JP6536252B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
交換が可能なように感光体ドラムと現像器はそれぞれユニット化されており(以下、「感光体ユニット」、「現像ユニット」という。)、画像形成装置の装着する前に、感光体ユニットに現像ユニットを組み付けてイメージングユニットを形成した後、装置本体の上下一対のガイドレールに沿って装置手前側から奥側に向けて挿入して装着するようになっているのが一般的である。
ところが、時間の経過と共に、感光体ドラム表面の摩耗が進んでクリーニングブレードとの密着性が増すに連れて、スティックスリップ(摩擦面間に生ずる微視的な摩擦面の付着・滑りの繰り返しによって引き起こされる振動)が発生し、そのため画像が劣化するおそれがある。
ところが、イメージングユニットをその長手方向において全面的に押圧すると、押圧力が強くなり過ぎて、イメージングユニットのハウジングに変形が生じ、これにより、クリーニングブレードの感光体ドラム表面に対する実効当接角が、微妙に変化し、残留トナー拭き残しや、ブレードめくれが発生してしまうという問題が発生するおそれがある。
通常、イメージングユニットは、その感光体ユニット側のハウジングの挿入方向先端部の上側ガイドレールに面した部分に位置決め用の係合突起が設けられ、イメージングユニットの挿入動作の最終段階で、感光体ユニットの底部の先端部が、下側レール上面の挿入方向先端部に設けられた段部によりせり上げられることにより、当該係合突起が、上側ガイドレールに設けられた係合穴に嵌合して、イメージングユニットの先端部の高さと軸方向の位置決めができるように構成されている。
また、感光体ユニットの底部が下側ガイドレールの段部に当接しないまま、係合突起が係合穴に嵌り込んでしまうおそれもあり、その場合には、段部と感光体ユニットの底部が段部から浮いた状態となって高さ方向の位置決めができず、セット不良となるおそれもある。さらに、この場合、制振部材により係合突起の位置でも上方向に向かう付勢力が加えられていることになるので、イメージングユニットを引き出すときに、係合突起が係合穴からスムーズに抜けず、取り外しが困難となる。
また、前記下側ガイドレールの、前記制振部材を配置する箇所は、凹入しており、制振部材の前記下側ガイドレールのガイド面から上方に突出する制振部材の高さが、本来の制振部材の厚みより小さくなるように構成されていることが望ましい。
さらに、上記突起部が係合部に嵌り込んで係合している位置では、ユニットに係る重力の方が、突起部を上方に付勢しようとする制振部材の弾性力より勝っているので、突起部と係合部の係合の解除も容易となり、ユニットの取り外しにもそれほど支障を来さない。
図1は、本実施の形態に係るプリンター10の全体構成を示す図である。
プリンター10は、画像形成部20、給紙部30、定着部40および制御部50を備えており、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてシアン、マゼンタ、イエロー、およびブラック色からなるトナー像を形成し、これらを多重転写してカラーの画像形成を実行する。
画像形成部20は、現像色C〜Kのそれぞれに対応するイメージングユニット21C、21M、21Y、21K、および、露光走査部23、中間転写ベルト25などを備えている。
感光体ユニット24Kは、感光体ドラム22K、帯電器241K、クリーニングブレード242Kなどを備え、現像ユニット26Kは、現像ローラー261K、供給スクリュー262K、攪拌スクリュー263Kなどを備える。
中間転写ベルト25は、無端状のベルトであり、駆動ローラー25aと従動ローラー25bに張架されて矢印A方向に回転駆動される。
感光体ドラム22C〜22Kは、帯電器241C〜241Kにより一定の電位に帯電されている。
感光体ドラム22C〜22K上に形成された静電潜像は、現像ユニット26C〜26Kにより現像されてC〜K色のトナー像となる。
このように各感光体ドラム22C〜22Kに形成された各色のトナー像が中間転写ベルト25上の同じ位置に重ね合わせて1次転写されるように、各静電潜像の形成はそれぞれタイミングをずらして実行される。
一方、給紙部30は、繰り出しローラー32、タイミングローラー対34などを備えており、中間転写ベルト25上のトナー像の移動タイミングに合わせて給紙部30から記録シートSを2次転写位置Tに給送し、2次転写ローラー29により中間転写ベルト25上のトナー像が一括して記録シートS上に2次転写される。
制御部50は、画像形成部20、給紙部30、定着部40などを制御して円滑なコピー動作やプリント動作を実行させる。
以下、本発明の実施の形態に係るイメージングユニットおよびその装着構造について詳しく説明するが、各現像色毎に設けられた4台のイメージングユニット21C〜21Kは、いずれも同様の構成であるため、以降の説明および図面内の符号については、C、M、Y、Kの添え字を省略する。
同図に示すようにイメージングユニット21は、感光体ユニット24と現像ユニット26が一体的に組み合わされてなる。(なお、図2では、現像ユニット26の現像ローラー261(図3参照)は、感光体ユニット24に隠れて見えない。)
感光体ユニット24における符号243は廃トナー排出管であって、内部にスクリュー状の搬送部材2433(図3参照)が配されており、駆動軸2431を回動させることにより、クリーニングブレード242で掻き落とされた感光体ドラム22の残留トナーを手前側の排出口2432から排出し、不図示の廃トナーボックスに回収させるようになっている。
感光体ユニット24のハウジング245の上部リブ246の奥手側(挿入方向先端側)の端部には、上方に突出した係合突起2461が形成されており、挿入完了時に後述の上側ガイドレール101(図6参照)の係合穴1011に嵌り込んで係合するようになっている。
図3は、プリンター10に装着時されたイメージングユニット21の概略横断面図である。
感光体ドラム22と現像ローラー261は、不図示の軸間距離規制部材により軸間距離が規制されており、これにより現像ギャップが規定値に維持されるようになっている。
イメージングユニット21の装着時において、感光体ユニット24のハウジング245の上部リブ246は、上側ガイドレール101に沿って案内され、ハウジング245の底部247は、下側ガイドレール102に沿って案内される。
弾性材料からなる制振部材103が、感光体ユニット24のハウジング245の底部247と下側ガイドレール102との間に介在し、底部247の長手方向における中央の領域において所定の付勢力で底部247に当接しており、これにより感光体ドラム22とクリーニングブレード242とのスティックスリップによる微少な振動を吸収し制振効果を得るようにしている。
なお、制振部材103に使用される弾性材料は、特に限定されないが、圧縮残留歪が小さくて、寸法安定性、加工効率に優れたゴム材料が望ましい。本実施の形態では、「poron(登録商標)」を使用している。
図5は、下側ガイドレール102の制振部材103が取着されている部分の縦断面図である。
同図に示すように、下側ガイドレール102の制振部材103を設置する箇所には凹部1021が形成されており、制振部材103の厚みt1に対して、ガイド面1024からt2だけ(t2<t1)上方に突出するようになっている。
また、制振部材103の上面と下側ガイドレール102のガイド面1024に渡って、斜めの架橋部分1041、1042を形成するようにして樹脂シート104が貼付されている。
なお、制振部材103の下側ガイドレール102への貼付と、樹脂シート104の制振部材103および下側ガイドレール102への貼付は、本実施の形態では両面テープを用いて行うが、これに限らず接着剤を用いても構わない。
まず、イメージングユニット21の先端部を、上側ガイドレール101と下側ガイドレール102の間に挿入し、奥側に向けて押し込む(図6(a))。
上述したように制振部材103が効率的に制振効果を発揮するためには、下側ガイドレール102の長手方向中央に制振部材103を配置することが望ましい。
これを避けるため、本実施の形態では、ハウジング245の底部247の先端部が、段部1022に到るまでに、イメージングユニット21の制振部材103より先端側の部分の自重により、イメージングユニット21が右方向、すなわち段部1022側に傾きを変えるように、制振部材103の取付位置が下側ガイドレール102の長手方向の中央の領域であって真中央よりも少し手前側に設定されている。
感光体ユニット24のハウジング245の底部247の先端部が、段部1022に乗り上げて、係合突起2461が係合穴1011に嵌っている。このとき、ハウジング245の前部248の下部の位置決め用ピン2481が下側ガイドレール102の位置決め穴1023内に嵌ると共に、前部248の上部の位置決め穴2482に上側ガイドレール101の位置決めピン1012が嵌ることにより、イメージングユニット21が下側ガイドレール102のガイド面1024と平行に保たれる。
すなわち、制振部材103の設置位置は、下側ガイドレール102の長手方向の中央の領域であって、ハウジング245の底部247の先端が、段部1022に到達する以前に、イメージングユニット21の、制振部材103より先端側の部分の自重により、段部1022側に傾くような条件を満たす位置であることが、制振部材103による制振効果およびイメージングユニット21の装着性の観点から望ましく、当該条件を満たす位置の中でも、長手方向真中央に一番近い位置に配置するのがより望ましい。
本実施の形態では、制振部材103のイメージングユニット21挿入方向の長さを20mm、下側ガイドレール102の全長が410mm、下側ガイドレール102の手前側端部から段部1022の手前側端部までの距離が、380mmのときに、下側ガイドレール102の手前側端部から制振部材103の手前側端部までの距離を190mmとすることにより、良好な結果が得られた。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態においては、制振部材103の上面と下側ガイドレール102の上面に跨る用に樹脂シート104を貼付することにより、感光体ユニット24のハウジング245の底部247が制振部材103上を滑りやすいようにしたが、制振部材103の少なくとも手前側にテーパー面を設けると共に、制振部材103の表面の摩擦係数が小さくなるような何らかの表面処理を施せばよく、樹脂シート104は必ずしも必須ではない。
この場合には、制振部材103は、下側ガイドレール102の長手方向の中央の領域であって、ハウジング245の底部247の先端が、遅くとも段部1022に到達する以前に、「感光体ユニット24のみの、制振部材103より先端側の部分の自重により」、段部1022側に傾くような位置に配されることになる。
(4)上記実施の形態においては、本発明に係る画像形成装置をタンデム型のプリンターを例として説明したが、少なくとも感光体ユニットを着脱可能に備える画像形成装置であれば、ファクシミリ装置や複写機にも適用でき、また、モノクロの画像形成装置であってもよい。
20 画像形成部
21、21C〜21K イメージングユニット
22、22C〜22K 感光体ドラム
24、24C〜24K 感光体ユニット
26、26C〜26K 現像ユニット
30 給紙部
40 定着部
50 制御部
101 上側ガイドレール
102 下側ガイドレール
103 制振部材
104 樹脂シート
242 クリーニングブレード
245 ハウジング
247 底部
261 現像ローラー
1011 係合穴
1022 段部
1041、1042 架橋部分
2461 係合突起
2471 テーパー部
Claims (3)
- 少なくとも感光体ドラムと当該感光体ドラム表面を清掃するクリーニングブレードを含むユニットが着脱可能な画像形成装置であって、
前記ユニットを装置本体に挿入して装着する際に、当該ユニットを案内する少なくとも上下一対の上側ガイドレールと下側ガイドレールと、
前記下側ガイドレール上面の一部に配され、装着されたユニットの枠体の底部に当接して、画像形成中に生じるユニットの振動を抑制する制振部材と、
前記ユニットに設けられ、挿入方向下流側の端部において上方に突出する突起部と、
前記上側ガイドレールに設けられ、前記ユニットの挿入完了時に前記突起部が嵌り込んで係合するための係合部と、
前記下側ガイドレールに設けられ、前記ユニットの挿入動作の最終段階で前記ユニットの底部の先端部に当接して当該ユニットの先端部をせり上げて、前記突起部を前記係合部に嵌め込ませるせり上げ用段部と、
を備え、
前記制振部材は、
前記下側ガイドレールの長手方向における中央の領域であって、前記ユニットの挿入途中において、当該制振部材に乗り上げたユニットの傾きが、前記ユニットの底部の先端部が前記せり上げ用段部に到達する以前に、当該ユニットの、制振部材より先端側の部分の自重により、当該せり上げ用段部側に変化することができるような位置に配されている
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制振部材のユニット挿入側の上端部と、前記下側ガイドレール上面の、前記制振部材よりユニット挿入方向手前側の部分を斜めに架橋するように、樹脂製のシートが、前記制振部材と前記下側ガイドレールに跨って貼付されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記下側ガイドレールの、前記制振部材を配置する箇所は、凹入しており、制振部材の前記下側ガイドレールのガイド面から上方に突出する制振部材の高さが、本来の制振部材の厚みより小さくなるように構成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
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