JP6540278B2 - 光学素子の製造方法 - Google Patents
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Description
このハーフトーン型位相シフトフォトマスクの主な形態としては、例えば図7に示すように、位相シフト用マスクパターン31が設けられた露光領域(有効領域とも呼ばれる)の外周部に、枠状の形態の遮光膜パターン32を有するものを挙げることができる。
また、他の形態として、露光領域内の位相シフト用マスクパターン上に、遮光膜パターンを有するものもある。このような形態は、トライトーン型位相シフトフォトマスクとも呼ばれる。
また、偏光子の細線パターンにおいても、波長の短い照射光を用いる偏光子等で、消光比等の偏光特性を向上させようとする場合、上記のマスクパターン寸法と同様に、ナノメートルレベルの寸法制御が要求される場合がある。
しかしながら、例えば、レジストパターンの現像不足等、プロセス起因によって、所定のマスクパターンの寸法が一様に仕様値よりも小さくなっているような場合に、上記のような個々の修正では、修正にかかる時間や労力が膨大なものになり、現実的ではない。
それゆえ、場合によっては最初からフォトマスクを製造し直すことになり、生産性を低下させる要因になっていた。
まず、本発明に係る光学素子の製造方法の第1の実施形態について、説明する。
本実施形態は、例えば、バイナリー型フォトマスクを製造する方法として、好適なものである。
例えば、光学素子がバイナリー型フォトマスクの場合、このレジストパターン14Aは、通常、電子線描画の手法により形成される。
但し、本実施形態において、このドライエッチングは、レジストパターンを完全に除去する目的で行うものではなく、図2(c)に示すように、レジストパターン開口部の寸法を所定量大きくする目的で行うため、通常のアッシングよりもレジストのエッチング量を小さくできる条件で行う。
例えば、エッチングガス15中の酸素ガスの分圧を小さくすることや、ドライエッチング時のプラズマの出力等を小さくすることで、エッチング量を小さくすることができる。
この寸法調整、すなわちL1からL2への寸法拡大は、予め各種パターンを各種エッチング条件でテストして、エッチング条件と寸法変動量との関係のデータを取得しておき、そのデータに基づいて行われる。それゆえ、調整後の寸法測定は、原則不要となる。
一方、5nm未満の寸法調整は、プラズマ励起等の関係もあって、安定して行うことには困難性がある。そこで、本実施形態においては、5nm未満の寸法調整については、後述するウェットエッチングの工程(図1のS9)により対応する。
例えば、第2の材料層13Aが、クロム(Cr)を含む材料層である場合、塩素と酸素の混合ガスを用いたドライエッチングにより、エッチング用マスクパターン13Bを形成することができる。
例えば、第1の材料層12Aが、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)を含む材料層である場合、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、第1の材料層パターン12Bを形成することができる。
また、レジストパターン14Bの除去は、例えば、酸素ガスを用いたアッシングにより行うことができる。また、洗浄液を用いて除去しても良い。
例えば、第1の材料層パターン12Bを形成する工程(図1のS7)の後であって、後述するエッチング用マスクパターン13Bの寸法を測定する工程(図1のS8)の前に、レジストパターン14Bを除去してもよい。
アルカリ系ウェットエッチング液としては、 例えば、アンモニア水溶液等を用いることができる。そして、エッチング液の濃度や温度を調整することによって、エッチングレートを制御することができる。 また、アンモニア水溶液に過酸化水素を混ぜてエッチングと同時に異物除去力を持たせても良い。
例えば、エッチング液のアルカリ濃度を小さくすることや、ウェットエッチング時のエッチング液の温度を低くすることで、エッチング量を小さくすることができる。
この寸法調整、すなわちL3からL4への寸法拡大は、予め各種パターンを各種エッチング条件でテストして、エッチング条件と寸法変動量との関係のデータを取得しておき、そのデータに基づいて行われる。
そこで、本実施形態においては、概ね5nm未満の寸法調整については、このウェットエッチングの工程(図1のS9)によって対応し、概ね5nm以上の寸法調整については、上述のドライエッチングの工程(図1のS4)によって対応する。
これにより、製造時間を短縮して、効率良く、最終的に得られる第1の材料層パターン12Cの寸法を所望の範囲内とすることができる。
それゆえ、このウェットエッチングにより、第1の材料層パターン12Bが、その厚み方向にエッチングされることはない。すなわち、このウェットエッチングにより形成される第1の材料層パターン12Cの膜厚は、原則、第1の材料層パターン12Bの膜厚や第1の材料層12Aの膜厚から変化することはない。
例えば、光学素子1がバイナリー型フォトマスクの場合、この第1の材料層パターン12Cが、遮光用マスクパターンに相当する。
次に、本発明に係る光学素子の製造方法の第2の実施形態について、説明する。
本実施形態は、例えば、ハーフトーン型位相シフトフォトマスクを製造する方法として、好適なものである。
例えば、光学素子がハーフトーン型位相シフトフォトマスクの場合、この第1のレジストパターン24Aは、通常、電子線描画の手法により形成される。
但し、本実施形態において、このドライエッチングは、第1のレジストパターンを完全に除去する目的で行うものではなく、図5(c)に示すように、第1のレジストパターン開口部の寸法を所定量大きくする目的で行うため、通常のアッシングよりもレジストのエッチング量を小さくできる条件で行う。
例えば、エッチングガス26中の酸素ガスの分圧を小さくすることや、ドライエッチング時のプラズマの出力等を小さくすることで、エッチング量を小さくすることができる。
この寸法調整、すなわちL5からL6への寸法拡大は、予め各種パターンを各種エッチング条件でテストして、エッチング条件と寸法変動量との関係のデータを取得しておき、そのデータに基づいて行われる。それゆえ、調整後の寸法測定は、原則不要となる。
一方、5nm未満の寸法調整は、プラズマ励起等の関係もあって、安定して行うことには困難性がある。そこで、本実施形態においては、5nm未満の寸法調整については、後述するウェットエッチングの工程(図4のS19)により対応する。
例えば、第2の材料層23Aが、クロム(Cr)を含む材料層である場合、塩素と酸素の混合ガスを用いたドライエッチングにより、エッチング用マスクパターン23Bを形成することができる。
例えば、第1の材料層22Aが、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)を含む材料層である場合、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、第1の材料層パターン22Bを形成することができる。
また、第1のレジストパターン24Bの除去は、例えば、酸素ガスを用いたアッシングにより行うことができる。また、洗浄液を用いて除去しても良い。
例えば、第1の材料層パターン22Bを形成する工程(図4のS17)の後であって、後述するエッチング用マスクパターン23Bの寸法を測定する工程(図4のS18)の前に、第1のレジストパターン24Bを除去してもよい。
アルカリ系ウェットエッチング液としては、 例えば、アンモニア水溶液等を用いることができる。そして、エッチング液の濃度や温度を調整することによって、エッチングレートを制御することができる。 また、アンモニア水溶液に過酸化水素を混ぜてエッチングと同時に異物除去力を持たせても良い。
例えば、エッチング液のアルカリ濃度を小さくすることや、ウェットエッチング時のエッチング液の温度を低くすることで、エッチング量を小さくすることができる。
この寸法調整、すなわちL7からL8への寸法拡大は、予め各種パターンを各種エッチング条件でテストして、エッチング条件と寸法変動量との関係のデータを取得しておき、そのデータに基づいて行われる。
そこで、本実施形態においては、概ね5nm未満の寸法調整については、このウェットエッチングの工程(図4のS19)によって対応し、概ね5nm以上の寸法調整については、上述のドライエッチングの工程(図4のS14)によって対応する。
これにより、製造時間を短縮して、効率良く、最終的に得られる第1の材料層パターン22Cの寸法を所望の範囲内とすることができる。
それゆえ、このウェットエッチングにより、第1の材料層パターン22Bが、その厚み方向にエッチングされることはない。すなわち、このウェットエッチングにより形成される第1の材料層パターン22Cの膜厚は、原則、第1の材料層パターン22Bの膜厚や第1の材料層22Aの膜厚から変化することはない。
例えば、光学素子がハーフトーン型位相シフトフォトマスクの場合、この第2のレジストパターン25は、通常、レーザー描画の手法により形成される。
一方、トライトーン型位相シフトフォトマスクの場合、この第2のレジストパターン25は、通常、電子線描画の手法により形成される。
例えば、第2の材料層23Aが、クロム(Cr)を含む材料層である場合、塩素と酸素の混合ガスを用いたドライエッチングにより、第2の材料層パターン23Cを形成することができる。
例えば、光学素子2がハーフトーン型位相シフトフォトマスクの場合、この第1の材料層パターン22Cが、位相シフト用マスクパターンに相当し、第2の材料層パターン23Cが、遮光膜パターンに相当する。
この実施例1では、上記の本発明に係る光学素子の製造方法の第1の実施形態に基づいて、バイナリー型フォトマスクを製造する方法について、説明する。
このレジストパターンにおける重要個所のパターン寸法を測定したところ、レジストパターンのパターン寸法は所定の狙い寸法に対して8.4nm小さい寸法であった。なお、このパターン寸法測定には、ナノメトリクス社製のATLAS−Mを用いた。
このドライエッチングは、予め取得しておいた、エッチング条件と寸法変動量との関係のデータに基づいて、寸法を6.0nm拡大するように行った。
このウェットエッチングは、予め取得しておいた、エッチング条件と寸法変動量との関係のデータに基づいて、寸法を2.0nm拡大するように行った。
この実施例2では、上記の本発明に係る光学素子の製造方法の第2の実施形態に基づいて、ハーフトーン型位相シフトフォトマスクを製造する方法について、説明する。
この第1のレジストパターンにおける重要個所のパターン寸法を測定したところ、レジストパターンのパターン寸法は所定の狙い寸法に対して7.3nm小さい寸法であった。なお、このパターン寸法測定には、ナノメトリクス社製のATLAS−Mを用いた。
このドライエッチングは、予め取得しておいた、エッチング条件と寸法変動量との関係のデータに基づいて、寸法を6.0nm拡大するように行った。
このウェットエッチングは、予め取得しておいた、エッチング条件と寸法変動量との関係のデータに基づいて、寸法を3.0nm拡大するように行った。
10、20 積層体
11 透明基板
12A 第1の材料層
12B、12C 第1の材料層パターン
13A 第2の材料層
13B エッチング用マスクパターン
14A、14B レジストパターン
15 エッチングガス
21 透明基板
22A 第1の材料層
22B、22C 第1の材料層パターン
23A 第2の材料層
23B エッチング用マスクパターン
23C 第2の材料層パターン
24A、24B 第1のレジストパターン
25 第2のレジストパターン
26 エッチングガス
30 ハーフトーン型位相シフトフォトマスク
31 位相シフト用マスクパターン
32 遮光膜パターン
Claims (6)
- 透明基板の上に第1の材料層を有し、前記第1の材料層の上に第2の材料層を有する積層体を準備する工程と、
前記第2の材料層の上にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンの寸法を測定する工程と、
前記レジストパターンをドライエッチングして寸法調整する工程と、
前記寸法調整したレジストパターンから露出する前記第2の材料層をエッチングして、エッチング用マスクパターンを形成する工程と、
前記エッチング用マスクパターンから露出する前記第1の材料層をエッチングして、第1の材料層パターンを形成する工程と、
前記エッチング用マスクパターンの寸法を測定する工程と、
前記エッチング用マスクパターンの寸法に応じて、前記第1の材料層パターンをウェットエッチングして寸法調整する工程と、
を順に備え、
前記エッチング用マスクパターンの寸法に応じて、前記第1の材料層パターンをウェットエッチングして寸法調整する工程が、アルカリ系エッチング液を用いて、前記第1の材料層パターンをウェットエッチングする工程であり、5nm未満の寸法調整であることを特徴とする光学素子の製造方法。 - 透明基板の上に第1の材料層を有し、前記第1の材料層の上に第2の材料層を有する積層体を準備する工程と、
前記第2の材料層の上に第1のレジストパターンを形成する工程と、
前記第1のレジストパターンの寸法を測定する工程と、
前記第1のレジストパターンをドライエッチングして寸法調整する工程と、
前記寸法調整した第1のレジストパターンから露出する前記第2の材料層をエッチングして、エッチング用マスクパターンを形成する工程と、
前記エッチング用マスクパターンから露出する前記第1の材料層をエッチングして、第1の材料層パターンを形成する工程と、
前記エッチング用マスクパターンの寸法を測定する工程と、
前記エッチング用マスクパターンの寸法に応じて、前記第1の材料層パターンをウェットエッチングして寸法調整する工程と、
前記エッチング用マスクパターンの上に第2のレジストパターンを形成する工程と、
前記第2のレジストパターンから露出する前記エッチング用マスクパターンをエッチングして、第2の材料層パターンを形成する工程と、
を順に備え、
前記エッチング用マスクパターンの寸法に応じて、前記第1の材料層パターンをウェットエッチングして寸法調整する工程が、アルカリ系エッチング液を用いて、前記第1の材料層パターンをウェットエッチングする工程であり、5nm未満の寸法調整であることを特徴とする光学素子の製造方法。 - 前記第1の材料層が、モリブデンとシリコンを含む材料層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学素子の製造方法。
- 前記第2の材料層が、クロムを含む材料層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の光学素子の製造方法。
- 前記光学素子がフォトマスクであって、
前記第1の材料層パターンが遮光用マスクパターンであることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。 - 前記光学素子が位相シフトフォトマスクであって、
前記第1の材料層パターンが位相シフト用マスクパターンであり、
前記第2の材料層パターンが遮光膜パターンであることを特徴とする請求項2に記載の光学素子の製造方法。
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