JP6544574B2 - 水洗大便器装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水洗大便器装置に係り、特に、ジェットポンプ作用により洗浄水を便器本体に供給して洗浄する水洗大便器装置に関する。
従来から、例えば、特許文献1に記載されているように、勢いの強い水を便器のボウル面に継続的に供給することができるジェットポンプ機構が設けられた水洗大便器装置が知られている。
このような水洗大便器装置においては、水道管等の給水源と直結した給水路に給水弁が設けられ、この給水弁は、貯水タンク内の水位に応じて上下動するフロートを備えており、このフロートの作動により給水路を開放してジェットノズルに給水するようになっている。また、ジェットノズルは、ジェットポンプ作用を誘発させて洗浄水を吐水して、貯水タンク内の水をスロート管内に巻き込むことにより大流量の洗浄水を便器へ供給している。
さらに、便器洗浄後のタンク給水の際には、切替弁がスロート管内の流路を遮断して、ノズルから供給された洗浄水を切替弁の表面にて跳ね返して貯水タンク内へと洗浄水の供給を行い、タンク貯水を行っている。
また、このような水洗大便器装置以外にも、タンク給水中に、給水弁とノズルとの間の流路に別途設けられた補給水供給用の分岐路からオーバーフロー管に向けて吐水することにより、便器へのリフィールを供給しているものもある。
また、これらの従来の水洗大便器装置においては、便器の据付時等に給水源からの給水を止水するため止水栓が給水弁の上流側の給水路に設けられており、通常使用時は開状態に保持されている。この止水栓の内部流路には、フィルターが設けられており、開状態の止水栓を通過する洗浄水は、このフィルターを通過して給水弁に供給されるようになっている。
特許3312625号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されている従来の水洗大便器装置においては、経年変化によって、止水栓のフィルターが閉塞すること等によって、ジェットノズルから吐水される流量が特定の流量(例えば、10L/min)以下になることがある。これにより、貯水タンク内の水をスロート管内へ巻き込む勢いが弱くなるため、ジェットノズルからの吐水量と、ジェットノズルの吐水と巻き込んだ水がスロート管を乗り越えて便器へ排出される水量が一致した瞬間、水位が安定する。この結果、切替弁がスロート管内の流路を遮断するように切り替わらず、貯水タンク内の水位が平衡状態となり、給水弁も閉弁することなく吐水が継続される便器洗浄時の止水不良が発生するという問題がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、ジェットノズルに給水する給水路内の給水の流量が特定の流量以下であるときに、給水弁が閉弁せずに吐水が継続される便器洗浄時の止水不良を防ぐことができる水洗大便器装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、ジェットポンプ作用により洗浄水を便器本体に供給して洗浄する水洗大便器装置であって、汚物を受けるボウル部と、このボウル部に洗浄水を導くための導水路とを備えた便器本体と、この便器本体に供給する洗浄水を貯水する貯水タンクと、少なくとも一部が上記貯水タンク内で水没した状態で配置されたジェットポンプユニットと、を有し、上記ジェットポンプユニットは、その下方に吸引口を形成する入口部から斜め上方に延びる上昇管部と、この上昇管部の上端付近から上記便器本体の導水路に接続される出口部まで下方に延びる下降管部とを形成するスロート管と、このスロート管の吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させるジェットノズルと、給水源から給水された洗浄水を上記ジェットノズルに供給する給水部と、を備え、上記給水部は、上記給水源から上記ジェットノズルへの洗浄水の供給を給止水する給水弁と、上記貯水タンク内に貯水された洗浄水の水位に応じて上下動することにより上記給水弁を開閉するフロートと、上記給水弁と上記ジェットノズルとを接続するように設けられた給水路と、この給水路に設けられた弁機構部と、を備え、この弁機構部は、上記給水路内の給水の流量が第1の所定流量以下であるときに、上記ジェットノズルから上記第1の所定流量よりも小さい第2の所定流量以下の洗浄水を吐出させるように上記給水路内の給水の一部を上記貯水タンク内へ流出させることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、給水弁とジェットノズルとを接続するように設けられた給水路内の給水の流量が第1の所定流量以下であるときに、給水路に設けられた弁機構部が給水路内の給水の一部を貯水タンク内へ流出させることにより、ジェットノズルからスロート管の吸引口に向けて吐出される洗浄水の流量を、第1の所定流量よりも小さい第2の所定流量以下の比較的小さい流量に設定することができる。したがって、ジェットノズルから吐出されてスロート管の入口部からスロート管内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管の上昇管部を乗り越えることができなくなり、貯水タンク内に貯水される。よって、貯水タンク内の水位を確実に上昇させることにより給水部のフロートを上昇させて、給水弁を確実に閉弁させることができる。また、給水路内の給水の流量が第1の所定流量以下であるときに、ジェットノズルからスロート管の入口部に流入する洗浄水の流入量と、スロート管の出口部から便器本体の導水路に流出する洗浄水の流出量とが一致することにより貯水タンク内の水位が平衡状態に維持されることを防ぐことができるため、給水弁が閉弁せずに吐水が継続される便器洗浄時の止水不良を防ぐことができる。
本発明において、好ましくは、上記給水路は、上記給水弁と上記ジェットノズルとを接続する主流路と、この主流路から分岐して上記主流路内の給水の一部を上記便器本体の導水路の入口側に補給水として流出させる分岐路と、を備え、上記弁機構部は、上記主流路に設けられている。
このように構成された本発明においては、給水路が、給水弁とジェットノズルとを接続する主流路と、この主流路から分岐して主流路内の給水の一部を便器本体の導水路の入口側に補給水として流出させる分岐路とを備えており、弁機構部が、主流路に設けられていることにより、給水路の主流路内の給水の流量が第1の所定流量以下であるときに、ジェットノズルから第1の所定流量よりも小さい第2の所定流量以下の洗浄水を吐出させるように給水路の主流路内の給水の一部を貯水タンク内へ流出させることができ、ジェットノズルからスロート管の吸引口に向けて吐出される洗浄水の流量を、第1の所定流量よりも小さい第2の所定流量以下の比較的小さい流量に確実に設定することができる。したがって、ジェットノズルから吐出されてスロート管の入口部からスロート管内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管の上昇管部を乗り越えることができなくなり、貯水タンク内に貯水されため、貯水タンク内の水位を確実に上昇させることにより、給水弁をより確実に閉弁させることができ、便器洗浄時の止水不良を効果的に防ぐことができる。
本発明において、好ましくは、上記弁機構部は、上記主流路と上記分岐路との分岐部よりも上流側の上記主流路に設けられている。
このように構成された本発明においては、弁機構部が、主流路と分岐路との分岐部よりも上流側の主流路に設けられていることにより、給水路の分岐部よりも上流側の主流路内の給水の流量が第1の所定流量以下であるときに、給水路の主流路内の給水を分岐部から分岐路へ分流させる前に、給水路の分岐部よりも上流側の主流路内の給水の流量全体のうちの一定の割合の流量を確実に貯水タンク内へ流出させることができる。その後、弁機構部を通過して給水路の分岐部に到達した給水は、分岐部の下流側の主流路からジェットノズルへ流れる一方、分岐路から便器本体の導水路の入口側に補給水として分流するため、ジェットノズルからスロート管の吸引口に向けて吐出される洗浄水の流量を、第1の所定流量よりも小さい第2の所定流量以下の比較的小さい流量により確実に設定することができる。したがって、ジェットノズルから吐出されてスロート管の入口部からスロート管内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管の上昇管部を乗り越えることができなくなり、貯水タンク内に貯水されるため、貯水タンク内の水位を確実に上昇させて、給水弁をより確実に閉弁させることができ、便器洗浄時の止水不良をより効果的に防ぐことができる。
本発明は、好ましくは、上記弁機構部は、上記分岐部と一体的に設けられている。
このように構成された本発明においては、弁機構部が、給水路の主流路と分岐路との分岐部と一体的に設けられていることにより、弁機構部を給水路に組み付ける際に、弁機構部を主流路と分岐路のそれぞれに対して容易に接続させることができ、組立性を向上させることができる。
本発明は、好ましくは、上記弁機構部は、上記弁機構部内の給水の一部を上記貯水タンク内へ逃がす逃がし通路と、この逃がし通路を開閉する逃がし弁と、この逃がし弁を上記逃がし通路を開放する方向に付勢する付勢部材と、を備えており、上記逃がし弁は、上記主流路から上記弁機構部内に流入した給水の流量が上記第1の所定流量以下である場合には、上記ジェットノズルから上記第2の所定流量以下の洗浄水を吐出させるように上記逃がし通路を開放し、上記主流路から上記弁機構部内に流入した給水の流量が上記第1の所定流量よりも大きい場合には、上記逃がし通路を閉鎖する。
このように構成された本発明においては、弁機構部が、弁機構部内の給水の一部を貯水タンク内へ逃がす逃がし通路と、この逃がし通路を開閉する逃がし弁と、この逃がし弁を逃がし通路を開放する方向に付勢する付勢部材とを備えており、主流路から弁機構部内に流入した給水の流量が第1の所定流量以下である場合には、逃がし弁が付勢部材の付勢力により逃がし通路を開放し、弁機構部内に流入した給水の一部を逃がし通路から貯水タンク内へ逃がすことができると共に、主流路を通過した給水をジェットノズルから第2の所定流量以下の洗浄水を吐出させることができる。したがって、ジェットノズルから吐出されてスロート管の入口部からスロート管内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管の上昇管部を乗り越えることができなくなり、貯水タンク内に貯水されるため、貯水タンク内の水位を確実に上昇させて、給水弁をより確実に閉弁させることができ、便器洗浄時の止水不良をより効果的に防ぐことができる。一方、主流路から弁機構部内に流入した給水の流量が第1の所定流量よりも大きい場合には、弁機構部内の給水圧が付勢部材の付勢力を上回ることにより、逃がし弁が給水圧により閉弁する方向に移動して逃がし通路を閉鎖し、ジェットポンプ作用を誘発させる流量の給水をジェットノズルに安定して供給することができる。したがって、ジェットノズルがスロート管の吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させて、スロート管の出口部から便器本体の導水路に洗浄水を供給し、安定した便器洗浄を行うことができる。
本発明は、好ましくは、上記弁機構部は、更に、上記逃がし弁に設けられて上記逃がし弁と共に上記逃がし通路を開閉するシール部材を備えている。
このように構成された本発明においては、弁機構部の逃がし弁にシール部材が設けられていることにより、主流路から弁機構部内に流入した給水の流量が第1の所定流量よりも大きい場合において、逃がし弁が逃がし通路を閉鎖した際に、確実に逃がし通路をシールすることができるため、逃がし通路から貯水タンク内に給水が漏れることなく、ジェットポンプ作用を誘発させる流量の給水をジェットノズルに安定して供給することができる。したがって、ジェットノズルがスロート管の吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させて、スロート管の出口部から便器本体の導水路に洗浄水を供給し、安定した便器洗浄を行うことができる。
本発明の水洗大便器装置によれば、ジェットノズルに給水する給水路内の給水の流量が特定の流量以下であるときに、給水弁が閉弁せずに吐水が継続される便器洗浄時の止水不良を防ぐことができる。
本発明の一実施形態による水洗大便器装置を示す平面図である。 図1のII−II線に沿って見た断面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の内部構造の概念図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の内部構造を示す平面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の内部構造を示す正面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の内部構造を示す背面図である。 図4のVII−VII線に沿って見た断面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の内部構造及びジェットポンプユニット内の流路の断面を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の逃がし弁装置を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の閉弁状態の逃がし弁装置の部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の開弁状態の逃がし弁装置の部分拡大断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器装置を説明する。
まず、図1及び図2により、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の基本構造を説明する。
図1は、本発明の実施形態による水洗大便器装置を示す平面図であり、図2は、図1のII−II線に沿って見た断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による水洗大便器装置1は、便器本体2と、この便器本体2に洗浄水を供給する洗浄水タンク装置4を備えている。水洗大便器装置1は、例えば、3.8リットル〜5.2リットルの洗浄水で洗浄する、節水型の洗い落とし式の水洗大便器である。
便器本体2は、その前方側に設けられたボウル部6と、ボウル部6の上縁に形成されたリム部8と、このリム部8の内周に形成された棚部10と、を備えている。
また、便器本体2のボウル部6の底部には、トラップ排水路12の入口12aが開口し、このトラップ排水路12は、上方に延びる上昇管12bと、下方に延びる下降管12cを備えている。このトラップ排水路12の形状から分かるように、本実施形態による水洗大便器装置1は、高さ方向の落差により汚物を排出する洗い落とし式便器である。
なお、本実施形態においては、洗い落とし式便器に適用した形態について説明するが、このような形態に限定されず、サイホン作用を利用してボウル部内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式便器の形態等、他の水洗大便器の形態についても適用可能である。
つぎに、便器本体2は、洗浄水タンク装置4の排水口14から排出される洗浄水が流入する導水路16と、棚部10の前方から見て左側中央に形成された第1リム吐水口18と、前方から見て右側後方に形成された第2リム吐水口20とを備えている。
また、導水路16は、下流に向かって第1通水路22と第2通水路24に分岐し、導水路16の洗浄水が第1通水路22を経て第1リム吐水口18に到達する一方、第2通水路24を経て第2リム吐水口20に到達し、洗浄水が、それぞれ、第1リム吐水口18及び第2リム吐水口20から吐水され、ボウル部6を洗浄し、汚物をトラップ排水路12から排出するようになっている。
つぎに、図3〜図8により、洗浄水タンク装置4について詳細に説明する。
図3は、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置を示す概念図である。また、図4は、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の内部構造を示す平面図であり、図5は、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の内部構造を示す正面図であり、図6は、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の内部構造を示す背面図である。さらに、図7は、図4のVII−VII線に沿って見た断面図であり、図8は、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置においてジェットポンプユニット内の流路の断面を示す概略断面図である。
なお、図3において、便宜上、図4及び図5に示す洗浄水タンク装置のジェットポンプユニットの内部構造の一部を省略すると共に、各構造のいくつかの配置についても、図4〜図7に示されたものと異なる配置に描かれている。
図3〜図8に示すように、洗浄水タンク装置4は、平面視において左右方向に長い扁平形状に形成されて洗浄水を貯水する貯水タンク26と、水道管等の給水源(図示せず)から供給される洗浄水を貯水タンク26に供給する一次側の給水管28とを備えている。
また、洗浄水タンク装置4は、給水管28の上端(下流側端部)に接続されて給水管28から供給される洗浄水を給止水する給水弁装置30を含むジェットポンプユニット32と、使用者が手動操作により洗浄水の給水を行うための手動レバー34とを備えている。
さらに、給水管28の下端(上流端部)には、止水栓35(図3参照)が設けられている。この止水栓35は、水洗大便器装置1の据付時などに給水源(図示せず)からの給水を止水するためのものであり、通常使用時は開状態に保持されている。
また、ジェットポンプユニット32は、給水弁装置30から給水された給水が流れる二次側の給水管36と、この給水管36の下流側に配置されるスロート管38と、給水管36の下流側端部に接続されてスロート管38に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させるジェットノズル40と、ジェットノズル40から噴射される洗浄水が進行する流路方向をスロート管38の内部方向に差し向ける流路からスロート管38の外部方向に差し向ける流路に切り替える流路切替弁装置42とを備えている。
一次側の給水管28と給水弁装置30との間には、給水弁装置30に供給される洗浄水を定流量にする定流量弁43(図3参照)が設けられている。
また、二次側の給水管36と給水弁装置30との間には、真空破壊弁44が設けられており、この真空破壊弁44は、外部から空気を吸入することにより、ジェットノズル40までの給水管36の流路内が負圧にならないようにするためのものである。
さらに、二次側の給水管36の途中には、詳細は後述する逃がし弁装置46が設けられている。この逃がし弁装置46は、二次側の給水路36内の逃がし弁装置46に流入する給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)以下であるときに、ジェットノズル40から所定流量Q1よりも小さい所定流量Q2(例えば、Q2=8L/min)以下の洗浄水を吐出させるように給水路36内の給水の一部を貯水タンク26内へ逃がすことができるようになっている。
一方、逃がし弁装置46は、二次側の給水路36内の逃がし弁装置46を通過する給水の流量Qが、所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも大きい場合には、給水路36内の給水の一部を貯水タンク26内へ逃がさないようになっている。
また、給水弁装置30は、図3に示すように、パイロット式ダイアフラム弁である主弁体48と、この主弁体48が着座する主弁座50と、内部の圧力により主弁体48を主弁座50に対して移動させる圧力室52とを備えており、主弁体48が、主弁座50に着座して止水する止水状態と主弁座50から離間して給水する給水状態とを切り換えるようになっている。
図3に示すように、圧力室52には、この圧力室52の圧力を開放する第一穴54及び第二穴56と、上述した手動レバー34における使用者の手動操作と連動して第一穴54を開閉する第一パイロット弁58と、貯水タンク26内の洗浄水の水位に伴い上下動する給水フロート60と、この給水フロートの上下動により第二穴56を開閉する第二パイロット弁62とが設けられている。
また、図3に示すように、主弁体48には、ブリード穴(図示せず)が設けられており、止水状態のとき、ブリード穴(図示せず)により給水管28の一次側流路Aと圧力室52の内部とが連通するようになっている。ここで、第一穴54は、その開口面積が第二穴56の開口面積よりも大きく形成されている。また、第一穴54は、第二穴56よりも、上方位置に形成されている。
第一パイロット弁58は、駆動軸64を介して手動レバー34に接続され、使用者の手動レバー34の手動操作により、第一穴54を開閉するようになっている。ここで、手動レバー34は、図5において、手前側(一方向)に回動操作させた場合には後述する大洗浄がなされ、奥側(他方向)に回動操作させた場合には小洗浄がなされるようになっている。
この給水弁装置30は、止水状態では、第一穴54及び第二穴56は共に塞がれており、且つ、給水管28の一次側流路Aは圧力室52とブリード穴(図示せず)を通じて連通しているため、一次側流路Aと圧力室52の水圧は同一の水圧(一次側流路圧力α)となる。また、二次側流路Bは大気開放され、主弁体48に水圧が作用する面積の方が一次側流路Aの面積よりも大きくなるため、主弁体48は主弁座50に押付けられて閉弁するようになっている。
給水弁装置30において、第一穴54及び/又は第二穴56が、第一パイロット弁58及び/又は第二パイロット弁62により開放されると、圧力室52から洗浄水が流出し、圧力室52内の圧力が低下し、主弁体48が主弁座50から離れるように移動し、開弁し、吐水状態となるようになっている。
給水弁装置30において、第一穴54及び第二穴56が第一パイロット弁58及び第二パイロット弁62により閉じられると、再度圧力室52の圧力が一次側流路圧力αとなり、主弁体48が主弁座50に向けて移動し、最終的に閉弁された状態(止水状態)となる。
なお、このとき、一次側流路Aの洗浄水が、圧力室52内へブリード穴から少しずつ注入されるため、第一穴54及び第二穴56を塞いでから、所定時間遅れて、主弁体48が閉弁状態(止水状態)となるようになっている。
つぎに、ジェットポンプユニット32のスロート管38は、下方から斜め上方に延びる上昇管部38aと、この上昇管部38aの上端付近から下方に延びる下降管部38bとを備えており、概ね逆V字形状に形成されている。
また、スロート管38の上昇管部38aの上流側端部(入口部)には、吸引口38cが形成されており、この吸引口38cは、貯水タンク26内の下部に位置するようになっている。
さらに、スロート管38の下降管部38bの出口部38dは、便器本体2の導水路16と連通する排水口14に接続されている。
また、スロート管38の吸引口38cに対向するように、ジェットノズル40が配置され、スロート管38の吸引口38cとジェットノズル40は、常時、貯水タンク26内で水没した状態となっている。
つぎに、ジェットポンプユニット32の流路切替弁装置42は、便器洗浄後の貯水タンク26内への給水を行う際に、ジェットノズル40から噴射される洗浄水が進行する流路方向をスロート管38の内部方向に差し向ける流路からスロート管38の外部方向(貯水タンク26内)に差し向ける流路に切り替える流路切替弁66と、貯水タンク26内に貯水された洗浄水の水位に応じて上下動することにより流路切替弁66を作動させるフロート68と、フロート68と流路切替弁66とを連結する連結部70と、フロート68を連結部70に連結する取付け高さを上下方向に調整する調整機構部72とを備えている。
また、ジェットポンプユニット32の二次側の給水管36内は、給水弁装置30とジェットノズル40との間を接続する主流路74を形成している。
さらに、ジェットポンプユニット32の二次側の給水管36において、逃がし弁装置46の下流側には、ジェットノズル40を経由せずに便器本体2へ洗浄水を供給する補給水用の分岐路76aを形成する補給水用の分岐管76が接続されている。この分岐管76の下流側端部は、スロート管38の下降管部38bに隣接して設けられて上下方向に延びるオーバーフロー管78に接続されている。このオーバーフロー管78の下流側は、便器本体2の導水路16と連通している。
ジェットポンプユニット32は、ジェットノズル40からスロート管38の吸引口38cに向けて高速の洗浄水を噴射し、このとき、ジェットノズル40に近いスロート管38内の吸引口38c近傍の空間が負圧となり、この負圧によりジェットポンプ作用(エジェクタ効果)を誘発させることにより、貯水タンク26内の近傍の洗浄水を吸引し、この洗浄水とジェットノズル40から噴出される洗浄水とが一緒になり、スロート管38内を流れ、排水口14を経て、便器本体2の導水路16に供給されるようになっている。
すなわち、本明細書中に記載されている「ジェットポンプ作用」という用語については、ジェットノズルからスロート管の吸引口に向けて噴射される勢いのある洗浄水の流れ自体が、ポンプ等の他の機械要素に依存することなく、直接的にスロート管の吸引口の近傍等の周囲の洗浄水を引き込むような負圧を形成し、この負圧を利用してスロート管内に吸い込んだ貯水タンク内の洗浄水を便器本体側へ圧送する作用を意味している。
つぎに、貯水タンク26内には、大洗浄及び小洗浄に必要な洗浄水量を切り換えるための大小洗浄切替機構80が設けられている。この大小洗浄切替機構80は、貯水タンク26内をジェットノズル40及びスロート管38の吸引口38cを取り囲む外側空間領域R1とこの外側空間領域R1よりも空間が小さい小空間領域R2との二つの空間領域R1,R2に区画する区画壁82を備えている。
より具体的に説明すると、この区画壁82は、上下方向に延びる壁面を形成し、その上方が開放されて前後方向及び左右方向の四方から取り囲んだカップ形状の小タンク84を形成している。この小タンク84は、貯水タンク26内の前方且つ左寄りに配置されており、小タンク84の内部には、小空間領域R2が平面視において貯水タンク26の左右方向に長い扁平形状となるように形成されている。
また、図7に示すように、小タンク84の後方側の区画壁(後側区画壁)84aには、前後方向に貫くようにほぼ左右方向に長い長方形形状の開口部84bが形成されている。この開口部84bには、大小切替弁86が開閉可能に設けられており、この大小切替弁86が開口部84bを開閉することにより、ジェットポンプユニット32を通じて便器本体2へ供給する洗浄水量を変更することができ、大洗浄と小洗浄とを切り替えることができるようになっている。
大小洗浄切替機構80の大小切替弁86は、鎖88(図3参照)により駆動軸64に接続されており、大洗浄を行うために、使用者により手動レバー34が一方向に回動操作された場合には、駆動軸64が回転しても、鎖88はたるむだけで、大小切替弁86は開いた状態のままとなり、大小洗浄切替機構80が大洗浄状態となるようになっている。
一方、小洗浄を行うために、使用者により手動レバー34が他方向に回動操作された場合には、鎖88により大小切替弁86が引き上げられ、大小切替弁86が開口部84bを閉じた状態となり、大小洗浄切替機構80が小洗浄状態となるようになっている。
ここで、図3及び図5に示すように、貯水タンク26内の水位WLは、大洗浄が終了したときの貯水タンク26内の領域R1,R2の双方の最低水位である死水水位WL1を示している。
また、図3及び図5に示すように、水位WL1は、図3及び図5に示すように、小洗浄が終了したときの貯水タンク26内の領域R1のみの死水水位DWLにもなっており、これらの死水水位DWLである水位WL1は、区画壁82の開口部84bの上端よりも下方に位置している。
さらに、図3及び図5に示すように、水位WL2は、小洗浄が終了したときの貯水タンク26内の領域R2の水位を示している。
また、水位WL3は、貯水タンク26内に貯水される洗浄水の初期状態における止水水位であり、且つ大洗浄又は小洗浄後に給水弁装置30により貯水タンク26内に洗浄水が給水されその後給水が停止される満水水位である。
つぎに、図3、図4、図6、図8及び図9〜図11を参照して、本実施形態の水洗大便器装置の逃がし弁装置の詳細について説明する。
図9は、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の逃がし弁装置を示す分解斜視図である。また、図10は、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の閉弁状態の逃がし弁装置の部分拡大断面図である。さらに、図11は、本発明の一実施形態による水洗大便器装置の洗浄水タンク装置の開弁状態の逃がし弁装置の部分拡大断面図である。
ここで、図10及び図11においては、逃がし弁装置の内部の洗浄水の流れを矢印で示している。
図3、図4、図6、図8及び図9〜図11に示すように、本実施形態の水洗大便器装置1の逃がし弁装置46は、貯水タンク26内と連通する逃がし通路90を形成する本体部材92と、この本体部材92内に収容される弁部材94とを備えている。この弁部材94は、上流側の給水管36からの給水圧に応じて、本体部材92の逃がし通路90を開閉するようになっている。
また、逃がし弁装置46は、弁部材94における逃がし通路90と対向する側の面に設けられて、弁部材94が閉弁した状態で逃がし通路90を密閉するシール部材であるパッキン96を備えている。
さらに、逃がし弁装置46は、弁部材94の軸方向の下流側の外周面に同心状に取り付けられた圧縮コイルばね98を備えている。この圧縮コイルばね98は、弁部材94が逃がし通路90を開放する方向に付勢力f1で付勢するようになっており、上流側の給水管36からの給水圧による弁部材94を押圧する力、すなわち、弁部材94が逃がし通路90を閉鎖する方向の押圧力f2が圧縮コイルばね94の付勢力f1を上回ると、弁部材94が逃がし通路90を閉鎖するようになっている(図10参照)。
一方、弁部材94が逃がし通路90を閉鎖する方向の押圧力f2が圧縮コイルばね94の付勢力f1を下回ると、弁部材94が逃がし通路90を開放するようになっている(図11参照)。
また、逃がし弁装置46は、弁部材94を軸方向上流側から保持し且つOリング100を介して本体部材92のケーシング部92aに嵌合して取り付けられる保持部材102を備えている。
ここで、二次側の給水管36は、給水弁装置30と逃がし弁装置46とを接続して第1主流路74aを形成する第1給水管36aと、逃がし弁装置46とジェットノズル40とを接続して第2主流路74bを形成する第2給水管36bとを備えており、保持部材102の上流側は、給水弁装置30から逃がし弁装置46まで延びる第1給水管36a(第1主流路74a)が接続される第1給水管用の接続部102aを備えている。
さらに、図9に示すように、本体部材92においては、逃がし通路90を形成すると共に、圧縮コイルばね98、パッキン96、弁部材94、保持部材102を内部に下流側から同一中心軸線A1上に保持するケーシング部92aと、ジェットノズル40に接続される第2給水管36b(第2主流路74b)が接続される第2給水管用の接続部92bとを備えている。
また、本体部材92は、ケーシング部92aから第2給水管用の接続部92bまで軸方向下流側に延びるように形成されて且つその内部に主流路74を形成する給水管部92cと、この給水管部92cの途中に形成されて補給水用の分岐管76が接続される分岐管用の接続部92dとを備えている。
本体部材92の各部分92a,92b,92c,92dは、互いに一体に形成されており、特に、ケーシング部92に形成されている逃がし通路90は、分岐管用の接続部92よりも上流側に位置している。
つぎに、図10及び図11に示すように、逃がし弁装置46の本体部材92は、圧縮コイルばね98を保持するばね保持部92eを備えており、このばね保持部92eの外周側には、逃がし通路90が形成されている。
また、逃がし弁装置46の各部材92,94,96,98,100,102を取り付けた状態では、保持部材102、弁部材94及び本体部材92の中央部をそれぞれ軸方向に貫く主流路74が形成されている。
さらに、弁部材94の外周面と保持部材102の内周面との隙間、及び本体部材92の保持部92eの内周面と弁部材94の外周面との隙間のそれぞれは、弁部材94及びパッキン96が逃がし通路90を開放している状態(図11参照)で、逃がし通路90と連通する通水路104,106を形成する。
また、逃がし弁装置46は、第1給水管36aの第1主流路74aから逃がし弁装置46内に流入した給水の流量Qが、所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも大きい場合には、弁部材94及びパッキン96が逃がし通路90を閉鎖する方向の押圧力f2が圧縮コイルばね94の付勢力f1を上回り、弁部材94が逃がし通路90を閉鎖するようになっている(図10参照)。
これにより、逃がし弁装置46の主流路74内の給水は、逃がし通路90から貯水タンク26内に逃げることなく、弁部材94の内周側の主流路74から本体部材92の給水管部92cの主流路74内を通過し、その大半が第2給水管36b内の主流路74bからジェットノズル40に供給されるようになっている。また、給水管部92cの主流路74内の全体流量の給水のうちの一部である一定流量の給水(例えば、給水管部92cの主流路74の全体流量の約20%程度の給水)は、補給水用の分岐管76の分岐路76aに分岐され、オーバーフロー管78から便器本体2の導水路16を経て、ボウル部6内に補給水として供給されるようになっている。
一方、第1給水管36aの第1主流路74aから逃がし弁装置46内に流入した給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)以下である場合には、弁部材94及びパッキン96が逃がし通路90を閉鎖する方向の押圧力f2が圧縮コイルばね94の付勢力f1を下回り、弁部材94が逃がし通路90を開放するようになっている。
これにより、逃がし弁装置46の主流路74内の給水の一部について、通水路104,106を経て、逃がし通路90から貯水タンク26内へ逃がすことができるため、弁部材94の内周側の主流路74から本体部材92の給水管部92cの主流路74内を通過し、その大半の洗浄水が、第2給水管36b内の主流路74bからジェットノズル40に供給され、ジェットノズル40から所定流量Q1よりも小さい所定流量Q2(例えば、Q2=8L/min)以下の洗浄水として吐出されるようになっている。
また、給水管部92cの主流路74内の全体流量の給水のうちの一部である一定流量の給水(例えば、給水管部92cの主流路74の全体流量の約20%程度の給水)は、補給水用の分岐管76の分岐路76aに分岐され、オーバーフロー管78から便器本体2の導水路16を経て、ボウル部6内に補給水として供給されるようになっている。
つぎに、図1〜図11を参照して、本実施形態による水洗大便器装置の動作(作用)について説明する。
まず、本実施形態による水洗大便器装置1による大洗浄時の動作について説明する。
図3及び図5に示すように、大洗浄開始前の洗浄水タンク装置4においては、貯水タンク26内の水位が通常状態の水位WL3であり、給水弁装置30において、第一穴54及び第二穴56はいずれも閉じられており、主弁体48は主弁座50上に着座し、止水状態となっている。
大洗浄が開始されるとき、使用者が手動レバー34を一方向(大洗浄操作方向)に手動操作すると手動レバー34に接続された駆動軸64が回転し、給水弁装置30の第一パイロット弁58が作動して、第一穴54が開く。このとき、第二穴56は閉じられたままの状態である。駆動軸64が回転しても、鎖88はたるむだけで、大小切替弁86は小タンク84の開口部84bを開いた状態のままであり、大小洗浄切替機構80が大洗浄状態となる。
つぎに、手動レバー34の操作により第一穴54が開くと、給水弁装置30の主弁体48が主弁座50から離間して給水する給水状態となる。これにより、図3、図4、図6及び図8に示すように、外部の給水源から供給される洗浄水は、止水栓35、定流量弁43、給水弁装置30、及び第1給水管36a、逃がし弁装置46、及び第2給水管36bを経てジェットノズル40に到達し、ジェットノズル40からスロート管38の吸引口38cに向けて洗浄水が噴射される。
このとき、スロート管38の吸引口38c付近は負圧となるので、貯水タンク26内に貯水された洗浄水もスロート管38内に吸引され、洗浄水タンク装置4により外部から供給される洗浄水と貯水タンク26内の洗浄水が一緒になってスロート管38内を流れ、便器本体2に供給され、ボウル部6の洗浄が開始される。
同時に、図10に示すように、逃がし弁装置46においては、その内部の主流路74及び通水路104内の洗浄水の水圧による押圧力f2により弁部材94及びパッキン96が逃がし通路90を閉鎖している。
また、図9及び図10に示すように、逃がし弁装置46においては、本体部材92の給水管部92c内の主流路74内の全体流量の給水のうちの一部である一定流量の給水(例えば、給水管部92cの主流路74の全体流量の約20%程度の給水)が、補給水用の分岐管76の分岐路76aに分岐され、オーバーフロー管78から便器本体2の導水路16を経て、ボウル部6内に補給水として供給される。
つぎに、図3及び図5に示すように、給水弁装置30から主流路74への洗浄水の供給が開始された直後においては、貯水タンク26内に洗浄水が未だ高い水位WL3近くまで貯水された状態であるので、流路切替弁装置42のフロート68は上昇した状態であり、流路切替弁66は下降し、ジェットノズル40の前方側を開放している状態となっている。これにより、貯水タンク26内に貯水された洗浄水は、ジェットノズル40及びスロート管38の吸引口38cに向かう流れを形成している。
つぎに、図3及び図5に示すように、大洗浄が継続されると、貯水タンク26内の水位WLがさらに低下し、給水弁装置30の給水フロート60が下降する。給水フロート60の下降が開始されると直ぐに第二パイロット弁62が作動し、これにより、第二穴56が開く。このとき、第一穴54は閉鎖状態であるが、第二穴56は、給水フロート60が再び上昇する状態まで、開状態が保持される。
第二穴56が開くと、第一穴54の開閉状態に関係なく、給水弁装置30における給水状態が継続することになる。第二穴56が開くと、給水弁装置30における給水状態が継続し、貯水タンク26内の水位WLが、大小洗浄切替機構80の区画壁82の開口部84bの下端の水位WL1まで低下する。このとき、フロート68も水位の低下に連動して水位WL1の位置まで下降する。
また、貯水タンク26内の洗浄水の水位が低下するにつれ、フロート68も下降し、流路切替弁66が上昇する。これにより、スロート管38の流路が流路切替弁66に遮られ、ジェットノズル40から噴射される洗浄水は、流路切替弁66に衝突して、スロート管38内を流れることなく、流路切替弁66によって跳ねかえされる。
すなわち、流路切替弁66によってジェットノズル40から噴射される洗浄水は、その進行方向がスロート管38の内部方向からスロート管38の外部方向へと切り替えられ、貯水タンク26内に貯水される。このとき、貯水タンク26内の水位は上昇するが、流路切替弁66が洗浄水の勢いにより移動できないので、フロート68も上昇することなく、その位置に保持される。
また、給水弁装置30の給水フロート60は、貯水タンク26の水位の上昇に連動して上昇するが、第二穴56は開状態のままであり、それにより給水弁装置30による給水状態が継続されることになる。
ここで、図9〜図11に示すように、特に、逃がし弁装置46においては、第1給水管36aの第1主流路74aから逃がし弁装置46内に流入した給水の流量Qが、所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも大きい場合には、弁部材94及びパッキン96が逃がし通路90を閉鎖する方向の押圧力f2が圧縮コイルばね94の付勢力f1を上回り、弁部材94が逃がし通路90を閉鎖する(図10参照)。
これにより、逃がし弁装置46の主流路74内の給水は、逃がし通路90から貯水タンク26内に逃げることなく、弁部材94の内周側の主流路74から本体部材92の給水管部92cの主流路74内を通過し、その大半が第2給水管36b内の主流路74bからジェットノズル40に供給され、便器本体2への吐水が継続される。
また、給水管部92cの主流路74内の全体流量の給水のうちの一部である一定流量の給水(例えば、給水管部92cの主流路74の全体流量の約20%程度の給水)は、補給水用の分岐管76の分岐路76aに分岐され、オーバーフロー管78から便器本体2の導水路16を経て、ボウル部6内に補給水として供給される。
一方、第1給水管36aの第1主流路74aから逃がし弁装置46内に流入した給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)以下である場合には、弁部材94及びパッキン96が逃がし通路90を閉鎖する方向の押圧力f2が圧縮コイルばね94の付勢力f1を下回り、弁部材94が逃がし通路90を開放する(図11参照)。
これにより、逃がし弁装置46の主流路74内の給水の一部について、通水路104,106を経て、逃がし通路90から貯水タンク26内へ逃がすことができるため、弁部材94の内周側の主流路74から本体部材92の給水管部92cの主流路74内を通過し、その大半の洗浄水が、第2給水管36b内の主流路74bからジェットノズル40に供給され、ジェットノズル40から所定流量Q1よりも小さい所定流量Q2(例えば、Q2=8L/min)以下の洗浄水として吐出される。
したがって、ジェットノズル40から吐出されてスロート管38の吸引口38cからスロート管38内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管38の上昇管部38aを乗り越えることができなくなり、貯水タンク26内に貯水されるため、貯水タンク26内の水位を確実に上昇させる。
また、流路切替弁装置42のフロート68が上昇して、流路切替弁66がジェットノズル40から噴射される洗浄水が進行する流路方向をスロート管38の内部方向に差し向ける流路からスロート管38の外部方向(貯水タンク26内)に差し向ける流路に切り替え、さらに、貯水タンク26内の水位が上昇する。
そして、図3及び図5に示すように、貯水タンク26の水位が上昇して水位WL3に達すると、給水弁装置30の給水フロート60も水位WL3まで上昇し、給水弁装置30において、第二パイロット弁62が作動し、第二穴56が閉じられる。これにより、圧力室52の圧力が一次側流路圧力αとなり、主弁体48が主弁座50に向けて移動し、最終的に閉弁された状態(止水状態)となる。給水弁装置30が止水状態となり、給水が終了し、大洗浄が終了する。
つぎに、本実施形態による水洗大便器装置1による小洗浄時の動作を説明する。
使用者が手動レバー34を他方向(小洗浄操作方向)に手動操作し、小洗浄が開始されたとき、手動レバー34に接続された駆動軸64が回転し、給水弁装置30の第一パイロット弁58が作動して、第一穴54が開き、第二穴56は閉じられたままの状態となる。
また、駆動軸64が小洗浄操作方向に回転することにより、鎖88が巻き上げられ、区画壁82内外の差圧によって大小切替弁86が小タンク84の開口部84bを閉じた状態となり、大小洗浄切替機構80は小洗浄状態となる。
以後の小洗浄時の動作は、上述した大洗浄時の動作とほぼ共通しているため省略するが、小洗浄においては、大小洗浄切替機構80の大小切替弁86が開口部84bを閉じた状態であるため、小タンク84内の洗浄水は排出されずに貯水された状態を維持している。したがって、小洗浄においては、大洗浄時に比べて、低減した洗浄水量が便器本体2に供給されて洗浄が行われることになる。
上述した本発明の一実施形態による水洗大便器装置1によれば、給水弁装置30とジェットノズル40とを接続するように設けられた第1給水管36aの第1主流路74a内の給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)以下であるときに、第1給水管36aと第2給水管36bとの間に設けられた逃がし弁装置46が給水管36の主流路74内の給水の一部を貯水タンク26内へ流出させることにより、ジェットノズル40からスロート管38の吸引口38cに向けて吐出される洗浄水の流量を、所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも小さい所定流量Q2(例えば、Q2=8L/min)以下の比較的小さい流量に設定することができる。
したがって、ジェットノズル40から吐出されてスロート管38の吸引口38cからスロート管38内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管38の上昇管部38aを乗り越えることができなくなり、貯水タンク26内に貯水される。
この結果、流路切替弁装置42のフロート68が上昇して、流路切替弁66がジェットノズル40から噴射される洗浄水が進行する流路方向をスロート管38の内部方向に差し向ける流路からスロート管38の外部方向(貯水タンク26内)に差し向ける流路に切り替え、さらに、貯水タンク26内の水位が上昇する。これにより、給水弁装置30の給水フロート60が上昇して、給水弁装置30の主弁体48をより確実に閉弁させることができる。
また、給水路36内の給水の流量が所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)以下であるときに、ジェットノズル40からスロート管38の吸引口38cに流入する洗浄水の流入量と、スロート管38の出口部38dから排水口14を経て便器本体2の導水路16に流出する洗浄水の流出量とが一致することにより貯水タンク26内の水位が平衡状態に維持されることを防ぐことができるため、給水弁装置30の主弁体48が閉弁せずに便器本体2に吐水が継続される便器洗浄時の止水不良を防ぐことができる。
また、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、給水管36の給水路が、給水弁装置30とジェットノズル40とを接続する主流路74と、この主流路74から分岐して主流路74内の給水の一部を便器本体2の導水路16の入口側に補給水として流出させる分岐路76aとを備えており、逃がし弁装置46が、給水管36の主流路74に設けられていることにより、給水管36の第1主流路74a内の給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)以下であるときに、ジェットノズル40から所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも小さい所定流量Q2(例えば、Q2=8L/min)以下の洗浄水を吐出させるように給水管36の第1主流路74a内の給水の一部を逃がし通路90から貯水タンク26内へ流出させることができ、ジェットノズル40からスロート管38の吸引口38cに向けて吐出される洗浄水の流量を、所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも小さい所定流量Q2(例えば、Q2=8L/min)以下の比較的小さい流量に確実に設定することができる。
したがって、ジェットノズル40から吐出されてスロート管38の吸引口38cからスロート管38内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管38の上昇管部38aを乗り越えることができなくなり、貯水タンク26内に貯水されるため、貯水タンク26内の水位を確実に上昇させることにより、給水弁装置30の主弁体48をより確実に閉弁させることができ、便器洗浄時の止水不良を効果的に防ぐことができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、逃がし弁装置46の逃がし通路90が、本体部材92の分岐管用の接続部92dよりも上流側に設けられていることにより、給水管36の第1主流路74a内の給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)以下であるときに、給水管36の主流路74内の給水を逃がし弁装置46の本体部材92の分岐管用の接続部92dから補給水用の分岐管76の分岐路76aへ分流させる前に、第1主流路74a内の給水の流量全体のうちの一定の割合の流量を逃がし通路90から確実に貯水タンク26内へ流出させることができる。
その後、逃がし弁装置46の分岐管用の接続部92dに到達した給水は、その下流側の第2主流路74bからジェットノズル40へ流れる一方、分岐路76aからオーバーフロー管78を経て排水口14から便器本体2の導水路16に補給水として分流するため、ジェットノズル40からスロート管38の吸引口38cに向けて吐出される洗浄水の流量を、所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも小さい所定流量Q2(例えば、Q2=8L/min)以下の比較的小さい流量により確実に設定することができる。
したがって、ジェットノズル40から吐出されてスロート管38の吸引口38cからスロート管38内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管38の上昇管部38aを乗り越えることができなくなり、貯水タンク26内に貯水されるため、貯水タンク26内の水位を確実に上昇させることができる。
この結果、流路切替弁装置42のフロート68が上昇して、流路切替弁66がジェットノズル40から噴射される洗浄水が進行する流路方向をスロート管38の内部方向に差し向ける流路からスロート管38の外部方向(貯水タンク26内)に差し向ける流路に切り替え、さらに、貯水タンク26内の水位が上昇する。これにより、給水弁装置30の給水フロート60が上昇して、給水弁装置30の主弁体48をより確実に閉弁させることができ、便器洗浄時の止水不良をより効果的に防ぐことができる。
また、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、逃がし弁装置46の本体部材92において、ケーシング部92a、分岐管用の接続部92d、給水管部92c、及び分岐管用の接続部92dの各部が互いに一体的に形成されていることにより、給水管36a,36b及び補給水用の分岐管76に対して逃がし弁装置46に組み付ける際に、逃がし弁装置46を給水管36a,36b及び分岐管76のそれぞれに対して容易に接続させることができ、組立性を向上させることができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、逃がし弁装置46が、その内部の給水の一部を貯水タンク26内へ逃がす逃がし通路90と、この逃がし通路90を開閉する弁部材94と、この弁部材94を逃がし通路90を開放する方向に付勢する圧縮コイルばね98とを備えており、第1給水管36aの第1主流路74aから逃がし弁装置46に流入した給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)以下である場合には、弁部材94が逃がし通路90を閉鎖する方向の押圧力f2が圧縮コイルばね94の付勢力f1を上回り、逃がし通路90を開放する。これにより、逃がし弁装置46の主流路74内の給水の一部について、通水路104,106を経て、逃がし通路90から貯水タンク26内へ逃がすことができるため、弁部材94の内周側の主流路74から本体部材92の給水管部92cの主流路74内を通過し、その大半の洗浄水が、第2給水管36b内の主流路74bからジェットノズル40に供給され、ジェットノズル40から所定流量Q1よりも小さい所定流量Q2(例えば、Q2=8L/min)以下の洗浄水として吐出される。
この結果、ジェットノズル40から吐出されてスロート管38の吸引口38cからスロート管38内に流入した洗浄水は、ジェットポンプ作用を誘発させる程度の勢いがなく、スロート管38の上昇管部38aを乗り越えることができなくなり、貯水タンク26内に貯水されるため、貯水タンク26内の水位を確実に上昇させて、給水弁装置30の主弁体48をより確実に閉弁させることができ、便器洗浄時の止水不良を効果的に防ぐことができる。
一方、第1給水管36aの第1主流路74aから逃がし弁装置46に流入した給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも大きい場合には、上流側の給水管36からの給水圧による弁部材94を押圧する力(弁部材94が逃がし通路90を閉鎖する方向の押圧力f2)が圧縮コイルばね94の付勢力f1を上回ることにより、弁部材94が給水圧により閉弁する方向に移動して逃がし通路90を閉鎖し、ジェットポンプ作用を誘発させる流量の給水をジェットノズルに安定して供給することができる。したがって、ジェットノズル40がスロート管38の吸引口38cに向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させて、スロート管38の出口部38dから便器本体2の導水路16に洗浄水を供給し、安定した便器洗浄を行うことができる。
また、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、逃がし弁装置46の弁部材94にパッキン96が設けられていることにより、第1給水管36aの第1主流路74aから逃がし弁装置46に流入した給水の流量Qが所定流量Q1(例えば、Q1=10L/min)よりも大きい場合において、弁部材94及びパッキン96が逃がし通路90を閉鎖した際に、確実に逃がし通路90をシールすることができる。よって、逃がし通路90から貯水タンク26内に給水が漏れることなく、ジェットポンプ作用を誘発させる流量Qの給水をジェットノズル40に安定して供給することができる。
したがって、ジェットノズル40がスロート管38の吸引口38cに向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させて、スロート管38の出口部38cから便器本体2の導水路16に洗浄水を供給し、安定した便器洗浄を行うことができる。
なお、上述した本実施形態の水洗大便器装置1においては、逃がし弁装置46を給水管36の補給水用の分岐管76との分岐部よりも上流側の給水管36に設けた形態について説明したが、このような形態に限られず、逃がし弁装置46が給水弁装置30とジェットノズル40との間の給水管36に設けられていればよく、給水管36と補給水用の分岐管76との分岐部よりも下流側の給水管36に逃がし弁装置46が設けられていてもよい。
1 水洗大便器装置
2 便器本体
4 洗浄水タンク装置
6 ボウル部
8 リム部
10 棚部
12 トラップ排水路
12a 入口
12c 下降管
12b 上昇管
14 排水口
16 導水路
18 リム吐水口
20 リム吐水口
22 第1通水路
24 第2通水路
26 貯水タンク
28 一次側の給水管
30 給水弁装置(給水部、給水弁)
32 ジェットポンプユニット
34 手動レバー
35 止水栓
36 二次側の給水管(給水部)
36a 第1給水管
36b 第2給水管
38 スロート管
38a 上昇管部
38b 下降管部
38c 吸引口(スロート管の入口部)
38d スロート管の下降管部の出口部
40 ジェットノズル
40a ジェットノズル端部
42 流路切替弁装置
43 定流量弁
44 真空破壊弁
46 逃がし弁装置(弁機構部)
48 主弁体(給水弁)
50 主弁座
52 圧力室
54 第一穴
56 第二穴
58 第一パイロット弁
60 給水フロート(フロート)
62 第二パイロット弁
64 駆動軸
66 流路切替弁
68 フロート
70 連結部
72 調整機構部
74 主流路
74a 第1主流路
74b 第2主流路
76 補給水用の分岐管
76a 分岐路
78 オーバーフロー管
80 大小洗浄切替機構
82 区画壁
84 小タンク
84a 区画壁
84b 開口部
86 大小切替弁
88 鎖
90 逃がし通路
92 逃がし弁装置の本体部材
92a 本体部材のケーシング部
92b 本体部材の第2給水管用の接続部
92c 本体部材の給水管部
92d 本体部材の分岐管用の接続部(分岐部)
92e 本体部材のばね保持部
94 弁部材(逃がし弁)
96 パッキン(シール部材)
98 圧縮コイルばね
100 Oリング
102 保持部材
102a 第1給水管用の接続部
104 通水路
106 通水路
A 一次側流路
B 二次側流路
A1 中心軸線
B 二次側流路
f1 付勢力
f2 押圧力
R1 外側空間領域
R2 小空間領域
WL 水位
DWL 死水水位
WL1 死水水位
WL2 水位
WL3 止水水位(満水水位)
Q 流量
Q1 流量
Q2 流量
α 一次側流路圧力

Claims (6)

  1. ジェットポンプ作用により洗浄水を便器本体に供給して洗浄する水洗大便器装置であって、
    汚物を受けるボウル部と、このボウル部に洗浄水を導くための導水路とを備えた便器本体と、
    この便器本体に供給する洗浄水を貯水する貯水タンクと、
    少なくとも一部が上記貯水タンク内で水没した状態で配置されたジェットポンプユニットと、を有し、
    上記ジェットポンプユニットは、その下方に吸引口を形成する入口部から斜め上方に延びる上昇管部と、この上昇管部の上端付近から上記便器本体の導水路に接続される出口部まで下方に延びる下降管部とを形成するスロート管と、
    このスロート管の吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させるジェットノズルと、
    給水源から給水された洗浄水を上記ジェットノズルに供給する給水部と、を備え、
    上記給水部は、上記給水源から上記ジェットノズルへの洗浄水の供給を給止水する給水弁と、上記貯水タンク内に貯水された洗浄水の水位に応じて上下動することにより上記給水弁を開閉するフロートと、上記給水弁と上記ジェットノズルとを接続するように設けられた給水路と、この給水路に設けられた弁機構部と、を備え、
    この弁機構部は、上記給水路内の給水の流量が第1の所定流量以下であるときに、上記ジェットノズルから上記第1の所定流量よりも小さい第2の所定流量以下の洗浄水を吐出させるように上記給水路内の給水の一部を上記貯水タンク内へ流出させることを特徴とする水洗大便器装置。
  2. 上記給水路は、上記給水弁と上記ジェットノズルとを接続する主流路と、この主流路から分岐して上記主流路内の給水の一部を上記便器本体の導水路の入口側に補給水として流出させる分岐路と、を備え、上記弁機構部は、上記主流路に設けられている請求項1記載の水洗大便器装置。
  3. 上記弁機構部は、上記主流路と上記分岐路との分岐部よりも上流側の上記主流路に設けられている請求項2記載の水洗大便器装置。
  4. 上記弁機構部は、上記分岐部と一体的に設けられている請求項3記載の水洗大便器装置。
  5. 上記弁機構部は、上記弁機構部内の給水の一部を上記貯水タンク内へ逃がす逃がし通路と、この逃がし通路を開閉する逃がし弁と、この逃がし弁を上記逃がし通路を開放する方向に付勢する付勢部材と、を備えており、上記逃がし弁は、上記主流路から上記弁機構部内に流入した給水の流量が上記第1の所定流量以下である場合には、上記ジェットノズルから上記第2の所定流量以下の洗浄水を吐出させるように上記逃がし通路を開放し、上記主流路から上記弁機構部内に流入した給水の流量が上記第1の所定流量よりも大きい場合には、上記逃がし通路を閉鎖する請求項2乃至4の何れか1項に記載の水洗大便器装置。
  6. 上記弁機構部は、更に、上記逃がし弁に設けられて上記逃がし弁と共に上記逃がし通路を開閉するシール部材を備えている請求項5記載の水洗大便器装置。
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