JP6540748B2 - 車両のトランスファ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンやモータといった駆動源からの動力の一部を車両の前輪に伝達し、且つ、駆動源の動力の他のもう一部を車両の後輪へ伝達するトランスファ装置の構造に関する。
エンジンやモータといった駆動源からの動力の一部を車両の前輪に伝達し、且つ、駆動源の動力の他のもう一部を車両の後輪へ伝達する様々なトランスファ装置は、四輪駆動式の車両に用いられている(特許文献1を参照)。特許文献1のトランスファ装置は、トランスファケース内に収容された等速ジョイントを有する。前輪へ動力を伝達するプロペラシャフトは、等速ジョイントから前方に延びる。
特許文献1の構造によれば、等速ジョイントは、トランスファケース内に配置されているので、車両を設計する設計者は、等速ジョイントを前輪から後方に大きく離すことができる。したがって、等速ジョイントにおけるプロペラシャフトの屈折角は、小さな値に設定されることができる。このことは、前輪への大きなトルクの伝達に有利である。
特開平4−228953号公報
特許文献1の構造は、前輪への大きなトルクの伝達に有利である一方で、等速ジョイントが、トランスファケースに囲まれているので、等速ジョイントからの放熱効率は低い。したがって、放熱効率の観点からは、等速ジョイントが、トランスファケースの前方に配置されることが好ましい。
等速ジョイントが、トランスファケースの前方に配置されたとしても、トランスファ入力部材を介して、駆動源からの動力を受け取るトランスファ出力部材は、トランスファケース内に配置されるので、等速ジョイント及びプロペラシャフトの組立体は、トランスファケース内で、トランスファ出力部材と接続されることとなる。このことは、車両へのトランスファ装置の組み付けを困難にする。
等速ジョイントよりも前方に十分に長い空間が存在しないならば、等速ジョイント及びプロペラシャフトの組立体は、トランスファ出力部材に予め組み付けられる必要がある。すなわち、トランスファケースがトランスミッションケースに取り付けられた後に、等速ジョイント及びプロペラシャフトの組立体が、トランスファ出力部材に接続されることはできない。プロペラシャフトが、トランスミッションケースの近くに配置されるならば、トランスミッションケースへのトランスファ装置の組み付けは、更に困難になる。
本発明は、車両への組み付けが容易なトランスファ構造を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る車両のトランスファ構造は、駆動源からの動力が入力されると、第1回転軸周りに回転するトランスファ入力部材と、前記トランスファ入力部材から前記動力を受け取り、前記第1回転軸に平行な第2回転軸周りに回転する中空のトランスファ出力部材と、前記トランスファ出力部材に挿入され、前記トランスファ出力部材の内周面にスプライン結合される第1スプライン部を有する中間シャフトと、前記第2回転軸上でプロペラシャフトを支持するジョイント部材と、を備える。前記中間シャフトは、前記第2回転軸の延設方向において、前記第1スプライン部と前記プロペラシャフトとの間に位置し、前記ジョイント部材にスプライン結合される第2スプライン部を含む。
上記の構成によれば、トランスファ入力部材は、駆動源からの動力の入力の下で、第1回転軸周りに回転する。トランスファ出力部材は、トランスファ入力部材から動力を受け取り、第1回転軸に平行な第2回転軸周りに回転するので、ジョイント部材及び中間シャフトを介してトランスファ出力部材に接続されるプロペラシャフトも回転することができる。
中間シャフトの第1スプライン部は、トランスファ出力部材の内周面にスプライン結合されるので、トランスファ出力部材の回転は、中間シャフトの回転に帰結する。中間シャフトの第2スプライン部は、第1スプライン部とプロペラシャフトとの間で、ジョイント部材にスプライン結合されるので、中間シャフトの回転は、ジョイント部材及びジョイント部材によって支持されたプロペラシャフトの回転に帰結する。
ジョイント部材は、第1スプライン部とプロペラシャフトとの間で、第2スプライン部にスプライン結合されるので、トランスファ出力部材に深く差し込まれることなく、中間シャフトを介して、トランスファ出力部材に連結されることになる。したがって、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体と略等しい長さの空間が、中間シャフトの前端から第2回転軸の延設方向に延びているならば、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体は、中間シャフトを介して、トランスファ出力部材に容易に連結されることができる。
上記の構成に関して、前記第2スプライン部は、直径において、前記第1スプライン部よりも大きくてもよい。
上記の構成によれば、第2スプライン部は、直径において、第1スプライン部よりも大きいので、第2回転軸の延設方向において短くても、大きなトルクをジョイント部材へ伝達することができる。したがって、第2スプライン部は、第2回転軸の延設方向において、短くてもよい。この場合、ジョイント部材及び中間シャフトの重畳長さは、第2回転軸の延設方向において短くなるので、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体は、中間シャフトを介して、出力部材に容易に連結されることができる。
上記の構成に関して、トランスファ構造は、前記トランスファ出力部材に挿通され、前記ジョイント部材が前記トランスファ出力部材に対して固定されるように前記ジョイント部材に連結された固定ボルトを更に備えてもよい。前記ジョイント部材は、前記第2スプライン部と噛み合う第3スプライン部が形成された後端部を有し、且つ、前記プロペラシャフトを支持する中空の外部材と、前記外部材内に配置され、前記固定ボルトに取り付けられた内部材と、を含んでもよい。前記中間シャフトは、前記第2スプライン部の隣で、前記第2スプライン部よりも外方に突出する鍔部を含んでもよい。前記内部材は、前記第2回転軸の前記延設方向において、前記鍔部と協働して、前記外部材の前記後端部を挟んでもよい。
上記の構成によれば、ジョイント部材は、トランスファ出力部材に挿通された固定ボルトに連結されるので、トランスファ出力部材に対して適切に固定される。プロペラシャフトを支持する中空の外部材の後端部に形成された第3スプライン部は、中間シャフトの第2スプライン部と噛み合うので、中間シャフトの回転は、ジョイント部材の外部材に適切に伝達される。
ジョイント部材の内部材は、固定ボルトに取り付けられるので、内部材が、第2スプライン部の隣で、第2スプライン部よりも外方に突出する鍔部に接近する方向に、内部材は、固定ボルトから力を受けることができる。内部材は、第2回転軸の延設方向において、鍔部と協働して、外部材の後端部を挟むので、外部材は、内部材と中間シャフトとの間でしっかりと固定されることができる。
上記の構成に関して、トランスファ構造は、前記第2スプライン部と前記鍔部との間において前記中間シャフトに形成された凹溝を囲むように形成された環状のスペーサを更に備えてもよい。前記外部材の前記後端部は、前記スペーサに当接された後端面を含んでもよい。
上記の構成によれば、凹溝は、第2スプライン部と鍔部との間に形成されるので、第2スプライン部は、鍔部に妨げられることなく、中間シャフトに形成される。凹溝を囲むように形成された環状のスペーサは、外部材の後端部に当接されるので、外部材が、鍔部に直接的に当接される構造と比べて、外部材は、第2回転軸の延設方向において、短くてもよい。したがって、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体は、中間シャフトを介して、出力部材に容易に連結されることができる。
上記の構成に関して、前記第2スプライン部は、フェイススプラインであってもよい。前記ジョイント部材は、前記第2スプライン部と噛み合う他のもう1つのフェイススプラインが形成された後端部を含んでもよい。前記第2スプライン部及び前記ジョイント部材の前記フェイススプラインは、前記第2回転軸に直交する仮想平面に沿うスプライン結合を形成してもよい。
上記の構成によれば、ジョイント部材の後端面に形成されたフェイススプラインは、フェイススプラインとして形成された第2スプライン部と噛み合い、第2回転軸に直交する仮想平面に沿うスプライン結合を形成するので、トランスファ構造を組み立てる作業者は、ジョイント部材の後端を、中間シャフトの前端に突き合わせ、ジョイント部材及びプロペラシャフトを、中間シャフト及びトランスファ出力部材に容易に連結することができる。
上述のトランスファ構造は、車両へ容易に組み付けられることができる。
第1実施形態のトランスファ構造の概略的な断面図である。 第2実施形態のトランスファ構造の一部の概略的な断面図である。 第3実施形態のトランスファ構造の一部の概略的な断面図である。
<第1実施形態>
本発明者等は、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体を、トランスファ出力部材に部分的に挿入された中間シャフトに連結する構造を開発した。ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体は、トランスファケース内のトランスファ出力部材に直接的に連結されないので、トランスファケース内に深く挿入されなくてもよい。この結果、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体に与えられた空間が、非常に狭くても、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体は、中間シャフトを介して、トランスファ出力部材に容易に連結されることができる。第1実施形態において、中間シャフトを有する例示的なトランスファ構造が説明される。
図1は、第1実施形態のトランスファ構造100の概略的な断面図である。図1を参照して、トランスファ構造100が説明される。
トランスファ構造100は、トランスファケース110と、入力シャフト120と、トランスファ入力部材130と、トランスファ出力部材140と、中間シャフト150と、ジョイント部材160と、固定ボルト170と、を備える。トランスファケース110は、上部空間111と、下部空間112と、を形成する。図1は、第1回転軸RX1と、第1回転軸RX1に平行な第2回転軸RX2と、を概念的に示す。第1回転軸RX1は、上部空間111を貫通している。第2回転軸RX2は、下部空間112を貫通している。
入力シャフト120は、第1回転軸RX1に沿って延びる。トランスミッション(図示せず)の出力シャフト(図示せず)が嵌入される嵌入穴121は、入力シャフト120の前端から第1回転軸RX1に沿って穿設される。したがって、入力シャフト120は、トランスミッションを介して、エンジンやモータといった駆動源(図示せず)の動力を受け取ることができる。
トランスファ入力部材130は、上部空間111内に配置されたギア部材である。入力シャフト120が、トランスミッションを介して、駆動源の動力を受け取ると、トランスファ入力部材130は、第1回転軸RX1周りに回転する。
トランスファ入力部材130は、入力ギア部131と、前リング部132と、後リング部133と、を含む。入力ギア部131は、トランスファ入力部材130の中で直径において最も大きい。トランスファ出力部材140と噛み合う複数の外歯は、入力ギア部131に形成される。
トランスファ構造100は、上部空間111に配置された2つのベアリング101,102を更に備える。前リング部132は、入力ギア部131から前方に突出する。ベアリング101は、トランスファケース110の内周面と前リング部132の外周面との間の環状の空間に嵌め込まれる。後リング部133は、入力ギア部131から後方に突出する。ベアリング102は、トランスファケース110の内周面と後リング部133の外周面との間の環状の空間に嵌め込まれる。したがって、トランスファ入力部材130は、トランスファケース110に対して相対的に回転することができる。
トランスファ出力部材140は、下部空間112内に収容される。トランスファ出力部材140は、第2回転軸RX2に沿う空房が形成された中空の部材である。トランスファ出力部材140は、環状板部141と、出力ギア部142と、中空シャフト143と、を含む。環状板部141は、略円形の外縁と略円形の内縁とを有する。環状板部141は、第2回転軸RX2と略同軸である。出力ギア部142は、環状板部141の外縁から前方に延びる。出力ギア部142は、トランスファ出力部材140の半径方向において外方に突出する複数の外歯を含む。出力ギア部142の外歯は、入力ギア部131の外歯と噛み合う。したがって、トランスファ出力部材140は、トランスファ入力部材130から駆動源の動力を受け取り、第1回転軸RX1に平行な第2回転軸RX2周りに回転することができる。
トランスファ構造100は、下部空間112内に収容された2つのベアリング103,104を更に含む。ベアリング103,104は、第2回転軸RX2と略同軸である。トランスファケース110は、出力ギア部142によって囲まれた空間に入り込む環状部位113を含む。ベアリング103のアウタレースは、出力ギア部142の内周面に当接される。ベアリング103のインナレースは、環状部位113の外周面に当接される。出力ギア部142は、ベアリング103を介して、トランスファケース110によってしっかりと支持されるので、第2回転軸RX2周りに安定的に回転することができる。
中空シャフト143は、環状板部141の内縁から後方に延びる。中空シャフト143は、ベアリング104のインナレースに嵌入される。ベアリング104のアウタレースは、トランスファケース110の内部に形成された円形凹部に嵌入される。したがって、出力ギア部142が、トランスファ入力部材130から回転力を受け取ると、環状板部141及び中空シャフト143も、第2回転軸RX2周りに安定的に回転することができる。
トランスファ出力部材140と同様に、中間シャフト150は、第2回転軸RX2に沿う空房が形成された中空の部材である。中間シャフト150は、後筒151と、前筒152と、を含む。後筒151は、環状板部141及び中空シャフト143によって囲まれた空間に挿入される。第1スプライン部153は、後筒151に形成され、中空シャフト143の内周面によって形成されたスプライン穴部に嵌め込まれる。したがって、トランスファ出力部材140の回転は、中間シャフト150へ伝達される。
前筒152は、外径において、後筒151よりも大きい。前筒152は、主筒部154と、鍔部155と、スプラインリング156と、を含む。主筒部154は、後筒151の前端から前方に延びる。主筒部154は、外径において、後筒151よりも大きいので、肩部が、主筒部154と後筒151との間の境界に形成される。肩部は、環状板部141の前面と内周面とによって形成される環状のコーナに引っ掛かる。
鍔部155は、主筒部154の前端近くで、主筒部154の外周面から半径方向に突出する。鍔部155は、第2回転軸RX2の延設方向におけるジョイント部材160の位置決めに利用される。
スプラインリング156は、鍔部155の前面から前方に突出する環状の部位である。鍔部155は、スプラインリング156の半径方向において、スプラインリング156から外方に突出する。第2スプライン部157は、スプラインリング156の外周面に形成される。第2スプライン部157は、ジョイント部材160を中間シャフト150に連結するために用いられる。主筒部154及び鍔部155は、全体的に、出力ギア部142によって囲まれた空間内に配置される一方で、スプラインリング156の前端は、出力ギア部142の前面から前方に突出する。したがって、ジョイント部材160は、トランスファケース110内にほとんど入り込むことなく、中間シャフト150を介して、トランスファ出力部材140に連結される。したがって、中間シャフト150の前方の空間が、第2回転軸RX2の延設方向において、ジョイント部材160及びプロペラシャフトPPSの組立体と同じくらいの長さを有するならば、作業者は、ジョイント部材160及びプロペラシャフトPPSの組立体を中間シャフト150に容易に連結することができる。
ジョイント部材160は、球状ベアリング161と、外部材162と、内部材163と、を含む。前輪へ駆動力を伝達するためのプロペラシャフトPPSの基端部は、中空の外部材162へ挿入される。球状ベアリング161は、プロペラシャフトPPSの外周面と外部材162の内周面との間の環状の空間に嵌め込まれ、第2回転軸RX2上で、プロペラシャフトPPSを支持する。既知の車両のトランスファ装置の構造は、プロペラシャフトPPSの基端部の支持構造に適用されることができる。したがって、本実施形態の原理は、球状ベアリング161の特定の構造に限定されない。
外部材162は、支持部164と、後端部165と、を含む。支持部164は、球状ベアリング161を介して、プロペラシャフトPPSの基端部を支持する。後端部165は、支持部164から後方に延びる。後端部165は、鍔部155の前面に当接する後端面166を含む。第3スプライン部167は、後端面166から前方に穿設されたスプライン穴を形成する。スプラインリング156は、後端面166に形成されたスプライン穴に挿入され、スプラインリング156の第2スプライン部157は、外部材162の第3スプライン部167と噛み合う。
第2スプライン部157と第3スプライン部167とによって形成されるスプライン結合は、第2回転軸RX2の延設方向において、第1スプライン部153とプロペラシャフトPPSの基端部との間に位置し、トランスファケース110の外に現れる。したがって、作業者は、ジョイント部材160及びプロペラシャフトPPSの組立体を中間シャフト150の前端部に容易に連結することができる。
第2スプライン部157と第3スプライン部167とによって形成されるスプライン結合は、直径において、第1スプライン部153とトランスファ出力部材140とによって形成されるスプライン結合よりも大きい。このことは、第2スプライン部157と第3スプライン部167とによって形成されるスプライン結合の長さ(第2回転軸RX2の延設方向における長さ)は、第1スプライン部153とトランスファ出力部材140とによって形成されるスプライン結合の長さ(第2回転軸RX2の延設方向における長さ)よりも短くても、同じトルクが第2スプライン部157から第3スプライン部167へ伝達されることができることを意味する。したがって、作業者は、ジョイント部材160及びプロペラシャフトPPSの組立体を中間シャフト150の前端部に容易に連結することができる。
内部材163は、外部材162の後端部165によって囲まれた空間内に配置された環状の板部材である。内部材163は、第2回転軸RX2と略同軸である。ネジ穴は、内部材163の中央を貫通する。第2回転軸RX2に沿って、トランスファ出力部材140へ挿入された固定ボルト170の前端部に形成されたネジ部は、内部材163の中央に形成されたネジ穴に螺合される。作業者が、固定ボルト170を締めると、内部材163を後方に引きつける力が、内部材163に作用する。内部材163のネジ穴への固定ボルト170の螺合の結果、ジョイント部材160は、トランスファ出力部材140に対して固定されることになる。
内部材163は、外部材162の後端部165の内周面に形成された円形凹部に嵌め込まれる。内部材163の外周縁の周囲において、内部材163の後面は、第2スプライン部157と第3スプライン部167とによって形成されるスプライン結合の前に位置する。作業者が、固定ボルト170を締めると、内部材163を後方に引きつける力が、内部材163に作用するので、第3スプライン部167が形成された部位は、第2回転軸RX2の延設方向において、内部材163の後面と鍔部155の前面とによって挟まれる。したがって、外部材162は、第2回転軸RX2の延設方向において、位置決めされる。このことは、外部材162に嵌め込まれた球状ベアリング161及び球状ベアリング161に嵌入されたプロペラシャフトPPSも、第2回転軸RX2の延設方向において位置決めされることを意味する。
<他の特徴>
設計者は、上述のトランスファ構造100に様々な特徴を与えることができる。以下に説明される特徴は、上述のトランスファ構造100の設計原理を何ら限定しない。
トランスファ構造100は、フランジ部180と、カップリング装置190と、を更に備える。入力シャフト120の後端部は、トランスファケース110から後方に突出する。フランジ部180は、トランスファケース110の後方に配置され、入力シャフト120の後端部に取り付けられる。車両の後輪に回転力を伝達するためのプロペラシャフト(図示せず)は、フランジ部180に取り付けられる。入力シャフト120が回転すると、フランジ部180も、フランジ部180に取り付けられたプロペラシャフトとともに、第1回転軸RX1周りに回転する。
フランジ部180とは異なり、カップリング装置190は、トランスファケース110内に配置される。カップリング装置190は、外殻191と、電磁式のアクチュエータ192と、接続筒193と、を含む。外殻191は、入力シャフト120を取り囲む筒状部材である。アクチュエータ192は、外殻191の内周面と入力シャフト120との間の環状の空隙内で形成される。アクチュエータ192は、電磁式にカムを駆動し、外殻191に連結された複数の摩擦板と入力シャフト120とともに回転する複数の摩擦板の間で生じた摩擦力を用いて、入力シャフト120の回転を外殻191に伝える。既知の車両に搭載された様々なトランスファ装置の構造は、アクチュエータ192に適用されることができる。本実施形態の原理は、アクチュエータ192の特定の構造に限定されない。
外殻191の前部は、接続筒193の後部に挿入される一方で、接続筒193の前部は、上述のトランスファ入力部材130の後リング部133に挿入される。スプライン結合は、外殻191の前部と接続筒193の後部との間及び接続筒193の前部とトランスファ入力部材130の後リング部133との間に形成されてもよい。スプライン結合に代えて、キー結合が利用されてもよい。本実施形態の原理は、これらの部品の間の特定の結合構造に限定されない。
外殻191は、接続筒193を介して、トランスファ入力部材130に連結されるので、外殻191の回転は、トランスファ入力部材130に帰結する。アクチュエータ192は、トランスファ入力部材130へ伝達される回転力を調整するために用いられる。アクチュエータ192が高い摩擦力を上述の摩擦板間で生じさせるならば、大きな回転力が、入力シャフト120から、外殻191を通じて、トランスファ入力部材130へ伝達される。アクチュエータ192が低い摩擦力を上述の摩擦板間で生じさせるならば、小さな回転力が、入力シャフト120から、外殻191を通じて、トランスファ入力部材130へ伝達される。
<第2実施形態>
ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体が、第2回転軸の延設方向において短いならば、作業者は、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体を、車両に容易に組み付けることができる。第2実施形態において、ジョイント部材及びプロペラシャフトの組立体を短くするための例示的な技術が説明される。
図2は、第2実施形態のトランスファ構造100Aの一部の概略的な断面図である。図1及び図2を参照して、トランスファ構造100Aが説明される。
第1実施形態と同様に、トランスファ構造100Aは、ベアリング101,102,103,104と、トランスファケース110と、入力シャフト120と、トランスファ入力部材130と、トランスファ出力部材140と、中間シャフト150と、固定ボルト170と、フランジ部180と、カップリング装置190と、を備える。第1実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図2は、ベアリング103,104と、トランスファケース110と、トランスファ出力部材140と、中間シャフト150と、固定ボルト170と、を示す。
第2回転軸RX2を取り囲む環状の凹溝158は、第2スプライン部157と鍔部155との間に形成される。中間シャフト150を製造する作業者は、凹溝158を利用して、第2スプライン部157を形成する工具が、鍔部155に接触することを避けることができる。
トランスファ構造100Aは、ジョイント部材160Aと、環状のスペーサ210と、を更に備える。第1実施形態と同様に、ジョイント部材160Aは、球状ベアリング161と、内部材163と、を含む。第1実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
ジョイント部材160Aは、外部材162Aを更に含む。外部材162Aは、図1を参照して説明された外部材162よりも、第2回転軸RX2の延設方向において短い。第2回転軸RX2の延設方向における長さを除いて、外部材162に関する説明は、外部材162Aに援用される。
スペーサ210は、第2回転軸RX2の延設方向において、凹溝158と重なる位置に配置され、凹溝158を取り囲む。スペーサ210の前面は、外部材162Aの後端面166と当接する。スペーサ210の後面は、鍔部155の前面に当接する。すなわち、スペーサ210は、外部材162Aの後端面166と鍔部155の前面とによって挟まれる。スペーサ210は、外部材162Aと鍔部155との間に介在するので、外部材162Aは、スペーサ210の厚さ(すなわち、凹溝158の幅)の分だけ、外部材162よりも短くなる。したがって、作業者は、ジョイント部材160A及びプロペラシャフトPPSの組立体を中間シャフト150の前方の空間に容易に配置することができる。
<第3実施形態>
上述の実施形態に関して、ジョイント部材は、外部材とは別異に形成された内部材を有する。しかしながら、ジョイント部材は、内部材を有さなくてもよい。この場合、外部材は、固定ボルトと螺合されるように形成される。第3実施形態において、固定ボルトと螺合される外部材を有する例示的なトランスファ構造が説明される。
図3は、第3実施形態のトランスファ構造100Bの一部の概略的な断面図である。図1及び図3を参照して、トランスファ構造100Bが説明される。
第1実施形態と同様に、トランスファ構造100Bは、ベアリング101,102,103,104と、トランスファケース110と、入力シャフト120と、トランスファ入力部材130と、トランスファ出力部材140と、固定ボルト170と、フランジ部180と、カップリング装置190と、を備える。第1実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図3は、ベアリング103,104と、トランスファケース110と、トランスファ出力部材140と、固定ボルト170と、を示す。
トランスファ構造100Bは、中間シャフト150Bと、ジョイント部材160Bと、を更に備える。第1実施形態と同様に、中間シャフト150Bは、後筒151を含む。第1実施形態の説明は、後筒151に援用される。
中間シャフト150Bは、前筒152Bを更に含む。第1実施形態と同様に、前筒152Bは、主筒部154を含む。第1実施形態の説明は、主筒部154に援用される。
前筒152Bは、前筒152Bの前端部の外周面から、中間シャフト150Bの半径方向に突出するフランジ部159を含む。第2スプライン部157Bは、フランジ部159の前面から突出するように形成されるフェイススプラインである。第2スプライン部157Bの複数のスプライン歯は、第2回転軸RX2周りに略等間隔に配置され、中間シャフト150Bの半径方向に延びる。ジョイント部材160Bは、第2スプライン部157Bと噛み合う。すなわち、トランスファ出力部材140の回転は、第2スプライン部157Bによって、ジョイント部材160Bに伝達される。
第1実施形態と同様に、ジョイント部材160Bは、球状ベアリング161を含む。第1実施形態の説明は、球状ベアリング161に援用される。
ジョイント部材160Bは、外部材162Bを更に備える。第1実施形態と同様に、外部材162Bは、支持部164を含む。第1実施形態の説明は、支持部164に援用される。
外部材162Bは、支持部164から後方に延びる後端部165Bを含む。後端部165Bは、螺合筒部168と、中間皿部169と、を含む。雌ネジは、螺合筒部168の内周面に形成される。固定ボルト170の先端部に形成されたネジ部は、螺合筒部168の雌ネジと螺合する。この結果、ジョイント部材160Bは、トランスファ出力部材140に対して固定されることになる。
中間皿部169は、螺合筒部168の外周面から外方に拡がり、支持部164に繋がる。第2スプライン部157Bと噛み合うフェイススプラインとして形成された第3スプライン部167Bは、中間皿部169の後面から突出するように形成される。第3スプライン部167Bの複数のスプライン歯は、第2回転軸RX2周りに略等間隔に配置され、中間シャフト150Bの半径方向に延びる。
図3は、第2回転軸RX2に直交する仮想平面PPLを概念的に示す。第1実施形態に関連して説明された第2スプライン部157及び第3スプライン部167は、第2回転軸RX2に略平行なスプライン結合を形成するのに対し、本実施形態の第2スプライン部157B及び第3スプライン部167Bは、第2回転軸RX2に直交する仮想平面PPLに沿うスプライン結合を形成する。
第1実施形態とは異なり、ジョイント部材160Bは、内部材163を有さない。したがって、ジョイント部材160Bは、第1実施形態に関連して説明されたジョイント部材160よりも少ない部品から形成されることになる。作業者は、外部材162Bを第2回転軸RX2周りに回転させるだけで、ジョイント部材160Bを固定ボルト170に連結させることができるだけでなく、第3スプライン部167Bを第2スプライン部157Bに噛み合わせることができる。したがって、作業者は、ジョイント部材160B及びプロペラシャフトPPSの組立体を、固定ボルト170及び中間シャフト150Bに容易に連結することができる。
上述の様々な特徴は、様々な車両の全体的な設計に適合するように、組み合わされてもよい。
上述の実施形態の原理は、様々なトランスファ構造に好適に利用される。
100,100A,100B・・・・・・・・・・トランスファ構造
130・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・トランスファ入力部材
140・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・トランスファ出力部材
150,150B・・・・・・・・・・・・・・・中間シャフト
153・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1スプライン部
155・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鍔部
157,157B・・・・・・・・・・・・・・・第2スプライン部
158・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・凹溝
160,160A,160B・・・・・・・・・・ジョイント部材
162,162A,162B・・・・・・・・・・外部材
163・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内部材
165,165B・・・・・・・・・・・・・・・後端部
166・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・後端面
167,167B・・・・・・・・・・・・・・・第3スプライン部
170・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・固定ボルト
210・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スペーサ
PPS・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・プロペラシャフト
RX1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1回転軸
RX2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2回転軸

Claims (5)

  1. 駆動源からの動力が入力されると、第1回転軸周りに回転するトランスファ入力部材と、
    前記トランスファ入力部材から前記動力を受け取り、前記第1回転軸に平行な第2回転軸周りに回転する中空のトランスファ出力部材と、
    前記トランスファ出力部材に挿入され、前記トランスファ出力部材の内周面にスプライン結合される第1スプライン部を有する中間シャフトと、
    前記第2回転軸上でプロペラシャフトを支持するジョイント部材と、を備え、
    前記中間シャフトは、前記第2回転軸の延設方向において、前記第1スプライン部と前記プロペラシャフトとの間に位置し、前記ジョイント部材にスプライン結合される第2スプライン部を含む
    車両のトランスファ構造。
  2. 前記第2スプライン部は、直径において、前記第1スプライン部よりも大きい
    請求項1に記載のトランスファ構造。
  3. 前記トランスファ出力部材に挿通され、前記ジョイント部材が前記トランスファ出力部材に対して固定されるように前記ジョイント部材に連結された固定ボルトを更に備え、
    前記ジョイント部材は、前記第2スプライン部と噛み合う第3スプライン部が形成された後端部を有し、且つ、前記プロペラシャフトを支持する中空の外部材と、前記外部材内に配置され、前記固定ボルトに取り付けられた内部材と、を含み、
    前記中間シャフトは、前記第2スプライン部の隣で、前記第2スプライン部よりも外方に突出する鍔部を含み、
    前記内部材は、前記第2回転軸の前記延設方向において、前記鍔部と協働して、前記外部材の前記後端部を挟む
    請求項1又は2に記載のトランスファ構造。
  4. 前記第2スプライン部と前記鍔部との間において前記中間シャフトに形成された凹溝を囲むように形成された環状のスペーサを更に備え、
    前記外部材の前記後端部は、前記スペーサに当接された後端面を含む
    請求項3に記載のトランスファ構造。
  5. 前記第2スプライン部は、フェイススプラインであり、
    前記ジョイント部材は、前記第2スプライン部と噛み合う他のもう1つのフェイススプラインが形成された後端部を含み、
    前記第2スプライン部及び前記ジョイント部材の前記フェイススプラインは、前記第2回転軸に直交する仮想平面に沿うスプライン結合を形成する
    請求項1又は2に記載のトランスファ構造。
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