JP6541305B2 - タイヤ加硫モールドの製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、上記積層造形法は、物品の全体形状を新規に作製することには適しているが、作製対象となる物品の一部を構成する各層を造形するに際して粉末材料を予め敷設しておく必要があるため、各層の積層方向が鉛直方向に限定され、造形された各層間に生じる微細な段差である積層段差が生じる位置を変更できないという問題がある。
本構成によれば、タイヤ加硫モールドにおけるタイヤ表面に接する表面部に噴射された金属粉が表面部上で結合してその場に留まることから、積層方向を自在に設定でき、積層段差が生じる位置を自在に変更できる。また、表面部に複数の溝形成要素の他部を付加的に形成できることから、経年劣化等により摩耗が進んだ溝形成要素を後から補修することができる。
また、他の態様として、前記タイヤ加硫モールドが、ベースモールドと、前記ベースモールドに対して着脱可能とされ、タイヤ表面に接する表面部より突出する複数の溝形成要素において欠損が生じた溝形成要素の一部を有するパターンモールドとから構成され、前記パターンモールドの表面部に金属粉を噴射しながらレーザーを照射し、前記噴射された金属粉を表面部上で前記表面部から欠損前の溝成型要素の突出方向に積層して結合し、表面部に前記複数の溝形成要素の欠損部分である他部を付加して形成するものとした。
本態様によれば、ベースモールドに対して着脱可能とされたパターンモールドについて、上記同様の効果を得ることができる。また、パターンモールドがベースモールドに対して着脱可能であることから、パターンモールドを他のパターンモールドに変更することにより、タイヤ表面に異なるパターンを成形することができる。
また、他の態様として、金属粉の材料が、タイヤ加硫モールドを組成する金属材料と異なる態様とした。
本態様によれば、表面上において熱伝導率が異なる溝形成要素を形成することができる。
また、他の態様として、金属粉の噴射及びレーザーの照射を、少なくとも表面部に対するレーザーの照射角を変更可能な5軸加工機にて行う態様とした。
本態様によれば、表面部に既存の溝形成要素が存在する場合であっても、レーザーの表面部に対する照射角度を変更できるため、既存の溝形成要素の位置や形状に拘わらず、溝形成要素の他部を精度よく付加的に形成できる。
また、他の態様として、パターンモールドは、ベースモールドに開設されたボルト挿入孔を介して挿入されるボルトによりベースモールドに締結される態様とした。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
以上のとおり、ベースモールド10は、パターンモールド30の外周面32と相補する形状を有し、外周面32と接合する接合面となる内周面14を有している。また、本実施形態においてベースモールド10は、鋳造や積層造形法により一体物として作製されており、その材質は例えば鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、銅等の金属である。
なお、図示の表面部42、及び表面部42から径方向内側に突出する複数の溝形成要素の形状、配置、その寸法等の各要素は、あくまで一例であって、各要素を適宜設定することにより、加硫対象となるタイヤTのクラウン部C1に多様な種別のトレッドパターンを成形可能である。また、上記例では、トレッドパターンを構成する周方向溝、及び横溝をそれぞれ成形する主溝形成凸部44a;44b及び横溝形成凸部46を例としたが、表面部42上に陸部表面に延長する細溝としてのサイプを成形するサイプ形成凸部等、大小を問わず他の凸部を有してもよい。
まず、主溝形成凸部44a;44b及び横溝形成凸部46を有するパターンモールド30´を作製する。なお、パターンモールド30´とは、上述の完成後のパターンモールド30との比較において、複数の溝形成要素の他部である横溝形成凸部48が形成されていないモールドであるものとする。当該パターンモールド30´の作製方法としては、基本モデルの作製、基本モデルに基づくゴム型の作製、ゴム型に基づく鋳型の作製を含む鋳造による既存の方法や、パターンモールド30´の3次元CADデータを作製し、当該データを積層造形装置に転送することにより、積層造形装置によって、予め敷設された金属材料を結像,積層させる従来の積層造形法が適用できる。
一方で、5軸方向に変位可能なレーザー金属粉末付着装置80によれば、既存の形状を有するパターンモールド30´とノズル機構87との相対位置を5軸方向に自在に変位させることができるため、レーザー光Lを既存の形状による干渉を受けることなく、造形対象となる部位に適切に照射することが可能となり、加工精度の高い横溝形成凸部48を付加的に形成することができる。なお、図示の例では、既存の形状としての表面部42を対象として、その有用性について説明したが、レーザー照射機構と干渉する可能性のある既存の形状としては、表面部42の他、主溝形成凸部44a;44bやサイプ形成凸部等、表面部42に形成された溝形成要素の全ての形状が該当し得る。
また、上述の実施形態では、セクターモールド1を新規に作製する工程を例としたが、本発明に係る方法は、既存のセクターモールド1の補修工程についても適用できる。例えば、複数の横溝形成凸部48を有するセクターモールド1の繰り返しの使用によって一部の横溝形成凸部48に摩耗が生じているような場合には、その一部、或いはその全体を切削,除去し、除去後の部位に対して金属材料を噴射しながらレーザー光Lを照射することにより、新たな横溝形成凸部48を付加的に形成することができる。なお、この場合において、付加的に形成される構造としては、横溝形成凸部48に限られず、他の主溝形成凸部44a;44bやサイプ形成凸部等、表面部42に形成された全ての溝形成要素が該当し得る。そして、補修工程について、上記方法を採用することにより、一部の構造に欠損等が生じた場合であっても、当該部分のみを付加的に新たに形成することができるため、セクターモールド1全体、或いはパターンモールド30全体を新規に作製する場合と比べ、そのコストや作製時間を大幅に短縮することができる。
10 ベースモールド,30 パターンモールド,30´ パターンモールド,
32 外周面,40 パターン成形部,42 表面部,44a;44b 主溝形成凸部,
46 横溝形成凸部,48 横溝形成凸部,
80 レーザー金属粉末付着装置,82 制御装置,83 テーブル移動機構,
87 ノズル機構,90 レーザー出力部。
Claims (5)
- タイヤ表面に接する表面部と、当該表面部より突出する複数の溝形成要素とを有するタイヤ加硫モールドの製造方法であって、
前記複数の溝形成要素において欠損が生じた溝形成要素の一部を有する前記表面部に金属粉をシールドガスと共にレーザー光側に集束しつつ噴射しながらレーザーを照射し、前記噴射された金属粉を前記表面部上で前記表面部から欠損前の溝成型要素の突出方向に積層して結合し、前記表面部に前記溝形成要素の欠損部分である他部を付加して形成することを特徴とするタイヤ加硫モールドの製造方法。 - 前記タイヤ加硫モールドが、ベースモールドと、
前記ベースモールドに対して着脱可能とされ、タイヤ表面に接する表面部より突出する複数の溝形成要素において欠損が生じた溝形成要素の一部を有するパターンモールドとから構成され、
前記パターンモールドの表面部に金属粉を噴射しながらレーザーを照射し、前記噴射された金属粉を表面部上で前記表面部から欠損前の溝成型要素の突出方向に積層して結合し、表面部に前記複数の溝形成要素の欠損部分である他部を付加して形成することを特徴とする請求項1記載のタイヤ加硫モールドの製造方法。 - 前記金属粉の材料が、前記タイヤ加硫モールドを組成する金属材料と異なることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のタイヤ加硫モールドの製造方法。
- 前記金属粉の噴射及びレーザーの照射を、少なくとも前記表面部に対するレーザーの照射角を変更可能な5軸加工機にて行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のタイヤ加硫モールドの製造方法。
- 前記パターンモールドは、前記ベースモールドに開設されたボルト挿入孔を介して挿入されるボルトにより前記ベースモールドに締結されることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のタイヤ加硫モールドの製造方法。
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