図1は、本発明におけるコンテンツの受信装置および配信装置の実施例に関するシステム全体を示すブロックであり、テレビとテレビ局を含む動画コンテンツデータ鑑賞システムを構成している。テレビ2は、デジタル放送電波4によってテレビ局5からの通常デジタル放送動画コンテンツを受信する放送受信部6を有する。テレビ2は、さらにインターネット8を経由してサーバ型テレビ局9から動画コンテンツデータの供給を受けるコンピュータ10を有する。コンピュータ10は制御部12、記憶部14、および入出力部16を有している。入出力部16はインターネット8を経由してサーバ型テレビ局9のデータベース32が保管している動画コンテンツデータの供給を受けるための通信部の役割を持っている。記憶部14は制御部12を動作させるためのプログラムを記憶するとともに、サーバ型テレビ局9から入出力部16を介してダウンロードされた動画コンテンツデータなどのデータ記憶も行う。この記憶部14は、ハードディスクを有する大容量のものであり、相当数の動画コンテンツデータを記憶することが可能である。
入出力部16は、さらにリモコン18からの赤外線信号20を受信するリモコン受信部22からの操作信号を入力し、制御部12に所定のコンピュータ動作を行わせる。リモコン18はテレビの電源オンオフ、放送チャンネル切換操作、音量調節操作などを行う。また、リモコン18はテレビ画面26と連携するGUIによって、テレビ画面26に表示される各種ボタンの操作やテレビ画面26に表示される一覧からの選択操作などを行う。リモコン受信部22が受信する操作信号は、必要に応じて放送受信部6にも直接伝えられる。放送受信部6は上記のように通常のテレビ局5からデジタル放送電波4を受信しているが、リモコン受信部18からの操作信号に基づいて放送チャンネルの選局等を行う。
表示制御部24は放送受信部6からの信号に基づいて、放送受信部6からの通常デジタル放送動画コンテンツをテレビ画面26に表示する。表示制御部24はさらにコンピュータ10の制御部12の制御を受け、入出力部16を経由して表示記憶部28から出力されるコンピュータ表示信号をテレビ画面26に表示する。このコンピュータ表示信号は、リモコン18と共同するGUI表示として通常デジタル放送動画コンテンツの表示の一部に重畳してテレビ画面26に表示される。また、操作メニューや番組表等のように、テレビ画面26に表示されるものがすべて表示記憶部28からのコンピュータ表示信号である場合もある。なお、放送受信部6が受信したデジタル放送動画コンテンツはコンピュータ10の入出力部16にも送られ、リモコン18の操作により「録画」として記憶部14に記憶することが可能である。
一方、インターネット8を経由してサーバ型テレビ局9から供給され、記憶部14に記憶された動画コンテンツデータは、制御部12の制御により動画データに変換され、入出力部16を経由して表示記憶部28から出力される。そして、表示制御部24が制御部12の制御により放送受信部6からの動画データに代えて表示記憶部28からの動画データを選択した時は、サーバ型テレビ局9からインターネット8を経由して供給された動画コンテンツデータがテレビ画面26に表示されることになる。なお、この場合、ストリーミングによりインターネット8を経由して供給されるオンデマンドまたはライブの動画コンテンツデータをリアルタイムでテレビ画面26に表示することもできる。ストリーミングによりインターネット8を経由して供給され、テレビ画面26でリアルタイムに表示可能な動画コンテンツとしては、以上のものの他、サーバ型テレビ局9が独自にスケジューリングする番組表に基づいて配信する動画コンテンツデータもある。
このようにして本発明の実施例である図1のテレビ2は、デジタル放送電波4によってテレビ局5からの受信する通常デジタル放送動画コンテンツおよびインターネット8を経由してサーバ型テレビ局9からダウンロードされた動画コンテンツデータのいずれもが鑑賞できるようになっている。本発明の実施例は、さらに、通常デジタル放送電波による動画コンテンツとインターネット経由でダウンロードされた動画コンテンツデータとの選択が可能であるだけでなく、これらを結合した鑑賞が可能となっているものである。その詳細は以下のフローチャートに基づいて説明する。なお、このような機能の達成のためには、サーバ型テレビ局9の放送局制御部30も関与しているが、その詳細については後述する。
テレビ画面26で観賞可能な動画コンテンツとしては、上記のようなテレビ局5からの通常デジタル放送動画コンテンツおよびサーバ型テレビ局9からダウンロードされる動画コンテンツデータの他、インターネット8を経由してストリーミングによって供給されるリアルタイム放送動画コンテンツがある。このようなストリーミングによるリアルタイム放送動画コンテンツについても、これがテレビ局5からの放送に準じてサーバ型テレビ局9からインターネット経由で番組表に従って定常的に供給される環境が整っている場合には、そのような動画コンテンツをダウンロードするためのURLも放送チャンネルの一つと考えるものとする。
1のコンピュータ10における制御部12の動作を示す基本フローチャートであり、テレビ2が電源コンセントに接続されることによりスタートする。まずステップS2では、電源オン操作がなされたかどうかがチェックされ、その検出がなければステップS2のチェックを繰り返して電源オン操作を待つ。ここで「電源オン操作」とはいわゆるメインスイッチをオンする操作などを想定し、使用者としてテレビ2の電源を日常的にオンオフすると認識している操作を広義に意味している。通常、このような「電源オン操作」は、リモコン18の操作を受け付けるためにテレビ2を常時待機状態に置くための電源スイッチがオンになっている状態においてリモコン18のメインスイッチをオンする場合等に相当する。従って、本明細書の記載における「電源オン」および「電源オフ」は、テレビ2を待機状態にするかどうかを切換える電源スイッチのオンオフに狭義に限定して解釈すべきものではなく、リモコン等のメインスイッチのオンオフ等をも含む広義のものとして理解すべきである。
さて、ステップSで電源オン操作が検出されるとステップS4に進み、テレビ2が電源コンセントに接続されてから後に電源をオフした履歴が記憶部14に記録されているかどうかをチェックする。そして電源オフ履歴があればステップS6に進み、前回電源をオフした際の直前状態の記録を呼び出す。
次いでステップS8では、呼出した直前状態が放送観賞状態であるかどうかチェックし、該当すればステップS10に進んで、オフ直前の放送チャンネルを呼び出す。これは、前回電源をオフした際に観賞していたチャンネルが次の電源オンの際にも最も関心の高い「チャンネル」であると看做しての処理である。なお、このチャンネルには、上記のようにインターネット8経由で入出力部16に入力されるストリーミングによるリアルタイム放送をダウンロードするためのURLも含まれるものとする。このような場合に対応するため、次のステップS11でコンピュータ10をインターネット8に常時接続状態する。
次いでステップS12に進み、動画コンテンツ表示を開始するための指示が表示制御部に出される。この場合、ステップS10で呼び出されたチャンネルにおいて現在放送されている動画コンテンツの表示が開始される。図1には簡単のため制御線を図示していないが、上記の機能のため、放送受信部6はおよび入出力部は、それぞれ表示すべきチャンネルの動画コンテンツを表示制御部24に出力するため、制御部12の制御を受けている。
一方、ステップS8において直前状態が放送でなければステップS14に進み、記憶部14の動画コンテンツデータの再生が中断中の状態で電源がオフされたのかどうかをチェックする。そして該当すればステップS16に進み、直前の電源オフにおいて再生を中断した動画コンテンツデータの録画情報を呼び出す。そしてステップS18でその動画コンテンツデータの再生を中断した際の停止箇所からの再開を指示する。この後ステップS12に移行し、動画コンテンツ表示を開始する指示を表示制御部に出す。これによって再生を中断した動画コンテンツデータの停止箇所からの再生が再開することになる。この動作はステップS2において検出された電源オン操作に続いて自動的に行われるため、使用者は再生を中断して電源をオフしていた場合、電源をオンするだけで停止箇所からの動画コンテンツ鑑賞を継続することができる。
これに対し、ステップS14において再生中断中でなかった場合は、再生を終了して電源をオフしたことを意味するので、次に電源をオンしたときに再生を再開すべき動画コンテンツデータは存在しない。従ってステップS10に進み、動画コンテンツデータ再生直前に観賞して電源オフした放送チャンネルを呼出してステップS12に進む。また、ステップS4において電源オフ履歴がなかった場合は、ステップS20に進み、予め定められたチャンネルを設定してステップS12に移行する。これはステップS20においてなんらかのチャンネルを設定しておかないとステップS12で表示を開始すべきチャンネルが不定となってしまうからである。なお、ステップS20で設定されるべき所定放送チャンネルは通常放送チャンネルであり、任意に選んでおくこともできるし、このような選択がなければデフォルトのチャンネルが採用される。
ステップS12で動画コンテンツ表示開始指示が行われると、その動画コンテンツの表示を維持したままステップS22に進みチャンネル切換操作があったかどうかチェックする。そして該当すればステップS24のチャンネル切換処理を行いステップS26に移行する。ステップS24のチャンネル切換は、通常放送観賞から記憶部14に記憶されている動画コンテンツ再生への切換も含む。ステップS24のチャンネル切換処理については後述する。一方、ステップS22でチャンネル切換操作が検出されなければ直接ステップS26に移行する。
ステップS26では、現在表示されている動画コンテンツを任意箇所から観賞するための操作が行われたかどうかチェックする。この任意箇所からの観賞とは動画コンテンツ冒頭からの観賞も含まれる。そしてこのような任意箇所観賞操作が検出された時はステップS28に進み操作によって選ばれた任意箇所観賞処理を行う。任意箇所観賞操作は、主にテレビ局5からの通常デジタル放送動画やサーバ型テレビ局9からのストリーミングによるリアルタイム放送が、電源オンまたはチャンネル切換によって、テレビ画面26に表示されたときに行われるものである。つまり、特に観賞する動画コンテンツのあてなしにテレビ2の電源をオンするかチャンネルを切換えることで遭遇した放送途中の動画コンテンツに興味を覚え、これを今すぐ任意箇所から見たいと思った時に任意箇所観賞操作が行われることを想定している。ステップS28の任意箇所観賞処理の詳細は後述する。
ステップS26で任意箇所観賞操作が検出されなかったときはステップS30に移行し、録画操作が行われたかどうかチェックする。そしてこのような録画処理が検出された時はステップS32に進み録画処理を行う。ステップS30の録画処理では、録画操作を行った時点からの動画コンテンツの録画ではなく、通常はその動画コンテンツの冒頭から終了までの全内容が録画される。ステップS32の録画処理の詳細についても後述する。録画処理も、主に通常デジタル放送動画やストリーミングによるリアルタイム放送が、電源オンまたはチャンネル切換によって、テレビ画面26に表示されたときに行われるものである。つまり、特に観賞する動画コンテンツのあてなしにテレビ2の電源をオンするかチャンネルを切換えることで遭遇した放送途中の動画コンテンツに興味を覚え、これを録画しておいて後で冒頭から見たいと思った時に録画操作が行われることを想定している。
ステップS30で録画操作が検出されなかった時はステップS34に移行し、電源オフ操作が行われたかどうかチェックする。そして操作が検出されるとステップS36に進み、録画管理処理を行う。その内容については後述する。そしてステップS38に進み、電源オフ操作の直前の状態を記憶した上で電源オフを実行し、ステップS2に戻る。このステップS38における直前状態の記憶処理により、上記のステップS4からステップS10およびステップS14からステップS18における各種のチェックや処理が可能となる。
一方、ステップS34で電源オフ操作が検出されない場合はステップS22に戻る。そしてステップS26における任意箇所観賞操作、ステップS30における録画操作、およびステップS34における電源オフ操作が検出されない限り、ステップS22からステップS34を繰り返し、チャンネル切換操作や任意箇所観賞操作、並びに録画操作に備える。そしてこれらの操作がなければ、その時点における動画コンテンツの表示が継続される。
なお、ステップS38からステップS2に戻ると、次の電源オン操作を待つためにステップS2を繰り返す動作に入り、ステップS2で電源オン操作が検出されると、上記のようなステップS4以下の動作に入る。なお、ステップS28の任意箇所観賞処理およびステップS32の録画処理はそれぞれその中に図2のフローチャートに戻るための処理を含んでいる。その詳細についても後述する。
図3は、図2のステップS24におけるチャンネル切換処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、ステップS42でコンピュータ10がインターネット8に接続済みかどうかチェックする。そして接続済みでなければステップS44に進んでコンピュータ10をインターネット8に常時接続状態とし、ステップS46に移行する。これによって、チャンネル接続処理においてインターネット接続が必要となる状況に即対応できるようにする。一方、ステップS42で既にネット接続済みであることが検出されると直接ステップS46に移行する。
ステップS46では、図2のステップS22で検出したチャンネル切換操作が通常放送チャンネル選択であったかどうかがチェックされ、該当すればステップS48に進んで選択されたチャンネルを指定し、ステップS50に移行する。ステップS50では、その動画コンテンツの表示開始指示を指示してフローを終了する。この場合は、選択された通常放送チャンネルの放送の表示が開始されるが、見かけ上は通常のテレビでチャンネルを切換えたのと同じ動作となる。
一方、図2のステップS22で検出したチャンネル切換操作が通常放送チャンネル選択であることがステップS46で検出されなかった場合は、ステップS52に移行する。ステップS52では、検出したチャンネル切換操作がサーバ型テレビ局9の選択であったかどうかがチェックされ、該当すればステップS54に進んで選択されたサーバ型テレビ局9のURLを指定する。このURLはサーバ型テレビ局9において予め準備されている番組を直接指定するURLとする。そしてステップS56でそのURLにおいてライブ番組をストリーミング配信中かどうかチェックする。ステップS56でライブストリーミング配信中であることが検出されるとステップS58に進み、配信されているライブストリーミングの開始を指示してステップS50に移行し、フローを終了する。この場合、ステップS50では、ライブストリーミング配信されている動画コンテンツの現時点の映像からの表示が開始される。これも、見かけ上は通常のテレビで生放送を見る場合と同様の動作となる。
また、ステップS54で指定されたURLがライブストリーミング配信中のものに該当しないことがステップS56で検出されたときは、ステップS60に移行する。ステップS60では、指定されたURLで準備されている動画コンテンツの冒頭からの再生を指示してステップS50に移行し、フローを終了する。この場合、ステップS50では、いつチャンネルを切換えても、動画コンテンツが冒頭から再生されることになり、その意味では録画再生と似た動作となるが、操作者が選んだ動画コンテンツではなく指定されたURL側においてお仕着せで準備されている動画コンテンツが表示開始される点では、番組編成表に基づいて行われる通常の放送と似ている。
チャンネル切換操作がサーバ型テレビ局9の選択であることがステップS52で検出されなかった場合は、図2のステップS22で検出したチャンネル切換え操作が、記憶部14の録画情報による動画コンテンツを指定して呼出す操作であったことを意味する。従って、この場合は、ステップS62に移行し、録画情報呼出処理を行う。その詳細は後述する。次いでステップS64では、呼出された録画情報が再生中断中の動画コンテンツデータであるかどうかチェックする。そして該当すればステップS66に進んでその動画コンテンツデータの再生を中断した際の停止箇所からの再生を指示してステップS50に移行し、フローを終了する。この場合は、チャンネル切換操作を行うだけで、前回再生を中断した動画コンテンツデータの再生中断箇所からの再生が自動的に再開する。
これに対し、ステップS64において再生中断中であることが検出されなかった場合は、ステップS68に移行する。そして呼出した録画情報の動画コンテンツデータ冒頭からの再生を指示してステップS50に移行し、フローを終了する。この場合は、チャンネル切換操作を行うだけで、呼出した録画情報の動画コンテンツデータ冒頭からの再生が自動的に開始される。これは見かけ上、ステップS60からステップS50に移行した場合と似ている。
図4は、図2のステップS28における任意箇所鑑賞処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、ステップS72でコンピュータ10がインターネット8に接続済みかどうかチェックする。そして接続済みでなければステップS74に進んでコンピュータ10をインターネット8に常時接続状態とし、ステップS76に移行する。これによって、任意箇所観賞処理においてインターネット接続が必要となる状況に即対応できるようにする。一方、ステップS72で既にネット接続済みであることが検出されると直接ステップS76に移行する。
ステップS76では、図2のステップS26で検出した任意箇所鑑賞操作が録画済コンテンツ再生中に行われたかどうかがチェックされ、該当すればステップS78に進んで録画済再生箇所選択処理が行われる。これは通常の録画済コンテンツの再生における再生箇所選択処理と同様のものであり、例えば画面を早送りしたり、飛ばしたり、またはチャプター分けされている動画コンテンツにおいて再生するチャプターの選択を可能にしたりする処理である。そしてこの処理により再生箇所の選択が終わるとステップS80に移行し、選択された箇所からの動画コンテンツ表示開始を指示してフローを終了する。この機能は通常のビデオレコーダやDVDレコーダと同様のものである。
一方、図2のステップS26で検出された任意箇所鑑賞操作が録画済コンテンツ再生中に行われたものに該当することがステップS76において検出されなかったときは、ステップS82に移行し、図2のステップS26で検出された任意箇所鑑賞操作が通常放送チャンネル選択中に行われたものかどうかがチェックされる。そして、該当するときはステップS84に進み、選択されている通常放送チャンネルで放送されている動画コンテンツに対応する動画コンテンツデータを配信するURLを指定する。さらにステップS86では、その動画コンテンツデータがストリーミング配信可能なものであるかどうかをチェックし、該当すればステップS88に進む。
ステップS88では、指定されたURLにおいてストリーミング配信可能な動画コンテンツを選択可能な再生開始パケット単位でテレビ画面26に表示開始し、そのうちの一つを選択する操作を促す。そしてこの表示を継続したままステップS90に移行し、リモコン18とテレビ画面26とのGUIによってパケット選択操作が行われたかどうかチェックする。この結果パケット選択操作が検出されればステップS92に進み、選択箇所のパケットを呼出してダウンロードし、ステップS80に移行し、フローを終了する。この場合は、選択されたパケットがダウンロードされ次第、その箇所からのストリーミング再生が始まる。これによって、通常放送チャンネルを選択してそのとき関心を持った動画コンテンツについて任意の箇所からの鑑賞を行うことが可能となる。
一方、ステップS90でパケット選択操作が検出されなかったときはステップS94に移行し、ステップS88での再生開始パケット選択表示を開始してから所定時間経過したかどうかをチェックする。そして未だ所定時間の経過がなければステップS88に戻る。この結果、再生開始パケット選択表示が継続され、以後、ステップS94で所定時間の経過が検出されない限り、ステップS88、ステップS90およびステップS94を繰り返してパケット選択操作を待つ。この繰り返しの中においてステップS90でパケット選択操作が検出されたときの動作は既に述べたとおりである。
一方、ステップS94で所定時間の経過が検出されたときはステップS96に進み、動画コンテンツ冒頭のパケットを自動的に選択してダウンロードしてステップS80に移行し、フローを終了する。この場合も、選択された冒頭パケットがダウンロードされ次第、ストリーミング再生が始まる。これによって、通常放送チャンネルを選択してそのとき関心を持った動画コンテンツがあるとき、リモコン18によって任意箇所鑑賞操作を行えば、以後何もしなくても、自動的にその動画コンテンツについて番組の冒頭からの鑑賞を行うことができる。
図5は、図2のステップS32における録画処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、ステップS102でコンピュータ10がインターネット8に接続済みかどうかチェックする。そして接続済みでなければステップS104に進んでコンピュータ10をインターネット8に常時接続状態とし、ステップS106に移行する。これによって、録画処理においてインターネット接続が必要となる状況に即対応できるようにする。一方、ステップS102で既にネット接続済みであることが検出されると直接ステップS106に移行する。
ステップS106では、図2のステップS30で検出された録画操作が通常放送チャンネル選択中に行われたものかどうかがチェックされる。そして、該当するときはステップS108に進み、選択されている通常放送チャンネルで放送されている動画コンテンツに対応する動画コンテンツデータを配信するURLを指定する。さらにステップS110では、その動画コンテンツデータがストリーミング配信可能なものであるかどうかをチェックし、該当すればステップS112に進む。
一方、図2のステップS30で検出された録画操作が通常放送チャンネル選択中に行われたものであることがステップS106で検出されなかった場合は、直ちにステップS112に進む。録画操作は、録画情報の再生中には行われることはないので、ステップSから直接ステップS112に進む場合というのは、録画操作がサーバ型テレビ局9からのストリーミング配信中に行われた場合に相当する。従って、このような場合も、ステップS110において録画対象がストリーミング配信可能な動画コンテンツデータであることが確認された場合と同様にして、ステップS112に進むよう構成されている。
ステップ112では、録画対象のストリーミング配信可能な動画コンテンツデータの配信可能期限を確認し、その期限が管理可能であるかどうかチェックする。そして動画コンテンツデータが期限管理可能であればステップS118に進む。ここで、「期限管理可能」とは、サーバ型テレビ局9においてURLによって指定される動画コンテンツデータを配信する期限を保証しており、かつその期限までに充分余裕がある場合(例えば期限満了まで一週間以上ある場合)を意味する。
ステップS112で期限管理可能データであることが確認された場合はステップS118に進み、その動画コンテンツデータを冒頭からダウンロードするためのURLを録画リストに記録する。さらにステップS120でそのURLを管理対象に追加してフローを終了する。このように、録画対象の動画コンテンツデータがストリーミング配信可能なものであってその配信期限が管理可能であるときは、録画操作を行っても実際には動画コンテンツデータのダウンロードを行わず、「再生」時に直ちにその動画コンテンツデータを呼出すためのURLの記録と、配信期限管理の手続きのみを行うことで「録画」とする。このような「録画」処理を行った動画コンテンツデータの「再生」の詳細については後述する。
一方、ステップS110で録画対象の動画コンテンツデータがストリーミング配信可能であることが検出できないときはステップS122に進み、直ちに全データをダウンロードする処理を行う。そして、ダウンロード処理が完了するとステップS124に進んでこの動画コンテンツデータのURLを管理対象から除去してフローを終了する。同様に、ストリーミング配信可能な動画コンテンツデータであってもその期限管理が可能であることがステップS112で検出できない場合はす122に移行して直ちに全データをダウンロードするとともに、ステップS124でこの動画コンテンツデータのURLを管理対象から除去する。
図6は、図2のステップS16または、図3のステップS62における録画情報呼出処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートするとステップS132で再生のために呼出された録画情報の動画コンテンツデータが全てダウンロード済で記憶部14に記憶されているかどうかがチェックされる。そして全データダウンロード済であればステップS134に進み、ダウンロード済の動画コンテンツデータを記憶部14から呼出す。次いでステップS136に進み、呼出した動画コンテンツデータに関する再生中断記録があるかどうかをチェックし、中断記録があればステップS138に進んで停止箇所よりのデータ伸長を準備し、フローを終了する。一方、ステップS136で再生中断記録が検出されなければステップS140に進み、動画コンテンツ冒頭よりのデータ伸長を準備して、フローを終了する。
ステップS132で全データダウンロード済であることが検出されない場合はステップS142に移行し、「録画」した動画コンテンツデータのURL情報を録画リストより呼び出す。このURLはサーバ型テレビ局9だけでなく「録画」した動画コンテンツデータも直接指定する情報である。次いで、ステップS144に進み、指定した動画コンテンツデータに関する再生中断記録があるかどうかをチェックし、中断記録があればステップS146に進んで停止箇所のパケットを特定するURLをさらに呼出してフローを終了する。一方、ステップS144で再生中断記録がなければ、ステップS148に進んで動画コンテンツデータの冒頭パケットを特定するURLをさらに呼出してフローを終了する。
以上説明したステップS138、ステップS140、ステップS146およびステップS148は、それぞれ次のステップで必要なデータや情報の準備に該当するものであり、これらのデータや情報は、図2のステップS18や図3のステップS66またはステップS68における再生指示に用いられる。なお、ステップS146およびステップS148において扱われているパケット特定URLは、図3のステップS58やステップS60および図4のステップS92やステップS96でも用いられるものである。
図7は、図2のステップS36における録画管理処理の詳細を示すフローチャートである。このフローチャートは、図5のステップS118で録画リストに記録された動画コンテンツの録画管理を行うものであり、フローがスタートすると、まずステップS152で録画リストに記録された動画コンテンツがあるかどうかチェックする。そして記録があればステップS154に進み、記録された全URLに順次アクセスして期限管理データに変更がないかチェックし、変更があれば録画リストのデータを更新する。
そして、ステップS156において、現在の日付と録画リストの期限管理期限日付とを比較して期限管理限界に達しているURLがあるかどうかチェックする。ここで、「期限管理限界」とは、そのURLに対応する動画コンテンツデータの配信保証期限満了が所定日数(例えば一週間)前に迫り、ダウンロードの機会を失うと鑑賞が不可能となってしまう恐れがある場合を意味する。そのようなURLがある場合は、ステップS158に進み、その中でもっとも保証期限の満了が近い最優先のURLを選定する。そしてステップS160で全データダウンロード処理を行うとともに、ダウンロード処理が完了するとステップS162に進んでこの動画コンテンツデータのURLを管理対象から除去してステップS156に戻る。
ステップS156では、さらに期限管理限界のURLがあるかどうかチェックし、あればステップS158に進んで、以下、期限管理限界のURLがある限りステップS156からステップS162を繰り返す。一方、ステップS156で期限管理限界のURL検出されない場合は、ただちにフローを終了する。なお、ステップS152で録画リストに記録されているURLがない場合も、直ちにフローを終了する。
図8は、以上のような制御部12の機能と連携するサーバ型テレビ局9の放送局制御部30における機能の一部を示すフローチャートであり、通常のテレビ局5との連携や配信する動画コンテンツの期限管理に関するものである。なお、放送局制御部30については、詳細な図示は省略するが、狭義の中央制御機能だけでなく、通信機能等、サーバとして必要な周辺諸機能も包含しているものとする。フローは放送局制御部30の立ち上げによりスタートし、ステップS172で新動画コンテンツデータがアップロードされたかどうかチェックする。ここで「新動画コンテンツデータ」とは通常のテレビ局5からデジタル放送電波4で放送される動画コンテンツと同一内容の動画コンテンツデータを意味するものとする。
そして、そのような動画コンテンツデータのアップロードがあったことがステップS172で検出されるとステップS174に進み、通常テレビ局から放送される動画コンテンツとの対応関係を示すデータをアップロードされた動画コンテンツに付与する。そしてステップS176でその保管期限データを付与してステップS178に移行する。なお、ステップS172で新動画コンテンツデータのアップロードが検出されなければ直接ステップS178に移行する。
ステップS178では、予めスケジュールされた「番組表」に従ってストリーミング配信予定時刻が到来した動画コンテンツがあるかどうかがチェックされる。そして該当するものがあればその動画コンテンツに定時配信URLを付与してステップS182に移行する。なお、ステップS178で該当する動画コンテンツがなければ直接ステップS182に移行する。ステップS178で付与されたURLがストリーミング配信予定時間枠内にテレビ2によって「チャンネル選択」されると、「チャンネル選択」が行われた時刻に対応するパケットからのその動画コンテンツの配信が自動的に開始する。従って、テレビ2側からは通常のテレビ局5からの放送を受信するのと同様の感覚でサーバ型テレビ局9からのストリーミング動画配信を受けることができる。つまり、その動画コンテンツのストリーミング配信開始時刻に「チャンネル選択」すれば、動画コンテンツの冒頭からの鑑賞が可能となり、ストリーミング配信予定時間枠内の途中から「チャンネル選択」すれば、動画コンテンツの途中からの鑑賞が可能となる。
ステップS182では、予めスケジュールされた「番組表」に従って予めURLが付与されている所定のライブストリーミング配信を開始する時刻となったかどうかがチェックされる。そして該当するものがあればステップS184に進んでライブ撮影される画像情報をストリーミングデータとするとともにそのストリーミング配信を開始する処理が行われる。そして、このようにして作成されたライブストリーミングデータの保管期限データを付与してステップS188に移行する。なお、ステップS182で該当する動画コンテンツがなければ直接ステップS188に移行する。ライブストリーミング動画コンテンツの配信のために予め付与されたURLがステップS184で開始されたライブストリーミング配信予定時間枠内にテレビ2によって「チャンネル選択」されると、「チャンネル選択」が行われた時刻に対応するパケットからのその動画コンテンツの配信が自動的に開始する。
従って、テレビ2側からは通常のテレビ局5からのライブ放送を受信するのと同様の感覚でサーバ型テレビ局9からのストリーミング動画配信を受けることができる。つまり、その動画コンテンツのライブストリーミング配信開始時刻に「チャンネル選択」すれば、動画コンテンツの冒頭からのライブ鑑賞が可能となり、ストリーミング配信予定時間枠内の途中から「チャンネル選択」すれば、動画コンテンツの途中からのライブ鑑賞が可能となる。なお、このようなライブストリーミング動画コンテンツデータはステップS186で付与される保管期限満了までサーバ型テレビ局9で保管されるので、ライブストリーミング配信を見逃したとしても、その鑑賞は可能である。具体的には、保管されたライブストリーミング動画コンテンツデータがその後「再放送」として「番組表」にスケジューリングされれば、ステップS178およびステップS180の機能により後日鑑賞できる。また、「番組表」にスケジューリングされなくても保管期限までは後述するアーカイブ機能により鑑賞可能である。
ステップS188では、「番組表」に従ったストリーミング配信が完了した動画コンテンツがあるかどうかがチェックされる。そして該当するものがあればステップS190に進み、アーカイブ動画コンテンツとしてのURLが付与してステップS192に移行する。一方、ステップS188で該当するコンテンツがなければ直接ステップS192に移行する。アーカイブURLが付与された動画コンテンツは、「番組表」ではスケジューリングされず、アーカイブリストからのオンデマンドによる選択や検索による抽出によりこのURLを指定したとき、または、図4から図6の機能のいずれかによりURLが呼出されたときに鑑賞可能となる動画コンテンツである。
ステップS192では、保管期限が満了した動画コンテンツがあるかどうかがチェックされ、該当するものがあればステップS194でその動画コンテンツをサーバ型テレビ局9のアーカイブから削除する。そして、ステップS196に進み、削除した動画コンテンツに付与されていたURLを削除してステップS198に移行する。一方、ステップS192で該当する動画コンテンツがなければ直接ステップS198に移行する。
ステップS198では、サーバ型テレビ局の定期メンテナンス予定期日が到来したかどうかチェックし、期日が到来していればメンテナンスのためにフローを終了する。一方、期日が到来していなければステップS172に戻り、以下期日が到来しない限りステップS172からステップS198を繰り返して種々の状況変換に対応し、動画コンテンツの管理を継続する。
以上説明した本発明の種々の特徴は上記の実施例に限らず、広く適用することが可能である。例えば、上記図5から図8において説明したコンテンツデータの期限管理およびそのダウンロード管理の特徴は、動画コンテンツデータに関する実施に限るものではなく、静止画コンテンツデータやテキストコンテンツデータに関しても広く適用可能である。具体的には、インターネットを通じたパソコンによる種々のデータ取得において、これらのコンテンツの保管期限が確認できたときは、そのデータそのもののダウンロードを保留し、いわゆるブックマーク等、そのデータへの再アクセスを容易にする情報のみを記憶しておくとともに、コンテンツの保管期限が確認できないとき、または保管期限の満了が近づいたときに自動的にそのコンテンツのデータ自体のダウンロード実行を行うよう構成することができる。これによって、無用なダウンロードを省略することができるとともに、ブックマークしておいたコンテンツに再アクセスしたとき既にそのコンテンツが削除されていたりするような事態に対処することができる。