JP6541029B2 - 電気抵抗溶接用電極 - Google Patents

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この発明は、金属材料などで作られたガイドピンに合成樹脂製の摺動部が一体化された構造部分に改良がなされた電気抵抗溶接用電極に関している。
特許第2903149号公報や特開2015−051457号公報には、金属材料などで作られたガイドピンに合成樹脂製の摺動部が一体化された構造が記載されている。
特許第2903149号公報 特開2015−051457号公報
上記特許文献1および2に記載されている技術は、金属材料などで作られたガイドピンに合成樹脂製の摺動部が一体化された構造であるが、直径方向で見た摺動部の肉厚が大きいので、摺動部の熱膨張量が過大になり、摺動部外周面の異常摩耗や、ガイドピンの異常傾斜などの問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、電気抵抗溶接用電極において、ガイド孔内を進退する摺動部の蓄熱量を低減させて、摺動部外周面の異常摩耗を防止したり、ガイドピンの異常傾斜を防止したりすることを目的としている。
請求項1記載の発明は、
電極本体の端面から突出し鋼板部品の下孔に貫通する断面円形のガイドピンが金属材料またはセラミック材料などの耐熱硬質材料で構成され、
電極本体のガイド孔に摺動できる状態で嵌め込まれ、ガイドピンが挿入された状態でガイドピンと一体化されている断面円形の摺動部が合成樹脂材料で構成され、
摺動部の肉厚は、摺動部における蓄熱量を低減させるように薄肉とされているとともに、摺動部に冷却空気の空気通路が形成され、
ガイドピンの直径に対する摺動部の直径の比が1.3〜1.7とされているとともに、ガイドピンの長さに対するガイドピンが摺動部に差し込まれている長さの比を1/2以上とすることにより、摺動部の薄肉化と、摺動部とガイドピンの一体性向上を確保し、
摺動部の端面とガイド孔の内端面が密着したり離れたりして冷却空気の断続を行うように構成したことを特徴とする電気抵抗溶接用電極である。
通常、金属材料製の電極本体やガイドピンに比して、合成樹脂製電極部品の熱膨張量は著しく大きいのであるが、上述のように、合成樹脂製の摺動部が薄肉とされて蓄熱量が低減されているので、直径方向における摺動部自体の熱膨張量が小さくなる。連続的な溶接によって加熱サイクルが増大して摺動部の温度が耐えられる最高値に達しても、上記熱膨張量が少ないために、ガイド孔内面に対する加圧力が低減し、摺動部の摺動面における摩耗量が最小化される。このため、最も消耗しやすい摺動部の耐用期間が長期化され、部品メンテナンスの面で有効である。
さらに、上記熱膨張量の低減により、摺動部外周面とガイド孔内周面との間の摺動間隙が小さく保たれて、ガイドピンの傾きが抑制される。このようにガイドピンの傾斜角度を最小化することにより、ガイドピンで支持されているプロジェクションナットやプロジェクションボルトの鋼板部品の下孔に対する位置精度が向上する。すなわち、下孔の中心軸線と上記ナットやボルトの中心軸線のずれを最小化することができ、溶接精度の向上にとって有効である。
摺動部の肉厚が大きければ、摺動部材料の膨張量が増大し、その増大分が空気通路の空間の方へ膨張するので、空気通路の流路面積が縮小され、冷却空気の流量が低減し、冷却効果が低減する。しかし、上述のように、摺動部の肉厚を低減することにより、摺動部材料の膨張量を最小化することができ、それに伴って空気通路の流路面積の減少を回避し、正常な冷却作用がなされる。
摺動部の薄肉化にともなって摺動部の直径が小さくなるので、電極本体の直径も小さくなって、狭い箇所などでの電極配置が行いやすくなる。
上述の薄肉化に加えて、摺動部には、冷却空気の空気通路が形成されているので、体積が小さくされた摺動部の冷却が効果的になされ、上記熱膨張量低減による作用効果の一層の促進が図られる。
以上に述べたように総括的に見ると、摺動部の端面とガイド孔の内端面との密着面積を必要最小限に確保しつつ摺動部の薄肉化を図ることが、冷却空気の断続を確実に行い、摺動部の摩耗量を低減して耐用時間を長期化し、ナットやボルトの鋼板部品の下孔に対するセンタリングが向上し、冷却空気の正常な空気通路面積の確保などを実現することに相関しており、耐久性や溶接精度向上などに寄与する電気抵抗溶接用電極がえられる。
ガイドピンの直径に対する摺動部の直径の比が1.3〜1.7である。
ガイドピンの直径に対する摺動部の直径の比を1.3〜1.7とすることにより、摺動部の肉厚を薄肉に設定するとともに、摺動部の端面とガイド孔の内端面との密着面積を摺動部全周にわたって確保することができ、上述のような薄肉化にともなう熱膨張や摩耗量の少量化、軸心合致面の精度向上などの利点確保以外に、冷却空気の断続作用が確実に達成される。さらに、摺動部の適正な肉厚を確保することにより、冷却空気の空気通路が確実に形成され、摺動部の冷却が正常になされる。
上記の比が1.3未満であると、摺動部の肉厚が薄すぎてガイド孔の内端面に対する摺動部端面の着座面積が十分に確保できない、という問題が発生する。つまり、摺動部端面の直径方向で見た着座幅に不足を来たし、節度ある冷却空気の断続が不可能となる。さらに、冷却空気の空気通路が摺動部外周面に空気溝を形成するような形式であると、空気溝の通気断面積を十分に確保することが困難となり、適正な空冷が不可能となる。
一方、上記の比が1.7を超えると、摺動部の肉厚が過大になり、摺動部の蓄熱量も過大になり、上述のような薄肉化にともなう熱膨張や摩耗量の少量化、軸心合致面の精度向上などの利点が追求できないこととなる。したがって、ガイドピンの直径に対する摺動部の直径の比を1.3〜1.7とすることにより、優れた信頼性の高い電気抵抗溶接用電極がえられる。
電極の各部の断面図である。 他の電極の断面図である。
つぎに、本発明に係る電気抵抗溶接用電極を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明の実施例1を示す。
最初に、電極本体について説明する。
銅合金製の電極本体1は、円筒状の形状であり、静止部材11に差し込まれる固定部2と、鋼板部品3が載置されるキャップ部4がねじ部5において結合されている。電極本体1には断面円形のガイド孔6が形成され、このガイド孔6は少なくとも大径孔7とキャップ部4の中央部に開口する小径孔8によって構成されている。
固定部2の下部にテーパ部9が形成され、このテーパ部9が静止部材11に設けたテーパ孔に嵌入されるようになっている。固定部2の側部に圧縮空気をガイド孔6に導入する通気口10が設けてある。
つぎに、摺動部について説明する。
ガイドピン12は、ステンレス鋼のような金属材料またはセラミック材料等の耐熱硬質材料で構成されている。摺動部13は、耐熱性に優れた絶縁性合成樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(商品名:テフロン・登録商標)によって構成されている。ガイドピン12は、摺動部13に挿入された状態で一体化されている。ガイドピン12と摺動部13は、いずれも断面円形であり、ガイドピン12は鋼板部品3の下孔14を相対的に貫通して鋼板部品3の位置決め機能を果たし、その先端部に嵌め合わされた鉄製のプロジェクションナット15を支持している。そのために、プロジェクションナット15のねじ孔に合致する小径部16が形成されている。
以下の説明において、プロジェクションナットを単にナットと表現する場合もある。ナット15は、四角い本体の中央部にねじ孔が形成されたもので、本体の四隅に溶着用突起21が形成されている。電極本体1は、固定電極であり、それと同軸状態で可動電極23が配置してある。
なお、図1(B)のC−C断面が同図の(C)図であり、D−D断面が同図の(D)図である。
摺動部13は、大径孔7内に実質的に隙間がなくて摺動できる状態で嵌め込んである。摺動部13に挿入孔17が開けられ、そこにガイドピン12が圧入されている。ガイドピン12の端部にこれと一体的にボルト31が形成され、摺動部13の底部材18にボルト31を貫通し、ワッシャ19を組み付けてロックナット20で締め付けてある。なお、摺動部13は、可動電極23が動作して溶接電流が通電されたときに、電流はナット15の溶着用突起21から鋼板部品3にのみ流れるように、絶縁機能を果たしている。
摺動部13の端部に端面24が形成され、この端面24が大径孔7の内端面25に密着するようになっている。端面24と内端面25は、ガイドピン12の軸線(電極本体1の中心軸線)に直交する平面の状態で、しかもガイドピン12の軸心を環状に包囲する環状面とされている。端面24と内端面25が密着したり、離れたりして冷却空気の断続を行うもので、この密着箇所が開閉弁の役割を果たしている。
ガイドピン12と小径孔8との間に圧縮空気が通過する隙間22が形成してある。可動電極23の進出によってガイドピン12が押し下げられると、端面24が内端面25から離れ、空気流通の空隙が形成される。上記のように、端面24と内端面25の密着部分が開閉弁の機能を果たしている。通気口10から入った圧縮空気は、空気通路26、端面24と内端面25の間、隙間22などを通ってナット15の溶着部の冷却や、スパッタの進入防止がなされる。
摺動部13の外周面に、冷却空気の空気通路26が電極本体1の中心軸線方向に形成してある。空気通路26としては種々なものが採用できる。ここでは、図1(A)や(D)に示すように、摺動部13の外周面に平面部27を2つ対向させて形成して空気通路26が構成してある。これに換えて、図1(E)に示すように、摺動部13の外周面に複数の凹溝28を電極本体1の中心軸線方向に形成して、空気通路26を構成してもよい。
ワッシャ19とガイド孔6の内底面の間に圧縮コイルスプリング29が嵌め込まれており、その張力が摺動部13に作用して端面24が内端面25に密着している。通気口10から供給された冷却空気は、空気通路26に達しているが、上記密着によって通気が禁止されている。なお、符号30は、ガイド孔6の内底面に嵌め込んだ絶縁シートである。
つぎに、摺動部とガイドピンの組み合わせ関係について説明する。
摺動部13は筒型であり、そこにガイドピン12が差し込んである。上述のように、挿入孔17にガイドピン12を圧入することによって、ガイドピン12と摺動部13の一体性が向上する。ガイドピン12の小径部16を除いた部分の長さがL1であり、また、ガイドピン12が摺動部13(挿入孔17)に差し込まれている長さがL2である。L1の1/2以上が差し込まれているので、L2/L1は1/2以上となっている。以下、L1に対するL2の比を「挿入比」と表現する。
ガイドピン12の直径に対する摺動部13の直径の比を、以下、「直径比」と表現する。ガイドピン12の直径を一定値に設定し、摺動部13の直径を順次変えて行くことにより、熱的影響の状況を観察した。
ガイドピン12の直径は、10.1mmである。これに対し、摺動部13の直径は15.5mmである。このときの直径比は1.53である。そして、摺動部13の肉厚は2.7mmである。
このような各部寸法に設定することにより、端面24と内端面25の適正な密着、摺動部13の薄肉化による蓄熱量の低減、摺動部13の摺動面の摩耗量の低減、ガイドピン12の傾き低減と溶接精度の向上、空気通路26の流路面積を適正に確保、電極本体1のスリム化などがえられる。
ガイドピン12の直径は、10.1mmである。これに対し、摺動部13の直径を13mmにすると、直径比は1.29となる。そして、摺動部13の肉厚は1.45mmとなる。
このようにガイドピン12の直径寸法に対して、摺動部13の直径寸法を変えると、端面24と内端面25の適正な密着、摺動部13の薄肉化による蓄熱量の低減、摺動部13の摺動面の摩耗量の低減、ガイドピン12の傾き低減と溶接精度の向上、空気通路26の流路面積を適正に確保、電極本体1のスリム化などがえられる。
しかし、直径比が1.3未満であると、摺動部13の肉厚が薄すぎて内端面25に対する端面24の着座面積が十分に確保できない、という問題が発生する。つまり、摺動部端面24の直径方向で見た着座幅に不足を来たし、節度ある冷却空気の断続が不可能となる。さらに、冷却空気の空気通路26が摺動部外周面に凹溝28を形成するような形式であると、凹溝28の通気断面積を十分に確保することが困難となり、適正な空冷が不可能となる。したがって、直径比は1.3以上に設定することが適正であると判定される。また、空気通路26が平面部27によって形成されている場合も、通気断面積の問題が同様に発生する。
ガイドピン12の直径は、10.1mmである。これに対し、摺動部13の直径を17.3mmにすると、直径比は1.72となる。そして、摺動部13の肉厚は3.6mmとなる。
上記のように、直径比が1.7を超えると、摺動部13の肉厚が過大になり、摺動部13の蓄熱量も過大になり、上述のような薄肉化にともなう熱膨張減少や摩耗量の少量化、軸心合致面の精度向上などの利点が追求できないこととなる。
比較例として、上記特許文献1および2に図示されているガイドピンや摺動部の寸法から算出した直径比は、2.0〜2.6であり、このような直径比の電極の使用結果を観察すると、摺動部の肉厚が過大であるために、摺動部外周面の摩耗量が著しく大きくなり、ガイドピンの傾き方向のがたつきも過大であることが認められた。
上述のような考察から総合的に判定すると、直径比は1.3〜1.7とすることが適正であり、これにより優れた信頼性の高い電気抵抗溶接電極がえられる。
一方、「直径比」と前記「挿入比」との相関性を考察すると、挿入比を1/2以上とすることにより、摺動部13が薄肉であっても、差し込み長さが長いので、摺動部13とガイドピン12の強固な一体性が確保できる。つまり、摺動部13が薄肉であると、ガイドピン12に対する直径方向の摺動部13の緊迫力が低下し、ガイドピン12との一体性が低下するのであるが、挿入比を1/2以上とすることにより、薄肉化による弱点を補うことができる。
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
通常、金属材料製の電極本体1やガイドピン12に比して、合成樹脂製電極部品、すなわち摺動部13の熱膨張量は著しく大きいのであるが、上述のように、合成樹脂製の摺動部13が薄肉とされて蓄熱量が低減されているので、直径方向における摺動部13自体の熱膨張量が小さくなる。連続的な溶接によって加熱サイクルが増大して摺動部13の温度が耐えられる最高値に達しても、上記熱膨張量が少ないために、ガイド孔6の内面に対する加圧力が低減し、摺動部13の摺動面における摩耗量が最小化される。このため、最も消耗しやすい摺動部13の耐用期間が長期化され、部品メンテナンスの面で有効である。
さらに、上記熱膨張量の低減により、摺動部外周面とガイド孔内周面との間の摺動間隙が小さく保たれて、ガイドピン12の傾きが抑制される。このようにガイドピン12の傾斜角度を最小化することにより、ガイドピン12で支持されているプロジェクションナット15の鋼板部品3の下孔14に対する位置精度が向上する。すなわち、下孔14の中心軸線と上記ナット15の中心軸線のずれを最小化することができ、溶接精度の向上にとって有効である。
摺動部13の肉厚が大きければ、摺動部材料の膨張量が増大し、その増大分が空気通路26の空間の方へ膨張するので、空気通路26の流路面積が縮小され、冷却空気の流量が低減し、冷却効果が低減する。しかし、上述のように、摺動部13の肉厚を低減することにより、摺動部材料の膨張量を最小化することができ、それに伴って空気通路26の流路面積の減少を回避し、正常な冷却作用がなされる。
摺動部13の薄肉化にともなって摺動部13の直径が小さくなるので、電極本体1の直径も小さくなって、狭い箇所などでの電極配置が行いやすくなる。
上述の薄肉化に加えて、摺動部13には、冷却空気の空気通路が形成されているので、体積が小さくされた摺動部13の冷却が効果的になされ、上記熱膨張量低減による作用効果の一層の促進が図られる。
以上に述べたように総括的に見ると、摺動部13の端面24とガイド孔6の内端面25との密着面積を必要最小限に確保しつつ摺動部13の薄肉化を図ることが、冷却空気の断続を確実に行い、摺動部13の摩耗量を低減して耐用時間を長期化し、ナット15の鋼板部品3の下孔14に対するセンタリングが向上し、冷却空気の正常な空気通路面積の確保などを実現することに相関しており、耐久性や溶接精度向上などに寄与する電気抵抗溶接用電極がえられる。
ガイドピン12の直径に対する摺動部13の直径の比(「直径比」)が1.3〜1.7である。
直径比を1.3〜1.7とすることにより、摺動部13の肉厚を薄肉に設定するとともに、摺動部13の端面24とガイド孔6の内端面25との密着面積を摺動部全周にわたって確保することができ、上述のような薄肉化にともなう熱膨張や摩耗量の少量化、軸心合致面の精度向上などの利点確保以外に、冷却空気の断続作用が確実に達成される。さらに、摺動部13の適正な肉厚を確保することにより、冷却空気の空気通路26が確実に形成され、摺動部13の冷却が正常になされる。
直径比が1.3未満であると、摺動部13の肉厚が薄すぎてガイド孔6の内端面25に対する摺動部端面24の着座面積が十分に確保できない、という問題が発生する。つまり、摺動部端面24の直径方向で見た着座幅に不足を来たし、節度ある冷却空気の断続が不可能となる。さらに、冷却空気の空気通路26が摺動部外周面に空気溝を形成するような形式であると、空気溝の通気断面積を十分に確保することが困難となり、適正な空冷が不可能となる。
一方、直径比が1.7を超えると、摺動部13の肉厚が過大になり、摺動部13の蓄熱量も過大になり、上述のような薄肉化にともなう熱膨張や摩耗量の少量化、軸心合致面の精度向上などの利点が追求できないこととなる。したがって、直径比を1.3〜1.7とすることにより、優れた信頼性の高い電気抵抗溶接用電極がえられる。
図2は、本発明の実施例2を示す。
この実施例2は、実施例1のプロジェクションナットに換えてプロジェクションボルトであることと、ガイドピンと摺動部の一体化の仕方が異なったものである。
鉄製のプロジェクションボルト32は、雄ねじが形成された軸部33に円形のフランジ34が一体化されたもので、フランジ34の下面に溶着用突起35が120度間隔で3個設けてある。
摺動部13は、ガイドピン12をインジェクション成型機の金型にセットし、合成樹脂を射出して成型したもので、ガイドピン12に抜け止め用の小径部36が形成してある。ガイドピン12は中空ピンの形状で、その中に軸部33が挿入されている。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の実施例と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
また、実施例2の作用効果も先の実施例と同じである。
上述のように、本発明の電極によれば、ガイド孔内を進退する摺動部の蓄熱量を低減させて、摺動部外周面の異常摩耗を防止したり、ガイドピンの異常傾斜を防止したりする。したがって、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
1 電極本体
3 鋼板部品
6 ガイド孔
12 ガイドピン
13 摺動部
14 下孔
15 プロジェクションナット
24 端面
25 内端面
26 空気通路
32 プロジェクションボルト

Claims (1)

  1. 電極本体の端面から突出し鋼板部品の下孔に貫通する断面円形のガイドピンが金属材料またはセラミック材料などの耐熱硬質材料で構成され、
    電極本体のガイド孔に摺動できる状態で嵌め込まれ、ガイドピンが挿入された状態でガイドピンと一体化されている断面円形の摺動部が合成樹脂材料で構成され、
    摺動部の肉厚は、摺動部における蓄熱量を低減させるように薄肉とされているとともに、摺動部に冷却空気の空気通路が形成され、
    ガイドピンの直径に対する摺動部の直径の比が1.3〜1.7とされているとともに、ガイドピンの長さに対するガイドピンが摺動部に差し込まれている長さの比を1/2以上とすることにより、摺動部の薄肉化と、摺動部とガイドピンの一体性向上を確保し、
    摺動部の端面とガイド孔の内端面が密着したり離れたりして冷却空気の断続を行うように構成したことを特徴とする電気抵抗溶接用電極。
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