JP6548248B1 - 複層ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】現在普及している複層ガラスでは、(a)二次シール注入に熟練した者を要するか、又は(b)高価な自動化設備を必要とし、かつ(c)二次シール注入後に所定の時間養生して二次シール剤が硬化するまで仮置きするためのスペースが必要である、などの問題点が存在する。【解決手段】乾燥剤を含むスペーサーを第一の板ガラスと第二の板ガラスの間に、その背面が第一の板ガラスと第二の板ガラスのコバ面に対して略面一に配置し、第一の板ガラスの端部外側面、コバ面、前記スペーサーの背面、前記第二の板ガラスのコバ面及び端部外側面を両面接着テープで覆い、両面接着テープの外表面に当接してコの字型フレームを接着することにより、二次シール剤が不要であって、耐久性が高く、取り扱いもしやすい複層ガラスを得る。【選択図】図3

Description

本発明は、特別な製造設備が不要で、簡便に製造できる構造の複層ガラスに関するものである。
複層ガラスとしては、図1に示す構造が最も一般的で、今日において広く普及しているのもこのような構造を有する。ここでは、略平行に配置された2枚の板ガラス11及び12の四周に、乾燥剤が封入されたスペーサー13が配置されて、中空層16が形成されている。スペーサー13の側面と板ガラス11及び12との間には、外気から中空層16へ水分が拡散・侵入するのを防止するために、透水抵抗の高いブチル樹脂(典型的にはポリイソブチレン)14b、14cが一次シールとして挟まれている。そして、2枚の板ガラスを強固につなぎ合わせるため、スペーサーの背面と2枚の板ガラスの間に接着力の強い2次シール15が注入されている。二次シール用の材料としてはとしてはポリサルファイド系やシリコーン系のシール材が広く使われている。
スペーサーとしては、図1中に表したようなアルミ製中空スペーサーが一般的である。この他に、複層ガラスの断熱性を高めるために、アルミよりも熱伝導率の低い樹脂スペーサーが用いられる場合もある。
しかしながら、樹脂はアルミほど剛性が高くないので、スペーサー材料として用いた場合、2枚の板ガラスを保持する力が小さく、せん断応力による板ずれを起こしやすい。この欠点を補うため、樹脂スペーサー中に金属を埋設したり(米国特許第5270091号)、樹脂スペーサーと板ガラスの間に接着力の大きい接着剤を薄く塗布したり(特開平10−238235)、あるいは形状保持性に優れたエラストマー系スペーサーを用いる(日本国特許第5167639号)といったという改善がなされている。これら樹脂スペーサーを用いた複層ガラスにおいては、二次シールが用いられない構造も多い。例えば、非特許文献1に、そのような複層ガラスの構造と製造方法が開示されている。
上述したような複層ガラスは、2枚の板ガラスの間に形成された中空層の効果によって、高い断熱性を発揮する。加えて、中空層16に残存していた水分が、スペーサー13に封入されている乾燥剤により吸収され、中空層が極めて低湿度に保たれる結果、外気温が下がっても、結露が発生しにくくなるという結露防止効果を発揮する。
米国特許第5270091号 特開平10−238235 日本国特許第5167639号
https://www.correns.co.jp/supplier/dura/duraseries.html
現行の、中空アルミスペーサーの背面と2枚の板ガラスで形成される空間に接着力の強い2次シール15を注入する方式では、(a)二次シール注入に熟練した者と時間を要するか、又は(b)高価な自動二次シール注入設備を必要とし、かつ(c)二次シール注入後に所定の時間養生して二次シール材が硬化するまで仮置きする必要があるため、仮置きスペースが必要で、製造後にすぐに出荷できない、などの問題点が存在する。
一方、特許文献1乃至3あるいは非特許文献1で開示された樹脂スペーサーを用いる方式では、二次シールが用いられない場合も多いが、樹脂スペーサーの強度や耐透湿性(透水抵抗)が十分ではない他、特殊で高価な樹脂材料が必要となり、また製造に専用の設備が必要となるなどの課題があって、未だ広く普及していない。
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、その一実施形態においては、第一の板ガラスと第二の板ガラスと乾燥剤が封入されたスペーサーと一次シールと両面接着テープとコの字型フレームとからなり、前記スペーサーは第一の板ガラスと第二の板ガラスの間に、その背面が前記第一の板ガラスと第二の板ガラスのコバ面と略面一に配置されていて、前記一次シールは第一の板ガラス及び第二の板ガラスと前記スペーサーの間に塗布または貼付されており、前記両面接着テープは、前記第一の板ガラスの端部外側面から、コバ面、前記スペーサーの背面、前記第二の板ガラスのコバ面及び端部外側面までを隙間なく覆って貼付されており、前記両面接着テープの接着面に当接してコの字型フレームが接着されていることを特徴とする複層ガラスである。
本実施形態20を、図2を用いて詳しく説明する。第一の板ガラス21と第二の板ガラス22の端部内側面に乾燥剤が封入された中空アルミスペーサー23が配置される。中空アルミスペーサーの両側面には、一次シール材24b及び24cが塗布又は貼付されていて、前記第一の板ガラス及び前記第二の板ガラスの端部内側面と接着されている。第一の板ガラスのコバ面(切断面)と第二の板ガラスのコバ面(切断面)及びスペーサーの背面は、図2に示されていように略面一に配置される。そして、同じく図2に示されているように、第一の板ガラスの端部外側面から第一の板ガラスのコバ面、スペーサーの背面、第二の板ガラスのコバ面及び第二の板ガラスの端部外側面までを隙間なく覆って両面接着テープ25が接着されている。そして、該両面接着テープ25の接着面に当接して、コの字型フレーム26が接着されている。ここで、略面一とは実質的に面一という意味であって、その内容は、前記第一の板ガラスのコバ面、スペーサーの背面及び第二の板ガラスのコバ面と前記両面接着テープ25の間に実質的に隙間がないということである。もし、隙間があくようであれば、その隙間が複層ガラスの劣化の起点になる可能性が高いことから、予めその箇所にブチルテープを埋めるなどして隙間を無くしてから両面テープを接着しなければならない。
本発明の他の実施形態においては、第一の板ガラスと第二の板ガラスと乾燥剤が封入されたスペーサーと一次シールと両面接着テープとコの字型フレームとからなり、前記スペーサーは第一の板ガラスと第二の板ガラスの間に、その背面が前記第一の板ガラスと第二の板ガラスのコバ面と略面一に配置されていて、前記一次シールは前記第一の板ガラスのコバ面から前記スペーサーの背面及び前記第二の板ガラスのコバ面にわたって隙間なく塗布又は貼付されており、前記両面接着テープは前記スペーサーの両側面に貼付され、前記第一の板ガラス及び前記第二の板ガラスの端部内側面と接着され、さらに前記両面接着テープは、前記第一の板ガラス及び前記第二の板ガラスの端部外側面にも貼付されており、前記コの字型フレームは、前記一次シールと前記第一の板ガラスの端部外側面及び前記第二の板ガラスの端部外側面に貼付された前記両面接着テープと接着されていることを特徴とする複層ガラスである。
本実施形態30を、図3を用いて詳しく説明する。第一の板ガラス21と第二の板ガラス22の端部内側面には、乾燥剤が封入された中空アルミスペーサー23が配置される。中空アルミスペーサー23の両側面には両面接着テープ25b及び25cが貼付され、第一の板ガラス21及び第二の板ガラス22の端部内側面と接着されている。第一の板ガラスのコバ面(切断面)とスペーサーの背面及び第二の板ガラスのコバ面は、図3に示されているように略面一に配置され、第一の板ガラスのコバ面からスペーサーの背面、第二の板ガラスのコバ面にわたって、一次シール24aが隙間なく塗布又は貼付されている。そして、第一の板ガラス及び第二の板ガラスの端部外側面には両面接着テープ25a及び25dが貼付されている。最後に、両面接着テープ25a及び25dの接着面及び一次シール24aに当接して、コの字型フレーム26が接着されている。なお、前記一次シールを、第一の板ガラスのコバ面、スペーサーの背面、第二の板ガラスのコバ面にわたって塗布又は貼付する代わりに、コの字型フレームの26の底面に塗布又は貼付した後、両面接着テープ25a及び25dの接着面に当接してコの字型フレームを押し込んでも同じ構造が得られる。ここでも、略面一とは実質的に面一という意味であって、その内容は、前記第一の板ガラスのコバ面、スペーサーの背面及び第二の板ガラスのコバ面と前記一次シール24aの間に実質的に隙間がないということである。もし、隙間があくようであれば、その隙間が複層ガラスの劣化の起点になる可能性が高いことから、予めその箇所にブチルテープを埋めるなどして隙間を無くしてから一次シールを塗布又は貼付しなければならない。
本発明においては、二次シールは用いられない。従来の方式とは異なり、本発明では、2枚の板ガラスの間に配置されるところの、乾燥材を封入した中空アルミスペーサー23は、その背面が、2枚の板ガラスのコバ面と略面一に配置される。そして、両面接着テープ及び一次シールを組み合わせて、中空層27への外気の流入経路を遮断し、それを確実にするためにコの字型フレームを当接させて接着するのである。つまり、従来方式の複層ガラスにおける二次シールの機能を、図2の構成では、両面接着テープ25とコの字型フレーム26が担い、図3の構成では、両面接着テープ25a,25d、一次シール24a及びコの字型フレーム26の組み合わせが担っているのである。
一次シール24a、24b、24cとしては、従来品と同様にブチル系樹脂(典型的にはポリイソブチレン樹脂)を用いることができる。ポリイソブチレンシール材を塗布してもよいし、ブチルテープを貼付してもよい。なお、中空アルミスペーサーに代えてそれ自体が粘着性を有する樹脂スペーサーを本発明のスペーサーとして用いても差し支えない。
前記スペーサーの製作には、周知の技術を用いればよいが、スペーサー曲げ機を使うにしても、いわゆるコーナーキーと呼ばれる部品で直線部を接続するにしても、図4の拡大図に示すように、ガラス21,22の角部とスペーサーコーナー部23cの間には、空隙28が形成されるのが避けられない。そこで、2枚の板ガラス間にスペーサーを挟んだ後、形成された空隙28を一次シール材、ブチルテープ又は紐状ブチルゴムで埋める必要がある。空隙をそのままにしておくと、複層ガラスの劣化の起点になる恐れがあるからである。
なお、前記スペーサーの形状として、断面が正方形や長方形ではなく、背面側に偶部を有する形状も一般的である。このような場合、スペーサーの背面とガラスのコバ面を略面一に配置しても偶部に空隙ができるのを避けられない。そして、このような偶部の空隙をそのまま残すと、複層ガラスの耐久性が劣化する大きな要因になってしまう。そこで、背面側に偶部を有するスペーサーを用いる場合には、図5に示すように偶部に紐状ブチルゴム(45b、45c)を貼付し、形状を調整して偶部を埋める必要がある。この点については、後に実施例で詳述する。
複層ガラスの劣化について、従来の複層ガラスの構造から説明すると、図1において、2枚の板ガラスとスペーサーで囲まれた中空層16に水分が侵入することにより、結露防止効果が失われ、結露によって次第に水分が蓄積していくことによって複層ガラス全体の劣化が起こる。劣化が顕著になると中空層内に水分が溜まってしまう。水分の侵入経路は、二次シール15及び一次シール14b、14cの内部を拡散・透過してくるものと、二次シール15と板ガラス11及び12の界面、一次シール14bと板ガラス11の界面及び一次シール14cと板ガラス12の界面を通過するというルートがある。従って、複層ガラスの耐久性を高めるためには、透水抵抗の高い一次シール材及び二次シール材を使用すること並びに一次シールと板ガラス及び二次シールと板ガラスの接着力を高めることが重要である。
本発明においては、2枚の板ガラスとスペーサーで囲まれた中空層27への水分の侵入は、一次シール24b及び24c(図2)又は24a(図3)により抑える。そして、一次シール24b及び24c(図2)又は24a(図3)に至る水分の経路としては、(1)両面接着テープの接着層を横断し侵入する経路、(2)両面接着テープの接着層と板ガラスの界面を通って侵入する経路がある。ここで、両面接着テープの接着層を横断して侵入する経路は、コの字型フレームによって遮断されている。一方、両面接着テープの接着層と板ガラスの界面を透って侵入する経路は、両面接着テープの接着層が、板ガラスの外側面からコバ面までの長い距離を覆っているため、水分の侵入を抑えることができ、高い透水抵抗を有することになる。また、板ガラスと両面接着テープの接着がコの字型フレームによって補強されているため、接着剤がガラスから剥がれにくくなっていることも透水抵抗の向上に寄与する。
念のため、両面接着テープの構造を図6に示す。一般に両面接着テープは、基材層31の上下面に接着剤層32及び33が形成されている。本発明に利用する両面接着テープの基材層31の材料としては、発泡樹脂や織布、不織布を基材としたものより、アルミのような金属箔、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ブチルゴムなどを用いたものの方が透水抵抗に優れる。また、基材層31のない、いわゆる基材レスの両面接着テープを用いることもできる。接着剤層32及び33の材料は、特に限定されないが、ガラスとの接着性及び透水抵抗の観点から、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系、ブチルゴム系などの接着剤を用いることができる。前記したようにコの字型フレームが両面接着テープの透水抵抗をカバーする役割を果たしている。
コの字型フレーム26としては、PVC樹脂や金属アルミを用いることができる。PVC樹脂の場合、コの字型に射出成型したものを用いることができる。厚さは1〜3mm程度のものが扱いやすい。金属アルミの場合は、コの字型に折り曲げ加工したものを用いることができる。厚さは1〜3mm程度のものが扱いやすい。これらコの字型フレームの内寸法tは、板ガラス2枚の厚さd+dとスペーサーの厚さdsとスペーサーの両側に粘着している一次シール剤(または両面接着テープ)の厚さdp1+dp2と板ガラスの端部外側面に貼付される両面接着テープの厚さの2倍である2dを足し合わせた寸法にすればよいが、両面接着テープを押さえる力を加えるためには、コの字型フレームの両側面は、図7に示すように0.5mm程度内側に傾斜していることが望ましい。
本発明に用いられる第一の板ガラス及び第二の板ガラスとしては、一般的な、いわゆるフロート板ガラスに限られるものでなく、型板ガラス、網入り板ガラス、強化ガラス、合わせガラス、LowEガラスなど市販されているすべての板ガラスを用いることができる。例えば、網入りガラスを用いれば防火性を備えた複層ガラスを得ることができるし、強化ガラスを用いれば安全性の高い複層ガラスとすることができるし、合わせガラスを用いれば、防犯性・防爆性・防音性に優れた複層ガラスとすることができる。
本発明を実施するのに、熟練した技能、高価な設備、専用の設備、特殊で高価な材料などがいずれも不要であり、耐久性に優れた複層ガラスを安価に簡便に製造することができる。また、板ガラスのコバ面が全周にわたって両面接着テープまたは一次シールとコの字型フレームで覆われているので、取扱いが容易で、ガラスによって怪我をしてしまうことを防止できるし、複層ガラスが輸送中や取扱い中に破損してしまうことも防止できる。そして、両面接着テープまたは一次シールとコの字型フレームの組み合わせにより高い透水抵抗を発揮することから、耐久性に優れた複層ガラスを簡便に得ることができる。また、二次シールを用いない構造であることから、養生とそのためのスペースが不要であり、本発明の複層ガラスは製造後、すぐに出荷することができる。
従来品の複層ガラスの一例である。 本発明の一実施形態の複層ガラスの構造を示す模式図である。 本発明の他の実施形態の複層ガラスの構造を示す模式図である。 スペーサーのコーナー部を示す拡大図である。 背面側に偶部を有するスペーサーの形状と該偶部に紐状ブチルゴムを貼付した状態を表す説明図である。 両面接着テープの構造を示す模式図である。 コの字型フレームの詳細な構造を説明する図である。 中空アルミスペーサーに両面接着テープを貼付した状態を示す図である。 板ガラスとスペーサーを貼り合せた状態の正面図である。 板ガラスとスペーサーを貼り合せた状態の断面図である。 板ガラスとスペーサーを貼り合せた後、端部外側面に両面接着テープを貼付した状態を示す図である。 両面接着テープを貼付した端部に、底面に一次シール材を塗布したコの字型フレームを装着する状態を表す図である。 本発明の実施例の断面図である。 本発明の実施例の正面図である。
本発明の実施形態については、既に図を用いて詳細に説明してきたが、あらためて実施例と共に説明する。
市販の中空アルミスペーサー(協三軽金属株式会社製ツーイン:幅5.5mm、高さ6.5mm)から長さ287mm4本を切断し、正方形となる複層ガラスの4辺分の中空アルミスペーサーを用意した。中空アルミスペーサーの中空内部には市販の乾燥剤(シリカゲル)約10gを封入し、コーナー部には、市販のコーナーキー(協三軽金属株式会社製)にブチルゴムを巻いたものを中空アルミスペーサー端部に挿入することにより、4隅で接続された乾燥剤入り中空アルミスペーサーを準備した。コーナーキーで接続した後の中空アルミスペーサーの外寸は300mmx300mmの正方形である。次いで、スペーサーの両側面に幅6mmの両面接着テープ(スリーエムジャパン株式会社製両面テープY−4910J番)43b、43cを貼付した。この両面接着テープはアクリルフォーム基材上にアクリル系樹脂が設けられたもので、厚さ1mmである。図8は、作製した両面接着テープ付きスペーサーの断面図である。図中の42は封入した乾燥剤(シリカゲル)であり、44は中空層の水分を吸着するための通気孔である。
次に、300mmx300mmに切断した厚さ3mmのフロート板ガラス2枚を用意した。そして、1枚のフロート板ガラス51の上に、作成しておいた両面接着テープ付スペーサーを貼り合わせ、さらにその上にもう一枚のフロート板ガラス52を貼り合せた。前記したように、コーナー部の2枚のガラスとコーナーキーの間に形成されてしまう隙間28は、ブチルテープで埋めた。次いで、この中空アルミスペーサーは背面に偶部を有する形状であったので、図5で説明したように、偶部に紐状ブチルゴム45b、45c(タケダ化学品製造社製スワンボンドNo.9300)を貼付し、隙間ができないように紐状ブチルゴムの形状を調整して、46b、46cのような形状とした。2枚の板ガラスを貼り合せた後の状態の正面図は図9であり、断面図は図10である。図9で黒く見えている部分は、中空アルミスペーサーの偶部に詰めた紐状ブチルゴムであり、グレーに見えている部分が両面接着テープであって、その内側の透明部分は板ガラスである。スペーサー41の背面と板ガラスのコバ面(切断面)は略面一に配置されているため、図10には板ガラスの4辺エッジは表れない。
次に両面接着テープ(テサ社製7076番)43a、43dを、板ガラスの端部外側面に約12mm幅で貼付した。本両面接着テープは構造用強力両面接着テープであって、アクリルフォームを基材とし、ピュアアクリルを粘着剤とする厚さ1.5mmの両面接着テープである。図11は端部外側面に両面接着テープを貼付した後の状態の断面図である。
次に、両面接着テープから剥離テープを剥がし、図12に示すようにコの字型フレームを取り付けた。コの字型フレームは、厚さ2mm、底辺の幅16mm、高さ20mmのアルミチャンネルを切断し、外寸法300mmx300mmとなるよう作製した。コの字型フレームの底面には予め約1mmの厚さになるよう一次シール(ポリイソブチレン)を塗布しておいた。コの字型フレームは前記したように0.5mm程度内傾させているので、片方の側辺を徐々に押し込みながら、もう一方の側辺を開き気味にして押し込むことによりきれいに装着することができた。この際、潤滑のため、希薄石けん水を両面接着テープに少量塗布しておくと装着しやすかった。このような作業で本発明の複層ガラス50が完成した(図13)。
なお、コの字型フレームの両端は45度にカットしておいた。その結果、4辺にコの字型フレームを装着した後の本実施例の複層ガラス50の正面図は図14のような外観であった。
このようにして製造した複層ガラス2体(実施例)について、製造後18日経過した後、JIS R3209:1998に規定された露点試験を実施したところ、両サンプルとも、−35℃であっても結露は発生せず、JIS試験に合格する十分な性能を有していることがわかった。
10・・・従来方式の複層ガラスの模式図
11、12・・・板ガラス
13・・・乾燥剤が封入されたアルミスペーサー
14b、14c・・・一次シール
15・・・二次シール
16・・・中空層
20、30・・・本発明の複層ガラスを説明するための模式図
21、22・・・板ガラス
23・・・乾燥剤が封入されたアルミスペーサー
23c・・スペーサーのコーナーキー
24a、24b、24c・・・一次シール
25、25a、25b、25c、25d・・・両面接着テープ
26・・・コの字型フレーム
27・・・中空層
28・・・コーナー部に形成される空隙層
31・・・両面接着テープの基材層
32、33・・・両面接着テープの接着剤層
41・・・偶部を有する中空アルミスペーサー
42・・・乾燥剤(シリカゲル)
43a、43b、43c、43d・・・両面接着テープ
44・・・通気孔
45b、45c・・・紐状ブチルゴム(形状調整前)
46b、46c・・・紐状ブチルゴム(形状調整後)
50・・・本発明の一実施例
51、52・・・板ガラス
54・・・コの字型フレーム

Claims (4)

  1. 第一の板ガラスと第二の板ガラスと乾燥剤が封入されたスペーサーと一次シールと両面接着テープとコの字型フレームとからなり、前記スペーサーは第一の板ガラスと第二の板ガラスの間に、その背面が前記第一の板ガラスと第二の板ガラスのコバ面と略面一に配置されていて、前記一次シールは第一の板ガラス及び第二の板ガラスと前記スペーサーの間に塗布または貼付されており、前記両面接着テープは、前記第一の板ガラスの端部外側面から、コバ面、前記スペーサーの背面、前記第二の板ガラスのコバ面及び端部外側面までを隙間なく覆って貼付されており、前記両面接着テープの接着面に当接してコの字型フレームが接着されていることを特徴とする複層ガラス。
  2. 第一の板ガラスと第二の板ガラスと乾燥剤が封入されたスペーサーと一次シールと両面接着テープとコの字型フレームとからなり、前記スペーサーは第一の板ガラスと第二の板ガラスの間に、その背面が前記第一の板ガラスと第二の板ガラスのコバ面と略面一に配置されていて、前記一次シールは前記第一の板ガラスのコバ面から前記スペーサーの背面及び前記第二の板ガラスのコバ面にわたって隙間なく塗布又は貼付されており、前記両面接着テープは前記スペーサーの両側面に貼付され、前記第一の板ガラス及び前記第二の板ガラスの端部内側面と接着され、さらに前記両面接着テープは、前記第一の板ガラス及び前記第二の板ガラスの端部外側面にも貼付されており、前記コの字型フレームは、前記一次シールと前記第一の板ガラスの端部外側面及び前記第二の板ガラスの端部外側面に貼付された前記両面接着テープと接着されていることを特徴とする複層ガラス。
  3. 前記スペーサーが背面側に偶部を有し、該偶部に紐状ブチルゴムが隙間なく埋められていることを特徴とする請求項1乃至2に記載の複層ガラス。
  4. 前記コの字型フレームの側辺が内側に傾斜していて、両面接着テープを押さえる力が働くようになっていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の複層ガラス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU207685U1 (ru) * 2020-04-01 2021-11-11 Леонид Александрович Лазебников Светопрозрачная ограждающая конструкция

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