JP6538420B2 - 空調システム - Google Patents

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本発明は、室内を予め設定された空調環境に維持するための空調システムであって、フリークーリング運転が実行可能な空調システムに関する。
例えば、特許文献1に記載の空調システムでは、外気の温度及び湿度がクリーンルームの温度及び湿度条件に対応する露点温度以下となったときに、冷凍機による空調運転からフリークーリング運転に切り替えることにより、空調システムの消費エネルギーを削減している。
特開2004−293886号公報
ICT機器等が設置されたサーバ室やクリーンルーム等は、室内を予め設定された空調環境(以下、設定環境という。)に維持する必要がある。このため、上記のような室内の空調を行う空調システムには高い信頼性が要求される。
本発明は、上記点に鑑み、設定環境を確実に維持しながら、消費エネルギーを削減することが可能な空調システムを提供することを目的とする。
本願では、室内空調に利用される冷熱を生成する熱源機(7A)を有し、熱源機(7A)により生成された冷熱を利用した室内空調(以下、通常空調運転という。)、及び室外空気から回収した冷熱を利用した室内空調(以下、フリークーリング運転という。)を実行可能な空調装置(1)と、空調装置(1)の作動を制御する制御装置(10、10D、10F)とを備え、制御装置(10、10D、10F)は、室内の空調環境及び室外環境を直接的又は間接的に示す環境指標を用いてフリークーリング運転を実行するか否かを判断する判断処理、室内の空調環境が設定環境から逸脱するか否かを推定する推定処理であって、環境指標及び空調装置(1)の作動状態を示す状態指標のうち少なくとも一方の指標を用いて当該推定をする推定処理、並びに推定処理にて「室内の空調環境が設定環境から逸脱する」と推定された場合には、通常空調運転を実行する通常運転処理が実行可能である。
これにより、本発明では、環境指標を用いてフリークーリング運転を実行するか否かを判断することにより空調システムの消費エネルギーを削減する。そして、「室内の空調環境が設定環境から逸脱する」と推定された場合には、熱源機(7A)による通常空調運転を実行することにより高い信頼性を確保することが可能となる。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段等に限定されるものではない。
本発明の第1実施形態に係る空調システムの概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る空調システムの制御の概要を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る空調システムの制御の概要を示すフローチャートである。 判断項目の図表である。 本発明の第2実施形態に係る空調システムの概要を示す図である。
以下に説明する「発明の実施形態」は実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではない。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお、少なくとも符号を付して説明した部材又は部位は、「複数」や「2つ以上」等の断りをした場合を除き、少なくとも1つ設けられている。
(第1実施形態)
1.空調システムの概要
本実施形態は、通信機器室やサーバ室等の空調を行う空調システムに本発明に係る空調システムを適用したものである。すなわち、本実施形態に係る空調システムは、サーバ室に設置された情報通信技術用機器(以下、ICT機器という。)等の発熱機器に冷却用の空気を供給することにより、複数のICT機器等を冷却する。
サーバ室等は、室内を予め設定された空調環境(以下、設定環境という。)に維持する必要がある。設定環境とは、例えば湿球温度が10℃以上、30℃以下、及び相対湿度が15%以上、50%以下の室内環境等をいう。
空調システム1は、図1に示すように、熱源機7A及び室内空調機5を有している。熱源機7Aは、室内空調に利用される熱(本実施形態では、冷熱)を生成する。本実施形態に係る熱源機7Aは蒸気圧縮式冷凍機にて構成されている。なお、熱源機7Aは、凝縮器等の放熱器(図示せず。)が外気にて冷却される空冷式である。
空調システム1は、熱源機7Aにより生成された熱を利用した室内空調(以下、通常空調運転という。)、及び室外空気から回収した冷熱を利用した室内空調(以下、フリークーリング運転という。)等の運転モードが実行可能である。
なお、熱源機7A及び冷却塔7Bを総称して熱源装置7ともいう。熱源装置7及び室内空調機5を総称して空調装置ともいう。本実施形態に係る空調装置(空調システム1)では、フリークーリング運転時には、冷却塔7Bにて室外空気から冷熱を回収する。
2.空調システムの構成
2.1 空調システム構成の概要
室内空調機5はICT機器側に供給される冷却風を生成する。複数のICT機器が設置されたサーバ室等には、少なくとも1台(図1では、2台)の室内空調機5が設置されている。各室内空調機5は、室内熱交換器5A、流量調整弁5B及び室内送風機5C等を有するエアーハンドリングユニット(AHU)にて構成されている。
室内熱交換器5Aは、熱源装置7から供給される冷水と室内に供給される空気とを熱交換する。熱源装置7は冷熱を生成する。当該冷熱は熱媒体をなす冷水により室内熱交換器5Aに供給される。冷水は、一次ポンプP1及び二次ポンプP2により室内熱交換器5A(室内空調機5)に供給される。
流量調整弁5Bは各室内熱交換器5Aに設けられている。当該流量調整弁5Bは、室内熱交換器5Aに供給する冷水の循環水量を調節する。室内送風機5Cは、ICT機器側に冷風を供給するとともに、その風量を調節可能な送風機である。
熱源装置7は室外に設置されている。熱源装置7にて生成された冷水は、一次ポンプP1にて室内(室内空調機5)側に供給された後、二次ポンプP2にて各室内空調機5に分配供給される。バイパス流路L1は、一次ポンプP1の吐出流量と二次ポンプP2の吐出流量とが相違する際に、その流量差を吸収する冷水回路である。
熱源装置7は、熱源機7A及び冷却塔7B等を有して構成されている。熱源機7Aは、フロン等の冷媒を循環させて低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式冷凍機である。なお、本実施形態に係る空調装置では、2台の蒸気圧縮式冷凍機にて熱源機7Aが構成されている。
冷却塔7Bは、熱源機7Aの低温側に供給される熱媒体を大気及び水のうち少なくとも一方と熱交換させて当該熱媒体を冷却する。本実施形態では、熱媒体は、室内空調機5(室内熱交換器5A)から戻ってくる冷水である。
つまり、冷却塔7Bでは、室内空気から吸熱して温度が上昇した冷水を大気等にて冷却する。そして、本実施形態に係るフリークーリング運転では、熱源機7Aを停止させて、冷却塔7Bにて冷却された冷水が再冷却されることなく室内空調機5に供給される。
冷却塔7Bには、室外送風機や散水器等の冷却調整装置(図示せず。)及び室外熱交換器(図示せず。)等が設けられている。室外熱交換器は、大気等と冷水とを熱交換する。室外送風機は、室外熱交換器に大気を送風するとともに、その送風量を調節可能な送風機である。散水器は、室外熱交換器に散水するとともに、その散水量を調整可能である。
2.2 空調装置の能力調整
室内熱交換器5Aで発生する熱交換能力、つまり室内熱交換器5Aで発生する冷却能力は、流量調整弁5Bの開度、室内送風機5Cの送風量、室内熱交換器5Aに供給される冷水量(二次ポンプP2の送水量)、及び当該冷水の温度(熱源装置7で発生する冷凍能力)によって変化する。
熱源装置7で発生する冷凍能力、つまり熱源機7A(蒸気圧縮式冷凍機)で発生する冷凍能力は、室外湿球温度(蒸気圧縮式冷凍機での放熱能力)、蒸気圧縮式冷凍機に設けられた圧縮機の回転数及び膨張弁の開度等によって変化する。
熱源機7A及び各室内空調機5等の作動は統合制御装置10により制御されている。統合制御装置10は、空調機制御部10A、二次ポンプ制御部10B、一次ポンプ制御部10C、熱源制御部10D及び冷却塔制御部10Eを介して熱源機7A等の各機器を間接的に制御する。
空調機制御部10Aは、室内空調機5、つまり流量調整弁5B及び室内送風機5C等の作動を制御する。二次ポンプ制御部10Bは、二次ポンプP2の作動を制御して室内空調機5に供給する冷水量を制御する。
一次ポンプ制御部10Cは一次ポンプP1の作動を制御する。熱源制御部10Dは、熱源機7A、つまり圧縮機の回転数及び膨張弁の開度等を制御する。冷却塔制御部10Eは、室外送風機の送風量等を制御する。
なお、統合制御装置10及び各制御部10A〜10Eは、CPU、ROM及びRAM等を有するコンピュータを有して構成されている。制御を実行するためのプログラムは、統合制御装置10及び各制御部10A〜10Eそれぞれに設けられたROM等の不揮発性記憶部に予め記憶されている。
3.統合制御装置等による制御作動
3.1 制御の概要
<各制御部の自律制御>
統合制御装置10は、各制御部10A〜10Eに制御指令信号を発する。各制御部10A〜10Eは、その制御対象を駆動する駆動回路等を有するとともに、当該制御対象を直接的に制御する。
つまり、各制御部10A〜10Eは、統合制御装置10からの制御指令信号を受信した後、その制御指令信号の内容を実現するための具体的な制御を自律的に実行する。
例えば、各室内空調機5には吹出空気温度センサS1が設けられている。吹出空気温度セサS1は、室内空調機5から室内に供給される空気、つまり室内熱交換器5Aにて熱交換が終了した空気の温度(以下、熱交換後温度という。)を検出する。
空調機制御部10Aは、吹出空気温度センサS1にて検出された熱交換後温度(以下、吹出空気温度という。)が、統合制御装置10により設定された「目標とする熱交換後温度(以下、目標吹出温度Taoという。)」となるように、流量調整弁5B及び室内送風機5Cを制御する。
つまり、空調機制御部10Aは、新たな目標吹出温度Taoが統合制御装置10により設定されない限り、現状の目標吹出温度Taoとなるように室内空調機5の作動を自律的に制御する。
一次ポンプ制御部10C及び二次ポンプ制御部10Bは、予め設定された流量(以下、目標冷水循環量Wroという。)の冷水が循環するように一次ポンプP1、二次ポンプP2を自律的に制御する。
そして、一次ポンプ制御部10C及び二次ポンプ制御部10Bは、統合制御装置10からの流量変更指令を受信したときには、その受信した新たな循環量を目標冷水循環量Wroとして、一次ポンプP1、二次ポンプP2を自律的に制御する。
一次ポンプP1又は二次ポンプP2(本実施形態では、一次ポンプP1)の吐出側には、冷水の温度を検出する第1冷水温度センサS2が設けられている。熱源制御部10Dは、第1冷水温度センサS2にて検出された冷水温度(以下、冷水吐出温度という。)が、統合制御装置10により設定された「目標とする冷水吐出温度(以下、目標吐出冷水温度Twoという。)」となるように熱源機7Aを制御する。
つまり、熱源制御部10Dは、新たな目標吐出冷水温度Twoが統合制御装置10により設定されない限り、現状の目標吐出冷水温度Twoとなるように熱源機7Aの作動を自律的に制御する。
冷却塔7Bの冷水流出側、つまり熱源機7Aの冷水流入側には、冷水の温度を検出する第2冷水温度センサS3が設けられている。冷却塔制御部10Eは、冷却塔7Bにて冷却された冷却水の温度が、統合制御装置10により設定された「目標とする冷水の温度(以下、目標流入冷水温度Tcoという。)」となるように冷却塔7Bを制御する。
つまり、冷却塔制御部10Eは、新たな目標流入冷水温度Tcoが統合制御装置10により設定されない限り、現状の目標流入冷水温度Tcoとなるように冷却塔7Bの作動を自律的に制御する。
冷却塔制御部10E及び熱源制御部10Dには、室外温度センサS4の出力信号が入力されている。室外温度センサS4は室外空気の湿球温度を検出する。冷却塔制御部10E及び熱源制御部10Dは、室外温度センサS4により検出された室外空気の湿球温度(以下、外気温Towという。)が統合制御装置10により設定された閾値Th未満のときにフリークーリング運転を実行する。
つまり、外気温Tow<閾値Thとなったとき、冷却塔制御部10Eは室外送風機等の冷却調整装置を稼働させ、熱源制御部10Dは熱源機7Aを停止させる。これにより、冷却塔7Bにて冷却された冷水が再冷却されることなく室内空調機5に供給される。
なお、目標吹出温度Tao、目標冷水循環量Wro、目標吐出冷水温度Tw及び目標流入冷水温度Tc等の制御目標値は、当該制御目標値を中心値として予め設定された範囲を含む目標範囲である。
なお、熱源制御部10Dには、第1冷水温度センサS2の検出信号に加え、第2冷水温度センサS3の検出信号も入力されている。そして、熱源制御部10Dは、冷水吐出温度と流入冷水温度との温度差が閾値以下となったときに熱源機7Aを停止させる。
<余裕度制御モード>
余裕度制御モードは、余裕度Aが予め決められた値(以下、下限余裕度Acという。)以上に維持されるように空調装置を構成する各機器が制御される。当該余裕度制御モードは、空調装置の稼働時において実行される。
余裕度Aとは、空調装置(空調システム1)で発揮可能な最大空調能力と現時の空調能力との差に関するパラメータをいう。例えば、室内空調機5についての余裕度Aは、下記のいずれかにより定義される。
(1)1−(複数の流量調整弁5Bの平均開度)
(2)1−{(現実の室内送風機5Cの回転数/室内送風機5Cの最大回転数)の平均}
最大回転数:各室内送風機5Cの上限回転数
(3)1/{(吹出空気温度−目標吹出温度Tao)の平均}
(4)1−{(吹出空気温度−目標吹出温度Tao)の平均}/n
n:(吹出空気温度−目標吹出温度Tao)に相当する値であって、予め設定された値、つまり、nは許容温度差(許容乖離温度)を意味する。
(5)1/{(冷水吐出温度−目標吐出冷水温度Two)の平均}
(6)1−{(冷水吐出温度−目標吐出冷水温度Two)の平均}/n
n:(冷水吐出温度−目標吐出冷水温度Two)に相当する値であって、予め設定された値、つまり、nは許容温度差(許容乖離温度)を意味する。
そして、統合制御装置10は、余裕度制御モードの実行時においては、設定環境を維持可能、かつ、余裕度Aが下限余裕度Ac以上に維持可能な範囲で、例えば、目標吐出冷水温度Twoを上昇させながら、目標冷水循環量Wroを低下させる。
これにより、流量調整弁5Bの開度が大きくなって当該流量調整弁5Bでの圧力損失を低下させながら、一次ポンプP1又は二次ポンプP2の消費動力を低下させることが可能となる。
統合制御装置10は、余裕度Aが下限余裕度Ac未満の場合には、余裕度制御モード及びフリークーリング運転を実行せず、各制御部10A〜10Eの自律制御を利用した通常空調運転を実行する。
その理由は、余裕度Aが下限余裕度Ac未満の場合には、「サーバ室内の空調環境が設定環境から逸脱する」可能性が高いからである。つまり、余裕度Aが小さいと、ICT機器等の発熱量が急増した際に、空調装置から供給する冷熱が過渡的に不足する可能性が高く、信頼性を確保することが難しいからである。
3.2 通常空調運転とフリークーリング運転との切替制御
<切替制御の概要>
上述したように、外気温Towが閾値Th未満となったときにフリークーリング運転が実行され、かつ、外気温Towが閾値Th以上となったときに通常空調運転が実行される。
換言すれば、統合制御装置10が外気温Tow以上の値を閾値Thとして設定すると、フリークーリング運転が実行される。一方、統合制御装置10が外気温Tow未満の値を閾値Thとして設定すると、フリークーリング運転が実行されず通常空調運転が実行される。
そして、統合制御装置10は、少なくとも「フリークーリング運転を実行するか否かを判断する判断処理」及び「サーバ室内の空調環境が設定環境から逸脱するか否かを推定する推定処理」を実行してフリークーリング運転を継続的に実行するか否か判断して閾値Thを決定する。
判断処理では、室内の空調環境及び室外環境を直接的又は間接的に示す環境指標を用いてフリークーリング運転を実行するか否かを判断する。当該判断処理は、第1判断処理及び第2判断処理を有して構成される。
第1判断処理では、サーバ室内で発生した熱を回収した冷水の温度(以下、還水温度TW2という。)、及び外気温Towを利用して、冷却塔7Bにて回収した冷熱をサーバ室内に供給可能であるか否を判断される。
還水温度TW2は還水温度センサS5の検出値を利用した値である。そして、統合制御装置10(第1判断処理)は、還水温度TW2及び外気温Towを利用して冷却塔7Bから供給可能な冷水の温度(以下、供給温度TW1という。)を取得する。
なお、統合制御装置10は、以下の手法により供給温度TW1を取得する。すなわち、フリークーリング運転を開始した時から予め設定された時間が経過していないときには、供給温度TW1は、還水温度TW2、外気温Tow及び流量等に基づいて推定(演算)される。
フリークーリング運転を開始した時から予め設定された時間が経過したときには、第2冷水温度センサS3の検出温度が供給温度TW1として取得される。なお、供給温度TW1の推定方法は不問である。本実施形態では、国土交通省から配布されているLCEMシミレーションツール等を利用して供給温度TW1を推定している。
そして、第1判断処理では、還水温度TW2と供給温度TW1との差が予め設定された温度差Xより大きい場合にはサーバ室内への冷熱供給は不可能であると判断され、かつ、還水温度TW2と供給温度TW1との差が温度差X未満である場合にはサーバ室内に冷熱を供給可能と判断される。
第2判断処理では、第1判断処理にて供給可能と判断された場合にはフリークーリング運転を実行すると判断され、供給不可能と判断された場合にはフリークーリング運転を不実行と判断される。
つまり、本実施形態に係る判断処理では、供給温度TW1及び還水温度TW2等をサーバ室内の空調環境及び室外環境を直接的又は間接的に示す環境指標としてフリークーリング運転を実行するか否かが判断される。
推定処理では、空調装置の作動状態を示す状態指標及び環境指標を用いて「サーバ室内の空調環境が設定環境から逸脱するか否かの推定」がされる。
状態指標には、例えば、(a)「余裕度A」、(b)「空調装置を構成する複数の機器のうち故障状態にある機器が予め設定された数以下であるか否かを示す情報」、(c)「空調装置が予め設定された非常時状態に該当するか否かを示す情報」、及び(d)「空調装置の作動状態を検知するセンサが予め設定された故障状態に該当するか否かを示す情報」等が含まれる。
また、環境指標には、供給温度TW1及び還水温度TW2に加えて、例えば「サーバ室内で発生する熱量の増加率が予め設定された増加率を越えているか否かを示す情報」等が含まれている。
そして、統合制御装置10は、「サーバ室内の空調環境が設定環境から逸脱する」と推定された場合には、通常空調運転を実行するための通常運転処理を実行し、「サーバ室内の空調環境が設定環境から逸脱する」と推定されなかった場合には、フリークーリング運転を継続的に実行可能な値を閾値Thとして設定する。
具体的には、統合制御装置10は、「サーバ室内の空調環境が設定環境から逸脱する」と推定された場合には、初期設定値(ディフォルト値)を閾値Thとして設定する。初期設定値とは、試験や稼働実績等に基づいて予め決定された値であって、ROM等の不揮発性記憶部(図示せず。)に予め記憶された値である。
統合制御装置10は、「サーバ室内の空調環境が設定環境から逸脱する」と推定されなかった場合、つまり「サーバ室内を設定環境に維持可能」と推定可能な場合には、外気温Tow以上の値を閾値Thとして設定する。なお、本実施形態では、統合制御装置10は外気温Tow+Y(予め設定された値)を閾値Thとして設定する。
<切替制御の詳細>
図2及び図3は、統合制御装置10で実行される切替制御を示すフローチャートである。当該切替制御を実行するためのプログラム(ソフトウェア)は、ROM等の不揮発性記憶部に予め記憶されている。
なお、統合制御装置10には、上記センサS1〜S5からの信号に加えて、以下の信号が入力されている。
(a)室内空気の湿球温度を検出する室内温度センサ(図示せず。)の出力信号
(b)室内空気の相対湿度を検出する室内湿度センサ(図示せず。)の出力信号
(c)室内空調機5(AHU)が故障したことを示す出力信号
(c)空調システム1(空調装置)への電力供給が停止した旨を示す信号
(d)ICT機器の消費電力を示す信号
(e)いずれかの箇所で冷水の漏れが発生したことを示す信号
(f)制御優先度が高いセンサや機器等の重要ポイントとの通信状況が不通となったことを示す信号
(g)各流量調整弁5Bの開度を示す信号
図2及び図3に示す切替制御は、空調装置(空調システム)の起動と共に起動された後、所定時間間隔で実行される。そして、空調装置(空調システム)が停止したときに停止する。
切替制御が起動されと、先ず、図4に示す判断項目NO.1〜判断項目NO.8のうちいずれかの項目が検出されているか否かが判断される(S1)。なお、判断項目NO.1〜判断項目NO.8は、状態指標及び環境指標の具体例である。
S1にて、いずれかの判断項目が検出されたと判断された場合には(S1:YES)、図2に示すように、フリークーリング運転判定用の閾値Thが初期設定値に再設定、かつ、室外送風機等の冷却調整装置の制御目標値が初期設定値に再設定された後(S3)、本制御が一旦終了する。
S1にて、いずれかの判断項目も検出されていないと判断された場合には(S1:NO)、いずれかの判断項目も検出されていない状態となった時からの経過時間が予め設定された時間を越えたか否か判断される(S5)。当該時間が経過していないと判断された場合には(S5:NO)、本制御が一旦終了する。
当該時間が経過したと判断された場合には(S5:YES)、判断項目NO.9(図4参照)が検出されたか否かが判定される(S7)。判断項目NO.9が検出されたと判断された場合には(S7:YES)、フリークーリング運転判定用の閾値Thが初期設定値に再設定、かつ、室外送風機等の冷却調整装置の制御目標値が初期設定値に再設定された後(S9)、本制御が一旦終了する。
判断項目NO.9が検出されていないと判断された場合には(S7:NO)、判断項目NO.9が検出されていない状態となった時からの経過時間が予め設定された時間を越えたか否か判断される(S9)。
当該時間が経過していないと判断された場合には(S9:NO)、本制御が一旦終了する。当該時間が経過したと判断された場合には(S9:YES)、熱源機7Aが稼働(サーモオン)しているか否かが判断される(S13)。
熱源機7Aが稼働(サーモオン)していると判断された場合には(S13:YES)、フリークーリング運転判定用の閾値Thが初期設定値に再設定、かつ、室外送風機等の冷却調整装置の制御目標値が初期設定値に再設定された後(S15)、本制御が一旦終了する。
熱源機7Aが稼働(サーモオン)していないと判断された場合には(S13:NO)、フリークーリング運転を開始した時から予め設定された時間が経過したか否か判断される(S17)。当該時間が経過したと判断された場合には(S17:YES)、第2冷水温度センサS3の検出温度が供給温度TW1とされる(S19)。
当該時間が経過していないと判断された場合には(S17:NO)、還水温度TW2、外気温Tow及び流量等に基づいて推定(演算)された値が供給温度TW1とされる(S18)。次に、還水温度TW2と供給温度TW1との差が予め設定された温度差Xより大きいか否か判断される(S21)。
還水温度TW2と供給温度TW1との差が予め設定された温度差Xより大きいと判断された場合には(S21:YES)、フリークーリング運転判定用の閾値Thが初期設定値に再設定、かつ、室外送風機等の冷却調整装置の制御目標値が初期設定値に再設定された後(S23)、本制御が一旦終了する。
還水温度TW2と供給温度TW1との差が温度差X未満であると判断された場合には(S21:NO)、外気温Tow以上の値(=外気温Tow+Y)が閾値Thとして設定され(S25)、かつ、第2冷水温度センサS3の検出温度、つまり目標流入冷水温度Tcが目標吐出冷水温度Twに設定される(S27)。
4.本実施形態に係る空調システムの特徴
本実施形態では、環境指標を用いてフリークーリング運転を実行するか否かを判断することにより空調システム1の消費エネルギーを削減する。そして、「室内の空調環境が設定環境から逸脱する」と推定された場合には、熱源機7Aによる通常空調運転を実行することにより高い信頼性を確保することが可能となる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、冷却塔7Bにて冷却された熱媒体が熱源機7Aを経由して室内空調機5に直接的に供給される方式であった。
これに対して、本実施形態は、例えば図5に示すように、フリークーリング運転時には、冷却塔7Bにて冷却された熱媒体が熱源機7Aを迂回して室内空調機5に直接的に供給される。
そして、通常空調運転時には、冷却塔7Bにて冷却された熱媒体は、冷却塔7Bと熱源機7Aとの間を循環し、当該熱媒体(以下、冷却水ともいう。)は、熱源機7Aの高圧側(例えば、凝縮器)を冷却する。
このため、本実施形態に係る空調システム1では、冷却塔7Bにて冷却された冷却水を熱源機7Aを迂回させて室内空調機5に導く経路、及び室内空調機5から流出した冷却水を熱源機7Aを迂回させて冷却塔7Bに導く経路が設けられている。
なお、冷却水ポンプP3は、通常空調運転時に冷却塔7Bと熱源機7Aとの間で冷却水を循環させるポンプである。冷却水ポンプ制御部10Fは、冷却水ポンプP3の作動を制御して冷却水の循環量を制御する。
第2冷水ポンプP4は、フリークーリング運転時に、冷却塔7Bと室内空調機5との間で熱媒体を循環させるポンプである。第2冷水ポンプ制御部10Gは、第2冷水ポンプP4の作動を制御して冷水の循環量を制御する。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、フリークーリング運転時には、熱源機7Aを停止させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、フリークーリング運転時に熱源機7Aを稼働させて冷却塔7Bにて冷却された冷水を再冷却して室内空調機5に供給する、又は熱源機7Aで冷却された冷水と冷却塔7Bに冷却された冷水とを混合して室内空調機5に供給する等してもよい。
上述の実施形態では、環境指標及び状態指標を用いて「室内の空調環境が設定環境から逸脱するか否かを推定」したが、本発明はこれに限定されるものではなく、環境指標及び状態指標のうち少なくとも一方の指標を用いて当該推定をしてもよい。
上述の実施形態では、環境指標及び状態指標の具体例として、図4に示す判断項目を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の判断項目であってもよい。
上述の第1実施形態に係る空調システム1では、室内空調機5から還流する冷水が通常空調運転時であっても冷却塔7B(室外熱交換器)を循環していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、常空調運転時には、冷却塔7Bを迂回して熱源機7Aに還流する構成としてもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
1… 空調システム
5… 室内空調機
7A… 熱源機
7B… 冷却塔
10… 統合制御装置
10A… 空調機制御部
10B… 二次ポンプ制御部
10C… 一次ポンプ制御部
10D… 熱源制御部
10E… 冷却塔制御部

Claims (7)

  1. 室内を予め設定された空調環境(以下、設定環境という。)に維持するための空調システムにおいて、
    室内空調に利用される冷熱を生成する熱源機を有し、前記熱源機により生成された冷熱を利用した室内空調(以下、通常空調運転という。)、及び室外空気から回収した冷熱を利用した室内空調(以下、フリークーリング運転という。)を実行可能な空調装置と、
    室外空気の湿球温度を検出する外気温度検知部と、
    前記空調装置の作動を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    室内の空調環境及び室外環境を直接的又は間接的に示す環境指標を用いて前記フリークーリング運転を実行するか否かを判断する判断処理、
    室内の空調環境が前記設定環境から逸脱するか否かを推定する推定処理であって、前記環境指標及び前記空調装置の作動状態を示す状態指標のうち少なくとも一方の指標を用いて当該推定をする推定処理、並びに
    前記推定処理にて「室内の空調環境が前記設定環境から逸脱する」と推定された場合には、前記通常空調運転を実行する通常運転処理が実行可能であり、
    前記制御装置は、前記外気温度検知部が検知した温度(以下、検知外気温という。)が前記判断処理にて決定された閾値未満の場合に前記フリークーリング運転を実行するフリークーリング制御部を有しており、
    前記判断処理は、前記フリークーリング運転を実行すると判断したときには、前記検知外気温以上の値を前記閾値として決定することを特徴とする空調システム。
  2. 前記状態指標には、前記空調装置で発揮可能な最大空調能力と現時の空調能力との差に関するパラメータである「余裕度」が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記状態指標には、前記空調装置を構成する複数の機器のうち故障状態にある機器が予め設定された数以下であるか否かを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調システム。
  4. 前記環境指標には、室内で発生する熱量の増加率が予め設定された増加率を越えているか否かを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の空調システム。
  5. 前記状態指標には、前記空調装置が予め設定された非常時状態に該当するか否かを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の空調システム。
  6. 前記状態指標には、前記空調装置の作動状態を検知するセンサが予め設定された故障状態に該当するか否かを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の空調システム。
  7. 前記空調装置は、室内で発生した熱を外気中に放熱する冷却塔を有しており、
    前記判断処理では、
    室内で発生した熱を回収した熱媒体の温度、及び室外空気の湿球温度を利用して前記冷却塔にて回収した冷熱を室内に供給可能であるか否を判断する第1判断処理、並びに
    前記第1判断処理にて供給可能と判断された場合には前記フリークーリング運転を実行すると判断し、供給不可能と判断された場合には前記フリークーリング運転を不実行と判断する第2判断処理
    が実行されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の空調システム。
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