JP6536681B2 - 自走式草刈機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータを駆動源とし草刈領域内を自律的に走行して草を刈り取る自走式草刈機に関する。
地面に生えた芝生や雑草を刈り取るための草刈機として、ワイヤー等で区画された草刈領域内を自動的に走行して草を刈り取るようにした自律走行式(自走式、あるいはロボット式)の草刈機が普及してきた。自走式の草刈機においては、車輪を駆動するための車輪モータと、草刈用の刈刃を駆動する刈刃用のモータを設け、これらモータに電力を供給する二次電池を搭載して制御装置にて自律走行を制御する。
自走式にて草刈作業中に二次電池の充電容量が低下した場合には、草刈機が、送電装置が設けられた充電ステーション(充電ベース)に向けて自動的に帰還走行を行い、自動的に充電が行われる。二次電池の充電が終了した後は、指定された草刈領域での作業が自動的に再開される。このような草刈機は、充電が必要となる度に作業者が草刈機を充電ステーションに案内することが不要であり、作業者不在のまま長時間草刈りを行うことができる。ここで従来の自走式草刈機の使用例を図12を用いて説明する。家屋200に隣接する庭210に芝生(図示せず)が植えられており、そこが草刈りを行う対象たる草刈領域290である。草刈領域290には芝生の上に自走式の草刈機301が配置される。草刈領域290には、草刈機301を充電するための充電ステーション270が配置される。充電ステーション270は、芝刈り領域の隅に設置され、ケーブル260によってACアダプタ250に接続される。ACアダプタ250は、商用交流電源等のコンセント(図示せず)に接続され、コンセントから供給される交流電圧(例えば230V)を、直流電圧(例えば21V)に変換する。充電ステーション270は直流出力端子(正極、負極)を有し、草刈機301が充電ステーション270の充電位置に到達すると、草刈機301の受電端子(図示せず)が充電ステーション270の直流出力端子(図示せず)に接触するようにして停止し、充電ステーション270側から草刈機301側への電力の供給が行われ、草刈機301は搭載された二次電池の充電を行う。
草刈機301には、車輪が複数(例えば4つ)設けられ、車輪のうちいくつかは車輪モータ(図示せず)により駆動される。また、草刈機301の前後方向に見て前輪と後輪の間には、地面と略平行な面で回転するロータリー式の刈刃(図示せず)が設けられ、刈刃は、走行用とは独立した刈刃用モータ(図示せず)によって回転される。
草刈機301の自律走行を助けるために、庭210内の草刈領域290とその他の領域との境界部分には、境界ケーブルや、柵や、無線や光等を用いた境界報知手段が予め配置される。図12では境界報知手段としてループ状に形成されたガイドワイヤ(誘導ワイヤ)280が配設(例えば埋設)される。ガイドワイヤ280の配設は草刈機301の使用者が草刈り前に予め行うもので、自走式の草刈機301はガイドワイヤ280を外縁とする内側の領域にて草刈作業を行う。ガイドワイヤ280には充電ステーション270内の誘導信号発生器(図示せず)が接続され、所定間隔でパルス状の電流が流される。草刈機301は、ガイドワイヤ280に流れる電流により発生した磁界を検知することにより、ガイドワイヤ280の内側にいるか外側にいるかを判別し、自動かつ自律的に走行しながら草刈作業を行う。
特開2015−15922号公報
特許文献1に記載されるような従来の自走式の草刈機は、刈刃の地面からの高さを変えることによって、刈り込み高さを調整できるように構成され、例えば、刈り込み高さを20〜60mmの範囲で、10mm間隔での調整が可能である。しかし、自走式の草刈機においては作業者がいない状態で作業を行うため、地面の起伏や小さい障害物等によって刈刃の下側からの力が掛かり、刈刃に無理な力が掛かったり、刈刃が突起等に乗り上げて草刈機の走行が困難になる恐れがある。
本発明の目的は、上記背景に鑑みてなされたもので、昇降機構にて保持される刈刃に外力が加わった際に、刈刃を含めた駆動機構が上方向に待避可能なように構成した自走式草刈機を提供することにある。本発明の他の目的は、刈刃用のモータを収容する昇降機構に、草や土等が入り込んで動作の支障になることを回避し、信頼性を高めた自走式草刈機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、駆動輪と従動輪によって走行可能とされる本体シャーシと、本体シャーシに保持されるモータと、モータにより駆動される回転軸の先端に取り付けられ、地面と略平行な面で回転する刈刃と、刈刃による刈り込み高さを調整する刈り込み高さ調整機構と、本体シャーシの上側を覆う本体カバーを有する自走式草刈機において、刈り込み高さ調整機構は、刈刃を持ち上げる力が作用した際に刈刃を上方向に移動可能とした。また、刈り込み高さ調整機構は、モータと刈刃を共に移動可能とした。
本発明の他の特徴によれば、刈り込み高さ調整機構は、本体シャーシにより保持され下側に開口を有するカップ状のダイヤル筒部と、上側に開口を有し、刈刃を保持するカップ状のモータ筒部を有し、ダイヤル筒部とモータ筒部の径が異なるようにしてそれぞれの筒部分を重ねて配置する。また、ダイヤル筒部とモータ筒部の重なり部分の一面側に突起部を設け、他面側に記係止部を設け、突起部と係止部の係合によってモータ筒部がダイヤル筒部に吊り下がるようにして保持される。モータ筒部は、内側にモータを収容するものであって、モータの回転軸がモータ筒部の底面を貫通して下側に延びるように配置される。さらに、係止部は周方向に高さ位置が変わるように斜めに、例えばリブ状に形成され、ダイヤル筒部を回転させる事によって係止部と突起部の係合位置が変わり、係止部の下側に、突起部が移動可能な空間が形成される。
本発明のさらに他の特徴によれば、突起部は、ダイヤル筒部の外周面に形成された半球状の窪みと、窪みに配置されるスチールボールによって形成され、係止部は、モータ筒部の内周面において径方向内側に突出する案内リブである。また、窪みとスチールボールは、周方向に均等間隔で3つ配置され、案内リブは、周方向に均等間隔で3つ配置され、内壁側面の周方向に向けて斜めに延びるように形成される。さらに、ダイヤル筒部とモータ筒部の周方向の数カ所にて、ダイヤル筒部の周方向の回転位置を保持させるクリック機構を設け、保持された回転位置にて案内リブがスチールボールによって下方向への荷重を受け止めるように構成した。
本発明のさらに他の特徴によれば、モータ筒部の上側方向への移動範囲を制限するストッパを、ダイヤル筒部又は本体シャーシ側に設けた。また、本体シャーシに対してモータ筒部が周方向に回転しないように、回り止め手段を設けた。さらに、刈り込み高さ調整機構が、刈刃を本体シャーシの前方下端の高さより低い位置に設定可能とし、刈刃を持ち上げる力が作用した際には、刈刃を本体シャーシの前方下端の高さとほぼ等しい位置まで移動可能に構成した。
本発明によれば、刈刃を持ち上げる力が作用した際にモータと刈刃が一緒に上方向に移動(待避)するので、モータの回転機構や刈刃に対して過大な負荷が掛かることを防止でき、安定した草刈り作業を行うことができる。また、刈り込み高さ調整機構は、下側に開口を有するカップ状のダイヤル筒部と、上側に開口を有するカップ状のモータ筒部を重ね合わせるようにすると共に、モータ筒部が外径側になるようにしたので、下側から直接ゴミが侵入する経路がないので、モータ部分に刈り取った草やゴミなどが入りにくくなる。さらに、モータ筒部をモータや刈刃の自重によって吊り下げるようにして保持させるので、ダイヤル筒部とモータ筒部の間に圧縮スプリング等の付勢手段を設ける必要が無く、刈り込み高さ調整機構の構造をシンプルにすることができる。
本発明の実施例に係る草刈機1の斜視図である。 本発明の実施例に係る草刈機1の本体カバー2を外した状態の上面図である。 図2のA−A部の断面から右方向を見た図である。 本発明の実施例に係る草刈機1の本体シャーシ10に装備される各種機能部品を示すブロック図である。 図3の刈刃モータ30の昇降機構を示す部分拡大図である。 図5のダイヤル筒部60単体の斜視図である。 図5のモータ筒部70を形成する円筒部71を示す斜視図である。 図7の円筒部71の内壁面を展開した展開図である。 図3の刈刃モータ30を最上位置にセットした状態を示す図であり、(1)はダイヤル筒部60付近の部分上面図であり、(2)は刈刃モータ30の昇降機構の縦断面図である。 図3の刈刃モータ30を最下位置にセットした状態を示す図であり、(1)はダイヤル筒部60付近の部分上面図であり、(2)は刈刃モータ30の昇降機構の縦断面図である。 刈刃モータ30の昇降機構に刈刃から突き上げる力を受けたときの動作を示す図であり、(1)は外力を受けていない通常状態の断面図で、(2)は外力を受けて上側に移動した状態の断面図である。 従来技術における自走式の草刈機301の動作の概要を説明するための図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後左右、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
図1は本発明の実施例に係る自走式の草刈機1の斜視図である。草刈機1は、走行方向に沿って転回または揺動可能に設けられる小径の前輪12a、12b(図1では12aは見えない)と、駆動輪である大径の後輪13a、13b(図1では13aは見えない)が左右にそれぞれ設けられ、草刈機1は本体カバー2によって上部全体が覆われる。草刈機1の電源は、着脱可能なバッテリパック(図2で後述)であって、制御装置に含まれるマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と称する)によって車輪モータ(図示せず)の駆動が制御され、自律的に走行しながら草を刈り取る。本体カバー2の前方下端2cは、地面との間に所定の距離Hの隙間を隔てるように構成され、この隙間から本体カバー2の内部に入りこんだ草が、本体シャーシ10の下側に配置される刈刃(後述)によって刈り取られる。本体カバー2の上側には、前方側の回動軸を中心に開閉可能な開閉カバー3が設けられる。開閉カバー3は例えば透明性を有する樹脂部材により構成され、開閉カバー3を開けることにより図2にて後述するダイヤルノブ61、キーボード24、ディスプレイ25にアクセス可能となる。本体カバー2の前方には前面視で略長方形の開口部5が設けられ、充電時に開口部5を介して充電ステーション270の送電端子が受電端子41と接触可能となる。開口部5の内側には、本体シャーシ10の先端部分が位置し、その左側側面と右側側面には受電端子41が設けられる。本体カバー2の開口部5の左右両側には、前輪12a(図2参照)、12bの上部を覆うためのフェンダー2a、2bが形成される。本体カバー2の後方側上部には、手動停止用のストップスイッチ4が設けられる。
図2は、本発明の実施例に係る草刈機1の本体カバー2を外した状態の上面図である。本体シャーシ10は先端が凸状に、上面視で三角形に絞り込まれ、その斜面から左右両側には取付アーム11a、11bが伸びるように設けられる。取付アーム11a、11bには前輪12a、12bが軸支され、草刈機1の移動方向に応じて車輪の向きが自在に追従可能なようにそれぞれ保持される。本体シャーシ10の後方側には後輪13a、13bが設けられる。ここでは後輪13a、13bに大径の車輪を用いて、それぞれ独立した走行用の車輪モータ(右車輪モータ16a、左車輪モータ16b)で駆動される。2つの車輪モータは、同期して又は非同期に駆動することによりメイン基板26に搭載されるマイコン(図示せず)による操舵制御を可能としている。車輪モータの回転軸は図示しない減速機構によって所定の減速比にて減速された後に後輪13a、13bを回転させる。例えば、後輪13a、13bを同期して駆動することにより草刈機1が前進又は後進し、後輪13a、13bの回転差を生じさせるように駆動することにより所定方向に草刈機1を転回させることができる。車輪モータは、例えばブラシレスDCモータが用いられ、図示しないインバータ回路を介して駆動される。
本体シャーシ10の先端近傍の左右両側の斜面には、2つの受電端子41(正極端子41a、負極端子41b)が設けられる。取付アーム11a、11bの水平部の上側には、本体カバー2を支持するために、本体カバー2の内壁部に設けられる板ばね部(図示せず)の端部を所定範囲内で移動可能に収容する凹部17a、17bが設けられる。本体シャーシ10の後方側端部付近には、本体カバー2の内壁部に設けられる板ばね部(図示せず)の端部を所定範囲内で移動可能に収容する凹部18a(左側端部付近の凹部は図示せず)が設けられる。
本体シャーシ10の中央付近には、図示しない刈刃用のモータの上下方向を移動させることによって刈刃の地面からの高さH1、即ち、刈り込み高さを調整する刈り込み高さ調整機構が設けられる。ダイヤルノブ61は作業者によって回転操作が可能である。ダイヤルノブ61は、後述する刈刃と地面との距離(刈り込み高さ)を“20”、“30”、“40”、“50”“60”と刻印された基台部21により回転可能なように保持される。ダイヤルノブ61のマークをいずれかの数値に合わせることにより、それに対応して後述する刈刃と刈刃モータが上方向又は下方向に移動する。ダイヤルノブ61の前方には、本体シャーシ10と本体カバー2の相対移動量から、草刈機1が障害物への衝突や、本体カバー2の持ち上げ状態、傾斜状態等を検出するリフトセンサ47と接触センサ48が設けられる。リフトセンサ47と接触センサ48と対応する位置であって本体カバー2の内壁側には、マグネット19a、19bが設けられる。リフトセンサ47と接触センサ48は、例えばホールセンサを有する基板を備えて構成される。
本体シャーシ10の後方側にはバッテリパック(図3にて後述)を収容する容器部22が設けられ、容器部22の開口部は開閉可能な蓋部23にて覆われる。蓋部23の上面には液晶表示パネル等のディスプレイ25と、キーボード24と、メインスイッチ42が設けられる。作業者はキーボード24を操作して草刈りスケジュールの設定等を行うことができる。マイコンが搭載されるメイン基板は、本体シャーシ10の容器部22とモータハウジング80との間に設けられている。
図2には図示していないが、地面と平行に所定の距離を隔てて回転する刈刃35(図3参照)がダイヤルノブ61の回転中心と同軸上で回転し、刈刃モータ30(図3で後述)は、本体シャーシ10の前後方向に見て前輪12a、12bと後輪13a、13bの間に設けられる。刈刃35の外縁位置は、前輪12a、12bと後輪13a、13bのそれぞれの中心位置を結んだ仮想四角形の範囲内に収まるように配置される。また、点線で示す本体カバー2の外縁位置は、刈刃35の外縁位置よりも十分外側に位置するように設定され、刈刃35と本体カバー2とのクリアランスが十分確保される。
図3は図2のA−A部の断面から右方向を見た図(草刈機1の左右中心位置を通る鉛直断面図)である。本体カバー2は地面側を除いて本体シャーシ10のほぼ全体を覆う形状であって、バネ等によって本体シャーシ10に対して浮いた状態で保持されることにより、前後左右及び上下方向に僅かに移動可能である。本体カバー2は岩や突起、壁などの障害物にぶつかることがあり、その際の本体カバー2の相対的な位置変動を後述するリフトセンサや接触センサ等で検出することにより、後述する制御装置が草刈機1の衝突等を検出する。
本体シャーシ10の中央付近下側には、複数の刃35bを回転させるための駆動装置(刈刃モータ30)と駆動装置を収容するモータ筒部70を有する。モータ筒部70はダイヤル筒部60を回転させることによって、本体シャーシ10に対してモータの上下位置を移動させて、刈刃35の上下方向に相対移動が可能なように構成された刈刃保持部である。図3では刈刃モータ30の回転軸に対してモータ筒部70が最下位置(刈刃高さH=20mm)にある状態を示している。
上方に開口を有するカップ状のモータ筒部70の内側に、刈刃モータ30が収容される。刈刃モータ30の回転軸30c(図5参照)は、鉛直方向に延びるように配置され、回転軸30cの下端に刈刃35が取り付けられる。刈刃35は円盤状に形成された合成樹脂製の円盤部35aの外周側の数カ所、例えば4カ所に可動式の金属製の刃35bを設けたものであり、地面に対して略平行な水平面内で回転する。
刈刃モータ30はブラシレスDCモータであって、励磁コイルが巻かれたステータ(図示せず)の内側にて、永久磁石を有するロータコア(図示せず)が回転する。刈刃モータ30の上端側には円形のインバータ回路基板(図示せず)が設けられ、そこに複数のホールIC(図示せず)と、複数のスイッチング素子(例えばFET(電界効果トランジスタ)やIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ))が搭載される。
刈刃モータ30の後方側には、図示しないバッテリパックを収容するための略直方体状の容器部22が設けられる。容器部22は、プラスチック等の合成樹脂にて板状の基台部21と一体成形にて製造される。容器部22は、上側に開口を有し、蓋部23を開閉するためのヒンジ23aが設けられ、開口は蓋部23にて閉鎖される。容器部22の中に収容されるバッテリパック28は着脱式であって、その内部には複数の二次電池セル(図示せず)が収容される。容器部22の上側後端付近には、ヒンジ23aの反対側で蓋部23の開閉を固定するねじ等からなる蓋の操作部37が設けられる。蓋部23には、図2にて示したキーボード24、ディスプレイ25が配置される。
本体シャーシ10の前端付近にはガイドワイヤセンサ45が設けられる。ガイドワイヤセンサ45はコイルによって、周囲の磁界の変化を電流の変化に変換する。ここでは図示しないコイルの軸方向(磁界の検出方向)が上下方向(鉛直方向)になるようにガイドワイヤセンサ45の取り付け向きが設定される。尚、図3では図示していないが、本体シャーシ10の後端付近には第2のガイドワイヤセンサが設けられる。後側のガイドワイヤセンサは、その上下中央位置が後輪駆動用のモータ16a、16b(図2参照)の回転軸の高さとほぼ一致する位置に設けられる。
図4は草刈機1の本体シャーシ10に装備される各種機能部品を示すブロック図である。メイン基板26には草刈機1の動作を制御する制御装置や図示しない電源回路等が搭載される。制御装置は、図示しないマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と称する)や記憶装置、その他の電子素子が含まれる。メイン基板26には、充電ステーション270の2つの送電端子(正極、負極)に接続可能な受電端子41(正極端子41a、負極端子41b)と、電池取付部に装着されたバッテリパックの端子(図示しない出力電圧端子及び識別用端子)と着脱自在に接続する電池ターミナル29が接続される。メインスイッチ42は電池ターミナル29とメイン基板26の接続線路に挿入されるもので、草刈機1のメイン基板26やモータ等への電源の供給スイッチである。メイン基板26には、刈刃モータ30、右車輪モータ16a、左車輪モータ16bに接続され、メイン基板26から駆動電力がモータ駆動回路27a〜27cを介して供給されることにより、刈刃35が回転し、後輪13a、13bが独立して駆動される。モータ駆動回路27a〜27cはインバータ回路が含まれ、マイコンによって制御されるPWM制御信号に応じて直流電源から三相交流の励磁電流を生成して刈刃モータ30、右車輪モータ16a、左車輪モータ16bを回転させる。マイコンは刈刃モータ30を回転させる事により、刈刃モータ30の回転軸30cに減速機構無しで直結される刈刃35を回転させる。また、マイコンは、右車輪モータ16aと左車輪モータ16bを連動させて又は非連動で回転させることにより後輪13a、13bを回転させる。
メイン基板26にはキーボード24、ディスプレイ25、ストップスイッチ4が接続されるとともに、第1(前方側)のガイドワイヤセンサ45、第2(後方側)のガイドワイヤセンサ46、リフトセンサ47、接触センサ48、傾斜センサ49等の各種センサが接続される。第1及び第2のガイドワイヤセンサ45,46のコイルにより検出された信号は、メイン基板26に出力され、草刈り領域の境界をメイン基板26に搭載されたマイコンにて認識する。この認識結果に応じて、マイコンは草刈機1の方向制御等を左車輪のモータ16bと右車輪のモータ16aを独立して駆動することにより、草刈機1の前進、後退、及び転回をおこなう。リフトセンサ47は、草刈機1の本体シャーシ10が持ち上げられたとき、又は、草刈機1が地面に対して所定角度以上傾斜したときに、これを検知するものであり、その際にマイコンは右車輪モータ16a、左車輪モータ16b、及び、刈刃モータ30を停止させる。接触センサ48は、草刈機1が何かに接触した際の衝撃を検出するものである。傾斜センサ49は、草刈機1が地面に対して所定角度以上傾斜したときに、これを検知して傾斜面に草刈機1が侵入しないように回避する。
ストップスイッチ4は手動停止手段であり、本体カバー2の後端側上部の操作しやすい位置に設けられ、ユーザは手動操作で自動走行中若しくは草刈り中の草刈機1を停止させることができる。キーボード24とそれに搭載されるディスプレイ25は、草刈りに関する情報の入出力装置であり、操作者は本体カバー2に設けられた開閉カバー3を開くことでアクセスできるように配置され、動作開始の指示、タイマ設定、作業領域等の設定を行う。ここではキーボード24を設けたが、ディスプレイ25としてタッチ式の液晶ディスプレイを用いてこれらを一体に形成しても良い。
以上の草刈機1の構成において、本体シャーシ10の電池取付部にバッテリパック28を装着し、本体シャーシ10を充電ステーション270に位置付けると、充電ステーション270側の制御装置は草刈機1の接続を判別して、図示しない送電回路から充電用の直流電圧を本体シャーシ10に供給する。充電回路は定格出力電圧にてバッテリパック28を充電する。充電完了後、マイコンは図示しないリレーを制御する事によりバッテリパック28を負荷側(モータ等への電力供給側)から、モータ16a、16b、30に接続する側に切り替える。その後、草刈機1は充電ステーション270から離脱してメイン基板26上のマイコンにより予め定められた自動走行プログラムに沿って草刈り動作を行う。草刈機1は要求された草刈り動作が終了したとき、又はバッテリパック28の残量が低下したときは充電ステーション270に帰還する。
次に図5を用いて刈刃モータ30の昇降機構を説明する。図は刈刃モータ30の昇降機構を示す部分拡大図である。刈刃モータ30の昇降機構は、主に、下側に開口部60aを有する略カップ状のダイヤル筒部60と、上側に開口部を有する略カップ状のモータ筒部70と、モータ筒部70の外側部分を軸方向のみ移動を許容し周方向には回転しないように保持するサポート筒部15bを含んで構成される。モータ筒部70は、円筒部71とモータハウジング80の2つの部品により構成される。モータハウジング80は円筒部71の下側開口部を覆うように取り付けられ、下側にモータ筒部70の底面となる円盤部81が形成され、円盤部81よりも上側に刈刃モータ30を収容するモータカバー82が形成される。円盤部81とモータカバー82は、プラスチック等の合成樹脂の一体成形により製造されるもので、回転軸30cを通る鉛直面によって二分割式に製造され、お互いがネジ止め又はその他の固定方法で接合される。円盤部81の中央には、刈刃モータ30の回転軸30cを貫通させる貫通穴81aが形成され、円盤部81は外周部の3カ所にてネジ84によって円筒部71に固定される。
本実施例では、下側に開口部60aを有するダイヤル筒部60と、上側に開口部70aを有するモータ筒部70を、お互いの開口部が向かい合う方向に向けて重ね合わせることにより、刈刃モータ30を収容するための閉鎖空間を形成した。ダイヤル筒部60とモータ筒部70は径が異なるようにし、その重なり状態はモータ筒部70の円筒部71が径方向外側に位置して、ダイヤル筒部60が径方向内側に位置するように配置される。本実施例では、この2つの容器により画定される閉鎖空間内においてさらにモータカバー82を配置し、その内部に刈刃モータ30を収容するように構成した。本実施例では更に、アンダーカバー14と一体に製造されるサポート筒部15bを形成し、サポート筒部15bの内周側に、モータ筒部70が配置されるように構成した。従って、図5のB−B断面位置においては、外周側からサポート筒部15b、モータ筒部70、ダイヤル筒部60となり、それぞれの筒部分が径方向に重なる3重構造になる。ここでは、サポート筒部15bは軸方向にも周方向にも移動しない固定部材である。モータ筒部70は軸方向にだけ移動可能であるが周方向には回転しない。ダイヤル筒部60は本体シャーシ10に対して軸方向(上下方向)には移動不能だが周方向(刈刃モータ30の中心軸を中心とした回転方向)には所定の回転角分だけ回転可能である。
ダイヤル筒部60とモータ筒部70の重なり部分の一面側には突起部(ここでは、窪み64a〜64cとスチールボール68a〜68c)を設け、他面側に係止部(ここでは、昇降案内リブ72〜74)を設け、突起部に係止部が係合するようにした。昇降案内リブ72〜74は、周方向に均等間隔に配置され、内壁側面の周方向に向けて斜めに延びるように形成され、スチールボール68a〜68cと昇降案内リブ72〜74の周方向当接位置を変更することによって、ダイヤル筒部60とモータ筒部70の軸方向の距離が異なるようにした。このようにダイヤル筒部60とモータ筒部70を重ねる構成としたことで、刈刃モータ30と刈刃35の昇降機構が実現できる上に、刈刃35によって跳ね上げられた草や塵埃、水等が刈刃モータ30の収容空間内に入る恐れを大幅に下げることができ、刈刃モータ30の耐久性を大幅に上げることができる。
ダイヤル筒部60と円筒部71との間(径方向の隙間部分)には3つのスチールボール68a〜68c(図では68bしか見えない)が設けられ、円筒部71の凸状の昇降案内リブ73がスチールボール68bの上側に位置する。つまり、円筒部71の昇降案内リブ72〜74による内側への凸部分が、スチールボール68bの上側に位置することにより、円筒部71がダイヤル筒部60に吊り下がる(係止される)ようにして、円筒部71が下側に抜け落ちないよう保持される。さらに、昇降案内リブ72〜74を周方向に角度を持たせて形成することにより、スチールボール68a〜68cとのカム機構を形成することができ、ダイヤル筒部60の回転移動を円筒部71の上下方向の移動に変換することができた。尚、ダイヤル筒部60を回転させるのは作業者であるが、この回転を専用の電動モータを用いてマイコンにて制御するように構成しても良い。
ダイヤル筒部60の径方向外側に位置するサポート筒部15bは円筒形であって、その内周面には図示しないキー溝が形成される。キー溝は、円筒部71に外周側に形成された軸方向と平行に形成された凸状のキー79a〜79c(後述)と係合することにより、円筒部71が回転しないように回り止めの機能を果たしながら、円筒部71の上下方向(軸方向)の移動だけを許容する。サポート筒部15bは合成樹脂の一体成形により製造されるもので、本体シャーシ10の下面に取り付けられる合成樹脂製のアンダーカバー14の一部として形成すると良い(もちろん別体式で形成しても良い)。サポート筒部15bの上側は、サポート筒部15bとほぼ同じ径の円筒状の延長部分15aが形成され、延長部分15aの開口部にスライド部材67を配置して、ダイヤル筒部60のガイド溝部62aを支えるようにした。スライド部材67はダイヤル筒部60がスムーズに回転できるように滑りを良くする低摩擦部材である。
刈刃モータ30の回転軸30cは。上側が軸受32aによって、下側が軸受32bによってモータカバー82に対して回転可能に保持される。刈刃35は刈刃モータ30の回転軸30cに、減速機構を介さずに直接取り付けられる。従って、刈刃モータ30の回転速度と刈刃35の回転速度は等しくなる。刈刃35は合成樹脂製の円盤部35aを有し、その外周側の数カ所(ここでは4カ所)に金属製の刃35bがネジ35cにより軸支される。刃35bはネジ35cを中心に回転可能であり、刈刃35が高速回転することにより、遠心力によって刃35bが草の切断に最適な角度に保たれる。
次に図6を用いてダイヤル筒部60の形状を説明する。ダイヤル筒部60はプラスチック等の合成樹脂の一体成形により製造されるもので、回転式のダイヤルノブ61を上面に有し、その下方に円筒部63が形成される。ダイヤルノブ61は径方向に延びる上面視で略長方形となる凸状部分であって、一方の端部に指針用の窪み61aが形成される。ダイヤルノブ61の外周側を囲むように円環状のフランジ部62が形成される。フランジ部62の下側には、円周方向に連続するように形成されたガイド溝部62aが形成される。ガイド溝部62aと円筒部63の間には、円周方向に複数設けられるスリット62bが配置され、フランジ部62の上下方向に連通する空気の通路を確保している。
図6(2)に示すように、円筒部63の上側寄りには刈刃モータ30への配線を取り出すための配線引出し穴65が形成される。刈刃モータ30は回転軸に対して軸方向に移動するものの、回転方向にはその位置が変わらない。しかしながら、ダイヤル筒部60は回転方向に移動(回転)するため、刈刃モータ30から引き出される配線と配線引出し穴65は相対的な位置が変動する。そこで、配線引出し穴65として周方向に細長い形状の切り欠きと、ダイヤル筒部60の回転により配線に干渉しないようにした。ダイヤル筒部60の下端側は開口部60aとなっており、開口部60aよりもやや上側の側面部には、スチールボール68a〜68c(図5参照)を保持するための半球状の窪み64a〜64cが形成される(但し図6では窪み64cは見えない)。
図7は、モータ筒部70を形成する円筒部71を示す斜視図である。円筒部71は、ダイヤル筒部60の円筒部63よりも外周側に位置するもので、外周部には軸方向に連続する凸状のキー79a〜79cが形成される。キー79a〜79cは円筒部71が本体シャーシ10に対して周方向に相対回転しないようにするための回り止め機構であり、サポート筒部15bの内周側に形成されるキー溝(図示せず)と係合する。円筒部63の内周側(内壁側)には、スチールボール68a〜68c(図5参照)の上側に位置する昇降案内リブ72〜74(図では73,74は見えない)が形成される。ここでは円筒部63より半球分以下だけ径方向外側に突出するスチールボール68a〜68c(図5参照)に、昇降案内リブ72〜74を用いて円筒部71を吊り下げるように構成して、モータ筒部70を保持するように構成した。
図8は図7の円筒部71の内壁面を展開した展開図である。ここではスチールボール68a〜68c(図5参照)を周方向に120度間隔で3つ用いるため、それに対応する昇降案内リブ72〜74も3つ形成される。昇降案内リブ72においてスチールボール68aの位置を点線で例示しており、保持された回転位置にて昇降案内リブ72〜74がスチールボール68a〜68c(図5参照)によって下方向への荷重を受け止める。これにより複数の高さ位置を備えることができ、刈り込み高さが20、30、40、50、60mmの時の位置が、それぞれ91〜95となる。スチールボール68a〜68cが当接する可動範囲(上下方向範囲)は、矢印77で示す範囲となり、この可動範囲がいわゆるカム溝部分に相当する。ここではスチールボール68aの可動範囲77の内側において、上側位置は昇降案内リブ72により制限され、下側位置は図示しないストッパによってモータ筒部70の相対移動が制限されることにより決定される。スチールボールが91の位置(刈り込み高さが20mm時)にあるときは91’の位置まで移動可能であり、スチールボールが93の位置(刈り込み高さが40mm時)にあるときは93’の範囲で移動可能となる。尚、スチールボール位置95の場合(刈り込み高さが60mm時)は、すでにスチールボール68aの可動範囲77の下端位置にあるため、刈刃モータ30は上方向には移動できないことになる。ここで、本体カバー2の前方下端2cは、地面との間に所定の距離Hの隙間を形成して設けられている。刈刃35と地面との距離H1は、スチールボールが91の位置にあるときに小さくなり、スチールボールが95にあるときは大きくなる。また、スチールボールが95にあるときの距離H1は、前方下端2cの距離Hとほぼ同じとなる。従って、刈刃35は、本体カバー2の前方下端2cの地面との距離Hより低い位置から、距離Hよりほぼ同じ位置まで退避可能となっている。
ここで昇降案内リブ72〜74の上側部分には径方向に延びるリブ(例えば74b〜74e)が形成される。これらは基台部21に設けた図示しないクリック機構と係合することにより、ダイヤル筒部60が本体シャーシ10(又は基台部21)に対して不容易に回転しないように保持する。昇降案内リブ72〜74の最高位置(例えば74a)に隣接するように、スチールボールを挿入用の溝75a〜75cが形成される。スチールボールは溝75a〜75cを通して可動範囲77内に位置づけられる。また、昇降案内リブ72〜74の最高位置の下側面は矢印74fのように湾曲状のストッパとされる。さらに、円筒部71の周方向の1カ所には、刈刃モータ30からの配線を引き出すための切り欠き76が形成される。切り欠き76は配線引出し穴65(図6(2)参照)と対応する位置に配置される。以上のような内壁構造とすることによって、円筒部71を合成樹脂の一体成形で製造することが容易となり、分割面を持たずに軽量で剛性の高いモータ筒部70を形成することができた。
図9は刈刃モータ30を最上位置にセットした状態を示す図であり、(1)に示すようにダイヤル筒部60の指針用の窪み61aは、基台部21の刈り込み高さ60(mm)を差している。この際、図9(2)に示すように刈刃モータ30は、最も上側に位置することになり、スチールボール68aの位置は、図8の位置95にある。図示していないが、この位置においてはモータハウジング80の一部が、ダイヤル筒部60の一部に当接することにより、モータ筒部70の上側方向への移動範囲を制限するストッパとしての作用を果たす。つまり、モータハウジング80は図9(2)の状態から上方への移動できない(上方向への可動量0)。
図10は刈刃モータ30を最下位置にセットした状態を示す図であり、(1)に示すようにダイヤル筒部60の指針用の窪み61aは、基台部21の刈り込み高さ20(mm)を差している。この際、図10(2)に示すように刈刃モータ30は、最も下側に位置することになり、スチールボール68cの位置は、図8の位置91に相当する位置にある。図示していないが、この位置においてはモータハウジング80の一部が、ダイヤル筒部60の一部に当接するまでは所定量だけ上方に移動できる(可動量S=40mm)。この移動の状態を示すのが図11である。図11は刈刃モータ30の昇降機構に刈刃から突き上げる力を受けたときの動作を説明するための図であり、(1)は外力を受けていない通常状態の断面図であり、(2)は下側から外力を受けてモータ筒部70が上側に移動した状態の断面図である。
図11(1)において、モータハウジング80の下側への移動は刈刃モータ30の自重で行われる。ここで刈刃35に対する上側の突き上げ力が加わると、(2)に示すようにスチールボール68cとモータ筒部70の係合位置が変わり、昇降案内リブ72がスチールボール68cと離反することにより、容易にモータハウジング80が上方に移動することができる。また、昇降案内リブ72はスチールボール68cの上に乗っているだけの状態なので、モータハウジング80の上方への移動を阻害することがなく、スムーズに移動が可能であり、刈刃35を通じて本体シャーシ10に伝わる外力を効果的に吸収することができる。また、刈刃35に対する上側への突き上げ力が消失すると、刈刃モータ30と刈刃35の自重によってモータハウジング80が下がり、再び図11(1)の状態に戻る。
図11において、円筒部71が外側(外周側)で、ダイヤル筒部60が内側(内周側)に位置させる点、および、円筒部71の内周面とダイヤル筒部60の外周面の間に、スチールボール68a〜68cを介在させるための隙間を有するように構成したことが理解できるであろう。この際、ダイヤル筒部60の外周面にスチールボール68a〜68c用の半球状の窪みを形成し、円筒部71の内周面に昇降案内リブ72〜74を形成したが、この窪みを設ける側と、昇降案内リブを設ける側の関係を逆にしても良い。即ち、ダイヤル筒部60の外周面に昇降案内リブ72〜74を形成して、円筒部71の内周面にスチールボール68a〜68c用の半球状の窪みを形成し、昇降案内リブがスチールボール68a〜68cの下側に位置するようにしても良い。また、スチールボール68a〜68cを用いないで、スチールボール68a〜68cに相当する突起部、又は何らかの凸部を形成して昇降案内リブ72〜74の上面又は下面と当接させるようにしても同等の昇降機構を実現することができる。しかしながら、スチールボールを用いると円筒部71の動きが大変スムーズになるので、これを置き換える場合は十分な摺動性を持たせるように考慮すると良い。
図11を見るとダイヤル筒部60の外壁と、円筒部71の内周面との間の空間は、スチールボール68aの直径の半分程度と十分な距離を設けたが、この距離をさらに詰めるようにしても良い。また、モータカバー82を用いないで、円盤部81の上側に刈刃モータ30をハウジング無しの状態で搭載するようにしても良い。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施例では、モータハウジングの上下方向の可動量Sを0mm(刈込み高さ60mmの時)から最大40mm(刈込み高さ20mmの時)としたが、刈込み高さ60mmの時のストローク量を10mm程度確保して、可動量を10〜50mmとしても良い。また、用いるスチールボールの数を3つでなく、4つ又はそれ以上としても良い。さらに、円筒部71とダイヤル筒部60の間にバネを介在させて、円筒部71を下向きに付勢するように構成しても良い。
1…草刈機、2…本体カバー、2a,2b…フェンダー、2c…(本体カバーの)前方下端、3…開閉カバー、4…ストップスイッチ、5…開口部、10…本体シャーシ、10a…先端部、11a,11b…取付アーム、12a,12b…前輪(従動輪)、13a,13b…後輪(駆動輪)、14…アンダーカバー、15a…延長部分、15b…サポート筒部、16a,16b…モータ、17a,17b,18a…凹部、19a,19b…マグネット、21…基台部、22…容器部、23…蓋部、23a…ヒンジ、24…キーボード、25…ディスプレイ、26…メイン基板、27a〜27c…モータ駆動回路、28…バッテリパック、29…電池ターミナル、30…刈刃モータ、30c…回転軸、32a,32b…軸受、35…刈刃、35a…円盤部、35b…刃、35c…ネジ、37…(蓋の)操作部、41…受電端子、41a…正極端子、41b…負極端子、42…メインスイッチ、45 ,46…ガイドワイヤセンサ、47…リフトセンサ、48…接触センサ、49…傾斜センサ、60…ダイヤル筒部、60a…開口部、61…ダイヤルノブ、62…フランジ部、62a…ガイド溝部、62b…スリット、63…円筒部、64a〜64c…窪み、65…配線引出し穴、67…スライド部材、68a〜68c…スチールボール、70…モータ筒部、71…円筒部、72〜74…昇降案内リブ、75a…溝、76…切り欠き、77…可動範囲、79a〜79c…キー、80…モータハウジング、81…円盤部、81a…貫通穴、82…モータカバー、84…ネジ、200…家屋、210…庭、250…ACアダプタ、260…ケーブル、270…充電ステーション、280…ガイドワイヤ、290…草刈領域、301…草刈機、S…(モータハウジング80の)可動量

Claims (11)

  1. 駆動輪と従動輪によって走行可能とされる本体シャーシと、
    前記本体シャーシに保持されるモータと、
    前記モータにより駆動される回転軸の先端に取り付けられ、地面と略平行な面で回転する刈刃と、
    前記刈刃による刈り込み高さを調整する刈り込み高さ調整機構と、
    前記本体シャーシの上側を覆う本体カバーを有する自走式草刈機において、
    前記刈り込み高さ調整機構は、
    前記本体シャーシ側に形成され下側に開口を有するカップ状のダイヤル筒部と、
    上側に開口を有し、前記刈刃及び前記モータを保持するカップ状のモータ筒部と、を有し、
    前記ダイヤル筒部と前記モータ筒部の径が異なるようにしてそれぞれの筒部分を重ねて配置し、
    前記ダイヤル筒部と前記モータ筒部の重なり部分の一面側に突起部を設け、他面側に係止部を設け、前記突起部と前記係止部の係合によって前記モータ筒部が前記ダイヤル筒部に吊り下がるようにして保持することにより、前記刈刃を持ち上げる力が作用した際に前記モータと共に前記刈刃を上方向に移動可能としたことを特徴とする自走式草刈機。
  2. 前記モータ筒部は、内側に前記モータを収容するものであって、前記モータの回転軸が前記モータ筒部の底面を貫通して下側に延びるように配置されることを特徴とする請求項に記載の自走式草刈機。
  3. 前記係止部は周方向に高さ位置が変わるように斜めに形成され、前記ダイヤル筒部を回転させる事によって前記係止部と前記突起部の係合位置が変わり、
    前記係止部の下側に、前記突起部が移動可能な空間が形成されることを特徴とする請求項に記載の自走式草刈機。
  4. 前記突起部は、前記ダイヤル筒部の外周面に形成された半球状の窪みと、前記窪みに配置されるスチールボールによって形成され、
    前記係止部は、前記モータ筒部の内周面において径方向内側に突出する案内リブであることを特徴とする請求項に記載の自走式草刈機。
  5. 前記窪みと前記スチールボールは、周方向に均等間隔で3つ配置され、
    前記案内リブは、周方向に均等間隔で3つ配置され、内壁側面の周方向に向けて斜めに延びるように形成されることを特徴とする請求項に記載の自走式草刈機。
  6. 前記ダイヤル筒部と前記モータ筒部の周方向の数カ所にて、前記ダイヤル筒部の周方向の回転位置を保持させるクリック機構を設け、
    前記保持された回転位置にて前記案内リブが前記スチールボールによって下方向への荷重を受け止めることを特徴とする請求項に記載の自走式草刈機。
  7. 前記モータ筒部の上側方向への移動範囲を制限するストッパを、前記ダイヤル筒部又は前記本体シャーシ側に設けたことを特徴とする請求項に記載の自走式草刈機。
  8. 前記本体シャーシに対して前記モータ筒部が周方向に回転しないように、回り止め手段を設けたことを特徴とする請求項に記載の自走式草刈機。
  9. 前記刈り込み高さ調整機構は、前記刈刃を前記本体シャーシの前方下端の高さより低い位置に設定可能であり、前記刈刃を持ち上げる力が作用した際には、前記刈刃を前記本体シャーシの前方下端の高さとほぼ等しい位置に移動可能であることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の自走式草刈機。
  10. 駆動輪と従動輪によって走行可能とされる本体シャーシと、
    鉛直方向に回転軸が向くように保持されるモータと、
    前記回転軸の先端に取り付けられ、地面と略平行な面で回転するロータリー式の刈刃と、
    前記モータの上下方向を移動させることによって前記刈刃による刈り込み高さを調整する刈り込み高さ調整機構と、
    前記本体シャーシの上側を覆う本体カバーを有する自走式草刈機において、
    前記刈り込み高さ調整機構は、下側に開口を有するカップ状のダイヤル筒部と、上側に開口を有し前記ダイヤル筒部の円筒部よりも径が大きいカップ状のモータ筒部を有し、
    前記モータ筒部の内側に前記モータを収容し、前記モータ筒部の底面に前記回転軸を貫通させる貫通穴を形成し、
    前記モータ筒部の円筒部の外側に前記ダイヤル筒部の円筒部が重なるように配置し、
    前記モータ筒部は前記本体シャーシに対して前記モータの中心軸を中心に相対回転できないように保持されることを特徴とする自走式草刈機。
  11. 前記ダイヤル筒部の外周面に半球状の窪みを設け、
    前記モータ筒部の内周面において径方向内側に突出する案内リブを設け、
    前記窪みと前記モータ筒部の間にスチールボールを配置し、
    前記刈り込み高さ調整機構は、前記刈刃を持ち上げる力が作用した際に前記モータと前記刈刃を上方向に移動可能としたことを特徴とする請求項10に記載の自走式草刈機。
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