JP6541467B2 - 無機微粒子分散体 - Google Patents

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Description

本発明は、混和安定性に優れ、かつ、含有する無機微粒子を均一に塗工することが可能な無機微粒子分散体に関する。
従来、有機材料に無機微粒子を混合して無機微粒子分散体を得ようとすると、有機材料に無機微粒子が均一に混ざりにくいという課題があった。さらに、得られた無機微粒子分散体を塗工する際には無機微粒子が凝集しやすいため、有機材料中の無機微粒子を均一に塗工することが困難であるといった課題があった。
近年、溶媒中における分散性を改良すべく、表面の親水性/疎水性を調整した無機微粒子、及びこの無機微粒子を用いたコーティング組成物が提案されている(特許文献1)。
特開2007−119310号公報
しかし、上記特許文献1で提案されたコーティング組成物は、無機微粒子の平均粒子径が1μm以上であると分散性が不足しやすく、無機微粒子を均一に塗工することが困難である場合があった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、混和安定性に優れ、かつ、含有する無機微粒子を均一に塗工することが可能な無機微粒子分散体を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示す無機微粒子分散体が提供される。
[1]アルキルベンゼンスルホン酸塩と、有機溶剤と、前記有機溶剤に溶解するバインダーと、無機微粒子と、を含有する無機微粒子分散体であって
前記無機微粒子が、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物で表面処理された無機微粒子、あるいは無機酸化物であり、
前記バインダーの量は、前記無機微粒子分散体1質量部に対して、0.23質量部以上0.90質量部以下であり、
前記無機微粒子の量は、前記バインダー1質量部に対して、0.05質量部以上1.6質量部以下であり、
前記アルキルベンゼンスルホン酸塩の量は、前記バインダー1質量部に対して、0.000005質量部以上0.00003質量部以下であり、
前記表面処理された無機微粒子は、前記有機けい素化合物の不完全縮合物を、無機微粒子原料1質量部に対して、0.02質量部以上0.2質量部以下で用いて表面処理されてなり、
前記バインダーが、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリルモノマーに由来する構成単位Aを、繰り返し単位の総数に対して14.5モル%以上有する共重合体である無機微粒子分散体。
Figure 0006541467
(前記一般式(1)中、R1は−H又は−CH3を示し、R2は炭素数1又は2のアルキル基を示し、nは1〜2の整数を示す)
]前記アルキルベンゼンスルホン酸塩が、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである前記[1]に記載の無機微粒子分散体。
本発明の無機微粒子分散体は、混和安定性に優れ、かつ、含有する無機微粒子を均一に塗工することが可能なものである。
<無機微粒子分散体>
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の無機微粒子分散体は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、有機溶剤、有機溶剤に溶解するバインダー、及び無機微粒子を含有する。以下、その詳細について説明する。
(無機微粒子)
本発明の無機微粒子分散体は、無機微粒子を含有する。無機微粒子の種類は特に限定されない。但し、バインダーとの相性の観点から、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物で表面処理された無機微粒子が好ましい。アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物で表面処理する無機微粒子(無機微粒子原料)は、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物で表面処理しうるものであれば特に限定されない。一方、無機微粒子が、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物で表面処理されたものでない場合、無機微粒子は無機酸化物であることが好ましい。無機酸化物の具体例としては、酸化チタン、酸化マグネシウム、アルミナ、シリカ、無機蛍光体等を挙げることができる。無機微粒子の形状は、球状、多面体状、紡錘状、針状、板状等のいずれであってもよい。また、無機微粒子は、無孔質と多孔質のいずれでもよい。これらの無機微粒子は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
無機微粒子の平均粒子径は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、1μm以上20μm以下であることがさらに好ましい。無機微粒子の平均粒子径が上記の範囲内であると、混和安定性をさらに向上させることができる。本明細書における無機微粒子の「平均粒子径」とは、透過型電子顕微鏡で観察した100個の無機微粒子の球相当換算の数平均として算出した値をいう。
本明細書における「混和安定性」とは、無機微粒子分散体を塗工した場合に、形成される塗膜中に存在する無機微粒子の分散の程度(散らばり具合)を示す指標となる性質をいう。混和安定性が低い無機微粒子分散体を塗工すると、塗工直後は無機微粒子は塗膜中に均一に存在しているが、有機溶剤の揮発や、外気熱との温度差により生ずる対流によって、無機微粒子が偏析することになる。その結果、形成される塗膜には、無機微粒子の密度が低い部分と高い部分が混在することになる。表面に凹凸がなく、外観上は艶やかな塗膜であったとしても、無機微粒子が塗膜中に均一に存在していないことは好ましいことではない。
無機微粒子分散体中の無機微粒子の量は、バインダー1質量部に対して、0.1〜1.5質量部であることが好ましい。無機微粒子の含有量が上記の範囲内であると、形成される塗膜の強度を一定の水準以上に維持することができる。
アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物で表面処理した無機微粒子を用いる場合、表面処理に用いるアクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物の量は、無機微粒子原料(表面処理前の無機微粒子)1質量部に対して、0.02〜0.2質量部であることが好ましい。アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物の量が上記の範囲未満であると、表面処理量が不足するため、無機微粒子の混和安定性が低下する場合がある。一方、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物の量が上記の範囲を超えると、無機微粒子の表面に付着しない余剰の有機けい素化合物が存在することになるので、塗工欠陥(異物)が発生しやすくなる可能性がある。
(表面処理した無機微粒子の調製方法)
アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物で表面処理した無機微粒子を調製する方法の具体例としては、以下に示す(i)〜(v)に示す方法を挙げることができる。なかでも、(iii)の方法が好ましい。
(i)無機微粒子の存在下、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物を混練し複合材料化する方法
(ii)無機微粒子存在下、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物を加水分解してシラノール基を発生させた後、脱水縮合し、無機微粒子の表面に付着させる方法
(iii)アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物を脱水縮合したものを、無機微粒子存在下でラジカル重合してアクリロイルオキシ基を反応させ、無機微粒子の表面で固着させる方法
(iv)アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物をラジカル重合して高分子量体化したものを、無機微粒子存在下で混練して複合材料化する方法
(v)アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物を脱水縮合して無機微粒子の表面に付着させる方法
無機微粒子の種類によっては、混練時のシェアによる結晶破壊、シラノール基を生成させるための加水分解時に発生するアルコール、又は触媒としての水による性能劣化が懸念される場合がある。そこで、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物を脱水縮合して部分縮合物としておき、この部分縮合物を無機微粒子の存在下でラジカル重合すると、上記のような性能劣化を回避することができる。なお、ラジカル重合は、UV開始剤を用いた紫外線による重合が好ましい。紫外線による重合を選択することで、より低温で反応させることができるため、熱による無機微粒子の性能劣化を回避することができる。紫外線による重合は無溶媒でも溶媒中でも行うことができるが、無溶媒で重合することが好ましい。溶媒を使用しないことで、反応物の濃度を高めることができる。このため、溶媒中で重合する場合に比べて、より短時間で無機微粒子を表面処理することができ、熱の影響による無機微粒子の性能劣化をさらに回避することができる。
無機微粒子を表面処理する有機けい素化合物は、アクリロイル基を有することが好ましい。アクリロイル基は、メタクリロイル基やビニル基などの重合性官能基と比較して、紫外線による重合反応性が高いためである。
アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物を縮合したもの(縮合物)で無機微粒子を表面処理することによって、縮合物が無機微粒子に付着しやすくなり、表面処理が容易になるために好ましい。表面処理前に縮合した縮合物は、縮合していないモノマー(アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物)と比較して粘性が高いため、無機微粒子に付着しやすい。また、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物は、ラジカル重合時の反応点が多い。このため、硬化すると内部応力が高くなり、表面処理した部分が脆くなることがある。これに対して、縮合物は、ラジカル重合時の反応点はモノマーに比して少ないが、十分に硬化するため、表面処理した部分が脆くなるのを抑制することができる。
アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物を縮合した縮合物は、不完全縮合物(部分縮合物)であることが好ましい。有機けい素化合物が完全に縮合してしまうと、溶剤への溶解性が低下するため、表面処理の際に無機微粒子の表面に均一に行き渡りにくくなることがある。このため、表面処理が不均一になる場合がある。なお、本明細書にいう「不完全縮合」とは、未反応のアルコキシ基又は水酸基が残存している状態で、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物が縮合されていることを意味する。
アルコキシシランが加水分解されてシラノール基が生成すると、分子間で脱水縮合反応が生じてシロキサン結合が形成される。アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物等は、通常、シロキサン基を形成しうる3個のアルコキシ基を有する。但し、不完全縮合物には、未反応のアルコキシ基や水酸基(以下、「アルコキシ基等」とも記す)が残存している。例えば、未反応のアルコキシ基等が3個の状態をT0;未反応のアルコキシ基等が2個の状態をT1;未反応のアルコキシ基等が1個の状態をT2;未反応のアルコキシ基が残存していない状態をT3とする。この場合、不完全縮合物は、T1の状態又はT2の状態のユニットを含む縮合物である。換言すれば、不完全縮合物は、T1〜T3の状態(主としてT1及びT2の状態)のユニットを含み、T0の状態のユニットを含まない。なお、不完全縮合物中のアクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物等の状態(T0〜T3)は、Si−NMRにより確認することができる。
(アルキルベンゼンスルホン酸塩)
本発明の無機微粒子分散体は、バインダーとの相性の観点から、アルキルベンゼンスルホン酸塩を含有する。アルキルベンゼンスルホン酸塩は、一般的にpH2〜13の範囲で解離しうるため、有機溶剤中でも安定的に溶解する。アルキルベンゼンスルホン酸塩の具体例としては、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ハード型)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ソフト型)などを挙げることができる。なかでも、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ハード型)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ソフト型)が好ましい。これらのアルキルベンゼンスルホン酸塩は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
バインダー中のエチレンオキシド構造は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの親水性部分と高い親和性を有する。また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの疎水性部分は高い疎水性を有するため、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム分子間で疎水性−疎水性相互作用が働く。このため、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムによってバインダーが擬似的に架橋された状態になり、バインダーの流動性が低下する。バインダーの流動性が低下すると、バインダー中の無機微粒子の移動が抑制されるため、混和安定性が向上するとともに、無機微粒子を均一に塗工することが可能になると考えられる。さらに、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの疎水性部分の分子サイズは、バインダーに適したサイズである。このため、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムは、バインダー中でも安定的に存在することが可能であるとともに、塗工後に乾燥して有機溶剤が揮発する状況下であってもバインダーの流動性を低く維持することができる。
無機微粒子分散体中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の量は、バインダー1質量部に対して、0.00001〜0.00002質量部であることが好ましい。アルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量が上記の範囲内であると、バインダーの流動性が低下して無機微粒子の移動が抑制されるので、さらに混和安定性に優れているとともに、無機微粒子をより均一に塗工することができる。なお、アルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量が上記の範囲を超えると、アルキルベンゼンスルホン酸塩が形成される塗膜表面に析出しやすくなり、塗膜の外観が低下する場合がある。
(有機溶剤)
有機溶剤は、バインダーを溶解しうるものであれば特に限定されない。有機溶剤の具体例としては、トルエン、メチルエチルケトン、クロロホルム、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトン、ピリジン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタンなどを挙げことができる。なかでも、トルエン、テトラヒドロフラン、メタノール、アセトンが好ましい。これらの有機溶剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(バインダー)
本発明の無機微粒子分散体は、有機溶剤中の無機微粒子の混和安定性を改善し、かつ、無機微粒子を均一に塗工するための成分として、バインダーを含有する。バインダーは、無機微粒子との相性の観点から選択される。具体的には、バインダーは、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリルモノマーに由来する構成単位Aを有する共重合体である。
Figure 0006541467
(前記一般式(1)中、R1は−H又は−CH3を示し、R2は炭素数1又は2のアルキル基を示し、nは1〜2の整数を示す)
一般式(1)で表される(メタ)アクリルモノマーはエチレンオキシド構造を有するため、この(メタ)アクリルモノマーに由来する構成単位Aを有する共重合体は、無機微粒子との親和性に優れている。一般式(1)で表される(メタ)アクリルモノマーの具体例としては、アクリル酸(2−エトキシエチル)、アクリル酸(2−メトキシエチル)、アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、メタクリル酸(2−エトキシエチル)、メタクリル酸(2−メトキシエチル)、メタクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチルなどを挙げることができる。これらのモノマーは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
バインダー(共重合体)は、一般式(1)で表される(メタ)アクリルモノマーと共重合可能な任意のモノマーに由来する構成単位をさらに有していてもよい。任意のモノマーの具体例としては、アクリル酸ノルマルブチル、スチレン、メタクリル酸メチル、4−メチルスチレンなどを挙げることができる。
バインダーは、一般式(1)で表される(メタ)アクリルモノマーを含むモノマー類を、ラジカル重合法やアニオン重合法などの通常の重合方法によって重合することにより、共重合体として得ることができる。重合方法としては、ラジカル重合法が好ましい。バインダーとして用いる共重合体の重量平均分子量は、3,000〜50,000であることが好ましい。共重合体は、例えば、NMRやIRによる官能基の定性・定量、各種クロマトグラフィーによる解析などによって同定することができる。
重合して得た共重合体は、重合反応終了後に精製することが好ましい。精製方法としては、ろ過法、吸着法、再沈法、透析法、分液抽出法などを採用することができる。
無機微粒子分散体中のバインダーの量は、無機微粒子分散体1質量部に対して、0.30〜0.76質量部であることが好ましい。バインダーの含有量が上記の範囲未満であると、無機微粒子分散体の粘度が低すぎる場合がある。このため、目的とする塗工量を塗工することが困難になることがある。一方、バインダーの含有量が上記の範囲を超えると、無機微粒子分散体の粘度が高すぎる場合がある。このため、塗工時にレベリング性が低下し、塗工欠陥(バースジ等)が発生しやすくなることがある。
(その他の添加剤)
本発明の無機微粒子分散体には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種の添加剤を添加することができる。添加剤の具体例としては、粘度調整剤、pH調整剤、光増感剤、消泡剤等を挙げることができる。
(無機微粒子分散体の調製方法)
本発明の無機微粒子分散体は、例えば、以下に示す手順にしたがって調製することができる。まず、バインダーと有機溶剤を混合して撹拌し、バインダーを有機溶剤に溶解させる。次いで、アルキルベンゼンスルホン酸塩を添加し、アルキルベンゼンスルホン酸塩が溶解するまでさらに撹拌する。その後、無機微粒子を添加して撹拌すれば、無機微粒子分散体を得ることができる。無機微粒子が凝集しやすい性質を有する場合には、超音波を印加してもよい。但し、超音波を印加すると熱が発生するので、冷却しながら超音波を印加することが好ましい。
(無機微粒子分散体の塗工方法)
無機微粒子の比重が大きい(1.5以上)場合や、無機微粒子の平均粒子径が1μm以上である場合には、無機微粒子分散体を静置すると比較的短時間で無機微粒子が沈降することがある。このため、無機微粒子分散体を塗工するには、塗工前に撹拌して無機微粒子の沈降を解消するとともに、撹拌後に速やかに塗工することが好ましい。また、撹拌によって気泡の発生や混入が懸念される場合には、撹拌後に脱泡することが好ましい。
無機微粒子分散体の塗工手段は特に限定されず、例えば、ロールコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、スピンコーター法、スプレーコーター法、グラビアコーター法、カーテンコーター法、ダイコーター法など、従来公知の塗工方法によって所望とする支持体上に塗工することができる。その後、熱風乾燥機、熱ドラム、遠赤外線乾燥機などの乾燥装置を使用して塗工層を乾燥すれば、塗工物を得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
<有機けい素化合物>
使用した有機けい素化合物の一覧を表1に示す。有機けい素化合物1及び4としては市販品を使用した(市販品1及び2)。また、有機けい素化合物2及び3としては、以下に示す手順にしたがって合成したもの(合成例1及び2)を使用した。
Figure 0006541467
(合成例1)
冷却管を備えた反応容器に、商品名「KBM−503」(信越シリコーン社製)92.64部(0.37モル)、脱水ブタノール69.45部、及び水20.13部(1.12モル)を入れた。撹拌しながら120℃に設定したオイルバス中で28時間反応させて、有機けい素化合物2を得た。得られた有機けい素化合物2を1H−NMR(商品名「ECA400」、日本電子社製)により分析したところ、δ0.60ppm(2H,t)、δ1.15−1.30ppm(9H,m)、δ1.70ppm(2H、t)、δ3.75−3.90ppm(6H、m)に、「−(CH22−Si−(OCH2CH33」の構造に由来するスペクトルが観測された。また、得られた有機けい素化合物2を130℃で30分加熱し、加熱前後の質量変化から算出した固形分は31.4%だった。
(合成例2)
商品名「KBM−503」を、商品名「KBM−5103」(信越シリコーン社製)87.42部(0.37モル)に変更したこと以外は、前述の合成例1と同様にして有機けい素化合物3を得た。得られた有機けい素化合物3を1H−NMR(商品名「ECA400」、日本電子製)により分析したところ、δ0.60ppm(2H,t)、δ1.15−1.30ppm(9H,m)、δ1.70ppm(2H、t)、δ3.75−3.90ppm(6H、m)に、「−(CH22−Si−(OCH2CH33」の構造に由来するスペクトルが観測された。また、得られた有機けい素化合物3を130℃で30分加熱し、加熱前後の質量変化から算出した固形分は31.4%だった。
<無機微粒子>
使用した無機微粒子の一覧を表2に示す。無機微粒子6〜24については、以下に示す手順(表面処理例1〜9)にしたがって表面処理して調製したものを使用した。なお、表2中の略号の意味を以下に示す。
YAG:イットリウム・アルミニウム・ガーネット
Ce:セリウム
Mg:マグネシウム
Figure 0006541467
(表面処理例1)
無機微粒子 100部、有機けい素化合物1 7部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.6部、及びトルエン150部を混合して撹拌した。
トルエンを留去した後、混合物を容器に平らに入れ、低圧水銀ランプ(商品名「UVO−CLEANER model No.342」、Jelight Company Inc.製、ランプ高さ5cm)を使用し、1分間UV照射して硬化させて表面処理された無機微粒子を得た。なお、装置に入れやすいように混合物を4つに分け、各1回ずつUV照射した。
(表面処理例2)
冷却管を備えた反応容器に、無機微粒子100部、有機けい素化合物1 7部、脱水ブタノール69.45部、及び水1.52部を入れた。撹拌しながら120℃に設定したオイルバス中で28時間反応させた。反応終了後にろ取して、表面処理された無機微粒子を得た。
(表面処理例3)
有機けい素化合物1 7部を有機けい素化合物4 7部に変更したこと以外は、前述の表面処理例2と同様にして、表面処理された無機微粒子を得た。
(表面処理例4)
有機けい素化合物1 7部を有機けい素化合物4 7部に変更したこと以外は、前述の表面処理例1と同様にして、表面処理された無機微粒子を得た。
(表面処理例5)
有機けい素化合物1 7部を有機けい素化合物2 22.3部に変更したこと以外は、前述の表面処理例1と同様にして、表面処理された無機微粒子を得た。
(表面処理例6)
有機けい素化合物1 7部を有機けい素化合物3 22.3部に変更したこと以外は、前述の表面処理例1と同様にして、表面処理された無機微粒子を得た。
(表面処理例7)
無機微粒子100部、有機けい素化合物4 7部、及びトルエン150部を容器に入れて混合及び撹拌した後、トルエンを留去して混合物を得た。得られた混合物を酸化ジルコニウム製の容器に入れ、商品名「MIX−ROTAR VMR−3」(AS ONE社製)を使用して60rpmで24時間混練処理し、表面処理された無機微粒子を得た。
(表面処理例8)
有機けい素化合物4 7部を有機けい素化合物3 22.3部に変更したこと以外は、前述の表面処理例7と同様にして、表面処理された無機微粒子を得た。
(表面処理例9)
冷却管を備えた反応容器に、無機微粒子100部、有機けい素化合物3 22.3部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル4.9部、及びトルエン200部を入れた。窒素雰囲気下、撹拌しながら、80℃に設定したオイルバス中で7時間反応させた。反応終了後にろ過して、表面処理された無機微粒子を得た。
<バインダー>
使用したバインダーの一覧を表3に示す。バインダー1〜15は、以下に示す手順にしたがって合成した。なお、表3中の略号の意味を以下に示す。
St:スチレン
MMA:メタクリル酸メチル
nBA:アクリル酸ノルマルブチル
Figure 0006541467
(バインダー1)
冷却管、窒素導入口、温度計、及び撹拌装置を備えた4つ口フラスコに、窒素雰囲気下、メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)、スチレン71.0部(0.682モル)、及びトルエン489部を入れ、撹拌しながら80℃に設定したオイルバスに設置した。内部温度が75℃になったところで、トルエン20部に溶解させたアゾビスイソブチロニトリル1.14部を投入し、内部温度が75℃となるように撹拌した。ゲルパーミッションクロマトグラフィ(GPC、商品名「HLC8220」、東ソー社製)で分子量をモニタリングしながら重合を進め、分子量が所望の値に達したところで氷水冷却して反応を停止し、バインダー1を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー1の重量平均分子量は、25,500であった。また、高感度型示差走査熱量計(DSC、商品名「DSC7020」、SII社製)を使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー2)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)をメタクリル酸(2−エトキシエチル)121部(0.765モル)に変更し、アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.13部に変更し、かつ、スチレンを用いなかったこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー2を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー1の重量平均分子量は、26,000であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、−16℃であった。
(バインダー3)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)に代えてメタクリル酸(2−エトキシエチル)100部(0.632モル)を用いるとともに、スチレン71.0部(0.682モル)を23.2部(0.223モル)に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー3を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー3の重量平均分子量は、25,750であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、0℃であった。
(バインダー4)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)を100部(0.694モル)に変更し、スチレン71.0部(0.682モル)を6.5部(0.062モル)に変更し、トルエン489部を430部に変更し、アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.05部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー4を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー4の重量平均分子量は、26,250であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、20℃であった。
(バインダー5)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)を80部(0.555モル)に変更し、スチレン71.0部(0.682モル)を41.3部(0.397モル)に変更し、アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.15部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー5を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー5の重量平均分子量は、25,000であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、40℃であった。
(バインダー6)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)をメタクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル30部(0.159モル)に変更し、スチレン71.0部(0.682モル)を97.4部(0.935モル)に変更し、アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.16部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー6を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー6の重量平均分子量は、25,750であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー7)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)をメタクリル酸(2−エトキシエチル)30部(0.190モル)に変更し、スチレン71.0部(0.682モル)を82.7部(0.794モル)に変更し、トルエン489部を450部に変更し、アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.09部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー7を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー7の重量平均分子量は、26,000であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー8)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)をメタクリル酸(2−エトキシエチル)30部(0.190モル)に変更し、スチレン71.0部(0.682モル)をメタクリル酸メチル74.5部(0.744モル)に変更し、トルエン489部を430部に変更し、アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.04部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー8を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー8の重量平均分子量は、26,250であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー9)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)をメタクリル酸(2−エトキシエチル)30部(0.190モル)に変更し、スチレン71.0部(0.682モル)を4−メチルスチレン98.4部(0.833モル)に変更し、アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.19部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー9を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー9の重量平均分子量は、25,000であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー10)
アゾビスイソブチロニトリル1.14部を3.59部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー10を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー10の重量平均分子量は、2,575であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー11)
アゾビスイソブチロニトリル1.14部を3.29部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー11を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー11の重量平均分子量は、3,060であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー12)
アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.78部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー12を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー12の重量平均分子量は、10,400であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー13)
アゾビスイソブチロニトリル1.14部を0.81部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー13を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー13の重量平均分子量は、50,000であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー14)
アゾビスイソブチロニトリル1.14部を0.67部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー14を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー14の重量平均分子量は、72,800であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
(バインダー15)
メタクリル酸(2−メトキシエチル)50.0部(0.347モル)をメタクリル酸ノルマルブチル20部(0.156モル)に変更し、スチレン71.0部(0.682モル)を97.1部(0.932モル)に変更し、アゾビスイソブチロニトリル1.14部を1.12部に変更したこと以外は、前述のバインダー1の場合と同様にして、バインダー15を得た。GPCにより測定した、透析法により精製したバインダー15の重量平均分子量は、25,500であった。また、DSCを使用して測定したガラス転移温度Tgは、60℃であった。
<無機微粒子分散体(実施例1〜54、比較例1〜3)>
調製した無機微粒子分散体の一覧を表4−1及び4−2に示す。無機微粒子分散体1〜57は、以下に示す手順にしたがって調製した。なお、表4−1及び4−2中の略号の意味を以下に示す。
DBS:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
THF:テトラヒドロフラン
Figure 0006541467
Figure 0006541467
(実施例1)
バインダー1 75部、p−トルエンスルホン酸ナトリウム0.75×10-3部、及びトルエン25部を混合した。p−トルエンスルホン酸ナトリウムが溶解して均一になったことを確認した後に、無機微粒子1 25部を加えた。次いで、氷冷しながら超音波分散機(商品名「ULTRA SONIC HOMOGENIZER UH−600S」、SMT社製)で10分間分散させた。その後、脱泡機(商品名「あわとり練太郎AR−100」、シンキー社製)を使用して脱泡し、無機微粒子分散体1を得た。
(実施例2〜54、比較例1〜3)
バインダー、アルキルベンゼンスルホン酸塩等、無機微粒子、及び有機溶剤の種類及び量を表4−1及び4−2に示すように変更したこと以外は、前述の無機微粒子分散体1の場合と同様にして、無機微粒子分散体2〜57を得た。
<評価>
(塗工物の作製)
基材(PETフィルム(厚さ180μm))を水平な台の上に固定した後、無機微粒子分散体を上から流し乗せ、ワイヤーバー#100を用いて手塗りした。その後、台ごとオーブンに移し、80℃で10分乾燥させた。乾燥後、裁断機を用いて切り出して、10×10cmサイズの塗工物を得た。
(外観)
塗工物の表面を観察し、以下に示す基準にしたがって塗工物の外観を評価した。結果を表5に示す。
○:塗工欠陥がなかった。
△:塗工欠陥が1以上あった。
(混和安定性)
塗工物の表面をレーザー顕微鏡(商品名「VK−9510」、キーエンス社製)を使用し、任意に選択した100×100μmの範囲を2箇所観察して範囲内の粒子の個数をそれぞれ計測した。2箇所の範囲内の粒子の数のうち、少ない方を「粒子数A」とし、多い方を「粒子数B」とした。そして、「粒子の密度の比」を下記式(2)より算出し、以下示す基準にしたがって混和安定性を評価した。結果を表5に示す。
「粒子の密度の比」=「粒子数A」/「粒子数B」 ・・・(2)
◎:粒子の密度の比が0.9以上
○:粒子の密度の比が0.8以上0.9未満
△:粒子の密度の比が0.7以上0.8未満
×:粒子の密度の比が0.7未満
Figure 0006541467
表5に示すように、実施例の無機微粒子分散体は、いずれも混和安定性に優れていた。実施例24では、外観評価が「△」であった。これは、有機けい素化合物由来の異物が表面近傍に存在したことにより、塗工欠陥が発生したためである。実施例30では、外観評価が「△」であった。バインダーに対する無機微粒子の量が少なく、塗工物の強度が劣り、切り出す際にヨレが発生したためである。実施例36では、外観評価が「△」であった。バインダーに対する無機微粒子の量が多く、塗工物が脆くなり、切り出す際に割れが発生したためである。実施例24、30、及び36以外の実施例の無機微粒子分散体を用いて得られた塗工物の外観は、いずれも優れていた。
本発明の無機微粒子分散体は、従来のものよりも優れた混和安定性を示すとともに、含有する無機微粒子を均一に塗工することが可能なコート剤等として広く利用することができる。

Claims (2)

  1. アルキルベンゼンスルホン酸塩と、有機溶剤と、前記有機溶剤に溶解するバインダーと、無機微粒子と、を含有する無機微粒子分散体であって
    前記無機微粒子が、アクリロイルオキシ基を有する有機けい素化合物で表面処理された無機微粒子、あるいは無機酸化物であり、
    前記バインダーの量は、前記無機微粒子分散体1質量部に対して、0.23質量部以上0.90質量部以下であり、
    前記無機微粒子の量は、前記バインダー1質量部に対して、0.05質量部以上1.6質量部以下であり、
    前記アルキルベンゼンスルホン酸塩の量は、前記バインダー1質量部に対して、0.000005質量部以上0.00003質量部以下であり、
    前記表面処理された無機微粒子は、前記有機けい素化合物の不完全縮合物を、無機微粒子原料1質量部に対して、0.02質量部以上0.2質量部以下で用いて表面処理されてなり、
    前記バインダーが、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリルモノマーに由来する構成単位Aを、繰り返し単位の総数に対して14.5モル%以上有する共重合体である無機微粒子分散体。
    Figure 0006541467
    (前記一般式(1)中、R1は−H又は−CH3を示し、R2は炭素数1又は2のアルキル基を示し、nは1〜2の整数を示す)
  2. 前記アルキルベンゼンスルホン酸塩が、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである請求項に記載の無機微粒子分散体。
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