JP6543494B2 - 車両用灯具 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用灯具に関するものであり、詳しくは、優れた放熱効果を有する車両用灯具に関する。
従来、この種の「車両用灯具」としては、例えば、特許文献1に「車両用灯具」の名称で開示されたものがある。
開示され車両用灯具は図7で示すように、熱伝導性の良好な薄板によってハニカム構造(六角形の筒状体を複数連結した構造)のフィン100が形成され、該フィン100が、フィン100の1つの筒状体内に挿入された支柱101をベース102の一方の面に固定することによりベース102との間に所定の隙間103を設けて配置されている。また、ベース102の他方の面には、支柱101の固定位置と対向する位置に発光素子104が実装されている。
これにより、発光素子104の点灯時の発熱は、ベース102及び支柱101を経てフィン100に伝導され、フィン100に移動した熱はフィン100を構成する夫々の筒状体の煙突効果によって生じる自然対流によって放熱される。同時に、発光素子104が実装されたベース102とフィ100との間に設けられた隙間103を通る冷気がベース102の熱を奪って冷却し、暖まった空気は夫々の筒状体内に流れ込んで自然対流によって上昇し、上昇過程でフィン100をさらに冷却する。
つまり、発光素子104の発熱をベース102及び支柱101を経てフィン100に伝える熱伝導効果、ハニカム構造のフィン100による煙突効果及びベース102とフィン100との間の隙間103を通りぬける対流効果により、発光素子104の発熱を効率よく放熱することができる、というものである。
また、ランプボディと前面カバーとで形成された灯室内に、発光素子を光源に備えた投射型光源ユニットが収容されてなる「車両用前照灯」も開示されている(特許文献2)。
開示された車両用前照灯は図8で示すように、アルミダイキャスト製のランプブラケット200を備え、該ランプブラケット200は下部に複数の放熱フィンで構成された第2のヒートシンク201を有すると共に後部に鉛直壁202を有しており、ランプブラケット200の上面には発光素子203が取着されると共に鉛直壁202の裏面には複数の放熱フィンで構成された第1のヒートシンク204が取付されており、ランプブラケット200の背後には発光素子203の点灯回路205を収容した点灯回路ユニット206が側壁部材207を介してランプブラケット200の鉛直壁202に取着されている。また、ランプブラケット200の鉛直壁202と点灯回路ユニット206との間には下方から上方に延びる通風路208が形成されると共に第2のヒートシンク201及び通風路208の下方には送風ファン209が取着されている。
そこで、発光素子203の点灯時に送風ファン209を駆動することにより、送風ファン209による送風が通風路208内を上方に向かって流れる際に、発光素子203の発熱によって生じる、ランプブラケット200、点灯回路ユニット206、第1のヒートヒシンク204及び第2のヒートシンク201の夫々の熱を奪って熱せられて上昇し、ランプボディ210や前面カバー211で冷却されて再度送風ファン209によって通風路208に送り込まれる。
つまり、送風ファン209によって形成された空気の流れによって、発光素子203の点灯時の発光素子203自体の発熱及び点灯回路ユニット206に収容された点灯回路205の放熱が効果的に行われる、というものである。
特開2011−165703号公報 特開2010−244726号公報
ところで、上記特許文献1の構成の車両用灯具は、発光素子104の発熱を自然対流を利用して放熱するものであるが、流速を制御する(例えば、流速を高める)ことができず、放熱効果が限定的である。また、発光素子104が実装されたベース102に回路部品を実装する必要が生じた場合、発光素子104と回路部品のなかで最も耐熱性の低い部品を基準にして熱設計を行う必要があるため、設計の自由度が低くなる。
一方、特許文献2の構成の車両用前照灯は、送風ファン209によって空気の流れを制御しているが、送風ファン209を用いることにより以下の問題が生じる。具体的には、部品点数の増加と共に、灯具の構造的及び電気的な設計の複雑化及び組立工数の増加によって製造コストが上昇する。送風ファン209の配置スペースの確保及び設置によって、灯具の大型化及び重量化を招くおそれがある。送風ファン209の駆動電力によって電力消費が増加する。送風ファン209のモーターの回転によって生じるノイズや振動や騒音に対する対策が必要である。機械的な不具合に対するメンテナンスが必要である。
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、簡易で放熱性に優れた放熱構造を有する車両用灯具を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、金属製のヒートシンクと、前記ヒートシンクに取り付けられて、光源及び該光源の駆動回路を構成する回路部品が実装されてなる実装基板と、前記実装基板を、前記光源及び回路部品の実装面側から覆うように前記ヒートシンクに装着されたカバーレンズと、を備え、前記ヒートシンクは、複数の通気孔が所定の間隔で上下方向に平行に並設されると共に夫々の前記通気孔は断面積が大きい拡張部と断面積が小さい狭窄部を有し、前記実装基板は、前記ヒートシンクの、前記複数の通気孔の並設領域上に取り付けられ、中央部に水平方向に延設された貫通スリットを有すると共に前記貫通スリットの上側に発熱量の多い回路部品が実装され、下側に前記回路部品に比べて発熱量が少ない光源が実装されており、前記基板と前記カバーレンズとによって互いに略断熱的に区画された、前記光源を収容する第1区画室と前記回路部品を収容する第2区画室が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記カバーレンズは、略円盤状の前面部、前記前面部の外縁部から延びる円筒部及び前記前面部の中央部から平板状に延びる立壁部を有しており、前記前面部及び前記円筒部で覆われた前記実装基板が、前記立壁部の先端部が前記実装基板の貫通スリットに挿嵌されることによって前記2つの区画室に区画されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1又は請求項2において、前記ヒートシンクは、前記第1区画室の、前記通気孔を挟んだ反対側に、所定の間隔で上下方向に互いに平行に並設された複数の平板状の放熱フィンからなる放熱フィン部を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載された発明は、請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、前記ヒートシンクは、前記第2区画室の、前記通気孔を挟んだ反対側に、熱伝導性が低い部材からなるコネクタが取り付けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、前記夫々の通気孔は、前記狭窄部が前記光源の位置を含む水平位置の背後領域に形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載された発明は、請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、前記夫々の通気孔は、前記光源に対して該光源の実装位置の直背後を避けた位置に設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載された発明は、請求項1〜請求項6のいずれかにおいて、前記回路部品は複数個からなり、前記貫通スリットの垂直方向に沿って所定の間隔で実装されてなる回路部品列が、前記貫通スリットの延長方向に沿って所定の間隔で複数列配列されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載された発明は、請求項7において、前記夫々の通気孔は、前記回路部品列の夫々の直背後の位置に設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に記載された発明は、請求項1〜請求項8のいずれかにおいて、前記光源はLED、前記回路部品は抵抗素子であることを特徴とするものである。
本発明によれば、ヒートシンクに複数の通気孔を設け、通気孔の夫々に対して断面積が大きい拡張部と断面積が小さい狭窄部で構成することによりベンチュリ効果を持たせ、同時に、夫々の通気孔を囲むヒートシンクに対して、通気孔の長手方向に温度差を設けることによりチムニー効果を持たせた。その結果、チムニー効果によって生じた上昇気流がベンチュリ効果によって高速化され、高速化された空気流に効率よく伝達された熱が外部に放散されることにより優れた放熱効果が得られる。
そのため、簡易な放熱構造で光源からの発熱が効率良く放熱されて光源自体の温度上昇が抑制され、温度上昇に起因する光源の発光効率の低減による発光光量の減少が抑えられると共に、同様に光源の温度上昇に起因する光源の素子劣化による発光寿命の短縮を抑制することができ、その結果、高い信頼性及び適切な照射光量を確保することができる。
実施形態に係る車両用灯具の分解斜視図である。 同じく、実施形態に係る車両用灯具の斜視図である。 実装基板の回路図である。 実施形態に係る車両用灯具の縦断面図である。 ヒートシンクに実装基板が密着支持された状態を示す図である。 熱の移動経路の説明図である。 従来例の説明図である。 同じく、従来例の説明図である。
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図6を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
図1は本発明に係る実施形態の車両用灯具の分解斜視図、図2(a)は車両用灯具を前方側から見た斜視図、図2(b)は車両用灯具を後方側から見た斜視図である。
本発明は、チムニー効果とベンチュリ効果とを有する放熱構造によって優れた放熱性を備えた車両用灯具である。
実施形態の車両用灯具1は、熱伝導性が良好な金属部材からなるヒートシンク10、マイクロビーズ・セラミックドープ等の熱伝導性・熱放射性が低い部材からなりヒートシンク10に取り付けて外部からの電力を受電するコネクタ30、ヒートシンク10に密着支持される実装基板40、ヒートシンク10に装着する透光性部材からなるインナーレンズ50及びアウターレンズ60を備えている。
そのうちヒートシンク10は、略円盤状のヒートシンク部15と、ヒートシンク部15の外縁部から立ち上がって該外縁部に沿って前方に向かって円筒状に延びる円筒部20と、ヒートシンク部15の背面側の下部から後方に向って立ち上がって所定の間隔で上下方向に互いに平行に並設された複数の平板状の放熱フィン26からなる放熱フィン部25を備えている。ヒートシンク部15には、該ヒートシンク部15の面方向に所定の間隔で配置されて上下方向に互いに平行に貫通する複数の貫通孔からなる通気孔16が設けられている。
コネクタ30は、開口を有するハウジング部31と平板状の取付部32が一体形成され、ハウジング部31内から取付部32を貫通して突出する電極端子33が設けられている。
実装基板40は、中央部に、所定の幅及び長さで直径方向に直線状に延びる貫通スリット41を有し、貫通スリット41の一方の側(下側)にはLED光源42が実装されると共に他方の側(上側)にはLED光源42の実装面と同一面に、LED光源42を駆動(点灯)する駆動回路を構成する複数の回路部品44が実装されている。なお、本実施形態においては回路部品に抵抗素子を用いているので、以下、回路部品44を「抵抗素子44」と呼称する)。
複数の抵抗素子44の配列は、複数の抵抗素子44が貫通スリット41の垂直方向に沿って所定の間隔で実装されてなる抵抗素子列が、貫通スリット41の延長方向に沿って所定の間隔で複数列配列されている。LED光源42は、隣接する抵抗素子列の中間位置の延長線上に位置している。
実装基板40の回路構成は図3(実装基板の回路図)にあるように、複数の抵抗素子(R1〜R3)、(R4〜R6)、(R7〜R9)、(R10〜R12)、(R13〜R15)、(R16〜R18)が直列に接続された直列回路が複数並列に接続されてなる抵抗素子群47とLED光源42とが直列に接続されている。
LED光源42の駆動に対して複数の抵抗素子44を用いるのは、実装基板40上にLED光源42と同様にマウンタ装置によって自動実装が可能なように表面実装型の抵抗素子(例えば、チップ抵抗)44を用いるとすると個々の抵抗素子44は定格電力が小さい場合が多く、複数の抵抗素子44で構成することにより個々の抵抗素子44における消費電力が個々の抵抗素子44の定格電力を超えないようにするためである。また、複数の抵抗素子44の総発熱量がLED光源42の発熱量よりも相対的に多くなるようにも設定されている。したがって、定格電力及び発熱量によっては、1つの抵抗素子44で対応させることも可能である。
インナーレンズ50は、略円盤状の前面部51と、前面部51の外縁部から立ち上がって該外縁部に沿って後方に向かって円筒状に延びる円筒部52と、前面部51の中央部から所定の幅及び長さで直径方向に直線状に立ち上がって後方に向って平板状に延びる立壁部(図示せず)を有している。前面部51には、立壁部の下側に、LED光源42からの出射光の配光を制御するためのレンズ部54が形成されている。
アウターレンズ60は、略円盤状の前面部61と、前面部61の周縁部から立ち上がって該周縁部に沿って後方に向かって円筒状に延びる円筒部62を有している。
次に、上述のヒートシンク10、コネクタ30、実装基板40、インナーレンズ50及びアウターレンズ60を備えた車両用灯具について、図4の縦断面図を参照して説明する。
ヒートシンク10のヒートシンク部15の背面側の下部には、後方に向けて突出した複数の放熱フィン26からなる放熱フィン部25が設けられ、上部には取付部32を介してコネクタ30が取り付けられている。
一方、ヒートシンク10のヒートシンク部15の前面15a側は、実装基板40が、貫通スリット41を水平方向に向けると共に、抵抗素子44の実装領域(以下、「抵抗素子実装領域」と呼称する)45が貫通スリット41の上側に位置し、LED光源42の実装領域(以下、「LED光源実装領域」と呼称する)43が下側に位置するように、ヒートシンク10の円筒部20内に配置されている。このとき、実装基板40は円筒部20内において、LED光源42及び抵抗素子44の実装面と反対側の面(背面)40bがヒートシンク部15の前面15aに接触(面接触)した状態にある。
また、ヒートシンク10の円筒部20内には、実装基板40をLED光源42及び抵抗素子44の実装面側から覆うようにインナーレンズ50が挿着されている。インナーレンズ50は、前面部51が実装基板40のLED光源42及び抵抗素子44の実装面に対向すると共に、LED光源42の光出射面42aの直上位置にレンズ部54が設けられている。
インナーレンズ50はまた、円筒部52がヒートシンク10の円筒部20に沿って実装基板40側に延びると共に、立壁部53の先端部が実装基板40の貫通スリット41に挿嵌されている。
これにより、実装基板40とインナーレンズ50とによって形成された閉空間が立壁部53で仕切られて2つの区画室に区画されている。具体的には、実装基板40のLED光源実装領域43とインナーレンズ50の円筒部52、前面部51及び立壁部53の夫々とによって1つの閉空間(以下、「第1区画室」と呼称する)70が形成され、実装基板40の抵抗素子実装領域45とインナーレンズ50の円筒部52、前面部51及び立壁部53の夫々とによって1つの閉空間(以下、「第2区画室」と呼称する)75が形成されている。第1区画室70及び第2区画室75は互いに略断熱的に区画されている。
インナーレンズ50の前方には、インナーレンズ50を覆うと共にヒートシンク10の円筒部20の開口を塞ぐようにアウターレンズ60が装着されている。
さらに、ヒートシンク部15には、該ヒートシンク部15の面方向に所定の間隔で配置されて上下方向に互いに平行に貫通する複数の通気孔16が設けられている。
通気孔16の夫々は、実装基板40に実装された抵抗素子44の実装位置の直背後に該抵抗素子44の縦配列に沿って延設されており、LED光源42に対しては該LED光源42の実装位置の直背後を避けた位置に延設されている(図5(ヒートシンクに実装基板が密着支持された状態を示す図)参照)。同時に、実装基板40のLED光源実装領域43の中間部近傍から上側領域の背後の位置、言い換えると、LED光源42の実装位置の直背後を避けた位置で且つLED光源42の位置を含む水平位置の背後領域の位置に断面積が小さい狭窄部16aを有し、その上方及び下方に断面積が大きい拡張部16bを有している。つまり、拡張部16bは、実装基板40の抵抗素子実装領域45の背後の位置及びLED光源実装領域43の中間部近傍から下側領域の背後の位置に設けられている。
そこで、コネクタ30で受電した電力を抵抗素子群47を介してLED光源42に通電して駆動(点灯)することにより、LED光源42から出射した光は、前方に位置するインナーレンズ50のレンズ部54を通して配光制御され、配光制御された光は前方に位置するアウターレンズ60を透過して外部に向けて出射される。
同時に図6(熱の移動経路の説明図)に示すように、LED光源42及び抵抗素子群47を構成する夫々の抵抗素子44は通電によって発熱する。通電によるLED光源42からの発熱は、その一部がLED素子42が直接触れている第1区画室70内の空気に伝達され、受熱して暖められた空気によって第1区画室70内の温度が上がる。また、LED光源42からの発熱の一部は、LED光源42が実装された実装基板40のLED光源実装領域43に伝導される。
このとき、第1区画室70は、その上側に位置する第2区画室75に対して実装基板40の貫通スリット41及びインナーレンズ50の立壁部53によって熱的に仕切られているため、第1区画室70内の暖気はほぼLED光源42からの発熱によるものである。
そして、LED光源42からの発熱のうち、実装基板40のLED光源実装領域43に伝導された熱は、直接ヒートシンク10のヒートシンク部15の、実装基板40のLED光源実装領域43が密着支持された領域(以下、「第1領域」と呼称する)17に伝導され、第1区画室70内の熱も実装基板40のLED光源実装領域43を介して同様にヒートシンク10のヒートシンク部15の第1領域17に伝達される。
一方、通電による抵抗素子群47からの発熱は、その一部が抵抗素子群47が直接触れている第2区画室75内の空気に伝達され、受熱して暖められた空気によって第2区画室75内の温度が上がる。そして、第2区画室75内に位置する暖気は、周囲に熱伝導性が低い部材(例えば、コネクタ)を配置して保温効果を持たせている。また、抵抗素子群47からの発熱の一部は、抵抗素子群47が実装された実装基板40の抵抗素子実装領域45に伝導される。
このとき、第2区画室75は、その下側に位置する第1区画室70に対して実装基板40の貫通スリット41及びインナーレンズ50の立壁部53によって熱的に仕切られているため、熱に弱いLED光源42が収容された第1区画室70に対する熱の移動が防止されている。したがって、第2区画室75内の暖気はほぼ抵抗素子群47からの発熱によるものである。
そして、抵抗素子群47からの発熱のうち、実装基板40の抵抗素子実装領域45に伝導された熱は、直接ヒートシンク10のヒートシンク部15の、実装基板40の抵抗素子実装領域45が密着支持された領域(以下、「第2領域」と呼称する)18に伝導され、第2区画室75内の熱も、実装基板40の抵抗素子実装領域45を介して同様にヒートシンク10のヒートシンク部15の第2領域18に伝達される。
この場合、LED光源42の駆動時の抵抗素子群47の総発熱量はLED光源42の発熱量よりも相対的に多くなるように設定されているため、実装基板40の抵抗素子実装領域45の温度はLED光源実装領域43の温度よりも高く、抵抗素子群47が収容された第2区画室75内の温度はLED光源42が収容された第1区画室70内の温度よりも高い。
したがって、ヒートシンク10のヒートシンク部15の第2領域18の温度は、該第2領域18の下側に位置する第1領域17の温度よりも高く、両者の間には温度差が生じている。
また、ヒートシンク部15の背面側の下部、つまり、ヒートシンク部15の第1領域17には放熱フィン部25が設けられている。そのため、第1領域17の熱が放熱フィン部25で放熱されるため、第2領域18と第1領域17との温度差は更に大きくなっている。
ヒートシンク10のヒートシンク部15に設けられた複数の通気孔16は、下側の開口(吸気口)16cからヒートシンク部15の第1領域17の中間部近傍までの間に位置する部分に断面積が大きい拡張部(以下、「第1拡張部」と呼称する)16baを有し、第1領域17の中間部近傍(第1拡張部16baの上端部)から立壁部53の背後近傍までの間に位置する部分に断面積が小さい狭窄部16aを有し、立壁部53の背後近傍(狭窄部16aの上端部)から上側の開口(排気口)16dまでの間に位置する部分に断面積が大きい拡張部(以下「第2拡張部」と呼称する)16bbを有している。
すると、ヒートシンク部15の、第2領域18よりも低温の第1領域17に位置する通気孔16の第1拡張部16ba内及び狭窄部16a内の受熱空気は、放熱フィン部25で放熱されて温度が下がって密度が高くなり、第2領域18に位置する通気孔16の第2拡張部16bb内の受熱空気は、放熱が抑制されて高温が保持されることにより低い密度が保たれる。
そのため、高温低密度の軽い空気の上昇及び上側の排気口16dからの排出によって、下側の吸気口16cから通気孔16内に低温高密度の重い空気が吸入される。つまり、通気孔16内を流動する空気に意識的に密度差を生じさせることにより、チムニー効果を促進させて流動空気の受熱量の増大を図って放熱効果を向上させた。
なお、チムニー効果(煙突効果)の一般的な式は、
Q=C・A・√(2・g・h・(Ti−To)/Ti)
Q:煙突効果による流速(m3・s-1)
C:流量係数(0.65〜0.7)
A:煙突の断面積(m2)
g:重力加速度(9.8m・s-2)
h:煙突の高さ(m)
To:外気の絶対温度(K)
Ti:煙突内の平均温度(K)
で表される。
本実施形態において、放熱効果の元になる流動空気の流速Qを高めるためには、煙突(通気孔)の断面積A、煙突(通気孔)の高さh及び煙突(通気孔)内の平均温度Tiを上げる必要があるが、通気孔の断面積A及び高さhは灯具サイズにより制約があるため通気孔内の平均温度Tiを上げることにより対応することで流速を高めて放熱効果の向上を図った。
更に、通気孔16を、断面積が大きい拡張部16b(16ba、16bb)と断面積が小さい狭窄部16aで構成し、特に、狭窄部16aの位置をLED光源42の位置の背後の位置とした。これにより、ベンチュリ効果によって高速化された気流が、LED光源42から発せられて実装基板40及びヒートシンク10のヒートシンク部15の最短の伝導経路を経て到達した熱を受熱するため、効率的な放熱効果を得ることができる。
以上のように、本発明はヒートシンク10のヒートシンク部15に複数の通気孔16を設け、通気孔16の夫々に対して、断面積が大きい拡張部16aと断面積が小さい狭窄部16bで構成することによりベンチュリ効果を持たせ、同時に、夫々の通気孔16を囲むヒートシンク部に対して、通気孔16の長手方向に温度差を設けることによりチムニー効果を持たせた。
その結果、チムニー効果によって生じた上昇気流がベンチュリ効果によって高速化され、高速化された空気流に効率よく伝達された熱が外部に放散されることにより優れた放熱効果が得られる。そのため、簡易な放熱構造でLED光源42からの発熱が効率良く放熱されてLED光源42自体の温度上昇が抑制され、温度上昇に起因するLED光源42の発光効率の低減による発光光量の減少が抑えられると共に、同様にLED光源42の温度上昇に起因するLED光源42の素子劣化による発光寿命の短縮を抑制することができ、その結果、高い信頼性及び適切な照射光量を確保することができる。
なお、通気孔16を複数設けたのは、通気孔16の内周面の総面積を増やすことにより、通気孔16内を流れる空気流と通気孔16の内周面との接触面積を増やして放熱効率を高めるためである。
また、複数の抵抗素子44の総発熱量がLED光源42の発熱量よりも相対的に少ない場合は、放熱構造や保温構造を工夫して発熱量の比を反転することによりチムニー効果が得られるようにする。また、空気抵抗の低い、インタークーラー等で、吸気口から流入する空気の温度を下げることにより通気孔内の空気流の温度差をより大きくしてチムニー効果による放熱効率をさらに高めることもできる。
1… 車両用灯具
10… ヒートシンク
15… ヒートシンク部
15a… 前面
16… 通気孔
16a… 狭窄部
16b… 拡張部
16ba… 第1拡張部
16bb… 第2拡張部
16c… 下側開口(吸気口)
16d… 上側開口(排気口)
17… 第1領域
18… 第2領域
20… 円筒部
25… 放熱フィン部
26… 放熱フィン
30… コネクタ
31… ハウジング部
32… 取付部
33… 電極端子
40… 実装基板
40b… 背面
41… 貫通スリット
42… LED光源
42a… 光出射面
43… LED光源実装領域
44… 回路部品(抵抗素子)
45… 抵抗素子実装領域
47… 抵抗素子群
50… インナーレンズ
50a… 外周面
51… 前面部
52… 円筒部
53… 立壁部
54… レンズ部
60… アウターレンズ
61… 前面部
62… 円筒部
70… 第1区画室
75… 第2区画室

Claims (9)

  1. 金属製のヒートシンクと、
    前記ヒートシンクに取り付けられて、光源及び該光源の駆動回路を構成する回路部品が実装されてなる実装基板と、
    前記実装基板を、前記光源及び回路部品の実装面側から覆うように前記ヒートシンクに装着されたカバーレンズと、
    を備え、
    前記ヒートシンクは、複数の通気孔が所定の間隔で上下方向に平行に並設されると共に夫々の前記通気孔は断面積が大きい拡張部と断面積が小さい狭窄部を有し、
    前記実装基板は、前記ヒートシンクの、前記複数の通気孔の並設領域上に取り付けられ、中央部に水平方向に延設された貫通スリットを有すると共に前記貫通スリットの上側に発熱量の多い回路部品が実装され、下側に前記回路部品に比べて発熱量が少ない光源が実装されており、
    前記基板と前記カバーレンズとによって互いに略断熱的に区画された、前記光源を収容する第1区画室と前記回路部品を収容する第2区画室が形成されていることを特徴とする車両用用具。
  2. 前記カバーレンズは、略円盤状の前面部、前記前面部の外縁部から延びる円筒部及び前記前面部の中央部から平板状に延びる立壁部を有しており、前記前面部及び前記円筒部で覆われた前記実装基板が、前記立壁部の先端部が前記実装基板の貫通スリットに挿嵌されることによって前記2つの区画室に区画されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記ヒートシンクは、前記第1区画室の、前記通気孔を挟んだ反対側に、所定の間隔で上下方向に互いに平行に並設された複数の平板状の放熱フィンからなる放熱フィン部を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用灯具。
  4. 前記ヒートシンクは、前記第2区画室の、前記通気孔を挟んだ反対側に、熱伝導性が低い部材からなるコネクタが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の車両用灯具。
  5. 前記夫々の通気孔は、前記狭窄部が前記光源の位置を含む水平位置の背後領域に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の車両用灯具。
  6. 前記夫々の通気孔は、前記光源に対して該光源の実装位置の直背後を避けた位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の車両用灯具。
  7. 前記回路部品は複数個からなり、前記貫通スリットの垂直方向に沿って所定の間隔で実装されてなる回路部品列が、前記貫通スリットの延長方向に沿って所定の間隔で複数列配列されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の車両用灯具。
  8. 前記夫々の通気孔は、前記回路部品列の夫々の直背後の位置に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の車両用灯具。
  9. 前記光源はLED、前記回路部品は抵抗素子であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の車両用灯具。
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