JP6539294B2 - 着脱可能な歯列矯正装置 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年3月9日に出願された中国特許出願第201610132939.2号の優先権を主張し、その内容の全体が参照として本明細書に援用される。
本出願は歯列矯正技術に関し、より詳細には着脱可能な歯列矯正装置に関する。
歯並びの悪さは、個人の歯科審美性、機能性および健康に悪影響を及ぼし得る。歯列矯正の目的は、機械的な力で歯科機能性および審美性が改善される位置または向きに歯を移動させる器具を使用することにより、歯を正しく配列させることである。
歯列前突(Dental protrusion)は、矯正治療が必要な、よく見られる状態である。上顎または上顎および下顎両方(両顎)の前歯の歯槽性前突は、凸型の側貌(convex facial profile)をもたらす。現在、上顎または両顎前突の治療は、第1または第2小臼歯を抜歯し、これにより前歯後方移動のためのスペースを作るというものである。スペースを閉じる工程は難題であり、スムーズな前歯の後方移動を実現するための効果的なメカニズムが求められる。後方移動による前歯の過度な傾きを回避するため、前歯の同時の圧下が必要とされる。
図1は、上顎前突の治療においてスペース閉鎖を達成するために患者の上顎歯列弓に装着されている従来技術の歯列矯正装置を説明する概略図である。図1に示されるように、歯列矯正装置は、上顎歯列弓の前歯(例えば門歯10、側切歯11、犬歯12、および第1小臼歯13)に固定された複数のブラケット20、上顎歯列弓の後方歯(例えば第1大臼歯14)に固定された複数のブラケット21、ブラケット20および21と係合する舌側アーチワイヤ(lingual archwire)22、ブラケット20の一部として形成された複数のフック23、上顎Mの口蓋に固定された複数のミニスクリューインプラント(mini-screw implants)24、ならびにフック23とミニスクリューインプラント24とを連結する複数の弾性部材25を含む。
このケースでは、第2小臼歯の抜歯が、第1小臼歯13と第1大臼歯14との間に形成される矯正スペースSを作り出す。上顎Mの口蓋に固定されたミニスクリューインプラント24は固定具(anchorage)として機能し、弾性部材25がフック23に弾性牽引力を加えて、前歯の後方移動と圧下を(図1において矢印が示すように)達成し、これにより矯正スペースS (つまり、前歯と後方歯との間のギャップ)を閉じる。
しかし、上述した歯列矯正装置を使用している間、ミニスクリューインプラント24が上顎Mの口蓋に埋め込まれる。これは、局所炎症を引き起こし得る侵襲的処置であり、かつインプラントの存在は舌の動きを制限し、スペース閉鎖の間中、患者に不快感をもたらし得る。また、ブラケット20および21は歯に接着されており、それ故に舌側アーチワイヤ22およびフック23も長期間固定されるものであるが、これでは、食事または歯磨き時、患者は不便である。さらに、エナメル質表面からのブラケットの剥離および接着剤または樹脂のかすの除去は、歯のエナメル質にダメージを与え得る。
上述の問題に鑑みて、本発明の目的は、上顎または両顎前突を矯正するため小臼歯を抜歯した後、前歯のアンマス(en masse)後方移動および圧下を達成するために用いられ得る、患者による着脱可能な歯列矯正装置を提供することにある。本発明の別の目的は、単一のブロックとしての前歯の後方移動を達成すること、および骨のリモデリング圧(bone remodeling pressure)を、抜歯された小臼歯によりあいたスペース付近の隣接歯間の歯槽骨であるスペース閉鎖の領域へ有効に伝えることにある。
本発明の実施形態は、第1の矯正ユニット、第2の矯正ユニット、および複数の弾性部材を含む着脱可能な歯列矯正装置を提供する。第1の矯正ユニットは、患者の上顎または下顎歯列弓の前歯に着脱可能に装着されるように構成されており、第1の矯正ユニットには複数の第1の矯正部が形成されている。第2の矯正ユニットは、患者の同じ上顎または下顎歯列弓の後方歯に着脱可能に装着されるように構成されており、第2の矯正ユニットには複数の第2の矯正部が形成されている。弾性部材は第1の矯正部と第2の矯正部とを連結する。よって、弾性部材の弾性力が、第1の矯正ユニットを第2の矯正ユニットの方へと後方移動させ、これにより前歯も後方歯の方へ移動することができるようになるため、小臼歯の抜歯により形成された前歯と後方歯との間のギャップが閉鎖される。
いくつかの実施形態において、第1の連結部は第1の矯正ユニットの舌側面に固定される。第2の矯正ユニットは、第1の横設部と、第1の横設部の両端部に連結された複数の着装部とを含む。第1の横設部の各端部における着装部は互いに結合し、かつ後方歯に着脱可能に着装されるように構成されている。第1の横設部は、第1の矯正ユニットの舌側面から遠位側にずれて配されており、第1の横設部は、前歯の湾曲に合う湾曲形状を有している。第1の横設部の前方部分は高まっていて、口蓋にほぼ接するようになっているか、または低くなっていて、口腔底にほぼ接するようになっており、第2の矯正ユニットの安定性および保持力が向上する。第2の矯正ユニットの第2の連結部は、第1の横設部または着装部に固定される。
いくつかの実施形態において、第2の矯正ユニットは、着装部に連結されるが、第1の横設部から遠位側にずれて配された第2の横設部をさらに含む。第2の横設部は湾曲形状を有し、患者の口蓋にほぼ接するようになっていて、これにより第2の矯正ユニットの安定性および保持力が向上する。
いくつかの実施形態において、第1連結部と第2の連結部とは、水平に所定の距離だけ離間していると共に垂直に所定の距離だけ離間しており、これにより第1連結部と第2の連結部とを連結する弾性部材の弾性力が、第1の矯正ユニットを水平の方向に第2の矯正ユニットの方へ後方移動させると共に、第1の矯正ユニットを垂直の方向に移動させ、前歯の後方移動および圧下を達成する。
いくつかの実施形態において、着脱可能な歯列矯正装置は、第1の矯正ユニットの舌側面に合うように成形された舌側アーチワイヤをさらに含む。舌側アーチワイヤは、第1の矯正ユニットおよび第2の矯正ユニットの舌側面に係合しており、これにより 第1の矯正ユニットが第2の矯正ユニットの方へ安定に移動するよう導く。
いくつかの実施形態において、舌側アーチワイヤには複数の第3の連結部が形成されており、弾性部材が第2の連結部と第3の連結部とを連結し、これにより第1の矯正ユニットを第2の矯正ユニットの方へ後方移動させる。
いくつかの実施形態において、舌側アーチワイヤは、その両側の後方部分にそれぞれ形成された2つの屈曲部を備え、これにより、第1の矯正ユニットと係合する舌側アーチワイヤの部分と、第2の矯正ユニットと係合する舌側アーチワイヤの部分との位置の差(level difference)に応じて調節するための段(step)が作られ、よって前歯と後方歯との元からの位置の差(natural level difference)を補償する。
いくつかの実施形態において、複数の突出部が第2の矯正ユニットの第1の横設部と着装部との間に形成され、突出部の各々には管孔が形成されている。第1の矯正ユニットの第1の連結部の各々にも管孔が形成されている。舌側アーチワイヤは、突出部および第1の連結部の管孔中に貫入されることによって、第1の矯正ユニットおよび第2の矯正ユニットの舌側面に係合する。
いくつかの実施形態において、複数のストッパが舌側アーチワイヤの両側の後方部分に形成され、これにより第1の矯正ユニットが第2の矯正ユニットの方へ後方移動できる距離が制御される。
いくつかの実施形態において、着脱可能な歯列矯正装置は、第1の矯正ユニットの唇側面に合うように成形された唇側アーチワイヤをさらに含む。唇側アーチワイヤは、第1の矯正ユニットの唇側面および第2の矯正ユニットの頬側面に係合し、これにより第1の矯正ユニットが安定に第2の矯正ユニットの方へ移動するよう導く。
いくつかの実施形態において、着脱可能な歯列矯正装置は、第1の矯正ユニットおよび第2の矯正ユニットの唇側面に係合する唇側弾性部材をさらに含む。唇側弾性部材の弾性力は、第1の矯正ユニットを第2の矯正ユニットの方に移動させ、かつ第1も矯正ユニットにさらなるトルク制御を実現させる。
いくつかの実施形態において、第1の矯正ユニットはその唇側面に複数の案内軌道が形成されており、案内軌道は水平線に沿って配列している。唇側弾性部材の両端部は、第2の矯正ユニット上の唇側連結部に連結され、かつ唇側弾性部材の主体部は、一部が案内軌道の上側にて、または一部が案内軌道の下側にて、案内軌道に係合する。
いくつかの実施形態において、それらが後方歯に着装されるときに、第2の矯正ユニットの着装部は後方歯の少なくとも2個を包囲する。
いくつかの実施形態において、着装部の各々は、その咬合面に増厚構造が形成されており、これにより第2の矯正ユニットと矯正ユニットの無い対向する歯列弓との間の垂直方向の間隔が増大する。下顎切歯が上顎切歯の遠心移動を邪魔する可能性のある過蓋咬合のケースでは、スペース閉鎖時においてその咬合高径の増大が上顎前歯の後方移動を容易にする。
いくつかの実施形態において、増厚構造は金属メッシュおよび歯科用修復材の層を含み、金属メッシュは着装部の咬合面上に配置され、歯科用修復材の層は金属メッシュ上に形成される。
いくつかの実施形態において、第2の矯正ユニットは、上顎または下顎の頬前庭に沿って着装部から延伸する唇側横設部をさらに含む。かかるケースでは、第2の連結部は唇側横設部に形成され、第1の連結部は第1の矯正ユニットの唇側面に固定される。また、弾性部材は、第1の矯正ユニットの唇側面上の第1の連結部と、第2の矯正ユニットの唇側横設部上の第2の連結部とを連結する。
いくつかの実施形態において、第2の矯正ユニットは、唇側横設部と、唇側横設部 の両端部に連結された複数の着装部とを含む。唇側横設部は、上顎または下顎の頬前庭に沿って着装部から延伸する。かかるケースでは、第2の連結部は唇側横設部に形成され、第1の連結部は第1の矯正ユニットの唇側面に固定される。唇側横設部の各端部における着装部は、互いに結合し、かつ後方歯に着脱可能に着装されるよう構成されている。
いくつかの実施形態において、ストッパの各々はその上に第4の連結部を備え、弾性部材が、第2の連結部と第4の連結部とを連結し、これにより第1の矯正ユニットを第2の矯正ユニットの方へ後方移動させる。
添付の図面を参照にしながら、以下の詳細な説明および実施例を読むことにより、本発明をより十分に理解することができる。
上顎前突の治療においてスペース閉鎖を達成するため患者の上顎歯列弓に装着されている従来技術の歯列矯正装置を示す概略図である。 患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置を示す概略図である。 図2の弾性部材がどのように第1の矯正ユニットに矯正力(correction forces)を加えるかを示す概略図である。 患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の別の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置を示す概略図である。 患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の別の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置を示す概略図である。 図5における第1の矯正ユニットの唇側面の外観を示す概略図である。 図5における唇側弾性部材がどのように各種矯正トルク(correction torques)を第1の矯正ユニットに加えるかを示す概略図である。 患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の別の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置を示す概略図である。 患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の別の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置を示す概略図である。
本発明の目的、特徴および利点を説明するため、本発明の好ましい実施形態および図を以下に詳細に示す。
以下の詳細な記載において、 “上に(on)”、“上側に(above)”、 “下に(under)”、“下側に(below)”、“左(left)”、“右(right)”、“前方の(anterior)”および“後方の(posterior)” といった方位は、図に描かれた各構成要素の相対位置間の関係を表すために用いられるもので、本発明を限定することは意図されていない。
さらに、本開示では、各種実施例において、参照番号および/または文字を繰り返すことがある。この繰り返しは、簡潔および明確にする目的でするものであって、それ自体が、記載される各種実施形態および/または構成間の関係を決定することはない。簡潔および明確にする目的のため、各種機構は異なる縮尺で任意に描かれ得る。
図2は、前歯の後方移動および圧下を達成しスペース閉鎖をするために、患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置1を示す概略図である。図2に示されるように、着脱可能な歯列矯正装置1は、第1の矯正ユニット100、第2の矯正ユニット200、および複数の弾性部材300(例えば5個の弾性部材300であるが、本発明はこれに限定されない)を含む。
この実施形態では、第1の矯正ユニット100は、上顎または下顎歯列弓の前歯(例えば、図2に点線で描かれている門歯10、側切歯11、犬歯12、および第1小臼歯13)に着脱可能に装着されるように構成された着脱可能なリテーナであり、かつ、第1の矯正ユニット100は、その舌側面に複数の第1の連結部102(例えば、5個の第1の連結部102であるが、本発明はこれに限定されない)が固定されている。この実施形態では、第1の連結部102の各々はフック構造を備えていてよいが、本発明はこれに限定されない。また、第1の矯正ユニット100には、熱可塑性材料(thermoplastic)、合成樹脂、または口腔への使用に適した他の材料が含まれ得る。第1の連結部102には、ステンレス鋼、Ni−Ti合金、プラスチック、またはセラミック材料が含まれていてよく、かつ第1の連結部は、例えば接着により第1の矯正ユニット100に固定され得る。
この実施形態では、第2の矯正ユニット200は、U字形であると共に、その前方部分が高くなって、口蓋にほぼ接するようになっている第1の横設部202(図3も参照)と、互いに結合していると共に、第1の横設部202の両端部に連結する複数の着装部204(例えば、4個の着装部204(各サイドに2個ずつ)、ただし本発明はこれに限定されない)と、を含む金属フレーム構造である。
詳細には、第1の横設部202の位置は第1の矯正ユニット100の舌側面と対応しており、第1の横設部202は、複数の突出した第2の連結部206(例えば3個の第2の連結部206、ただし本発明はこれに限定されない)が形成されている。この実施形態では、第2の連結部206の各々はフック構造を有するが、本発明はこれに限定されない。第2の矯正ユニット200の安定性および保持力を高め、当該技術分野で知られるボーイングエフェクト(bowing effect)を低減するように、U字形の第1の横設部202は、患者の口蓋または口腔底にほぼ接するようになっている(より詳細には、第2の矯正ユニット200が上顎歯列弓に装着されている場合、第1の横設部202は口蓋にほぼ接するようになり、反対に、第2の矯正ユニット200が下顎歯列弓に装着されている場合、第1の横設部202は口腔底にほぼ接するようになる)という点に留意すべきである。
着装部204は、上顎または下顎歯列弓の後方歯(例えば第1大臼歯14および第2の大臼歯15)に着脱可能に着装されるように構成される。より具体的には、この実施形態では、着装部204は、後方歯の各々をそれぞれ包囲し、後方歯の咬合面は露出させるが、本発明はこれに限定されない。いくつかの実施形態では、着装部204に形成される第2の連結部206もフック構造を有する(図示せず)。
この実施形態では、弾性部材300は輪ゴム、またはNi−Ti合成材料からなるスプリングコイルであり、かつ弾性部材300は、第1の矯正ユニット100の舌側面上の第1の連結部102と、第2の矯正ユニット200の第1の横設部202上の第2の連結部206とを連結するように構成されている。いくつかの実施形態では、弾性部材300はまた、第1の連結部102と、第2の矯正ユニット200の着装部204上の第2の連結部206とを連結する。
上記した着脱可能な歯列矯正装置1を用いる際は、小臼歯(例えば第2小臼歯)の抜歯を行って、第1小臼歯13と第1大臼14との間に矯正スペースS(図2)を作るということが理解されなければならない。次いで、第1および第2の矯正ユニット100および200を、上顎または下顎歯列弓の前歯(例えば、門歯10、側切歯11、犬歯12、および第1小臼歯13)と後方歯(例えば、第1大臼歯14および第2の大臼歯15)とにそれぞれ装着するが、本発明はこれに限定されない(いくつかの実施形態では、上顎または下顎歯列弓の他の歯を(第2小臼歯の代わりに)抜歯し、上顎または下顎歯列弓の前歯および後方歯に装着されるよう構成された第1および第2の矯正ユニット100および200の構造が、これに従って調整され得る)。続いて、弾性部材300を用い、第1の矯正ユニット100の第1の連結部102と第2の矯正ユニット200の第2の連結部206とを連結する。
よって、第1大臼歯14および第2の大臼歯15に着装された第2の矯正ユニット200(およびその上の第2の連結部206)は固定具(anchorage)として機能し、かつ弾性部材300の弾性力は第1の矯正ユニット100を第2の矯正ユニット200の方へ(図2で矢印が示すように)後方移動させて、前歯の後方移動および圧下を達成することができ、これにより矯正スペースS(つまり、前歯と後方歯との間のギャップ)を閉じることができる。この実施形態では、第1および第2の矯正ユニット100および200(ミニスクリューインプラントまたは歯に接着されるブラケットは無い)を、患者が必要に応じて自由に取り外すことができるため、利便性および患者の不快感という観点から、本発明は図1に示されるような先行技術の歯列矯正装置を改善している、という点に留意すべきである。
図3は、図2における弾性部材300がどのように第1の矯正ユニット100に矯正力を加えるかを示す概略図である。この実施形態では、第1の矯正ユニット100の第1の連結部102と第2の矯正ユニット200の第1の横設部202上の第2の連結部206とが、垂直および水平にある距離だけ離間している(図3)。よって、第1の連結部102と第2の連結部206との間にて連結している弾性部材300は、水平の矯正力F1を第1の矯正ユニット100にかけて、第1の矯正ユニット100を第2の矯正ユニット200の方へ水平方向に移動させることができる(つまり前歯10〜13の後方歯14〜15の方への後方移動)のみならず、同時に垂直の矯正力F2を第1の矯正ユニット100にかけて、第1の矯正ユニット100を頂端(apical)の方向に移動させることもできる(つまり前歯の圧下)。
この実施形態では、第1の矯正ユニット100が上顎または下顎歯列弓の前歯 (例えば、門歯10、側切歯11、犬歯12、および第1小臼歯13)に装着されるとき、それは実質的に前歯の歯冠全体を覆う、という点に留意されたい。より詳細には、第1の矯正ユニット100は、前歯のアンダーカット構造(undercut structure)に応じて設計されるため、第1の矯正ユニット100は前歯の歯冠全体に適合するようにこれを覆う(conformably cover)ことができ、これにより前歯における第1の矯正ユニット100の保持力が強化される。よって、歯列矯正中に、前歯から第1の矯正ユニット100が容易に離脱しないようにすることができる。
引き続き図2および図3を参照すると、着脱可能な歯列矯正装置1は、金属合金で作製された舌側アーチワイヤ400をさらに含む。舌側アーチワイヤ400は、第1の矯正ユニットの舌側面に合うように成形され(曲げられ)ていると共に、第1および第2の矯正ユニット100および200の舌側面に係合しており、これにより第1の矯正ユニット100が第2の矯正ユニット200の方へ安定に移動するように導く。より具体的には、弾性部材300が第1の矯正ユニット100を第2の矯正ユニット200の方へ移動させるとき、舌側アーチワイヤ400は、第1の矯正ユニット100の舌側から支持力を提供して、弾性部材300の矯正力に対抗する(counter)ようにできるため、確実に円滑なスペース閉鎖がなされるようになる。
いくつかの実施形態では、舌側アーチワイヤ400にさらに複数の第3の連結部(図示せず)が形成され、第3の連結部の各々は、第1の連結部102に類似するフック構造を有していてよい。さらに、弾性部材300は、第3の連結部と、第2の矯正ユニット200の第1の横設部202上の第2の連結部206とを連結して、第1の矯正ユニット100を第2の矯正ユニット200の方へ(図2において矢印が示すように)後方移動させることもできる。
この実施形態では、舌側アーチワイヤ400は、その両側の後方部分にそれぞれ形成された2つの屈曲部404を有し(限られた視角のために、図3では1つの屈曲部404のみが描かれている)、舌側アーチワイヤ400の第1の矯正ユニット100と係合する部分と、舌側アーチワイヤ400の第2の矯正ユニット200と係合する部分との間の位置の差(level difference)に応じて調節するための段(step)を作り出すことにより、前歯(例えば、門歯10、側切歯11、犬歯12、および第1小臼歯13)と後方歯(例えば、第1大臼歯14および第2の大臼歯15)との間の元からの位置の差(natural level difference)を補償する。
図2に示されるように、複数の突出部208(例えば2つの突出部208であるが、本発明はこれに限定されない)が第2の矯正ユニット200の第1の横設部202と着装部204との間にそれぞれ形成され、かつ突出部208の各々には管孔(図示せず)が形成されている。この実施形態では、例えば、第2の矯正ユニット200の着装部204、突出部208、および第1の横設部202(第2の連結部206を含む) は歯科用合金鋳造により一体成形される。また、第1の矯正ユニット100の第1の連結部102の各々にも管孔(図示せず)が形成されている。この実施形態では、舌側アーチワイヤ400は、突出部208および第1の連結部102の管孔中に貫入されることによって、第1および第2の矯正ユニット100および200の舌側面に係合する。より詳細には、この実施形態の着脱可能な歯列矯正装置1の使用時において、舌側アーチワイヤ400と第1および第2の矯正ユニット100および200とは、患者の口腔外で組み立てられてから、口腔内の上顎または下顎歯列弓にユニットとして装着される。
この実施形態では、複数のストッパ402(例えば2個のストッパ402)が、舌側アーチワイヤ400の両側の後方部分にそれぞれ形成される。ストッパ402は、第1の矯正ユニット100と第2の矯正ユニット200との間の矯正スペースS近傍に配され、第1の矯正ユニット100が第2の矯正ユニット200の方へ後方移動できる距離を制御するように構成されている。例えば、舌側アーチワイヤ400のストッパ402は、第1の矯正ユニット100が所定の距離D(図2)を第2の矯正ユニット200の方へ移動して、矯正スペースSが閉じるときに、ストッパ402が、隣接する第2の矯正ユニット200の突出部208に当接するように配置することができる。これにより、第1の矯正ユニット100が後方移動する距離がコントロールされ得る。
いくつかの実施形態において、ストッパ402の各々には第4の連結部(図示せず)がさらに形成され、第4の連結部は、第1の連結部102に類似するフック構造を有していてよい。さらに、弾性部材300は、第4の連結部と、第2の矯正ユニット200の着装部204上の第2の連結部206とを連結して、第1の矯正ユニット100を第2の矯正ユニット200の方へ(図2において矢印が示すように)後方移動させることもできる。
次に、患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている別の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置 1’(上顎または両顎前突を矯正するのに用いられる)を示す概略図である図4を参照されたい。着脱可能な歯列矯正装置1’は、第2の矯正ユニット200が第2の横設部214を第2の横設部214をさらに含む点で、図2に示される着脱可能な歯列矯正装置1と異なる。詳細には、第2の横設部214も着装部204に連結しており、かつ第1の横設部202から遠位側にずれて配される。また、第2の横設部214は、(第2の矯正ユニット200が上顎歯列弓に装着されている場合)口蓋にほぼ接するようになり、これにより第2の矯正ユニット200の安定性および保持力が高まる。第2の矯正ユニット200が下顎歯列弓に装着されている場合は、第2の矯正ユニット200は、舌の存在のために、第1の横設部202のみを有し、第2の横設部214は無いという点に留意すべきである。
また、この実施形態の着脱可能な歯列矯正装置1’(図4)は、金属合金で作製された唇側アーチワイヤ400’をさらに含む。唇側アーチワイヤ400’は、第1の矯正ユニットの唇側面に合うように成形されて(曲げられ)いると共に、第1および第2の矯正ユニット100および200の唇側面と係合し(唇側アーチワイヤ400’を固定する方法は、上述の舌側アーチワイヤ400を第1および第2の矯正ユニット100および200の舌側面に固定する方法に類似するため、ここでは繰り返さない)、これによって第1の矯正ユニット100が第2の矯正ユニット200の方へ安定に移動するよう導く。
次に、図5、6A、および6Bを参照されたい。図5は、患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の別の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置1’’(上顎前突または両顎前突を矯正するのに用いられる)を示す概略図であり、図6Aは、図5における第1の矯正ユニット100の唇側面の外観(唇側弾性部材500の各種装着方法を含む)を示す概略図であり、図6Bは、図5における唇側弾性部材500がどのように各種矯正トルク(correction torques)を第1の矯正ユニット100に加えるかを示す概略図である。着脱可能な歯列矯正装置1’’は、ゴムで作製された唇側弾性部材500をさらに含む点で、図2における着脱可能な歯列矯正装置1と異なる。
この実施形態では、唇側弾性部材500は第1および第2の矯正ユニット100および200の唇側面に配置される。より詳細には、図5および図6Aに示されるように、2つの突出した唇側連結部210(図5)が、第2の矯正ユニット200の着装部204(例えば2つの第1大臼歯14を包囲する着装部204であるが、本発明はこれに限定されない)の唇側面にそれぞれ形成される。加えて、第1の矯正ユニット100は、複数の案内軌道104がその唇側面に形成されており、図6Aに示されるように、案内軌道104は水平線に沿って配列している。詳細には、唇側弾性部材500の両端部は、第2の矯正ユニット200上の唇側連結部210(この実施形態では、唇側連結部210の各々はフック構造またはノッチ構造を有し得るが、本発明はこれに限定されない)にそれぞれ(例えば引っ掛ける方式により)連結されていてよくかつ、唇側弾性部材500の主体部は案内軌道104に係合する。
上述した設計により、第1大臼歯14および第2の大臼歯15に着装された第2の矯正ユニット200(およびその上の唇側連結部210)は、固定具(anchorage)と見なすことができ、かつ唇側弾性部材500の弾性力もまた、第1の矯正ユニット100を第2の矯正ユニット200の方へ(図5において矢印が示すように)後方移動させて、矯正スペースS(つまり前歯と後方歯との間のギャップ)を閉じるようにすることができ、これにより上顎または両顎前突の有効な矯正が達成される。
図6Aおよび図6Bに示されるように、唇側弾性部材500の様々な装着方法によって、唇側弾性部材500の弾性力は、第1の矯正ユニット100に対してさらなるトルク制御を加えることができる、という点に留意すべきである。
例えば、図6Aに示されるように、唇側弾性部材500の主体部の少なくとも1部が案内軌道104の上側に設けられる場合(この状態における唇側弾性部材は点線で描かれており、参照番号500’で示されている)、唇側弾性部材500’の弾性力は、第1の矯正ユニット100を第2の矯正ユニット200の方へ(図5にて矢印が示すように)後方移動させることができるのみならず、第1の矯正ユニット100に下方への傾斜押圧(downward tilt pressure)をも(図6Aにて下向き矢印が示すように)加え得るため、図6Bに示される方向R1におけるトルク制御が向上する。反対に、唇側弾性部材500の主体部の少なくとも1部が案内軌道104の下側に設けられる場合(この状態における唇側弾性部材は点線で描かれており、参照番号500’’で示されている)、唇側弾性部材500’’の弾性力は、第1の矯正ユニット100を第2の矯正ユニット200の方へ(図5にて矢印が示すように)後方移動させることができるのみならず、第1の矯正ユニット100に上方への傾斜押圧(upward tilt pressure)をも(図6Aにて上向き矢印が示すように)加え得るため、図6Bに示される方向R2におけるトルク制御が向上する。
次に、患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の別の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置1’’’(上顎または両顎前突を矯正するのに用いられる)を示す概略図である図7を参照されたい。着脱可能な歯列矯正装置1’’’は、第2の矯正ユニット200の着装部204がそれぞれ、さらにその咬合面に増厚構造212が形成されている点において、図2に示される着脱可能な歯列矯正装置1とは異なる。
この実施形態では、増厚構造212は、金属メッシュ212aおよび歯科用修復材(図示せず)の層を含み、このうち金属メッシュ212aは着装部204の咬合面(図7)上に設けられ、歯科用修復材の層は金属メッシュ212a上に形成される。より詳細には、金属メッシュ212aおよび着装部204は、歯科用合金鋳造により一体成形されてよく、例えば、歯科用修復材の層は塗布プロセスにより金属メッシュ212aに施され得る。この実施形態では、歯科用修復材は、歯のエナメル質よりも硬度の低い合成樹脂、または口腔への使用に適したその他の歯科用修復材である。
増厚構造212の設計により、第2の矯正ユニット200と矯正ユニットのない対向する歯列弓(図示せず)との間の垂直方向の間隔が増大し、これにより後方移動時の過蓋咬合の状況において、第1の矯正ユニット100が、対向する歯列弓に邪魔されないようになる。
次に、患者の上顎歯列弓または下顎歯列弓に装着されている本発明の別の実施形態による着脱可能な歯列矯正装置1’’’’(上顎または両顎前突を矯正するのに用いられる)を示す概略図である図8を参照されたい。着脱可能な歯列矯正装置1’’’’は、第2の矯正ユニット200が、上顎または下顎の頬前庭(buccal vestibule)に沿って着装部204から延伸する唇側横設部216をさらに含む点において、図2および3に示される着脱可能な歯列矯正装置1とは異なる。図8に示されるように、唇側横設部216の位置は、上顎または下顎の頬前庭内の位置に対応している(より詳細には、第2の矯正ユニット200が上顎歯列弓に装着される場合、唇側横設部216の位置は上顎の頬前庭内の位置に対応し、反対に、第2の矯正ユニット200が下顎歯列弓に装着される場合、唇側横設部216の位置は下顎の頬前庭内の位置に対応する)。この実施形態では、唇側横設部216には、複数の第2の連結部206(その構造は、上述した第1の横設部202上の第2の連結部206に類似するため、ここでは繰り返さない)がさらに形成されており、第1の矯正ユニット100の唇側面にも複数の第1の連結部102(その構造は、上述した第1の矯正ユニット100の舌側面上の第1の連結部102に類似するため、ここでは繰り返さない)が固定される。さらに、弾性部材300も、第1の矯正ユニット100の唇側面上の第1の連結部102と、第2の矯正ユニット200の唇側横設部216上の第2の連結部206とを連結し、これにより図3の実施形態における矯正力(水平矯正力F1および垂直矯正力F2を含む)に類似する矯正力を第1の矯正ユニット100に加え、よってスペース閉鎖のための後方移動および圧下が達成される。
いくつかの実施形態において、第2の矯正ユニット200の第1の横設部202 は省かれ、かつ第2の矯正ユニット200は、互いに結合した複数の着装部204に連結する唇側横設部216のみを含む。
上述したように、本発明の実施形態は、スペース閉鎖のための後方移動および圧下を達成するのに用いることのできる各種の着脱可能な歯列矯正装置を提供する。詳細には、着脱可能な歯列矯正装置は、上顎または両顎前突の治療におけるスペース閉鎖時、さらなるトルク制御により、前歯のアンマス(en masse)圧下および後方移動を達成することができる。
本開示の実施形態およびそれらの優れた点を詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲により定義された本開示の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変化、置換および変更をここに加えることができる、という点に留意すべきである。例えば、本明細書に記載した特徴、機能、プロセス、および材料の多くが、依然本開示の範囲内で変更可能であるということが、当業者には容易に理解されるであろう。また、本出願の範囲は、本明細書に記載したプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、および工程の特定の実施形態に限定されることが意図されていない。本開示の開示から、当業者は、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ役目を果たすか、または実質的に同じ結果を達成する、現在存在するかまたは後に開発されるプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、もしくは工程が、本開示にしがたって利用可能であるというこを容易に理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、それらの範囲内にかかるプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、または工程を含むように意図されている。加えて、各請求項は、独立した実施形態を構成し、各種請求項および実施形態の組み合わせは、本開示の範囲内に入る。


Claims (17)

  1. 着脱可能な歯列矯正装置であって、
    患者の上顎または下顎歯列弓の前歯に着脱可能に装着されるよう構成され、複数の第1の連結部が形成されている第1の矯正ユニットと、
    前記患者の前記上顎または下顎歯列弓の後方歯に着脱可能に装着されるよう構成され、複数の第2の連結部が形成されている第2の矯正ユニットと
    前記第1の連結部と前記第2の連結部とを連結する複数の弾性部材と、を備え、前記弾性部材の弾性力が、前記第1の矯正ユニットを前記第2の矯正ユニットの方へ後方移動させ、これにより前記前歯も前記後方歯の方に移動できるようになり、よって小臼歯の抜歯により形成された前記前歯と前記後方歯との間のギャップが閉じ、
    前記第1の連結部が前記第1の矯正ユニットの舌側面に固定され、前記第2の矯正ユニットが、第1の横設部と、前記第1の横設部の両端部に連結された複数の着装部とを含み、前記着装部は各端部にて互いに結合し、かつ前記後方歯に着脱可能に着装されるように構成されており、前記第1の横設部は、前記第1の矯正ユニットの舌側面から遠位側にずれて配されており、前記第1の横設部は、前記前歯の湾曲に合う湾曲形状を有しており、前記第1の横設部の前方部分は高まっていて、口蓋にほぼ接するようになっているか、または低くなっていて、口腔底にほぼ接するようになっており、これにより前記第2の矯正ユニットの安定性および保持力が向上し、前記第2の矯正ユニットの前記第2の連結部は、前記第1の横設部に固定され、前記着装部と、前記第1の横設部と、前記第2の連結部は、一体的に形成され、剛性である、着脱可能な歯列矯正装置。
  2. 前記第2の矯正ユニットが、前記着装部に連結されるが、前記第1の横設部から遠位側にずれて配されている第2の横設部をさらに含み、前記第2の横設部は湾曲形状を有し、前記患者の前記口蓋にほぼ接するようになっていて、これにより前記第2の矯正ユニットの安定性および保持力が向上する、請求項1に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  3. 前記第1連結部と前記第2の連結部とが、水平に所定の距離だけ離間していると共に垂直に所定の距離だけ離間しており、これにより前記第1連結部と前記第2の連結部とを連結している前記弾性部材の弾性力が、前記第1の矯正ユニットを前記水平の方向に前記第2の矯正ユニットの方へ後方移動させると共に、前記第1の矯正ユニットを前記垂直の方向に移動させる、請求項1に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  4. 前記第1の矯正ユニットの前記舌側面に合うように成形された舌側アーチワイヤをさらに含み、前記舌側アーチワイヤは、前記第1の矯正ユニットおよび前記第2の矯正ユニットの前記舌側面に係合しており、これにより前記第1の矯正ユニットが安定に前記第2の矯正ユニットの方へ移動するよう導く、請求項1に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  5. 前記舌側アーチワイヤには複数の第3の連結部が形成されており、前記弾性部材が 前記第2の連結部と前記第3の連結部とを連結し、これにより前記第1の矯正ユニットを前記第2の矯正ユニットの方へ後方移動させる、請求項4に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  6. 前記舌側アーチワイヤが、その両側の後方部分にそれぞれ形成された2つの屈曲部を備え、これにより前記第1の矯正ユニットと係合する前記舌側アーチワイヤの部分と、前記第2の矯正ユニットと係合する前記舌側アーチワイヤの部分との位置の差(level difference)に応じて調節するための段(step)が作られ、よって前記前歯と前記後方歯との間の元からの位置の差(natural level difference)を補償する、請求項4に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  7. 複数の突出部が前記第2の矯正ユニットの前記第1の横設部と前記着装部との間のそれぞれ形成され、前記突出部の各々には管孔が形成されており、前記第1の矯正ユニットの前記第1の連結部の各々にも管孔が形成されており、前記舌側アーチワイヤは、前記突出部および前記第1の連結部の前記管孔中に貫入されることによって、前記第1の矯正ユニットおよび前記第2の矯正ユニットの前記舌側面に係合する、請求項4に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  8. 複数のストッパが前記舌側アーチワイヤの両側の後方部分に形成され、これにより前記第1の矯正ユニットが前記第2の矯正ユニットの方へ後方移動できる距離を制御する、請求項4に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  9. 前記第1の矯正ユニットの前記唇側面に合うように成形された唇側アーチワイヤをさらに含み、前記唇側アーチワイヤは、前記第1の矯正ユニットの唇側面および前記第2の矯正ユニットの頬側面に係合し、これにより前記第1の矯正ユニットが安定に前記第2の矯正ユニットの方へ移動するよう導く、請求項4に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  10. 前記第1の矯正ユニットの唇側面および前記第2の矯正ユニットの頬側面に係合する唇側弾性部材をさらに含み、前記唇側弾性部材の弾性力が、前記第1の矯正ユニットを前記第2の矯正ユニットの方に移動させ、かつ前記第1の矯正ユニットにさらなるトルク制御を実現させる、請求項4に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  11. 前記第1の矯正ユニットはその唇側面に複数の案内軌道が形成されており、前記案内軌道は水平線に沿って配列しており、前記唇側弾性部材の両端部は前記第2の矯正ユニット上の唇側連結部に連結され、かつ前記唇側弾性部材の主体部は、一部が前記案内軌道の上側にて、または一部が前記案内軌道の下側にて、前記案内軌道と係合する、請求項10に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  12. 前記着装部が前記後方歯に着装されるときに、前記第2の矯正ユニットの前記着装部は前記後方歯の少なくとも2個を包囲する、請求項1に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  13. 前記着装部は、その咬合面に増厚構造が形成されており、これにより前記第2の矯正ユニットと矯正ユニットの無い対向する歯列弓との間の垂直方向の間隔が増大し、よって前記前歯の後方移動が容易になる、請求項12に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  14. 前記増厚構造が金属メッシュおよび歯科用修復材の層を含み、前記金属メッシュは前記着装部の咬合面に配置され、前記歯科用修復材の層は前記金属メッシュ上に形成される、請求項13に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  15. 前記第2の矯正ユニットが、前記患者の上顎または下顎の頬前庭に沿って前記着装部から延伸する唇側横設部をさらに含み、前記第2の連結部は前記唇側横設部に形成され、前記第1の連結部は前記第1の矯正ユニットの唇側面に固定され、前記弾性部材が、前記第1の矯正ユニットの唇側面上の前記第1の連結部と、前記第2の矯正ユニットの前記唇側横設部上の前記第2の連結部とを連結する、請求項1に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
  16. 着脱可能な歯列矯正装置であって、
    患者の上顎または下顎歯列弓の前歯に着脱可能に装着されるよう構成され、複数の第1の連結部が形成されている第1の矯正ユニットと、
    前記患者の前記上顎または下顎歯列弓の後方歯に着脱可能に装着されるよう構成され、複数の第2の連結部が形成されている第2の矯正ユニットと
    前記第1の連結部と前記第2の連結部とを連結する複数の弾性部材と、を備え、前記弾性部材の弾性力が、前記第1の矯正ユニットを前記第2の矯正ユニットの方へ後方移動させ、これにより前記前歯も前記後方歯の方に移動できるようになり、よって小臼歯の抜歯により形成された前記前歯と前記後方歯との間のギャップが閉じ、
    前記第2の矯正ユニットが、唇側横設部と、前記唇側横設部の両端部に連結された複数の着装部とを含み、前記着装部は各端部にて互いに結合し、かつ前記後方歯に着脱可能に着装されるように構成されており、前記唇側横設部は、前記患者の上顎または下顎の頬前庭に沿って前記着装部から延伸し、前記第2の連結部は前記唇側横設部に形成され、前記第1の連結部は第1の矯正ユニットの唇側面に固定される、着脱可能な歯列矯正装置。
  17. 前記ストッパの各々がその上に第4の連結部を備え、前記弾性部材が、前記第2の連結部と前記第4の連結部とを連結し、これにより前記第1の矯正ユニットを前記第2の矯正ユニットの方へ後方移動させる、請求項8に記載の着脱可能な歯列矯正装置。
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