JP6541555B2 - ポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法に関し、詳しくは、建築物の壁、床、屋根等の断熱材として好適に使用可能な発泡断熱板等として使用可能なポリスチレン系樹脂発泡板を、環境適合性に優れる物理発泡剤を用いて、安定して製造可能なポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法に関するものである。
ポリスチレン系樹脂発泡板(以下、単に「発泡板」ともいう。)は、優れた断熱性及び機械的強度を有することから、断熱材等として広く使用されている。このような板状の発泡板は、一般に押出機中でポリスチレン系樹脂を加熱溶融した後、得られた溶融物に物理発泡剤を圧入、混練して得られる発泡性溶融樹脂混練物を、押出機先端に付設されたフラットダイ等から低圧域に押出発泡し、成形具により板状に成形することにより製造されている。
従来、ポリスチレン系樹脂発泡板の製造に用いられる物理発泡剤としては、ジクロロジフルオロメタン等の塩化フッ化炭化水素(CFC)が使用されていた。CFCは、発泡性溶融樹脂混練物を発泡させやすく、また、製造した発泡板中に、CFCが長期に亘って残存するため、発泡板の熱伝導率の低減に寄与するものであった。しかしながら、CFCはオゾン層の破壊に影響を与えることから、現在では、CFCに代わりオゾン破壊係数が0(ゼロ)であり、地球温暖化係数も小さい、ブタンに代表される炭素数3〜6の飽和炭化水素が広く用いられている。
ところが、ブタン等の飽和炭化水素は、発泡板中に残存して熱伝導率の低減に寄与するものであるが、同時に燃焼しやすい性質を有しているため、多量に使用した場合、発泡板の難燃性を維持するためには難燃剤の使用量を増加させる必要があり、発泡板製造時において、コスト高に繋がるおそれや、発泡性溶融樹脂混練物の押出発泡性が低下するおそれがある。そのため、その使用量については制限を受けるものであった。
一方、高発泡倍率の発泡板を製造する方法として、環境適合性に優れると共に、発泡板からの散逸が早い、エーテルを飽和炭化水素と併用することが提案されている。具体的には、特許文献1、2には、発泡剤として、特定比率の炭素数3〜5の飽和炭化水素とジメチルエーテル等のエーテルとを用いることが記載されている。
ここで、ジメチルエーテルは、易散逸性の物理発泡剤の中でも、特に押出発泡性に優れた発泡剤であるが、非常に燃焼しやすい性質を有するため、多量に使用すると、発泡板製造時において発泡板から散逸したジメチルエーテルが静電気により着火する可能性が高まり、安全性の面で課題を残すものであった。また、ジメチルエーテルは易散逸性ではあるが、そのうちの一部は発泡板中に残存するため、多量に使用すると発泡板の難燃性を低下させるおそれがあった。
このような問題に対し、ジメチルエーテルの使用量を削減する技術として、例えば、特許文献3には、発泡剤としてイソブタン、ジメチルエーテル、アルコール及び二酸化炭素の4種類の発泡剤を特定比率で用いることが記載されている。
特開平11−158317号公報 国際公開第99/054390号 特開2006−188654号公報
しかしながら、特許文献3の製造方法の場合、一定の発泡倍率以上で、特に、厚みの厚い発泡板を製造する際の製造安定性に関しては改善の余地を残すものであった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、環境適合性に優れた発泡剤を用いて、難燃性や断熱性に優れると共に、外観が良好な発泡板を安定に製造することができるポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法を提供することを課題としている。
本発明は、以下に記載のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法を提供する。
第1に、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法は、ポリスチレン系樹脂、物理発泡剤及び難燃剤を混練してなる発泡性溶融樹脂組成物を押出して板状に成形する工程を含む、見掛け密度20kg/m以上40kg/m未満のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法であって、物理発泡剤として、45mol%以上60mol%以下の炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)、5mol%以上40mol%以下のジメチルエーテル(B)、5mol%以上40mol%以下のトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)、及び35mol%以下(0を含む)のその他の物理発泡剤(D)(ただし、(A)、(B)、(C)、及び(D)の合計量を100mol%とする)からなる発泡剤を用い、かつ、物理発泡剤の総配合量がポリスチレン系樹脂1kgに対して1.0〜2.0molであることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法。
第2に、上記第1の発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法において、前記その他の物理発泡剤(D)が、水、エタノール、及び二酸化炭素から選択される少なくとも1種の物理発泡剤であることが好ましい。
第3に、上記第1又は第2の発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法において、前記その他の物理発泡剤(D)として、エタノール水溶液を含む発泡剤を用い、かつ、該エタノール水溶液中のエタノールと水とのmol比率(エタノール:水)が0.1:1〜0.6:1であることが好ましい。
第4に、上記第1から第3のいずれかの発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法において、前記難燃剤は、臭素化ブタジエン−スチレン系共重合体を含むことが好ましい。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法によれば、発泡剤として、炭素数3〜6の飽和炭化水素、ジメチルエーテル、及びトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む発泡剤を用いると共に、これらを特定の割合とすることにより、見掛け密度20kg/m以上40kg/m未満の範囲に亘って、難燃性や熱伝導率に優れ、外観が良好な発泡板を安定に製造することができる。
<発泡板の製造方法>
以下、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法について詳細に説明する。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法は、ポリスチレン系樹脂、物理発泡剤及び難燃剤を混練してなる発泡性溶融樹脂組成物を押出して板状に成形する工程を含み、見掛け密度20kg/m以上40kg/m未満のポリスチレン系樹脂発泡板が製造される。
具体的には、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法では、例えば、ポリスチレン系樹脂と、難燃剤と、必要に応じて配合される気泡調整剤等の添加剤とを押出機に供給して加熱、混練し、さらに物理発泡剤を圧入して混練した後、発泡適性温度に冷却して発泡性溶融樹脂組成物とする。そして、この発泡性溶融樹脂組成物をフラットダイを通して低圧域に押出して発泡させると共に、成形具により板状に成形(賦形)することによりポリスチレン系樹脂発泡板を得ることができる。板状の賦形は、例えば、ダイの下流に配置された上下一対の板状体からなる成形型や、成形ロール等の成形具を通過させることにより行うことができる。
<ポリスチレン系樹脂>
本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法で用いられるポリスチレン系樹脂としては、例えばポリスチレンや、スチレン単位成分を50モル%以上含むスチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−メチルスチレン共重合体、スチレン−ジメチルスチレン共重合体、スチレン−エチルスチレン共重合体、スチレン−ジエチルスチレン共重合体等から選択される1種又は2種以上を例示することができる。これらの中では、ポリスチレンを好適に用いることができる。なお、ポリスチレンには、スチレン単位成分以外に、多官能性単量体や多官能性マクロモノマー等の分岐化剤による単位成分が含まれていてもよい。
(その他の重合体)
ポリスチレン系樹脂は、本発明の目的、効果が達成される範囲内において、その他の重合体を含むものであってもよい。その他の重合体としては、ポリエチレン系樹脂(エチレン単独重合体及びエチレン単位成分含有量が50モル%以上のエチレン系共重合体の群から選択される1種又は2種以上の混合物)、ポリプロピレン系樹脂(プロピレン単独重合体及びプロピレン単位成分含有量が50モル%以上のプロピレン系共重合体の群から選択される1種又は2種以上の混合物)、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル等の熱可塑性樹脂や、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体水添物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体水添物、スチレン−エチレン共重合体等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの他の重合体は、ポリスチレン系樹脂中で50質量%未満となるように、好ましくは30質量%以下となるように、さらに好ましくは10質量%以下となるように、目的に応じて混合することができる。
また、発泡板の断熱性を高めるために、ポリスチレン系樹脂として、非晶性ポリエチレンテレフタレート系共重合体を含むものを使用することができる。この場合、非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂は、ポリスチレン系樹脂中に5質量%以上50質量%未満となるように配合することが好ましい。
また、ポリスチレン系樹脂は、発泡性や成形性の観点から、その溶融粘度(200℃、剪断速度100sec−1の条件下)が500〜2500Pa・s程度のものを用いることが好ましく、より好ましくは600〜2000Pa・s、さらに好ましくは700〜1500Pa・sである。
<物理発泡剤>
本発明では、物理発泡剤として、炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)、ジメチルエーテル(B)、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)の3種類を含むものが用いられる。これら3種類の物理発泡剤は、オゾン破壊係数が0であるとともに、地球温暖化係数も小さく、環境適合性に優れたものである。
なお、物理発泡剤は、前記3種類の物理発泡剤(A)、(B)、(C)のみから構成されている必要はなく、本発明の目的を阻害しない範囲において、その他の物理発泡剤(D)を含んでもよい。その場合の前記3種類の物理発泡剤(A)、(B)、(C)の割合は、物理発泡剤全体に対して65mol%以上であり、より好ましくは70mol%以上、さらに好ましくは75mol%以上、さらに好ましくは80mol%以上である。また、その上限は、概ね5mol%であることが好ましく、より好ましくは10mol%である。
また、本発明で規定する見掛け密度の発泡板を得るために、物理発泡剤の総配合量は、ポリスチレン系樹脂1kgに対して合計1.0〜2.0molの物理発泡剤が用いられる。
なお、後述する物理発泡剤中における各発泡剤の配合量は、炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)、ジメチルエーテル(B)、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)、及びその他の物理発泡剤(D)の合計量100mol%に対する割合である。
(炭素数3〜6の飽和炭化水素(A))
本発明における炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)は、ポリスチレン系樹脂に対する溶解度とポリスチレン系樹脂中での拡散性とのバランスに優れるのでポリスチレン系樹脂の押出発泡性に優れている。
炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)としては、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン(2−メチルプロパン)、ノルマルペンタン、イソペンタン(2−メチルブタン)、シクロブタン、ネオペンタン(2,2−ジメチルプロパン)、シクロペンタン、ノルマルヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2―ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、シクロヘキサン等が挙げられる。また、これらを2種以上併用してもよい。
炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)の配合量は、45mol%以上60mol%以下である。炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)の配合量がこの範囲であると、JIS A9511:2006Rの燃焼性規格を満足するような、高度な難燃性と高い断熱性を安定して確保することができる。発泡板の難燃性の観点から、炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)の配合量の上限は58mol%であることが好ましく、より好ましくは56mol%である。
また、上記観点から、ポリスチレン系樹脂1kgに対する炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)の配合量は、0.4〜0.8molであることが好ましく、より好ましくは0.5〜0.7molである。
(ジメチルエーテル(B))
本発明では、ジメチルエーテル(B)の配合量が、5mol%以上40mol%以下である。
ジメチルエーテル(B)の配合量が少なすぎると、ポリスチレン系樹脂が可塑化されにくくなるため、発泡板製造時の押出安定性が低下すると共に、発泡板幅の変動が生じやすくなる等、発泡板の製造安定性が低下するおそれがある。
また、ジメチルエーテルの配合量が多すぎると、発泡板製造時において発泡板から散逸したジメチルエーテルが静電気により着火する可能性が高まり、製造時の安全性が低下するおそれがある。また、JIS A9511(2006R)5・13・1に規定される燃焼性規格を満たすことが困難となるおそれがある。
上記観点から、ジメチルエーテル(B)の配合量の上限は、35mol%であることが好ましく、より好ましくは30mol%である。
また、ジメチルエーテル(B)の配合量は、ポリスチレン系樹脂1kgに対して0.1〜0.5molであることが好ましい。
(トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C))
トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)は、オゾン破壊係数が0であると共に、地球温暖化係数が非常に小さい環境適合性に優れた物理発泡剤である。また、燃えにくい性質やスチレン系樹脂に対する適度な可塑化効果を有すると共に、気体状態の熱伝導率が低い。そのため、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)を発泡剤としてスチレン系樹脂押出発泡板の製造に好適に使用することができる。
これらの理由から、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)を含む発泡剤を使用して得られるスチレン系樹脂押出発泡板は、断熱性能に優れると共に、難燃剤の添加量を低減させることができる。また、発泡板製造時の静電気による着火等の危険性を低下させることができる。
本発明では、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)の配合量が、5mol%以上40mol%以下である。
トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの配合量が少なすぎると、発泡板製造時の押出安定性が低下すると共に、所望とする熱伝導率を維持するために炭素数3〜6の飽和炭化水素の配合量を多くしなければならないため、JIS A9511(2006R)5・13・1に規定される燃焼性規格を満たすことが困難となるおそれがある。また、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの配合量が多すぎると、発泡剤を樹脂に溶解させることが難しく、製造安定性に欠けるものとなるおそれがある。
上記観点から、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)の配合量の上限は、35mol%が好ましく、より好ましくは30mol%、さらに好ましくは25mol%、特に好ましくは20mol%である。
また、ポリスチレン系樹脂1kgに対するトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)の配合量は、0.05〜0.5molであることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.45mol、さらに好ましくは0.05〜0.4mol、特に好ましくは0.05〜0.3molである。
<物理発泡剤のmol比>
((A)と(C)のmol比)
発泡板の熱伝導率、難燃性、及び押出発泡性のバランスの観点から、上記(A)炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)とトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)のmol比率(A:C)は1:0.1〜1:0.8であることが好ましく、より好ましくは1:0.1〜1:0.7であり、さらに好ましくは1:0.1〜1:0.6である。
((B)と(C)のmol比)
発泡板の難燃性、押出発泡性、及び発泡板製造時の安全性の観点から、ジメチルエーテル(B)とトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)のmol比率(B:C)は1:0.1〜1:3であることが好ましく、より好ましくは1:0.2〜1:2であり、さらに好ましくは1:0.2〜1:1である。
(その他の物理発泡剤(D))
その他の物理発泡剤(D)としては、環境適合性、発泡板製造時の安全性、発泡性溶融樹脂混練物の押出発泡性、発泡板自体の難燃性を阻害しない発泡剤であれば特に限定されるものではないが、例えば、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン以外のハイドロ(クロロ)フルオロオレフィン、水、アルコール、二酸化炭素、ギ酸メチル、及びこれら2種以上の組合せからなる群から選択される物理発泡剤等が挙げられる。これらの中でも、水、アルコール、及び二酸化炭素から選択される少なくとも1種の物理発泡剤を用いることが好ましい。
本発明では、その他の物理発泡剤(D)の配合量は、35mol%以下(0を含む)である。その他の物理発泡剤(D)の配合量を上記範囲とすることで、見掛け密度20kg/m以上40kg/m未満の範囲に亘って、外観の良好な発泡板をより安定して製造することができる。
その他の物理発泡剤(D)を配合する場合、その配合量は所望とする発泡板の見かけ密度に応じて適宜調整することができるが、その下限は、概ね5mol%であることが好ましく、より好ましくは10mol%である。
(二酸化炭素)
本発明では、上記その他の物理発泡剤(D)の中でも、二酸化炭素を好ましく用いることができる。二酸化炭素を用いる場合、その配合量は、ポリスチレン系樹脂1kgに対して概ね0.05〜0.5molであることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.3molである。
(エタノール水溶液)
また、本発明では、その他の物理発泡剤(D)として、エタノール水溶液を好ましく用いることができる。エタノールは、工業的に入手が容易であり、押出発泡性に優れた発泡剤である。また、水は、発泡効率に優れた発泡剤である。
エタノール水溶液を用いる場合、その配合量は、物理発泡剤中に5mol%以上30mol%以下であり、かつ、エタノール水溶液中のエタノールと水とのmol比率(エタノール:水)が0.1:1〜0.6:1であることが好ましい。
エタノールと水とをエタノール水溶液として用い、さらにエタノール水溶液の配合量及びエタノールと水とのmol比率を上記範囲で用いることで、ポリスチレン系樹脂中における水の分散性がより向上し、ポリスチレン系樹脂の押出発泡性をさらに向上させることができる。また、発泡剤として、エタノール水と共に二酸化炭素を併用した場合には、ポリスチレン系樹脂への二酸化炭素の溶解性も向上させることができる。
また、エタノール水溶液を用いることで、特に高発泡倍率(低見掛け密度)で、大断面積の発泡板を得る際の製造安定性がさらに向上し、外観の良好な発泡板がより得られやすくなる。
上記観点から、エタノール水溶液の配合量の上限は、25mol%であることがより好ましく、さらに好ましくは20mol%である。また、エタノール水溶液中のエタノールと水とのmol比率は0.3:1〜0.6:1であることがより好ましい。
また、ポリスチレン系樹脂1kgに対するエタノール水溶液の配合量は、概ね0.1〜0.5molであることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.4molである。
<難燃剤>
本発明で用いる難燃剤は特に限定されるものではないが、臭素系難燃剤を好ましく使用することができる。臭素系難燃剤としては、臭素化ブタジエン−スチレン系共重合体等の臭素化ブタジエン系重合体、テトラブロモビスフェノール−A−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノール−S−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノール−F−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノール−A−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノール−S−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノール−F−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)に代表される臭素化ビスフェノール化合物、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、モノ(2,3,4−トリブロモブチル)イソシアヌレート、ジ(2,3,4−トリブロモブチル)イソシアヌレート、トリス(2,3,4−トリブロモブチル)イソシアヌレートに代表される臭素化イソシアヌレート等が挙げられる。これら臭素系難燃剤の1種又は2種以上を混合して使用することができる。
また、これら臭素系難燃剤のほかに、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、三酸化アンチモン、五酸化二アンチモン、硫酸アンモニウム、スズ酸亜鉛、シアヌル酸、ペンタブロモトルエン、イソシアヌル酸、トリアリルイソシアヌレート、メラミンシアヌレート、メラミン、メラム、メレム等の窒素含有環状化合物、シリコーン系化合物、酸化ホウ素、ホウ酸亜鉛、硫化亜鉛等の無機化合物、トリフェニルホスフェートに代表されるリン酸エステル系、赤リン系、ポリリン酸アンモニウム、フォスファゼン、次亜リン酸塩等のリン系化合物等を併用することができる。
これら難燃剤の中でも、発泡板に高い難燃性を付与できることから、臭素化ブタジエン−スチレン系共重合体、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)(2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)(2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン)、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートの1種又は2種以上を含む難燃剤を使用することが好ましい。また、これらの中でも、高い難燃性が付与でき、かつ押出時にポリスチレン系樹脂を分解させにくく、また、高発泡倍率(低見掛け密度)で、さらに大断面積の場合であっても、安定して発泡板を得ることが容易となることから、臭素化ブタジエン−スチレン系共重合体を含む難燃剤を使用することがより好ましい。
難燃剤の配合量は、発泡板に高度な難燃性を付与するとともに、押出発泡性の低下及び機械的物性の低下を抑制する観点から、ポリスチレン系樹脂100質量部に対して概ね0.1〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜7質量部であり、さらに好ましくは1〜6質量部である。
<添加剤>
(難燃助剤)
また、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法おいては、発泡板の難燃性をさらに向上させることを目的として、添加剤として難燃助剤を上記難燃剤と併用して使用することができる。難燃助剤としては、例えば2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジエチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、3,4−ジエチル−3,4−ジフェニルヘキサン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、2,4−ジフェニル−4−エチル−1−ペンテン等のジフェニルアルカンやジフェニルアルケン、ポリ−1,4−ジイソプロピルベンゼン等のポリアルキル化芳香族化合物等から選択される1種又は2種以上を例示することができる。難燃助剤の配合量は、ポリスチレン系樹脂100質量部に対して概ね0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.05〜0.5質量部である。
(断熱性向上剤)
本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法においては、ポリスチレン系樹脂発泡板に断熱性向上剤を含有させることで、その断熱性をさらに向上させることもできる。
断熱性向上剤としては、例えば、輻射抑制効果を有する微粉末状のものが挙げられ、具体的には、酸化チタン等の金属酸化物、アルミニウム等の金属、セラミック、カーボンブラック、黒鉛、赤外線遮蔽顔料、ハイドロタルサイト等から選択される1種又は2種以上を例示することができる。
断熱性向上剤の添加量は、ポリスチレン系樹脂100質量部に対して概ね0.5〜5質量部であり、より好ましくは1〜4質量部である。
(その他の添加剤)
また、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法においては、必要に応じて、ポリスチレン系樹脂に公知のその他の添加剤を適宜配合することができる。その他の添加剤としては、例えば、気泡径拡大剤、気泡調整剤、顔料、染料等の着色剤、熱安定剤、充填剤等の各種の添加剤を挙げることができる。
前記安定剤は、発泡板を製造する際や発泡板の端材等をリサイクルしてリペレット化する際などの押出時に、前記臭素系難燃剤の熱安定性を向上させることができる。熱安定剤としては、例えば、DIC製EPICLONシリーズ等のビスフェノール型エポキシ系化合物やノボラック型エポキシ系化合物、(ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])等のヒンダードフェノール系化合物、(ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト)等のホスファイト系化合物から選択される1又は2以上の熱安定剤が挙げられる。なお、該熱安定剤の配合量は、難燃剤の総量100質量部に対して、0.1〜40質量部であることが好ましい。
以上のように、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法では、発泡性溶融樹脂組成物に配合される物理発泡剤として、45mol%以上60mol%以下の炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)、5mol%以上40mol%以下のジメチルエーテル(B)、5mol%以上40mol%以下のトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)、及び35mol%以下(0を含む)のその他の物理発泡剤(D)(ただし、(A)、(B)、(C)、及び(D)の合計量を100mol%とする)からなり、かつ、物理発泡剤の総配合量がポリスチレン系樹脂1kgに対して1.0〜2.0molである物理発泡剤を用いる。
これにより、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法により得られる発泡板は、建築用断熱板として使用される場合には、JIS A9511(2006R)5・13・1に規定される、「測定方法A」に記載の押出ポリスチレンフォーム保温板を対象とする燃焼性規格を満足する高度な難燃性を有し、JIS A9511(2006R)4.2で規定される熱伝導率の規格を満足することができる。そして、さらに、環境適合性に優れると共に、難燃性に優れる発泡板を安全に製造することができる。
(発泡板の物性について)
以下、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法により得られるポリスチレン系樹脂発泡板の物性について詳述する。
(見掛け密度及びサイズ)
本発明の製造方法により得られる発泡板の見掛け密度は、20kg/m以上40kg/cm未満である。また、発泡板は板状であり、そのサイズは用途によって適宜設定することができるが、通常、幅が800mm以上であり、厚みが概ね10〜150mmである。また、80mmより厚く、押出方向垂直断面の断面積が800cmより大きいサイズを必要とされる場合がある。このようなサイズの発泡板は、通常、所望のサイズよりも一回り以上大きなサイズの原板を作製し、原板を切削加工して、幅と長さ、場合によっては厚みを調整することにより製造される。
ここで、製造中に原板の幅が大きく変動し、幅が規定よりも狭くなってしまうと、規定のサイズの発泡板を得ることができず、歩留まりが悪くなる。また、発泡板の製造においては、前述したように、発泡倍率が高く、断面積が大きいほど発泡が難しくなる傾向にある。本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法によれば、このように厚みが厚く、断面積が大きい発泡板を製造する場合であっても、外観が良好な発泡板を安定して製造することができる。
(独立気泡率)
また、本発明の製造方法により得られる発泡板の独立気泡率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、93%以上であることがさらに好ましい。独立気泡率が上記範囲であると、炭素数3〜6の飽和炭化水素やトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン等の物理発泡剤が気泡中に留まりやすくなり、発泡板の高い断熱性能を長期に亘って維持することができる。また、機械的強度にも優れた発泡板とすることができる。
なお、発泡板の独立気泡率は、ASTM−D2856−70の手順Cに従って、空気比較式比重計(例えば、東芝ベックマン(株)製、空気比較式比重計、型式:930型)を使用して測定される発泡板の真の体積Vxを用いて、下記式(1)から求めることができる。
具体的には、発泡板の中央部及び幅方向両端部付近の計3箇所からカットサンプルを切り出して各々のカットサンプルを測定試料とし、各々の測定試料について独立気泡率を測定し、3箇所の独立気泡率の算術平均値を採用する。なお、カットサンプルは、発泡板から縦25mm×横25mm×厚み20mmの大きさに切断された発泡板表皮を有しないサンプルとし、厚みが薄く厚み方向に20mmのサンプルが切り出せない場合には、例えば縦25mm×横25mm×厚み10mmの大きさに切断された試料(カットサンプル)を2枚重ねて測定する。
S(%)=(Vx−W/ρ)×100/(VA−W/ρ) (1)
ただし、式中のVx、VA、W、ρは以下の通りである。
Vx:上記空気比較式比重計による測定により求められるカットサンプルの真の体積(cm)(発泡板のカットサンプルを構成する樹脂の容積と、カットサンプル内の独立気泡部分の気泡全容積との和に相当する。)
VA:測定に使用されたカットサンプルの外寸法から算出されたカットサンプルの見かけ上の体積(cm
W:測定に使用されたカットサンプル全質量(g)
ρ:発泡板を構成する基材樹脂の密度(g/cm
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
<装置及び材料>
実施例及び比較例の板状の発泡板を得るために、以下に示す装置及び材料を用いた。
(押出装置)
内径150mmの第1押出機と内径200mmの第2押出機を直列に連結し、第1押出機の終端付近に物理発泡剤注入口を設け、間隙4mm×幅400mmの横断面が長方形の樹脂排出口(ダイリップ)を備えたフラットダイを第2押出機の出口に連結した押出装置を用いた。また、第2押出機の樹脂出口には上下一対のポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる板が略一定の間隔を隔てて水平に設置された成形装置(ガイダー)を付設した。
(ポリスチレン系樹脂)
ポリスチレン:(GPPS、Mw=27×10
(難燃剤)
臭素化ブタジエン−スチレンブロック共重合体:ICL JAPAN社製、製品名「FR122P」(Br−SBS)
(物理発泡剤)
(A)イソブタン:三井化学社製
(B)ジメチルエーテル:三菱ガス化学社製
(C)トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン:ハネウェルジャパン社製(HCFO 1233zd)
(D1)二酸化炭素:昭和炭酸社製
(D2)エタノール:山一化学工業社製
エタノール水溶液:山一化学工業社製(mol比率 エタノール:水=37:63)
(添加剤)
気泡調整剤:タルク(松村産業株式会社製、製品名「ハイフィラー#12」)
難燃助剤:ポリ−1,4−ジイソプロピルベンゼン(United initiators社製、製品名「CCPIB」)
熱安定剤:以下の(1)〜(3)を(1)50質量%、(2)25質量%、(3)25質量%の割合で混合したものを用いた。
(1)ノボラック型エポキシ系安定剤:DIC製、商品名「EPICLON N680」
(2)リン系安定剤:ADEKA製、商品名「PEP36」(ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト)
(3)ヒンダードフェノール系安定剤:BASF製、商品名「Irganox1010」(ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])
<実施例及び比較例>
(実施例1〜6)
ポリスチレン系樹脂、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤、及び気泡調整剤としてのタルクを表1に示す配合で第1押出機に供給し、200℃まで加熱して混練し、第1押出機に設けられた物理発泡剤注入口から、表1に示す配合組成、量の物理発泡剤を供給した。この際、実施例1〜5においては、水及びエタノールをエタノール水溶液として供給した。次に、第1押出機内でさらに混練した発泡剤含有溶融樹脂組成物を、続く第2押出機に移送して樹脂温度を表1に示す発泡適正温度(押出樹脂温度)となるように調整して発泡性溶融樹脂組成物とした後、吐出量800kg/hrでガイダー内に押出し、発泡させながらガイダー内を通過させることにより板状に成形(賦形)して発泡板の原板を作製し、さらに、切削加工により原板の幅及び長さを調整して、直方体状のポリスチレン系樹脂発泡板(幅:1000mm、長さ:2000mm、厚み:100mm)を製造した。なお、表1中において、該当する発泡剤を使用しなかった場合は、「−」と表記した。
(比較例1)
物理発泡剤として、イソブタン(50.0mol%)、ジメチルエーテル(21.8mol%)、二酸化炭素(15.5mol%)、及びエタノール(12.7mol%)を用いた以外は実施例1〜6と同様の製造方法で発泡板を製造した。
(比較例2)
物理発泡剤として、イソブタン(46.8mol%)、ジメチルエーテル(12.6mol%)、及びトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(40.5mol%)を用いた以外は実施例1〜6と同様の製造方法で発泡板を製造した。
(比較例3)
物理発泡剤として、イソブタン(49.1mol%)、ジメチルエーテル(22.2mol%)、及びトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1.9mol%)を用いた以外は比較例1と同様の製造方法で発泡板を製造した。
<発泡板の測定方法、評価方法>
上記実施例1〜6及び比較例1〜3の発泡板について、見掛け密度、厚み、断面積、独立気泡径、熱伝導率、難燃性、外観、製造安定性について以下の方法で測定及び評価を行った。表1に、実施例1〜6及び比較例1〜3における製造条件と各測定結果及び評価結果を示す。
(見掛け密度)
発泡板の見掛け密度は、次のようにして求めた。得られた発泡板の幅方向の中央部、両端部付近から50×50×50mmの直方体の試料を各々切り出して質量を測定し、該質量を体積で割算することにより夫々の試料の見掛け密度を求め、それらの算術平均値を見掛け密度とした。
(厚み)
発泡板を幅方向に5等分して、それらの幅方向中央部の厚みを測定し、それぞれの厚みの算術平均値を発泡板の厚みとした。
(断面積)
発泡板の厚みと発泡板の幅との積として、押出方向垂直断面の断面積を求めた。なお、発泡板の幅は、発泡板から無作為に選択した5箇所の幅の算術平均値として求めた。
(独立気泡径)
ASTM−D2856−70の手順Cに従って、空気比較式比重計(例えば、東芝ベックマン(株)製、空気比較式比重計、型式:930型)を使用して測定される発泡板の真の体積Vxを用いて、上記の式(1)から求めた。
(熱伝導率)
得られた発泡板を製造直後から温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室にて保管し、製造7日後、28日後に、JIS A9511(2006R)4.2で規定される熱伝導率の規格に沿って測定した。
(難燃性)
得られた発泡板を製造直後から温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室にて保管し、製造5日後に、JIS A9511(2006R)5・13・1に規定される燃焼性規格に沿って測定した。
(外観)
発泡板表面の平滑性について目視にて評価を行った。
○:凹凸がなく平滑な表面である
×:ダイ内で発泡剤が分離する等により表面が平滑ではないもの
(製造安定性)
押出時の製造安定性について、得られる原板の幅の変動(最大値−最小値)をもとに、以下の基準により評価を行った。
○:原板の幅の変動が30mm以下である。
×:原板の幅の変動が30mmを超え、規定の幅(1000mm)を下回るときがある。
Figure 0006541555
表1に示したように、45mol%以上60mol%以下の炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)、5mol%以上40mol%以下のジメチルエーテル(B)、5mol%以上40mol%以下のトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)、及び35mol%以下(0を含む)のその他の物理発泡剤(D)(ただし、(A)、(B)、(C)、及び(D)の合計量を100mol%とする)からなる発泡剤を用い、かつ、物理発泡剤の総配合量がポリスチレン系樹脂1kgに対して1.0〜2.0molとした実施例1〜6では、低見掛け密度で発泡板を安定に製造できることが確認された。得られた発泡板は、優れた難燃性を有するとともに、表面平滑性に優れ、外観が良好であることが確認された。
これに対し、比較例1〜3では、低見掛け密度の発泡板を安定して製造することが難しいことが確認された。また、比較例1〜3の発泡板は、表面に凹凸が確認され、外観は好ましいものではなかった。
これらの結果から、本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法によれば、
難燃性に優れ、外観が良好な発泡板を安定に製造することができ、また、熱伝導率に優れた発泡板を製造することができることが確認された。

Claims (4)

  1. ポリスチレン系樹脂、物理発泡剤及び難燃剤を混練してなる発泡性溶融樹脂組成物を押出して板状に成形する工程を含む、見掛け密度20kg/m以上40kg/m未満のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法であって、
    物理発泡剤として、45mol%以上60mol%以下の炭素数3〜6の飽和炭化水素(A)、5mol%以上40mol%以下のジメチルエーテル(B)、5mol%以上40mol%以下のトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(C)、及び35mol%以下(0を含む)のその他の物理発泡剤(D)(ただし、(A)、(B)、(C)、及び(D)の合計量を100mol%とする)からなる発泡剤を用い、かつ、物理発泡剤の総配合量がポリスチレン系樹脂1kgに対して1.0〜2.0molであることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法。
  2. 前記その他の物理発泡剤(D)が、水、エタノール、及び二酸化炭素から選択される少なくとも1種の物理発泡剤であることを特徴とする請求項1に記載のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法。
  3. 前記その他の物理発泡剤(D)として、エタノール水溶液を含む発泡剤を用い、かつ、該エタノール水溶液中のエタノールと水とのmol比率(エタノール:水)が0.1:1〜0.6:1であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法。
  4. 前記難燃剤は、臭素化ブタジエン−スチレン系共重合体を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法。

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