JP6537165B2 - 車体下部整流構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両走行時に、車体下部における空気抵抗を低減させる車体下部整流構造に関する。
一般に、車両走行時に発生する走行流のうちフロントバンパの下側を通って車体下部の前方から後方に向かって流れる気流が、前輪タイヤへ干渉すると、該前輪タイヤの回転により気流が乱れ、空気抵抗が大きくなり、操縦安定性が不安定になる問題がある。
そこで、前輪タイヤの前方に、車体の下部から下方へ突き出すフラップを設けて、気流の方向を車体の幅方向や下方へ変えて、空気抵抗を低減させる技術が一般的に知られている。
例えば、下記特許文献1に開示された車体下部整流構造は、前記フラップとして、フロントフェンダパネルの内側に設けられたフェンダプロテクタの前端部と、車体前部の底面を覆うアンダーカバーとの後端部とに、アンダーカバーの一般部の高さよりも下方に突き出し、前輪よりも幅広に形成されたフランジがそれぞれ設けられている。前記フェンダプロテクタのフランジとアンダーカバーのフランジは、一体的に接合されている。
特開平10―305784号公報
上記特許文献1に開示された車体下部整流構造は、フェンダプロテクタ、或いはアンダーカバーを利用して車両の空力特性を向上させることを目的としているが、その機能は、既に種々公知のフラップと何ら変わるところはない。
即ち、上記したように種々開示された車体下部整流構造のフラップは、気流がタイヤと干渉することを軽減し、タイヤ収納部へ流入し乱流が発生する事態を防止して、空気抵抗を低減できる効果をもたらす。
しかし、車体の下側に流入しフラップへ到達した気流は、フラップの特に上端における圧力上昇により、その流れが剥離するため、フラップの車体下方へ突き出す長さにかかわらず、気流の向きを車体の下方へ十分に変更できない場合がある。そのため、前記フラップだけでは、十分に車両の空力特性を向上できない場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、車両走行中に車体の下側に発生する気流を整えて、空気抵抗を低減することができ、良好な空力特性を得ることができる車体下部整流構造を提供することである。
上記の課題を解決する手段として、請求項1に記載した発明に係る車体下部整流構造は、タイヤの前方に車体の下部から下方へ突き出すフラップを備えた車体下部整流構造であって、前記フラップ前方の車体下部から下方へ突き出す凸部を有し、前記凸部で、車体の下側を通って前方から後方に向かう気流を車体幅方向へ分流させる整流部材を備え、前記整流部材の凸部は、前記フラップへ向かって気流を案内する溝型の流路を備え、前記流路は、車体前方から前記フラップへ向かって上方へ傾斜させた形状であることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明に係る車体下部整流構造において、前記整流部材の凸部は、前端部が先細形状を成し、左右の側面が前記前端部から前記フラップへ向かって車体幅方向へ広がる略三角形状であることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明に係る車体下部整流構造において、前記流路は、車体前方から前記フラップへ向かって幅狭となるように形成されていることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した発明に係る車体下部整流構造において、前記流路の中央を通る中心線は、前記フラップの下端位置と略同一高さにおけるタイヤの幅方向の中央部を基点として、前記中央部における直進方向から車体の内側に向かって10度以上25度以下の角度範囲の位置に設けられていることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した発明に係る車体下部整流構造において、前記流路は、前記フラップから車体前方に向かって直交する距離をd[m]、前記フラップからの距離d[m]の位置における前記流路の断面積をAd[m2]、前記流路の最上部における断面積をA0[m2]としたとき、d≦0.1[m]で、{(Ad[m2]/A0[m2])−1}>1.7d[m]の要件を満たし、かつ、前記フラップへ向かって上方へ10度以下の角度で傾斜させた形状であることを特徴とする。
本発明に係る車体下部整流構造によれば、車両走行中に車体の下側に発生する気流を、フラップよりも前方の上流位置に設置した整流部材の凸部で分流することができるから、前記フラップで制御する流量を軽減させることができる。
また、前記凸部に形成された溝型の流路で、分流した気流の一部をフラップへ向かって案内するので、前記気流を車体の下面から剥離させることなく沿わせることができる。
よって、空気抵抗を低減させることができ、良好な空力特性を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る車体下部整流構造を適用した車両の車体前部を模式的に示した側面図である。 本発明の第1実施形態に係る車体下部整流構造の拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車体下部整流構造を適用した場合における気流の流れを示した説明図である。 図2で指示したA−A線矢視断面図である。 図2で指示したB−B線矢視断面図である。 図2で指示したC−C線矢視断面図である。 図2で指示したD−D線矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係る車体下部整流構造を車体前部の下方側から見た拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る車体下部整流構造の構成を示す側面断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車体下部整流構造の構成を示す後面断面図である。 本発明の第2実施形態に係る制御系を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る車体下部整流構造の動作説明図である。 本発明の第2実施形態に係る車体下部整流構造の動作説明図である。 本発明の第3実施形態に係る車体下部整流構造の構成を示す側面断面図である。 本発明の第3実施形態に係る車体下部整流構造の動作説明図である。
図1乃至図8は、本発明の第1実施形態を示すものである。
図1は、本発明に係る車体下部整流構造を適用した車両の車体前部を側面方向から示している。図2は、車体前部を下方側から見た状態を示している。図3は、本発明に係る車体下部整流構造を適用した場合における気流の流れを示している。
なお、本実施の形態は、車両1の車幅方向左側に設けた車体下部整流構造について説明する。
前記車両1の車体前部は、図1及び図2に示したように、車体10に取り付けられるタイヤ11と、前記タイヤ11を収納するタイヤ収納部12と、緩衝装置としてのフロントバンパ13と、機器類を保護するアンダーカバー14と、気流による空気抵抗を低減させるフラップ2とを有する。
前記車体10に取り付けられるタイヤ11は、車体10の前方と後方(図示は省略)のそれぞれに1対ずつ設けられている。前記各タイヤ11は、前記車体10に形成されたタイヤ収納部12に収納されている。
前記タイヤ収納部12は、前記フロントバンパ13の後部に設けられており、前記車体10の一部に設けられた略半円筒形状の凹形状に形成され、図示例では、操舵輪である前輪タイヤ11を収納している。
因みに、前記前輪タイヤ11は、同前輪タイヤ11の上面と前記タイヤ収納部12の外面との間に、転舵代を見込んだ十分な間隔(空間)を設けて取り付けられている。
前記フロントバンパ13は、前方からの衝撃(荷重)を吸収するために設けるもので、例えば金属製や樹脂製のものがあり、車両1の最前端部に車幅方向に延設される緩衝装置である。前記フロントバンパ13は、空力性能面や見栄えを考慮して、左右両側で車両側面に沿うように後方に滑らかに曲折する。
図2に示したアンダーカバー14は、車体10の下側に配置されたエンジンの一部やトランスミッション、排気管等の機器に直接走行風が当たって、走行風が乱れて空気抵抗が増大しないように、前記機器類を覆うように車体10の下面部に装着されている。
前記フラップ2は、車両走行時に、フロントバンパ13の下側を通って前記車体10の下側の気流を、車体10の下方へ逸らすためのもので、略板状に形成されており、図1及び2に示したように、前記車体10の幅方向に延在され、気流に対して正対する配置で設けられている。
前記フラップ2は、前記アンダーカバー14又は前記タイヤ収納部12に上縁がクリップ等により取り付けられている。
前記フラップ2は、一例として縦幅が4cm、横幅が30cm程度、厚さ3mm程度で実施される。また、前記フラップ2は、図示例の場合、車体10の後方へ若干傾斜させて設けられるが、これに限るものではない。例えば、垂直下方へ突き出すように設けた構成で実施することもできる。
なお、図示した前記フラップ2は、一例として板状に形成された構成を示したが、前記形状に限定されず、前記走行風による気流を車体10の下方へ整流できる構成であれば良い。例えば、既に公開された種々の技術として、本願の出願人が既に出願した車両用整流装置(特開2012−56499)に記載されたフラップや、上記特許文献1に記載された車体下部整流構造のフラップを用いた構成であっても良い。
上記構成の車両1において、車両走行時に発生する走行流は、フロントバンパ13の上側を車体10の上方の前方から後方に向かって流れる通る上気流と、フロントバンパ13の下側を通って車体10の下方の前方から後方に向かって流れる下気流とがある。前記走行流のうち、下気流が前輪タイヤ11へ干渉すると、該前輪タイヤ11の回転により気流が乱れ、空気抵抗が大きくなり、操縦安定性が不安定になる。
本発明に係る車体下部整流構造は、上記構成の車両1において、車両走行時に、フロントバンパ13の下側へ流入し、車体10の下方の前方から後方に向かって発生した気流(下気流)を、前記フラップ2よりも前方の上流位置において、車体幅方向へ分流させることを特徴とする。
具体的には、図1及び図2に示したように、前記フラップ2前方の車体下部から下方へ突き出す凸部4を有する整流部材3が、前記フラップ2前方の車体下部において、既設のアンダーカバー14の外面に取り付けられている。
前記整流部材3の凸部4は、図2に示したように、前端部41が先細形状を成し、平面的に見て、左右の両側面40、40が前記前端部41から前記フラップ2へ向かって車体幅方向へ漸次広がる略三角形状に形成されている。前記凸部4の前端部41は、気流の最も上流に位置する配置で設けられており、車両走行中に発生した気流は、図3に示したように、前記凸部4の前端部41を境に、左右の両側面40、40に沿って、車体幅方向へ分流させることができる。
前記凸部4は、図2に示したように、気流を車体幅方向へ分流させる前方凸部42と、左右の後方凸部43、43とを有している。前記凸部4には、同凸部4の頂部から前記フラップ2へ向かって延び、前記フラップ2へ向かって気流を案内する溝型の流路5が形成されている。
前記前方凸部42は、図2及び図4に示しように、車体10の下面から下方へ、一例として30mm程度突き出し、その頂部は、図1及び図7に示したように、側面方向から見ると後方に向かって曲線を描く滑らかな形状を成して流路5へ続き、前記前方凸部42を乗り越えた気流を剥離させることなく車体10の下面に沿って、前記流路5へ確実に誘導させることができる。
前記後方凸部43、43は、図4と図5を比較すると分かりやすいように、車体10の下方へ向かって、前記前方凸部42の高さよりも若干低く形成されている。
前記フラップ2は、同フラップ2の下端と地面との間に一定の距離を確保する必要があるため、長さが制約される。前記後方凸部43の高さが高いと、前記後方凸部43によって、前記整流部材3の下方へ突き出る前記フラップ2の突き出し量が短くなるため、前記後方凸部43の高さを前記前方凸部42の高さよりも低く形成している。
前記流路5は、図2、図5及び図6に示すように、前記車体前方から前記フラップ2へ向かって幅狭となるように形成されており、前記流路5を通る気流を前記フラップ2へ向かって縮小させることで、同気流の速度を速めることができる。つまり、気流は、前記フラップ2の特に上端における圧力上昇に対しても、車体10の下面及び前記フラップ2から剥離することがなく、気流の向きを車体10の下方へ確実に変更させることができる。
また、前記流路5は、図7に示したように、前記車体前方から前記フラップ2へ向かって車体10の上方へ、10度以下(好ましくは10度)の角度範囲で傾斜させており、前記フラップ2の近傍位置において最も車体10の上方(最も深く)となるように形成されている。気流を前記車体10の下面から剥離させることなく沿わせ、前記フラップ2へ確実に誘導させるためである。
前記流路5の中央を通る中心線Pは、図8に示したように、前記フラップ2の下端と略同一高さにおけるタイヤの幅方向の中央部Sを基点として、前記中央部Sにおける直進方向から車体10の内側に向かって10度以上25度以下の角度範囲の位置に設けられている。
その理由は、前記フロントバンパ13が車体前部の左右両側で後方に滑らかに曲折する関係上、前輪タイヤ11に影響を及ぼす気流の方向は、ちょうど前記角度範囲(10度以上25度以下)となる。そこで、前記中心線Pを前記角度範囲(10度以上25度以下)に位置するように設けることで、空気抵抗を効果的に低減させることができるからである。
次に、前記流路5の形状及び大きさについて説明する。
前記流路5の形状、大きさは、本出願の発明者が本発明に係る車体下部整流構造の有効性について行った風洞試験の結果に基づき算出された下記の条件より定める。
前記流路5は、図2に示した前記フラップ2から車体10の前方に向かって直交する距離をd[m]、図5に示した前記フラップ2からの距離d[m]の位置における前記流路5の断面積をA[m]、図6に示した前記流路5の最上部における断面積をA[m]としたとき、d≦0.1[m]で、{(A[m]/A[m])−1}>1.7d[m]の要件を満たし、かつ、上記したようにフラップ2へ向かって車体上方へ10度以下の角度範囲で傾斜させた形状に形成される。
試験結果により、空気抵抗を効果的に低減させる上で、前記流路5の最も重要な箇所は、前記フラップ2から車体10の前方に向かって直交する距離をd[m]までの間であることが確認された。そのため、上記条件に当てはまる形状、大きさが、最も効果的であると確認されたものである。
具体例として、前記フラップ2から車体10の前方に向かって直交する距離d=0.1[m]としたとき、前記フラップ2からの距離d[m]の位置のおける前記流路5の断面積A=1070[mm]とし、前記流路5の最上部における断面積A=667[mm]とすることが好ましい。
なお、上記構成の車体下部整流構造は、車体前方の左側部分に設けた実施例について説明したが、車体方向右側部分にも同様の構成で設ける。
本発明に係る車体下部整流構造は、上記構成であるから、図3に示したように、車両走行時に、車両1が受ける走行流のうちフロントバンパ13の下側へ流入した気流を、先ず、前記凸部4の前端部41を境に、左右の両側面40、40に沿って、車体幅方向へ分流させる。前記分流された気流の大部分が、車体幅方向へ逸れるので、前記フラップ2に到達して制御する気流の流量を大幅に軽減させることができる。
そして、前記凸部4で分流した気流のうち、分流しきれなかった気流の一部は、前記流路5へと流れ、同流路5により整流される。このとき、前記流路5がフラップ2に向かって狭幅に形成されているので、前記流路5を通る気流を前記フラップ2へ向かって縮小させて速度を速めることができ、前記フラップ2の上端における圧力上昇に対しても、車体10の下面及び前記フラップ2から剥離することなく沿わせることができる。よって、前記フラップ2によって、気流の向きを車体10の下方へ確実に変更させることができる。
したがって、前記前輪タイヤ11と干渉する気流を軽減でき、前記タイヤ収納部12へ流入し乱流が発生する事態を防止できるから、空気抵抗を確実に低減できる効果をもたらし、ひいては、空力特性を向上させることができる。
因みに、本出願の発明者が前輪タイヤ11の前方に板状のフラップ2を設けただけの従来の車体下部整流構造と比較した実験を行ったところ、本発明に係る車体下部整流構造は、従来の車体下部整流構造よりも空気抵抗が改善されることが確認され、有効性が確認された。
図9乃至図13は、本発明の第2実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
本実施形態の車体下部整流構造は、凸部4の流路5が位置する部分を下方に突出させるための突出手段を備えている。
凸部4は、図9及び図10に示すように、外周部に沿って設けられ、剛性の高い部材からなる枠部4aと、枠部4aを下方から覆うように設けられ、所定以上の力を作用させることで上下方向に変形可能な可動部4bと、を有している。
また、凸部4の内側には、可動部4bと可動部4bの上方に位置する車体10側の部材とを互いに接続することで、可動部4bを上方に付勢する付勢部材51と、可動部4bに設けられたフェライト磁石等の磁石52と、磁石52の上方の車体10側の部材に設けられた電磁石53と、が設けられている。
また、凸部4を備えた車両は、電磁石53の通電と通電の停止の切り換えを制御するためのコントローラ60を備えている。
コントローラ60は、CPU、ROM、RAM等からなる。コントローラ200は、入力側に接続された装置からの入力信号を受信すると、CPUが、入力信号に基づいてROMに記憶されたプログラムを読み出すとともに、入力信号によって検出された状態をRAMに記憶したり、出力側に接続された装置に出力信号を送信したりする。
コントローラ60の入力側には、図11に示すように、例えば、押しボタン等のスイッチであり、搭乗者が所定の操作入力を行うための操作入力部61と、車両1の走行速度を検出するための車速検出器62と、が接続されている。また、コントローラ60の出力側には、車体10の幅方向両側のそれぞれの凸部4に設けられた電磁石53が接続されている。
以上のように構成された車体下部整流構造では、車両1の搭乗者による操作入力部61の操作で、一対の凸部4に対して流路5が形成された状態と、凸部4の流路5が位置する部分が下方に突出した状態と、をそれぞれ切り換えることが可能である。
凸部4は、電磁石53に通電していない状態において、図9及び図10に示すように、付勢部材51の付勢力によって流路5の形状が保持される。また、凸部4は、電磁石53に通電した状態において、図12及び図13に示すように、磁石52と電磁石53との間に生じる斥力によって可動部4bの流路5が位置する部分が付勢部材51の付勢力に抗して下方に移動し、下方に突出した状態となる。可動部4bの流路5が位置する部分が下方に突出した状態の凸部4は、車体10の前後方向において前方から後方に向かって徐々に高さ寸法が大きくなり、車体10の幅方向において上方から下方に向かって徐々に幅寸法が小さくなる。
車両1の走行時において、流路5が形成された状態の凸部4では、フラップ2の前方の気流を前端部41において分流するとともに、分流しきれなかった気流の一部を流路5を流通させることで、前輪タイヤ11に衝突する気流の流量を低減し、空気抵抗を低減している。この場合には、フラップ2の前方において気流の圧力が高くなるため、前輪タイヤ11の接地荷重が低下し、操縦安定性が低下する。
一方、車両1の走行時において、可動部4bの流路5の位置する部分を下方に突出させた状態の凸部4では、フラップ2の前方の気流の大部分を、前端部41において前輪タイヤ11の幅方向両側に分流することで、前輪タイヤ11に衝突する気流の流量を低減し、空気抵抗を低減している。この場合には、フラップ2の前方における気流の圧力が高くなることがないため、前輪タイヤ11の接地荷重が低下することがなく、操縦安定性の低下を防止することができる。しかし、可動部4bの流路5の位置する部分を下方に突出させた状態の凸部4では、車体10の下面からの突出寸法が大きくなるため、前輪タイヤ11の外周面及び凸部4の最下部を通る接線の水平面に対する角度である所謂アプローチアングルが小さくなる。
このため、車両1の搭乗者は、車両1の走行速度や走行場所に応じて凸部4の形状を切り換えながら車両1を走行させる。例えば、車両1が一般道や未舗装の道路を走行する場合には、道路上に所定以上の段差があることが想定されるため、凸部4に流路5が形成された状態とする。また、車両1が高速道路を走行する場合には、所定以上の大きな段差がないものと想定されるため、アプローチアングルが小さい凸部4の流路5が形成された部分が下方に突出した状態とする。
また、可動部4bの流路5の位置する部分を下方に突出させた状態の凸部4は、可動部4bが電磁石53の斥力によって下方に突出している。このため、車両1の走行時において、凸部4が路面に接触した場合には、可動部4bが斥力に抗して上方に移動するため、凸部4の損傷を抑制することが可能となる。
また、車両1の搭乗者は、操作入力部61の操作で、凸部4に対して流路5が形成された状態と、凸部4の流路5が位置する部分が下方に突出した状態と、を車両1の走行速度に基づいて切り換える自動切換モードの選択が可能である。ここで、凸部4に対して流路5が形成された状態と、凸部4の流路5が位置する部分が下方に突出した状態と、を切り換える基準となる走行速度は、搭乗者が操作入力部61の操作によって任意に設定可能である。
自動切換モードでは、車速件検出器62の検出速度が、例えば、時速80km未満の場合に、凸部4に対して流路5が形成された状態とする。また、車速検出器62の検出速度が、時速80km以上の場合に、凸部4の流路5が位置する部分が下方に突出した状態とする。ここで、車両1の走行速度が時速80km以上となる場合には、例えば高速道路を走行する場合等、車両1が走行する路面の段差は小さいため、アプローチアングルが小さくても、道路上の段差に凸部4が接触する等の問題が生じにくい。
このように、本実施形態の車体下部整流構造によれば、凸部4の流路5が位置する部分を下方に突出させる突出手段を備えている。
これにより、凸部4の流路5が位置する部分を下方に突出させて、フラップ2の前方の気流の大部分を前輪タイヤ11の幅方向両側に分流することができるので、空気抵抗を低減するとともに、前輪タイヤ11の接地荷重の低下を防止して操縦安定性を向上させることが可能となる。
また、搭乗者が所定の操作入力を行う操作入力部61を備え、操作入力部61の操作に基づいて凸部4の流路5が位置する部分を下方に突出させている。
これにより、搭乗者の判断によって凸部4の状態を切り換えること可能となるので、搭乗者の好みに応じた車両1の走行を行うことが可能となる。
尚、第2実施形態では、可動部4bの流路5に位置する部分を磁石52及び電磁石53によって下方向に移動させるようにしたものを示したが、これに限られるものではない。例えば、凸部4内にリニア式のソレノイドを設けるとともに、ソレノイドのプランジャを可動部4bに接続し、ソレノイドの通電と通電の停止を切り換えることで、可動部4bを上下方向に移動させるようにしてもよい。また、凸部4内に電動モータを設けるとともに、電動モータの回転力によって上下方向に移動するロッドを可動部4bに接続し、電動モータを駆動させることで、可動部4bを上下方向に移動させるようにしてもよい。
図14及び図15は、本発明の第3実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
本実施形態の車体下部整流構造は、第2実施形態と同様に、凸部4が、枠部4a及び可動部4bとを有し、凸部4の内側には、可動部4bを上方に付勢することで、流路5が形成された状態を保持する付勢部材51が設けられている。
また、凸部4の前方凸部42の上部には、図14に示すように、車両1の走行時に空気を凸部4内に取り込むための空気取込口44が設けられている。
以上のように構成された車体下部整流構造では、車両1が走行することにより、図15に示すように、空気取込口44から凸部4内に空気が流入し、凸部4内に流入した空気によって凸部4の流路5が位置する部分が付勢部材51の付勢力に抗して下方に移動し、下方に突出した状態となる。このとき、空気取込口44から凸部4内に流入する空気の流量は、車両1の走行速度が高速となるに従って多くなる。このため、凸部4の下方への突出寸法は、車両1の走行速度が高速となるに従って、大きくなる。
これにより、フラップ2の前方の大部分の気流は、第2実施形態と同様に、前端部41において前輪タイヤ11の幅方向両側に分流されるため、前輪タイヤ11に衝突する気流の流量が低減され、空気抵抗の低減が可能となる。また、凸部4は、車両1の走行速度が高速となるに従って突出寸法が大きくなるため、車両1の高速走行時における空気抵抗の低減及び操縦安定性の向上が可能となる。ここで、車両1の走行速度が高速となる場合には、例えば高速道路を走行する場合等、車両1が走行する路面の段差は小さいため、アプローチアングルが小さくても、道路上の段差に凸部4が接触する等の問題が生じにくい。
このように、本実施形態の車体下部整流構造によれば、第2実施形態と同様に、凸部4の流路5が位置する部分を下方に突出させることにより、フラップ2の前方の気流の大部分を前輪タイヤ11の幅方向両側に分流することができるので、空気抵抗を低減するとともに、前輪タイヤ11の接地荷重の低下を防止して操縦安定性を向上させることが可能となる。
また、凸部4は、車両1の走行速度に応じて流路5が位置する部分の突出寸法が変化する。
これにより、車両1の走行速度が高速となるに従って、空気抵抗の低減及び操縦安定性の向上を図ることが可能となるので、車両1の高速走行時の走行性能を向上させることが可能となる。
尚、第3実施形態では、車両1の走行時に空気を凸部4内に取り込むことにより、車両1の走行速度に応じて凸部4の流路5が位置する部分の突出寸法を変化させるようにしたものを示したが、これに限られるものではない。例えば、凸部4の流路が位置する部分の突出寸法を変化させる動作を、電動モータの駆動によって行い、車両1の走行速度に応じて突出寸法を変化させるようにしてもよい。
以上に本発明に係る車体下部整流構造を、図面に示した実施例に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常行う設計変更や変形・応用のバリエーションの範囲を含むことを念のため付言する。
例えば、詳細に図示することは省略したが、前記流路5を設けることなく、前記凸部4のみを備えた整流部材3を、前記フラップ2の前方の車体下部へ取り付けた構成で実施することもできる。
即ち、フロントバンパ13の下側へ流入した気流を、前記凸部4で車体幅方向へ分流させ、当該気流の大部分を車体幅方向へ逸らす。そして、分流しきれなかった気流の一部を、前記フラップ2で車体10の下方へ変更させる。
また、前記実施形態では、車体10の前輪タイヤ11の前方にフラップ2及び凸部4を設けたものを示したが、車体10の後側のタイヤの前方にフラップ及び凸部を設けても前記実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
1 車両
10 車体
11 タイヤ(前輪タイヤ)
12 タイヤ収納部
13 フロントバンパ
14 アンダーカバー
2 フラップ
3 整流部材
4 凸部
4a 枠部
4b 可動部
5 流路
44 空気取込口
51 付勢部材
52 磁石
53 電磁石
60 コントローラ
61 操作入力部
62 車速検出器
P 中心線

Claims (8)

  1. タイヤの前方に車体の下部から下方へ突き出すフラップを備えた車体下部整流構造であって、
    前記フラップ前方の車体下部から下方へ突き出す凸部を有し、前記凸部で、車体の下側を通って前方から後方に向かう気流を車体幅方向へ分流させる整流部材を備え
    前記整流部材の凸部は、前記フラップへ向かって気流を案内する溝型の流路を備え、
    前記流路は、車体前方から前記フラップへ向かって上方へ傾斜させた形状であることを特徴とする、車体下部整流構造。
  2. 前記整流部材の凸部は、前端部が先細形状を成し、左右の側面が前記前端部から前記フラップへ向かって車体幅方向へ広がる略三角形状であることを特徴とする、請求項1に記載した車体下部整流構造。
  3. 前記流路は、車体前方から前記フラップへ向かって幅狭となるように形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載した車体下部整流構造。
  4. 前記流路の中央を通る中心線は、前記フラップの下端位置と略同一高さにおけるタイヤの幅方向の中央部を基点として、前記中央部における直進方向から車体の内側に向かって10度以上25度以下の角度範囲の位置に設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した車体下部整流構造。
  5. 前記流路は、
    前記フラップから車体前方に向かって直交する距離をd[m]、
    前記フラップからの距離d[m]の位置における前記流路の断面積をAd[m2]、
    前記流路の最上部における断面積をA0[m2]としたとき、
    d≦0.1[m]で、{(Ad[m2]/A0[m2])−1}>1.7d[m]の要件を満たし、かつ、前記フラップへ向かって上方へ10度以下の角度で傾斜させた形状であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した車体下部整流構造。
  6. 前記凸部の前記流路が位置する部分を下方に突出させる突出手段を備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した車体下部整流構造。
  7. 搭乗者が所定の操作入力を行う操作入力部を備え、
    前記突出手段は、前記操作入力部の操作に基づいて前記流路が位置する部分を下方に突出させることを特徴とする、請求項に記載した車体下部整流構造。
  8. 前記突出手段は、車体の走行速度に応じて前記流路が位置する部分の突出寸法が変化することを特徴とする、請求項に記載した車体下部整流構造。
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