JP6542074B2 - シャシダイナモ装置 - Google Patents

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本発明は、室内において試験車両の模擬走行試験等を行うために用いられるシャシダイナモ装置に関するものである。
例えば車両が排ガス規制の基準を満たしているか等を試験するためにシャシダイナモ装置上において試験車両を所定の走行モードで走行させつつ、試験車両から排出される排ガスの測定が行われている(特許文献1参照)。
特開2002−71527号公報
ところで、上述したような排ガス試験の結果は同じ車両であっても、例えばCO2排出量から燃費試験を行った場合に、連日試験が行われている平日の燃費試験結果と、試験が長時間連続して休止される休日を経て試験が再開される月曜日の初回の燃費試験結果とは傾向が異なっていた。
この原因は長い間不明であったが、本出願人は試験車両のタイヤが載置される回転ドラムの温度は休日の間に下がってしまい、平日と休日明けでは回転ドラムの温度が異なることで摩擦等の試験条件が大きく異なることが原因であることが判明した。
すなわち、平日でも夜間は試験が休止されるため、平日の初回の試験条件と休日明けの初回の試験条件はほぼ同じものであると従来考えられていた。ところが、平日は走行試験中のタイヤと回転ドラムとの間の摩擦により回転ドラムの温度が上昇した状態となる。しかも、回転ドラムはその質量が大きく冷えにくいため、平日夜間の休止時間程度では十分に冷めず、翌日の初回試験までほぼ同じ温度で保温された状態となる。一方、土日等の長期間連続して走行試験が行われない場合には、回転ドラムがタイヤとの摩擦によって加熱されず、冷却され続けるために回転ドラムの温度が十分に低下していることが原因であることが判明した。
本発明は上述したような従来解決されていなかった技術課題を解決するためになされたものであり、平日と休日明けの試験結果に大きな違いが表れないようにすることができるシャシダイナモ装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係るシャシダイナモ装置は、試験車両のタイヤが側周面に載置される回転ドラムと、前記回転ドラムの側周面において前記タイヤが載置されるタイヤ載置領域を少なくとも加熱する加熱機構と、を備えたものである。
このようなものであれば、前記回転ドラムの側周面が前記加熱機構によって加熱され、平日でも休日明けでも同じ温度にして試験条件を常に一定にすることができ、車両試験の結果が試験のタイミングによって試験結果が変わってしまうのを防ぐことができる。
前記回転ドラムの側周面を短時間で試験条件に合った所定温度まで加熱することができ、しかも熱伝達によるロスがほとんどなく、加熱に必要となるエネルギーも大幅に低減することができるようにするには、前記加熱機構が、前記回転ドラムの側周面を非接触で加熱する誘導加熱方式のものであればよい。このようなものであれば、前記回転ドラムの表面自体を発熱させて加熱することもできるので、例えば温風等で前記回転ドラムを加熱する場合と比較するとエネルギー効率がよい。したがって、休日を経て前記回転ドラムが冷えている場合であっても、例えば従来から設定されている段取り時間内で前記回転ドラムの表面の温度を所定温度にし、試験結果の傾向が大きく変化するのを防ぐことができる。
少なくとも前記試験車両のタイヤと前記回転ドラムの表面が接触する部分を効率よく加熱して所定温度で保つことができるようにするには、前記加熱機構が、前記回転ドラムの側周面に対して半径方向に離間させて設けられたコイルと、電源電圧を所定の高周波電圧に変換して前記コイルに印加するインバータと、前記回転ドラムの側周面の表面温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定される測定温度が、予め設定された所定温度で保たれるように前記インバータを制御する制御部と、を備えたものであればよい。
前記回転ドラムにおいてタイヤが接触する部分を前記加熱機構によって十分に加熱できるようにするには、前記コイルが、前記回転ドラムのタイヤ載置領域に対向するように配置されていればよい。
必要となる前記コイルの長さを小さくでき、規格品を使用しやすくして製造コストを低減できるとともに、前記回転ドラムの側周面について円周方向の温度分布が均一にしやすくするには、前記コイルが複数設けられており、各コイルが前記回転ドラムの回転方向に対して所定角度ずらして均等に配置されていればよい。
温度に関する試験条件を一定に保てるようにしつつ、前記インバータから発生する電磁波ノイズの影響が設定や試験内容に影響を与えないようにするには、前記インバータからの前記制御部が、前記車両試験中は前記インバータを停止させるものであればよい。
常に試験結果の傾向がほぼ一定で保たれるようにするための具体的な温度設定としては、前記所定温度が、35℃以上45℃以下に設定されたものであればよい。
このように本発明に係るシャシダイナモ装置は、前記誘導加熱装置により前記回転ドラムの表面全体を短時間かつ少ないエネルギー消費で回転ドラムの表面の温度を所定温度に保つことができる。したがって、休日等を経て回転ドラムが冷えている場合でもすぐに連続して試験が行われている状態に戻すことができ、試験結果の傾向が大きく変化するのを防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る車両試験システム及びシャシダイナモ装置を示す模式図。 同実施形態におけるシャシダイナモ装置の構成を示す模式図。 同実施形態における回転ドラムとコイルを示す模式的斜視図。 同実施形態の第1変形例におけるシャシダイナモ装置のコイルの配置を示す模式図。 同実施形態の第2変形例におけるシャシダイナモ装置のコイルの配置を示す模式図。 同実施形態の第3変形例におけるシャシダイナモ装置のコイルの配置を示す模式図。
以下に、本発明の一実施形態に係るシャシダイナモ装置について各図を参照しながら説明する。
本実施形態のシャシダイナモ装置100は車両試験システム200に用いられるものである。
まず、この車両試験システム200の概要について説明する。
車両試験システム200は、セルと称される室内で自動車を所定の運転モードで走行試験し、そのときの排ガス分析や燃費測定等を行うためもので、図1にその全体構成を示すように、互いに気密に区画された計測室とテスト室とに分かれて配置された、シャシダイナモ装置100、排ガス測定装置3、測定管理装置4等を備えている。
シャシダイナモ装置100は、例えば1軸式のもので、車両Vの駆動輪を載せる回転ドラム1等を有するダイナモ本体と、ドラムを制御して車両Vに路上と同様な走行負荷を与えるダイナモ制御装置(図示しない)とを具備するものである。このダイナモ制御装置は、例えばCPU、メモリ等からなるコンピュータシステムを利用して構成してあり、外部との間で制御信号やデータ等を相互に通信できる機能を有する。なお、この図1では2WD、FF車用のものを示しているが、もちろん4WDに対応できるように回転ドラム1を前後に一対備えたものでも構わないし、2軸式のもので構わないのは言うまでもない。
排ガス測定装置3は、測定原理の異なる複数のガス分析計を搭載しており、エンジン排ガス中に含まれるHC、NO、CO、CO等の各成分を各別に連続測定することが可能なものである。なお本実施形態では、排ガスを大気で希釈し希釈された排ガスをサンプルガスとして一定の容量でサンプリングする排ガス定容量試料採取装置5と組み合わせることにより、単位走行距離あたりのCO、HC、NOなどの重量測定も行えるように構成してある。この排ガス測定装置3は、CPU、メモリ等を利用して構成したコンピュータシステムを備え、外部との間で制御信号やデータ等を相互に通信できる機能を有する。
測定管理装置4は、例えばCPU、メモリ、通信ポートなどからなる本体部と、ディスプレイ、入力手段等からなるコンソールとを備えたコンピュータシステムである。そして、前記ダイナモ制御装置や排ガス測定装置3との間で、LAN等のネットワークNTを介してデータの授受を行い、ダイナモ制御装置や排ガス測定装置3あるいは他の機器の統括的な制御やデータ取得を行うことができるようにしてある。なお、車両試験は排ガス測定に限られるものではなく、例えば燃費計測を行うものであってもよい。
具体的に説明すると、この測定管理装置4の本体部には、各機器(機器とは装置、あるいは装置を構成する要素を含む概念である)が登録してあり、登録された機器の稼動状態や測定結果、アラーム情報等を、数値やテキスト、グラフィックなどで前記ディスプレイに表示するとともに、各機器の稼動状態等を、前記入力手段を用いて制御できるようにしてある。制御とは、例えば、シャシダイナモ装置100であれば、動作の開始/停止、負荷の設定、変更などであり、排ガス測定装置3であれば、各ガス分析計についての初期設定、測定の開始/停止、測定条件の変更、校正、ブロワのON/OFFなどである。
次に前記シャシダイナモ装置100の詳細について説明する。
前記シャシダイナモ装置100は、図1に示すように試験車両Vのタイヤが側周面に載置される回転ドラム1と、前記回転ドラム1の側周面を非接触で加熱する加熱機構2と、を備えたものである。
前記回転ドラム1は、所定の厚みを有した概略円筒状の金属ロールであって、モータやフライホイールによって試験車両Vに対して予め設定された負荷を与えるものである。前記回転ドラム1は、図1に示されるようにその側周面の一部がテスト室の床面の開口から外側へと露出させてあり、その大部分が床面の下に収容してある。また、図2に示すように前記回転ドラム1の側周面中央部には前記試験車両Vのタイヤが載置されるタイヤ載置領域11を設定してある。前記タイヤ載置領域11はそれぞれ軸方向の幅寸法が試験車両Vの車幅と略同じ又は車幅よりも大きく設定してある。
前記加熱機構2は、前記回転ドラム2を試験走行時よりも低速で回転させながら非接触で当該回転ドラム2を加熱するものである。なお、前記加熱機構2による前記回転ドラム1を加熱する際の回転速度は特に本実施形態の速度に限られるものではない。前記加熱機構2は、図1乃至図3に示すように前記回転ドラム1の側周面に対して半径方向に離間させて設けられたコイルCと、電源電圧を所定の高周波電圧に変換して前記コイルCに印加するインバータ22と、前記回転ドラム1の側周面の表面温度を測定する温度センサ21と、前記温度センサ21で測定される測定温度が、予め設定された所定温度で保たれるように前記インバータ22を制御する制御部と、を備えたものである。
前記コイルCは、図2及び図3に示すように前記回転ドラム1の軸方向に延びる概略棒状の部材であり、本実施形態では前記回転ドラム1の側周面中央部に対してその側周面が対向するように設けてある。また、前記コイルCは図2及び図3に示すように底面側から視た場合に左右に2つに分割して配置してあり、第1コイルC1と第2コイルC2とからなる。図2に示すように第1コイルC1及び第2コイルC2は前記タイヤ載置領域11内の軸方向全域に亘って設けてあるとともに、中央部において第1コイルC1と第2コイルC2は軸方向に重複する部分があるように配置してある。このようにして前記回転ドラム1の中央部から軸方向外側に進むにつれて表面温度に若干の勾配が発生するようにしてある。
前記インバータ22は、例えば50hz又は60hz、三相200Vの商用の電源電圧を20khzから50khzの高周波電圧に変換し、前記コイルCに対して供給するものである。このような高周波が前記コイルCに供給されるとコイルCの周りにおいて前記回転ドラム1の表面を通過する磁力線が発生する。そして、この磁力線により前記回転ドラム1の表面において発生する渦電流のジュール熱により前記回転ドラム1の表面自体が発熱することになる。
前記温度センサ21は、例えば前記回転ドラム1の表面温度を非接触で測定可能な放射温度計である。また、前記温度センサ21は前記回転ドラム1の側周面において前記試験車両Vのタイヤが載置される部分の温度を測定するように設置してある。なお、前記温度センサ21は放射温度計に限られるものではなく、熱電対等の接触式の温度計を用いても構わない。
前記制御部は、前記測定管理装置4の機能モジュールの一つであって、前記温度センサ21で測定される測定温度と、予め設定される目標値である所定温度との偏差に基づいて前記インバータ22をフィードバック制御する制御器としての機能を司るものである。ここで、目標値として所定温度には35℃以上45℃以下が設定される。この値については、適宜変更可能なものであり、平日において車両試験が連続して行われている時に前記回転ドラム1と前記試験車両Vのタイヤとの間の摩擦により発生する熱で決まる温度の平均値等を設定すればよい。このようにして、休日を経た後でも通常の試験条件に近い状態を実現できるようにしてある。なお、この所定温度については季節や気温等の条件に応じて適宜変更して設定してもよい。
また、前記制御部は前記加熱機構2の動作のオンオフについても制御するように構成してある。より具体的には、前記加熱機構2は前記回転ドラム1により車両試験が行われる前の準備期間中のみ前記回転ドラム1を加熱するように構成してある。ここで、車両試験とは車両の暖機運転や走行試験を含む概念である。一方、実際の試験中や、排ガス測定装置3の暖機運転中には前記インバータ22を稼働させることにより発生する電磁波ノイズが悪影響を与えないように前記加熱機構2はオフ状態となる。すなわち、前記制御部が、車両試験前において前記回転ドラム1の暖機運転中には前記インバータ22を動作させて前記コイルCに前記回転ドラム1の側周面を加熱させ、前記車両試験中又は測定器の暖機運転中は前記インバータ22を停止させるように構成してある。ここで、前記インバータ22を停止させるとは前記加熱機構2全体の電源を落とすように構成してあってもよいし、インバータ22に対する電流遮断回路を動作させるようなものであってもよい。
このように構成されたシャシダイナモ装置100によれば、前記加熱機構2によって前記試験車両Vのタイヤが接触する前記回転ドラム1の側周面の全体を均一に加熱することできるので、短時間で試験条件に合った所定温度まで加熱することができる。しかも、前記加熱機構2であれば前記回転ドラム1の表面自体を発熱させて加熱することができるので、熱伝達によるロスがほとんどなく、加熱に必要となるエネルギーも大幅に低減することができる。
また、このように前記回転ドラム1の加熱におけるエネルギー効率を良くするとともに加熱時間を短期化できるので、例えば車両試験の休止される休日を経た後でも前記回転ドラム1の表面温度を平日において連続して車両試験が行われているときの表面温度にすぐに戻すことができる。
したがって、車両試験の結果に表れる傾向が日によって大きく異なってしまうことを防ぎ、試験結果の信頼性を向上させることができる。
さらに、前記第1コイルC1及び前記第2コイルC2が前記回転ドラム1の回転方向に対してずらして設けてあるので、前記回転ドラム1の表面を均一に加熱しやすい。
加えて、前記加熱機構2は測定装置の暖機運転中や車両試験中には動作しないように構成してあり、電磁波ノイズの影響が各機器に表れないようにできる。また、試験前に前記回転ドラム1を加熱するだけでも、以降車両試験を連続して行っていれば試験車両Vのタイヤと前記回転ドラム1の表面との間の摩擦熱で所定温度の近傍で保つことが可能である。したがって、前記加熱機構2により前記回転ドラム1の加熱を行わなくても試験条件が大きく変化することは自然と防がれる。
次に本発明のその他の実施形態について説明する。
前記実施形態では、前記コイルCは2つに分割されて配置していたが、より複数に分割してもよいし、1つのコイルにより回転ドラム1の表面を加熱するようにしてもよい。
前記制御部については、測定管理装置4を用いて実現していたが、別途コンピュータや制御器を用意してその機能を実現するようにしてもよい。前記回転ドラム1は1軸式のものに限られず、1つのタイヤの前を2つの回転ドラム1で挟み込む2軸式のものであってもよい。さらに、前記加熱機構2は非接触の誘導加熱方式のものに限られず、赤外線加熱方式やその他のヒータや温風によって前記回転ドラムの側周面を加熱するようにしてもよい。また、前記加熱機構2が前記回転ドラム1の側周面の外側から加熱するものに限られず、例えば前記回転ドラム1の内部に前記加熱機構2の一部又は全部が設けられており、内部から前記回転ドラム1の側周面表面を加熱するようにしてもよい。
前記実施形態では車両試験前のみ前記加熱機構2を動作させるようにしていたが、前記温度センサ21で測定される温度が大きく低下した場合には試験を中断して再度加熱するようにしてもよい。
前記実施形態ではタイヤ載置領域にのみコイルCを対向させ、当該タイヤ載置領域11全体のみが加熱されるようにして必要となるエネルギーを低減していたが、前記回転ドラム1の表面全体とコイルCが対向するようにしてもよい。また、図4に示すように前記回転ドラム1の側周面のタイや載置領域11において試験車両Vのタイヤが載置される2つの離間した各部分のみ加熱できるように第1コイルC1及び第2コイルC2をそれぞれ対向させるようにしてもよい。言い換えると、タイヤ載置領域11を2つ設定し、それぞれのタイヤ設置領域11の軸方向の幅寸法を試験車両Vのタイヤ幅と略同じ又はタイヤ幅よりも大きくなるように設定してもよい。このようにすることで、回転ドラム1の側周面において温める面積を必要最小限とし、加熱に必要となる熱量を減らし、省電力を実現できる。
前記コイルCは1つであってもよいし、2つに限られるものではない。例えば図5に示されるように第1コイルC1、第2コイルC2、第3コイルC3、第4コイルC4のように2つよりも多い個数を前記回転ドラム1の側周面に対向させて設けてもよい。また、複数のコイルを回転ドラムの回転方向に対して所定角度ずらすとともに各コイルCの加熱領域が重なるように配置してもよい。
また、複数のコイルCを回転ドラム1の回転方向にずらして配置する場合、図6(a)及び図6(b)に示されるように回転方向に対して均等に配置されるようすれば、回転ドラム1の側周面を均一に加熱できる。このため、回転ドラム1の側周面を回転方向に沿って見た場合に温度むらが生じするのを防ぐこともできる。より具体的には図6(a)及び図6(b)では床面の下でのみコイルCを設置できるように回転方向に180度ごと、または120度ごとにコイルCを配置してある。これらのようなものであれば回転ドラム1において床面から外部に露出している部分に対してコイルCを対向するように配置しないようにしつつ、均等な加熱を実現できる。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な実施形態の組み合わせや変形を行っても構わない。
200・・・車両試験システム
100・・・シャシダイナモ装置
1 ・・・回転ドラム
11 ・・・タイヤ載置領域
2 ・・・加熱機構
C ・・・コイル
C1 ・・・第1コイル
C2 ・・・第2コイル
21 ・・・温度センサ
22 ・・・インバータ
3 ・・・排ガス分析装置
4 ・・・測定管理装置

Claims (7)

  1. 試験車両のタイヤが側周面に載置される回転ドラムと、
    前記回転ドラムの側周面において前記タイヤが載置されるタイヤ載置領域を少なくとも加熱する加熱機構と、を備え
    前記加熱機構が、
    前記回転ドラムの側周面に対して半径方向に離間させて設けられたコイルと、
    電源電圧を所定の高周波電圧に変換して前記コイルに印加するインバータと、
    前記回転ドラムの側周面の表面温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサで測定される測定温度が、予め設定された所定温度で保たれるように前記インバータを制御する制御部と、を備えたシャシダイナモ装置。
  2. 前記加熱機構が、前記回転ドラムの側周面を非接触で加熱する誘導加熱方式のものである請求項1記載のシャシダイナモ装置。
  3. 前記コイルが、前記回転ドラムのタイヤ載置領域に対向するように配置されている請求項1又は2に記載のシャシダイナモ装置。
  4. 前記コイルが複数設けられており、各コイルが前記回転ドラムの回転方向に対して所定角度ずらして均等に配置されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のシャシダイナモ装置。
  5. 前記制御部が、前記車両に対する車両試験中又は測定器の暖機運転中は前記インバータを停止させる請求項1〜4のいずれか1項に記載のシャシダイナモ装置。
  6. 前記所定温度が、35℃以上45℃以下に設定された請求項1〜5のいずれか1項に記載のシャシダイナモ装置。
  7. 試験車両のタイヤが側周面に載置される回転ドラムと、
    前記回転ドラムの側周面において前記タイヤが載置されるタイヤ載置領域を少なくとも加熱する加熱機構と、を備え、
    前記加熱機構が、前記車両に対する車両試験が行われる前にのみ前記回転ドラムを加熱し、前記車両試験中には前記回転ドラムを加熱しないように構成されたシャシダイナモ装置。
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