、前記芯糸に対し横方向状をなすように保持したものである。
(1-1) 芯糸に保持される多数の飾り糸、すなわち飾り糸としての単繊維は、互いに撚り合わさっていない状態で、その中間部において芯糸に保持されている。すなわち、多数の飾り糸としての単繊維が、撚により集束されていない状態で芯糸に保持されている。それらの飾り糸は、芯糸に保持されている部分以外は基本的に互いに独立性があることが望ましい。飾り糸のうち芯糸に保持される中間部は、飾り糸の長さ方向の一定位置であること、特に中央位置であることが望ましい。
(1-2) 飾り糸が芯糸に対し横方向状をなすというのは、芯糸に保持された飾り糸の長さ方向が、芯糸の長さ方向に対し60乃至90度程度の角度をなす状態、好ましくは70乃至90度、より好ましくは80乃至90度若しくは85乃至90度の角度をなす状態を意味する。
(1-3) 芯糸に対する飾り糸の保持としては、例えば、複数本の芯糸同士の間(例えば、相互に撚り状態にある複数本の芯糸同士の間)に挟み込む力による保持、1又は好ましくは2本以上の芯糸に対する接着又は融着等の固着物質の固着力による保持、又は、両者の併用(複数本の芯糸同士の間に挟み込む力と、固着物質の固着力による保持の併用)が可能である。
固着物質の固着力による保持を行う場合においては、例えば芯糸として熱融着糸を用い、熱処理により芯糸を融着することができる。
(1-4) 多数の飾り糸は、芯糸の長さ方向において満遍なく又は間隔おきに保持されたものとすることができる。間隔おきの保持としては、多数の飾り糸からなる飾り糸群が芯糸の長さ方向において一定間隔おきに又は可変間隔おきに保持された場合を挙げることができる。相互に撚り状態にある複数本の芯糸同士の間に飾り糸を保持する場合は、例えば、その撚り数に応じた一定間隔おきに飾り糸が保持されたものとすることができる。
(1-5) 飾り糸としての単繊維の繊度は、好ましくは0.03乃至2デニール、より好ましくは0.03乃至1.5デニールであり、1.2デニール以下、1デニール以下、又は0.8デニール以下とすることもできる。
(1-6) 飾り糸としての単繊維の長さは、例えば3乃至30mmとすることができるがこれに限るものではない。また、飾り糸としての単繊維の長さは一定であることが望ましいがこれに限るものではない。
(1-7) 飾り糸としての単繊維は、例えば、ポリエステル系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリアミド系繊維等のフィラメントからなるものとすることができるが、これに限るものではない。
(1-8) 芯糸としては、例えば、10乃至300デニールのモノフィラメント糸、紡績糸、又はマルチフィラメント撚糸を挙げることができるが、これに限るものではない。前記熱融着糸を用いることもできる。芯糸の素材としては、例えば、ポリエステル系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリアミド系繊維を挙げることができるが、これに限るものではない。
(1-9) モール状糸体における飾り糸は、外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの単繊維である。
飾り糸としての単繊維の横断面形状は、外周に凹凸(すなわち凹部と凸部)を有する横断面形状である。
好ましい態様としては、外周に3以上の凸部を有するものを挙げることができる。その場合、単繊維の横断面形状の外周における凸部同士の間に1以上の凹部が存在するものとすることができる。
単繊維の横断面形状は、任意の横断面において実質上同一であるものとすることができるが、必ずしもこれに限るものではない。
単繊維の横断面形状の外周における凸部の突出寸法は、例えば、その横断面の外接円の直径の3%以上50%以下とすることができる。好ましくは、5乃至10%以上50%以下である。
飾り糸としての単繊維の横断面形状の具体的な例としては、中心点から3以上(好ましくは4若しくは5以上)の方向(例えば等中心角毎の3以上の方向)に突起する形状、正多角形等の所定の多角形からその各辺を底辺とする略二等辺三角形等の略三角形状の突起が形成された形状、円形・楕円形若しくは略楕円形(例えば短軸と長軸の比が1:5乃至3:5程度の比較的細長い楕円形)・長方形(例えば縦横の比が1:5乃至3:5程度の比較的細長い長方形)・正多角形等の所定の多角形の外周部に周方向間隔おき(例えば等間隔おき又は等中心角毎)に例えば略三角形状・略方形状・略台形状等の一定の又は複数種若しくは多様な突起部が3以上(好ましくは4若しくは5以上)形成された形状を挙げることができ、いわゆる星形や扁平多葉形状も含まれる。これらの場合、突起部同士の間の部分を凹部とすることができる。
単繊維の横断面形状における外周部の凸部の数をnとした場合に、前記横断面形状の中心に対する隣り合う凸部の周方向中央部同士の間の中心角が、(1080/n)度と180度の小さい方以下で、(180/3n)度以上であるものとすることができる。
また、前記横断面形状における隣り合う凸部同士の中心角は、
(900/n)度と150度の小さい方以下で(180/2n)度以上、
(720/n)度と120度の小さい方以下で(120/n)度以上、
或いは、
(540/n)度と90度の小さい方以下で(180/n)度以上とすることができる。
(1-10) モール状糸体においては、飾り糸としての単繊維が、0.03乃至3デニールで外周に凹凸を有する横断面形状の単繊維であり、而も、芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなす。
そのため、前記飾り糸としての単繊維は、モール状糸体からの離脱が効果的に防止される。
(1-11)モール状糸体は、略円柱形状をなし、その略円柱形状の外周面が、上記飾り糸としての単繊維の先端部(すなわち、芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設された単繊維の先端部)により形成されているものとすることができる。
この場合、飾り糸としての単繊維の長さは一定であることが望ましい。また、飾り糸のうち芯糸に保持される中間部は、飾り糸の長さ方向の一定位置、特に中央位置であることが望ましい。
(2) 本発明におけるモール状糸体は、複数条のモール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分が1本のモール糸状をなすものとすることができる。
(2-1) この場合のモール糸は、芯糸に対し、互いに撚り合わさっていない状態の多数の飾り糸を、その飾り糸の中間部において、前記芯糸に対し横方向状をなすように保持したモール糸であって、前記飾り糸が、外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの単繊維であるものからなるものである。このモール糸における飾り糸及び芯糸に関する事項は、「[2] 上記以外の形態を含めた本発明の実施の形態」における、(1-1)乃至(1-9)に記載の事項と同様である。
(2-2) 複数条のモール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分が1本のモール糸状をなす態様としては、例えば、前記モール糸が折り返されて複数条に形成された部分および/または個別の複数条の前記モール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、或いは、そのように撚り合わさったものが折り返されて複数条に形成された部分および/または個別の複数条の前記モール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることによりその撚り合わさった部分が1本のモール糸状をなす態様を挙げることができる。
上記モール糸が折り返された2条のモール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさった場合、その撚り合わさった部分が、折り返された箇所を自由端とする1本のモール糸状をなし、前記自由端部は、上記芯糸の先端部からほぼ放射状をなすように密設された上記飾り糸としての単繊維の先端部により略凸曲面状をなすものとすることができる。
(2-3) モール状糸体、特に複数条の上記モール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさって1本のモール糸状をなす部分、においては、飾り糸としての単繊維が、0.03乃至3デニールで外周に凹凸を有する横断面形状の単繊維であり、而も、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなす。
そのため、前記飾り糸としての単繊維は、モール状糸体からの離脱がより効果的に防止される。
(2-4) 複数条の上記モール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさって1本のモール糸状をなす部分は、略円柱形状をなし、その略円柱形状の外周面が、上記飾り糸としての単繊維の先端部(すなわち、芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設された単繊維の先端部)により形成されているものとすることができる。
この場合、複数条の前記モール糸における飾り糸としての単繊維の長さは一定であることが望ましい。また、飾り糸のうち芯糸に保持される中間部は、飾り糸の長さ方向の一定位置、特に中央位置であることが望ましい。
(3) 上記モール状糸体における飾り糸としての単繊維が吸水性に乏しいものとすることにより、毛管現象により内方に向かう吸水力が作用するものとすることができる。好ましくは、モール状糸体(複数条のモール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、1本のモール糸状をなす部分を含む)が略円柱形状をなし、その略円柱形状の外周面が、飾り糸としての単繊維の先端部により形成されている場合である。
(3-1) 飾り糸としての単繊維が、芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなし、前記単繊維は、外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの吸水性に乏しい単繊維であるため、毛管現象により、その内方に向かって強い吸水力が作用し、比較的多量の水を内方に向かって迅速に吸水し得る。
このように吸水したモール状糸体の外周部は、毛管現象により、水分含有率が低い状態となり、而も、同外周面部は、吸水性に乏しい単繊維の先端部により形成されているので、繊維が占める面積が比較的小さく、且つ繊維自体が非湿潤状態を維持する。そのため、水分を吸収した状態の前記外周面部は比較的乾燥した状態を維持し易く、べとつき感が生じにくい。
モール状糸体又はそれを有する物品に対し家庭用洗濯機による洗濯やその他の洗濯又はクリーニングを繰り返し施した場合において、そのモール状糸体から飾り糸としての吸水性に乏しい0.03乃至3デニールの単繊維が離脱することが効果的に防止されるので、モール状糸体において作用する、毛管現象により内方に向かう吸水効果の低下や、水分と共に汚れを吸収する場合における清掃効果の低下等を効果的に防ぐことができる。
(3-2) 吸水性に乏しい単繊維の吸水率としては、20℃相対湿度65%において、例えば3%以下とすることができる。好ましくは、20℃相対湿度65%において2%以下、より好ましくは1%以下である。そのような単繊維としては、例えば、ポリエステル系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリアミド系繊維等のフィラメントからなるものとすることができ、必要に応じ、全単繊維又は一部の単繊維の全体又は部分に各種界面活性剤等により親水化処理を施すこともできる。
(3-3) 単繊維の繊度は、好ましくは0.03乃至2デニール、より好ましくは0.03乃至1.5デニールであり、1.2デニール以下、1デニール以下、又は0.8デニール以下とすることもできる。
(3-4) この場合の飾り糸としての単繊維は、前記撚り合わさった部分の軸線方向長1cm当り、例えば1万乃至25万本程度(単繊維の繊度の大小に応じ、本数は、それぞれ少な目及び多目とすることができる。単繊維が0.7デニールの場合、撚り合わさった部分の軸線方向長1cm当り、例えば5万本程度。)が、その撚り合わさった部分の軸線を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように密設され且つ軸線方向に密設されたものとすることができる。
(4) 本発明のパイルマットにおけるパイルは、モール状糸体からなり、そのパイルの基部が基体に結合された状態で基体上に配設されたものである。
本発明のパイルマットは、モール状糸体からなるパイルを多数備えるものとすることができ、それらのパイルは、全て同種のものとすることができる他、複数種のパイルを組み合わせることもできる。
(4-1) 本発明のパイルマットにおけるパイルの一例としては、基部が基体に結合され、先端部が自由端であるパイルであり、前記先端部が、芯糸の先端部からほぼ放射状をなすように密設された飾り糸としての単繊維の先端部により略凸曲面状をなすものを挙げることができる。
このようなパイルは、モール糸が折り返された2条のモール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさり、その撚り合わさった部分が、折り返された箇所を先端端とする1本のモール糸状をなし、前記先端部は、上記芯糸の先端部からほぼ放射状をなすように密設された上記飾り糸としての単繊維の先端部により略凸曲面状をなすものとすることができる。
(4-2) 本発明のパイルマットにおけるパイルの他の例としては、基部が基体に結合された状態でループ状をなすパイルを挙げることができる。
(5) 本発明のパイルマットにおける基体は、織布、不織布等の基布とするのが一般的であるが、必ずしもこれに限らない。
A パイルマット
C 芯糸
F 単繊維
Fa 突起部
M モール糸
P パイル
Pa 先端部
R ループ部
S 基布

Claims (12)

  1. 芯糸に対し、互いに撚り合わさっていない状態の多数の飾り糸を、その飾り糸の中間部において、前記芯糸に対し横方向状をなすように保持したモール糸からなり、前記飾り糸が単繊維であるパイルについて、飾り糸の離脱を防止する方法であって、
    前記飾り糸として、外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの単繊維を用い、
    前記パイルを、複数条の前記モール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分を1本のモール糸状となしたモール状糸体からなるものを用い、そのモール糸状の前記撚り合わさった部分において、前記飾り糸としての単繊維が、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなすものとすることにより、
    モール糸からなるパイルからの、飾り糸である単繊維の離脱を防止することを特徴とするパイルの飾り糸離脱防止方法。
  2. 上記撚り合わさった部分が略円柱形状の1本のモール糸状をなし、その略円柱形状の外周面が、上記飾り糸としての単繊維の先端部により形成されている請求項1記載の方法。
  3. 外周に凹凸を有する上記単繊維の横断面形状が、外周に3以上の凸部を有するものである請求項1又は2記載の方法。
  4. 上記単繊維の横断面形状における外周部の凸部の数をnとした場合に、前記横断面形状の中心に対する隣り合う凸部の周方向中央部同士の間の中心角が、(1080/n)度と180度の小さい方以下で、(180/3n)度以上である請求項3記載の方法。
  5. 上記パイルは、基部が基体に結合され、先端部が自由端であるパイルであり、
    前記先端部は、上記芯糸の先端部からほぼ放射状をなすように密設された上記飾り糸としての単繊維の先端部により略凸曲面状をなすものである請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法。
  6. 上記パイルは、その基部が基体に結合された状態でループ状をなすパイルである1乃至4の何れか1項に記載の方法。
  7. 芯糸に対し、互いに撚り合わさっていない状態の多数の飾り糸を、その飾り糸の中間部において、前記芯糸に対し横方向状をなすように保持したモール糸からなり、前記飾り糸が単繊維であるパイルであって、
    前記飾り糸が、外周に凹凸を有する横断面形状の0.03乃至3デニールの単繊維であり、
    前記パイルが、複数条の前記モール糸が、各条のモール糸の芯糸を中心として撚り合わさることにより、その撚り合わさった部分を1本のモール糸状となしたモール状糸体からなるものであり、そのモール糸状の前記撚り合わさった部分において、前記飾り糸としての単繊維が、前記芯糸を中心としてほぼ径方向に放射状をなすように周方向に密設されて内方に向かうほど高密度状態となり且つ軸線方向に密設された状態をなすものであることにより、
    モール糸からなるパイルからの、飾り糸である単繊維の離脱が防止されるものであることを特徴とするパイル。
  8. 上記撚り合わさった部分が略円柱形状の1本のモール糸状をなし、その略円柱形状の外周面が、上記飾り糸としての単繊維の先端部により形成されている請求項7記載のパイル。
  9. 外周に凹凸を有する上記単繊維の横断面形状が、外周に3以上の凸部を有するものである請求項7又は8記載のパイル。
  10. 上記単繊維の横断面形状における外周部の凸部の数をnとした場合に、前記横断面形状の中心に対する隣り合う凸部の周方向中央部同士の間の中心角が、(1080/n)度と180度の小さい方以下で、(180/3n)度以上である請求項9記載のパイル。
  11. 上記パイルは、基部が基体に結合され、先端部が自由端であるパイルであり、
    前記先端部は、上記芯糸の先端部からほぼ放射状をなすように密設された上記飾り糸としての単繊維の先端部により略凸曲面状をなすものである請求項7乃至10の何れか1項に記載のパイル。
  12. 上記パイルは、その基部が基体に結合された状態でループ状をなすパイルである請求項7乃至10の何れか1項に記載のパイル。
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