JP6550719B2 - 撮像装置の制御装置、撮像装置、撮像方法、撮像プログラム、記憶媒体、及び顕微鏡システム - Google Patents

撮像装置の制御装置、撮像装置、撮像方法、撮像プログラム、記憶媒体、及び顕微鏡システム Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置の制御装置、撮像装置、撮像方法、撮像プログラム、記憶媒体、及び顕微鏡システムに関する。
CMOSセンサなどのイメージセンサは、撮像装置、顕微鏡装置などの各種光学装置に利用されている(下記の特許文献1および特許文献2参照)。特許文献1に係る顕微鏡は、撮像対象物を計測部において予備計測することで、撮像条件を決定するためのパラメータを検出する。特許文献2に係る撮像装置は、発光部の配光を考慮して、撮像素子の画像データ出力領域を制御する。
特開2010−87957号公報 特許第4954321号明細書
ところで、撮像装置は、撮影レンズなどの光学系を介して対象物を撮像する。この光学系の視野は、撮像装置においてフォトダイオードが配置されるセンサ領域と必ずしも一致しない。例えば、光学系の倍率とセンサ領域の寸法によっては、センサ領域が光学系の視野よりも大きい場合がある。この場合に、視野の内側と外側の領域がともにセンサ領域に配置され、撮像された画像は、視野の内側と外側とで基準の明るさが異なることになる。このような画像は、各種の画像処理を施す際に暗い部分の情報が欠落することがある。また、複数の画像を継ぎ合わせた場合に、継ぎ目が目立ってしまうことがある。このような光学系による画像品質の低下は、センサ領域のうち撮像に使う領域を、ユーザーが指定することで解消されるが、ユーザーに負担をかけることになる。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、ユーザーの負担を減らしつつ光学系による画像品質の低下を抑制できる撮像装置の制御装置、撮像装置、撮像方法、撮像プログラム、記憶媒体、及び顕微鏡システムを提供することを目的とする。
本発明の態様に従えば、照明光学系を介して光源からの光を照明した撮像対象物を、結像光学系を介してセンサ領域で撮像する顕微鏡システムの撮像装置を制御する制御装置であって、センサ領域と結像光学系の視野との重複領域において、光源からの光の波長に対する照明光学系の減光率、及び結像光学系の減光率に基づく減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出する領域検出部と、センサ領域のうち領域検出部が検出した第2領域に配置された画素からの画像のデータを抽出する抽出部と、を備える制御装置が提供される。
本発明の態様に従えば、照明光学系を介して光源からの光を照明した撮像対象物を、結像光学系を介して顕微鏡システムの撮像装置のセンサ領域で撮像する撮像方法であって、センサ領域と結像光学系の視野との重複領域において、光源からの光の波長に対する照明光学系の減光率、及び結像光学系の減光率に基づく減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出することと、センサ領域のうち第2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを抽出することと、を含む撮像方法が提供される。
本発明の態様に従えば、照明光学系を介して光源からの光を照明した撮像対象物を、結像光学系を介してセンサ領域で撮像する顕微鏡システムの撮像装置を制御するコンピュータに、センサ領域と結像光学系の視野との重複領域において、光源からの光の波長に対する照明光学系の減光率、及び結像光学系の減光率に基づく減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出することと、センサ領域のうち第2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを抽出することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第1の態様に従えば、撮像対象物を、光学系を介してセンサ領域で撮像する撮像装置を制御する制御装置であって、センサ領域と光学系の視野との重複領域において、減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出する領域検出部と、センサ領域のうち領域検出部が検出した第2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを抽出する抽出部と、を備える制御装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の制御装置を含む撮像装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第1の態様の制御装置を搭載した顕微鏡システムが提供される。
本発明の第4の態様に従えば、撮像対象物を、光学系を介して撮像装置のセンサ領域で撮像する撮像方法であって、センサ領域と光学系の視野との重複領域において、減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出することと、センサ領域のうち2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを抽出することと、を含む撮像方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、撮像対象物を、光学系を介してセンサ領域で撮像する撮像装置を制御するコンピュータに、センサ領域と光学系の視野との重複領域において、減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出することと、センサ領域のうち2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを抽出することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第6の態様に従えば、第5の態様の撮像プログラムが記録され、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体が提供される。
本発明によれば、ユーザーの負担を減らしつつ光学系による画像品質の低下を抑制できる撮像装置の制御装置、撮像装置、撮像方法、撮像プログラム、記憶媒体、及び顕微鏡システムを提供することができる。
実施形態に係る顕微鏡システムの一例を示す図である。 減光許容エリアと画像エリアの例を示す図である。 制御装置が実行する設定処理を示すフローチャートである。 画像エリアを算出する処理を示すフローチャートである。 光学視野サークルの中心位置を検出する処理の一例を示す説明図である。 光学視野サークルの中心位置を検出する処理の他の例を示す説明図である。 減光許容エリアを検出する処理を示す説明図である。 画像エリアを算出する処理の一例を示す説明図である。 画像エリアを算出する処理の他の例を示す説明図である。
実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る顕微鏡システム1の構成を示す図である。この顕微鏡システム1は、顕微鏡2、カメラ3、制御装置4、入力装置5、表示装置6、及び記憶装置7を備えている。
顕微鏡システム1の各部は、概略すると以下のように動作する。顕微鏡2は、標本Sを照明するとともに、照明されている標本Sの像を形成する。カメラ3は、撮像装置であり、顕微鏡2が形成した標本Sの像を撮像する。制御装置4は、顕微鏡システム1の各部を制御する。入力装置5は、ユーザーから情報の入力を受け付けるとともに、入力された情報を制御装置4に出力する。表示装置6は、制御装置4から供給されるデータに従って、顕微鏡システム1に関する情報や標本Sに関する情報などを表示する。記憶装置7は、制御装置4にデータを供給し、また、制御装置4から供給されたデータを記憶する。
次に、顕微鏡システム1の各部について、より詳しく説明する。顕微鏡2は、ステージ10、落射照明系11、透過照明系12、結像光学系13、及び顕微鏡コントローラ14を備えている。
ステージ10は、観察対象の標本Sを保持して移動可能である。ステージ10は、いわゆるXYステージあり、落射照明系11の光軸11aに交差する2方向に移動可能である。ステージ10は、顕微鏡コントローラ14に制御されて、移動する。なお、ステージ10は、光軸11aに交差する1方向のみに移動可能であってもよいし、光軸11aに交差する方向に移動不能であってもよい。また、ステージ10は、落射照明系11の光軸11aと平行な方向に移動可能であってもよい。
標本Sは、例えば、観察対象の試料を載置したプレートである。標本Sは、観察対象とする細胞を培地と共に収納した培養容器であってもよいし、生体以外の鉱物試料であってもよい。
落射照明系11は、例えば蛍光観察などに利用され、標本Sに対して観察側(カメラ3の配置側)に配置されている。落射照明系11は、光源15、コンデンサレンズ16、蛍光フィルターキューブ17、及び対物レンズ18を備えている。
光源15は、発光ダイオード(LED)やレーザーダイオード(LD)などの固体光源、ランプ光源の少なくとも一つを含む。光源15が射出する光の波長は、標本Sの種類、観察法方法などに応じて適宜選択される。例えば、光源15は、蛍光物質で染色された核の観察において、核(蛍光物質)を励起する波長の光を射出するものが用いられる。
コンデンサレンズ16および対物レンズ18は、例えばケーラー照明法により、ステージ10に保持された標本Sを均一な明るさで照明する。コンデンサレンズ16は、光源15から射出された光の照度分布を、所定面において均一にする。対物レンズ18は、コンデンサレンズ16により照度分布が均一になる所定面と光学的に共役な共役面を形成する。この共役面は、いわゆる照明領域であり、標本Sは照明領域の位置またはその近傍に配置される。なお、コンデンサレンズ16は、照度が均一な面を形成する光学系でなくてもよく、例えば縞状のパターン光(構造化照明光)を形成する光学系であってもよい。
蛍光フィルターキューブ17は、コンデンサレンズ16と対物レンズ18との間の光路に、挿脱可能に配置される。蛍光フィルターキューブ17は、波長選択膜17aを内部に有するプリズム状である。この波長選択膜17aは、光源15からの光の少なくとも一部が反射し、標本Sからの光の少なくとも一部が通過する特性を有する。例えば、波長選択膜17aは、蛍光物質で染色された核の観察において、核を励起する波長の光が反射し、核で生じた蛍光が通るものが用いられる。波長選択膜17aは、コンデンサレンズ16の光軸と約45°の角度で傾斜している。コンデンサレンズ16を通った光は、波長選択膜17aで反射して光路が約90°折れ曲がり、対物レンズ18を通って標本Sに入射する。
透過照明系12は、例えば明視野観察などに利用され、標本Sに対して観察側の反対側に配置されている。透過照明系12は、光源19およびコンデンサレンズ20を備えている。光源19は、固体光源とランプ光源のいずれを含んでいてもよい。コンデンサレンズ20は、光源19から射出された光の照度分布を、所定面において所望の分布にする光学系である。この所定面は、いわゆる照明領域であり、標本Sは照明領域の位置またはその近傍に配置される。ステージ10には、透過照明系12から射出された光が通る窓10aが設けられている。窓10aは、空隙であってもよいし、光透過性を有する部材がはめ込まれていてもよい。
以上のような落射照明系11および透過照明系12は、顕微鏡コントローラ14に制御される。顕微鏡コントローラ14は、制御装置4からの指令に従って、光源15の点灯や消灯、光源19の点灯や消灯などを制御する。また、落射照明系11および透過照明系12には、それぞれ、開口絞り、視野絞りなどの光学部品が設けられており、顕微鏡コントローラ14は、制御装置4からの指令に従って、各種絞りの開口率などを制御する。
顕微鏡コントローラ14には、不揮発メモリなどの記憶部が設けられており、この記憶部には、落射照明系11、透過照明系12の特性を示す特性情報が記憶されている。この特性情報は、後に説明する制御装置4による画像エリアの算出に利用される。落射照明系11に関する特性情報は、光源15から射出される光の波長を示す第1光源情報、コンデンサレンズ16の周辺減光率を示す第1レンズ情報、及び対物レンズ18の周辺減光率を示す第2レンズ情報、落射照明系11に設けられた絞りの開口率を示す開口率を示す情報を含む。透過照明系12に関する特性情報は、光源19から射出される光の波長を示す第2光源情報、コンデンサレンズ20の周辺減光率を示す第3レンズ情報、及び透過照明系12に設けられた絞りの開口率を示す開口率情報を含む。
ステージ10に保持された標本Sは、落射照明系11または透過照明系12から射出された光により照明される。以下の説明において、落射照明系11または透過照明系12から射出される光を適宜、照明光という。また、照明光により照らされている標本Sから出た光を適宜、観察光という。
結像光学系13は、照明光により照明されている標本Sの像を形成する。結像光学系13は、対物レンズ18およびリレーレンズ21を備えている。すなわち、対物レンズ18は、落射照明系11および結像光学系13で共用される。対物レンズ18は、照明領域と光学的に共役な中間像面を形成する。照明領域に標本Sが配置されている状態において、中間像面には標本Sの中間像が形成される。リレーレンズ21は、いわゆる中間変倍であり、中間像面と光学的に共役な像面を形成する。
本実施形態において、結像光学系13のリレーレンズ21は、リレーレンズ22と交換可能である。図1において、リレーレンズ21は、レボルバー23の第1のポート23aに保持されている。レボルバー23の第2のポート23bにはリレーレンズ22が保持されている。リレーレンズ22は、リレーレンズ21と同様に中間像面と光学的に共役な像面を形成するが、倍率がリレーレンズ21と異なる。例えば、リレーレンズ21は等倍であり、リレーレンズ22は2倍である。
レボルバー23は、結像光学系13の光軸13aと平行な軸の回りで回動可能である。レボルバー23の回転に伴って、リレーレンズ21は、対物レンズ18とカメラ3との間の光路から退出し、リレーレンズ22が対物レンズ18とカメラ3との間の光路に配置される。すなわち、レボルバー23の第2のポート23bが対物レンズ18とカメラ3との間の光路に配置されている状態において、結像光学系13は、対物レンズ18およびリレーレンズ22を含む。レボルバー23は、顕微鏡コントローラ14に制御され、図示しないアクチュエータにより駆動される。
以上のような結像光学系13は、顕微鏡コントローラ14に制御される。顕微鏡コントローラ14には、開口絞り、視野絞りなどの光学部品が設けられており、顕微鏡コントローラ14は、制御装置4からの指令に従って、各種絞りの開口率などを制御する。顕微鏡コントローラ14の記憶部には、結像光学系13の特性を示す特性情報が記憶されている。この特性情報は、後に説明する制御装置4による画像エリアの算出に利用される。結像光学系13に関する特性情報は、対物レンズ18の周辺減光率を示す第2レンズ情報、リレーレンズ21の周辺減光率および倍率を示す第4レンズ情報、リレーレンズ22の周辺減光率および倍率を示す第5レンズ情報、及び対物レンズ18とカメラ3との間の光路に配置されているポート(以下、アクティブポートという)の識別情報を含む。
なお、レボルバー23は手動であってもよく、この場合に、顕微鏡コントローラ14は、レボルバー23のアクティブポートを検出してもよい。また、レボルバー23は手動であって、顕微鏡コントローラ14がレボルバー23のアクティブポートを検出しなくてもよい。この場合に、アクティブポートの識別情報、あるいはアクティブポートに取り付けられているリレーレンズの特性情報を、制御装置4に入力可能であってもよい。
カメラ3は、イメージセンサ24、及びセンサコントローラ25を備えている。イメージセンサ24は、顕微鏡2のカメラポート26に装着されている。カメラポート26は、いわゆるレンズマウントであり、その内側は、結像光学系13からイメージセンサ24に向かう観察光の光路になっている。カメラポート26の内径(マウント径)は、結像光学系13の開口絞りが全開である場合に、結像光学系13の視野の直径に相当する。
本実施形態において、イメージセンサ24は、CMOSセンサであるが、CCDセンサであってもよい。イメージセンサ24は、二次元的に配列された複数の画素を有する。複数の画素のそれぞれには、光の入射により電荷が発生するフォトダイオード(光電変換素子)が配置されている。本明細書において、フォトダイオードが配列されている面をセンサ領域24a(受光面)という。
センサ領域24aは、矩形状であり、例えば、その一辺の長さが約36mmであって他辺の長さが約24mmである。一般的に、CMOSセンサは、CCDセンサと比較してセンサ領域24aが大判である。例えば、2/3インチ型(対角約11mm)のCCDセンサのセンサ領域24aは、一辺の長さが約8.8mmであり、他辺の長さが約6.6mmである。
本実施形態において、センサ領域24aは、結像光学系13が形成する像面、すなわちステージ10に保持された標本S(照明領域)と光学的に共役な面の位置に配置されている。センサ領域24aは、結像光学系13の焦点深度の範囲内で結像光学系13の像面からずれていてもよい。
イメージセンサ24には、センサ領域24aに配置されている各画素のフォトダイオードから電荷を読み出す読み出し回路27が設けられている。読み出し回路27は、センサコントローラ25に制御されて、センサ領域24aの任意のアドレスの画素から電荷を読み出すことができる。各画素から読み出された電荷は、増幅器により増幅された後、A/D変換器によりデジタル信号に変換される。各画素の電荷に対応するデジタル信号は、例えば256階調の画素値である。この画素値は、読み出し元の画素のアドレスに応じて配列され、複数の画素から読み出した画素値により、画像のデータが得られる。このようにして生成された画像のデータは、センサコントローラ25から制御装置4に出力される。なお、センサコントローラ25は、その少なくとも一部がイメージセンサ24と同じ基板に形成されていてもよい。
入力装置5は、例えばキーボードやタッチパネル、マウスなどの入力機器を含む。入力装置5は、制御装置4と通信可能に接続されている。入力装置5は、例えば、ユーザーからの指令やデータなど情報の入力を受け付ける。入力装置5は、入力された情報を制御装置4に送信する。
表示装置6は、例えば液晶ディスプレイを含む。表示装置6は、制御装置4と通信可能に接続されている。表示装置6は、制御装置4から受信した画像のデータに従って、画像を表示する。制御装置4は、例えば、カメラ3で撮影された画像のデータ、顕微鏡システム1の状態や設定を示す画像のデータなどを表示装置6に送信する。例えば、ユーザーは、表示装置6に表示された画像により、標本Sを観察することができる。また、ユーザーは、表示装置6に表示された顕微鏡システム1の状態や設定を示す画像を見ながら、入力装置5を使って、顕微鏡システム1の設定を変更することや、顕微鏡システム1に各種の処理を実行させることができる。
記憶装置7は、例えばハードディスクなどの大容量記憶装置である。記憶装置7は、制御装置4と通信可能に接続されている。記憶装置7は、カメラ3が撮影した画像のデータを制御装置4から受け取り、このデータを記憶する。また、記憶装置7は、制御装置4の制御に必要とされる各種の情報を記憶する。また、記憶装置7は、顕微鏡2の設定、状況を示す情報、カメラ3の設定、状況を示す情報を制御装置4から受け取り、これら情報を記憶する。
ところで、カメラ3のセンサ領域24aと同一面における結像光学系13の視野は、センサ領域24aと必ずしも一致しない。以下の説明において、センサ領域24aと同一面における結像光学系13の視野を光学視野サークルという。センサ領域24aが光学視野サークルよりも大きい場合には、センサ領域24aに光学視野サークルの内側と外側の領域がともに配置される。そのため、撮像された画像は、照度が均一な照明を用いた場合であっても、視野の内側と外側とで基準の明るさが異なることになる。このような画像に各種の画像処理を施す際に、例えば二値化の閾値が暗い領域の影響を受けて明るい領域に対して不適切な値になることがある。また、結像光学系13の倍率を上げると標本Sの全域がセンサ領域24aに収まらなくなり、複数の画像を継ぎ合わせること(タイリング)で、広い範囲の画像を得ることがある。この場合に、視野の内側と外側とで基準の明るさが異なることにより、画像の継ぎ目が目立ってしまうことがある。このような画像品質の低下は、センサ領域24aのうち撮像に使う領域を、ユーザーが指定することで解消されるが、ユーザーに負担をかけることになる。本実施形態に係る制御装置4は、ユーザーの負担を減らしつつ画像品質の低下を抑制できる。以下、制御装置4について説明する。
図1に示す制御装置4は、カメラ制御部28、画像エリア算出部29、及び顕微鏡制御部30を備えている。
カメラ制御部28は、センサコントローラ25と通信可能に接続されている。カメラ制御部28は、カメラ3の設定情報をセンサコントローラ25から取得し、取得した設定情報を記憶装置7に記憶させる。カメラ3の設定情報は、撮影条件のデフォルト値を含み、例えばイメージセンサ24が撮像を開始あるいは終了するタイミング、露光時間、センサ領域24aのうち撮像を実行する画素のアドレスを含む。この撮影条件は、ユーザーの指定により変更可能である。カメラ制御部28は、センサコントローラ25を制御し、撮影条件を指定してイメージセンサ24に撮像を実行させる。
カメラ制御部28は、画像取得部31および抽出部32を備えている。画像取得部31は、センサ領域24aに配置された画素で撮像された画像のデータを、カメラ3から取得する。画像取得部31は、カメラ3から取得した画像のデータを記憶装置7に記憶させる。抽出部32は、画像取得部31がカメラ3から取得する画像データのうち、センサ領域24aの一部の領域に配置された画素で撮像される画像のデータを抽出する。抽出部32については、後に詳しく説明する。
顕微鏡制御部30は、顕微鏡コントローラ14と通信可能に接続されている。顕微鏡制御部30は、顕微鏡コントローラ14を介して、顕微鏡2の各部を制御する。顕微鏡制御部30は、光源15の点灯と消灯、及び光源19の点灯と消灯を制御する。また、顕微鏡制御部30は、顕微鏡2に設けられる各種絞りの開口率を制御する。顕微鏡制御部30は、レボルバー23の駆動を制御し、いずれのリレーレンズをレボルバー23のアクティブポートに配置するかを制御する。
また、顕微鏡制御部30は、顕微鏡2の特性情報を顕微鏡コントローラ14から取得し、取得した特性情報を記憶装置7に記憶させる。この特性情報は、照明光の波長、コンデンサレンズ16の周辺減光率、対物レンズ18の周辺減光率、コンデンサレンズ20の周辺減光率、レボルバー23のアクティブポートの識別情報(番地)、アクティブポートに装着されているリレーレンズの周辺減光率、カメラポート26のマウント径、顕微鏡2に設けられた各種絞りの開口率を含む。
画像エリア算出部29は、光学視野サークルのうち輝度が閾値以上の領域を減光許容エリアとして算出し、減光許容エリアに収まる矩形状の領域を画像エリアとして自動決定する。また、制御装置4は、センサ領域24aのうち画像エリアで撮像される画像のデータを抽出する。これにより、ユーザーの負担を減らしつつ画像品質の低下を抑制できる。
図2(A)は、減光許容エリアA1と画像エリアA2の例を示す図である。図2(A)の例は、結像光学系13の中間変倍が等倍であり、リレーレンズ21が選択されている場合である。センサ領域24aは、長辺の長さが約36mmであり、短辺の長さが約24mmである。ここで、カメラポート26のマウント径が約20mmであることにすると、開口絞りが全開である場合の光学視野サークルA3の直径も約20mmとなる。本例においては、光学視野サークルA3の外周全体がセンサ領域24aに配置されている。
制御装置4は、光学視野サークルA3の中心位置Cから外側に向かう方向の輝度分布において、輝度の最大値に対する輝度の比率が閾値以上となる領域(減光率が閾値以下となる領域)を減光許容エリアA1として算出する。そして、制御装置4は、減光許容エリアA1とセンサ領域24aとの重複領域を算出する。本例において、重複領域は、減光許容エリアA1の全域である。そして、制御装置4は、重複領域に収まる矩形状の領域を、そのアスペクト比が予め設定した値になるように算出する。本例において、アスペクト比は1:1に設定されており、制御装置4は、減光許容エリアA1に収まる最大の正方形状の領域を、画像エリアA2として算出する。
図2(B)は、減光許容エリアA1と画像エリアA2の他の例を示す図である。図2(B)の例は、結像光学系13のリレーレンズが2倍であり、リレーレンズ22が選択されている場合である。この場合に光学視野サークルA3の直径は、約40mmとなる。本例においては、光学視野サークルA3の外周の一部が、センサ領域24aに配置されている。ここでは、重複領域A4は、光学視野サークルA3の外周の一部とセンサ領域24aの長辺の一部とを外周とする形状である。本例において、アスペクト比は長辺と短辺の比が4:3に設定されている。本例において、制御装置4は、画像エリアA2の中心が光学視野サークルA3の中心位置Cと一致するように、長方形状の領域を、画像エリアA2として算出する。
図3は、制御装置4が実行する設定処理を示すフローチャートである。制御装置4は、顕微鏡2による観察に先立ち、顕微鏡システム1の各部の設定処理を実行する。図3のステップS1において、制御装置4は、顕微鏡2の観察条件の設定処理を実行する。制御装置4は、記憶装置7に記憶されている顕微鏡2の設定情報を読み出し、この情報を表示装置6に表示させる。ユーザーは、表示装置6に表示されている設定情報を見ながら、入力装置5を使って設定情報の変更を入力することができる。
例えば、制御装置4は、観察条件として「蛍光観察モード」と「明視野観察モード」のいずれを選択るかを表示装置6に表示させる。そして、制御装置4は、「蛍光観察モード」を選択する旨の入力が入力装置5になされたことを検出した場合に、落射照明系11の光源15を点灯させる。また、制御装置4は、蛍光フィルターキューブ17を対物レンズ18とリレーレンズ21との間の光路に配置させる。また、制御装置4は、対物レンズ18の候補を表示装置6に表示し、変更の有無をユーザーから受け付ける。
また、制御装置4は、「明視野観察モード」を選択する旨の入力が入力装置5になされたことを検出した場合に、透過照明系12の光源19を点灯させる。また、制御装置4は、蛍光フィルターキューブ17を対物レンズ18とリレーレンズ21との間の光路から退避させておく。また、制御装置4は、対物レンズ18の候補を表示装置6に表示し、変更の有無をユーザーから受け付ける。
次に、制御装置4は、ステップS2においてカメラ3の撮影条件の設定処理を実行する。制御装置4は、記憶装置7に記憶されているカメラ3の設定情報を読み出し、この情報を表示装置6に表示させる。ユーザーは、表示装置6に表示されている設定情報を見ながら、入力装置5を使って設定情報の変更を入力することができる。例えば、制御装置4は、「蛍光観察モード」と「明視野観察モード」のいずれが選択されているかに応じて、撮各観察モード用の露光時間やゲインのデフォルト値を表示装置6に表示させる。制御装置4は、変更の有無をユーザーから受け付け、変更の入力が入力装置5になされたことを検出した場合に、センサコントローラ25に記憶されている設定値をユーザーから入力された値に更新する。
次に、制御装置4は、ステップS3において、撮影画像の自動設定を実行するか否かの入力を受け付ける。制御装置4は、自動設定を実行しない旨の入力が入力装置5になされたことを検出した場合(ステップS3;No)に、設定処理を終了する。また、制御装置4は、自動設定を実行する旨の入力が入力装置5になされたことを検出した場合(ステップS3;Yes)に、ステップS4において、許容周辺減光率の設定処理を実行する。許容周辺減光率のデフォルト値は、記憶装置7に記憶されており、制御装置4は、記憶装置7から許容周辺減光率のデフォルト値を、記憶装置7から読み出して表示装置6に表示させる。制御装置4は、許容周辺減光率の変更の有無をユーザーから受け付け、変更の入力が入力装置5になされたことを検出した場合に、記憶装置7に記憶されている許容周辺減光率をユーザーから入力された値に更新する。
次に、制御装置4は、ステップS5において画像エリアA2のアスペクト比の設定処理を実行する。アスペクト比のデフォルト値は、記憶装置7に記憶されており、制御装置4は、記憶装置7からアスペクト比のデフォルト値を、記憶装置7から読み出して表示装置6に表示させる。制御装置4は、アスペクト比の変更の有無をユーザーから受け付け、変更の入力が入力装置5になされたことを検出した場合に、記憶装置7に記憶されているアスペクト比をユーザーから入力された値に更新する。
次に、制御装置4の画像エリア算出部29(図1参照)は、ステップS6において画像エリアA2の自動算出処理を実行する。画像エリア算出部29が実行する処理については後述する。制御装置4の画像エリア算出部29は、算出した画像エリアA2の位置を示す情報を記憶装置7に記憶させる。
次に、制御装置4は、ステップS7において、ステップS6で算出された画像エリアA2の位置調整を行うか否かの入力を受け付ける。例えば、制御装置4は、画像エリアA2の位置を示す情報を記憶装置7から読み出す。そして、制御装置4は、ステップS6で算出された画像エリアA2とその中心を、例えば図2(A)及び図2(B)に示したように、光学視野サークルA3とその中心位置C、及び減光許容エリアA1とともに、表示装置6に表示させる。
制御装置4は、位置調整を行う旨の入力が入力装置5になされたことを検出した場合(ステップS7;Yes)に、ステップS8において画像エリアA2の変更処理を実行する。制御装置4は、ステップS8において、変更後の画像エリアA2の位置とサイズの少なくとも一方の入力を受け付ける。制御装置4は、画像エリアA2の変更の入力が入力装置5になされたことを検出した場合に、記憶装置7に記憶されている画像エリアA2の位置を示す情報として情報を、ユーザーから入力された値に更新する。
制御装置4は、ステップS8において画像エリアA2の変更処理が終了した後、又はステップS7において位置調整を行わない旨の入力が入力装置5になされたことを検出した場合(ステップS7;No)に、ステップS9においてやり直すか否かの入力を受け付ける。制御装置4は、やり直す旨の入力が入力装置5になされたことを検出した場合(ステップS9;Yes)に、ステップS4の許容周辺減光率の設定処理を実行する。また、制御装置4は、やり直さない入力が入力装置5になされたことを検出した場合(ステップS9;No)に、設定処理を終了する。
次に、画像エリア算出部29について説明する。画像エリア算出部29は、カメラ制御部28および顕微鏡制御部30が取得した各種情報を、記憶装置7から読み出し可能である。画像エリア算出部29は、記憶装置7から読み出した各種情報を使って、画像エリアA2を算出する。
画像エリア算出部29は、領域検出部として、第1領域検出部40および第2領域検出部41を備えている。第1領域検出部40は、図2に示したセンサ領域24aと光学視野サークルA3との重複領域において、輝度の最大値に対する比率が閾値以上となる(減光率が閾値以下となる)減光許容エリアA1を検出する。第2領域検出部41は、第1領域検出部40が検出した減光許容エリアA1に収まる矩形の画像エリアA2を検出する。
第1領域検出部40は、視野中心検出部42および第1領域算出部43を備えている。視野中心検出部42は、光学視野サークルA3の中心位置Cを検出する。本実施形態において、視野中心検出部42は、視野算出部44および中心算出部45を備えている。視野算出部44は、画像取得部31が取得した画像のデータが示す輝度分布を使って、光学視野サークルA3を算出する。中心算出部45は、視野算出部44が算出した光学視野サークルA3の中心位置Cを算出する。
第1領域算出部43は、視野中心検出部42が検出した中心位置C、及び結像光学系13の周辺減光特性を示す情報を使って、減光許容エリアA1を算出する。第1領域算出部43は、結像光学系13の特性情報を記憶した記憶装置7から結像光学系13の周辺減光特性を示す情報を取得し、この情報を使って減光許容エリアA1を算出する。
第1領域算出部43は、結像光学系13の周辺減光特性を基に、光学視野サークルA3の輝度分布において周辺減光率が閾値以下の領域を減光許容エリアA1として算出する。第1領域算出部43は、記憶装置7から許容周辺減光率を読み出して、許容周辺減光率を閾値として減光許容エリアA1を算出する。
第2領域検出部41は、設定取得部47および第2領域算出部48を備えている。設定取得部47は、記憶装置7に記憶されているアスペクト比の設定値を取得する。第2領域算出部48は、第1領域検出部40が検出した減光許容エリアA1とセンサ領域24aとの重複領域を算出する。また、第2領域算出部48は、算出した重複領域と、設定取得部47が取得したアスペクト比の設定値とを使って、画像エリアA2を算出する。第2領域算出部48は、算出した画像エリアA2の位置およびサイズを示す情報を、記憶装置7に記憶させる。
次に、画像エリア算出部29が実行する各処理の手順について説明する。図4は、画像エリアA2を算出する処理を示すフローチャートである。画像エリアA2を算出する処理が開始すると、第1領域検出部40は、ステップS11においてカメラ3に撮像を実行させる指令を、カメラ制御部28に送る。ここでは、ステージ10上には標本Sを配置しない状態で、かつ均一な照度の照明光を照射させておくとよい。また、カメラ制御部28は、カメラ3のセンサ領域24aに配置されている全画素で撮像を行うように、カメラ3を設定しておく。第1領域検出部40は、ステップS11で撮像した画像のデータ(以下、テストデータという)を記憶装置7に記憶させる。
次に、第1領域検出部40の視野中心検出部42は、ステップS12において、光学視野サークルの中心位置を検出する。図5は、光学視野サークルA3の中心位置Cを検出する処理の一例を示す説明図である
視野中心検出部42の視野算出部44は、テストデータを記憶装置7から読み出す。視野算出部44は、図5(A)に示すように、テストデータが示す輝度分布Qにおいて、画素間の輝度変化量が閾値よりも大きい位置を、光学視野サークルA3のエッジの位置Epとして検出する。視野算出部44は、エッジ上の複数の位置Epを検出する。
視野中心検出部42の視野算出部44は、図5(B)に示すように、エッジ上の複数の位置Epの座標に最小二乗法を用いることで、光学視野サークルA3のエッジEを示す円弧を算出し、その中心位置を算出する。
図6は、光学視野サークルA3の中心位置Cを検出する処理の他の例を示す説明図である。本例において、視野中心検出部42は、各水平走査線上の画素の画素値の積算値を算出する。そして、各水平走査線の位置に対する積算値の分布において、積算値が最大となる水平走査線の位置Cyを、垂直走査線の方向における光学視野サークルA3の中心の位置とする。同様に、視野中心検出部42は、各垂直走査線上の画素の画素値の積算値を算出する。そして、各垂直走査線の位置に対する積算値の分布において、積算値が最大となる垂直走査線の位置Cxを、水平走査線の方向における光学視野サークルA3の中心の位置とする。
なお、図6に示した例において、走査線上の画素値の積算値を用いる代わりに、走査線上の画素値の平均値を用いてもよい。また、積算値が最大となる位置の検出には、適宜、近似法による丸めが利用できる。
次に、図4のステップS13において、第1領域算出部43は、第1領域(減光許容エリアA1)を算出する。図7は、減光許容エリアA1を検出する処理を示す説明図である。
第1領域算出部43は、結像光学系13の各要素の情報を記憶装置7から読み出し、光学視野サークルA3の直径を決定する。例えば、第1領域算出部43は、結像光学系13に設けられる絞りの内径のうち最小値を、光学視野サークルA3の直径とする。ここでは、開口絞りが全開かつ視野絞りが開口絞りよりも大きいものとし、マウント径が20mmであって、対物レンズ18の径が25mmであるとする。第1領域算出部43は、マウント径と対物レンズ18の径のうち小さい方(20mm)を光学視野サークルA3の直径とする。
また、第1領域算出部43は、観察条件に応じた顕微鏡2の特性情報を、記憶装置7から読み出す。例えば、第1領域算出部43は、蛍光観察モードが選択されている場合に、光源15から射出される光の波長(以下、光源波長という)を記憶装置7から読み出す。そして、第1領域算出部43は、光源波長に対するコンデンサレンズ16の周辺減光率、及び光源波長に対する対物レンズ18の周辺減光率、を記憶装置7から読み出す。また、第1領域算出部43は、照明光により励起された蛍光物質から放射される光の波長(以下、蛍光波長という)を記憶装置7から読み出す。そして、第1領域算出部43は、蛍光波長に対する対物レンズ18の周辺減光率、蛍光波長に対するリレーレンズ21の周辺減光率を記憶装置7から読み出す。これらの周辺減光率を使うことにより、周辺減光特性が求まり、図7に示すような輝度分布Qが算出される。なお、明視野観察モードにおいては、コンデンサレンズ20、対物レンズ18、及びリレーレンズ21のそれぞれについて、光源19の光源波長に対する周辺減光率を使うことにより、周辺減光特性が求まる。
第1領域算出部43は、図7に示す輝度分布Qにおいて、許容減光率n%としたときに輝度が最大値の(100−n)%以上になる円状の領域を、減光許容エリアA1として算出する。許容減光率は記憶装置7に記憶されており、第1領域算出部43は、許容減光率を記憶装置7から読み出す。許容減光率は、観察条件に応じて設定される。許容減光率は、例えば、蛍光観察モードにおいて50%程度に設定され、明視野観察において20%程度に設定される。第1領域算出部43は、算出した減光許容エリアA1の位置および寸法を示す情報を記憶装置7に記憶させる。
次に、図4のステップS15において、第2領域検出部41は、第1領域(減光許容エリアA1)とセンサ領域24aとの重複領域を算出する。そして、ステップS16において、第2領域検出部41は、重複領域に収まる矩形領域を画像エリアA2として算出する。
図8は、画像エリアA2を算出する処理の一例を示す説明図である。図8に示す例は、図2(A)に示した例に対応している。本例において、減光許容エリアA1の全域がセンサ領域24aに含まれている。そのため、第2領域検出部41は、ステップS15において、減光許容エリアA1の全域を重複領域とする。また、ステップS16において、第2領域検出部41の設定取得部47は、記憶装置7に記憶されているアスペクト比の設定値を読み出す。そして、第2領域算出部48は、アスペクト比が設定値と同じになる矩形領域を、画像エリアA2として算出する。ここでは、第2領域算出部48は、重複領域(減光許容エリアA1)に内接する矩形領域、すなわち重複領域に収まる最大の矩形領域を、画像エリアA2として算出する。このようにすれば、1回の撮像で得られる画像サイズを最大化できる。
図9は、画像エリアA2を算出する処理の他の例を示す説明図である。図9に示す例は、図2(B)に示した例に対応している。本例において、減光許容エリアA1の一部がセンサ領域24aに含まれており、他の一部がセンサ領域24aに含まれていない。第2領域検出部41は、ステップS15において、減光許容エリアA1の外周の一部およびセンサ領域24aの長辺に囲まれる領域を重複領域4として算出する。そして、第2領域算出部48は、アスペクト比が設定値と同じになる矩形領域を、画像エリアA2として算出する。ここでは、第2領域算出部48は、中心が減光許容エリアA1の中心位置Cと同じになる矩形領域を、画像エリアA2として算出する。このようにすれば、画像エリアA2の輝度の平坦性が高くなる。
なお、図8の例において、第2領域算出部48は、中心が減光許容エリアA1の中心位置Cと同じになる矩形領域を、画像エリアA2として算出してもよい。また、図9の例において、第2領域算出部48は、重複領域に収まる最大の矩形領域を、画像エリアA2として算出してもよい。また、画像エリアA2の中心が減光許容エリアA1の中心位置Cと同じになり、かつ画像エリアA2が重複領域に収まる最大の矩形領域となるように、イメージセンサ24を手動または自動で移動させつつ、画像エリアA2を算出してもよい。
以上のように画像エリアA2を算出した後、第2領域算出部48は、算出した画像エリアA2の位置およびサイズを示す情報を記憶装置7に記憶させる。この情報は、例えば、センサ領域24aの各画素が画像エリアA2に含まれていることを1、含まれていないことを0で表したテーブル形式である。
図1に示したカメラ制御部28の抽出部32は、画像エリアA2の位置およびサイズを示す情報を記憶装置7から読み出す。そして、抽出部32は、センサ領域24aの画素のうち画像エリアA2の画素に蓄積される電荷を選択的に撮像装置に読み出させる。これにより、センサコントローラ25から出力される画像のデータは、輝度が閾値よりも低い領域を除いた画像のデータとなる。このようにして、制御装置4は、ユーザーの負担を減らしつつ顕微鏡2の光学系による画像品質の低下を抑制できる。
なお、抽出部32は、センサ領域24aに配置された画素で撮像された画像のデータをカメラ3から取得し、カメラ3から取得した画像のデータから、第2領域検出部41が検出した画像エリアA2に配置される画素で撮像された画像のデータを選択的に抽出してもよい。例えば、上述したようなテーブル形式で表された画像エリアA2を用いて、センサ領域24aの画素のうち画像エリアA2に含まれていない画素の画素値を0(黒)に置換する手法であってもよい。この構成においても、制御装置4は、ユーザーの負担を減らしつつ顕微鏡2の光学系による画像品質の低下を抑制できる。
このように、画像エリアA2が算出された条件と同じ条件で観察を行う場合に、記憶装置7から読み出した画像エリアA2の情報を使うことにより、処理を簡略化できる。なお、観察を行うたびに、画像エリアA2を算出してもよい。
なお、図1に示したように、顕微鏡2が複数のリレーレンズ(リレーレンズ21、リレーレンズ22)を備えている場合には、標本Sがステージ10に配置されていない状態において、各リレーレンズを用いる条件での画像エリアA2を算出しておくとよい。
なお、制御装置4は、記憶装置7から情報を読み出して、読み出した情報を使って画像エリアA2を算出しているが、画像エリアA2の算出に必要とされる情報の少なくとも一部は、カメラ3または顕微鏡2から取得してもよいし、ユーザーが入力した情報であってもよい。
なお、所定時間ごとに画像取得を繰り返す実験(タイムラプス)や、複数の画像を継ぎ合わせて広範囲の画像を得るタイリング画像取得は、複数の異なる観察条件で行われることがありえる。例えば、蛍光観察モードにおいて、複数種類の蛍光物質を用いて、蛍光波長を切り替えながら画像を取得することがある。また、明視野観察モードと蛍光観察モードとを切り替えながら、画像を取得することがある。このような場合には、観察条件ごとに、対物レンズ、フィルター、カメラのシャッター速度などのパラメータを定義して、実験を実行させる。そのため、観察条件よって画像エリアA2のサイズが異なることがある。
そのような場合においては、観察条件のうち最小サイズの画像エリアA2を複数の観察条件で共通に用いてもよい。また、複数の観察条件で、各観察条件に合わせた画像エリアA2を用いるとともに、観察条件のうち最小サイズの画像エリアA2の外側の画素で撮像された領域を除去してもよい。
なお、上述したような制御装置4は、例えば、CPUおよびメモリ等を含むコンピュータシステムにより構成される。また、制御装置4は、コンピュータシステムと外部装置との通信を実行可能なインターフェースを含む。記憶装置7は、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。制御装置4は、入力装置5、表示装置6、及び記憶装置7の少なくとも1つを含んでいてもよい。
記憶装置7には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、カメラ3を制御するためのプログラムが記憶されている。コンピュータシステムは、記憶装置7に記憶されているプログラムを読み出し可能である。
このプログラムは、撮像対象物を、光学系を介してセンサ領域で撮像する撮像装置を制御するコンピュータに、センサ領域と光学系の視野との重複領域において、輝度の最大値に対する比率が閾値以上となる第1領域を検出することと、第1領域検出部が検出した第1領域に収まる矩形の第2領域を検出することと、センサ領域のうち第2領域検出部が検出した第2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを抽出することと、を実行させる。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上記の実施形態で説明した要件は、適宜組み合わせることができる。
1 顕微鏡システム、2 顕微鏡、3 カメラ、4 制御装置、24 イメージセンサ
24a センサ領域、32 抽出部、40 第1領域検出部(領域検出部)、41 第2領域検出部(領域検出部)、42 視野中心検出部、43 第1領域算出部、44 視野算出部、45 中心算出部、47 設定取得部、48 第2領域算出部、A1 減光許容エリア、A2 画像エリア、A3 光学視野サークル

Claims (14)

  1. 照明光学系を介して光源からの光を照明した撮像対象物を、結像光学系を介してセンサ領域で撮像する顕微鏡システムの撮像装置を制御する制御装置であって、
    前記センサ領域と前記結像光学系の視野との重複領域において、前記光源からの光の波長に対する前記照明光学系の減光率、及び前記結像光学系の減光率に基づく減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出する領域検出部と、
    前記センサ領域のうち前記領域検出部が検出した前記第2領域に配置された画素からの画像のデータを抽出する抽出部と、を備える制御装置。
  2. 前記領域検出部は、前記光源からの光の波長に対する前記照明光学系の減光率、及び前記撮像対象物からの蛍光の波長に対する前記結像光学系の減光率に基づく減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出する請求項1記載の制御装置。
  3. 前記領域検出部は、前記光源からの光の波長に対する前記照明光学系の減光率、及び前記光源からの光の波長に対する前記結像光学系の減光率に基づく減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出する請求項1または請求項2記載の制御装置。
  4. 前記領域検出部は、
    前記結像光学系の視野の中心位置を検出する視野中心検出部と、
    前記視野中心検出部が検出した前記中心位置、前記照明光学系の周辺減光特性を示す情報、及び前記結像光学系の周辺減光特性を示す情報を使って、前記第1領域を算出する第1領域算出部と、を備える請求項1から請求項3のいずれか一項記載の制御装置。
  5. 前記第1領域算出部は、前記照明光学系の情報、及び前記結像光学系の情報を記憶した記憶部から、前記照明光学系の周辺減光特性を示す情報、及び前記結像光学系の周辺減光特性を示す情報を取得して前記第1領域を算出する請求項4記載の制御装置。
  6. 前記センサ領域で撮像された画像のデータを前記撮像装置から取得する画像取得部を備え、
    前記視野中心検出部は、
    前記画像取得部が取得した画像のデータが示す輝度分布を使って、前記結像光学系の視野を算出する視野算出部と、
    前記視野算出部が算出した前記視野の中心位置を算出する中心算出部と、を備える請求項4または請求項5記載の制御装置。
  7. 前記領域検出部は、
    前記矩形のアスペクト比として予め設定された設定値を取得する設定取得部と、
    前記設定取得部が取得した前記設定値を使って、前記第2領域を算出する第2領域算出部と、を備える請求項1から請求項6のいずれか一項記載の制御装置。
  8. 前記抽出部は、前記センサ領域の画素のうち前記第2領域の画素に蓄積された電荷を選択的に前記撮像装置に読み出させることで、前記抽出を行う請求項1から請求項7のいずれか一項記載の制御装置。
  9. 前記抽出部は、前記センサ領域に配置された画素で撮像された画像のデータを前記撮像装置から取得し、前記撮像装置から取得した画像のデータから、前記領域検出部が検出した前記第2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを選択的に抽出する請求項1から請求項7のいずれか一項記載の制御装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項記載の制御装置を含む撮像装置。
  11. 請求項1から請求項9のいずれか一項記載の制御装置を搭載した顕微鏡システム。
  12. 照明光学系を介して光源からの光を照明した撮像対象物を、結像光学系を介して顕微鏡システムの撮像装置のセンサ領域で撮像する撮像方法であって、
    前記センサ領域と前記結像光学系の視野との重複領域において、前記光源からの光の波長に対する前記照明光学系の減光率、及び前記結像光学系の減光率に基づく減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出することと、
    前記センサ領域のうち前記第2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを抽出することと、を含む撮像方法。
  13. 照明光学系を介して光源からの光を照明した撮像対象物を、結像光学系を介してセンサ領域で撮像する顕微鏡システムの撮像装置を制御するコンピュータに、
    前記センサ領域と前記結像光学系の視野との重複領域において、前記光源からの光の波長に対する前記照明光学系の減光率、及び前記結像光学系の減光率に基づく減光率が閾値以下となる第1領域に収まる矩形の第2領域を検出することと、
    前記センサ領域のうち前記第2領域に配置された画素で撮像された画像のデータを抽出することと、を実行させるプログラム。
  14. 請求項13記載のプログラムが記録され、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
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