JP6541227B2 - き電用故障点標定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、故障点を挟む変電所で同一のタイミングで吸上電流を取得して、故障点標定を行うことができる、き電用故障点標定装置に関する。
電車線路における故障点標定のためには、故障点を挟む2つの変電所の単巻変圧器に吸上がる吸上電流を観測する。故障点を挟む2つの変電所で計測した故障発生時の吸上電流の比を計算して、故障点標定を行う。この技術は、例えば、特許文献1や2に紹介されている。
特開2007−76607号公報 特開2007−78645号公報
既知の従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
短絡事故が発生すると、電源電圧が急激に低下し吸上電流が急峻に立ち上がる。これを検出した保護継電器は、遮断器を動作させて回路を遮断する。このときの吸上電流を、直流分が重畳しているタイミングを避けて、回路が遮断される直前に、各変電所で同時計測する。こうして計測された吸上電流を、上記の特許文献に記載されたような計算に使用して、故障点標定を行う。
保護継電器は、電源電圧や吸上電流の急変を検出して回路の遮断器を動作させるから、この検出信号をトリガにして吸上電流を計測すれば、各変電所で同一のタイミングで吸上電流の計測ができる。この制御は、各変電所がそれぞれ自律的に故障点標定のための吸上電流を計測するので、特許文献1や2等で紹介されたような、多数の変電所の動作を連携制御する方式に比べて簡便で、変電所間のデータ通信料も少なくて済む。
しかしながら、例えば、隣接する2つの変電所の電源が同位相となることを利用した並列き電方式を採用している場合に、一方の変電所直下で故障が発生すると、故障点から遠い他方の変電所の電圧降下が小さく、両方の変電所の保護継電器が同時に動作しないことがある。
即ち、故障電圧の急激な低下を検出するタイミングが相違するので、両変電所で同一のタイミングで吸上電流の計測ができないという問題があった。さらに、故障電圧の低下が不十分で他方の変電所の保護継電器が動作しないこともある。この場合には、一方の変電所から他方の変電所に対して、連絡回線を通じて遮断器を制御するための制御信号が送信される。この制御信号を受信してから吸上電流を計測すると、両変電所で吸上電流の計測タイミングがずれたり、他方の変電所で吸上電流の計測ができなくなることがある。
本発明は、以上の点に着目してなされたもので、故障点を挟む変電所で、それぞれ独自に同一の最適なタイミングで吸上電流を取得して、故障点標定を行うことを可能にした、き電用故障点標定装置を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
交流き電回路に所定区間毎に接続された各単巻変圧器において、送電電圧と吸上電流値とを観測して、観測データを一定時間分ディジタル信号化して記憶装置に記憶させる観測装置と、
いずれかの上記単巻変圧器から上記交流き電回路に供給される電力が遮断されたとき、その遮断器を制御した保護継電器の制御信号の受信もしくは、連絡回線を通じて上記遮断器が制御されたことを通知する制御信号を受信する制御信号受信装置と、
上記制御信号の受信時刻を含む前後の一定時間の上記観測データを解析対象として上記記憶装置から読み出す解析対象データ抽出装置と、
読み出された解析対象データに含まれる送電電圧信号の時間変化を解析して、送電電圧が、故障判定のための閾値以下に低下した時刻を検出し、この検出時刻から予め定めたリードタイムだけ経過した時刻の吸上電流値を、上記解析対象データから読み出して、故障点標定用として出力する吸上電流値取得装置を備えたことを特徴とするき電用故障点標定装置。
<構成2>
上記制御信号の受信時刻を含む前後の一定時間は、故障発生時刻から遮断器により回路が遮断されるまでの応答時間の最大値に、解析対象データの読み出し不足を生じない安全率を掛けた時間に設定することを特徴とする構成1に記載のき電用故障点標定装置。
<構成3>
上記吸上電流値取得装置は、
読み出された解析対象データに含まれる送電電圧信号の時間変化を解析して、送電電圧が、故障判定のための閾値以下に低下した時刻を検出することができなかったとき、
読み出された解析対象データに含まれる吸上電流の時間変化を解析して、吸上電流が、故障判定のための閾値以上に上昇した時刻を検出して、
この検出時刻から予め定めたリードタイムだけ経過した時刻の吸上電流値を、上記解析対象データから読み出して、故障点標定用として出力することを特徴とする構成1または2に記載のき電用故障点標定装置。
<構成4>
上記吸上電流値取得装置は、読み出された解析対象データから、(交流の1周期T)/N(Nは正の整数)時間毎に、1周期T時間分のディジタルデータ群を取りだして集計して実効値を算出するという処理を実行して、算出した実効値を閾値と比較して、送電電圧が、故障判定のための閾値以下に低下した時刻または、吸上電流が、故障判定のための閾値以上に上昇した時刻を求める手段を備えたことを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載のき電用故障点標定装置。
吸上電流取得タイミングの制御を観測データの解析結果から決定するので、保護継電器の動作に依存せず、適切なタイミングで吸上電流値を取得できる。必要最小限のデータ処理で、各変電所で自動的に、故障点標定に必要な吸上電流値を取得することができる。いずれかの保護継電器の動作が検出されたときに観測データのデータ解析をするので、無駄な処理を防止できる。観測データから的確な範囲の解析対象データを読み出すので、直流分が重畳しているタイミングを避けて回路が遮断される直前に、吸上電流値を各変電所で確実に同時計測できる。
本発明のき電用故障点標定装置の機能ブロック図である。 送電電圧と吸上電流の具体例を示す説明図である。 従来の課題を説明するための説明図である。 本発明のき電用故障点標定装置の動作説明図である。 データ取得のための演算処理方法説明図である。 試験データ例の説明図である。 本発明の装置の動作フローチャート例である。
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1は、本発明のき電用故障点標定装置の機能ブロック図である。
本発明では、故障点を挟む2つの変電所でそれぞれ個別に最適なタイミングで吸上電流を取得する。個別に動作しても、2つの変電所でほぼ同一のタイミングで吸上電流を取得することができる。図1には、並列き電方式を採用する隣接する2つの変電所12Aと変電所12Bを表示した。両者の間に故障点24が存在するものとし、他の変電所の表示は省略した。変電所12Aと変電所12Bとは、図の交流き電回路14に電力を供給している。
変電所12Aと変電所12Bの単巻変圧器16の一方の端子は、遮断器26を介して交流き電回路14のフィーダ18に電気接続されている。単巻変圧器16の他方の端子は、遮断器26を介してトロリー20に電気接続されている。単巻変圧器16の中点の端子はレール22と電気接続されている。保護継電器34は、短絡事故を検出したときに遮断器26を動作させて、単巻変圧器16と交流き電回路14とを切り離す制御をする既知の装置である。なお、各変電所において全く同一の構成の部品には同一の符号を付した。
ここで、各変電所には、交流き電回路14に供給する送電電圧と単巻変圧器16の吸上電流とを観測して、故障点標定のためのデータを取得する、き電用故障点標定装置10が設けられている。このき電用故障点標定装置10は、例えば、変電所の配電盤の負荷計測装置等に組み込まれる。図1には、変電所12Aに設けられたき電用故障点標定装置10のブロック図みを表示した。変電所12Bやその他の変電所にも、全く同様の構成のき電用故障点標定装置10が設けられるものとする。
図2は送電電圧と吸上電流の具体例を示す説明図である。図3は従来の課題を説明するための説明図である。図の各グラフの縦軸は電圧または電流のレベルを示し、横軸は経過時間を示す。以下のグラフは全て同様の形式で記載した。
図1のき電用故障点標定装置10の機能を説明する前に、短絡事故等が発生したときの、送電電圧と吸上電流の説明をする。例えば、図1に示すように、トロリー20とレール22との間で短絡事故が発生すると、図2に示す時刻t0で、送電電圧Vが急激に低下する。ほぼ同時に、吸上電流Iが急激に増加する。これを時刻t4で保護継電器34が検出して、遮断器26を動作させる。
遮断器26は、故障発生時刻t0から65m秒〜75m秒ほど経過した時刻t3に、交流き電回路14を遮断する。故障点標定のための吸上電流は、故障発生時刻t0から30m秒ほどのリードタイムを経過した時刻t1に取得することが好ましい。このリードタイムを設けるのは、吸上電流に直流分が重畳しているタイミングを避けるためである。また、遮断器26による遮断動作の直前では吸上電流が乱れるから、故障発生時刻t0から60m秒を経過する前に吸上電流を取得しなければならない。
ここで、例えば、図1において、故障点24が変電所12Bの直下であった場合を考える。このとき、図3に示すように、変電所12Bでは、事故発生と同時に送電電圧Vが大きく低下する。しかし、変電所12Bほど変電所12Aでは電圧降下をしないため、電圧降下の検出機能に差を生じる。変電所12Aで故障検出できなった場合でも、変電所12Bから、変電所12Aに対して連絡回線38を通じて、変電所12B側で保護継電器34が動作した旨の制御信号36が送信される。この制御信号を受信して、変電所12Aの保護継電器34が変電所12Aの遮断器26を制御する。
従来は、このように、変電所12Bでは自変電所の保護継電器34が故障検出をしてから一定時間後に吸上電流を取得するという処理をするが、変電所12Aでは、連絡回線38を通じて制御信号を受信してから保護継電器34を動作させ、その後一定時間後に吸上電流を取得するという処理をする。その結果、変電所12Aでは、吸上電流を取得するタイミングが変電所12B側よりも少し遅れてしまう。即ち、変電所12Aと変電所12Bとで、吸上電流を取得するタイミングがずれて、故障点標定に誤差が生じてしまう。さらに、連絡回線38を通じて変電所12Aで制御信号を受信したときには、既に吸上電流を取得できる時期を過ぎているといった問題を生じることもあった。
図4は、本発明のき電用故障点標定装置10の動作説明図である。
図4と図1を参照しながら、本発明のき電用故障点標定装置10の構成及び動作を説明する。図1に示すように、本発明のき電用故障点標定装置10には、記憶装置30と観測装置32と制御信号受信装置40と解析対象データ抽出装置44と吸上電流値取得装置46とが設けられている。
観測装置32は、単巻変圧器16と交流き電回路14との接続点で送電電圧と吸上電流値48とを観測して、観測データ28を一定時間分ディジタル信号化して記憶装置30に記憶させる機能を持つ。
観測装置32は、休みなく連続的に観測データ28を取得するように動作するが、取得した大量の観測データ28をそのまま全て記憶させておく必要はない。後で説明する故障発生時刻の検出と吸上電流の取得に必要十分なデータ量だけを、限定された記憶領域に上書きしながら書き込めば良い。必要なデータ量は、例えば、数秒か十数秒分で構わない。
制御信号受信装置40は、自変電所の保護継電器34が、図2に示した時刻t4のタイミングで故障検出をしたときに出力する制御信号36を受信する。また、隣接する変電所の保護継電器34が故障検出をしたときに出力する制御信号36も連絡回線38を通じて受信する。制御信号受信装置40は、制御信号36を受信すると、解析対象データ抽出装置44に通知する。
き電用故障点標定装置10の吸上電流の取得タイミングは、この制御信号の受信タイミングに影響されない。保護継電器34は、その機種や機能によって、制御信号を発するタイミングが必ずしも一致しない。また、隣接する変電所の保護継電器34から連絡回線38を通じて制御信号を受信すると、先に説明した時間遅れが生じる。この実施例の装置は、図4に示す故障発生時刻を時刻t0としたとき、この時刻t0から遮断器が動作する時刻t3までの間のどのタイミングで制御信号受信装置40が制御信号を受信しても問題ない。即ち、いずれの変電所も、以下のようにして、ほぼ同時に故障点標定に必要な吸上電流を取得することができる。
解析対象データ抽出装置44は、制御信号受信装置40の通知を受けて、制御信号36の受信時刻t4を含む前後の一定時間Dwを計算する。そして、上記観測データ28から、Dwの範囲の解析対象データ42を解析対象として記憶装置30から読み出す機能を持つ。読み出された解析対象データ42は、吸上電流取得処理が完了するまで、記憶装置30に保存され、観測装置32により上書きされるのを防止する。
例えば、図4の時刻t4に制御信号を受信したとき、その時刻t4の前200m秒と時刻t4の後100m秒程度、即ち、合計300m秒程度の時間Dwの範囲で解析対象データ42を読み出すとよい。故障発生時刻t0から遮断器26が動作する時刻t3までの時間を応答時間Rsとすると、これに安全率Sfを掛けた時間がDwである。
応答時間Rsは、保護継電器34や遮断器26の機種や機能によりばらつきがあるので、その最大値と考えられる時間をRsとするとよい。上記のように時間Dwを設定すると、解析対象データ42の読み出し不足を生じることがない。また、先に説明したように、制御信号受信装置40が制御信号を受信するタイミングにはばらつきがある。また複数回制御信号が受信されることもある。解析対象データ抽出装置44は最も早く受信できた制御信号36をトリガにして、上記の処理を実行すればよい。また、たとえ、制御信号36の受信タイミングが遅くても、以下に説明するように、吸上電流の取得処理には影響がない。
吸上電流値取得装置46は、読み出された解析対象データ42に含まれる送電電圧Vあるいは吸上電流Iの時間変化を解析して、故障発生時刻t0を検出する機能を持つ。送電電圧Vが、故障判定のための閾値、例えば、15kVrms以下に低下した時刻を検出したときは、その検出時刻t0を故障発生時刻と判断する。
なお、図3で説明したように、送電電圧Vが、故障判定のための閾値以下に低下しないことがある。そのときには、読み出された解析対象データ42に含まれる吸上電流Iの時間変化を解析して、吸上電流Iが、故障判定のための閾値以上に、例えば、60Armsだけ上昇した時刻を検出する。この検出時刻t0を故障発生時刻と判断する。
さらに、吸上電流値取得装置46は、故障発生時刻t0から予め定めたリードタイム例えば、40m秒だけ経過した時刻t1(図4)の吸上電流値48を、解析対象データ42から読み出す。この吸上電流値48を故障点標定用として、図示しない標定用の計算装置に出力する機能を持つ。このように、送電電圧Vの変動と吸上電流Iの変動のいずれかを検出して、故障発生時刻t0を求めるようにすると、故障発生時刻t0を確実に検出できる。
図5は、データ取得のための演算処理方法説明図である。
例えば、図のように、送電電圧Vや吸上電流Iを、サンプリング周期1m秒のディジタルデータで読み出す。そして、送電電圧Vについては、半波長分、吸上電流Iについては1波長分のデータの絶対値を合計し、平均値を算出した後で波形率を使用して実効値を求める。これを閾値と比較する。読み出すデータを1m秒ずつ時間シフトさせながら、同様の計算と比較処理を繰り返す。閾値を越えたら演算処理を停止する。
即ち、交流のT時間分の測定値(ディジタルデータ)群をT/N(Nは正の整数)毎に取りだして、実効値を計算して閾値と比較する。送電電圧Vの場合には、T時間は半波長分の時間である。吸上電流Iの場合には、直流分を相殺するために、T時間は1波長分の時間にするとよい。この方法で、送電電圧Vにより故障時刻を判定しても、吸上電流Iにより故障発生時刻を判定しても、両者による故障時刻の判定結果はほぼ一致した。従って、いずれか一方で故障時刻を判定すれば、その後、信頼性の高い吸上電流Iの取得ができる。故障点標定用の吸上電流値は、図4の時刻t1の前後で半波長分の吸上電流のディジタルデータを読み出して実効値を求める。時刻t1を挟む複数の半波長分の吸上電流の実効値を比較して、最も大きいものを選択して出力するとよい。
図6は、試験データ例の説明図である。
上記の装置を組み立てて、事故波形生成装置を使用して、実際に、図6(a)や(b)に示すような信号を入力した。その結果、変電所Aのき電用故障点標定装置10も変電所Bのき電用故障点標定装置10も、ほぼ同時刻t1に吸上電流を取得して出力することができた。繰り返し実験をしたところ、両者の吸上電流取得タイミングの時間的な誤差は数m秒以下で、故障点標定に全く支障のない範囲であった。また、送電電圧の低下検出でも、吸上電流の上昇検出でも、故障時刻t0の判定誤差は数m秒以内であった。
また、保護継電器34等から受信される制御信号により上記の処理を実行するので、常時送電電圧と吸上電流を監視していたとしても、故障検出されない限り、無駄な演算処理はしない。例えば、解析対象データから指定されたタイミングで読み出した吸上電流値が基準値に達していないような場合には、処理を停止させることもできる。また、保護継電器34等から制御信号が受信されても、送電電圧や吸上電流から故障発生時刻を検出できないこともある。このときは、制御信号が受信された時刻よりも、例えば、10m秒だけ遡った時刻の吸上電流値を出力するとよい。
図7は、本発明の装置の動作フローチャート例である。
ステップS11からステップS15までは、観測装置32の処理である。ステップS11では送電電圧の測定をする。ステップS12では、吸上電流の測定をする。ステップS13では、例えば、測定データをサンプリング周期1m秒でディジタル化処理する。ステップS14では、送電電圧データファイルの更新をする。ステップS15では、吸上電流データファイルの更新をする。こうして、一定のサイズのデータファイルを古いデータから上書きして連続処理をする。
ステップS16で、制御信号受信装置40が、制御信号を受信したかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS17の処理に移行し、ノーのときはステップS11の処理に戻る。解析対象データ抽出装置44が動作を開始すると、ステップS17で、解析対象範囲の計算をする。そして、ステップS18で、観測データから該当する範囲の解析対象データを抽出して記憶装置に保存する。
ステップS19では、送電電圧降下を検出できたかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS21の処理に移行し、ノーのときはステップS20の処理に進む。ステップS20では、吸上電流上昇を検出できたかどうかという判断をする。
この判断の結果がイエスのときはステップS21の処理に移行し、ノーのときは処理を終了する。ノーのときは、先に説明した別処理をしてもよい。
ステップS21では、吸上電流値取得装置46が、故障発生時刻の判定をする。そして、ステップS22でリードタイムの計算をする。その後、ステップS23で、該当する時刻の吸上電流値を取得する。ステップS24で、取得した吸上電流値を送信する。
以上のように、本発明の装置は、吸上電流取得タイミングの制御を観測データ28の解析結果から決定するので、保護継電器34の動作に依存せず、適切なタイミングで吸上電流値48を取得できる。必要最小限のデータ処理で、各変電所12で自動的に、故障点24標定に必要な吸上電流値48を取得することができる。観測データ28から的確な範囲の解析対象データ42を読み出すので、直流分が重畳しているタイミングを避けて回路が遮断される直前に、吸上電流値48を各変電所12で確実に同時計測できる。
それぞれの変電所で独自に吸上電流を取得する処理を実行しても、誤差が無視できるほどほぼ同一のタイミングで吸上電流を取得できる。従って、高い精度で故障点標定のための計算をおこなうことが可能になる。また、既にME型配電盤に既に実装されている負荷計測装置の機能を一部活用することができるので、変電所に導入する場合のコストを、既知の装置と比較して、大幅にコスト低減することが可能になる。
10 き電用故障点標定装置
12 変電所
14 交流き電回路
16 単巻変圧器
18 フィーダ
20 トロリー
22 レール
24 故障点
26 遮断器
28 観測データ
30 記憶装置
32 観測装置
34 保護継電器
36 制御信号
38 連絡回線
40 制御信号受信装置
42 解析対象データ
44 解析対象データ抽出装置
46 吸上電流値取得装置
48 吸上電流値

Claims (4)

  1. 交流き電回路に所定区間毎に接続された各単巻変圧器において、送電電圧と吸上電流値とを観測して、観測データを一定時間分ディジタル信号化して記憶装置に記憶させる観測装置と、
    いずれかの上記単巻変圧器から上記交流き電回路に供給される電力が遮断されたとき、その遮断器を制御した保護継電器の制御信号の受信もしくは、連絡回線を通じて上記遮断器が制御されたことを通知する制御信号を受信する制御信号受信装置と、
    上記制御信号の受信時刻を含む前後の一定時間の上記観測データを解析対象として上記記憶装置から読み出す解析対象データ抽出装置と、
    読み出された解析対象データに含まれる送電電圧信号の時間変化を解析して、送電電圧が、故障判定のための閾値以下に低下した時刻を検出し、この検出時刻から予め定めたリードタイムだけ経過した時刻の吸上電流値を、上記解析対象データから読み出して、故障点標定用として出力する吸上電流値取得装置を備えたことを特徴とするき電用故障点標定装置。
  2. 上記制御信号の受信時刻を含む前後の一定時間は、故障発生時刻から遮断器により回路が遮断されるまでの応答時間の最大値に、解析対象データの読み出し不足を生じない安全率を掛けた時間に設定することを特徴とする請求項1に記載のき電用故障点標定装置。
  3. 上記吸上電流値取得装置は、
    読み出された解析対象データに含まれる送電電圧信号の時間変化を解析して、送電電圧が、故障判定のための閾値以下に低下した時刻を検出することができなかったとき、
    読み出された解析対象データに含まれる吸上電流の時間変化を解析して、吸上電流が、故障判定のための閾値以上に上昇した時刻を検出して、
    この検出時刻から予め定めたリードタイムだけ経過した時刻の吸上電流値を、上記解析対象データから読み出して、故障点標定用として出力することを特徴とする請求項1または2に記載のき電用故障点標定装置。
  4. 上記吸上電流値取得装置は、読み出された解析対象データから、(交流の1周期T)/N(Nは正の整数)時間毎に、1周期T時間分のディジタルデータ群を取りだして集計して実効値を算出するという処理を実行して、算出した実効値を閾値と比較して、送電電圧が、故障判定のための閾値以下に低下した時刻または、吸上電流が、故障判定のための閾値以上に上昇した時刻を求める手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のき電用故障点標定装置。
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