JP6538273B2 - 無線端末及び基地局 - Google Patents

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Description

本開示は、移動通信システムにおいて用いられる無線端末及び基地局に関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)において、無線端末が複数のセル(すなわち、複数のコンポーネントキャリア)を同時に用いて基地局と通信する技術であるキャリアアグリゲーションが仕様化されている。
3GPPリリース13よりも前のリリースにおいてキャリアアグリゲーションのセル最大数(すなわち、アグリゲートされるセルの最大数)は5である。これに対し、3GPPリリース13においてキャリアアグリゲーションのセル最大数は32に拡張される。よって、今後は、アグリゲートされる複数のセルが同様な特性を有するのではなく、多様な特性のセルがアグリゲートされ得ると考えられる。
また、近年、無線端末が実行するアプリケーションが多様化しており、各アプリケーションのトラフィックに要求される特性も多様化している。よって、アグリゲートされるセルの特性とトラフィックの特性とを整合させることを可能とする技術の実現が望まれる。
一実施形態に係る無線端末は、LAA(Licensed Assisted Access)セルを含む複数のセルを同時に用いて基地局と通信する。前記無線端末は、前記無線端末の特定LC(Logical Channel)のデータを前記LAAセル上で送信することを許可するか否かを設定する設定情報を前記基地局から受信する処理を行う制御部を備える。
一実施形態に係る基地局は、LAA(Licensed Assisted Access)セルを含む複数のセルを同時に用いて無線端末と通信する。前記基地局は、前記無線端末の特定LC(Logical Channel)のデータを前記LAAセル上で送信することを許可するか否かを設定する設定情報を前記無線端末に送信する処理を行う制御部を備える。
一実施形態に係る無線端末は、複数のセルを同時に用いて基地局と通信する。前記無線端末は、前記無線端末の特定ベアラ又は特定LCG(Logical Channel Group)と1又は複数の特定セルとの対応付けを設定する対応付け設定を前記基地局から受信する処理を行う制御部を備える。前記制御部は、前記対応付け設定に基づいて、前記特定ベアラ又は前記特定LCGを前記1又は複数の特定セルに対応付ける。
一実施形態に係る基地局は、複数のセルを同時に用いて無線端末と通信する。前記基地局は、前記無線端末の特定ベアラ又は特定LCG(Logical Channel Group)と1又は複数の特定セルとの対応付けを設定する対応付け設定を生成する制御部を備える。前記制御部は、前記対応付け設定を前記無線端末に送信する処理を行う。
実施形態に係るLTEシステムの構成を示す図である。 実施形態に係るUE(無線端末)の構成を示す図である。 実施形態に係るeNB(基地局)の構成を示す図である。 実施形態に係る無線インターフェイスのプロトコルスタックの構成を示す図である。 実施形態に係る無線フレームの構成を示す図である。 キャリアグリゲーションが設定されたUEにおける第2層(レイヤ2)構造を示す図である。 第1実施形態に係るUE及びeNBの動作を示す図である。 第1実施形態に係る「Logical channel prioritization」の一例を示す図である。 第2実施形態に係るUEの動作の一例を示す図である。 第3実施形態に係るエクストラロングBSRの一例を示す図である。 第4実施形態に係るUEの動作の一例を示す図である。 第4実施形態の変更例に係るUEの動作の一例を示す図である。
(移動通信システム)
実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。図1は、実施形態に係る移動通信システムであるLTE(Long Term Evolution)システムの構成を示す図である。LTEシステムは、3GPP規格に基づく移動通信システムである。
図1に示すように、LTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。
UE100は、無線端末に相当する。UE100は、移動型の通信装置である。UE100は、セル(サービングセル)との通信を行う。
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。
eNB200は、1又は複数のセルを管理しており、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータ(以下、単に「データ」という)のルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能等を有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として用いられる。「セル」は、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても用いられる。
EPC20は、コアネットワークに相当する。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300を含む。MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行う。S−GWは、データの転送制御を行う。MME/S−GW300は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。
図2は、UE100(無線端末)の構成を示す図である。図2に示すように、UE100は、受信部110、送信部120、及び制御部130を備える。
受信部110は、制御部130の制御下で各種の受信を行う。受信部110は、アンテナ及び受信機を含む。受信機は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換して制御部130に出力する。
送信部120は、制御部130の制御下で各種の送信を行う。送信部120は、アンテナ及び送信機を含む。送信機は、制御部130が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
制御部130は、UE100における各種の制御を行う。制御部130は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサと、CPU(Central Processing Unit)と、を含む。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。プロセッサは、後述する処理を実行する。
図3は、eNB200(基地局)の構成を示す図である。図3に示すように、eNB200は、送信部210、受信部220、制御部230、及びバックホール通信部240を備える。
送信部210は、制御部230の制御下で各種の送信を行う。送信部210は、アンテナ及び送信機を含む。送信機は、制御部230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
受信部220は、制御部230の制御下で各種の受信を行う。受信部220は、アンテナ及び受信機を含む。受信機は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換して制御部230に出力する。
制御部230は、eNB200における各種の制御を行う。制御部230は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサと、CPU(Central Processing Unit)と、を含む。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。プロセッサは、後述する処理を実行する。
バックホール通信部240は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続される。バックホール通信部240は、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。バックホール通信部240は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信等に用いられる。
図4は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタックの構成を示す図である。図4に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されている。第1層は物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
MAC層は、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセスプロシージャ等を行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。eNB200のMAC層はスケジューラを含む。スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースブロックを決定する。
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層は、制御情報を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100はRRCコネクティッドモードである。そうでない場合、UE100はRRCアイドルモードである。
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理及びモビリティ管理等を行う。
図5は、LTEシステムにおいて用いられる無線フレームの構成を示す図である。図5に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msである。各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含む。各サブフレームは、時間方向に複数個のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのシンボル及び1つのサブキャリアにより1つのリソースエレメント(RE)が構成される。また、UE100に割り当てられる無線リソース(時間・周波数リソース)のうち、周波数リソースはリソースブロックにより特定でき、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により特定できる。
(キャリアアグリゲーション)
キャリアアグリゲーションについて説明する。実施形態に係る移動通信システムは、キャリアアグリゲーションをサポートする。キャリアアグリゲーションにおいて、広い送信帯域幅を確保するために複数のコンポーネントキャリアがアグリゲートされる。UE100は、複数のコンポーネントキャリア上で同時に送信又は受信を行う。
キャリアグリゲーションが設定されたUE100は、ネットワークとの1つのRRC接続を有する。RRC接続セットアップ、再セットアップ、又はハンドオーバの際に、1つのサービングセルがNASモビリティ情報をUE100に提供する。また、RRC接続再セットアップ又はハンドオーバの際、1つのサービングセルがセキュリティ情報(security input)をUE100に提供する。当該1つのサービングセルは、プライマリセルと称される。プライマリセルに対応するコンポーネントキャリアはプライマリコンポーネントキャリアと称される。プライマリセルは、ハンドオーバにより変更される。
サービングセルのセットを形成するように、プライマリセルと共にセカンダリセルが設定される。セカンダリセルに対応するコンポーネントキャリアはセカンダリコンポーネントキャリアと称される。設定可能なサービングセルの数は、UE100のキャリアアグリゲーション能力に依存する。セカンダリセルの設定(追加)及び除去は、RRC層(RRCエンティティ)により行われる。
設定されたセカンダリセルのアクティベーション及びディアクティベーションは、MAC層(MACエンティティ)により行われる。具体的には、eNB200のMACエンティティは、アクティベーション/ディアクティベーションMAC制御要素をUE100に送信することにより、設定されたセカンダリセルのアクティベーション/ディアクティベーションを行う。プライマリセルをディアクティベートすることはできない。UE100のMACエンティティは、RRCエンティティにより設定されるディアクティベーションタイマを有する。UE100のMACエンティティは、セカンダリセルがアクティベートされた際にディアクティベーションタイマを開始する。UE100のMACエンティティは、ディアクティベーションタイマの満了に応じて当該セカンダリセルをディアクティベートする。
設定された複数のサービングセルは、同じタイミングアドバンス(TA)を有するセルからなるタイミングアドバンスグループ(TAG)にグループ化され得る。UE100は、タイミングアドバンスグループごとに異なるタイミングアドバンスを適用して複数のサービングセルの同時送受信を行うことができる。
図6は、キャリアグリゲーションが設定されたUE100における第2層(レイヤ2)構造を示す図である。ここでは、上りリンクに関する動作を主として説明する。
図6に示すように、UE100のPDCPエンティティ及びRLCエンティティは、複数の無線ベアラ(Radio Bearers)のデータを処理する。MACエンティティは、複数の無線ベアラに対応する複数の論理チャネル(Logical Channels)のデータを処理する。無線ベアラ(論理チャネル)の最大数は8である。データ無線ベアラは、RRCシグナリングの一種であるRadioResourceConfigDedicatedのToAddModListで追加され、上限が8本である。シグナリング無線ベアラも同様に追加され、シグナリング無線ベアラは最終的には3本確立される。
UE100のMACエンティティは、複数の論理チャネルを4つのLCG(Logical Channel Group)にグループ化する。UE100のMACエンティティは、LCGごとのデータの滞留量をバッファステータスとして管理し、バッファステータス報告をeNB200に送信する。データの滞留量は、「amount of data available for transmission」と称されてもよい。
UE100のMACエンティティは、eNB200により割り当てられた上りリンク無線リソースを用いて高優先の論理チャネルを優先的に送信するように、複数の論理チャネルの優先度付け(Scheduling/Priority Handling)を行う。UE100のMACエンティティは、優先度付けされた論理チャネルのデータの多重化(Multiplexing)を行い、HARQエンティティを介して物理層エンティティに提供する。サービングセルごとに1つのHARQエンティティが存在する。各HARQエンティティが生成するトランスポートブロックは1つのサービングセルに対応付けられる。このようなMACエンティティのプロシージャは、論理チャネル優先度付け(Logical channel prioritization)と称される。
なお、キャリアグリゲーションを高度化した技術として、デュアルコネクティビティと称される技術がある。デュアルコネクティビティにおいて、UE100は、マスタeNB及びセカンダリeNBとの接続を有し、マスタeNBのセルグループ(マスタセルグループ)及びセカンダリeNBのセルグループ(セカンダリセルグループ)を同時に用いて通信を行う。UE100は、マスタeNBとのみRRC接続を有し、RRCシグナリングをマスタeNBと送受信する。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。第1実施形態乃至第4実施形態は、主としてキャリアグリゲーションにおける「Logical channel prioritization」に関する実施形態である。
図7は、第1実施形態に係るUE100及びeNB200の動作を示す図である。図7の初期状態において、UE100は、eNB200とのRRC接続を確立した状態(すなわち、RRCコネクティッドモード)である。
図7に示すように、ステップS101において、eNB200は、対応付け設定(Mapping configuration)を生成する。対応付け設定は、UE100の特定ベアラ又は特定LCGと1又は複数の特定セルとの対応付けを設定する。ベアラとは、無線ベアラ(RB)である。無線ベアラは、データ無線ベアラ(DRB)であってもよい。特定セルとは、UE100のサービングセルであって、キャリアアグリゲーションに用いるセルである。特定セルとは、UE100に設定するセカンダリセルであってもよい。
一例として、eNB200は、UE100に設定するセカンダリセルの特性とトラフィック(ベアラ又はLCG)の特性とを整合させるように対応付け設定を生成する。セルの特性とは、アンライセンスドスペクトルのセルであるか否か、及び/又はセルの負荷状況(無線負荷、バックホール負荷)等である。アンライセンスドスペクトルのセルは、LAA(Licensed Assisted Access)セルと称されてもよい。トラフィックの特性とは、低遅延が要求されるトラフィックであるか否かといったQoS(Quality of Service)特性であってもよい。eNB200は、高QoSが要求されるベアラ又はLCGをライセンスドスペクトルのセルに対応付けるように対応付け設定を生成することができる。また、eNB200は、高QoSが要求されないベアラ又はLCGをアンライセンスドスペクトルのセル(LAAセル)に対応付けるように対応付け設定を生成することができる。
ステップS102において、eNB200は、対応付け設定をUE100に送信する。eNB200は、プライマリセル上でRRCシグナリングにより対応付け設定をUE100に送信してもよい。RRCシグナリングは、UE個別RRCシグナリング(Dedicated signaling)であってもよい。対応付け設定は、ベアラIDとセルIDとの組み合わせ又はLCG IDとセルIDとの組み合わせを含んでもよい。なお、ベアラ及び論理チャネルは1対1の関係を有するため、ベアラIDを論理チャネルIDと読み替えてもよい。eNB200は、UE100にセカンダリセルを設定(追加)する際に、当該セカンダリに対応付けるベアラID又はLCG IDを含む対応付け設定をUE100に送信してもよい。
ステップS102において、UE100は、対応付け設定をeNB200から受信する。
ステップS103において、UE100は、対応付け設定に基づいて、自身の特定ベアラ又は特定LCGを1又は複数の特定セルに対応付ける。UE100のMACエンティティは、対応付け設定に含まれるベアラIDとセルIDとの組み合わせをRRCエンティティから取得し、当該ベアラIDを当該セルIDに対応付けてもよい。或いは、UE100のMACエンティティは、対応付け設定に含まれるLCG IDとセルIDとの組み合わせをRRCエンティティから取得し、当該LCG IDにより示されるLCGを当該セルIDにより示されるセルに対応付けてもよい。
ステップS104において、eNB200及びUE100は、複数のセル(複数のサービングセル)を同時に用いてキャリアアグリゲーションによる通信を行う。UE100は、特定ベアラ又は特定LCGのデータを、当該特定ベアラ又は当該特定LCGに対応する1又は複数の特定セル上で送信する。
このように、第1実施形態によれば、アグリゲートされるセルの特性とトラフィックの特性とを整合させることができる。また、ベアラの数“8”に比べてLCGの数“4”は半分であるため、ベアラではなくLCGをセルに対応付けることが好ましい。これにより、ベアラをセルに対応付けるケースに比べて、制御及び設定の複雑性を半減することができる。
図8は、第1実施形態に係る「Logical channel prioritization」の一例を示す図である。ここでは、LCGをセルに対応付ける一例について説明する。図8において、無線ベアラをRBと表記し、論理チャネルをLCと表記している。セル#0、#1、#2、…は、HARQエンティティ#0、#1、#2、…と読み替えてもよい。
図8に示すように、RB#0(LC#0)及びRB#1(LC#1)はLCG#0に属し、RB#2(LC#2)及びRB#3(LC#3)はLCG#1に属し、RB#4(LC#4)及びRB#5(LC#5)はLCG#2に属し、RB#6(LC#6)及びRB#7(LC#7)はLCG#3に属する。但し、RB(LC)とLCGとの対応付けは、eNB200により設定されるため、図8の例に限定されない。
UE100のMACエンティティは、対応付け設定に基づいてLCGをセルに対応付け、当該LCGのデータを対応するセル上で送信する処理を行う。図8の例において、UE100のMACエンティティは、LCG#0をセル#0及びセル#2に対応付けており、LCG#0のデータをセル#0及びセル#2上で送信する処理を行う。UE100のMACエンティティは、LCG#1をセル#1に対応付けており、LCG#1のデータをセル#1上で送信する処理を行う。UE100のMACエンティティは、LCG#2をセル#1に対応付けており、LCG#2のデータをセル#1上で送信する処理を行う。UE100のMACエンティティは、LCG#3をセル#3に対応付けており、LCG#3のデータをセル#3上で送信する処理を行う。
(第1実施形態の変更例)
第1実施形態の変更例について、第1実施形態との相違点を主として説明する。
第1実施形態において、対応付け設定により示される1又は複数の特定セルは、UE100が送信に用いることが許可されるセル(Allowed cell)であった。このような前提下において、1又は複数の特定セルに問題(Radio problem)が生じた場合、UE100は、対応する特定ベアラ又は特定LCGのデータを送信することが困難になる。
第1実施形態の変更例においては、対応付け設定により示される1又は複数の特定セルは、UE100が送信に用いることが禁止されるセル(Prohibited cell)である。言い換えると、対応付け設定は、UE100の特定ベアラ又は特定LCGと、1又は複数の禁止セル(Prohibited cell)との対応付けを設定する。UE100は、対応付け設定に基づいて、特定ベアラのデータを、当該特定ベアラに対応する禁止セル上で送信することを禁止する。すなわち、UE100は、特定ベアラのデータを、当該特定ベアラに対応する禁止セル以外のセル上で送信する。または、UE100は、対応付け設定に基づいて、特定LCGのデータを、当該特定LCGに対応する禁止セル上で送信することを禁止する。すなわち、UE100は、特定LCGのデータを、当該特定LCGに対応する禁止セル以外のセル上で送信する。禁止セル以外のセルとは、UE100が自律的に選択したサービングセルであってもよい。
一例として、eNB200は、ウェブ閲覧等のnon−GBR(Guaranteed Bit Rate)ベアラがライセンスドスペクトルのセルを使用しないように対応付け設定を生成する。これにより、ライセンスドスペクトルのセルの負荷を削減することができる。他の例として、eNB200は、緊急VoLTE(Voice over LTE)呼等の高QoSが要求されるベアラがアンライセンスドスペクトルのセル(LAAセル)を使用しないように対応付け設定を生成する。これにより、高QoSが要求されるベアラのデータを適切に送信することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について、第1実施形態との相違点を主として説明する。
第1実施形態において、対応付け設定により示される特定セルに問題が生じた場合、UE100は、対応する特定ベアラ又は特定LCGのデータを送信することが困難になる。
このような問題を解決するための第1の方法として、既存のRLF(Radio Link Failure)の仕組みを再利用して、ベアラ(又はLCG)とセルとの対応付けを変更するRRC接続再設定をeNB200に開始させる方法が考えられる。ここで、RRC接続再設定は、問題が生じたセルを除去する、又は良好なセルを対応付け設定に追加するものであってもよい。しかしながら、既存のRLFの仕組みは、プライマリセルのみが監視対象となっており、セカンダリセルはスコープ外である。
第2の方法として、eNB200の実装に委ねる方法が考えられる。例えば、eNB200は、UL grantを送信した後にUE100の上りリンク送信が行われない場合に、特定セルが機能していないと判断する。
第1及び第2の方法の何れにおいても、問題の検知に遅延が生じ、かつRRC接続再設定を行う必要がある。その結果、サービス品質の低下及び/又はシグナリングオーバーヘッドの増加を引き起こす。
第2実施形態に係るUE100は、データの滞留量(stacked data amount)又はデータの滞留時間(data stacked duration)が、eNB200により設定された閾値を超えたことに応じて、1又は複数の特定セルに問題が生じたと判断する。閾値は、UE個別RRCシグナリング又はブロードキャストRRCシグナリングにより設定されてもよい。これにより、既存のRLFの仕組みに依存せずに、セカンダリセルに生じた問題を速やかに検知することができる。
或いは、既存のRLFの仕組みをセカンダリセルに拡張し、セカンダリセルに生じた問題をRLM(Radio Link Monitoring)機能により検知可能としてもよい。
そして、UE100は、特定セルに問題が生じたと判断したことに応じて、問題が生じた特定セル以外の代替セル上でデータ(stacked data)を送信する。これにより、RRC接続再設定を行うことなく、データ送信を継続することができる。なお、代替セル(exceptional cell)は、RRC設定により決定されたセル、プライマリセル、上りリンクリソースを割り当てたセル(すなわち、既にUL grantを送信したセル)、又はUE100が自律的に選択したセルである。また、UE100は、特定セルに問題が生じたと判断したことに応じて、当該問題に関する通知(indication)をeNB200に送信してもよい。UE100は、例えばプライマリセル上で通知を送信する。通知は、問題が生じたセルのID、当該セルに対応するベアラのID、又は当該セルに対応するLCGのIDを含んでもよい。
図9は、第2実施形態に係るUE100の動作の一例を示す図である。
図9に示すように、ステップS201において、UE100は、閾値の設定をeNB200からRRCシグナリングにより受信する。閾値は、データの滞留量の閾値又はデータの滞留時間の閾値である。一例として、eNB200は、ブロードキャストRRCシグナリングにより各ベアラ(又はLCG)に共通の閾値を設定する。或いは、eNB200は、UE個別RRCシグナリングによりベアラ(又はLCG)ごとに個別に閾値を設定してもよい。
ステップS202において、UE100は、自身の上りリンクバッファを監視し、自身のベアラ(又はLCG)のデータの滞留量又は滞留時間を把握する。UE100は、把握しているデータ滞留量又はデータ滞留時間を閾値と比較する。データ滞留量を閾値と比較するケースにおいて、UE100は、対応するセルにおいて割り当てられた上りリンク無線リソースを考慮してもよい。例えば、UE100は、データ滞留量から上りリンク割り当て無線リソース量を減じて得た値を閾値と比較してもよい。これにより、多くのVoLTEパケットが滞留しているが、それらがSPSによる送信機会を待っているだけであるようなケースにおいて、データ滞留量を過度に見積もることを回避することができる。
データ滞留量又はデータ滞留時間が閾値を超えない場合(ステップS202:NO)、UE100は、対応するセルに問題が生じていないと判断する。そして、ステップS203において、UE100は、ベアラ(又はLCG)のデータを対応するセル上で送信する処理を行う。
データ滞留量又はデータ滞留時間が閾値を超えた場合(ステップS202:YES)、UE100は、対応するセルに問題が生じたと判断する。そして、ステップS204において、UE100は、ベアラ(又はLCG)のデータを代替セル上で送信する処理を行う。また、UE100は、当該問題に関する通知(indication)をeNB200に送信してもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態について、第1及び第2実施形態との相違点を主として説明する。
第3実施形態においては、ベアラとセルとが対応付けられるケース、すなわち、対応付け設定が特定ベアラと1又は複数の特定セルとの対応付けを設定するケースを想定する。このようなケースにおいて、eNB200は、UE100におけるベアラごとのデータ滞留量(バッファステータス)を把握できることが望ましい。特に、特定セルに問題が生じた場合、eNB200は、問題が生じた特定セルに対応するベアラのデータ滞留量を把握できることが望ましい。
第3実施形態に係るUE100は、LCG単位ではなくベアラ単位でのデータ滞留量を示すバッファステータス報告をeNB200に送信する。第3実施形態に係るバッファステータス報告は、既存のロングBSRを拡張したものであってもよい。なお、BSRは、MAC制御要素の一種である。この場合、第3実施形態に係るバッファステータス報告は、エクストラロングBSRと称されてもよい。
図10は、第3実施形態に係るエクストラロングBSRの一例を示す図である。
図10に示すように、エクストラロングBSRは、8つのバッファステータス(Buffer Size #0乃至Buffer Size #7)を格納する8つのフィールドを有する。各フィールドは、ベアラID(又は論理チャネルID)と対応付けられている。すなわち、Buffer Size #0乃至#7は、ベアラ#0乃至#7(又は論理チャネル#0乃至#7)にそれぞれ対応する。図10の例において、エクストラロングBSRは、6オクテット長のデータサイズを有する。エクストラロングBSRのデータサイズを削減するために、エクストラロングBSRにより示されるバッファステータスは、既存のロングBSRに比べて粒度が粗い(すなわち、精度が低い)ものであってもよい。エクストラロングBSRにより示されるバッファステータスは、ベアラ単位でのデータ滞留量を示す値の下位ビット(例えば、LSB)のみであってもよい。
或いは、第3実施形態に係るバッファステータス報告は、既存のショートBSRを拡張したものであってもよい。この場合、第3実施形態に係るバッファステータス報告は、1つのベアラID(又は1つの論理チャネルID)を格納するフィールドと、当該1つのベアラID(又は1つの論理チャネルID)に対応するバッファステータスを格納するフィールドと、を有する。
第3実施形態に係るバッファステータス報告は、ベアラID(又は論理チャネルID)に対応するセルIDを格納するフィールドをさらに有してもよい。一例として、エクストラロングBSRは、8つのベアラID(又は8つの論理チャネルID)に対応する8つのセルID用フィールドを有してもよい。或いは、既存のショートBSRを拡張する場合、バッファステータス報告は、1つのベアラID(又は1つの論理チャネルID)に対応する1つのセルID用フィールドを有してもよい。
UE100は、特定セル(セカンダリセル)の問題を検知したことに応じて、第3実施形態に係るバッファステータス報告をプライマリセル上で送信してもよい。プライマリセル上での送信に代えて、第2実施形態に係る代替セル(exceptional cell)上での送信を用いてもよい。或いは、UE100は、eNB200からの要求を受信したことに応じて、第3実施形態に係るバッファステータス報告を送信してもよい。
eNB200は、バッファステータス報告に含まれるセルID及びバッファステータスに基づいて、問題が発生したセル以外のサービングセルがUE100に割り当てる上りリンク無線リソースを決定してもよいし、新たなセカンダリをUE100に設定してもよい。或いは、デュアルコネクティビティのケースにおいて、バッファステータス報告を受信したマスタeNBは、バッファステータス報告をX2インターフェイス上でセカンダリeNBに転送してもよい。
なお、LCGの数が4から8に拡張される場合、第3実施形態に係るエクストラロングBSRは、LCG単位でのデータ滞留量(バッファステータス)を示してもよい。
(第4実施形態)
第4実施形態について、第1乃至第3実施形態との相違点を主として説明する。
上述した実施形態は、1つの特定ベアラが複数の特定セルに対応付けられるケースにおいて、特定ベアラのデータを各特定セルにどのように配分するかについて特に触れなかった。
第4実施形態に係るUE100は、複数の特定セルに設定された優先度に基づいて、複数の特定セルのうち特定ベアラのデータの送信に用いる特定セルを決定する。例えば、複数の特定セルは、第1特定セルと、第1特定セルに比べて低い優先度を有する第2特定セルと、を含む。UE100は、特定ベアラのデータの滞留量がeNB200により設定された閾値を超えないことに応じて、第1特定セルのみを用いてデータを送信する処理を行う。優先度及び閾値は、eNB200からRRCシグナリングにより設定されてもよい。UE100は、特定ベアラのデータの滞留量が閾値を超えたことに応じて、第1特定セル及び第2特定セルの両方を用いてデータを送信する処理を行う。UE100は、第2特定セルをデータの送信に用いると決定したことに応じて、特定ベアラのデータの滞留量を示すバッファステータス報告をeNB200に送信してもよい。
図11は、第4実施形態に係るUE100の動作の一例を示す図である。
図11に示すように、UE100は、特定ベアラ(RB#0)を2つの仮想ベアラに分割する。ベアラの分割は、UE100のPDCPエンティティ、RLCエンティティ、又はMACエンティティにより行われる。第1仮想ベアラは第1特定セル(セル#0)に対応付けられ、第2仮想ベアラは第2特定セル(セル#1)に対応付けられる。このような設定は、eNB200からRRCシグナリングにより行われてもよい。具体的には、eNB200は、定常的に用いる高優先度セル(すなわち、第1特定セル)及び一時的に用いる低優先度セル(すなわち、第2特定セル)をUE100に設定する。なお、eNB200は、UE100のベアラごとに当該ベアラを分割するか否かをUE100に設定してもよい。
例えば、PDCPエンティティは、RB#0のデータを第1仮想ベアラ(セル#0)及び第2仮想ベアラ(セル#1)に振り分ける。通常の状態において、UE100は、第1仮想ベアラ(セル#0)を用いてデータを送信し、第2仮想ベアラ(セル#1)をディアクティベートする。UE100は、上りリンクバッファを監視し、RB#0のデータ滞留量(バッファステータス)を把握する。
UE100は、データ滞留量が閾値を超えたことに応じて、第2仮想ベアラ(セル#1)をアクティベートする。第2仮想ベアラ(セル#1)のアクティベートは、暗示的に行われる。すなわち、eNB200は、UE100からのバッファステータス報告に基づいて第2仮想ベアラ(セル#1)がアクティベートされたことを判断する。eNB200が閾値を設定すると想定すると、eNB200は、バッファステータスが閾値よりも大きいか否かに応じて、第2仮想ベアラ(セル#1)がアクティベートされたか否かを判断することができる。バッファステータス報告は、バッファステータスが閾値を超えたこと又はセカンダリセルをアクティベートしたことに応じてトリガーされてもよい。
ここでは、1つのベアラが2つのセルに対応付けられる一例を説明したが、1つのベアラが3つ以上のセルに対応付けられてもよい。この場合、1つのベアラが3つ以上の仮想ベアラに分割されてもよい。
(第4実施形態の変更例)
第4実施形態の変更例について説明する。第4実施形態の変更例において、上述した第4実施形態をデュアルコネクティビティに拡張する。
第4実施形態の変更例において、複数の特定セルは、マスタセルグループに属する第1特定セルと、セカンダリセルグループに属する第2特定セルと、を含む。対応付け設定は、UE100の特定ベアラと第1及び第2特定セルとの対応付けを設定する。UE100は、対応付け設定に基づいて、特定ベアラを第1及び第2特定セルに対応付ける。
図12は、第4実施形態の変更例に係るUE100の動作の一例を示す図である。
図12に示すように、UE100は、マスタセルグループ向けのMACエンティティ(MAC#0)と、セカンダリセルグループ向けのMACエンティティ(MAC#1)と、を有する。ベアラ(RB#0)の分割は、UE100のPDCPエンティティ又はRLCエンティティにより行われる。第1仮想ベアラは第1特定セル(セル#0)に対応付けられる。第2仮想ベアラは第2特定セル(セル#1)に対応付けられる。このような設定は、eNB200からRRCシグナリングにより行われてもよい。例えば、PDCPエンティティは、RB#0のデータを第1仮想ベアラ(セル#0)及び第2仮想ベアラ(セル#1)に振り分ける。第4実施形態の変更例において、PDCPエンティティは、第1仮想ベアラのデータをMAC#0に提供し、第2仮想ベアラのデータをMAC#1に提供する。その他の動作については、第4実施形態と同様である。
(第5実施形態)
第5実施形態について、第1乃至第4実施形態との相違点を主として説明する。第5実施形態は、SPS(Semi−Persistent Scheduling)の設定に関する実施形態である。
第5実施形態に係るUE100は、SPSを設定するSPS設定情報(SPS configuration)をRRCシグナリングによりeNB200から受信する。第5実施形態に係るSPS設定情報は、ベアラ又はLCGに固有の設定情報である。SPS設定情報は、ベアラID又はLCG IDを含んでもよい。既存のSPS設定情報は、ベアラ又はLCGに固有ではなく、UE100に固有の設定情報であることに留意すべきである。UE100は、SPS設定情報をベアラ又はLCGに適用する。なお、SPS設定情報は、SPS用のRNTI、リソース割当のインターバル、HARQプロセス数、暗黙的設定リリースの閾値、送信電力といったパラメータを含む。
SPS設定情報がLCGに固有の設定情報である一例について主として説明する。例えば、UE100は、所定のLCGを指定したSPS設定情報をeNB200から受信した場合、所定のLCGに対応する特定セルでの通信に当該SPS設定情報を適用してもよい。
同様なQoS要求を有する複数のベアラ(複数の論理チャネル)は同じLCGに割り当てられると考えられる。例えば、音声呼のベアラ#1及び#2はLCG#1に割り当てられ、Web閲覧やFTPのベアラはLCG#2に割り当てられる。このような前提下においては、LCGベースのSPS設定を用いることが好ましい。これにより、セルベースのSPS設定又はベアラベースのSPS設定を用いる場合に比べて複雑性を低減することができる。
LCGベースのSPS設定を用いることにより、各LCGに異なるSPS設定を適用することができる。例えば、一のLCGにはVoLTEに最適化されたSPS設定を適用し、他のLCGにはレイテンシ低減に最適化されたSPS設定を適用することが可能となる。
(第6実施形態)
第6実施形態について、第1乃至第5実施形態との相違点を主として説明する。第6実施形態は、セルアクティベーション/セルディアクティベーションに関する実施形態である。
第6実施形態に係るUE100は、セルアクティベーション又はセルディアクティベーションを指示する指示情報(以下、「アクティベーション/ディアクティベーション指示情報」と称する)をeNB200から受信する。アクティベーション/ディアクティベーション指示情報は、例えば、MAC制御要素の一種である。アクティベーション/ディアクティベーション指示情報は、ベアラ又はLCGに固有の情報である。アクティベーション/ディアクティベーション指示情報は、ベアラID又はLCG IDを含んでもよい。既存のアクティベーション/ディアクティベーション指示情報は、ベアラ又はLCGに固有ではなく、UE100に固有の設定情報であることに留意すべきである。
UE100は、当該ベアラ又は当該LCGに対応付けられた全てのセルにアクティベーション/ディアクティベーション指示情報を共通に適用する。例えば、UE100は、ベアラ又はLCGのアクティベーションを指示された場合、当該ベアラ又は当該LCGに対応する全てのセルをアクティベートする。UE100は、ベアラ又はLCGのディアクティベーションを指示された場合、当該ベアラ又は当該LCGに対応する全てのセルをディアクティベートする。
第6実施形態において、ディアクティベーションタイマは、ベアラごと又はLCGごとに設定される。eNB200は、RRCシグナリングにより、ベアラID又はLCG IDと共にディアクティベーションタイマをUE100に設定してもよい。
ここで、アクティベーション/ディアクティベーション指示情報がLCGに固有の設定情報である一例について説明する。この場合、アクティベーション/ディアクティベーション指示情報は、LCG IDを含む。LCGベースのセルアクティベーション/セルディアクティベーションを用いることにより、セルベースのセルアクティベーション/セルディアクティベーション又はベアラベースのセルアクティベーション/セルディアクティベーションを用いる場合に比べて複雑性を低減することができる。但し、LCGベースのセルアクティベーション/セルディアクティベーションをセルベースのセルアクティベーション/セルディアクティベーションと併用してもよい。
但し、1つのセルが複数のベアラ又は複数のLCGに対応付けられるケースを想定すると、次のようなルールを導入してもよい。なお、eNB200は、どのようなルールを用いるべきかをUE100に通知してもよい。
UE100は、複数のベアラ又は複数のLCGに1つのセルが対応付けられた場合において、当該複数のベアラの少なくとも1つ又は当該複数のLCGの少なくとも1つに対してセルアクティベーションが指示されたことに応じて、当該1つのセルをアクティベートする。UE100は、当該複数のベアラの全て又は当該複数のLCGの全てに対してセルディアクティベーションが指示されたことに応じて、当該1つのセルをディアクティベートする。
ここで、セル#1がLCG#1及び#2に対応付けられたケースを例に挙げて説明する。
第1に、セル#1をアクティベートする動作について説明する。UE100は、LCG#1のアクティベーションが指示された場合、LCG#2のアクティベーションが指示されていなくても、セル#1をアクティベートする。同様に、UE100は、LCG#2のアクティベーションが指示された場合、LCG#1のアクティベーションが指示されていなくても、セル#1をアクティベートする。
第2に、セル#1をディアクティベートする動作について説明する。UE100は、LCG#1のディアクティベートが指示されても、LCG#2がアクティベートされた状態であれば、セル#1をディアクティベートしない。同様に、UE100は、LCG#2のディアクティベートが指示されても、LCG#1がアクティベートされた状態であれば、セル#1をディアクティベートしない。UE100は、LCG#1及び#2の両方についてディアクティベートが指示(ディアクティベーションタイマの満了を含む)された場合に限り、セル#1をディアクティベートする。
(第7実施形態)
第7実施形態について、第1乃至第6実施形態との相違点を主として説明する。第7実施形態は、DRX(Discontinuous Reception)の設定に関する実施形態である。なお、上述した実施形態は主として上りリンクを対象とする実施形態であるのに対して、第7実施形態は下りリンクを対象とする実施形態である点に留意すべきである。
第7実施形態に係るUE100は、DRXを設定するDRX設定情報をRRCシグナリングによりeNB200から受信する。第5実施形態に係るDRX設定情報は、ベアラ、LCG、又はTAGに固有の設定情報である。DRX設定情報は、ベアラID、LCG ID、又はTAG IDを含んでもよい。既存のDRX設定情報は、ベアラ、LCG、又はTAGに固有ではなく、UE100に固有の設定情報であることに留意すべきである。UE100は、ベアラ、LCG、又はTAGに対応付けられた全てのセルにDRX設定情報を共通に適用する。
DRX設定情報がLCGに固有の設定情報である一例について主として説明する。例えば、UE100は、所定のLCGを指定したDRX設定情報をeNB200から受信した場合、所定のLCGに対応する特定セルでの通信に当該DRX設定情報を適用してもよい。UE100は、LCGごとに異なるDRXパターンでPDCCHを監視し得る。DRX設定情報は、onDurationTimer、drx-InactivityTimer、drx-RetransmissionTimer、longDRX-CycleStartOffset、shortDRX-Cycle、drxShortCycleTimer等のパラメータを含む。これらのパラメータによりDRXパターンが定められる。
(その他の実施形態)
上述した実施形態では、ベアラやLCG毎の設定方法を示したがこれに限らない。前記設定はIPフロー毎に実施されてもよい。IPフローとは、特定のIPアドレスから特定のIPアドレスへの一連のパケットの流れである。また、当該IPフローを集約したグループに対して前記設定が実施されてもよい。当該グループがベアラやLCGと称されることもある。
上述した実施形態を別個独立に実施する場合に限らず、2以上の実施形態を組み合わせて実施してもよい。例えば、一の実施形態に係る一部の構成を他の実施形態に追加してもよい。或いは、一の実施形態に係る一部の構成を他の実施形態の一部の構成と置換してもよい。
上述した実施形態において、移動通信システムとしてLTEシステムを例示した。しかしながら、本発明はLTEシステムに限定されない。LTEシステム以外のシステムに本発明を適用してもよい。
[相互参照]
米国仮出願第62/326134号(2016年4月22日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
本開示は移動通信分野において有用である。

Claims (4)

  1. 複数のセルを同時に用いて基地局と通信する無線端末であって、
    制御部を備え、
    前記制御部は、前記無線端末の特定ベアラに対して第1LC(Logical channel)及び第2LCを設定する第1の情報を前記基地局から受信する処理を行い、
    前記第1LCは、前記第2LCの優先度よりも高い優先度を有し、
    前記第1情報は、前記第1LCを識別する第1LCIDと1又は複数の第1特定セルを識別する第1セルIDとの対応付けと、前記第2LCを識別する第2LCIDと1又は複数の第2特定セルを識別する第2セルIDとの対応付けと、を設定する対応付け設定を含み、
    前記制御部は、前記対応付け設定に基づいて、前記第1LCを前記1又は複数の第1特定セルに対応付け、前記第2のLCを前記1又は複数の第2特定セルに対応付け、
    前記制御部は、前記特定ベアラのデータを送信する際において、
    前記データの滞留量が前記基地局により設定された閾値を超えないことに応じて、前記第1特定セルのみを用いて前記データを送信する処理を行い、
    前記制御部は、前記データの滞留量が前記閾値を超えたことに応じて、前記第1特定セル及び前記第2特定セルを用いて前記データを送信する処理を行う
    無線端末。
  2. 複数のセルを同時に用いて無線端末と通信する基地局であって、
    前記無線端末の特定ベアラに対して第1LC(Logical channel)及び第2LCを設定する第1情報を前記無線端末に送信する制御部を備え、
    前記第1LCは、前記第2LCの優先度よりも高い優先度を有し、
    前記第1情報は、前記第1LCを識別する第1LCIDと1又は複数の第1特定セルを識別する第1セルIDとの対応付けと、前記第2LCを識別する第2LCIDと1又は複数の第2特定セルを識別する第2セルIDとの対応付けと、を設定する対応付け設定を含む、
    基地局。
  3. 通信方法であって、
    第1LC(Logical channel)は、第2LCの優先度よりも高い優先度を有し、
    複数のセルを同時に用いて基地局と通信する無線端末が、前記無線端末の特定ベアラに対して前記第1LC及び前記第2LCを設定する第1の情報を前記基地局から受信するステップと、
    前記第1LCを識別する第1LCIDと1又は複数の第1特定セルを識別する第1セルIDとの対応付けと、前記第2LCを識別する第2LCIDと1又は複数の第2特定セルを識別する第2セルIDとの対応付けと、を前記第1情報により設定する対応付け設定ステップと、
    前記対応付け設定に基づいて、前記第1LCを前記1又は複数の第1特定セルに対応付け、前記第2のLCを前記1又は複数の第2特定セルに対応付けるステップと、
    前記特定ベアラのデータを送信するステップと、を備え、
    前記データを送信するステップにおいて、前記無線端末が、前記データの滞留量が前記基地局により設定された閾値を超えないことに応じて、前記第1特定セルのみを用いて前記データを送信し、前記データの滞留量が前記閾値を超えたことに応じて、前記第1特定セル及び前記第2特定セルを用いて前記データを送信する
    通信方法。
  4. 複数のセルを同時に用いて基地局と通信する無線端末を制御するプロセッサであって、
    前記プロセッサは、
    前記無線端末の特定ベアラに対して第1LC(Logical channel)及び第2LCを設定する第1の情報を前記基地局から受信する処理であって、前記第1LCは、前記第2LCの優先度よりも高い優先度を有し、前記第1情報は、前記第1LCを識別する第1LCIDと1又は複数の第1特定セルを識別する第1セルIDとの対応付けと、前記第2LCを識別する第2LCIDと1又は複数の第2特定セルを識別する第2セルIDとの対応付けと、を設定する対応付け設定を含む、処理と、
    前記対応付け設定に基づいて、前記第1LCを前記1又は複数の第1特定セルに対応付け、前記第2のLCを前記1又は複数の第2特定セルに対応付ける処理と、
    前記特定ベアラのデータを送信する処理と、を実行し、
    前記データを送信する処理において、前記プロセッサは、前記データの滞留量が前記基地局により設定された閾値を超えないことに応じて、前記第1特定セルのみを用いて前記データを送信し、前記データの滞留量が前記閾値を超えたことに応じて、前記第1特定セル及び前記第2特定セルを用いて前記データを送信する処理を実行する
    プロセッサ。
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