JP6548831B2 - ボールカムユニットを備えたクラッチアセンブリおよびクラッチアセンブリを制御する方法 - Google Patents

ボールカムユニットを備えたクラッチアセンブリおよびクラッチアセンブリを制御する方法 Download PDF

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Description

本発明は、駆動される複数の駆動車軸を備えた自動車用のクラッチアセンブリに関する。特にこのクラッチアセンブリは、第1の駆動車軸を永続的に駆動するための第1のパワートレーンと、第2の駆動車軸を選択的に駆動するための第2のパワートレーンとを有するパワートレーンアセンブリに使用される。必要に応じて断続可能な駆動車軸を備えたこのような駆動コンセプトは、「ハングオン」システム、「オンデマンド」システムまたは「ディスコネクト」システムとも呼ばれる。
自動車において、特に以下の駆動コンセプトが区別される。前車軸が永続的に駆動され、後車軸が必要に応じて切換可能となる、前置きエンジンを備えた自動車が存在する。さらに、後車軸が永続的に駆動されていて、前車軸が必要に応じて切換可能となる、前置きエンジンを備えた自動車が存在する。最後に、後車軸が永続的に駆動されていて、前車軸がハングオンクラッチによって必要に応じて切り換えられる、後置きエンジンを備えた自動車が知られている。
国際公開第2015120909号に基づき、自動車のパワートレーン用のクラッチアセンブリが公知である。この公知のクラッチアセンブリは、第1の軸と第2の軸とを駆動に関して結合または分離することができるクラッチと、第2の軸を、位置固定の構成部材に対して制動することができるブレーキと、クラッチが少なくとも部分的に切断されている場合に初めてブレーキが操作されるように、クラッチとブレーキとを操作することができる操作装置とを有している。この操作装置は、電動モータとカムアセンブリとを有している。
独国特許出願公開第102005007651号明細書に基づき、切換可能な全輪駆動型の自動車用の調整可能なクラッチ装置を備えたトランスファが公知である。クラッチ装置は、電動モータと駆動変換装置とを介して操作可能である。この駆動変換装置は、電動モータの回転運動を、クラッチ装置を操作するための並進運動に変換するスピンドル・ナットアセンブリを有している。電動モータは非同期モータの形態で形成されている。
独国実用新案第20314141号明細書に基づき、自動車のパワートレーンに設けられた多板クラッチを操作するための軸方向調整装置が公知である。この公知の軸方向調整装置は、ハウジング内に軸方向でかつ半径方向でならびに相対回動不能に位置固定された支持ディスクと、この支持ディスクに対して軸方向で可動のかつ電動モータにより回動駆動可能な作動ディスクとを備えたボールカムアセンブリを有している。支持ディスクと作動ディスクとは、可変の深さを有する全周にわたって分配されたボール溝を有している。このボール溝同士の間には、それぞれ1つのボールが収容されている。作動ディスクは、多板クラッチに対して軸方向で支持されていて、ボール溝内に保持されたボールによって軸方向でかつ半径方向で支承されている。
本発明の課題は、コンパクトな構造を有していて、選択的に駆動可能な駆動軸の確実な切換を可能にし、効率よく作動させることができる、ボールカムユニットを備えたクラッチアセンブリを提案することである。この場合、切換位置を操作しかつ保持するためのエネルギ需要は可能な限り少ないことが望ましい。さらに、課題は、このようなクラッチアセンブリを制御する効率のよい方法を提案することにある。さらに、課題は、パワートレーン区分の静止を可能にする、このようなクラッチアセンブリを備えたパワートレーンアセンブリを提案することにある。
解決手段は、車両のパワートレーン用のクラッチアセンブリであって、少なくとも1つの第1のクラッチ部分と第2のクラッチ部分とを有する、パワートレーンを遮断する分離クラッチと、第1のクラッチ部分と第2のクラッチ部分との間でトルクを伝達することができる接続位置に分離クラッチを押圧するばね要素と、全周にわたって分配された複数の外側のボールトラックを有するアウタレースと、全周にわたって分配された複数の内側のボールトラックを有するインナレースと、1つの外側のボールトラックと1つの内側のボールトラックとの間にそれぞれ配置された複数のボールとを有する、分離クラッチを切断位置に押圧するためのボールカムユニットと、アウタレースおよびインナレースのうちの一方を回動軸線Aを中心として回動駆動するために形成された、ボールカムユニットを操作するための駆動ユニットと、を有し、外側のボールトラックと内側のボールトラックとは傾斜路状に形成されていて、駆動ユニットによる回動駆動可能なレースの回動駆動が、アウタレースとインナレースとの間の軸方向の相対運動を発生させ、これによって、分離クラッチが切断されるようになっており、外側のボールトラックと内側のボールトラックとは、周方向にそれぞれ120°よりも小さい角度にわたって延在しており、外側のボールトラックと内側のボールトラックとは、縦断面図において外側のボール接触箇所と内側のボール接触箇所とを通って延びる作用線が、回動軸線と共に、0°よりも大きくて90°よりも小さい角度を成すように形成されている、クラッチアセンブリにある。
本発明に係るボールカムユニットの利点は、アウタレースとインナレースとが、ボールを介して軸方向でも半径方向でも互いに相対的に支承されていることである。つまり、ボールが、軸方向で支持されたレースから、駆動ユニットの操作時に軸方向で運動可能なレースへの軸方向力と、両レースの間で、特に駆動ユニットの操作時に有効となる半径方向力とを伝達する。ボール接触箇所を通って延びる力作用線が、回動軸線と共に、それぞれ1つの鋭角を成すことによって、縦断面図で見て、一種のアンギュラ玉軸受のようなアセンブリが達成される。これによって、インナレースに対するアウタレースの特に良好な半径方向での支持が達成される。こうして、ボールトラックの軸方向の傾きと一緒に、ボールカムユニットの二重機能、つまり、回動・並進変換およびラジアル軸受の機能が実現される。
好適な構成によれば、外側のボールトラックと内側のボールトラックとが、少なくとも部分的に軸方向で重なり合って配置されている。特に外側のボールトラックが内側のボールトラックよりも大きな平均直径を有していることが規定されている。こうして、インナレースがアウタレース内に軸方向で進入することができる。この場合、半径方向で互いに向かい合って位置するアウタレース側ボールトラックとインナレース側ボールトラックとを互いに少なくとも部分的に軸方向で重ね合うことができる。具体的には、アウタレース側ボールトラックの最小内径がインナレース側ボールトラックの最大内径よりも大きいことを規定することができる。相応して、アウタレースがインナレースよりも大きな直径を有していることを規定することができる。両レースのうちの少なくとも一方は、スリーブ状に形成することができる。アウタレースもしくはインナレースの軸方向の長さは、クラッチのストローク要求に関連し、特にボールのボール直径の3倍よりも小さく、好ましくは2倍よりも小さくてよい。こうして、軸方向でコンパクトな構造形態が達成される。
アウタレース支持面とインナレース支持面とは、内部にそれぞれ1つのボールがガイドされているトラック対または支持面対をそれぞれ形成している。この場合、アウタレースのボールトラックとインナレースのボールトラックとは、ボールを介して互いに軸方向でかつ半径方向で支持されている。ボール接触箇所によって、ボールが外側の支持面もしくは内側の支持面に当付け接触している箇所が考えられている。接触箇所が、縦断面図で見て線形である限り、例えばボールはボール周面領域を介して各支持面に当て付けられるので、ボール接触箇所は縦断面図において当付け領域の中間の接触領域に該当する。
ボールは、外側のボールトラックと内側のボールトラックとに沿った転動時に、それぞれ1つの外側の接触曲線と内側の接触曲線とを規定する。この場合、外側のボールトラックと内側のボールトラックとは、外側の接触曲線と内側の接触曲線とが、それぞれ等しい長さを有しているように形成されている。これによって、有利には、一方のレースが他方のレースに対して相対的に相対回動させられる際に、ボールがその各接触曲線において各トラック内で転動する場合に、内側トラックおよび外側トラック内の傾き変化の位置が同時に達成されることが実現される。幾何学的に、これは、内側トラックと外側トラックとの回動角比が、遊星歯車機構の変速に相応して、ボール半径、外側トラックの接触半径および内側トラックの接触半径の標準サイズを伴って規定されていることを意味している。ボールが、縦断面図において、各支持面に対する面状の接触箇所を有している限り、相応に広幅の接触曲線が形成される。
外側のボールトラックおよび内側のボールトラックの少なくとも1つのグループ、つまり、外側のボールトラックおよび/または内側のボールトラックは、軸方向の傾き成分を有している。軸方向の傾きによって、ボールトラックの少なくとも一部区分が、回動軸線に対して垂直である半径方向面と共に、それぞれゼロに等しくない傾角を成すことが考えられている。軸方向の傾きによって、一方のレースに対して相対的な他方のレースの回動時に、一方のレースに対する他方のレースの相対的な軸方向の運動が発生させられる。
可能な構成によれば、外側のボールトラックおよび/または内側のボールトラックが、内部にそれぞれ1つのボールがガイドされている溝を有していてよい。これに対して代替的または補足的には、外側のボールトラックおよび/または内側のボールトラックが、ボールに対する側方の当付け面を成す周方向に延在するウェブを有していてもよい。当然ながら、前述した構成の組合せ、つまり、レースのうちの一方が溝を有しているのに対して、他方のレースは、周方向に延在するウェブを有している構成も可能である。
好ましくは、アウタレースおよび/またはインナレースに全周にわたって分配されて、それぞれ少なくとも3つの傾斜路状のボールトラックが設けられている。これらのボールトラックには、それぞれ1つのボールが軸方向でかつ半径方向で支持されている。これによって、アウタレースとインナレースとの間での良好な相対的なガイドが達成される。少なくとも3つのボールトラックは、それぞれ回動軸線を中心として120°よりも小さい角度にわたって延在している。3つよりも多い、例えば4つ、5つまたはそれ以上のボールトラックが設けられていてもよい。ボールの個数の増加と、相応して、ボールトラックの個数の増加とによって、個々の面負荷は減少する。また、個々のボールトラックの周方向延在長さも短縮される。
駆動ユニットは、両レースのうちの一方を回動駆動するために形成されており、これによって、両レースのうちの一方のレースが他方のレースに対して回動させられる。この場合、両レースのうちのどちら、つまり、アウタレースまたはインナレースを駆動ユニットによって駆動するのかという割当ては自由に選択可能であり、技術的な要求もしくは構成スペース状況に合わせて調整することができる。また、軸方向での支持に関する両レースの割当ても自由に選択可能である。つまり、アウタレースを軸方向で支持することができ、インナレースを軸方向で運動させることができるかまたはその逆であってもよい。したがって、全体として、以下の可能性:つまり、アウタレースが回動駆動可能であり、軸方向に支持されており、インナレースが相対回動不能であるものの軸方向に可動である;アウタレースが相対回動不能に保持されていて、軸方向に支持されており、インナレースが回動駆動可能であり、軸方向で可動である;アウタレースが回動駆動可能であり、軸方向で可動であり、インナレースが相対回動不能にかつ軸方向で支持されている;アウタレースが相対回動不能に保持されているものの軸方向で可動であり、インナレースが回動駆動可能であり、軸方向で支持されている:が得られる。具体的な実施の形態によれば、アウタレースが、位置固定の構成部材に対して軸方向で支持されていて、駆動ユニットによって回動駆動可能であり、インナレースが、アウタレースに対して軸方向で運動可能であり、位置固定の構成部材に対して相対回動不能に保持されていることが規定されている。位置固定の構成部材は、例えば、駆動ユニットのハウジング、特にクラッチアセンブリまたは伝動装置アセンブリのハウジングであってよい。
可能な構成によれば、両レースのうちの少なくとも一方、つまり、アウタレースおよび/またはインナレースを軸方向でアンダカットなしに形成することができる。軸方向でアンダカットなしの輪郭によって、成形法の過程において、例えばプレスプロセス、型押しプロセスまたは焼結プロセスによって各レースの簡単かつ廉価な製造が可能となる。
好適な構成によれば、外側のボールトラックおよび/または内側のボールトラックは、アウタレースとインナレースとが軸方向で互いに近づけられている、つまり、互いに係合されている第1の終端位置と、アウタレースとインナレースとが軸方向で互いに遠ざけられて配置されている、つまり、互いに係合解除されている第2の終端位置とが規定されているように形成されている。両終端位置のうちの少なくとも一方、つまり、第1の終端位置および/または第2の終端位置は、外側の支持面および/または内側の支持面のボールトラック輪郭の相応の構成によって、例えば対応するボールが、規定された位置をとる係止輪郭によって実現することができる。
外側のボールトラックの輪郭と内側のボールトラックの輪郭とは、駆動ユニットの操作によって到達する終端位置の領域に、傾斜したマージンを有することができる。この傾斜したマージンによって、レースを互いに終端位置を越えて制限してさらに回動させることが可能となり、これによって、駆動ユニットの回転する全ての質量が、終端位置の乗越え時に減衰される。
外側のボールトラックおよび/または内側のボールトラックは、特に第1の終端位置と第2の終端位置との間の相対回動路に沿って、相互間に位置する休止位置が設けられているように形成することができる。この中間休止位置によって、完全に進入した位置と完全に進出した位置との間にある規定された間隔を置いて、両レースが互いに相対的に保持されることが可能となる。このことは、特に駆動ユニットが作動停止されている場合にも恐らく当てはまる。好ましくは、外側のボールトラックおよび/または内側のボールトラックが、第1の傾きを有する第1の区分と、第2の傾きを有する第2の区分とを有している。この場合、特に第1の区分と第2の区分との間に、休止位置を規定する段付けられた中間区分が形成されていることが規定されている。第1の区分の傾きと第2の区分の傾きとは、原理的には自由に選択可能であり、技術的な要求に相応して形成されてよい。特に第1の区分の傾きは第2の区分の傾きより小さくてもよいし、大きくてもよいし、等しくてもよい。また、第1の区分および第2の区分のうちの少なくとも一方、つまり、第1の区分および/または第2の区分が全周にわたって可変の傾きを有していることも可能である。
可能な実施の形態によれば、内部にボールが保持されている全周にわたって分配された複数の開口を有する保持器を設けることができる。この保持器の、開口を取り囲む壁領域は、好ましくはボールが落下に対して安全確保されているように形成されている。このためには、開口の、互いに軸方向で向かい合って位置する壁領域が、半径方向にそれぞれ1つの突起を有することができる。保持器は軸方向でアンダカットなしに形成することができる。こうして、保持器を1回のプレス工程で二分割式の金型において製造することができる。この場合、金型部分は、保持器の輪郭に相応して、同じくアンダカットなしである。
可能な実施の形態によれば、力伝達装置が駆動部分を有している。この駆動部分は、トルク伝達のために、回動駆動可能なレースに設けられた外側歯列に歯列係合している。回動駆動可能なレースはアウタレースであってもよいし、インナレースであってもよい。駆動部分の回動軸線は、駆動可能なレースの回動軸線に対して、特に平行に配置することができる。力伝達装置の駆動部分は、例えばピニオン、歯車、摩擦ローラ、ラック、歯付きベルト、楔付きベルトまたはフラットベルトであってよい。駆動部分による力伝達によって、駆動可能なレースに半径方向力が作用する。駆動されるレースがアウタレースである限り、この半径方向力は、両レースの、互いに内外に位置する配置形態によって、有利な形式でインナレースに対して半径方向で支持することができる。
駆動ユニットにより発生させられる軸方向の運動方向に抗して作用する少なくとも1つのばね要素が設けられている。この限りにおいて、このばね要素は戻しばねと呼ぶこともできる。ばね要素の第1の端部は、第2のクラッチ部分に対して軸方向で支持することができる。ばね要素の第2の端部は、第2のクラッチ部分を相対回動不能であるものの軸方向で可動に結合する駆動軸に対して軸方向で支持することができる。この駆動軸は、位置固定のハウジング内に回動可能に支承することができ、軸方向で支持することができる。少なくとも1つのばね要素は、例えばコイルばねの形態で形成されていてよい。この場合、当然ながら、潜在的なエネルギを蓄えるための任意の別のばね手段、例えば少なくとも1つの波形ばねまたは皿ばねが使用可能である。駆動ユニットから、駆動されるレースに導入されるトルクは、相応に潜在的なエネルギを蓄えているばね要素の力に抗したボールカムユニットの係合解除を招く。言い換えると、軸方向で可動のレースが、駆動ユニットの操作時に第1の軸方向に運動させられるのに対して、ばね手段は、軸方向で可動のレースを逆向きの第2の軸方向に押圧する。
可能な構成によれば、ばね要素と同じ方向に作用する1つまたはそれ以上の予荷重ばねを設けることができる。少なくとも1つの予荷重ばねは、アウタレースとインナレースとに互いに予荷重が加えられており、これによって、ボールが、転動運動のために、外側のボールトラックと内側のボールトラックとに常に当付け接触しているように保持されている。こうして、戻しばねのばね力が、ボールを介してではなく、例えば形状結合クラッチの接触する歯を介して支持されている場合でも、ボールの位置が常に規定されている。少なくとも1つの予荷重ばねは、任意に、例えば線材ばね、板ばね、コイルばね、皿ばねおよび/またはばね弾性的な舌片を備えたばねディスクとして形成されていてよい。
クラッチは、第1の実施の形態によれば、形状結合クラッチとして形成することができる。この形状結合クラッチによって、少なくとも2つのクラッチ部分の形状結合による内外での係合によってトルク伝達が行われるクラッチが考えられている。つまり、第1のクラッチ部分と第2のクラッチ部分とが、トルクの伝達のために、互いに内外で係合する形状結合要素を介して互いに形状結合により連結可能である。形状結合式のクラッチに対する例として、ここで、噛合いクラッチ、摺動スリーブクラッチまたはツースクラッチを挙げておく。クラッチの接続によって、第1のクラッチ部分に結合された駆動部分と、第2のクラッチ部分に結合された被駆動部分とが一緒に回転するのに対して、切断状態では互いに自由に回動可能であることが達成される。
第2の実施の形態によれば、クラッチは摩擦クラッチの形態で形成することができる。この摩擦クラッチは、トルク伝達のために、第1のクラッチ部分と第2のクラッチ部分との間で有効な少なくとも1つの摩擦面対を有している。摩擦クラッチに対する例として、ここで、特に摩擦多板クラッチを挙げておく。この摩擦多板クラッチは、第1のクラッチ部分に相対回動不能であるものの軸方向で可動に結合された第1の摩擦板と、第2のクラッチ部分に相対回動不能であるものの軸方向で可動に結合された第2の摩擦板とを有している。第1の摩擦板と第2の摩擦板とから形成された摩擦板セットを軸方向で押圧することによって、両クラッチ部分の間の回動運動の補償調整が行われる。摩擦クラッチによって、伝達可能なトルクを必要に応じて可変に調整することが可能となる。なぜならば、両クラッチ部分が一緒に回動する接続位置と、両クラッチ部分が互いに自由に回動可能である切断位置との間に、任意の中間位置が形成可能となるからである。
両実施の形態には、クラッチが一般的に接続位置に押圧されていて、クラッチの分離が外的な操作によって行われることが当てはまる。特にクラッチは分離クラッチと呼ぶこともできる。さらに、ボールカムユニットの軸方向で可動のレースが、クラッチと相互作用関係にあり、このクラッチが、駆動ユニットの操作時に切断されるようになっている。可能な構成によれば、第1のクラッチ部分は、ハウジング内に回動軸線を中心にして回動可能に支承することができ、軸方向で支持することができ、第2のクラッチ部分は、軸方向に運動可能である。この場合、軸方向で可動のレースが、戻しばねによって、第1のクラッチ部分と第2のクラッチ部分とがトルク伝達のために互いに係合する第1の方向に押圧される。この場合、軸方向で可動のレースが、駆動ユニットの操作のために、第1のクラッチ部分と第2のクラッチ部分とが係合しない第2の方向で軸方向に押圧される。
改良形態によれば、第1のクラッチ部分または第2のクラッチ部分に結合されたパワートレーン区分を制動するための制動ユニットを設けることができる。この制動ユニットは、好ましくはボールカムユニットによって、特にアウタレースもしくはインナレースの第2の傾き区分によって操作される。制動ユニットは、可動のクラッチ部分に固く結合された制動部分と、位置固定の構成部材に結合された第2の制動部分とを有することができる。両制動部分は、ボールカムユニットの係合解除によって互いに摩擦接触させられる。この場合、場合により1つまたはそれ以上の摩擦ディスクを両制動部分の間に配置することができる。制動部分同士の間の摩擦結合によって、軸方向で可動のクラッチ部分が静止に至るまで減速させられる。したがって、パワートレーンの、クラッチ部分に駆動結合された全ての部分が静止する。
クラッチアセンブリを制御する本発明に係る方法は、以下のステップ:駆動ユニットを第1の操作方向に操作することによって分離クラッチを切断するステップであって、軸方向で可動のレースを少なくとも休止位置に運動させるステップと、軸方向で可動のレースを休止位置を越えて、軸方向で支持されたレースから離れる方向に運動させることによって、第1のクラッチ部分と第2のクラッチ部分が係合しない場合に、第2のクラッチ部分に結合された駆動軸を制動するステップと、駆動ユニットを作動停止させるステップであって、軸方向で可動のレースを軸方向で支持されたレースに対して相対的に間隔を置いて中間休止位置に保持して、分離クラッチを切断したままにするステップと、駆動ユニットを逆向きの第2の操作方向Rに操作することによって分離クラッチを接続するステップであって、軸方向で可動のレースを中間休止位置から外向きに運動させ、戻しばねによって、軸方向で支持されたレースの方向に押圧するステップと、を有する。
ボールカムユニットを備えた前述したクラッチアセンブリは、作動時に小さい摩擦力しか発生させず、小さいヒステリシスを有している。これによって、クラッチアセンブリが、比較可能な軸方向力の提供のためにほんの僅かな駆動モーメントしか必要としない比較的小さな電動モータによる極めて簡単な制御を可能にする。ただ1つの転動体セットを備えたこのコンパクトなシステムは、電動モータによる歯車駆動の歯力の代わりに、半径方向での転がり支承のための付加的な転がり軸受と組み合わせて、純粋に軸方向で配置された転動体−ボールカムユニットを使用することができる。全体として、構造的に単純で、ひいては、廉価に製造可能なコンパクトな構造が達成される。
前述したクラッチアセンブリは、特に自動車のパワートレーンに使用することができ、これによって、選択的に駆動可能な駆動車軸へのトルク伝達が、必要に応じて遮断される(「ディスコネクト」原理)。可能な実施の形態によれば、クラッチアセンブリは動力取出しユニット(パワーテイクオフユニット、PTU)またはトランスファに組み込むことができる。動力取出しユニットは、特に入力軸と、傘歯車と、この傘歯車に噛み合うピニオンと、出力軸とを有している。この場合、特にクラッチアセンブリが入力軸と傘歯車との間の出力経路に配置されていることを規定することができる。このような本発明による動力取出しユニットによって、低い操作・保持力でのクラッチの簡単な操作の上述した利点が得られる。当然ながら、クラッチアセンブリは、自動車のパワートレーンにおける別の箇所、例えばディファレンシャル伝動装置に配置されていてもよい。
好適な実施の形態を以下に図面に基づき説明する。
第1の実施の形態における本発明に係るクラッチアセンブリの斜視的な分解図である。 図1に示したクラッチアセンブリの斜視的な断面図である。 図1に示したクラッチアセンブリの接続位置の縦断面図である。 図1に示したクラッチアセンブリの切断位置の縦断面図である。 図1に示したクラッチアセンブリの制動位置の縦断面図である。 図1に示したクラッチアセンブリの接続位置のさらに詳細な縦断面図である。 図1に示したクラッチアセンブリの接続位置の半径方向図である。 図1に示したクラッチアセンブリのボールカムユニットの斜視的な分解図である。 図1に示したクラッチアセンブリのボールカムユニットの縦断面図である。 図8に示したボールカムユニットのアウタレースの縦断面図である。 図8に示したボールカムユニットのボール保持器の縦断面図である。 図8に示したボールカムユニットのインナレースの縦断面図である。 第2の実施の形態における本発明に係るクラッチアセンブリの縦断面図である。 第3の実施の形態における本発明に係るクラッチアセンブリの縦断面図である。
図1〜図12を以下に一緒に説明する。クラッチ3と、このクラッチ3を操作するためのボールカムユニット4と、このボールカムユニット4を操作するための駆動ユニット5とを備えたクラッチアセンブリ2が示されている。クラッチ3は、第1のクラッチ部分6と第2のクラッチ部分7とを有している。両クラッチ部分6,7は互いに回動軸線Aを中心として回動可能に配置されていて、少なくとも切断位置と接続位置とに移行可能である。
クラッチ3は形状結合クラッチとして形成されている。この場合、第1のクラッチ部分6は一方の端面に第1の係合歯形9を有している。この第1の係合歯形9は、クラッチ3の接続位置において、トルク伝達のために、第2のクラッチ部分7に設けられた対応する第2の係合歯形10に係合している。第1のクラッチ部分6の係合歯形9と第2のクラッチ部分7の係合歯形10とは、直歯歯列の形態で形成されている。図3には、クラッチ3が接続位置で示してある。この接続位置では、第2のクラッチ部分7が第1のクラッチ部分6に近づけられており、これによって、クラッチ部分の係合歯形が、トルク伝達のために、互いに内外で係合している。図4では、第2のクラッチ部分7が第2の軸方向B2に運動させられていて、切断位置に位置している。この切断位置では、両クラッチ部分6,7の歯列係合が遮断されている。この位置では、第2のクラッチ部分7が第1のクラッチ部分6に対して軸方向に移動させられており、これによって、両クラッチ部分6,7が互いに相対的に自由に回動することができる。つまり、トルク伝達が遮断されている。
第1のクラッチ部分6は駆動軸12と一体に形成されている。この駆動軸12は、トルク導入のために、軸歯列13を有している。第2のクラッチ部分7は環状もしくはスリーブ状に形成されていて、内側の軸歯列14を有している。この内側の軸歯列14には、接続構成部材がトルク伝達のために係合可能である。しかし、当然ながら、第1のクラッチ部分6と第2のクラッチ部分7とが、接続構成部材の技術的な条件に相応して、互いに異なる形態で形成されていてもよく、特にトルク伝達のための異なる接続手段を有していてもよい。
ボールカムユニット4は、全周にわたって分配された傾斜路状の複数の外側のボールトラック20を有するアウタレース15と、全周にわたって分配された傾斜路状の複数の内側のボールトラック21を有するインナレース17と、ボール保持器16と、複数のボール19とを有している。これらのボール19は、それぞれ1つの外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とから成るトラック対内に配置されていると共にガイドされている。外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とは、ほぼ周方向に延在していて、軸方向の傾き成分を有する少なくとも1つの分割区分を有している。軸方向の傾きによって、ボール19が、インナレース17に対して相対的なアウタレース15の回動時にボールトラック20,21内で転動し、これによって、インナレース17がアウタレース15に対して相対的に軸方向に運動させられる。
ボール19は、全周にわたって分配された開口18を有する保持器16において、規定された周方向位置に保持されている。特に図11に認めることができるように、保持器16の、開口18を取り囲む壁領域は、ボール19が落下に対して安全確保されているように形成されている。このためには、開口18の、互いに軸方向で向かい合って位置する壁領域が、ボールレース輪郭に適合されたそれぞれ1つの突起を有しており、これによって、ボールが突起同士の間に半径方向でかつ軸方向で保持されている。さらに、保持器16が軸方向でアンダカットなしに形成されていることが規定されている。こうして、保持器を1回のプレス工程で簡単な変形加工操作によって製造することができる。
図示の実施の形態では、特に図6に認めることができるように、アウタレース15がスラスト軸受22によって位置固定の構成部材35に対して回動可能に支承されていて、軸方向で支持されている。しかし、当然ながら、どのレースが軸方向で支持されていて、どのレースが軸方向で可動であるのかという割当てに関する別の構成も可能である。このことは、また、どのレースが相対回動駆動可能であり、どのレースが相対回動不能に保持されているのかという割当てにも当てはまる。
インナレース17はばね手段27によってアウタレース15の方向に押圧される。この方向は第1の方向B1とも呼ばれ、クラッチ3の接続位置に対応している。ばね手段27は駆動ユニット5の軸方向の作動力に抗して作用し、この限りにおいて、戻しばねと呼ぶこともできる。原理的には、ばね手段27は任意に形成されていてよい。このことは、特に1つまたはそれ以上のばねが設けられているという可能性を一緒に含んでいる。本実施の形態では、ばね手段が、回動軸線Aに対して同軸的に配置されたコイルばねを有している。このコイルばね27の第1の端部は、内側歯列14を介して第2のクラッチ部分7に相対回動不能に結合された駆動軸(図示せず)に軸方向で支持されている。コイルばね27の第2の端部は、第2のクラッチ部分7の支持区分28に軸方向で支持されている。具体的には、第2のクラッチ部分7は、第1のクラッチ部分6と反対の側に環状室29を有している。この環状室29内には、コイルばね27の第2の端部が進入している。
アウタレース15は、ボールトラック20が加工された内面25を有している。インナレース17は、アウタレース15の内面25に対して半径方向遊びを有する外面26を有している。インナレース17は、アウタレース15もしくは回動軸線Aに対して同軸的に配置されていて、軸方向に移動可能にガイドされている。アウタレース15およびインナレース17の、互いに向かい合って位置する面25,26は、軸方向で少なくとも部分的にオーバラップしている。つまり、インナレース17がアウタレース15内に少なくとも部分的に軸方向で進入している。外側のボールトラック20は、内側のボールトラック21よりも大きな平均直径を有している。外側のボールトラック20の最小内径は内側のボールトラック21の最大外径よりも大きい。
外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とが、周方向でそれぞれ120°よりも小さい角度にわたって延在していることが規定されている。特に図8から明らかであるように、アウタレース15およびインナレース17に、本実施の形態では、それぞれ5つのボールトラック20,21が設けられている。これらのボールトラック20,21は、90°よりも小さくて60°よりも大きい周方向延在範囲にわたって延在している。外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とは、縦断面図において外側のボール接触箇所と内側のボール接触箇所とを通って延びる作用線Lが、回動軸線Aと共に、0°よりも大きくて90°よりも小さい角度αを成すように形成されている。こうして、ボールカム装置4が、縦断面図で見て、一種のアンギュラ玉軸受のように形成されており、これによって、アウタレースの、軸方向での支持のほかに、インナレースに対して特に良好な半径方向での支持も達成される。したがって、トルク伝達時に駆動ユニット5からアウタレースに導入される半径方向力を特に良好に支持することができる。
特に図8、図10および図12に認めることができるように、ボールトラック20,21は、それぞれ全周にわたって可変の深さを有している。この場合、特に外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とが対応するように形成されている。つまり、一緒に1つのボール19を収容する外側のボールトラック20のレース輪郭と対応する内側のボールトラック21とが、互いに少なくともほぼ対応していることが規定されている。外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とに沿った転動時には、ボール19が、それぞれ1つの外側の接触曲線と内側の接触曲線とを規定している。両レース15,17の終端位置および中間位置が同時に達成されるようにするために、外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とは、外側の接触曲線と内側の接触曲線とが、それぞれ等しい長さを有するように形成されている。外側のボールトラック20もしくは内側のボールトラック21は、アウタレース15とインナレース17とが互いに充分に係合されていて、互いに最小の軸方向間隔を有する第1の終端位置と、アウタレース15とインナレース17とが互いに充分に係合解除されていて、互いに最大の軸方向間隔を有する第2の終端位置とが規定されているように形成されている。
外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とは、第1の終端位置を規定する最深の箇所から出発して、第1の傾きを有する第1の区分31,31’と、第2の傾きを有する第2の区分32,32’とを有している。第2の区分32の傾きは第1の区分31の傾きよりも僅かに小さい。この場合、当然ながら、傾きは技術的な要求に左右され、任意に異なって形成されていてもよい。第1の区分31,31’と第2の区分32,32’との間には、休止位置を規定する中間区分33,33’が設けられている。休止位置では、つまり、ボール19が、互いに向かい合って位置する中間区分33,33’に位置している場合には、両レース15,17が、規定された軸方向間隔を置いて互いに相対的に保持される。休止用の中間区分33,33’を備えたこの構成によって、クラッチ3が、完全に接続された接続位置と、完全に切断された切断位置との間で、規定された軸方向間隔を有する中間位置をとることが可能となる。中間区分33,33’のレース輪郭は、駆動ユニット5が作動させられていない場合でも、ばね27によってインナレース17に力が加えられているにもかかわらず、両レース15,17が中間位置で自動的に保持されるように形成されている。
さらに、外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とが、第1の終端位置の領域、つまり、近づけられている位置の領域に、傾斜したマージン34,34’を有していることを認めることができる。この傾斜したマージン34,34’によって、レース15,17を互いに相対的に終端位置を越えて制限してさらに回動させることが可能となり、これによって、駆動ユニット5の回転する全ての質量が、終端位置の乗越え時に減衰される。マージン34,34’の傾きおよび周方向長さは、この領域にボールが進入して、両レース15,17が互いに再び僅かに軸方向に遠ざけられる場合でも、クラッチ3が接続位置にとどまっているように形成されている。
ボールカムユニット4を操作するために設けられた駆動ユニット5は、両レース15,17のうちの一方のレースを回動駆動するために形成されており、これによって、両レース15,17のうちの一方のレースが他方のレースに対して回動させられる。具体的には、図示の実施の形態では、アウタレース15が駆動ユニット5によって回動駆動させられるのに対して、インナレース17は位置固定のハウジング部分23に対して相対回動不能であるものの軸方向には移動可能に保持されていることが規定されている。このためには、インナレース17が、全周にわたって分配された半径方向の複数の突起24を有している。これらの突起24は、ハウジング部分23に設けられた対応する細長い溝30内に係合しており、これによって、インナレース17がハウジング部分23に対して相対回動不能であるものの軸方向には可動となる。
駆動ユニット5が、制御可能な駆動源36と、この駆動源36により発生させられた力をボールカムユニット4に伝達するための力伝達装置37とを有していることが規定されている。駆動源36は電動モータ、特に直流モータの形態で形成されている。この電動モータは電子制御ユニット(ECU)によって制御可能である(図示せず)。
力伝達装置37は駆動部分38を有している。この駆動部分38は、図示の実施の形態では駆動ピニオンとして形成されていて、トルク伝達のために、アウタレース15に設けられた外側歯列39に歯列係合している。アウタレース15の駆動によって、相対回動不能に保持されたインナレース17に対する相対回動が行われ、これによって、ボール19がボールトラック20,21に沿って、より深い領域に走行し、インナレース17が第2のクラッチ部分7の方向(B2)で軸方向に移動させられる。駆動部分38からアウタレース15への力伝達によって、相応の半径方向力が後者に作用する。この半径方向力は、ボールカムユニット4の互いに内外に位置する配置形態によって、特に良好に半径方向で支持することができる。
すでに上述したように、駆動ユニット5は、クラッチ3を切断するために、両クラッチ部分6,7を係合位置へと軸方向に押圧するばね27の逆方向に作用する。インナレース17は支持面40を有している。この支持面40には、第2のクラッチ部分7が当付け面41でもって軸方向で支持されている。このためには、第2のクラッチ部分7がカラーまたは半径方向の突起47を有している。このカラーまたは半径方向の突起47に対して、インナレース17が軸方向で支持されている。クラッチ3の接続位置から出発して、駆動ユニット5の操作によって、インナレース17が軸方向でアウタレース15から離れる方向に運動させられる。相応して、インナレース17が第2のクラッチ部分をクラッチばね27の予荷重力に抗して第1のクラッチ部分6から離れる方向に押圧し、これによって、クラッチ3が切断される。クラッチ3の再度の接続は、駆動ユニット5の作動を停止するかもしくは駆動ユニット5を中間位置から逆方向に少なくとも短時間操作することによって行われる。この場合、クラッチ3が、第2のクラッチ部分7を再び第1のクラッチ部分6の方向に押圧するクラッチばね27によって接続される。
インナレース17をアウタレース15の方向に軸方向で押圧する複数の予荷重ばね42が設けられている。これらの予荷重ばね42によって、両レース15,17に互いに相対的に常に僅かに予荷重が加えられており、これによって、ボール19が、転動運動のために、外側のボールトラック20と内側のボールトラック21とに常に当付け接触した状態で保持されている。このことは、特に両クラッチ部分6,7がクラッチ3の接続時に、2つの歯が互いに向かい合って位置している、つまり、歯−空所位置の代わりに歯−歯位置が付与された回動位置にある形態に当てはまる。歯−歯位置では、クラッチ3はまだ部分的に切断されている。このクラッチ位置でもボールカムユニット4がボール19の転がり接触によって機能に即して作業することができるようにするために、予荷重ばね42はボールカムユニットを接続方向に押圧する。予荷重ばね42は、図示の実施の形態では、コイルばねの形態で形成されている。このコイルばねは、ハウジング部分23に設けられた全周にわたって分配された孔43内に挿入されている。具体的には、3つの孔43と、相応して、3つの予荷重ばね42とが設けられている。両者は、ハウジング部分23に設けられた全周にわたって分配された溝30の領域に配置されている。また、この機能は別の種類のばね、例えば線材ばね、板ばね、皿ばね、波形ばねおよび/またはばね弾性的な舌片を備えたばねディスクによって満たされてもよい。
クラッチ3によるパワートレーンの連結および切離しという機能のほかに、本実施の形態のクラッチアセンブリ2は別の機能、つまり、第2のクラッチ部分7に結合されたパワートレーン区分の制動を有している。このためには、第2のクラッチ部分7に固く結合された第1の制動部分44と、位置固定のハウジング23に固く結合された第2の制動部分45とを備えた制動ユニット8が設けられている。第2のクラッチ部分7を第1のクラッチ部分6から離れる方向で軸方向に押圧することによって、第2のクラッチ部分7に結合されて、これと一緒に回転する制動部分44が、位置固定の制動部分45に向かって押圧される。制動部分44,45同士の間の摩擦結合によって、第1の制動部分44が静止に至るまで減速させられる。したがって、パワートレーンの、制動構成部分44に駆動結合された全ての部分が静止する。両制動部分44,45同士の間の摩擦結合は、本実施の形態では、介在させられた摩擦ディスク46を介して間接的に行われる。この摩擦ディスク46は、全周にわたって分配された複数の突起48を有している。これらの突起48は、位置固定のハウジング23に設けられた溝30内に係合しており、これによって、摩擦ディスク46が相対回動不能であるものの軸方向には可動に保持されている。
第1の制動部分44は第2のクラッチ部分7と一体に形成されていて、特にクラッチ部分7の環状区分の一部である。第2の制動部分45は、特にハウジング23と一体に形成されている。ブレーキ8の接続時には、クラッチ3が切断されており、これによって、パワートレーンの、第2のクラッチ部分7に駆動結合された部分が、第1のクラッチ部分6から切り離されている。クラッチ3の接続状態では、ブレーキ8が解除されており、これによって、第2のクラッチ部分7と、これに駆動結合された全ての構成部材とが、自由に回動することができる。ブレーキ8は駆動ユニット5によって操作される。以下、種々異なる運転モードを説明する。
アウタレース15の各作動輪郭には、インナレース17の作動輪郭が割り当てられている。駆動ユニット5の第1の終端位置では、ボール19が、作動輪郭もしくはボールトラック20の第1の区分31,31’の最深の箇所に位置しており、これによって、両レース15,17が互いに軸方向で近づけられている。図2、図3および図6に示したこの切換状態では、クラッチ3が接続されている(コネクトモード)。第1の回動方向R1でのアウタレース15の相対回動によって、ボール19が第1の傾き区分31に沿って移動させられ、これによって、インナレース17が軸方向でアウタレース15から離れる方向に押圧される。この場合、インナレース17を軸方向で支持する第2のクラッチ部分7が第1のクラッチ部分6から離れる方向に押圧され、これによって、クラッチ3が切断される。ボール19がそれぞれ中間区分33,33’に達した場合に、完全に切断された状態が達成されている。この状態は図4に示してある。クラッチ3とブレーキ8とが切断されていることを認めることができる。この状態は空転(ディスコネクトモード)と呼ぶこともできる。空転状態を越えて第1の回動方向R1でアウタレース15をさらに回動させることによって、インナレース17が、第2のクラッチ部分7および第2のクラッチ部分7に結合された第1の制動部分44と一緒に第2の制動部分45の方向に押圧される(B2)。これは、ボール19が第2の傾き区分32,32’に沿って転動することによって行われる。この場合、両制動部分44,45が互いに摩擦接触させられ、これによって、回動する制動部分44が、これに駆動結合された構成部材と共に、固定のハウジング23に対して制動される。この制動状態(ブレーキモード)は図5に示してある。この状態では、第2のクラッチ部分7に結合された駆動軸(図示せず)が静止していて、トルクを伝達しない。前述した形態でのカムアセンブリの構成によって、クラッチ3が完全に切断されている場合に初めてブレーキ8が接続されることが保証されている。
図13には、第2の実施の形態における本発明に係るクラッチアセンブリ2が示してある。第2の実施の形態は、図1〜図12に示した実施の形態に充分に相当しており、この限りにおいて、その説明を参照する。この場合、同一の個別部材もしくは互いに対応する個別部材には、図1〜図12と同じ符号が付してある。繰返しを避けるために、特に図示の実施の形態の違いを説明する。
図13に示した図示の実施の形態では、アウタレース15が相対回動不能に保持されているのに対して、インナレース17は駆動ユニット5によって回動駆動可能である。具体的には、アウタレース15が位置固定のハウジング部分35内に、相対回動不能、軸方向不動かつ半径方向不動に固定されている。この固定は、ハウジング部分35に設けられた対応する切欠き内へのアウタレース15の圧入によって行うことができる。インナレース17は第2のクラッチ部分7に滑り軸受によって回動可能に支承されている。インナレース17はその外周面に、駆動ピニオン38に歯列係合する歯セグメント39を有している。駆動源36の操作によって、インナレース17がアウタレース15に対して回動させられ、これによって、クラッチ3が切断される。クラッチアセンブリ2の図示の実施の形態は、制動状態、つまり、クラッチ3が完全に切断されていて、第2のクラッチ部分7が制動されている状態で示してある。なお、図示の実施の形態は構造および機能形式に関して、図1〜図12に示した実施の形態に相当しており、これによって、繰返しを避けるために、上記説明を参照する。
図14には、第3の実施の形態における本発明に係るクラッチアセンブリ2が示してある。第3の実施の形態は、図1〜図12に示した実施の形態に充分に相当しており、この限りにおいて、その説明を参照する。この場合、同一の個別部材もしくは互いに対応する個別部材には、図1〜図12と同じ符号が付してある。繰返しを避けるために、特に図示の実施の形態の違いを説明する。
図14に示した図示の実施の形態の違いは、特にクラッチ3の構成にある。このクラッチ3は、本実施の形態ではツースクラッチの形態で形成されている。このためには、第1のクラッチ部分6が外側歯列9を有している。この外側歯列9は、第2のクラッチ部分7に設けられた対応する内側歯列10に係合することができる。なお、図示の実施の形態は構造および機能形式に関して、図1〜図12に示した実施の形態に相当しており、これによって、繰返しを避けるために、上記説明を参照する。
2 クラッチアセンブリ
3 クラッチ
4 ボールカムユニット
5 駆動ユニット
6 第1のクラッチ部分
7 第2のクラッチ部分
8 制動ユニット
9 係合歯形
10 係合歯形
11
12 駆動軸
13 軸歯列
14 軸歯列
15 アウタレース
16 保持器
17 インナレース
18 開口
19 ボール
20 ボールトラック
21 ボールトラック
22 スラスト軸受
23 位置固定のハウジング部分
24 突起
25 内面
26 外面
27 ばね手段
28 支持区分
29 環状室
30 溝
31 第1の区分
32 第2の区分
33 中間区分
34 マージン
35 位置固定の構成部材
36 駆動源
37 力伝達装置
38 被駆動部分
39 外側歯列
40 支持面
41 当付け面
42 予荷重ばね
43 孔
44 第1の制動部分
45 第2の制動部分
46 摩擦ディスク
47 カラー
48 突起
A 回動軸線
B 軸方向
L 作用線
R 回動方向
α 角度

Claims (16)

  1. 車両のパワートレーン用のクラッチアセンブリであって、
    少なくとも1つの第1のクラッチ部分(6)と第2のクラッチ部分(7)とを有する、パワートレーンを遮断する分離クラッチ(3)と、
    前記第1のクラッチ部分(6)と前記第2のクラッチ部分(7)との間でトルクを伝達することができる接続位置に前記分離クラッチ(3)を押圧するばね要素(27)と、
    全周にわたって分配された複数の外側のボールトラック(20)を有するアウタレース(15)と、全周にわたって分配された複数の内側のボールトラック(21)を有するインナレース(17)と、1つの外側のボールトラック(20)と1つの内側のボールトラック(21)との間にそれぞれ配置された複数のボール(19)とを有する、前記分離クラッチ(3)を切断位置に押圧するためのボールカムユニット(4)と、
    前記アウタレース(15)および前記インナレース(17)のうちの一方を回動軸線(A)を中心として回動駆動するために形成された、前記ボールカムユニット(4)を操作するための駆動ユニット(5)と
    を有し、
    前記外側のボールトラック(20)と前記内側のボールトラック(21)とは傾斜路状に形成されていて、前記駆動ユニット(5)による回動駆動可能な前記レースの回動駆動が、前記アウタレース(15)と前記インナレース(17)との間の軸方向の相対運動を発生させ、これによって、前記分離クラッチ(3)が切断されるようになっており、
    前記外側のボールトラック(20)と前記内側のボールトラック(21)とは、周方向にそれぞれ120°よりも小さい角度にわたって延在しており、前記外側のボールトラック(20)と前記内側のボールトラック(21)とは、縦断面図において外側のボール接触箇所と内側のボール接触箇所とを通って延びる作用線(L)が、前記回動軸線(A)と共に、0°よりも大きくて90°よりも小さい角度(α)を成すように形成されている、
    クラッチアセンブリ。
  2. 前記外側のボールトラック(20)と前記内側のボールトラック(21)とは、前記作用線(L)が前記回動軸線(A)と共に成す前記角度(α)が、20°よりも大きくて70°よりも小さいように形成されていることを特徴とする、請求項1記載のクラッチアセンブリ。
  3. 前記インナレース(17)は、スリーブ状に形成されていて、前記アウタレース(15)内に進入しており、これによって、前記インナレース(17)と前記アウタレース(15)とが軸方向で少なくとも部分的に重なり合っていることを特徴とする、請求項1または2記載のクラッチアセンブリ。
  4. 前記外側のボールトラック(20)および/または前記内側のボールトラック(21)は、前記アウタレース(15)と前記インナレース(17)とが互いに軸方向で近づけられていて、前記分離クラッチ(3)が接続位置にある第1の終端位置と、前記アウタレース(15)と前記インナレース(17)とが互いに軸方向で遠ざけられて配置されていて、前記分離クラッチ(3)が切断位置にある第2の終端位置とが規定されているように形成されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  5. 前記外側のボールトラック(20)および/または前記内側のボールトラック(21)は、前記第1の終端位置と前記第2の終端位置との間の相対回動路に沿って、相互間に位置する休止位置が設けられており、前記駆動ユニット(5)が作動させられていない場合に、前記アウタレース(15)と前記インナレース(17)とが、前記休止位置において、規定された軸方向間隔を置いて互いに相対的に保持されるように形成されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  6. 前記外側のボールトラック(20)および/または前記内側のボールトラック(21)は、第1の傾きを有する第1の区分(31,31’)と、第2の傾きを有する第2の区分(32,32’)とを有し、特に前記第1の区分(31,31’)と前記第2の区分(32,32’)との間に、前記休止位置を規定する凹設された中間区分(33,33’)が形成されていることが規定されていることを特徴とする、請求項記載のクラッチアセンブリ。
  7. 前記アウタレース(15)および前記インナレース(17)のうちの少なくとも一方は、軸方向にアンダカットなしに形成されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  8. 前記ボール(19)が内部に保持されている全周にわたって分配された開口(18)を有する保持器(16)が設けられており、該保持器(16)の、前記開口(18)を取り囲む移動範囲は、前記ボール(19)が落下に対して安全確保されているように形成されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  9. 前記ボール(19)は、前記外側のボールトラック(20)と前記内側のボールトラック(21)とに沿った転動時に、それぞれ外側の接触線と内側の接触線とを規定し、前記外側のボールトラック(20)と前記内側のボールトラック(21)とは、前記外側の接触線と前記内側の接触線とが、それぞれ等しい長さを有するように形成されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  10. 前記アウタレース(15)は、位置固定の構成部材(35)に対して軸方向に支持されていて、前記駆動ユニット(5)によって回動駆動可能であり、前記インナレース(17)は、前記アウタレース(15)に対して軸方向に運動可能であり、ハウジング(23)に対して相対回動不能に保持されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  11. 前記駆動ユニット(5)は、制御可能な駆動源(36)と、該駆動源(36)により発生させられた力を前記ボールカムユニット(4)に伝達する力伝達装置(37)とを有し、該力伝達装置(37)は、駆動部分(38)を有し、該駆動部分(38)は、トルク伝達のために、前記アウタレース(15)に設けられた外側歯列に歯列係合していることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  12. 前記ばね(27)は、前記駆動ユニット(5)により発生させられた軸方向の運動方向(B2)に抗して作用して、前記分離クラッチ(3)を接続位置に押圧するように組み込まれていると共に形成されていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  13. 少なくとも1つの予荷重ばね(42)が設けられており、該予荷重ばね(42)は、前記ばね(27)と同じ方向(B1)に作用し、前記アウタレース(15)と前記インナレース(17)とに互いに予荷重を加え、これによって、前記ボール(19)は、転動運動のために、前記外側のボールトラック(20)と前記内側のボールトラック(21)とに常に当付け接触した状態で保持されていることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  14. 前記第1のクラッチ部分(6)および前記第2のクラッチ部分(7)のうちの一方を制動する制動装置(8)が設けられており、該制動装置(8)は、前記駆動ユニット(5)によって前記ボールカムユニット(4)を介して操作可能であることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  15. 前記分離クラッチ(3)は、形状結合クラッチの形態で形成されており、前記第1のクラッチ部分(6)と前記第2のクラッチ部分(7)とは、接続位置において形状結合式に互いに係合していて、切断位置において互いに切り離されており、これによって、前記第1のクラッチ部分(6)と前記第2のクラッチ部分(7)とが、互いに相対的に自由に回動可能であり、前記ボールカムユニット(4)は、前記第1のクラッチ部分(6)および前記第2のクラッチ部分(7)のうちの一方と相互作用関係にあり、前記第1のクラッチ部分(6)と前記第2のクラッチ部分(7)とは、前記駆動ユニット(5)による前記ボールカムユニット(4)の操作時に互いに離れる方向に運動させられることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ。
  16. 前記アウタレースと前記インナレースのうちの一方(15,17)が、位置固定の構成部材(23,35)に軸方向で支持されていて、前記アウタレースおよび前記インナレースのうちの他方(17,15)が、前記駆動ユニット(5)の操作によって軸方向で運動可能である、請求項1から15までのいずれか1項記載のクラッチアセンブリ(2)を制御する方法であって、
    前記駆動ユニット(5)を第1の操作方向(R1)に操作することによって前記分離クラッチ(3)を切断するステップであって、軸方向で可動の前記レース(15,17)を少なくとも休止位置に運動させるステップと、
    軸方向で可動の前記レース(15,17)を休止位置を越えて、軸方向で支持された前記レース(17,15)から離れる方向に運動させて、前記第2のクラッチ部分(7)を、位置固定の構成部材に少なくとも間接的に当て付けることによって、前記第1のクラッチ部分(6)と前記第2のクラッチ部分(7)が互いに切り離されている場合に、前記第2のクラッチ部分(7)に結合された駆動軸を制動するステップと、
    前記駆動ユニット(5)を作動停止させるステップであって、軸方向で可動の前記レース(15,17)を軸方向で支持された前記レース(17,15)に対して相対的に間隔を置いて前記休止位置に保持して、前記分離クラッチ(3)を切断したままにするステップと、
    前記駆動ユニット(5)を逆向きの第2の操作方向(R2)に操作することによって前記分離クラッチ(3)を接続するステップであって、軸方向で可動の前記レース(15,17)を前記止位置から外向きに運動させ、前記ばね(27)によって、軸方向で支持された前記レース(17,15)の方向に押圧するステップと
    を有する、方法。
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