JP6549861B2 - 自動車 - Google Patents

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本発明は、アイドルストップ機能を搭載した自動車に関する。
近年、自動車等の車両においては、燃費や排気ガスの低減を目的として、信号待ちや渋滞などで車両が停止すると自動的にエンジンを停止し、また、エンジンの作動が必要になるとエンジンを再始動する所謂アイドルストップ機能についての様々な技術が提案されている。
例えば、先行車両との車間距離が設定値未満の場合、または、信号機において発光している信号色が赤色もしくは黄色であり、かつ、自車両の速度が0(ゼロ)、すなわち、交差点等で信号待ちのために停車している場合にアイドルストップを行う。そして、車間距離が設定値以上になるか、または、信号機の色が青色に変化したことをもってエンジンを再始動する技術が示されている(例えば、特許文献1)。
このようにアイドルストップを実行した際にエンジンを再始動すると、エンジンの回転数が吹き上がりすぎて実際の回転数が目標回転数(目標とする回転数)をオーバーシュートし、運転者に違和感を与える場合がある。そこで、エンジンを再始動したときに目標回転数を超えるときは、電動機を発電機として機能させて回転上昇分を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献2)。
特開平7−4284号公報 特許第3649031号公報
上述したようにエンジンの再始動時に発電機を用いることで、エンジンの回転数が吹き上がりすぎるのを抑制することができる。しかし、発電機の発電負荷を考慮せず単に発電機として機能させるのみでは、オーバーシュートが残ったり、発電負荷をかけ過ぎて目標回転数への到達が遅れたりすることもある。また、仮に、目標回転数に応じて画一的に発電負荷を導出できたとしても、エンジンや発電機の車両毎の個体差や経年劣化によって、導出された発電負荷が、オーバーシュートを回避できる本来の発電負荷と乖離し、適切にオーバーシュートを抑制できなくなるおそれがある。
本発明は、このような課題に鑑み、アイドルストップにおけるエンジンの再始動要求時に、エンジンの回転数を目標回転数に適切に収束させることが可能な自動車を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の自動車は、アイドルストップ状態においてエンジンの再始動要求があると、再始動後のエンジンの目標回転数を導出する回転数導出部と、目標回転数に基づいて発電機の目標発電負荷を導出する発電負荷導出部と、相異なる複数の目標発電負荷と相異なる複数の油温との組み合わせそれぞれに1の補正値が予め対応付けられた発電負荷補正マップにおいて発電負荷導出部が導出した目標発電負荷と、油温センサが検出した油温との組み合わせに対応付けられた補正値を特定する補正値導出部と、目標発電負荷に補正値を加えた発電負荷で発電機を制御することにより、エンジンの実回転数の目標回転数に対するオーバーシュートを抑制する発電機制御部と、目標回転数となるようにエンジンを制御するエンジン制御部と、エンジンの実回転数が収束すると、エンジンの再始動後からエンジンの実回転数が収束するまでの目標回転数を超えるエンジンの実回転数のピーク値と目標回転数との差分を導出し、相異なる複数の差分それぞれ1の更新補正値が予め対応付けられた補正値更新マップにおいて導出した差分に対応付けられた更新補正値を特定し、該特定した更新補正値によって発電負荷補正マップにおける発電負荷導出部が導出した目標発電負荷と、油温センサが検出した油温との組み合わせに対応付けられた補正値を更新する補正値更新部と、を備える。
発電機は、エンジンに連結されたオルタネータであってもよい。
自動車は、駆動源としてエンジンと電動機を有するハイブリッド車であり、発電機は、電動機であってもよい
本発明によれば、アイドルストップにおけるエンジンの再始動要求時に、エンジンの回転数を目標回転数に適切に収束させることが可能となる。
自動車の概略的な構成を示した機能ブロック図である。 アイドルストップにおけるエンジンの再始動動作を説明するためのタイミングチャートである。 発電負荷補正マップを説明するための説明図である。 補正値更新部の動作を説明するための説明図である。 補正値更新マップを説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
自動車等の車両では、エンジン等の駆動機構により動力が得られ、ステアリングホイールやブレーキペダルを通じた運転者の操作により車両の操舵や制動が実行される。また、燃費や排気ガスの低減を目的として、信号待ちや渋滞等で車両が停止すると自動的にエンジンを停止し、また、エンジンの停止中にエンジンの再始動要求があるとエンジンを始動する所謂アイドルストップ機能を搭載している車両も普及している。
このようにアイドルストップを実行した際にエンジンを再始動すると、エンジンの回転数が吹き上がりすぎて実際の回転数が目標回転数をオーバーシュートし、運転者が意図したよりも車両が早く走り始めるような違和感を与えたり、快適な走行性が損なわれるおそれがある。このようなオーバーシュートを回避するには、例えば、エンジンの回転数の上昇態様に応じてトルクが大きくならないように制御することも考えられるが、制御動作が煩雑になるとともに、無駄にエネルギーを消費させることとなってしまう。その他、補機等の消費電力を高めることも考えられるが、実際問題としてエアコンディショナーやパワーステアリングの消費電力を自由に制御することは難しい。
そこで、本実施形態では、エンジンに連結されたオルタネータ等の発電機の発電負荷(duty)を適切に制御することで、アイドルストップにおけるエンジンの再始動要求時に、エンジンの回転数を目標回転数に適切に収束させることを目的とする。以下、このようなアイドルストップ機能を実現する自動車100を詳述する。
(自動車100)
図1は、自動車100の概略的な構成を示した機能ブロック図である。自動車100は、エンジン110、オルタネータ112、バッテリ114、車両負荷116、制御部118、マップ保持部120、シフトポジションセンサ122、アクセルペダルセンサ124、ブレーキペダルセンサ126、車速センサ128、油温センサ130を含んで構成される。
エンジン110は、自動車100の駆動源であり、不図示のクラッチや変速機を介して自動車100の駆動輪を回動する。オルタネータ112は、エンジン110の回転軸に直接的に、または、プーリ機構を介して間接的に連結された発電機であり、エンジン110の回転を駆動源として電力を生成する。具体的に、エンジン110の回転によって、オルタネータ112のフィールドコイルに界磁電流が供給され、三相交流の誘起電流を生じさせる。そして、フィールドコイルの界磁電流が、レギュレータ等を通じて調整され、その発電電圧(出力電圧)が例えば14Vに制御される。
また、オルタネータ112では、エンジン110からトルク(発電トルク)を入力して積極的に発電するエンジン発電と、駆動輪や変速機側からトルク(制動トルク)を入力して発電する回生発電とが実行される。本実施形態では、アイドルストップにおけるエンジン110の再始動時に、オルタネータ112をエンジン発電させ、その発電機能に基づく発電負荷によってエンジン110が吹き上がり過ぎるのを防止する。このように回転数のオーバーシュートを回避する手段として、オルタネータ112を用いるのは、発電負荷を高い分解能で制御でき、また、発電負荷として費やされたエネルギーを全て後述するバッテリ114に充電することができるので無駄なエネルギー損失が生じないからである。
バッテリ114は、オルタネータ112に接続され、オルタネータ112で生成された電力を蓄積(充電)する。また、エンジン110や、補機等の車両負荷116で電力を必要とする場合、例えば、エンジン110の始動時にスタータに電力を供給する場合、バッテリ114は、蓄積した電力をエンジン110や車両負荷116に供給(放電)する。
制御部118は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路で構成され、自動車100全体を統括制御する。本実施形態において、制御部118は、エンジン動作要求部150、エンジン制御部152、回転数導出部154、発電負荷導出部156、補正値導出部158、発電機制御部160、補正値更新部162としても機能する。
マップ保持部120は、制御部118と接続され、制御部118が必要とする各マップを保持する。例えば、マップ保持部120は、オルタネータ112の目標発電負荷(目標とする発電負荷)およびエンジン110の潤滑油の温度(以下、単に油温という)と補正値とを対応付けた発電負荷補正マップや、エンジン110の回転数の差分と更新補正値とを対応付けた補正値更新マップ等を保持している。かかる発電負荷補正マップや補正値更新マップは後程詳述する。
また、制御部118には、車両のトランスミッションのシフトレンジが、前進レンジ(Dレンジ)、後進レンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、パーキングレンジ(Pレンジ)のいずれに位置しているかを検出するシフトポジションセンサ122、不図示のアクセルペダルの踏み込み量(油圧)を検出するアクセルペダルセンサ124、不図示のブレーキペダルの踏み込み量(油圧)を検出するブレーキペダルセンサ126、自動車100の速度(エンジン110の回転数)を検出する車速センサ128、エンジン110の潤滑油の温度を検出する油温センサ130等の各センサが接続され、制御部118は、各センサの検出信号を取り込むことができる。
(制御部118の動作)
エンジン動作要求部150は、自動車100の走行状態等に基づいて、エンジン110の始動および停止を要求する。まず、エンジン動作要求部150は、自動車100が走行している間に、エンジン110を停止可能か否か判定する。
例えば、エンジン動作要求部150は、シフトポジションセンサ122が検出したシフトレンジが、「Dレンジ」、「Nレンジ」、「Pレンジ」のいずれかに位置しており、アクセルペダルセンサ124が検出したアクセルペダルの踏み込み量が所定油圧(解除)未満であり、ブレーキペダルセンサ126が検出したブレーキペダルの踏み込み量が所定油圧以上であり、かつ、車速センサ128が検出した車速が所定速度未満(停止している)であれば、自動車100が停止していると認識し、アイドルストップのため、エンジン制御部152にエンジン110の停止を要求する。
また、エンジン動作要求部150は、エンジン110の停止中において、シフトポジションセンサ122が検出したシフトレンジが、「Dレンジ」、「Nレンジ」、「Pレンジ」のいずれかに位置しており、ブレーキペダルセンサ126が検出したブレーキペダルの踏み込み量が所定油圧(解除)未満であり、アクセルペダルセンサ124が検出したアクセルペダルの踏み込み量が所定油圧以上であれば、自動車100が走行開始すると認識し、エンジン制御部152にエンジン110の再始動を要求する。
また、エンジン動作要求部150は、自動車100が走行開始すると認識しなくとも、エンジン110の停止中において、バッテリ114の容量が所定値未満となったり、エアコンディショナーの負荷が所定値以上となると、その電力を賄うべく、エンジン制御部152にエンジン110の再始動を要求する。
図2は、アイドルストップにおけるエンジン110の再始動動作を説明するためのタイミングチャートである。ここで、図2(a)はエンジン110の回転数を、図2(b)は、オルタネータ112の発電負荷を示している。
エンジン制御部152は、ECU(Engine Control Unit)としても機能し、エンジン動作要求部150の要求に基づいてエンジン110の始動および停止を制御する。ここで、エンジン110が始動している状態としては、エンジン110に負荷がかかった状態でエンジン110を動作させる走行状態と、スロットルバルブを全閉し、無負荷状態でエンジン110を動作させるアイドル状態とがある。また、エンジン110を停止している状態は、エンジン110の点火回路の通電を遮断してエンジン110を自動停止させている状態を示す。このようなエンジン110の停止状態から、エンジン110を始動する場合、スタータおよびエンジン点火回路を通電してエンジン110を再始動する。
エンジン制御部152は、エンジン110が動作している間に、エンジン動作要求部150がエンジン110の停止を要求すると、エンジン110を速やかに停止する。そうすると、図2(a)において破線で示されるエンジン110の目標回転数が0となり、それに伴って、実線で示されるエンジン110の実回転数も0に推移する。このとき、図2(b)において破線で示されるオルタネータ112の目標発電負荷、および、実線で示されるオルタネータ112の実発電負荷(実際の発電負荷)は回生発電のため一時的に上昇するが、エンジン110が完全に停止すると、目標発電負荷は定常の値に戻り、実発電負荷は、エンジン110停止に伴って0となる。
また、エンジン制御部152は、エンジン110が停止している(アイドルストップ状態の)間に、エンジン動作要求部150がエンジン110の再始動を要求すると、エンジン110を再始動する。そうすると、図2(a)に示すように、エンジン110の目標回転数に所定値が設定され、それに伴って、エンジン110の実回転数も追従して高まる。このとき、図2(b)に示すように、オルタネータ112の目標発電負荷に基づいて、実発電負荷も上昇する。
回転数導出部154は、エンジン110が停止しているアイドルストップ状態において、エンジン110の再始動要求があると、再始動後のエンジン110の目標回転数を導出する。かかる目標回転数は、エンジン110の再始動時の油温やバッテリ114の残量等に応じて所定の値に決定される。このような目標回転数の導出処理は既存の様々な技術を適用可能なので、ここではその詳細な説明を省略する。
発電負荷導出部156は、アイドルストップ状態においてエンジン110の再始動要求があると、回転数導出部154が導出した目標回転数や、その時点のバッテリ114の容量等に基づいてオルタネータ112の目標発電負荷を導出する。このような目標発電負荷の導出処理は既存の様々な技術を適用可能なので、ここではその詳細な説明を省略する。
補正値導出部158は、アイドルストップ状態においてエンジン110の再始動要求があると、マップ保持部120から発電負荷補正マップを参照し、発電負荷導出部156が導出した目標発電負荷と、油温センサ130が検出した油温に基づいて補正値を導出する。
図3は、発電負荷補正マップを説明するための説明図である。上述したように、発電負荷補正マップは、オルタネータ112の目標発電負荷およびエンジン110の油温に、補正値を対応付けたマップである。したがって、目標発電負荷と油温とが決まれば、補正値が一義的に決まる。ここで、補正値は、目標発電負荷を補正する値なので、目標発電負荷を大きくする補正値には「+」が、小さくする補正値には「−」が付されている。例えば、目標発電負荷が60%(duty)であり、油温が80℃であった場合、図3に太枠で示すように、補正値は+2%となる。
ここで、発電負荷補正マップのパラメータに油温を用いているのは、エンジン110の目標回転数とエンジン110の冷却水の温度(以下、単に水温という)に相関があり、かつ、水温と油温に相関があるからである。したがって、油温に応じて補正値を導出することは、目標回転数に応じて適切な補正値を導出することになる。
発電機制御部160は、アイドルストップ状態においてエンジン110の再始動要求があると、発電負荷導出部156が導出した目標発電負荷に、補正値導出部158が導出した補正値を加えた実発電負荷(実際の発電負荷)でオルタネータ112を制御する。例えば、上述したように、目標発電負荷が60%であり、油温が80℃であった場合、補正値は+2%となるので、実発電負荷は62%(60%+2%)となる。そして、発電機制御部160は、図2(b)に示すように、オルタネータ112のレギュレータを調整することで実発電負荷を62%に設定し、積極的にエンジン発電を行う。このようにして発電された電力はバッテリ114に充電される。したがって、高い発電負荷が選択されるほど、バッテリ114へ充電される電力が大きくなる。
このとき、エンジン制御部152は、アイドルストップ状態においてエンジン110の再始動要求に応じ、エンジン110を始動し、回転数導出部154が導出した目標回転数となるようにエンジン110を制御する。このとき、オルタネータ112の実発電負荷が適切な値であれば、図2(a)に示すように、エンジン110の回転数を、目標回転数に適切に収束させることができる。
また、発電機制御部160は、エンジン110の回転数が収束すると、図2(b)に示すように、実発電負荷を、補正値を加味した62%から、目標発電負荷である60%に戻す。こうして、エンジン110の回転数が収束した後の定常発電に遷移させることができる。
補正値更新部162は、エンジン110の回転数が収束すると、例えば、エンジン110の回転数の変動が、目標回転数に対し±10rpmの範囲内に落ち着くと、補正値更新マップを参照し、再始動後からエンジン110の回転数が収束するまでに車速センサ128が検出したエンジン110の実際の回転数(以下、単に実回転数という)、例えば、実回転数のピーク値と、回転数導出部154が導出した目標回転数との差分に基づいて更新補正値を導出し、更新補正値によって発電負荷補正マップを更新する。
図4は、補正値更新部162の動作を説明するための説明図である。例えば、図4(a)では、エンジン110の実回転数が目標回転数に対し、オーバーシュートしている。これは、エンジン110の再始動時に、補正値によって補正された実発電負荷が印加されているものの、印加したオルタネータ112の発電負荷がまだ足りないことを示す。しかし、発電負荷を一律に加えると、今度は、発電負荷をかけ過ぎて目標回転数への到達が遅れたりするおそれがある。そこで、補正値更新部162は、エンジン110を再始動してから、エンジン110の実回転数の推移を保持し、エンジン110の回転数が収束すると、図4(a)に示すように、それまでの推移に基づいて実回転数のピーク値を取得する。そして、取得したピーク値と目標回転数との差分に基づいて、補正値を更新するための更新補正値を導出し、更新補正値によって発電負荷補正マップを更新する。
なお、ここでは、エンジン110の実回転数が目標回転数に対し、オーバーシュートしている場合の説明をしたが、発電負荷をかけ過ぎて目標回転数への到達が遅れた場合も同様に、実回転数のうち、遅れた分の値と目標回転数との差分に基づいて更新補正値を導出することができる。また、ここでは、差分の対象として実回転数のピーク値を挙げて説明しているが、かかる場合に限らず、実回転数と目標回転数との偏差であればよく、例えば、図4(b)にハッチングで示したように、実回転数の軌跡と目標回転数の推移とに囲まれた領域の面積に基づいて更新補正値を導出してもよい。
図5は、補正値更新マップを説明するための説明図である。図5(a)に示すように、補正値更新マップは、エンジン110の回転数の差分に更新補正値を対応付けたマップである。したがって、回転数の差分(ピーク値と目標回転数との差分)が決まれば、更新補正値が一義的に決まる。ここで、更新補正値は、補正値をさらに補正する値なので、補正値を大きくする更新補正値には「+」が、小さくする更新補正値には「−」が付されている。例えば、目標発電負荷が60%(duty)であり、油温が80℃であり、そのときの補正値が+2%である場合に、回転数の差分が+10rpmとなると、更新補正値は、図5(a)に太枠で示すように、+1%となる。そして、補正値更新部162は、図5(b)に太枠で示すように、発電負荷補正マップにおける、目標発電負荷が60%(duty)、油温が80℃の補正値+2%に対し、更新補正値+1%を加えた+3%を上書きして、発電負荷補正マップを更新する。したがって、次回、目標発電負荷が60%であり、油温が80℃となった場合、発電機制御部160は、実発電負荷を63%としてエンジン発電を行うこととなる。
かかる構成により、目標発電負荷が60%であり、油温が80℃の場合に、+2%より大きい+3%の補正値で目標発電負荷が補正されることとなり、63%といった十分に高い発電負荷により、オーバーシュートが適切に回避されることとなる。
以上、説明したように、本実施形態では、目標発電負荷と油温とに応じた適切な発電負荷により、回転数のオーバーシュートを回避でき、また、エンジン110やオルタネータ(発電機)112の車両毎の個体差や経年劣化によって、適切な発電負荷が変動した場合であっても、エンジン110の実回転数の挙動に応じてリアルタイムに適切な補正値に更新することで、アイドルストップにおけるエンジン110の再始動要求時に、エンジン110の回転数を目標回転数に適切に収束させることが可能となる。
また、コンピュータを自動車100として機能させるプログラムや、当該プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD、DVD、BD等の記憶媒体も提供される。ここで、プログラムは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理手段をいう。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態においては、理解を容易にするため、発電負荷補正マップや補正値更新マップとして粗い分解能を示したが、実際はマップ保持部120がメモリ容量を許容する範囲で、さらに細かい分解能で示すことができる。さらに、そのように設定された数値と実際の数値の差分(端数)については、線形補間等により導出されるとしてもよい。なお、発電負荷補正マップや補正値更新マップに設定された各数値は図3および図5に記載した数値に限らず、任意に設定できることは言うまでもない。
また、上述した実施形態においては、エンジン110を用いた自動車100を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、エンジン110と電動機の2つの駆動源を有するハイブリッド車に適用することができる。この場合、オルタネータ112の他に設けられた電動機を発電機として利用し、その発電負荷を制御することでも、本実施形態のアイドルストップにおけるエンジン110の再始動要求時に、エンジン110の回転数を目標回転数に適切に収束させる効果を得ることが可能となる。
本発明は、アイドルストップ機能を搭載した自動車に利用することができる。
100 自動車
110 エンジン
112 オルタネータ(発電機)
114 バッテリ
120 マップ保持部
152 エンジン制御部
154 回転数導出部
156 発電負荷導出部
158 補正値導出部
160 発電機制御部
162 補正値更新部

Claims (3)

  1. アイドルストップ状態においてエンジンの再始動要求があると、再始動後の前記エンジンの目標回転数を導出する回転数導出部と、
    前記目標回転数に基づいて発電機の目標発電負荷を導出する発電負荷導出部と、
    相異なる複数の目標発電負荷と相異なる複数の油温との組み合わせそれぞれに1の補正値が予め対応付けられた発電負荷補正マップにおいて、前記発電負荷導出部が導出した目標発電負荷と、油温センサが検出した油温との組み合わせに対応付けられた補正値を特定する補正値導出部と、
    前記目標発電負荷に前記補正値を加えた発電負荷で前記発電機を制御することにより、前記エンジンの実回転数の前記目標回転数に対するオーバーシュートを抑制する発電機制御部と、
    前記目標回転数となるように前記エンジンを制御するエンジン制御部と、
    前記エンジンの実回転数が収束すると、前記エンジンの再始動後から前記エンジンの実回転数が収束するまでの前記目標回転数を超える前記エンジンの実回転数のピーク値と前記目標回転数との差分を導出し、相異なる複数の差分それぞれ1の更新補正値が予め対応付けられた補正値更新マップにおいて導出した差分に対応付けられた更新補正値を特定し、該特定した更新補正値によって前記発電負荷補正マップにおける前記発電負荷導出部が導出した目標発電負荷と、前記油温センサが検出した油温との組み合わせに対応付けられた補正値を更新する補正値更新部と、
    を備える自動車。
  2. 前記発電機は、前記エンジンに連結されたオルタネータであることを特徴とする請求項1に記載の自動車。
  3. 前記自動車は、駆動源として前記エンジンと電動機を有するハイブリッド車であり、
    前記発電機は、前記電動機であることを特徴とする請求項1に記載の自動車。
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