JP6543495B2 - 型枠 - Google Patents

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Description

本発明は、型枠に関し、より特定的には、成形体材料が打設され、上下方向に縦積み成形するための型枠に関する。
従来より、コンクリートなどの成形板を製造するために、型枠に成形板の材料を打設して硬化している。型枠を上下方向に積層して成形板を製造する技術として、特開平5−4210号公報(特許文献1)、特開2001−315112号公報(特許文献2)などが挙げられる。特許文献1には、生コンクリートを充填した型枠同士を積み重ねて養生してコンクリートブロックを製造することが開示されている。特許文献2には、成型台板と、この成型台板に立設された支柱体と、この支柱体に取り付けられた枠板とからなる型枠により、複数段の成型空間を形成する組立式型枠が開示されている。
特開平5−4210号公報 特開2001−315112号公報
一般的なコンクリートの材料であれば、特許文献1及び2のような型枠を用いても、成形性への影響は小さいが、特定の材料が打設された場合には、成形性が悪いという新たな課題を本発明者は突き止めた。
本発明は、成形性を向上する型枠を提供することを課題とする。
特定の材料が打設された場合に成形性が悪いという課題は、一般的なコンクリートの材料が型枠に充填されたときの表面は、平坦面であるのに対し、粘性の高い材料が型枠に打設されたときの表面は、盛り上がることに起因していることを本発明者は見出した。そこで、本発明者は、粘性の高い材料が打設された場合であっても、成形性を向上できる型枠を鋭意研究した結果、本発明を完成させた。
すわなち、本発明の型枠は、成形体材料が打設され、上下方向に縦積み成形するための型枠であって、底壁部と、この底壁部と連なる側壁部とを備え、底壁部の下面側には、下段に打設された成形体材料を逃がすための凹部が形成されている。
本発明の型枠によれば、打設された成形体材料の表面が盛り上がっても、その上段に積まれた型枠に押さえられ、所望の厚みよりも盛られた分の成形体材料は、上段に位置する型枠の底壁部に形成された凹部に移動する。このため、所望の厚みの成形体を製造することができるので、成形性を向上することができる。
本発明の型枠において好ましくは、凹部は、底壁部の外周に沿って形成された外周溝を含んでいる。これにより、余分な成形体材料を外周側に逃がすことができるので、成形体への影響が小さくなるため、成形性をより向上することができる。
本発明の型枠において好ましくは、凹部は、外周溝と連なり、外周溝の複数の位置のそれぞれから中心側に向けて延出する複数のバリ形成用溝をさらに含んでいる。バリ形成用溝に逃げた成形体材料は、成形体のバリとなるが、このバリは容易に取り除くことができるので、成形性をより向上することができる。
本発明の型枠において好ましくは、凹部は、中心に対して点対称に形成されている。これにより、余分な成形体材料を均一に排出することができるので、成形性をより向上することができる。
本発明の型枠において好ましくは、側壁部の下端は、下段に位置する側壁部の上端と係止するように構成されている。これにより、複数の型枠を容易に縦積みすることができる。
本発明の型枠において好ましくは、底壁部及び側壁部の内周面に配置され、底部と、この底部と連なる側部と、この側部と連なり、外側に延出するフランジ部とを含む内枠をさらに備えている。これにより、内枠に打設されて成形された成形体を取り出しやすい。また、フランジ部により、内枠を配置したことにより形成される隙間に、成形体材料が流れ込むことを防止できる。
本発明の型枠において好ましくは、内枠は、真空成型されたシートである。これにより、内枠の面は平滑性が高く、その平滑性の高い面に成形体材料が打設されることになるので、成形性をより向上することができる。
本発明の型枠において好ましくは、成形体材料と接する面は、樹脂で形成されている。コンクリート、シリケートポリマーなどの成形体材料は、樹脂との離型性が高いので、成形性をより向上することができる。
本発明の型枠において好ましくは、成形体材料は、窯業系サイディング廃材を有する骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを含んでいる。本発明者は、環境負荷を低減することを目的として、窯業系サイディング廃材を利用する手段を鋭意研究した結果、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーに、骨材として窯業系サイディング廃材を混合することにより、シリケートポリマー成形体を実現できることを見出した。本発明の型枠は、この新規なシリケートポリマー成形体の縦積み成形に好適に用いられる。
本発明の型枠によれば、成形性を向上ることができる。
本発明の実施の形態における型枠を概略的に示す断面図であり、図2(D)におけるI−I線に沿った断面図に対応する。 本発明の実施の形態における型枠を構成する外型枠を概略的に示し、(A)は平面図であり、(B)は側面図であり、(C)は断面図であり、(D)は底面図である。 本発明の実施の形態の変形例における型枠を概略的に示す底面図である。 本発明の実施の形態における型枠を構成する内型枠を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態における型枠を構成する内型枠を概略的に示し、(A)は平面図であり、(B)は断面図である。 本発明の実施の形態における型枠を構成する外型枠と内型枠とを取り付ける状態を概略的に示す断面図であり、図2(D)におけるI−I線に沿った断面図に対応する。 本発明の実施の形態における型枠を用いて成形体を製造する状態を概略的に示す断面図であり、(A)は、図2(D)におけるVIIA−VIIA線に沿った断面図に対応し、(B)は、図2(D)におけるVIIB−VIIB線に沿った断面図に対応する。 比較例の内型枠を概略的に示す斜視図である。 図8の内型枠に成形体材料を打設した後を概略的に示す平面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
図1〜図7を参照して、本発明の一実施形態の型枠について説明する。図1に示すように、本実施の形態の型枠1は、成形体材料30が打設され、上下方向に縦積み成形するための型枠であって、外型枠10と、この外型枠10の内側に着脱可能に取り付けられる内型枠(内枠)20とを備えている。
図2に示すように、外型枠10は、底壁部11と、この底壁部11と連なる側壁部12とを備えている。底壁部11と側壁部12とは、一体成形されたものでもよく、別部材が連結されたものであってもよい。
図1及び図2に示すように、底壁部11は、平板であり、平面視における形状は特に限定されないが、例えば矩形、円形などである。底壁部11は、下段に位置する型枠1に打設される成形体材料30の上面に密着する形状であり、底壁部11の下面11a側には、下段に打設された成形体材料を逃がすための凹部13が形成されている。凹部13は、余剰の成形体材料を受け入れるための逃げ溝である。このため、型枠1を用いて成形体を縦積み成形する際に、余剰の成形体材料が凹部13の一部に流れ込まず、凹部13の一部が空隙となってもよい。余剰の成形体材料を均一に逃がすために、凹部13は中心Oに対して点対称に形成されている。
凹部13は、図1及び図2(B)〜(D)に示すように、外周溝14と、バリ形成用溝15とを含んでいる。底壁部11が平面視において矩形である場合には、外周溝14は、下面11a四辺に形成された段部であり、バリ形成用溝15は、四辺の複数位置から内部に突出する溝部である。
外周溝14は、底壁部11の下面11aにおいて、外周端に形成された段部であり、下段に位置する型枠1の側壁部12とで溝をなす。外周溝14は、下面11aから見たときに、外周全体に形成されている。
この外周溝14と連なり、外周溝14の複数の所定位置のそれぞれから中心O側に向けて複数のバリ形成用溝15が延出している。所定位置は、外周溝14の辺において略等しい間隔を隔てた位置である。図2(D)に示すように、下方から見たときに、外周溝14の外周縁及び内周縁は矩形であり、外周溝14の内周縁の各辺から略直角になるようにバリ形成用溝15のそれぞれが延出している。下方から見たときに、バリ形成用溝15は、図2(D)に示すように長方形であってもよく、図3に示すように先端が先細りの形状であってもよい。図3の場合、成形体に形成されたバリが非常に除去しやすい。
この底壁部11の外周端から上方に立設するように側壁部12が設けられている。なお、側壁部12と底壁部11との境界を図1において点線で示している。側壁部12は、図1に示すように、底壁部11の上面11bから上方に延出する第1の壁面12aと、この第1の壁面12aの上端から外周側に延出する第2の壁面12bと、この第2の壁面12bから上方向に延出する第3の壁面12cと、この第3の壁面12cから外周側に延出する第4の壁面12dと、底壁部11の外周端から外周側に延出する第5の壁面12eとを有している。第1の壁面12aは、成形体材料を側方から支持する。第2の壁面12b及び第3の壁面12cは、上段に位置する型枠1を構成する外型枠10の底壁部11の外周端に形成された凹部とで、外周溝14を構成する。第4の壁面12dは側壁部12の上面であり、第5の壁面12eは側壁部12の下面である。
側壁部12の下端(図1では第5の壁面12e)は、下段に位置する側壁部12の上端(図1では第4の壁面12d)と係止するように構成されている。本実施の形態では、第3の壁面12cと第4の壁面12dとで形成される段差は、上段に位置する型枠の側壁部12の下面である第5の壁面12eと底壁部11とで形成される段差に係合される。
ここで、外型枠10の具体的寸法の一例を挙げる。図2(A)に示すように、底壁部11は平面視において矩形(図2では正方形)であり、辺Xが300mmで、辺Yが300mmである。図2(B)に示すように、底壁部11の厚みUは10mmであり、底壁部11の上面から側壁部12の第2の壁面12bまでの厚みVは30mmであり、第2の壁面12bから上面である第4の壁面12dまでの厚みWは10mmである。
図1に示すように、この外型枠10の底壁部11及び側壁部12の内周面10bには、内型枠20が配置される。内型枠20は、図4及び図5に示すように、底部21と、この底部21と連なる側部22と、この側部22と連なり、外側に延出するフランジ部23とを含んでいる。
内型枠20は、外型枠10に嵌合されるように構成されている。つまり、内型枠20の外周面は、外型枠10の内周面10bに沿った形状である。具体的には、内型枠20の底部21の外周面は、外型枠10の底壁部11の内周面(図1における上面11b)に沿った形状であり、内型枠20の側部22の外周面は、外型枠10の側壁部12の第1の壁面12aに沿った形状であり、内型枠20のフランジ部23の下面は、外型枠10の側壁部12の第2の壁面12bに沿った形状である。
内型枠20は、真空成型されたシートである。真空成型とは、雌型または雄型のいずれか一方だけを用いてシートを金型に合わせた形状に成形する方法である。シートは、樹脂シート(樹脂板)であることが好ましい。なお、シートは、成形体材料が打設及び硬化された成形体を支持する程度の強度を有している。具体的には、シートを加熱軟化させたのち、金型とシートとの隙間を減圧し、シートを金型に密着させて、冷却後空気を吹き込むことにより、内型枠20が得られる。外周面を金型に合わせることで、内型枠20の内周面20bの平滑性は高くなる。本実施の形態では、内型枠20の内周面20bは、外型枠10の内周面10bよりも平滑性が高い。内型枠20の底部21の内周面は成形体の表面を形成する面であるので、成形体の表面の平滑性を高めることができ、鏡面仕上げも可能である。また、内型枠20には、文字、模様などが形成されていてもよい。
外型枠10及び内型枠20において、成形体材料と接する面は、樹脂で形成されており、外型枠10及び内型枠20が樹脂製であることが好ましい。樹脂は、特に限定されないが、成形体材料との離型性が良好なものを用いることが好ましく、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂などを用いることができる。型枠が樹脂製の場合には、軽量であるので、作業性を向上できる。なお、外型枠10及び内型枠20は、樹脂製に限定されず、成形体材料と接しない部分の全部または一部は、金属、木材などであってもよい。
型枠1に打設される成形体材料は、特に限定されず、コンクリートの材料、シリケートポリマー成形体の材料など任意の材料を用いることができ、粘性の高い材料が好適に用いられる。粘性の高い材料とは、型枠1に打設したときに、図1に示すように表面が盛り上がる材料である。このような材料として、例えば、高強度コンクリートの材料、窯業系サイディング廃材を有する骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むシリケートポリマー成形体の材料などが挙げられる。
ここで、窯業系サイディング廃材を有する骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むシリケートポリマー成形体の材料について説明する。このシリケートポリマー成形体の材料は、窯業系サイディング廃材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とが混合されたものであり、本発明者が見出した新規な材料である。
骨材は、嵩を増す役割であり、窯業系サイディング廃材を含んでいれば特に限定されず、他の材料を含んでいてもよく、窯業系サイディング廃材からなっていてもよい。他の材料は、特に限定されないが、例えば、陶器、瓦、珪酸カルシウム製品、コンクリート製品、木材、砂、砂利、粘土などを用いることができ、廃材であることが好ましい。
アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液は、ポリマーの構成物質であり、結合材の役割を果たす。
アルミノ珪酸塩は、特に限定されないが、例えば、カオリナイト、ベントナイトなどを用いることができ、陶土(カオリン)を半焼成したメタカオリンなど、反応性の高い半焼成状態であることが好ましい。
アルカリシリカ溶液は、特に限定されないが、珪酸アルカリ溶液であり、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸酸カリウム、珪酸リチウムなどを用いることができる。
成形性を高める観点から、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合で混合されてなることが好ましく、成形体の強度を高める観点から、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されてなることがより好ましい。
また、シリケートポリマー成形体の材料は、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.2以上1.3以下であることが好ましく、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.4以上1.3以下であることがより好ましい。
続いて、本実施の形態の型枠1を用いて成形体材料を成形する方法について説明する。本実施の形態では、型枠1を用いて、成形板を製造する。
まず、図2または図3に示す外型枠10と、図4及び図5に示す内型枠20とを準備し、図6に示すように、外型枠10の底壁部11及び側壁部12の内周面10bに、内型枠20を取り付ける。これにより、図1に示す型枠1を準備できる。
次に、図1に示すように、型枠1の内部に成形体材料30を打設する。成形体材料30が、窯業系サイディング廃材を有する骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むシリケートポリマー成形体の材料である場合、例えば、混練ミキサー等を用いて、骨材とアルミノ珪酸塩とを混合した後、アルカリシリカ溶液を加えて混合する。打設時には、振動台により加振して、表面を盛り上がった状態から平坦にする。型枠1の少なくとも一部が樹脂製である場合、金属型枠に比べて重量が非常に軽いため、振動が成形体材料30にダイレクトに伝わり、加振時間を短縮することができる。
次に、上述した方法と同様に、別の型枠1を準備し、その型枠1の内部に成形体材料30を打設する。その後、図7に示すように、成形体材料30が打設された別の型枠1を、上に重ねる。このとき、側壁部12の下端を、下段に位置する側壁部12の上端と係止させる。
これらの工程を繰り返し、図7(A)及び(B)に示すように、成形体材料30が打設された型枠1を順次積み重ねていく。このように成形体材料30が打設された型枠1を上下方向に複数段縦積みした後、成形体材料が打設されていない型枠1(図7では外型枠10のみ)を最上段に配置する。そして、最上段に位置する外型枠10上に、押圧部材40を配置する。押圧部材40は、最上段に位置する外型枠10の凹部13にその下段の成形体材料30の余剰分が逃げる程度の重量を有する重しである。この状態で養生する。
型枠1に打設された成形体材料の表面は盛り上がった場合であっても、上段に位置する成形体材料が打設された型枠、または、押圧部材40によって、余剰の成形体材料を上段に位置する外枠10の凹部13に逃がすことができる。
以上の工程を実施することにより、縦積みされた型枠1内のそれぞれにおいて、成形体材料を硬化させることにより、成形体を製造することができる。なお、本実施の形態の成形体は、板状である。型枠1から成形体を取り出す際には、内型枠20のフランジ部23を持って、内枠20のみを取り出し、内枠20をひっくり返すことにより、容易に脱型することができる。脱型した成形体には、外型枠10の凹部13に入り込んだバリが形成されているので、バリを取り除く。バリは、叩くことにより、容易に除去できる。
なお、成形体材料が窯業系サイディング廃材を有する骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含む場合、Si(珪素)元素を含み、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とをアルカリ条件下で重合反応させて生成されるケイ素高分子体が成形されたシリケートポリマー成形体が製造される。シリケートポリマー成形体は、Al(アルミニウム)元素と、Si元素と、O(酸素)元素とを含み、各元素が化学的に結合している。
このように、本実施の形態の外型枠10の底壁部11の下面側には、下段に打設された成形体材料30を逃がすための凹部13が形成されているので、成形体材料30の粘性が高いことにより型枠1に打設した際に図1に示すように表面が盛り上がっても、その上段に積まれた型枠によって均一な圧力がかかり、所望の厚みよりも盛られた余剰の成形体材料は凹部13に沿って排出される。このため、成形体の厚みの調整ができるので、所望の厚みの成形体を製造することができ、成形体の厚みの精度を向上できる。したがって、所望の形状の作りやすさである成形性を向上することができる。
また、縦積み成形することにより、上段に位置する成形体材料30、または、押圧部材40によって、それよりも下段に位置する型枠1内の成形体材料30を抑え込むことができるので、製造される成形体の反りを抑制できる。特に、本発明者が見出した新しい成形体材料、すなわち、窯業系サイディング廃材を有する骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含む成形体材料においては、本実施の形態の型枠1を用いた縦積み成型により、シリケートポリマー成形体の反りの抑制が顕著である。
また、縦積み成形することにより、1つの成形体を成形するスペース(型枠1の設置面積)で、複数の成形体を成形するので、省スペースで成形体を成形することができる。このため、本実施の形態の型枠1は、スペースの削減と量産化とを可能にする。
本発明の型枠1は、内型枠20が省略されてもよい。この場合には、外型枠10の内周面10bに成形体材料が打設される。
ただし、型枠1がフランジ部23を有する内型枠20を備えている場合には、フランジ部23により、内型枠20の側部22と外型枠10の側壁部12との間に成形体材料が流れ込むことを抑制できる。このため、成形性をより向上できる。また、フランジ部23を支持して外型枠10から取り出し、内型枠20をひっくり返すことにより、製造した成形体を取り出しやすい。
さらに、本実施の形態の内型枠20はフランジ部23を有しているので、打設された成形体材料30の圧力による変形を防止できる。フランジ部の形状による変形率の効果について、以下の知見を有している。
Figure 0006543495
表1は、底部21が約300mm×約300mmであり、側部22の高さが約30mmであり、フランジ部23の厚みと幅とを種々変更した型枠において、2.0g/cmの成形体材料を打設したときの変形量を測定し、その結果から算出される変形率を示す。なお、これらの型枠は、樹脂シートが真空成型されてなる。フランジ部の幅が0mmの型枠は、図8に示すようにフランジ部がない場合である。表1のx方向及びy方向とは、図9に示す方向である。
表1に示すように、図8に示すフランジ部のない型枠100に成形体材料を打設した場合には、図9に示すように、成形体材料の圧力により大きく変形してしまう。一方、型枠にフランジ部23を形成することで、打設した成形体材料の圧力による側部22の変形を抑制できる。また、フランジ部の幅が20mm以上であると、成形体材料を打設したときの側部22の変形をより抑制できる。
また、内型枠20が真空成型されたシートである場合には、内型枠20の内周面20bの平滑性が高いため、製造する成形体の表面性を高めることができる。また、内型枠20が真空成型されてなる場合には、パーツを分けて組み上げてなる場合に比べて、取扱いが容易であり、かつ安価に大量生産できる。このため、成形体の表面のデザインを変更する場合には、外型枠10を変更せずに、内型枠20のみを変更することで、成形体のデザインの変更が容易である。
また、成形体材料と接する面が樹脂で形成されている場合には、成形体材料との剥離性が非常に高いため、剥離剤を型枠1に塗布しなくても容易に脱型できる。このため、剥離剤を型枠1に塗布する工程を省略できるので、成形体の製造が容易である。特に、本発明者が見出した新しい成形体材料、すなわち、窯業系サイディング廃材を有する骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含む成形体材料においては、型枠1への追従性が高く、樹脂との剥離性が非常に高いため、この効果は顕著である。
この本発明者が見出した窯業系サイディング廃材を有する骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含む成形体材料は、型枠1に打設した際に表面が盛り上がるので、本実施の形態の型枠1を好適に用いることができる。このシリケートポリマー成形体の材料は、窯業系サイディング廃材を、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とで形成されるポリマーの骨材として利用できる。このため、廃棄物として廃棄される窯業系サイディング廃材をシリケートポリマー成形体として再利用できるので、環境負荷を低減することができる。
このシリケートポリマー成形体の材料において、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されてなる場合には、型枠1を用いて製造されるシリケートポリマー成形体の強度を向上できる。したがって、型枠1を用いて製造されるシリケートポリマー成形体は、例えば、床材、構造材、内装材、外装材、舗装材、外構建材などに用いられる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態及び実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 型枠、10 外型枠、10b,20b 内周面、11 底壁部、11a 下面、11b 上面、12 側壁部、12a 第1の壁面、12b 第2の壁面、12c 第3の壁面、12d 第4の壁面、12e 第5の壁面、13 凹部、14 外周溝、15 バリ形成用溝、20 内型枠、21 底部、22 側部、23 フランジ部、30 成形体材料、40 押圧部材、O 中心、U,V,W 厚み、X,Y 辺。

Claims (8)

  1. 成形体材料が打設され、上下方向に縦積み成形するための型枠であって、
    底壁部と、
    前記底壁部と連なる側壁部とを備え、
    前記底壁部の下面側には、下段に打設された成形体材料を逃がすための凹部が形成され
    前記凹部は、前記底壁部の外周に沿って形成された外周溝を含む、型枠。
  2. 前記凹部は、前記外周溝と連なり、前記外周溝の複数の位置のそれぞれから中心側に向けて延出する複数のバリ形成用溝をさらに含む、請求項に記載の型枠。
  3. 成形体材料が打設され、上下方向に縦積み成形するための型枠であって、
    底壁部と、
    前記底壁部と連なる側壁部とを備え、
    前記底壁部の下面側には、下段に打設された成形体材料を逃がすための凹部が形成され、
    前記凹部は、中心に対して点対称に形成されている、型枠。
  4. 前記側壁部の下端は、下段に位置する前記側壁部の上端と係止するように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の型枠。
  5. 前記底壁部及び前記側壁部の内周面に配置され、底部と、該底部と連なる側部と、該側部と連なり、外側に延出するフランジ部とを含む内枠をさらに備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の型枠。
  6. 前記内枠は、真空成型されたシートである、請求項に記載の型枠。
  7. 前記成形体材料と接する面は、樹脂で形成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の型枠。
  8. 前記成形体材料は、窯業系サイディング廃材を有する骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の型枠。
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