JP6536227B2 - 提供金額演算システム - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー消費機器の使用者に対して提供する金銭の額を演算する、提供金額演算システムに関する。
近年、顧客の施設における特定のエネルギー消費機器の使用促進につながるように、顧客に課金されるエネルギーの料金を割り引くエネルギー料金システムが普及している。例えば、特許文献1(特許第4374147号公報)に開示されているエネルギー料金計算システムは、特定のエネルギー消費機器のオン・オフ情報から運転時間を認識し、その運転時間で割引率を決定している。
しかしながら、上記エネルギー料金システムでは、特定のエネルギー消費機器の消費電力が分からないので当該機器のエネルギー消費量に対しての還元値を計算することができない上に、運転時間で割引率が決定されるので、節電を無視して電力を使用した方が還元値の増大になり、近年の省エネルギー指向に逆行している。
本発明の課題は、省エネルギー運転(以下、「省エネ運転」という。)を行ったエネルギー消費機器の使用者に対して、消費電力に見合った額の金銭を還元するための、提供金額演算システムを提供することにある。
本発明の第1観点に係る提供金額演算システムは、エネルギー消費機器の運転情報を、公衆回線を介して遠隔に収集し、エネルギー消費機器の使用者に対して提供する金銭の額を演算する、提供金額演算システムであって、記憶部と、判定部と、演算部とを備えている。記憶部は、予め設定される省エネルギー運転条件(以下、「省エネ運転条件」という。)、及び収集される運転情報を記憶する。判定部は、運転情報に基づいてエネルギー消費機器の運転状態が省エネ運転条件を充足しているか否かを判断する。演算部は、エネルギー消費機器が省エネ運転条件を充足していた運転時間内にエネルギー消費機器によって消費されたと推定される推定電力量に基づいて、エネルギー消費機器の使用者に対する提供金額を演算する。
運転時間で割引率が決まる従来のエネルギー料金システムでは、使えば使うほど割引額が増加するので省エネ指向に逆行する上、消費量の増大で割引対象の料金自体が増大しており、使用者の金銭的負担を増大させている。
これに対し、この提供金額演算システムでは、エネルギー消費機器が省エネ運転条件を充足していた運転時間内にエネルギー消費機器によって消費されたと推定される推定電力量に基づいて、エネルギー消費機器の使用者に対する提供金額を演算するので、省エネ運転によって割引対象となる料金自体が減少し、さらに推定電力量に見合った金銭が還元されるので、省エネ指向に逆行することなく使用者の金銭的負担が軽減される。
なお、ここで使用者とは、エネルギー消費機器のエンドユーザーに限定されるものではなく、例えば、ビルに据え付けられたエネルギー消費機器についてはビルテナントのオーナーが使用者に該当する。
本発明の第2観点に係る提供金額演算システムは、第1観点に係る提供金額演算システムであって、エネルギー消費機器が空調機である。また、判定部は、運転情報から空調機の運転モードが冷房運転モード又は暖房運転モードのいずれであるかを判定する。さらに、判定部は、冷房運転モードにおいては、設定温度が第1所定値以上であるとき、省エネ運転条件を充足していると判定し、暖房運転モードにおいては、設定温度が第2所定値以下であるとき、省エネ運転条件を充足していると判定する。
この提供金額演算システムでは、冷房運転及び暖房運転ともに室内温度と外気温度との差が大きいときにエネルギー消費量が増大することに鑑みて、室内温度と外気温度との差が大幅に縮まる方向に室内温度が設定されていることを省エネ運転条件とすることによって、空調機使用者の室内温度設定に基づく省エネ努力が金銭として還元される。
本発明の第3観点に係る提供金額演算システムは、第1観点に係る提供金額演算システムであって、エネルギー消費機器が空調機である。判定部は、運転情報から空調機の風量設定値を把握する。さらに、判定部は、風量設定値が許容最小値から許容最大値までの設定範囲のうち許容最小値から設定範囲の中間値までの区間内にあるとき、省エネ運転条件を充足していると判定する。
この提供金額演算システムでは、風量が小さいほど消費電力は下がるので、空調機使用者の風量設定に基づく省エネ努力が金銭として還元される。
本発明の第4観点に係る提供金額演算システムは、第1観点に係る提供金額演算システムであって、エネルギー消費機器が空調機である。判定部は、運転情報から空調機の通年エネルギー消費効率(APF)を把握し、通年エネルギー消費効率(APF)が第3所定値以上であるとき、省エネ運転条件を充足していると判定する。
この提供金額演算システムでは、APFの高い空調機は省エネ性能に優れるので、APFの高い空調機を選択する使用者の省エネへの積極性が金銭として還元される。
本発明の第5観点に係る提供金額演算システムは、第1観点に係る提供金額演算システムであって、エネルギー消費機器が空調機である。運転情報には、空調機が据え付けられている地域名が含まれている。記憶部は、室外温度から通年エネルギー消費効率(APF)を算出するためのAPF算出条件を記憶している。演算部は、その地域名に該当する領域の気象データに基づいて室外温度を把握し、室外温度からAPF算出条件に基づいて空調機の通年エネルギー消費効率(APF)を演算する。さらに、判定部は、通年エネルギー消費効率(APF)が第3所定値以上であるとき、省エネ運転条件を充足していると判定する。
この提供金額演算システムでは、消費電力を実測できない空調機に対してもAPFを求めることができるので、当該システムの効果を享受できる対象を広げることができ、次期空調機としてAPFの高い空調機への買い替えを促進することができる。
本発明の第6観点に係る提供金額演算システムは、第1観点から第5観点のいずれか1つに係る提供金額演算システムであって、記憶部が、省エネ運転条件の充足実施度合いに対して付与する省エネルギー評価係数をさらに記憶している。演算部は、推定電力量に対する電力料金の一部に省エネルギー評価係数を乗じて提供金額を演算する。
この提供金額演算システムでは、省エネへの取り組みの程度が還元される金銭で差別化されるので、省エネへの取り組み、省エネ空調機への買い替えを促進することができる。
本発明の第1観点に係る提供金額演算システムでは、エネルギー消費機器が省エネ運転条件を充足していた運転時間内にエネルギー消費機器によって消費されたと推定される推定電力量に基づいて、エネルギー消費機器の使用者に対する提供金額を演算するので、省エネ運転によって割引対象となる料金自体が減少し、さらに推定電力量に見合った金銭が還元されるので、省エネ指向に逆行することなく使用者の金銭的負担が軽減される。
本発明の第2観点に係る提供金額演算システムでは、冷房運転及び暖房運転ともに室内温度と外気温度との差が大きいときにエネルギー消費量が増大することに鑑みて、室内温度と外気温度との差が大幅に縮まる方向に室内温度が設定されていることを省エネ運転条件とすることによって、空調機使用者の室内温度設定に基づく省エネ努力が金銭として還元される。
本発明の第3観点に係る提供金額演算システムでは、風量が小さいほど消費電力は下がるので、空調機使用者の風量設定に基づく省エネ努力が金銭として還元される。
本発明の第4観点に係る提供金額演算システムでは、APFの高い空調機は省エネ性能に優れるので、APFの高い空調機を選択する使用者の省エネへの積極性が金銭として還元される。
本発明の第5観点に係る提供金額演算システムでは、消費電力を実測できない空調機に対してもAPFを求めることができるので、当該システムの効果を享受できる対象を広げることができ、次期空調機としてAPFの高い空調機への買い替えを促進することができる。
本発明の第6観点に係る提供金額演算システムでは、省エネへの取り組みの程度が還元される金銭で差別化されるので、省エネへの取り組み、省エネ空調機への買い替えを促進することができる。
本発明の一実施形態に係る提供金額演算システムの構成を示すブロック図。 空調機の制御系のブロック図。 提供金額演算システムの動作フローチャート。 記憶部に記憶されている省エネ運転条件の内容を示す表。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)概要
図1は、本発明の一実施形態に係る提供金額演算システム100の構成を示すブロック図である。図1において、提供金額演算システム100では、クラウドサーバ50が通信ネットワーク6を介して、顧客のエネルギー消費機器10と接続され、これらエネルギー消費機器10との間でエネルギー消費機器10の運転情報の通信を行う。
通信ネットワーク6は、特定小電力無線やPHSトランシーバモードやブルートゥース(登録商標)等の無線回線を利用してエネルギー消費機器10と無線通信を行う集中制御局や、その集中制御局とエネルギー消費機器10との通信を行うための公衆PHS回線、携帯電話回線、固定電話回線、パケット通信回線等の公衆回線等により構成されている。
クラウドサーバ50は、エネルギー消費機器10の運転情報から省エネ運転の実施期間、及び省エネ運転の実施期間中の消費電力を推定し、さらにエネルギー消費機器10の使用者に還元すべき提供金額を演算する。
発電ベンチャー60は、自社発電エネルギーを電力会社に売電して得た利益を原資にして、クラウドサーバ50で演算した提供金額を、金銭又は金銭に代わる態様で、そのエネルギー消費機器10の使用者に還元する。
なお、ここで、エネルギー消費機器の使用者とは、電気料金を支払っている電力の消費者をいう。例えば、一般家屋においては、エネルギー消費機器の所有者であって、実際にそのエネルギー消費機器を使用し、電気料金を支払っている家主が使用者となる。
一方、テナント(借家人)に空間を貸し出すテナントビルについては、電力会社がテナントごとに契約してテナントごとに電気料金が支払われている場合と、ビル所有者がビルの電気料金を一括払いしている場合とに分類される。前者の場合、エネルギー消費機器の使用者は、電気料金を支払っているテナントである。
これに対し、後者の場合は、ビルの電気料金(基本料金)が最大需要電力によって決定されているため、たとえテナント側がエネルギー消費機器の使用者であっても、テナントごとに電気使用量を計量することは困難である。
また、各テナントの電気使用量を計量する子メータを利用することも考えられるが、子メータはあくまでもテナントビル等で一括して電力会社に支払っている電気料金を各テナントや居住者に電気使用量に応じて配分するために用いられる電気メータである。それゆえ、如何に配分するかは、ビル所有者及びテナント側との契約で取り決められるものである。同様に、ビル所有者に還元された金銭の額を如何に配分するかも、ビル所有者及びテナント間の個別の取り決めに委ねることになる。
したがって、テナントビルに据え付けられたエネルギー消費機器については、電気料金を支払っているビル所有者がエネルギー消費機器の使用者と考えるのが妥当である。
(2)詳細構成
以下、エネルギー消費機器10、クラウドサーバ50及び発電ベンチャー60について説明する。
(2−1)エネルギー消費機器10
本実施形態では、エネルギー消費機器10として、電力量を遠隔操作のインフラを使ってクラウドサーバ50側から計測することができる空調機A11、空調機B13、及び空調機C15を例に、説明する。なお、各空調機は同じ構成であるので、空調機A11を対象に説明する。また、空調機A11、空調機B13、及び空調機C15をまとめて指す場合は、エネルギー消費機器10と言う。
図2は、空調機A11の制御系のブロック図である。図2において、空調機A11は、プリント基板11pを有している。プリント基板11pは、電気回路をプリントした基板であり、それぞれ通信部11aと、制御部11bと、記憶部11cとを有している。
(2−1−1)通信部11a
通信部11aは、通信ネットワーク6に対するインタフェースであり、制御部11bの命令に従って通信ネットワーク6に信号を送信し、或いは通信ネットワーク6から信号を受信し、その旨を表す信号を制御部11bに送る。
(2−1−2)制御部11b
制御部11bは、空調機A11に関する運転情報を通信部11aを介して通信ネットワーク6に伝送する。具体的には、制御部11bは、運転情報として、製品機種コード、運転モード、設定温度、風量等を通信部11aを介して通信ネットワークに伝送する。
(2−1−3)記憶部11c
記憶部11cは、例えば、EEPROMであり、各プリント基板11p固有のシリアル番号、製品機種コード、機番を記憶している。
(2−2)クラウドサーバ50
クラウドサーバ50は、記憶部51と、判定部53と、演算部55と、通信部57と、制御部59とを含んでいる。
(2−2−1)記憶部51
記憶部51は、クラウドサーバ50の各部間のデータ、クラウドサーバ50とエネルギー消費機器10との間で通信された運転情報、及び予め設定される省エネ運転条件を記憶する。
(2−2−2)判定部53
判定部53は、上記運転情報に基づいてエネルギー消費機器10の運転状態が予め設定される省エネ運転条件を充足しているか否かを判断する。
(2−2−3)演算部55
演算部55は、エネルギー消費機器10が省エネ運転条件を充足していた運転時間内にエネルギー消費機器10によって消費されたと推定される推定電力量を演算する。さらに、その推定電力量に基づいて、エネルギー消費機器10の使用者に対する提供金額を演算する。
エネルギー消費機器10の推定電力量、及び提供金額は、使用者ごとに特定可能なID番号等に関連付けて記憶部51に格納される。
本実施形態では、エネルギー消費機器10である空調機A11、空調機B13、及び空調機C15それぞれが消費する電力量については、遠隔操作のインフラを使ってクラウドサーバ50側から計測することができるので、所定間隔ごとにクラウドサーバ50側で積算して、消費した電力量を把握することができる。
(2−2−4)通信部57
通信部57はクラウドサーバ50の各部間、及びクラウドサーバ50とエネルギー消費機器10との間の運転情報の通信に用いられる。
(2−2−5)制御部59
制御部59は、通信部57を制御してエネルギー消費機器10から送信された運転情報を受信し、且つその運転情報に基づきクラウドサーバ50の各部の動作を制御する。
(2−3)発電ベンチャー60
発電ベンチャー60は、自社発電(マイクロ水力発電等)を固定価格買取制度(以下、FITという。)によって売電し、売電収入を「設備費回収」と「電力需要者への還元金(提供金額)」の原資としている。
例えば、発電ベンチャー60の発電原価が10円/kWh、電力会社へのFIT価格が28円/kWhの場合、差額18円/kWh×発電量が発電ベンチャー60の収益となる。
発電ベンチャー60は、空調機A11等の運転情報を、遠隔操作(スマートアプリ)のインフラ経由でクラウドサーバ50側に集計させ、エネルギー消費機器10が省エネ運転中に消費したと推定される電力量を演算させ、さらにその推定電力量に基づいてエネルギー消費機器10の使用者に還元すべき金銭の額(提供金額)とを演算させる。
還元率は、例えば、使用者が電力会社から電力を24円/kWhで購入している場合、その半分の12円/kWhに設定してもよい。また、所定の時期ごとに、発電ベンチャー60から使用者に対して、商品券或いはポイントで還元してもよい。
また、発電ベンチャー60は、還元対象を、例えば被災地におけるエネルギー消費機器10の使用者に限定することもできる。
(3)動作
図3は、提供金額演算システム100の動作フローチャートである。以下、図3を参照しながら、その動作を説明する。
クラウドサーバ50の制御部59は、ステップS1において、発電ベンチャー60から入力された運転情報受信期間、運転情報受信間隔を設定する。例えば[運転情報受信期間、運転情報受信間隔]=[Mヶ月、L分間]のように設定される。
次に、制御部59は、ステップS2において、タイマーで経過時間tの計測を開始し、ステップS3に進む。
次に、制御部59は、ステップS3において、エネルギー消費機器10が通信部11aを介して遠隔操作のインフラ経由で送信した運転情報を、通信部57を介して同じく遠隔操作のインフラ経由で受信する。
次に、制御部59は、ステップS4において、先に受信した運転情報から、エネルギー消費機器10の運転が記憶部51に予め記憶されている省エネ運転条件を充足するか否かを、判定部53を介して判定する。
図4は、記憶部51に記憶されている省エネ運転条件の内容を示す表である。図4において、記憶部51には、時期毎に設定された省エネ運転条件である[運転モード、設定温度、風量]が記憶されている。
判定部53は、夏季の場合、エネルギー消費機器10の運転情報から[運転モード、設定温度、風量]が[冷房運転、28℃以上、自動或いはMタップ以下]であると認識すれば、「省エネ運転条件を充足する」と判定しステップS5へ進む。
同様に、判定部53は、冬季の場合、エネルギー消費機器10の運転情報から[運転モード、設定温度、風量]が[暖房運転、20℃以下、自動或いはMタップ以下]であると認識すれば、「省エネ運転条件を充足する」と判定し、ステップS5へ進む。
ここで、風量がMタップ以下とは、風量固定の場合に選択可能な風量として小さいほうからLタップ、MLタップ、Mタップ、MHタップ、及びHタップの5段階が予め準備されており、その5段階の中間に相当するのがMタップである。もちろん、それ以下、それ以上のタップ数を有する空調機であっても、中間に相当するタップをMタップとする。
なお、判定部53が、エネルギー消費機器10の運転情報から「省エネ運転条件を充足する」と判定することができなかったときは、ステップS6へジャンプする。
次に、制御部59は、ステップS5において、演算部55を介して運転情報受信間隔に相当する省エネ運転時間中にエネルギー消費機器10によって消費されたと推定される推定電力量を演算し、さらにその推定電力量に基づいてエネルギー消費機器10の使用者に対する提供金額を演算し、先の演算値に積算していく。
次に、制御部59は、ステップS6において、経過時間tが運転情報受信期間に相当する所定時間tsに到達したか否か判定し、経過時間tが所定時間tsに到達したと判断したときはステップS7に進み、経過時間tが所定時間tsに到達していないと判断したときはステップS3に戻る。
次に、制御部59は、ステップS7において、通信部57を介して「提供金額」を発電ベンチャー60に通知(送信)する。
次に、制御部59は、ステップS8において、発電ベンチャー60からの運転情報受信解除指令の有無を判定し、運転情報受信解除指令が有ったときは制御を終了し、運転情報受信解除指令がない場合は、ステップS2に戻る。
上記の構成によって、遠隔操作によってエネルギー消費機器10が省エネ運転条件を充足しているか否かを判定することができる。その結果、発電ベンチャー60は、クラウドサーバ50を介してエネルギー消費機器10の省エネ運転中の推定電力量、及びそれに基づく提供金額を把握することができ、エネルギー消費機器10の使用者に対して上記提供金額を還元することができる。
(4)特徴
(4−1)
提供金額演算システム100では、エネルギー消費機器10が省エネ運転条件を充足していた運転時間内にエネルギー消費機器10によって消費されたと推定される推定電力量に基づいて、エネルギー消費機器10の使用者に対する提供金額を演算するので、省エネ運転によって割引対象となる料金自体が減少し、さらに推定電力量に見合った金銭が還元されるので、省エネルギー指向に逆行することなく使用者の金銭的負担が軽減される。
(4−2)
提供金額演算システム100では、冷房運転及び暖房運転ともに室内温度と外気温度との差が大きいときにエネルギー消費量が増大することに鑑みて、室内温度と外気温度との差が大幅に縮まる方向に室内温度が設定されていることを省エネ運転条件とすることによって、具体的には、夏季の室内設定温度を28℃以上、冬季の室内設定温度を20℃以下とすることによって、エネルギー消費機器10である空調機の使用者の室内温度設定に基づく省エネ努力が金銭として還元される。
(4−3)
同様に、風量設定が風量自動、又は固定風量の場合には風量設定値がMタップ以下であることを省エネ運転条件とすることによって、風量が小さいほど消費電力は下がるので、空調機使用者の風量設定に基づく省エネ努力が金銭として還元される。
(5)変形例
上記実施形態では、省エネ運転条件を充足するか否かを[運転モード、設定温度、風量]によって判定しているが、これに限定されるものではない。
(5−1)第1変形例:他の省エネ運転条件
例えば、省エネ性能の高い空調機を使用している場合、省エネ運転を行っていると考えられる。そこで、通年エネルギー消費効率(以下、APFという。)の高い空調機は省エネ性能に優れるので、APFの高い空調機を選択する使用者の省エネへの積極性が金銭として還元されるようにしてもよい。APFについては、例えば日本冷凍空調工業会のホームページなどで説明されているので、ここでは詳細な説明を省略する。
近年、全ての空調機にAPFが規定されており、省エネ性能をAPFで客観的に把握することができるので、空調機から送信される運転情報に定格能力とAPFを包含させておくことができる。
それによって、クラウドサーバ50側が図3のステップS4において、例えば定格能力がXkWクラスの場合、「APF≧Y」を省エネ運転条件としてもよい。
そして、クラウドサーバ50は、ステップS5において運転情報から電力量を推定し、それに基づいて還元すべき提供金額を演算することができる。
第1変形例によれば、APFの高い空調機を選択する使用者の省エネへの積極性が金銭として還元されるので、省エネ対応機種の普及が促進され、さらに省エネが進む。
(5−2)第2変形例:他の省エネ運転条件
空調機が遠隔操作で運転情報を送信できる仕様ではなく、固定情報とオン・オフ情報のみ送信することができる普及機である場合、クラウドサーバ50側では、先ずは省エネ機種と認定した上で、固定情報と外気温とから消費電力を求め、積算し、電力量を推定する。
図3のフローチャートに当て嵌めて説明すると、クラウドサーバ50は、ステップS3において空調機の運転情報を受信するが、その情報には空調機のAPF、据付場所、及びその時点でのオン・オフ情報が含まれている。
ステップS4では、第1変形例と同様、定格能力がXkWクラスの場合、「APT値≧Y」の省エネ運転条件を充足しているか否かを判定する。
そして、ステップS5において、空調機の据付場所が属するエリアの外気温を気象庁から取得し、予め記憶部51に記憶されているAPF算出条件を用いて、その外気温における空調機の消費電力を求め、積算して推定電力量を演算し、それに基づいて還元すべき提供金額を演算する。
第2変形例によれば、消費電力を実測できない空調機に対してもAPF算出条件と外気温とから消費電力を求めることができるので、当該システムの効果を享受できる対象を広げることができ、次期空調機としてAPFの高い空調機への買い替えを促進することができる。
(5−3)第3変形例:還元率の考え方
上記実施形態では、還元率の考え方として、「使用者が電力会社から電力を24円/kWhで購入している場合、その半分の12円/kWhに設定する」こと、或いは「所定の時期ごとに、発電ベンチャー60から使用者に対して、商品券或いはポイントで還元する」ことを提案した。
例えば、売電収入Q(円)、推定電力量P(kWh)、基本レートR(12円/kWh)、全需要者数nとしたとき、上記実施形態における提供金額Mは、
M=Q×P×R/Σ(Qn×Pn×R)・・・[1]
となる。
しかし、この第3変形例では、クラウドサーバ50の記憶部51が、省エネ運転条件の充足実施度合いに対して付与する省エネルギー評価係数を記憶しておき、演算部55が、推定電力量に対する電力料金の一部に省エネルギー評価係数を乗じて提供金額を演算する。
具体的には、上記実施形態における提供金額に、省エネルギー評価係数として、省エネ運転加算係数C1及びAPF加算係数C2をさらに乗じた金額を第3変形例における提供金額とする。
省エネ運転加算係数C1とは、夏季においては[冷房運転、28℃以上、自動或いはMタップ以下]、冬季においては[暖房運転、20℃以下、自動或いはMタップ以下]という特定省エネ運転条件で運転させていた空調機の使用者を優遇するための掛け率である。
また、APF加算係数C2とは、上記の特定省エネ運転条件を充足するか否かに関係なく、APFの高い空調機の使用者を優遇するために掛け率である。
したがって、第3変形例における提供金額Mは、
M=Q×P×R×C1×C2/Σ(Qn×Pn×R×C1×C2)・・・[2]
となる。
[2]式では、分子、分母ともに省エネ運転加算係数C1及びAPF加算係数C2が含まれているので、[1]式よりも大きくなり得るのかという疑問が生じる。
しかしながら、現実には分母は、特定省エネ運転条件で運転を行わない空調機(この場合、C1=1)の使用者、及び省エネルギー評価基準がAPFに統一される前の空調機(この場合、C2=1)の使用者への提供金額を含んでいるので、[2]式で求めた提供金額Mは、[1]式で求めた提供金額Mよりも大きくなる。
それゆえ、仮に、特定省エネ運転条件で運転させていた空調機の使用者に対してC1=1.5、APFの高い空調機の使用者にC2=1.5が与えられれば、相応の金銭的メリットを享受することができる。したがって、第3変形例によれば、省エネへの取り組みの程度が還元される金銭で差別化されるので、省エネへの取り組み、省エネ空調機への買い替えを促進することができる。
(6)その他
(6−1)
エネルギー消費機器10のメーカーが発電ベンチャー60であることが好ましい。なぜなら、本発明の提供金額演算システム100は、遠隔監視のインフラを持つことが前提としており、各メーカーのエネルギー消費機器毎に異なるインフラを持つとなると、使用者側に機器登録等の操作を強いることになり兼ねない。
しかし、エネルギー消費機器10のメーカーが発電ベンチャー60である場合、エネルギー消費機器10の詳細がクラウドサーバ50側で自動的に検出することができるので、使用者側に機器登録等の面倒な操作を強いることがない。
(6−2)
上記実施形態では、クラウドサーバ50が、空調機の運転情報から省エネ運転条件を充足するか否かの判断に必要な情報を抽出しているが、将来、空調機に「省エネ運転モード」を持つようになれば、「省エネ運転モード」の選択を省エネ運転条件とすることができ、クラウドサーバ50側の判定が容易になる。
(6−3)
使用者への金銭の還元方法として、金銭の授受以外に電気料金の割引、エネルギー消費機器10の新規購入時の割引、ランニングコストの補填、機器のリースといった態様を採ることができる。
(6−4)
本発明の提供金額演算システム100は、従来のデマンドレスポンスのような電力供給側からのリクエストがあって電力需要者に節電を要請するものとは異なり、機器使用者側の「省エネ制御で多くの金銭の還元を得たい」というニーズにより成立する。
また、エネルギー消費機器10のメーカーとその使用者側の双方にメリットがあるので、自社のエネルギー消費機器10と使用者とを永く結びつける効果を奏する。
本発明の提供金額演算システム100を構成するエネルギー消費機器10としては、空調機に限らず、ヒートポンプ式給湯機、太陽光発電システムを対象とすることができる。
11 空調機
13 空調機
15 空調機
51 記憶部
53 判定部
55 演算部
100 提供金額演算システム
特許第4374147号公報

Claims (6)

  1. エネルギー消費機器の運転情報を、公衆回線を介して遠隔に収集し、前記エネルギー消費機器の使用者に対して提供する金銭の額を演算する、提供金額演算システムであって、
    予め設定される省エネルギー運転条件、及び収集される前記運転情報を記憶する記憶部(51)と、
    前記運転情報に基づいて前記エネルギー消費機器の運転状態が前記省エネルギー運転条件を充足しているか否かを判断する判定部(53)と、
    前記エネルギー消費機器が前記省エネルギー運転条件を充足していた運転時間内に前記エネルギー消費機器によって消費されたと推定される推定電力量に基づいて、前記エネルギー消費機器の使用者に対する提供金額を演算する演算部(55)と、
    を備える、
    提供金額演算システム(100)。
  2. 前記エネルギー消費機器が空調機(11,13,15)であって、
    前記判定部(53)は、前記運転情報から前記空調機(11,13,15)の運転モードが冷房運転モード又は暖房運転モードのいずれであるかを判定し、
    さらに、前記判定部(53)は、
    冷房運転モードにおいては、設定温度が第1所定値以上であるとき、前記省エネルギー運転条件を充足していると判定し、
    暖房運転モードにおいては、設定温度が第2所定値以下であるとき、前記省エネルギー運転条件を充足していると判定する、
    請求項1に記載の提供金額演算システム(100)。
  3. 前記エネルギー消費機器が空調機(11,13,15)であって、
    前記判定部(53)は、前記運転情報から前記空調機(11,13,15)の風量設定値を把握し、
    さらに、前記判定部(53)は、前記風量設定値が許容最小値から許容最大値までの設定範囲のうち前記許容最小値から前記設定範囲の中間値までの区間内にあるとき、前記省エネルギー運転条件を充足していると判定する、
    請求項1に記載の提供金額演算システム(100)。
  4. 前記エネルギー消費機器が空調機(11,13,15)であって、
    前記判定部(53)は、前記運転情報から前記空調機(11,13,15)の通年エネルギー消費効率(APF)を把握し、前記通年エネルギー消費効率(APF)が第3所定値以上であるとき、前記省エネルギー運転条件を充足していると判定する、
    請求項1に記載の提供金額演算システム(100)。
  5. 前記エネルギー消費機器が空調機(11,13,15)であって、
    前記運転情報には、前記空調機(11,13,15)が据え付けられている地域名が含まれ、
    前記記憶部(51)は、室外温度から通年エネルギー消費効率(APF)を算出するためのAPF算出条件を記憶し、
    前記演算部(55)は、前記地域名に該当する領域の気象データに基づいて前記室外温度を把握し、前記室外温度から前記APF算出条件に基づいて前記空調機の通年エネルギー消費効率(APF)を演算し、
    さらに、前記判定部(53)は、前記通年エネルギー消費効率(APF)が第3所定値以上であるとき、前記省エネルギー運転条件を充足していると判定する、
    請求項1に記載の提供金額演算システム(100)。
  6. 前記記憶部(51)は、前記省エネルギー運転条件の充足実施度合いに対して付与する省エネルギー評価係数をさらに記憶し、
    前記演算部(55)は、前記推定電力量に対する電力料金の一部に前記省エネルギー評価係数を乗じて前記提供金額を演算する、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の提供金額演算システム(100)。
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