(口腔洗浄装置が取り得る形態の一例)
(1)本発明に関する口腔洗浄装置は、洗浄液を貯留するタンクと、前記タンクが取り付けられる本体または前記タンクを含む本体と、前記洗浄液を吐出する吐出口を備える洗浄ユニットと、前記本体と前記洗浄ユニットとを接続するチューブと、前記本体、前記チューブ、および、前記洗浄ユニットに形成され、前記タンクと前記吐出口とを連通する洗浄通路と、前記タンクに貯留される前記洗浄液を前記チューブに吐出するポンプと、前記洗浄通路に空気を供給する吸気通路と、前記洗浄ユニットに取り付けられ、前記吸気通路を開放または閉鎖するスイッチとを備える。
この口腔洗浄装置によれば、ポンプが駆動することによりタンクの洗浄液がチューブに供給され、チューブに供給された洗浄液が洗浄ユニットに供給され、洗浄ユニットに供給された洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される。スイッチの設定により吸気通路が開放されている場合には、吸気通路から洗浄通路に供給された空気と、ポンプの吐出動作により洗浄通路に吐出された洗浄液とが混合される。このため、気泡を含む洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される。一方、スイッチの設定により吸気通路が閉鎖されている場合には、吸気通路から洗浄通路に空気が実質的に供給されることなく洗浄ユニットの吐出口から洗浄液が吐出される。
ユーザーはスイッチを操作することにより、気泡を含む洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される噴射形態、および、実質的に気泡を含まない洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される噴射形態を選択できる。上記口腔洗浄装置によれば、このように噴射形態を選択するためのスイッチが洗浄ユニットに含まれるため、ユーザーは、洗浄ユニットを持つ手によりスイッチを操作することができる。このため、上記口腔洗浄装置はユーザーに使いやすさを提供できる。
(2)前記口腔洗浄装置の一形態によれば、前記ポンプは、前記タンクに貯留される前記洗浄液を負圧により吸引し、吸引した前記洗浄液を前記チューブに吐出する容積形ポンプであり、前記ポンプが発生させる負圧により前記洗浄通路に空気が吸引されるように、前記洗浄通路のうちの前記ポンプよりも下流側の部分である下流洗浄通路に前記吸気通路が接続される。
この口腔洗浄装置によれば、ポンプが吸引動作することによりタンクの洗浄液がポンプに吸引され、ポンプが発生させる負圧が下流洗浄通路および吸気通路に作用する。このため、スイッチの設定により吸気通路が開放されている場合には、吸気通路の空気が下流洗浄通路に吸引され、口腔洗浄装置の外部の空気が吸気通路に吸引される。そして、ポンプが吐出動作することによりポンプから下流洗浄通路に洗浄液が吐出されたとき、その洗浄液とポンプの吸引動作により下流洗浄通路に吸引された空気とが混合され、気泡を含む洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される。
このように、上記口腔洗浄装置はポンプの負圧を利用して下流洗浄通路に空気を吸引するため、洗浄液を吐出するポンプとは別に空気を洗浄液に供給するポンプを備える場合と比較して、装置のサイズを小さく設定できる余地が大きくなる。
(3)前記口腔洗浄装置の一形態は、前記吸気通路が前記洗浄ユニットに形成され、前記洗浄ユニットにおいて前記下流洗浄通路に接続される。
この口腔洗浄装置によれば、例えば吸気通路と同様の機能を持つ吸気通路が本体に形成され、その吸気通路が洗浄ユニットにおいて下流洗浄通路と接続される場合と比較して、吸気通路の距離が短くなる。このため、吸気通路に関連する構成を簡素化できる余地が大きくなる。
(4)前記口腔洗浄装置の一形態は、前記ポンプから吐出される前記洗浄液が前記下流洗浄通路を流れるときに前記吸気通路を閉鎖する吸気通路逆止弁をさらに備える。
吸気通路逆止弁は例えば、ポンプが発生させる負圧により吸気通路を開放する第1の形態、または、ポンプから吐出される洗浄液の圧力により吸気通路を閉鎖する第2の形態を取り得る。
第1の形態を取る吸気通路逆止弁を備える口腔洗浄装置によれば、吸気通路逆止弁に作用する負圧が所定の負圧未満のとき、または、吸気通路逆止弁に負圧が作用していないとき、吸気通路逆止弁が吸気通路を閉鎖する。このため、ポンプから下流洗浄通路に吐出された洗浄液が吸気通路を介して口腔洗浄装置の外部に吐出されることが吸気通路逆止弁により妨げられる。このため、洗浄ユニットの吐出口から吐出される洗浄液の量が減少することが抑制される。一方、ポンプが吸引動作することにより負圧が発生するとき、その負圧が下流洗浄通路および吸気通路逆止弁に作用する。吸気通路逆止弁に作用する負圧が所定の負圧以上のとき、吸気通路逆止弁が吸気通路を開放し、吸気通路から下流洗浄通路に空気が吸引される。このため、ポンプの吐出動作により下流洗浄通路に吐出された洗浄液と、ポンプの吸引動作により下流洗浄通路に吸引された空気とが混合され、気泡を含む洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される。
第2の形態を取る吸気通路逆止弁を備える口腔洗浄装置によれば、ポンプが吐出動作することにより下流洗浄通路に洗浄液が吐出されるとき、洗浄液の圧力が吸気通路逆止弁に作用する。吸気通路逆止弁に作用する洗浄液の圧力が所定の圧力以上のとき、吸気通路逆止弁が吸気通路を閉鎖する。このため、ポンプから下流洗浄通路に吐出された洗浄液が吸気通路を介して口腔洗浄装置の外部に吐出されることが吸気通路逆止弁により妨げられる。一方、吸気通路逆止弁に作用する洗浄液の圧力が所定の圧力未満のとき、または、吸気通路逆止弁に洗浄液の圧力が作用していないとき、吸気通路逆止弁が吸気通路を開放する。このため、ポンプが吸引動作することにより負圧が発生するとき、その負圧が下流洗浄通路および吸気通路に作用し、吸気通路から下流洗浄通路に空気が吸引される。このため、ポンプの吐出動作により下流洗浄通路に吐出された洗浄液と、ポンプの吸引動作により下流洗浄通路に吸引された空気とが混合され、気泡を含む洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される。
(5)前記口腔洗浄装置の一形態は、前記下流洗浄通路において前記吸気通路が接続される部分である通路接続部よりも下流側に配置され、前記ポンプが負圧を発生させるときに前記下流洗浄通路を閉鎖する洗浄通路逆止弁をさらに備える。
洗浄通路逆止弁は例えば、通路接続部よりも上流側を流れる洗浄液の圧力により下流洗浄通路を開放する第1の形態、または、ポンプが発生させる負圧により下流洗浄通路を閉鎖する第2の形態を取り得る。
第1の形態の洗浄通路逆止弁を備える口腔洗浄装置によれば、ポンプが吐出動作することにより下流洗浄通路に洗浄液が吐出されるとき、その洗浄液の圧力が洗浄通路逆止弁に作用する。洗浄通路逆止弁に作用する洗浄液の圧力が所定の圧力以上のとき、洗浄通路逆止弁が下流洗浄通路を開放する。このため、気泡を含む洗浄液または実質的に気泡を含まない洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される。一方、洗浄通路逆止弁に作用する洗浄液の圧力が所定の圧力未満のとき、または、洗浄通路逆止弁に洗浄液の圧力が作用していないとき、洗浄通路逆止弁が下流洗浄通路を閉鎖する。このため、ポンプの吸引動作により負圧が発生するとき、その負圧が下流洗浄通路のうちの洗浄通路逆止弁よりも下流側に作用することがその逆止弁により妨げられ、下流洗浄通路のうちの洗浄通路逆止弁よりも下流側に存在する洗浄液または空気が実質的に逆流しない。また、洗浄通路逆止弁が存在しない場合と比較して吸気通路に作用する負圧が大きくなり、吸気通路から下流洗浄通路に吸引される空気の量が多くなる。
第2の形態の洗浄通路逆止弁を備える口腔洗浄装置によれば、洗浄通路逆止弁に作用する負圧が所定の負圧未満のとき、または、洗浄通路逆止弁に負圧が作用していないとき、洗浄通路逆止弁が下流洗浄通路を開放する。このため、気泡を含む洗浄液または実質的に気泡を含まない洗浄液が洗浄ユニットの吐出口から吐出される。一方、ポンプが吸引動作することにより負圧が発生するとき、その負圧が下流洗浄通路および洗浄通路逆止弁に作用する。洗浄通路逆止弁に作用する負圧が所定の負圧以上のとき、洗浄通路逆止弁が下流洗浄通路を閉鎖する。このため、負圧が下流洗浄通路のうちの洗浄通路逆止弁よりも下流側に作用することがその逆止弁により妨げられ、その逆止弁よりも下流側に存在する洗浄液または空気が実質的に逆流しない。また、洗浄通路逆止弁が存在しない場合と比較して吸気通路に作用する負圧が大きくなり、吸気通路から下流洗浄通路に吸引される空気の量が多くなる。
(6)前記口腔洗浄装置の一形態は、前記ポンプの吐出口に逆止弁が存在しない。
この口腔洗浄装置によれば、ポンプの吐出口に逆止弁が存在する場合と比較して、ポンプが吸引動作するときに下流洗浄通路および吸気通路に作用する負圧が大きくなり、吸気通路から下流洗浄通路に吸引される空気の量が多くなる。このため、洗浄液に含まれる気泡の量が多くなり、洗浄液が歯茎に与える刺激に関する効果、または、洗浄液が歯の汚れを除去することに関する効果が高められる。
(7)本発明に関する口腔洗浄装置は、洗浄液を貯留するタンクと、前記タンクが取り付けられる本体または前記タンクを含む本体と、前記洗浄液を吐出する吐出口を備える洗浄ユニットと、前記本体と前記洗浄ユニットとを接続するチューブと、前記本体、前記チューブ、および、前記洗浄ユニットに形成され、前記タンクと前記吐出口とを連通する洗浄通路と、前記タンクに貯留される前記洗浄液を前記チューブに吐出するポンプと、前記洗浄通路に空気を供給する吸気通路と、前記洗浄ユニットに取り付けられ、前記吸気通路を開放または閉鎖するスイッチとを備え、前記ポンプは、前記タンクに貯留される前記洗浄液を負圧により吸引し、吸引した前記洗浄液を前記チューブに吐出する容積形ポンプであり、前記吸気通路は、前記ポンプが発生させる負圧により前記洗浄通路に空気が吸引されるように、前記洗浄通路のうちの前記ポンプよりも下流側の部分である下流洗浄通路に接続され、前記下流洗浄通路において前記吸気通路が接続される部分である通路接続部よりも下流側、かつ、前記通路接続部の近傍に配置され、前記ポンプが負圧を発生させるときに前記下流洗浄通路を閉鎖する洗浄通路逆止弁をさらに備える。
(実施の形態1)
図1は口腔洗浄装置10の一形態を示している。
口腔洗浄装置10は、洗浄液を貯留するタンク40、タンク40が取り付けられる本体20、洗浄液を吐出する吐出口810を備える洗浄ユニット100、および、本体20と洗浄ユニット100とを接続するチューブ50を備える。口腔洗浄装置10はさらに、タンク40と吐出口810とを連通する洗浄通路60、および、洗浄通路60に空気を供給する吸気通路70を備える。
本体20は、タンク40に貯留される洗浄液をチューブ50に吐出するポンプ30、ポンプ30を駆動するモーター24、および、モーター24に電力を供給する電源部23を備える。電源部23およびモーター24は本体20の内部に収容される。本体20はさらに、タンク40とポンプ30の吸入口31とを連通する上流側通路21、および、ポンプ30の吐出口32とチューブ50とを連通する下流側通路22を備える。
チューブ50は、例えば高い可撓性を有する材料により形成され、本体20の下流側通路22と洗浄ユニット100とを連通する内部通路51を備える。チューブ50が柔軟に変形するため、ユーザーは、洗浄ユニット100を使用して口腔を洗浄するときに洗浄ユニット100の姿勢を自由に変化させることができる。
洗浄ユニット100は、洗浄ユニット100の本体を構成するグリップ200、グリップ200から供給される洗浄液を吐出するノズル800、および、吸気通路70を開放または閉鎖するスイッチ600を備える。グリップ200は、各種の要素を収容するケース210、チューブ50の内部通路51とノズル800とを連通する内部通路201、および、吸気通路70を備える。内部通路201および吸気通路70はケース210の内部に形成される。ノズル800は、グリップ200の内部通路201と連通し、洗浄ユニット100の吐出口810を含む内部通路801を備える。
洗浄通路60は本体20の上流側通路21、ポンプ30の内部の通路、本体20の下流側通路22、チューブ50の内部通路51、グリップ200の内部通路201、および、ノズル800の内部通路801により構成される。洗浄通路60は、ポンプ30の吸入口31よりも上流側の部分である上流洗浄通路61、および、ポンプ30の吐出口32よりも下流側の部分である下流洗浄通路62に区分される。
図2は洗浄ユニット100の内部構造を示している。
吸気通路70はグリップ200の外部とグリップ200の内部通路201とを連通する。吸気通路70は例えばケース210の面に開口する。スイッチ600はケース210に対して移動できるようにケース210に取り付けられ、吸気通路70を開放する位置、および、吸気通路70を閉鎖する位置を取り得る。
グリップ200は、吸気通路70上に配置される吸気通路逆止弁710、および、下流洗浄通路62のうちの吸気通路70が接続される部分である通路接続部63よりも下流側に配置される洗浄通路逆止弁720を備える。
吸気通路逆止弁710は、ポンプ30から吐出される洗浄液が下流洗浄通路62を流れるときに吸気通路70を閉鎖する逆止弁であり、例えば次の第1の形態または第2の形態を取り得る。洗浄ユニット100は、一例として第1の形態を取る吸気通路逆止弁710を備える。
第1の形態を取る吸気通路逆止弁710は、ポンプ30の吸引動作により発生する負圧が第1の所定の負圧以上のとき、吸気通路70を開放する。一方、この吸気通路逆止弁710は、ポンプ30の吸引動作により発生する負圧が第1の所定の負圧未満のとき、または、負圧が作用していないとき、吸気通路70を閉鎖する。
第2の形態を取る吸気通路逆止弁710は、ポンプ30から下流洗浄通路62に吐出された洗浄液から加えられる圧力が第1の所定の圧力以上のとき、吸気通路70を閉鎖する。一方、この吸気通路逆止弁710は、ポンプ30から下流洗浄通路62に吐出された洗浄液から加えられる圧力が第1の所定の圧力未満のとき、または、洗浄液の圧力が作用していないとき、吸気通路70を開放する。
洗浄通路逆止弁720は、ポンプ30が負圧を発生させるときに下流洗浄通路62を閉鎖する逆止弁であり、例えば次の第1の形態または第2の形態を取り得る。洗浄ユニット100は、一例として第1の形態を取る洗浄通路逆止弁720を備える。
第1の形態を取る洗浄通路逆止弁720は、ポンプ30から下流洗浄通路62に吐出された洗浄液から加えられる圧力が第2の所定の圧力以上のとき、下流洗浄通路62を開放する。一方、この洗浄通路逆止弁720は、ポンプ30から下流洗浄通路62に吐出された洗浄液から加えられる圧力が第2の所定の圧力未満のとき、または、洗浄液の圧力が作用していないとき、下流洗浄通路62を閉鎖する。
第2の形態を取る洗浄通路逆止弁720は、ポンプ30の吸引動作により発生する負圧が第2の所定の負圧以上のとき、下流洗浄通路62を閉鎖する。一方、この洗浄通路逆止弁720は、ポンプ30の吸引動作により発生する負圧が第2の所定の負圧未満のとき、または、負圧が作用していないとき、下流洗浄通路62を開放する。
下流洗浄通路62における洗浄通路逆止弁720の位置は任意に設定できる。一例によれば、下流洗浄通路62のうちの通路接続部63の近くに洗浄通路逆止弁720が配置される。洗浄通路逆止弁720の位置が通路接続部63に近くなるほど下流洗浄通路62においてノズル800の吐出口810側から逆流する洗浄液または空気の量が少なくなる。
図3Aは、スイッチ600が吸気通路70を開放している場合にポンプ30が吸引動作するときの口腔洗浄装置10の動作状態を示している。ポンプ30の吸引動作によりタンク40の洗浄液がポンプ30に吸引され、ポンプ30が発生させる負圧が下流洗浄通路62および吸気通路逆止弁710に作用する。このため、吸気通路逆止弁710が吸気通路70を開放し、ドット入りの矢印により示されるとおり吸気通路70の空気が下流洗浄通路62に吸引され、洗浄ユニット100の周囲の空気が吸気通路70に吸引される。
また、ポンプ30が吸引動作するときには洗浄通路逆止弁720を開弁方向に動作させる洗浄液の圧力が洗浄通路逆止弁720に作用しないため、洗浄通路逆止弁720が下流洗浄通路62を閉鎖する。このため、下流洗浄通路62において洗浄通路逆止弁720よりも下流側に存在する洗浄液または空気が逆流することが洗浄通路逆止弁720により妨げられる。このため、洗浄通路逆止弁720が存在しない場合と比較して吸気通路70に作用する負圧が大きくなり、吸気通路70から下流洗浄通路62に吸引される空気の量が多くなる。
図3Bは、スイッチ600が吸気通路70を開放している場合にポンプ30が吐出動作するときの口腔洗浄装置10の動作状態を示している。ポンプ30の吐出動作により吐出された洗浄液は、ドット入りの矢印により示されるとおりチューブ50の内部通路51およびグリップ200の内部通路201の順に下流洗浄通路62を流れ、ポンプ30の吸引動作により下流洗浄通路62に吸引された空気と混合される。また、下流洗浄通路62の一部である内部通路201を流れる洗浄液の圧力が吸気通路逆止弁710および洗浄通路逆止弁720に作用し、洗浄通路逆止弁720が下流洗浄通路62を開放する。このため、ドット入りの矢印により示されるとおりグリップ200の内部通路201からノズル800の内部通路801に洗浄液が流れ、ノズル800の吐出口810から気泡を含む洗浄液が吐出される。
また、ポンプ30が吐出動作するときには吸気通路逆止弁710を開弁方向に動作させる負圧が吸気通路逆止弁710に作用しないため、吸気通路逆止弁710が吸気通路70を閉鎖する。このため、下流洗浄通路62を流れる洗浄液が吸気通路70から洗浄ユニット100の外部に吐出されることが吸気通路逆止弁710により妨げられる。
吐出口810から吐出された洗浄液が歯茎に供給される場合には、その洗浄液が好ましい刺激を歯茎に与えることがある。歯茎に好ましい刺激が与えられる場合、実質的に気泡を含まない洗浄液が歯茎に供給される場合には得られない心地よい感覚、歯茎がより強くマッサージされる感覚、または、その両方の感覚をユーザーが受けることがある。また、吐出口810から吐出された洗浄液が歯に供給される場合には、歯ブラシでは除去されにくい汚れが気泡を含む洗浄液により除去されることがある。
口腔洗浄装置10によれば、図2に示されるようにスイッチ600が吸気通路70を閉鎖している場合、ポンプ30が吸引動作しても吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が実質的に吸引されない。ポンプ30の吐出動作により吐出された洗浄液は、ドット入りの矢印により示されるとおりチューブ50の内部通路51、グリップ200の内部通路201、および、ノズル800の内部通路801の順に下流洗浄通路62を流れる。そして、洗浄液は下流洗浄通路62において実質的に空気と混合されることなくノズル800の吐出口810から吐出される。
口腔洗浄装置10によれば例えば以下の効果が得られる。
(1)ユーザーは、スイッチ600を操作することにより第1の噴射形態および第2の噴射形態を任意に選択できる。第1の噴射形態は、図2に示されるとおり吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が実質的に吸引されず、実質的に気泡を含まない洗浄液が吐出口810から吐出される噴射形態である。第2の噴射形態は、図3Aおよび図3Bに示されるとおり吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が吸引され、気泡を含む洗浄液が吐出口810から吐出される噴射形態である。口腔洗浄装置10によれば、これらの噴射形態を選択するためのスイッチ600が洗浄ユニット100に含まれるため、ユーザーは、洗浄ユニット100を持つ手によりスイッチ600を操作して噴射形態を選択できる。このため、口腔洗浄装置10はユーザーに使いやすさを提供できる。
(2)口腔洗浄装置10は、ポンプ30の負圧を利用して吸気通路70から下流洗浄通路62に空気を吸引する。この構成によれば、洗浄液を吐出するポンプ30とは別に洗浄通路60に空気を供給するポンプを備える場合と比較して、装置のサイズを小さく設定できる余地が大きくなる。
(3)口腔洗浄装置10が取り得る別の形態によれば、吸気通路70と同様の機能を持つ吸気通路が上流洗浄通路61に接続される。この別の形態では、上流洗浄通路61に吸引された空気がポンプ30により圧縮されて洗浄液とともに下流洗浄通路62に吐出されるため、下流洗浄通路62を流れる洗浄液に含まれる気泡が小さくなる。このため、気泡を含む洗浄液がノズル800の吐出口810から吐出されるものの、洗浄液に含まれる気泡が小さいことにより歯茎に好ましい刺激が与えられないおそれがある。
一方、上記(2)の構成によれば、ポンプ30の下流側である下流洗浄通路62に空気が吸引されるため、下流洗浄通路62を流れる洗浄液が上記別の形態よりも大きな気泡を含みやすい。このため、比較的大きな気泡を含む洗浄液がノズル800の吐出口810から吐出され、洗浄液が歯茎に好ましい刺激を与えやすい。
(4)口腔洗浄装置10は洗浄ユニット100に吸気通路70を備え、吸気通路70が洗浄ユニット100において下流洗浄通路62に接続される。この構成によれば、例えば吸気通路70と同様の機能を持つ吸気通路が本体20に形成され、その吸気通路が洗浄ユニット100において下流洗浄通路62と接続される場合と比較して、本体20の構成を簡素化できる余地が大きくなる。また、本体20のサイズを小さく設定できる余地が大きくなる。
(5)上記(4)の構成によれば、吸気通路70の開口から下流洗浄通路62までの距離が短くなり、吸気通路70に関連する構成を簡素化できる余地が大きくなる。また、吸気通路70と同様の機能を持つ吸気通路が本体20に形成される場合と比較して、吸気通路70の流路抵抗が小さくなる。
(6)口腔洗浄装置10は吸気通路逆止弁710を備える。この構成によれば、下流洗浄通路62を流れる洗浄液が吸気通路70から洗浄ユニット100の外部に吐出されることが吸気通路逆止弁710により妨げられる。このため、洗浄ユニット100の吐出口810から吐出される洗浄液の量が減少しにくい。また、グリップ200の外面またはグリップ200を持つユーザーの手が濡れにくい。
(7)口腔洗浄装置10は洗浄通路逆止弁720を備える。この構成によれば、下流洗浄通路62のうちの洗浄通路逆止弁720よりも下流側に存在する洗浄液または空気が逆流することが洗浄通路逆止弁720により妨げられる。また、洗浄通路逆止弁720が存在しない場合と比較して、ポンプ30が吸引動作するときに吸気通路70に作用する負圧が大きくなり、吸気通路70から下流洗浄通路62に吸引される空気の量が多くなる。
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2の口腔洗浄装置10が備えるポンプ30を示している。この実施の形態のポンプ30は実施の形態1に明示されていない以下の構成をさらに備える。なお、実施の形態1と同じ符号が付された要素は、実施の形態1における対応する要素と実質的に同一の構成または機能を備える。
図4に示されるとおり、ポンプ30の一例は容積形ポンプであり、容積形ポンプのうちの往復形ポンプであり、往復形ポンプのうちのピストンポンプである。ポンプ30は、吸入口31および吐出口32に加え、加圧室34を有するシリンダー33、加圧室34に配置されるピストン35、吸入口31に配置される上流側逆止弁36、ならびに、吐出口32に配置される下流側逆止弁37をさらに備える。ポンプ30の吸入口31はタンク40の下方に配置される。
モーター24の出力軸は運動変換機構(図示略)と接続される。ピストン35は運動変換機構と接続され、運動変換機構を介して伝達されるモーター24の駆動力によりシリンダー33に対して往復運動する。ポンプ30の吸引動作は、加圧室34の容積が増加する方向にピストン35が移動する動作であり、ポンプ30の吐出動作は、加圧室34の容積が減少する方向にピストン35が移動する動作である。
上流側逆止弁36は、ポンプ30が吸引動作することにより吸入口31を開放する方向に動作し、ポンプ30が吐出動作することにより吸入口31を閉鎖する方向に動作する。下流側逆止弁37は、ポンプ30が吸引動作することにより吐出口32を閉鎖する方向に動作し、ポンプ30が吐出動作することにより吐出口32を開放する方向に動作する。
図5Aおよび図5B等を参照してポンプ30の動作について説明する。
図5Aはポンプ30が吸引動作する状態の一例を示している。ポンプ30が吸引動作することにより加圧室34に負圧が発生し、加圧室34の負圧が上流側逆止弁36、吸入口31、下流側逆止弁37、および、吐出口32に作用する。このため、ドット入りの矢印により示されるとおりタンク40の洗浄液が吸入口31を通過して加圧室34に吸引される。また、上流側逆止弁36が開弁方向に動作し、吸入口31の流路面積が次第に増加する。また、下流側逆止弁37が閉弁方向に動作し、吐出口32の流路面積が次第に減少する。下流側逆止弁37は加圧室34の容積が第1の所定容積まで増加したとき、または、加圧室34の容積が増加する過程において、図5Aに示されるように吐出口32を実質的に閉鎖する。
下流側逆止弁37が閉弁方向に動作しはじめてから下流側逆止弁37が吐出口32を実質的に閉鎖するまでの期間に、加圧室34に発生した負圧が下流洗浄通路62、吸気通路逆止弁710、および、洗浄通路逆止弁720(図3A参照)に作用する。
図3Aに示されるように、吸気通路70がスイッチ600により閉鎖されていない場合、ポンプ30の吸引動作により吸気通路逆止弁710が吸気通路70を開放し、吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が吸引される。一方、洗浄通路逆止弁720が下流洗浄通路62を閉鎖しているため、洗浄通路逆止弁720よりも下流側に存在する洗浄液または空気が逆流することが洗浄通路逆止弁720により妨げられる。
図5Bはポンプ30が吐出動作する状態の一例を示している。加圧室34の容積が第1の所定容積まで増加した後、ピストン35が加圧室34の容積を減少させる方向に移動しはじめる。ポンプ30が吐出動作することにより加圧室34の洗浄液がピストン35により圧縮され、洗浄液の圧力が上流側逆止弁36および下流側逆止弁37に作用する。このため、下流側逆止弁37が開弁方向に動作し、吐出口32の流路面積が次第に増加し、ドット入りの矢印により示されるとおり加圧室34から吐出口32を介して下流洗浄通路62に洗浄液が吐出される。また、上流側逆止弁36が閉弁方向に動作し、吸入口31の流路面積が次第に減少する。上流側逆止弁36は加圧室34の容積が第2の所定容積まで減少したとき、または、加圧室34の容積が減少する過程において、図5Bに示されるように吸入口31を実質的に閉鎖する。
図3Bに示されるように、吸気通路70がスイッチ600により閉鎖されていない場合、ポンプ30の吐出動作により下流洗浄通路62に吐出された洗浄液と、ポンプ30の吸引動作により下流洗浄通路62に吸引された空気とが混合される。このため、気泡を含む洗浄液がノズル800の吐出口810から吐出される。
実施の形態2の口腔洗浄装置10によれば、実施の形態1の口腔洗浄装置10により得られる(1)〜(7)の効果に加え、さらに以下の効果が得られる。
(8)ポンプ30の吸入口31がタンク40の下方に配置される。この構成によれば、ポンプ30が吸引動作するとき、ポンプ30が発生させる負圧およびタンク40に貯留される洗浄液の自重により、タンク40から加圧室34に洗浄液が供給される。このため、ポンプ30の吸入口31が上記と別の位置に配置される場合と比較して、タンク40からポンプ30への洗浄液の流れが安定する。
(実施の形態3)
図6は、実施の形態3の口腔洗浄装置10のポンプ30を示している。この実施の形態のポンプ30は実施の形態1に明示されていない以下の構成をさらに備える。なお、実施の形態2と同じ符号が付された要素は、実施の形態2における対応する要素と実質的に同一の構成または機能を備える。
図6に示されるとおり、ポンプ30の一例は容積形ポンプであり、容積形ポンプのうちの往復形ポンプであり、往復形ポンプのうちのピストンポンプである。ポンプ30は、実施の形態2のポンプ30から下流側逆止弁37(図4参照)が省略された構成を備える。
図7Aおよび図7B等を参照してポンプ30の動作について説明する。
図7Aはポンプ30が吸引動作する状態の一例を示している。ポンプ30が吸引動作することにより加圧室34に負圧が発生し、加圧室34の負圧が上流側逆止弁36、吸入口31、および、吐出口32に作用する。このため、ドット入りの矢印により示されるとおりタンク40の洗浄液が吸入口31を通過して加圧室34に吸引される。また、上流側逆止弁36が開弁方向に動作し、吸入口31の流路面積が次第に増加する。上流側逆止弁36は加圧室34の容積が第1の所定容積まで増加したとき、または、加圧室34の容積が増加する過程において、図7Aに示されるように吸入口31を最大限に開放する。
ポンプ30が吸引動作しはじめてからその吸引動作が終了するまでの期間に、加圧室34に発生した負圧が下流洗浄通路62、吸気通路逆止弁710、および、洗浄通路逆止弁720(図3A参照)に作用する。
図3Aに示されるように、吸気通路70がスイッチ600により閉鎖されていない場合、ポンプ30の吸引動作により吸気通路逆止弁710が吸気通路70を開放し、吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が吸引される。一方、洗浄通路逆止弁720が下流洗浄通路62を閉鎖しているため、洗浄通路逆止弁720よりも下流側に存在する洗浄液または空気が逆流することが洗浄通路逆止弁720により妨げられる。
図7Bはポンプ30が吐出動作する状態の一例を示している。加圧室34の容積が第1の所定容積まで増加した後、ピストン35が加圧室34の容積を減少させる方向に移動しはじめる。ポンプ30が吐出動作することにより加圧室34の洗浄液がピストン35により圧縮され、ドット入りの矢印により示されるとおり加圧室34から吐出口32を介して下流洗浄通路62に洗浄液が吐出される。また、洗浄液の圧力が上流側逆止弁36に作用するため、上流側逆止弁36が閉弁方向に動作し、吸入口31の流路面積が次第に減少する。上流側逆止弁36は加圧室34の容積が第2の所定容積まで減少したとき、または、加圧室34の容積が減少する過程において、図7Bに示されるように吸入口31を実質的に閉鎖する。
図3Bに示されるように、吸気通路70がスイッチ600により閉鎖されていない場合、ポンプ30の吐出動作により下流洗浄通路62に吐出された洗浄液と、ポンプ30の吸引動作により下流洗浄通路62に吸引された空気とが混合される。このため、気泡を含む洗浄液がノズル800の吐出口810から吐出される。
実施の形態3の口腔洗浄装置10によれば、実施の形態1の口腔洗浄装置10により得られる(1)〜(7)の効果に加え、さらに以下の効果が得られる。
(9)口腔洗浄装置10はポンプ30の吐出口32に逆止弁が存在しない。この構成によれば、ポンプ30の吐出口32に逆止弁が存在する場合と比較して、ポンプ30の吸引動作により下流洗浄通路62および吸気通路70に作用する負圧が大きくなる。このため、吸気通路70から下流洗浄通路62に吸引される空気の量が多くなり、より多い気泡を含む洗浄液がノズル800の吐出口810から吐出される。
(実施の形態4)
図8Aは、実施の形態4の洗浄ユニット100を示している。この実施の形態の洗浄ユニット100は実施の形態3に明示されていない以下の構成をさらに備える。なお、実施の形態3と同じ符号が付された要素は、実施の形態3における対応する要素と実質的に同一の構成または機能を備える。
洗浄ユニット100は、下流洗浄通路62の一部であるグリップ200の内部通路201を開放または閉鎖する洗浄通路開閉弁730、および、洗浄通路開閉弁730を開弁方向に押す力を洗浄通路開閉弁730に与える開閉弁用ばね(図示略)をさらに備える。洗浄通路開閉弁730は、下流洗浄通路62のうちの通路接続部63よりも上流側に配置され、下流洗浄通路62を開放する位置である通路開放位置、および、下流洗浄通路62を閉鎖する位置である通路閉鎖位置を取り得る。
スイッチ600は、スイッチ600の本体を構成するベース610、および、ベース610から延長したアーム620を備える。アーム620は、洗浄通路開閉弁730と接触する部分である弁接触部621を備える。スイッチ600は、吸気通路70を開放または閉鎖する役割、および、洗浄通路開閉弁730の位置を変化させる役割を兼ね、図8Aに示される止水位置、図8Bに示される第1の給水位置、または、図8Cに示される第2の給水位置を取り得る。スイッチ600の位置は、ユーザーによりスイッチ600が操作されることにより上記のいずれかの位置に設定される。
図8Aに示されるとおり、スイッチ600が止水位置を取る場合、吸気通路70が閉鎖され、洗浄通路開閉弁730がアーム620の弁接触部621により押されることにより通路閉鎖位置を取る。このため、ポンプ30が吐出動作することにより洗浄ユニット100に洗浄液が供給されても、その洗浄液の流れが洗浄通路開閉弁730により止められる。このため、ノズル800の吐出口810から洗浄液が吐出されない。
図8Bに示されるとおり、スイッチ600が第1の給水位置を取る場合、吸気通路70が閉鎖され、洗浄通路開閉弁730がアーム620の弁接触部621により閉弁方向に押されず、開閉弁用ばねの力により通路開放位置に保持される。このため、ポンプ30が吸引動作しても吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が実質的に吸引されない。一方、ポンプ30が吐出動作するとき、ポンプ30から吐出された洗浄液が洗浄ユニット100の内部通路201を通過してノズル800の吐出口810から吐出される。すなわち、スイッチ600が第1の給水位置を取る場合、洗浄ユニット100が第1の噴射形態により洗浄液を吐出する。
図8Cに示されるとおり、スイッチ600が第2の給水位置を取る場合、吸気通路70が開放され、洗浄通路開閉弁730がアーム620の弁接触部621により閉弁方向に押されず、開閉弁用ばねの力により通路開放位置に保持される。このため、ポンプ30が吸引動作することにより吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が吸引される。そして、ポンプ30が吐出動作するとき、ポンプ30から吐出された洗浄液と、ポンプ30の吸引動作により下流洗浄通路62に吸引された空気とが混合され、気泡を含む洗浄液がノズル800の吐出口810から吐出される。すなわち、スイッチ600が第2の給水位置を取る場合、洗浄ユニット100が第2の噴射形態により洗浄液を吐出する。
実施の形態4の口腔洗浄装置10によれば、実施の形態3の口腔洗浄装置10により得られる(1)〜(7)および(9)の効果に加え、さらに以下の効果が得られる。
(10)口腔洗浄装置10によれば、1つのスイッチ600により洗浄ユニット100に関する3種類の動作形態が切り替えられる。この構成によれば、洗浄ユニット100に関する動作形態を切り替えるための複数のスイッチを備える場合と比較して、洗浄ユニット100の構成を簡素化できる余地が大きくなる。また、口腔洗浄装置10はユーザーに一層高い使いやすさを提供できる。
(11)口腔洗浄装置10によれば、スイッチ600と吸気通路70および洗浄通路開閉弁730との構造的な関係に基づいて洗浄ユニット100の動作形態が切り替えられる。このため、例えば電気的な機構により洗浄ユニット100の動作形態が切り替えられる場合と比較して、洗浄ユニット100の構成を簡素化できる余地が大きくなる。
(実施の形態5)
図9は、実施の形態5の口腔洗浄装置10の斜視図を示している。この実施の形態の口腔洗浄装置10は実施の形態4に明示されていない以下の構成をさらに備える。なお、実施の形態4と同じ符号が付された要素は、実施の形態4における対応する要素と実質的に同一の構成または機能を備える。
口腔洗浄装置10の本体20は、洗浄ユニット100が載せられる台25、洗浄ユニット100から吐出される洗浄液の圧力をユーザーが調節するためのダイヤル26、および、電源部23(図1参照)に電力を供給する電源コード27を備える。ダイヤル26はポンプ30の電源をオンおよびオフするための電源スイッチの機能を兼ねている。
口腔洗浄装置10は、本体20にタンク40が取り付けられた状態、および、本体20からタンク40が取り外された状態をユーザーが任意に選択できる取付構造を備える。洗浄ユニット100は、グリップ200にノズル800が取り付けられた状態、および、グリップ200からノズル800が取り外された状態をユーザーが任意に選択できる取付構造を備える。グリップ200およびノズル800は、例えば図示されるような細長い形状を有する。
図10はグリップ200の分解斜視構造を示している。
グリップ200は、すでに説明された下流洗浄通路62、吸気通路70、内部通路201、スイッチ600、吸気通路逆止弁710、洗浄通路逆止弁720、および、洗浄通路開閉弁730等に加え、以下で説明される複数の要素をさらに備える。図10に示されるスイッチ600、吸気通路逆止弁710、洗浄通路逆止弁720、および、洗浄通路開閉弁730は、モデル化して図8Aに示されたそれらの具体的な形態の一例である。
グリップ200は、ケース210を構成する第1のケース要素220、第2のケース要素230、および、キャップ240、ならびに、第1のケース要素220と第2のケース要素230とを互いに固定する3本のケース固定ねじ250を備える。グリップ200はさらに、その内部通路201(図20A参照)を形成する流路形成要素300、洗浄通路逆止弁720が取り付けられる管である弁保持要素740、および、ノズル800の接続部820(図9参照)が挿入される吐出管750を備える。
グリップ200はさらに、吸気通路逆止弁710等が取り付けられる基台400、吸気通路70(図20A参照)上に配置されるフィルター450、および、フィルター450を基台400に固定する止め輪460を備える。グリップ200はさらに、基台400の収容ボス410の外周に取り付けられる第1のボス用Oリング401、および、基台400の吸気ボス420の外周に取り付けられる第2のボス用Oリング402を備える。
グリップ200はさらに、基台400に対して回転するレバー500、および、レバー500に取り付けられて吸気通路70(図20A参照)を開放または閉鎖する蓋540を備える。グリップ200はさらに、蓋540により吸気通路70が閉鎖されるようにレバー500を押すレバー用ばね550、ならびに、吸気通路70を閉鎖しないようにレバー500、蓋540、および、フィルター450を覆うカバー470を備える。
グリップ200はさらに、流路形成要素300、基台400、および、カバー470を互いに固定する4本の要素固定ねじ760を備える。なお、図10では便宜上、カバー470に挿入される3本の要素固定ねじ760がカバー470と基台400との間に表示されている。
グリップ200はさらに、洗浄通路逆止弁720を閉弁方向に押す逆止弁用ばね721、および、洗浄通路開閉弁730を閉弁方向に押す開閉弁用ばね733を備える。グリップ200はさらに、吐出管750の内周に取り付けられ、吐出管750とノズル800の接続部820との隙間(図20A参照)をシールするノズル用Oリング752を備える。グリップ200はさらに、吐出管750の外周に取り付けられ、流路形成要素300と吐出管750との隙間(図20A参照)をシールする管外周用Oリング753を備える。
グリップ200はさらに、洗浄通路開閉弁730の外周に取り付けられ、流路形成要素300の壁面に押し付けられることにより内部通路301(図20A参照)を閉鎖する第1の弁用Oリング731を備える。グリップ200はさらに、洗浄通路開閉弁730の外周に取り付けられ、洗浄通路開閉弁730と流路形成要素300との隙間(図20A参照)をシールする第2の弁用Oリング732を備える。
図11は第1のケース要素220の背面構造を示す。
第1のケース要素220は、第2のケース要素230(図12参照)と組み合わせられたときのがたつきを抑えるためのケースガイドリブ221、および、チューブ50(図9参照)をガイドするチューブガイドリブ222を備える。第1のケース要素220はさらに、ケース固定ねじ250(図10参照)がねじ込まれる2つの上部ねじボス223、および、ケース固定ねじ250がねじ込まれる1つの下部ねじボス224を備える。
第1のケース要素220はさらに、スイッチ600のベース610(図18A参照)の形状に対応する凹部であるスイッチ配置部225、および、スイッチ600のつまみ630(図18A参照)の形状に対応する穴である窓226を備える。第1のケース要素220はさらに、吐出管750(図10参照)の形状に対応する凹部である吐出管配置部227、および、ノズル800の接続部820(図9参照)の形状に対応する凹部であるノズル配置部228を備える。第1のケース要素220はさらに、スイッチ600が備える一対のクリック機能要素640(図18A参照)が変形するように山および谷が形成されたクリックボス229を備える。
図12は第2のケース要素230の背面構造を示す。
第2のケース要素230は、スイッチ600(図18A参照)をガイドする複数のスイッチガイドリブ231、および、チューブ50(図9参照)をガイドするチューブガイドリブ232を備える。第2のケース要素230はさらに、ケース固定ねじ250(図10参照)が挿入される2つの上部ねじボス233、および、ケース固定ねじ250が挿入される下部ねじボス234を備える。
第2のケース要素230はさらに、要素固定ねじ760(図10参照)がねじ込まれる2つの中間ねじボス235、および、スイッチ600のアーム620(図18A参照)の形状に対応する凹部であるアーム配置部236を備える。第2のケース要素230はさらに、吐出管750(図10参照)の形状に対応する凹部である吐出管配置部237、および、ノズル800の接続部820(図9参照)の形状に対応する凹部であるノズル配置部238を備える。
図13Aは流路形成要素300の正面構造を示し、図13Bは流路形成要素300の側面構造を示し、図13Cは図13AのZ13C−Z13C線における流路形成要素300の断面構造を示す。
流路形成要素300は、洗浄液および空気が流れる通路である内部通路301、ならびに、内部通路301の各部分を形成する要素上流部310、要素中間部320、および、要素下流部330を備える。内部通路301はグリップ200の内部通路201(図20A参照)の主要な部分を形成する。
流路形成要素300はさらに、チューブ50(図9参照)が接続されるチューブ接続部340、洗浄通路開閉弁730が配置される開閉弁収容部350、および、吸気通路70(図20A参照)を形成する吸気部360をさらに備える。流路形成要素300はさらに、要素固定ねじ760(図10参照)が挿入されるフランジ370、要素固定ねじ760がねじ込まれる上部ねじボス380、および、要素固定ねじ760がねじ込まれる下部ねじボス390を備える。
チューブ接続部340は要素上流部310から突出して形成される。開閉弁収容部350は要素中間部320のうちの要素上流部310側の部分に形成される。吸気部360は要素中間部320のうちの要素下流部330側の部分に形成される。フランジ370は開閉弁収容部350と吸気部360との間に形成される。上部ねじボス380は要素上流部310に形成される。下部ねじボス390は要素下流部330に形成される。
フランジ370には、要素固定ねじ760(図10参照)が挿入されるねじ挿入穴371、および、レバー用ばね550(図10参照)が配置されるばね配置穴372が形成される。
図14Aは基台400の正面構造を示し、図14Bは基台400の背面構造を示し、図14C基台400の側面構造を示す。基台400は、開閉弁用ばね733(図10参照)が配置される収容ボス410、吸気通路70(図20A参照)を形成する吸気ボス420および吸気部430、ならびに、レバー500の形状に対応する凹部であるレバー配置部440を備える。基台400には、要素固定ねじ760(図10参照)が挿入される4つのねじ挿入穴403、および、レバー用ばね550が挿入される1つのばね挿入穴404が形成される。
吸気ボス420は筒形状を有し、筒の一方の開口に相当する部分に隔壁421が形成される。筒内の空間に相当する内部空間424は吸気通路70(図20A参照)の一部を構成する。隔壁421には、同じく吸気通路70の一部を構成する複数の吸気穴422、および、吸気通路逆止弁710の軸711(図15B参照)が挿入される軸挿入穴423が形成される。図示される例によれば、7つの吸気穴422が軸挿入穴423を取り囲むように隔壁421に形成される。吸気部430には、吸気ボス420の内部空間424と連通し、吸気通路70(図20A参照)を構成する吸気穴431が形成される。吸気穴431には、フィルター450および止め輪460(図10参照)が嵌め込まれる。
図15Aは吸気通路逆止弁710の平面構造を示し、図15Bは吸気通路逆止弁710の正面構造を示し、図15Cは図15AのZ15C−Z15C線における吸気通路逆止弁710の断面構造を示す。実施の形態5の吸気通路逆止弁710は、モデル化された実施の形態4の吸気通路逆止弁710(図8A参照)を具体化した一例であり、実施の形態4の吸気通路逆止弁710とおおよそ同じ機能を備える。
吸気通路逆止弁710の一例はアンブレラ型であり、高い弾性を有する樹脂材料により形成される。吸気通路逆止弁710は、吸気ボス420の軸挿入穴423(図14A参照)に挿入され、吸気ボス420に固定される軸711、および、吸気ボス420の吸気穴422を開放または閉鎖する傘712を備える。傘712は、負圧が作用していないときに吸気ボス420の隔壁421と接触して吸気穴422を閉鎖し、負圧が作用することにより隔壁421から離れて吸気穴422を開放する。
図16Aはレバー500および蓋540の正面構造を示し、図16Bはレバー500および蓋540の背面構造を示し、図16Cは図16AのZ16C−Z16C線におけるレバー500および蓋540の断面構造を示す。
レバー500は、レバー用ばね550(図10参照)と接触する第1のアーム510、蓋540が取り付けられる第2のアーム520、および、基台400のレバー配置部440(図14A参照)に配置される軸530を備える。第1のアーム510および第2のアーム520は、軸530に対して互いに反対の方向に伸びる。蓋540は基台400の吸気穴431(図14A参照)に対応する形状を有し、第2のアーム520に固定され、レバー500の回転に連動して吸気穴431を開放または閉鎖する。
軸530がレバー配置部440(図14A参照)に配置されることにより、軸530を支点としてレバー500が基台400に対して回転し得る。第1のアーム510がスイッチ600のベース610(図18A参照)により基台400側に押されているとき、蓋540が基台400から離れて吸気穴431(図14A参照)を開放する。一方、レバー用ばね550(図10参照)の力により第1のアーム510がスイッチ600のベース610側に退避しているとき(図20B参照)、蓋540が基台400に接触して吸気穴431(図14A参照)を閉鎖する。
図17Aはカバー470の正面構造を示し、図17Bはカバー470の背面構造を示し、図17Cはカバー470の側面構造を示す。カバー470は、レバー500の一部および蓋540(図16A参照)が配置される凹部である収容部471を備える。カバー470には、要素固定ねじ760が挿入される3つのねじ挿入穴472が形成される。
図18Aはスイッチ600の正面構造を示し、図18Bはスイッチ600の側面構造を示し、図18Cは図18AのZ18C−Z18C線におけるスイッチ600の断面構造を示す。
実施の形態5のスイッチ600は、モデル化された実施の形態4のスイッチ600(図8A参照)を具体化した一例であり、実施の形態4のスイッチ600の機能と類似する機能を備える。なお、これらのスイッチ600の要素に付与された同一の符号は、その要素が備える機能が相互に対応することを意味する。また、実施の形態5のスイッチ600の要素は、その機能が実現される範囲において実施の形態4のスイッチ600に明示されていない様々な構造を取り得る。
スイッチ600は、縦長形状を有するベース610、ベース610の背面側に延びてU字状に湾曲するアーム620、ベース610の正面から突出するつまみ630、および、ベース610の下端から突出する一対のクリック機能要素640を備える。ベース610の背面には、レバー500の第1のアーム510(図16C参照)を基台400側に押すこと、および、第1のアーム510をベース610側に退避させることができるように凹凸が形成される。
アーム620が形成する内側の空間には、流路形成要素300および基台400(図10参照)が挿入される。つまみ630は、第1のケース要素220の窓226(図11参照)からケース210の外部に突出し、窓226内においてケース210に対して移動し得る。
一対のクリック機能要素640は、先端に円形の部分が形成された柱形状を有し、第1のケース要素220のクリックボス229(図11参照)を両側から挟み込む。スイッチ600が第1のケース要素220に対して移動することにより、一対のクリック機能要素640がクリックボス229に接触しながら変形し、変形した形状が復元するときに力を発生する。一対のクリック機能要素640が発生した力がつまみ630に伝達されることによりユーザーの手にクリック感が与えられる。
図10、図19、および、図20A等を参照して、グリップ200の各要素の結合手順について説明する。図19はグリップ200およびノズル800の長手方向の中心線に沿うグリップ200およびノズル800の断面構造を示す。図20Aは図19に示されるグリップ200の一部を拡大した断面構造を示す。なお、以下の結合方法に関する説明は例示であり、グリップ200が組み立てられる手順を限定することを意図していない。
図10に示される洗浄通路逆止弁720に逆止弁用ばね721が取り付けられ、その洗浄通路逆止弁720が弁保持要素740に取り付けられる。図20Aに示されるように、その弁保持要素740が流路形成要素300の要素下流部330の内部通路301に嵌め込まれる。
このように各要素が結合されることにより、逆止弁用ばね721が逆止弁用ばね721の力により流路形成要素300の要素中間部320の壁面に押し付けられ、逆止弁用ばね721が内部通路301を閉鎖する。
図10に示される吐出管750の内周にノズル用Oリング752が取り付けられ、吐出管750の外周に管外周用Oリング753が取り付けられる。図20Aに示されるように、その吐出管750が、弁保持要素740と結合した要素下流部330の内部通路301に嵌め込まれる。
このように各要素が結合されることにより、吐出管750の入口側の部分が流路形成要素300との間に弁保持要素740を挟み込む。吐出管750の外周と流路形成要素300の要素下流部330の内周との間が管外周用Oリング753によりシールされる。
図10に示される洗浄通路開閉弁730に第1の弁用Oリング731、第2の弁用Oリング732、および、開閉弁用ばね733が取り付けられる。図20Aに示されるように、その洗浄通路開閉弁730が流路形成要素300の開閉弁収容部350に挿入される。さらに、流路形成要素300のフランジ370のばね配置穴372にレバー用ばね550が配置される。
このように各要素が結合されることにより、第1の弁用Oリング731が開閉弁収容部350の内面に接触し、流路形成要素300の内部通路301を閉鎖する。また、開閉弁収容部350の内面と洗浄通路開閉弁730の外周との間が第2の弁用Oリング732によりシールされる。
図10に示される基台400の収容ボス410(図14C参照)に第1のボス用Oリング401が取り付けられ、吸気ボス420(図14C参照)に第2のボス用Oリング402が取り付けられる。さらに、その基台400の隔壁421の軸挿入穴423(図14B参照)に吸気通路逆止弁710の軸711(図15B参照)が挿入される。さらに、その基台400の吸気部430の吸気穴431(図14A参照)にフィルター450が配置され、そのフィルター450の縁に重ね合わせられるように止め輪460が吸気部430の吸気穴431に嵌め込まれる。
図20Aに示されるように、フィルター450および止め輪460が結合された基台400が流路形成要素300に重ね合わせられる。このとき、収容ボス410が流路形成要素300の開閉弁収容部350に嵌め込まれ、吸気ボス420が流路形成要素300の吸気部360に嵌め込まれる。
このように各要素が結合されることにより、洗浄通路開閉弁730の一部および開閉弁用ばね733が収容ボス410に収容される。このため、開閉弁用ばね733が基台400と洗浄通路開閉弁730との間で圧縮され、洗浄通路開閉弁730に取り付けられた第1の弁用Oリング731が開閉弁収容部350の壁面に強く押し付けられる。また、収容ボス410の外周と開閉弁収容部350の内周との間が第1のボス用Oリング401によりシールされる。また、吸気通路逆止弁710が流路形成要素300の吸気部360に収容され、吸気ボス420の外周と吸気部360の内周との間が第2のボス用Oリング402によりシールされる。また、流路形成要素300のばね配置穴372に配置されたレバー用ばね550の端部が基台400のばね挿入穴404から突出する。
図20Aに示されるように、流路形成要素300と重ね合わせられた基台400に、蓋540が固定されたレバー500が配置され、基台400から突出するレバー用ばね550の端部がレバー500の第1のアーム510に嵌め込まれる。さらに、図10に示されるカバー470が、蓋540およびレバー500を覆うように基台400に重ね合わせられる。
図10に示される1本の要素固定ねじ760が、カバー470のねじ挿入穴472(図17A参照)、および、基台400のねじ挿入穴403(図14A参照)に挿入され、流路形成要素300の上部ねじボス380(図13A参照)にねじ込まれる。さらに、図10に示される別の1本の要素固定ねじ760が、基台400のねじ挿入穴403(図14A参照)に挿入され、流路形成要素300の下部ねじボス390(図13A参照)にねじ込まれる。これら2本の要素固定ねじ760が対応するボスにねじ込まれることにより、図20Aに示されるとおり基台400が流路形成要素300に固定される。
さらに、図10に示される別の2本の要素固定ねじ760が、カバー470のねじ挿入穴472(図17A参照)、基台400のねじ挿入穴403(図14A参照)、および、流路形成要素300のねじ挿入穴371(図13A参照)に挿入される。そして、それらの要素固定ねじ760が第2のケース要素230の中間ねじボス235(図12参照)にねじ込まれる。これら2本の要素固定ねじ760が対応するボスにねじ込まれることにより、図20Aに示されるとおり流路形成要素300が第2のケース要素230に固定される。
図10に示されるスイッチ600のアーム620の内側の空間(図18C参照)に、流路形成要素300および基台400の一部が挿入されるように、スイッチ600が流路形成要素300および基台400と組み合わせられる。
このように各要素が結合されることにより、図20Aに示されるようにスイッチ600のベース610がカバー470およびレバー500の正面側に配置され、アーム620の弁接触部621が第2のケース要素230と流路形成要素300との間に配置される。また、ベース610の背面がレバー500の第1のアーム510と接触し、第1のアーム510が基台400側に押され、蓋540が基台400の吸気部430から離れる。なお、レバー500の回転位置は流路形成要素300等の長手方向におけるスイッチ600の位置に応じて変化し、上記とは異なる回転位置を取るようにスイッチ600が流路形成要素300等と組み合わせられることもある。
図9に示されるチューブ50がチューブ接続部340(図13A参照)に接続され、図19に示されるとおり第2のケース要素230の切り欠きからそのチューブ50が第2のケース要素230の外部に引き回される。
図10に示される第1のケース要素220が第2のケース要素230に重ね合わせられる。図10に示される2本のケース固定ねじ250が第2のケース要素230の上部ねじボス233(図12参照)に挿入され、第1のケース要素220の上部ねじボス223(図11参照)にねじ込まれる。さらに、図10に示される別の1本のケース固定ねじ250が第2のケース要素230の下部ねじボス234(図12参照)に挿入され、第1のケース要素220の下部ねじボス224(図11参照)にねじ込まれる。さらに、図10に示されるキャップ240が、ケース固定ねじ250により固定された第1のケース要素220および第2のケース要素230の上部に嵌め込まれる。
このように各要素が結合されることにより、図20Aに示されるようにケース210が構成され、このケース210の内部の空間に流路形成要素300、基台400、および、スイッチ600等の各要素が収容され、グリップ200が組み上げられる。スイッチ600のつまみ630は、第1のケース要素220の窓226からケース210の外部に突出する。
図19に示されるように、グリップ200のキャップ240および吐出管750にノズル800の接続部820が挿入され、ノズル800のフランジ830がキャップ240に突き当てられる。このように各要素が結合されることにより、洗浄ユニット100が組み上げられる。
図20Aを参照して、下流洗浄通路62および吸気通路70について説明する。
洗浄ユニット100は下流洗浄通路62の一部を備える。下流洗浄通路62は、グリップ200の内部通路201およびノズル800の内部通路801により構成される。グリップ200の内部通路201は、チューブ接続部340および要素上流部310の内部通路301、要素中間部320の内部通路301、要素下流部330の内部通路301、および、吐出管750の内部通路751を含む。要素中間部320の内部通路301は、洗浄通路開閉弁730が配置される開閉弁収容部350の内部通路301を含む。要素下流部330の内部通路301は、弁保持要素740の内部に形成される通路を含む。
洗浄ユニット100は吸気通路70を備える。吸気通路70はケース210内におけるカバー470の周囲の空間、カバー470の内側の空間、ならびに、基台400の吸気穴431、内部空間424、および、吸気穴422を含む。吸気通路70はさらに、流路形成要素300の吸気部360の空間および吸気穴361を含む。吸気穴361が要素中間部320の内部通路301と連通する部分が通路接続部63に相当する。
吸気通路逆止弁710は、基台400の吸気ボス420に取り付けられることにより吸気通路70上に配置される。吸気通路逆止弁710により基台400の吸気穴422が閉鎖または開放されることにより、吸気通路70が閉鎖または開放される。
洗浄通路逆止弁720は、弁保持要素740に取り付けられて要素下流部330の内部通路301に配置されることにより、下流洗浄通路62において通路接続部63よりも下流側に配置される。洗浄通路逆止弁720により内部通路301が閉鎖または開放されることにより、通路接続部63よりも下流側において下流洗浄通路62が閉鎖または開放される。
洗浄通路開閉弁730は、流路形成要素300の開閉弁収容部350に配置されることにより下流洗浄通路62において通路接続部63よりも上流側に配置される。洗浄通路開閉弁730により内部通路301が閉鎖または開放されることにより、通路接続部63よりも上流側において下流洗浄通路62が閉鎖または開放される。
図20A〜図20Cを参照して、洗浄ユニット100の動作について説明する。
スイッチ600のつまみ630がユーザーにより操作されることにより、ケース210に対するスイッチ600の位置が図20Aに示される止水位置、図20Bに示される第1の給水位置、または、図20Cに示される第2の給水位置に変化する。
図20Aに示されるとおり、窓226内におけるつまみ630の位置が下方の位置に設定されることにより、スイッチ600が止水位置を取る。窓226内におけるつまみ630の位置が下方の位置から中間の位置に押し上げられることにより、スイッチ600の位置が止水位置から図20Cに示される第2の給水位置に変化する。窓226内におけるつまみ630の位置が中間の位置から上方の位置に押し上げられることにより、スイッチ600の位置が第2の給水位置から図20Bに示される第1の給水位置に変化する。
スイッチ600の位置が図20Aに示される止水位置から図20Cに示される第2の給水位置に変化するとき、一対のクリック機能要素640(図18A参照)が変形しながらクリックボス229の山(図11参照)を乗り越える。そして、一対のクリック機能要素640がクリックボス229の山を乗り越えた後に元の形状に復元しながらクリックボス229の谷に移動する。このため、クリック機能要素640が復元にともない力を発生し、この力がつまみ630に伝達され、つまみ630を持つユーザーの手にクリック感が与えられる。なお、スイッチ600の位置が図20Cに示される第2の給水位置から図20Aに示される止水位置に変化する場合にも上記と同様にクリック機能要素640が復元にともなう力を発生し、つまみ630を介してユーザーの手にクリック感が与えられる。
スイッチ600の位置が図20Cに示される第2の給水位置から図20Bに示される第1の給水位置に変化するとき、一対のクリック機能要素640(図18A参照)が変形しながらクリックボス229の山(図11参照)を乗り越える。そして、一対のクリック機能要素640がクリックボス229の山を乗り越えた後に元の形状に復元しながらクリックボス229の山の裾に移動する。このため、クリック機能要素640が復元にともない力を発生し、この力がつまみ630に伝達され、つまみ630を持つユーザーの手にクリック感が与えられる。なお、スイッチ600の位置が図20Bに示される第1の給水位置から図20Cに示される第2の給水位置に変化する場合にも上記と同様にクリック機能要素640が復元にともなう力を発生し、つまみ630を介してユーザーの手にクリック感が与えられる。
図20Aに示されるとおりスイッチ600が止水位置を取る場合、第1のアーム510がベース610の凸部により基台400側に押されることにより、蓋540が基台400の吸気部430から離れて吸気通路70が開放される。また、要素中間部320の内部通路301に負圧が作用しないとき、吸気通路逆止弁710の傘712が基台400の隔壁421に接触して吸気穴422を閉鎖する。
また、アーム620の弁接触部621が洗浄通路開閉弁730を開弁方向に移動させない程度の力で洗浄通路開閉弁730と接触し、開閉弁用ばね733の力により第1の弁用Oリング731が開閉弁収容部350の壁面に押し付けられる。このため、洗浄通路開閉弁730が要素中間部320の内部通路301を閉鎖し、下流洗浄通路62がグリップ200において閉鎖される。
また、下流洗浄通路62の上流側から洗浄通路逆止弁720に洗浄液の圧力が作用していないとき、逆止弁用ばね721の力により洗浄通路逆止弁720が要素下流部330の壁面に押し付けられる。このため、洗浄通路逆止弁720が要素下流部330の内部通路301を閉鎖し、下流洗浄通路62がグリップ200において閉鎖される。
スイッチ600が止水位置を取る場合、ポンプ30(図1参照)の吐出動作により下流洗浄通路62に洗浄液が供給されても、ノズル800の吐出口810(図9参照)から洗浄液が吐出されない。
図20Bに示されるとおりスイッチ600が第1の給水位置を取る場合、ベース610が第1のアーム510を基台400側に押さず、第1のアーム510がレバー用ばね550の力により基台400から離れてベース610の凹部に退避する。一方、蓋540がレバー用ばね550の力により基台400の吸気部430に押し付けられ、蓋540により吸気穴431が閉鎖されることにより吸気通路70が閉鎖される。また、要素中間部320の内部通路301に負圧が作用していないとき、吸気通路逆止弁710の傘712が基台400の隔壁421に接触して吸気穴422を閉鎖する。
また、アーム620の弁接触部621が開閉弁用ばね733の力に抗して洗浄通路開閉弁730を開弁方向に移動させることにより、第1の弁用Oリング731が開閉弁収容部350の壁面から離れる。このため、洗浄通路開閉弁730が要素中間部320の内部通路301を開放し、下流洗浄通路62が開放される。
スイッチ600が第1の給水位置を取る場合、ポンプ30(図1参照)の吸引動作および吐出動作に応じて、次のようにノズル800の吐出口810(図9参照)から洗浄液が吐出される。
ポンプ30が吸引動作するとき、加圧室34(図6参照)に発生した負圧が下流洗浄通路62、吸気通路逆止弁710、および、洗浄通路逆止弁720に作用する。一方、吸気通路70が蓋540により閉鎖されているため、吸気通路逆止弁710が基台400の隔壁421から離れず、吸気通路逆止弁710により吸気穴422が閉鎖された状態が維持される。このため、吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が実質的に吸引されない。また、洗浄通路逆止弁720により内部通路301が閉鎖されているため、洗浄通路逆止弁720よりも下流側に存在する洗浄液または空気が逆流することが洗浄通路逆止弁720により妨げられる。
ポンプ30が吐出動作するとき、ポンプ30からチューブ50に吐出された洗浄液がチューブ接続部340、要素上流部310、および、要素中間部320の順に流路形成要素300の内部通路301を流れる。このため、洗浄通路逆止弁720に洗浄液の圧力が作用し、その圧力により洗浄通路逆止弁720が内部通路301を開放し、洗浄液が要素中間部320から要素下流部330に流れる。また、吸気通路逆止弁710により基台400の吸気穴422が閉鎖されているため、要素中間部320を流れる洗浄液が吸気穴422に流れ込むことが吸気通路逆止弁710により妨げられる。
洗浄通路逆止弁720を通過した洗浄液は、グリップ200の内部通路201の一部である流路形成要素300の内部通路301からノズル800の内部通路801に流れ込み、ノズル800の吐出口810(図9参照)から勢いよく吐出される。ポンプ30が吸引動作するときに吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が実質的に吸引されないため、ポンプ30が吐出動作するときには洗浄液がグリップ200の内部通路201において実質的に空気と混合されない。このため、吐出口810から吐出される洗浄液は実質的に気泡を含まない。
図20Cに示されるとおりスイッチ600が第2の給水位置を取る場合、第1のアーム510がベース610の凸部により基台400側に押されることにより、蓋540が基台400の吸気部430から離れて吸気通路70が開放される。また、要素中間部320の内部通路301に負圧が作用しないとき、吸気通路逆止弁710の傘712が基台400の隔壁421に接触して吸気穴422を閉鎖する。
また、アーム620の弁接触部621が開閉弁用ばね733の力に抗して洗浄通路開閉弁730を開弁方向に移動させることにより、第1の弁用Oリング731が開閉弁収容部350の壁面から離れる。このため、洗浄通路開閉弁730が要素中間部320の内部通路301を開放し、下流洗浄通路62が開放される。
スイッチ600が第2の給水位置を取る場合、ポンプ30(図1参照)の吸引動作および吐出動作に応じて、次のようにノズル800の吐出口810(図9参照)から洗浄液が吐出される。
ポンプ30が吸引動作するとき、加圧室34(図6参照)に発生した負圧が下流洗浄通路62、吸気通路逆止弁710、および、洗浄通路逆止弁720に作用する。スイッチ600が第2の給水位置を取る場合には、蓋540が吸気通路70を閉鎖していないことによりカバー470の内側の空気が吸気部430の吸気穴431に吸引され得る状態が形成されている。
このため、吸気通路逆止弁710に作用する負圧により吸気通路逆止弁710が基台400の隔壁421から離れ、吸気穴422が開放されることにより吸気通路70が開放され、吸気通路70から下流洗浄通路62に空気が吸引される。
一方、洗浄通路逆止弁720により要素下流部330の内部通路301が閉鎖されているため、洗浄通路逆止弁720よりも下流側に存在する洗浄液または空気が逆流することが洗浄通路逆止弁720により妨げられる。
ポンプ30が吐出動作するとき、ポンプ30からチューブ50に吐出された洗浄液がチューブ接続部340、要素上流部310、および、要素中間部320の順に流路形成要素300の内部通路301を流れる。ポンプ30から吐出されて下流洗浄通路62の一部である流路形成要素300の内部通路301を流れる洗浄液は、ポンプ30の吸引動作により吸気通路70から要素中間部320の内部通路301に吸引された空気と混合され、洗浄通路逆止弁720に到達する。このため、洗浄通路逆止弁720に洗浄液の圧力が作用し、その圧力により洗浄通路逆止弁720が要素下流部330の内部通路301を開放し、洗浄液が要素中間部320から要素下流部330に流れる。
洗浄通路逆止弁720を通過した気泡を含む洗浄液は、グリップ200の内部通路201の一部である流路形成要素300の内部通路301からノズル800の内部通路801に流れ込み、ノズル800の吐出口810(図9参照)から勢いよく吐出される。
なお、吸気通路70から下流洗浄通路62に吸引される空気の量は、口腔洗浄装置10の各構成要素に関する各種のパラメーターにより調節できる。その各種のパラメーターは例えば、シリンダー33の径(図6参照)、ピストン35のストローク(図6参照)、ポンプ30の吐出口32における逆止弁の有無(図6参照)、および、下流洗浄通路62の長さを含む。上記各種のパラメーターはさらに、下流洗浄通路62の流路面積、チューブ50の硬度(図9参照)、吸気通路70の流路面積、洗浄通路逆止弁720の有無、洗浄通路逆止弁720の配置箇所、および、フィルター450の粗さを含む。
実施の形態5の口腔洗浄装置10によれば、実施の形態4の口腔洗浄装置10により得られる(1)〜(7)および(9)の効果に加え、さらに以下の効果が得られる。
(10)洗浄ユニット100は吸気通路70にフィルター450を備える。この構成によれば、洗浄ユニット100の外部から吸気通路70を介して下流洗浄通路62に異物が入り込むことがフィルター450により妨げられる。このため、異物を含む洗浄液がノズル800の吐出口810から吐出されるおそれ、または、下流洗浄通路62に異物が詰まるおそれが低減される。
(11)洗浄ユニット100はカバー470を備える。この構成によれば、洗浄ユニット100の外部から内部に浸入した水分等が基台400の吸気部430に浸入することがカバー470により妨げられることがある。このため、下流洗浄通路62に異物または汚れを含む水分が浸入しにくい。また、基台400の吸気部430に水分等が浸入することにともない吸気通路70から下流洗浄通路62に吸引される空気の量が減少することが抑制される。
(変形例)
各実施の形態に関する説明は、本発明の口腔洗浄装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明の口腔洗浄装置は、各実施の形態以外に例えば以下に示される各実施の形態の変形例を取り得る。
・実施の形態1の変形例の口腔洗浄装置10は、ケース210の内部の空間とグリップ200の内部通路201とを連通する吸気通路70を備える。
・実施の形態2の変形例の口腔洗浄装置10は、実施の形態4のスイッチ600に関する構成、および、実施の形態4の洗浄通路開閉弁730と同様の機能を持つ洗浄通路開閉弁730を備える。
・実施の形態5の変形例の口腔洗浄装置10は、レバー500および蓋540を省略し、これらの要素の代わりにスイッチ600により吸気通路70を直接的に開放または閉鎖する構造を備える。
・実施の形態5の変形例の口腔洗浄装置10は、洗浄ユニット100に関する3種類の動作状態を切り替えるためのスイッチ600に代えて、第1のスイッチおよび第2のスイッチを備える。第1のスイッチは、洗浄通路開閉弁730の位置を変化させることにより下流洗浄通路62の開放および閉鎖に関する状態を切り替えるための役割を持つ。第2のスイッチは、レバー500の回転位置を変化させることにより、吸気通路70の開放および閉鎖に関する状態を切り替えるための役割を持つ。
・実施の形態5の変形例の口腔洗浄装置10は、グリップ200の内部の空間から下流洗浄通路62に空気を吸引する構造に代えて、本体20からグリップ200の下流洗浄通路62に空気を吸引する構造を備える。この口腔洗浄装置10は例えば、本体20に形成される接続部、および、洗浄ユニット100に形成される接続部に接続される吸気用チューブを備える。
本体20は、本体20の内部の空間または本体20の外部と本体20の接続部とを連通する吸気通路(以下では「本体20の吸気通路」)を備える。吸気用チューブは、本体20の接続部から洗浄ユニット100の接続部に空気を供給する吸気通路(以下では「吸気用チューブの吸気通路」)を備える。洗浄ユニット100は、洗浄ユニット100の接続部と下流洗浄通路62とを連通する吸気通路(以下では「洗浄ユニット100の吸気通路」)を備える。
洗浄ユニット100の吸気通路は例えばカバー470の内側に形成され、カバー470によりケース210におけるカバー470の周囲の空間と区画される。吸気通路逆止弁710は洗浄ユニット100の吸気通路上に配置される。スイッチ600およびレバー500は、吸気通路70を開放または閉鎖する構造に準じて、洗浄ユニット100の吸気通路を開放または閉鎖する構造を備える。
この口腔洗浄装置10によれば、スイッチ600の設定により洗浄ユニット100の吸気通路が開放されているとき、実施の形態5の口腔洗浄装置10とおおよそ同じ動作により下流洗浄通路62に空気が吸引される。一方、スイッチ600の設定により洗浄ユニット100の吸気通路が閉鎖されているときには、下流洗浄通路62に空気が実質的に吸引されない。
・上記吸気用チューブ等を備える口腔洗浄装置10はさらに、本体20の吸気通路に空気を吐出する手動式または電動式のエアーポンプを備える。電動式のエアーポンプは例えばポンプ30と連動して動作する。電動式のエアーポンプを備える口腔洗浄装置10はさらに、そのエアーポンプをオンまたはオフするための電気スイッチを洗浄ユニット100に備える。
・上記吸気用チューブ等を備える口腔洗浄装置10はさらに、本体20の吸気通路を開放または閉鎖するための本体用電動アクチュエーター、および、その電動アクチュエーターを動作させるための信号を出力する本体用スイッチを備える。本体用スイッチは洗浄ユニット100に含まれる。本体用電動アクチュエーターは本体用スイッチの操作に応じて本体20の吸気通路を開放または閉鎖する。
・実施の形態5の変形例の口腔洗浄装置10は、グリップ200の内部の空間から下流洗浄通路62に空気を吸引する構造に代えて、本体20の洗浄通路60に空気を吸引する構造を備える。この口腔洗浄装置10は、本体20に形成される吸気通路(以下では「本体20の第2の吸気通路」)、および、本体20の第2の吸気通路を開放または閉鎖する本体逆止弁を備える。この口腔洗浄装置10はさらに、本体20の第2の吸気通路を開放または閉鎖する本体用電動アクチュエーター、および、その電動アクチュエーターを動作させるための信号を出力する本体用スイッチを備える。本体用スイッチは洗浄ユニット100に含まれる。本体用電動アクチュエーターは本体用スイッチの操作に応じて本体20の第2の吸気通路を開放または閉鎖する。
本体20の第2の吸気通路は例えば次の3種類の形態のいずれかを取り得る。第1の形態を取る吸気通路は、本体20の内部の空間または本体20の外部と本体20に含まれる下流洗浄通路62とを連通する。第2の形態を取る吸気通路は、本体20の内部の空間または本体20の外部と本体20に含まれる上流洗浄通路61とを連通する。第3の形態を取る吸気通路は、本体20の内部の空間または本体20の外部とポンプ30の加圧室34とを連通する。
・実施の形態5の変形例の口腔洗浄装置10は、レバー500を回転させる吸気用電動アクチュエーター、および、その電動アクチュエーターを動作させるための信号を出力する吸気用スイッチを備える。吸気用電動アクチュエーターおよび吸気用スイッチは洗浄ユニット100に含まれる。吸気用電動アクチュエーターは吸気用スイッチの操作に応じてレバー500を回転させることにより吸気通路70を開放または閉鎖する。
・上記吸気用電動アクチュエーター等を備える口腔洗浄装置10はさらに、洗浄通路開閉弁730を駆動するための開閉弁用電動アクチュエーター、および、その電動アクチュエーターを動作させるための信号を出力する開閉弁用スイッチを備える。開閉弁用スイッチは洗浄ユニット100または本体20に含まれる。開閉弁用電動アクチュエーターは開閉弁用スイッチの操作に応じて洗浄通路開閉弁730を移動させることにより下流洗浄通路62を開放または閉鎖する。なお、この変形例の口腔洗浄装置10は、開閉弁用スイッチを省略し、吸気用スイッチが開閉弁用スイッチの役割を兼ねる構成を取り得る。
・上記吸気用電動アクチュエーター等を備える口腔洗浄装置10はさらに、レバー500に代えて、吸気用電動アクチュエーターにより駆動される開閉要素を備える。開閉要素の一例は電磁弁である。吸気用電動アクチュエーターは吸気用スイッチの操作に応じて開閉要素を駆動することにより吸気通路70を開放または閉鎖する。
・各実施の形態の変形例の口腔洗浄装置10、または、上記第1のスイッチおよび第2のスイッチを備える口腔洗浄装置10は、ボタン式のスイッチを備える。
・各実施の形態の変形例の口腔洗浄装置10は、本体20および洗浄ユニット100の少なくとも一方とチューブ50とが一体化された構造を備える。
・各実施の形態の変形例の口腔洗浄装置10は、本体20およびタンク40が一体化された構造を備える。
・ポンプ30は様々な形態を取り得る。一例によれば、ポンプ30は容積形ポンプであり、容積形ポンプのうちの往復形ポンプであり、往復形ポンプのうちのプランジャーポンプまたはダイヤフラムポンプである。別の一例によれば、ポンプ30は容積形ポンプであり、容積形ポンプのうちの回転形ポンプであり、ギアポンプ、ベーンポンプ、または、ねじポンプである。
なお、上記詳細な説明は例証的であり制限的でないことを意図する。例えば、上述した各実施の形態、または、1つあるいは複数の変形例は、必要に応じて互いに組み合わせられる余地を含む。本開示の技術的特徴または主題は、特定の実施の形態の全ての特徴よりも少ない特徴に存在することがあり得る。このため、特許請求の範囲は発明の詳細な説明に組み込まれ、各請求項は個別の実施の形態として自分自身を主張する。そして、本開示の範囲は特許請求の範囲に与えられる権利、および、その均等物の全ての範囲の双方に基づいて確定される。