JP6532263B2 - 液体燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貯液タンクに貯留されている燃料を車両等の供給対象に供給する燃料供給装置に係り、供給対象に供給する燃料中に水が混入しているか否かを判別する水混入検出機能を備えた燃料供給装置に関する。
燃料供給装置の一種として、ガソリンスタンド等の給油所に設置され、給油ノズルの筒先を車両等の給油口に挿入し、ガソリン,軽油等といった燃料を車両等の燃料タンクに補給する給油装置が知られている。給油装置は、地下タンク(貯液タンク)から配管を介してポンプで汲み上げた燃料を、給油ホース、及び給油ホース先端に設けられた給油ノズルからなる給油系統を介して、供給対象である車両等へ供給する構成になっている。
このような給油装置を含む燃料供給装置の中には、燃料供給経路中の燃料に混入している水の量を検出する水検出器を備え、その検出出力に基づき供給対象に供給する燃料中に混入している水を検出した場合は、その旨を報知する水混入検出機能を備えた燃料供給装置がある。
例えば、特許文献1には、燃料供給経路の下方に設けられた水溜部に、水と燃料との中間の比重を有し、水溜部における水と燃料との境界面の変位に応動して変位するフロートを備えた水検出機構が配備され、燃料よりも比重の大きい水が水溜部に留まり、水溜部に貯留された水が所定量以上になってフロートが所定高さ位置まで上昇したことが検知されたときには、供給対象に供給する燃料中に水が異常に混入していることを判別し、その旨を報知する技術が示されている。
実公昭61−38645号公報
ところで、給油装置をはじめとする燃料供給装置において、燃料が供給対象に供給されるため、燃料供給経路中を流れている場合には、燃料に混入している水は、燃料との比重の違いから燃料供給経路の下方に溜まることなく、燃料中に拡散(分散)されている状態で燃料供給経路中を流れる傾向がある。
特許文献1に記載されている燃料供給装置では、燃料供給経路の下方に水溜部が設けられているので、燃料が燃料供給経路中を流れている場合には、燃料に混入している水も流れてしまい、水溜部に水が溜まらない可能性があり、その結果、燃料中の水を検知できないといったことが生じる。
また、燃料供給経路中を流れている燃料中の水を検知するため、燃料供給経路中の流路屈曲部若しくは流路湾曲部といった燃料の流れが変化する箇所に水検出器を設けることが検討されている。この構成では、水は燃料よりも密度(比重)が大きいという性質を有しているので、供給対象に供給する燃料が配管系のエルボ部分からなる水検出器の検出流路を流通する際、燃料中に拡散(分散)している水は、検出流路内の上方域よりも下方域、特に屈曲部の下方底部を流通し易く、エルボ部分の流入側と直交し、かつエルボ部分の流出側の屈曲部の下方角部(水溜部)に滞留することになる。したがって、この水溜部に設けられた水検出器により水溜部に滞留した水を検出することで、流れている燃料中の水を検出することができる。ここでは、水検出器により流出側の屈曲部の下方角部(水溜部)に滞留した水(水クラスター)を検知することができる。
しかしながら、上述した水混入検出機能を備えた燃料供給装置では、次のような問題点があることがわかった。
上述した水検出器を備えた水混入検出機能の構成を、ノズルからの燃料の吐出流量が標準的な吐出流量(例えば、40L/min)よりも高く設定された高吐出型(例えば、90L/min)の燃料供給装置に適用した場合、吐出流量を高吐出にすると、水検出器の検出流路(エルボ部分)を流れる燃料の流速は標準的な吐出流量の燃料供給装置の場合よりもより速くなるので、燃料が検出流路(エルボ部分)を高吐出流量で流通する間、その燃料中に拡散(分散)している水クラスターの流速も速くなり、水は検出流路内の下方域、特に屈曲部の下方角部に滞留せず、検出流路内の上方域や屈曲部の上方角部を通過して燃料供給経路の下流へと流れてしまう傾向がある。これにより、燃料中に混入している水を検出することが困難となってしまう。
そのため、上述した水検出器を用いた水混入検出機能を高吐出型の燃料供給装置にそのまま適用しようとすると、ノズルからの燃料の吐出流量を高吐出にした場合、検出流路を流通する燃料の流速が速くなるので、燃料中に混入した水の流速も速くなり、燃料中に混入している水が水検出器の水貯留部内に貯留されにくく、水貯留部内に貯留されている水をセンサで検出するのが難しくなる、という問題点があった。
本発明は、上述した問題点を鑑みなされたものであって、例えば高吐出型の燃料供給装置といった、水検出器の検出流路を流通する燃料の流速が速くなる燃料供給装置であっても、貯液タンク若しくは配管の腐食や亀裂等に起因して供給対象に供給する燃料中に水が混入してしまった場合には、その燃料中への水の混入を高精度にかつ安定的に検出することができる燃料供給装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料供給装置は上記した課題を解決するために、貯液タンクから供給対象に燃料を供給する燃料供給経路と、燃料供給経路に設けられ、貯液タンク内の燃料を燃料供給経路の先端のノズルに向けて送液する送液機器と、燃料供給経路に設けられ、燃料供給経路を介して供給対象に供給される燃料中に混入している水の量を、当該燃料が流通する検出流路途中の流路屈曲部若しくは流路湾曲部に設けたセンサによって検出する水検出器と、水検出器の検出出力に基づいて、燃料供給経路を介して供給対象に供給される燃料中への水の混入が有るか否かを検出する水混入検出部とを備えている燃料供給装置であって、燃料供給経路に設けられ、貯液タンク内からノズルに向けて送液される燃料の供給流量を調整する流量調整機器と、水混入検出部による、供給対象に供給される燃料中への水の混入が有るか否かの検出に先立って、貯液タンク内からノズルに向けて送液される燃料の供給流量が通常の供給流量よりも一時的に低くなるように、流量調整機器を作動制御する流量調整制御部とを備えていることを特徴とする。
本発明に係る燃料供給装置によれば、供給対象に供給される燃料中への水の混入が有るか否かの検出に先立って、貯液タンク内からノズルに向けて送液される燃料の供給流量が通常の供給流量よりも一時的に低くなるように構成したので、その水の混入の有無の検出中においては、燃料中の水の流速も一時的に低くなり、流路屈曲部若しくは流路湾曲部に水が滞留し、流路屈曲部若しくは流路湾曲部に貯留されている水を水検出器により高精度にかつ安定的に検出できる。
上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る燃料供給装置の一実施形態としての高吐出型の給油装置の一実施例の概略構成図である。 図1に示した水検出器の一実施例の構成を模式的に示した概略構成図である。 図1に示した給油装置に備えられた、水検出器及び水混入検出部を含んで構成された水混入検出システムの模式図である。 燃料の供給流量が高吐出状態ではない場合の、水検出器の検出流路における燃料の流通状態を模式的に表した図である。 燃料の供給流量が高吐出状態である場合の、水が混入した燃料が検出流路を流通している状態を、模式的に表した図である。 水混入時の異常時対策処理を含む、制御装置が給油装置の稼働時に行う給油作業処理の一実施例のフローチャートである。 水混入判定処理を含む、水混入検出処理の一実施例のフローチャートである。 図7に示したステップS13で開始する水混入判定処理の一実施例を示したフローチャートである。 図8に示した水混入判定処理における給油中監視タイミングの確認(ステップS21)の変形例を示したフローチャートである。 本発明に係る燃料供給装置の別の実施形態としての1ポンプ2メーター型の給油装置の概略構成図である。 図8に示した水混入判定処理における高流量(高流速)への設定変更(ステップS15,S25)の変形例を示したフローチャートである。
本発明に係る燃料供給装置の一実施の形態について、ガソリンスタンド等の給油所に設置され、給油ノズルの筒先を車両等の給油口に挿入し、ガソリン,軽油といった燃料を車両等の燃料タンクに補給する給油装置を例に説明する。なお、本発明に係る燃料供給装置は、給油装置に限られるものではなく、供給対象に、ガソリン,軽油以外の液体燃料や液化ガスを供給する燃料供給装置も含まれる。
まず、本実施の形態に係る燃料供給装置として、地上設置式の高吐出型の給油装置を例に、その構成について図面を参照しながら説明する。なお、本実施例に係る高吐出型の給油装置は、通常の標準吐出型の給油装置との間で、例えば給油ノズル,給油ホース,ポンプ等といった所定の構成機器自体の構成が吐出流量の相違に応じて変更されているだけで、給油装置としての装置構成自体には変わりないので、その構成の説明に当たっては、これら構成機器自体の構成の相違については、その説明を省略する。
図1は、本発明に係る燃料供給装置の一実施形態としての高吐出型の給油装置の一実施例の概略構成図である。
本実施例に係る高吐出型の給油装置1は、装置本体2内に、ポンプユニット11,ポンプモータ12,流量計13,流量制御弁14,水検出器50等の機器や、装置各部を制御する制御装置30が収納されている一方、装置本体2からは、先端に給油ノズル17が接続された給油ホース16が導出された構造になっている。
ポンプユニット11は、吸込口及び吐出口を有するケーシング内に、ストレーナ,ポンプ,気液分離装置,フィルタ,逆止弁等が収容された構成になっている。ポンプユニット11は、吸込口が地下配管41を介して地下タンク42内と連通され、吐出口が流量計13の流入口と連通されている。ポンプユニット11は、ポンプモータ12の駆動によりポンプユニット11のポンプが駆動されることによって、送液機器として、地下タンク42内に貯留されている燃料を吸込口からストレーナを介して吸い込み、気液分離装置で気体富化液を分離した後、フィルタ及び逆止弁を介して、吐出口から吐出する。なお、気液分離装置で分離された気体富化液は、ケーシング内の気体分離室において気体が分離され、分離された気体はケーシング外に排出される一方、気体が分離された燃料は、ポンプの吸込側に戻される。
流量計13は、流入口がポンプユニット11の吐出口に連通され、流出口が流量制御弁14に連通され、ポンプユニット11から給油ホース16及び給油ノズル17に向けて送液された燃料液量を計測する。流量計13には、流量発信器15が付設され、流量発信器15からは、単位流量毎の燃料液体の流れに比例した流量パルスが出力される。
流量制御弁14は、ポンプユニット11と給油ホース16との間の送液路に設けられ、流量調整機器として、ポンプユニット11から流量計13を介して給油ホース16及び給油ノズル17に向けて送液される燃料の供給流量(流速,吐出量)を調整する。流量制御弁15は、駆動制御信号に基づいて、少なくとも小流量及び大流量の2段階で流量調整可能に構成されている。流量制御弁15には、例えば、可変絞り弁や弁開度が調整可能な開閉弁、或いは開閉弁を備えたバイパス流路を有する流量調整機構ユニット等が使用可能である。本実施例では、流量制御弁15として、小流量及び大流量の2段階で流量調整可能な多段絞り弁を使用されているが、例えば弁開度が調整可能な開閉弁等を使用することで燃料の供給/遮断も行い得るようにし、例えば安全弁やプリセット給油における定量弁を兼ねるようにすることも可能である。また、図示の例では、流量制御弁15は、流量計13の流出口側の送液路に配置した構成としたが、ポンプユニット11の吐出口と流量計13の流入口との間の送液路に配置してもよい。
給油装置本体2から導出された給油ホース16先端の給油ノズル17は、操作レバーの操作に応動してノズル本体内の弁が開閉される。また、給油ノズル17には、ノズル筒先を供給対象の給油口に保持し、操作レバーを弁開操作状態にしてレバーフックに掛止しておけば、操作レバーの閉弁操作によらずとも、燃料液面がノズル筒先に到達すれば弁が自動閉弁される自動閉弁機構が備えられている。
給油ノズル17は、待機時(非作業時)は、装置本体2の筐体面に設けられたノズル収納部18に掛け戻されて載置され、給油作業時は、ノズル収納部18から取り出されて使用される。ノズル収納部18には、給油ノズル17のノズル収納部18からの取り出し、及びノズル収納部18への掛け戻しを検出するノズルスイッチ19が設けられている。
給油ノズル17及び給油ホース16は、地下タンクから41から給油ノズル17へ到る給油装置1の燃料供給経路において、給油作業の際、作業者によって実際に取扱い操作される給油系統となる。給油作業の際、給油系統から供給対象に対して供給された給油量等の給油情報は、警報や案内等のその他の情報とともに、給油系統に対応させて給油装置本体2の筐体面に設けられた表示器20に表示される。
制御装置30は、メモリ,入出力インタフェース等を備えたマイクロコンピュータ装置を含んで構成されている。制御装置30には、ノズルスイッチ19の検出信号等が入力され、これら信号入力に基づいて、ポンプモータ12,表示器20等の給油装置各部を制御する。
具体的に、制御装置30は、ノズルスイッチ19からの検出信号に基づき、給油ノズル17のノズル収納部18からの取り出しによりポンプモータ12を起動し、給油ノズル17のノズル収納部18への掛け戻しによりポンプモータ12の駆動を停止させ、給油ノズル17への油液の送液を制御する油液供給制御部として機能する。また、制御装置30は、流量発信器14からの流量パルスの入力に基づき、給油作業時の給油量を演算して表示器20に表示する給油量演算表示部として機能する。
さらに、制御装置30は、給油所内ローカルエリアネットワーク(いわゆる、給油所LAN)を介して図示せぬ給油所用POS端末機(販売時点情報管理機)と通信接続され、給油所用POS端末機から供給される給油作業許可や給油作業禁止の受信に基づいて、給油ノズル17の操作に基づくポンプモータ12の駆動をはじめとする装置各部の作動を許可又は禁止し、給油作業が終了した際には給油量等の給油情報を給油所用POS端末機に伝票発行等のために送信するようになっている。
本実施例に係る給油装置1では、上述した構成に加えて、地下タンク42から給油ノズル17に到る燃料供給経路の適所に、水検出器50が設けられている。水検出器50は、ポンプユニット11により地下タンク42から給油ノズル17に供給される燃料中に混入している水の量を検出する。
図示の例では、水検出器50は、ポンプユニット11の吸い込み側の燃料供給経路に配設され、装置本体2で、ポンプユニット11の吸込口に対して気液密に着脱可能に取り付けられている。これにより、ポンプユニット11の吸込口は、この水検出器50を介して、一端が地下タンク42内に連通された地下配管41の他端と連通接続された構成になっている。その際、水検出器50は、位置調整用配管49を適宜必要に応じて使用することにより、水検出器50の後述する流れ向き変換部55に流れ込む燃料の流れ向きが、水平方向に沿うようになっている。
そして、制御装置30は、この水検出器50の検出出力に基づいて供給対象に供給される燃料中に水の異常な混入が有るか否かを検出する水混入検出部としても機能するようになっている。これに伴い、水検出器50には、燃料中への水の混入を検出する検出回路61が付設され、制御装置30には、電源・バリア62を介して、水検出器50の検出回路61の検出出力も入力される。
水混入検出部としての制御装置30は、水検出器50に付設された検出回路61からの検出出力に基づいて、給油ノズル17に送液される油液中に所定の含水率を超える水が混入している水混入時を判定する水混入判定処理を行い、この水混入時を検出した場合は、さらに必要に応じて異常時対策処理を行うようになっている。制御装置30が、水混入検出部として、水検出器50の検出出力を基づいて行う水混入判定処理については、追って詳述する。
図2は、図1に示した水検出器の一実施例の構成を模式的に示した概略構成図である。図2(A)は、水検出器の全体構成図、図2(B)は、水検出器におけるセンサ部分の拡大図である。
水検出器50は、流入口52と流出口53とが形成された検出器筐体51を有する。検出器筐体51の内部には、流入口52と流出口53との間を連通する検出流路54が延設されている。検出流路54は、途中に屈曲部分若しくは湾曲部分からなる流れ向き変換部55を含む略L字状の検出流路になっている。流入口52には、地下タンク42からの燃料が地下配管41を介して流入し、流出口53からは、検出流路54を流通した燃料が給油ノズル17に向けて流出する。
本実施例では、図2(A)に示すように、検出器筐体51は、円筒直管形状の流入側筐体部51iと円筒直管形状の流出側筐体部51oとが、互いの流路同士を連通させて、一体的に連結されたL字状のエルボ配管形状になっている。検出器筐体51における流入口52,流出口53それぞれの開口部周縁は、水検出器50が接続される相手配管、すなわち本実施例の場合は、ポンプユニット11の吸込口、位置調整用配管49との接続のための締結用フランジが形成されている。
流れ向き変換部55は、燃料の流入方向Fiに対し、燃料の流出方向Foを変える検出流路54の流路部分で構成されている。本実施例では、流れ向き変換部55は、図2に示すように、流入口52から水平方向に沿って流入する燃料の流れを、流出口53に向けた垂直方向に沿った上向きの燃料の流れに変更する。流れ向き変換部55は、流れ方向に沿った断面形状が屈曲形状若しくは湾曲形状になっている。なお、燃料の流入方向Fiと流出方向Foとの間の流れ向きの変換角度θについては、直角に限られることなく、直角近傍の鋭角又は鈍角であってもよい。
図2に示した水検出器50では、流入側筐体部51i,流出側筐体部51oそれぞれの連結部分の検出流路54が、燃料の流れ向きを変える流れ向き変換部55に該当する。流れ向き変換部55は、流入側筐体部51i内の流路の終端となるとともに、流出側筐体部51o内の流路の始端となり、流入側筐体部51iの検出流路54iに沿って流入する燃料の流体圧に抗する流路内壁面55pを含む。
水検出器50は、検出流路54の流れ向き変換部55に、流路内壁面55pに連接する高さ方向下方側の流路内壁面55qから所定距離だけ離間して位置させるようにして、センサ本体56が収容されている。センサ本体56は、流れ向き変換部55の検出器筐体51部分に貫通形成されたセンサ取付孔51aに、図示せぬシール部材を介して液密性を保ちながら、センサ本体56の先端側を検出流路54内に突出させるようにして、着脱可能に装着されている。これにより、水検出器50は、検出器筐体51を、燃料供給経路から取り外さなくとも、センサ部取付孔51aからセンサ本体56を取り外して、センサ本体56のメンテンス等が行い得るようになっている。
センサ本体56は、検出電極57と接地電極58とが絶縁部59を介在させて一体的に配置されて構成されている。本実施例では、センサ本体56の先端側に位置する検出電極57は、絶縁部59によって、センサ本体56の基端側に位置する接地電極58や、導電性部材からなる検出器筐体51に対して絶縁されて、かつ流れ向き変換部55の流路内壁面55p,55qとはそれぞれ所定距離だけ離間させられた状態で、流れ向き変換部55内に配置されている。一方、センサ本体56の基端側の接地電極58は、導電性部材からなる検出器筐体51と接触し、検出器筐体51と導通した状態で、流れ向き変換部55に配置されている。これにより、検出電極57とこの検出電極57と離間させられた状態で対向する検出器筐体51の流路内壁面55qとの間には、両者間に介在する燃料中の水の量に応じて静電容量若しくは抵抗といった電気的特性が変化する容量型若しくは導電型の水検知センサ60が形成されることとなる。
なお、水検出器50のセンサ本体56の具体的構成は、図2に示した実施例に限られるものではない。本実施例では、検出器筐体51が導電性部材によって構成されている場合を例に、検出電極57と離間させられた状態で対向する検出器筐体51の流路内壁面55qを実質的な接地電極58として使用する構成としたが、例えば、検出器筐体51が非導電性部材によって構成されている場合は、接地電極58を検出電極57と離間させられた状態で対向させるようにして流れ向き変換部55に配置することも可能である。また、図2に示した実施例では、水検出器50は、燃料中の水の量に応じて変化する電気的特性として静電容量若しくは抵抗の変化を検出するものとして説明したが、燃料中の水の量に応じて変化する検出対象の電気的特性も、これらに限られるものではない。
次に、図1に示した給油装置1において、水検出器50や水混入検出部としての制御装置30を含んで構成された水混入検出システムについて説明する。その説明に当たっては、水検出器50のセンサ本体56は、検出流路54を流通する燃料中に水クラスターとして拡散(分散)している水の検出電極57に対する接触具合や、検出電極57と検出器筐体51の流路内壁面55qとの間に入り込んで介在する水の量に応じて、検出電極57と接地電極58との間の導通状態(抵抗値)が変化する導電型の水検知センサ60であるものとして説明する。
図3は、図1に示した給油装置に備えられた、水検出器及び水混入検出部を含んで構成された水混入検出システムの模式図である。
本実施例の水混入検出システムは、水検出器50と、検出回路61と、電源・バリア62と、制御装置30と、流量制御弁14とを有して構成されている。
水検出器30は、検出電極57及び接地電極58を含み、導電型の水検知センサ60を構成する。検出回路61は、水検出器30を駆動するとともに、その際に、水検知センサ60から供給される検出信号を増幅し、予め設定されている水検知閾値と比較することによって、燃料中に水クラスターとして拡散(分散)している水の検出電極57に対する接触の有無や、検出電極57と検出器筐体51の流路内壁面55qとの間に入り込んで介在する水の有無を判定し、その判定結果を水検知信号して出力する。電源・バリア62は、検出回路61の回路電源を生成して検出回路61に供給するとともに、検出回路61から供給される水検知信号を、バリアによって水検出器50側と制御装置30側との間で回路絶縁をはかって、制御装置30に供給する。
制御装置30は、水検出器50側から供給される水検知信号に基づいて、給油ノズル17に送液される油液中に所定の含水率を超える水が混入している水混入を判定する水混入判定処理を行い、この水混入を検出した場合は、水混入を報知するとともに、必要に応じて異常時対策処理を行う。また、当然、水を検知した場合には、報知してもよいことはもちろんである。
その上で、本実施例の水混入検出システムでは、制御装置30は、水混入判定処理を行うために電源・バリア62を介して検出回路61からの水検知信号を取り込むに当たって、流量調整機器としての流量制御弁14を作動制御して、ポンプユニット11から流量計13を介して給油ホース16及び給油ノズル17に向けて送液される燃料の供給流量(流速,吐出量)を調整する構成になっている。
本実施例の水混入検出システムが、検出回路61からの水検知信号を取り込むに当たって、ポンプユニット11から流量計13を介して給油ホース16及び給油ノズル17に向けて送液される燃料の供給流量(流速,吐出量)を調整する構成を備えるのは、燃料の供給流量(流速,吐出量)が高い高吐出型の給油装置1特有の、水検出器50の検出流路54における燃料の流通状態によるものである。
図4は、ポンプユニットから給油ノズルに向けて送液される燃料の供給流量が高吐出状態ではない場合の、水検出器の検出流路における燃料の流通状態を模式的に表した図である。図4(A)は、燃料供給が停止中の状態を、図4(B)は、低吐出状態の状態を、それぞれ模式的に表した図である。
図5は、ポンプユニットから給油ノズルに向けて送液される燃料の供給流量が高吐出状態である場合の、水が混入した燃料が検出流路を流通している状態を、模式的に表した図である。なお、図4及び図5においては、既に図2で説明した水検出器の構成については、図中に同一符号を付し、重複説明を行わない。
例えば、給油ノズル17の操作レバーを作業者が半開操作状態にしてレバーフックに掛止し、低吐出量の給油作業を行えば、給油ノズル17からの燃料吐出量が制限されるので、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けて送液される燃料の供給流量は、給油ノズル17の操作レバーを作業者が全開操作状態にしてレバーフックに掛止し、高吐出量(例えば、90L/min)の給油作業を行う場合よりも、低くなる。
図4(A)のように、燃料供給停止の状態では、燃料供給経路中の燃料は流れていないので、燃料中に混入する水(水クラスタw)も当然、流れない。その後、燃料よりも比重が大きい水(水クラスタw)は、下方へと集まり出し、流路内壁面の底面(55q)に滞留することになる。
図4(B)の、燃料の供給流量が低吐出状態では、燃料中の水(水クラスタw)は、燃料のFi→Foへの流れの影響を受けるものの、高吐出状態と比べて流速が低いので、流入側筐体部51i部分の検出流路54を流通する際も、比重により下方へと集まりながら流通する傾向にあり、燃料の流体圧に抗する流れ向き変換部55の流路内壁面55pによって行く手を阻まれ、流路内壁面55q側の下方域や流路内壁面55pとの連接部からなる屈曲部外方域(検出流路54内の谷折り状の角部)からなる水溜部に捕集され易い。加えて、この水溜部に捕集された水は、検出流路54を流通する燃料の流速が極端に速くはないので、流れ向き変換部55から流出口53へ流出できず、燃料が流れている状況でも水溜部に止まり溜まっている。
一方、例えば、給油ノズル17の操作レバーを作業者が全開操作状態にしてレバーフックに掛止し、高吐出量(例えば、90L/min)の給油作業を行っているときに、水が混入している燃料が、流れ向き変換部55を通過している際は、その燃料中に水泡状に拡散(分散)している水クラスターwの大きさが大きく、また数が増加していても、水が混入している燃料の供給流量ずっと速くなるので、燃料が検出流路54を流通する間に、その燃料中に拡散(分散)している水クラスターwが,検出流路54内における、流路内壁面55q側の下方域や流路内壁面55p側の屈曲部外方域に集まらず、燃料中に異常混入している水クラスターwが水溜部に捕集されにくくなる(図5)。また、検出流路54を流通する流速が速い燃料によって、水溜部から流れ中へ再びクラスター化して拡散して流出しまう水の量も多くなり、燃料供給中に水溜部に貯留できる水Wの量も減少する。その結果、水検出器50から検出回路61へは、水の検出電極57に対する水クラスターw及び水Wの付着や、検出電極57と検出器筐体51の流路内壁面55qとの間に入り込んで介在する水クラスターw及び水Wが少なくなり、検出回路61において水検知閾値を超えるような検出信号が出力されなくなる。
そこで、本実施例の給油装置1では、その水混入検出システムにおいて、制御装置30が検出回路61からの水検知信号を取り込むに当たって、制御装置30が、流量調整機器としての流量制御弁14を作動制御して、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けて送液される燃料の供給流量(流速,吐出量)が所定の供給流量となるように調整する。なお、以下では、調整対象を単位時間当たりの供給流量として説明するが、調整対象はこれに限らず、例えば、所定量当りの供給時間であってもよいことはもちろんである。
次に、この単位時間当たりの燃料の供給流量の調整を含め、水混入検出システムにおいて制御装置30が行う、燃料の供給流量(流速,吐出量)の調整を含めた水混入判定処理、異常時対策処理について、図面を参照しながら説明する。
図6は、燃料中に水が異常に混入している水異常混入時の異常時対策処理を含む、制御装置が給油装置の稼働時に行う給油作業処理の一実施例のフローチャートである。
給油装置1においては、起動後、制御装置30は、給油作業が開始されたか否かを監視している(ステップS01)。制御装置30は、給油作業の開始を、例えば給油ノズル17のノズル収納部18からの取り出しに基づくノズルスイッチ19からの検出信号の入力といった、給油作業開始信号の入力によって検出する。制御装置30は、給油作業の開始を検出すると、作業禁止状態であるか否かを確認する(ステップS02)。この作業禁止には、給油所用POS端末機からの給油作業許可の未受信や、給油ノズル17に供給する燃料中への水の異常混入検出時における送液強制停止状態が含まれる。そして、制御装置30は、作業禁止状態でなければ、ポンプモータ12を起動して、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けての燃料供給を開始する(ステップS03)。作業禁止状態であれば、表示器20や図示せぬブザーによってその旨を報知する(ステップS09)。
その後、給油ノズル17が開弁操作されて供給対象に対する実際の燃料供給が開始されると、制御装置30は、流量発信器15から出力される流量パルスに基づいて給液量を演算し、給液量を表示器20に表示する(ステップS04)。さらに、制御装置30は、この給液量の演算・表示と並行して、送液強制停止が設定されたか否か、給油作業が終了したか否かを監視している(ステップS05,S06)。この送液強制停止には、給油ノズル17に供給する燃料中への水の異常混入検出状態が含まれる。給油作業の終了は、例えば給油ノズル17のノズル収納部18への掛け戻しに基づくノズルスイッチ19からの検出信号の入力といった、給油作業終了信号の入力によって検出する。
そして、制御装置30は、給油作業の終了を検出すると、ポンプモータ12の駆動を停止させて、給油量等の給油情報を給油所用POS端末機に伝票発行等のために送信する(ステップS08)。また、送液強制停止が設定された場合は、その旨を警報し(ステップS07)、直ちに、ポンプモータ12の駆動を停止して、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けての燃料供給を直ちに終了させる(ステップS08)。なお、流量制御弁14が安全弁を兼ねたものであれば、ポンプモータ12の駆動を停止する代わりに、流量制御弁14を閉弁するようにしてもよいし、さらにはポンプモータ12の駆動停止と流量制御弁14の閉弁とを併せて行うことも可能である。
このように、本実施例の給油装置1では、ポンプユニット11から給油ノズル17へ供給する燃料中に、水が異常に混入しているのが検出されたときには(ステップS02、S05)、その検出した水の異常混入状態を報知し(ステップS07、S08)、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けての燃料供給を、直ちに中止する(ステップS08)。
その上で、本実施例の給油装置1では、制御装置30が、給油ノズル17に送液される油液中に所定の含水率を超える水が混入しているか否かの水混入判定処理を含む水混入検出処理を、上述した給油作業処理と並行して行うようになっている。
図7は、水混入判定処理を含む、水混入検出処理の一実施例のフローチャートである。
水混入検出処理では、給油装置1の起動後、制御装置30は、流量制御弁15の弁開度を予め設定された小流量状態に初期設定し(ステップS10)、給油作業時における給油ノズル17の操作レバーの操作状態に関係なく、ポンプユニット11から給油ノズル17へ供給する燃料の単位時間当たりの供給流量(流速,吐出量)が低流速になるようにする。なお、ここでの低流速は、通常の標準吐出型の給油装置においての吐出量(例えば、40L/min)を含む単位時間当たりの供給流量であっても構わない。
そして、制御装置30は、ポンプユニット11から給油ノズル17へ供給する燃料中に燃料由来の水以外に外部由来の水が混入してしまっているか否かを監視するための、水混入監視タイミングであるか否かを確認する。ここで、燃料由来の水とは、タンクローリ車から地下タンクに荷卸しする燃料中に予め僅かながら含まれている水を指し、外部由来の水とは、例えば地下タンク,地下タンクと燃料供給装置との間の配管系に生じた腐食や亀裂等によって外部から侵入してきた水を指すものとする。この水混入監視タイミングは、予め設定されており、図示の例では、給油作業開始監視タイミング(ステップS11),給油中監視タイミング(ステップS21),待機中監視タイミング(ステップS41)の3種類の監視タイミングが準備されている。
給油作業開始監視タイミング(ステップS11)は、給油作業の開始に当たって、供給する燃料中に水が異常混入している否かを検出するためのもので、給油中監視タイミング(ステップS21)は、給油作業時の燃料供給中に、供給する燃料中に水の異常混入が発生したか否かを検出するためのもので、待機中監視タイミング(ステップS41)は、給油作業が行われていない待機中に、次の給油作業で供給する燃料中に水の異常混入が発生したか否かを検出するためのものである。したがって、給油作業が行われていない待機時は、給油作業開始監視タイミングであるか否か(ステップS11)、待機中監視タイミング(ステップS41)であるか否かの確認が行われ、給油作業が開始された後の給油作業中は、給油中監視タイミング(ステップS21)であるか否かの確認が行われる。
制御装置30は、給油作業開始監視タイミング(ステップS11)の確認を、例えば、給油ノズル17のノズル収納部18からの取り出しに基づくノズルスイッチ19からの検出信号の入力、給油口への挿入センサが備えられた給油ノズル17においては挿入センサからの挿入検知信号の入力、ポンプモータ12の起動時、又は流量発信器15からの流量パルスの入力開始時、等に基づき監視する。また、待機中監視タイミング(ステップS41)の確認を、例えば、予め規定された監視インターバル時間の経過、管理者による図示せぬ監視指示スイッチの操作入力、等に基づき監視する。
その上で、制御装置30は、例えば、給油作業開始監視タイミング(ステップS11)であることを確認すると、水検出器50に付設された検出回路61からの検出出力の取り込んで水混入判定処理を開始する(ステップS13)。
この水混入判定処理の実行中は、給油装置1の稼働開始時、或いは前回給油作業の終了時に、流量制御弁15の弁開度は小流量状態に設定されているので(ステップS10及び後述するステップS32)、作業者が給油ノズル17の操作レバーを全開操作状態にしてレバーフックに掛止し、高吐出量(例えば、90L/min)の給油作業を開始した場合であっても、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けて送液される燃料の単位時間当たりの供給流量は、低流量(低流速)に保持される。
これにより、水混入判定処理中においては、燃料中に外部由来の水が異常混入している燃料が、水検出器50の検出流路54における流れ向き変換部55を通過しても、燃料中に拡散(分散)している水クラスターwが、流路内壁面55q側の下方域や流路内壁面55p側の屈曲部外方域からなる水溜部に、図5に示したように集まり切らず、捕集されにくくなることがない。また、検出流路54を流通する流速が速い燃料によって、水溜部から流れ中へ再びクラスター化して拡散して流出しまう水の量もきわめて少なくなり、燃料供給中に水溜部に貯留できる水Wの量も減少することはない。この結果、検出流路54における水溜部の状態は、燃料中に外部由来の水が異常混入しておらず、専ら燃料由来の水が混入した燃料が、検出流路54の流れ向き変換部55を通過している際は、図4(A)に示したような、検出電極57に付着する水クラスターwも少なく、検出電極57と検出器筐体51の流路内壁面55qとの間には水Wが入り込んでいない状態になる。これに対して、燃料中に外部由来の水が異常混入している燃料が、検出流路54の流れ向き変換部55を通過している際は、図4(B)に示したような、検出電極57に付着する水クラスターwが多くなり、検出電極57と検出器筐体51の流路内壁面55qとの間に水Wが入り込む状態になる。加えて、燃料由来の水だけが貯留されている場合と外部由来の水も貯留されている場合とで水溜部に貯留されている水の量の差が大きくなるので、検出回路61における水検知閾値の確度も向上する。
一方、水混入判定処理中において、作業者が未だ給油ノズル17の操作レバーを開弁操作しておらず、ポンプモータ12が駆動されてはいてもポンプユニット11においてポンプの吐出側と吸込側との間で燃料がリリーフされ、水検出器50の検出流路54に燃料の流通が生じていない場合は、水検出器50は、待機中に燃料との比重の違いにより水溜部に沈降蓄積された水Wの量を検出することになり、この給油作業開始監視タイミング(ステップS11)での水混入判定処理では、その水Wの量から、燃料中に外部由来の水が異常混入しているか否かを判定することになる。
図8は、図7に示したステップS13で開始する水混入判定処理の一実施例を示したフローチャートである。
制御装置30は、まず、水検出器50に付設された検出回路61からの検出出力を読み出して取り込み(ステップS131)、その検出出力が水検知閾値を超えた検出信号であるのか否かを判別する。そして、制御装置30は、水検知閾値を超えた検出信号である場合には、燃料中に外部由来の水が異常混入しているものと判定する(ステップS135)。これに対し、その検出出力が水検知閾値を超えた検出信号ではない場合は、予め設定されている判定終了条件になったか否かを判別する(ステップS133)。この判定終了条件としては、例えば、水混入判定処理の実行時間、検出回路61からの検出出力の取込回数等が予め設定されている。そして、制御装置30は、判定終了条件になっていれば、燃料中に外部由来の水が異常混入していないものと判定する(ステップS134)。一方、判定終了条件になっていなければ、ステップS131に戻り、検出回路61から新たな検出出力を読み出して、ステップS132以降の処理を行う。すなわち、この場合は、ステップS133の判定終了条件が、燃料中に外部由来の水が異常混入していないことの判定条件に該当する。
図7に戻り、制御装置30は、このようにして水混入判定処理による判定結果を得ると(ステップS14)、燃料中に外部由来の水が異常混入していない場合は、給油装置1の稼働開始時或いは前回給油作業の終了時に設定されている低流量(低流速)設定を、高流量(高流速)設定に設定変更し、流量制御弁15の弁開度を大流量状態に変更する(ステップS15)。これにより、作業者が給油ノズル17の操作レバーを全開操作状態にしてレバーフックに掛止し、高吐出量(例えば、90L/min)の給油作業を開始している場合は、給油ノズル17からは高吐出量で燃料が供給対象に吐出される。
その後の給油作業中では、制御装置30は、給油中監視タイミングになったか否か(ステップS21)、及び現在の給油作業の終了したか否か(ステップS31)を確認する。ここで、給油中監視タイミング(ステップS21)の確認は、例えば、給油作業開始監視タイミング(ステップS11)を含めた前回の監視タイミングからの予め規定された監視インターバル時間の経過や監視インターバル給油量の給油終了、管理者による図示せぬ監視指示スイッチの操作入力、等に基づき監視する。また、現在行っている給油作業終了(ステップS21)の確認は、例えば、給油ノズル17のノズル収納部18への掛け戻しに基づくノズルスイッチ19からの検出信号の入力、ポンプモータ12の停止時、又は流量発信器15からの流量パルスの入力停止時、等に基づき監視する。
その上で、制御装置30は、給油中監視タイミング(ステップS21)であることを確認した場合は、給油装置1に設定されている高流量(高流速)設定を、低流量(低流速)設定に設定変更し、流量制御弁15の弁開度を小流量状態に変更する(ステップS22)。その上で、前述したステップS13〜S15と同様な、ステップS23〜S25に示した水混入判定処理を行う。また、制御装置30は、現在の給油作業の終了(ステップS31)を確認した場合は、次回の給油作業の開始に備えて、給油装置1の流量設定を、低流量(低流速)設定に設定しておき、流量制御弁15の弁開度を小流量状態に変更しておく(ステップS32)
したがって、本実施例の給油装置1では、高吐出量(例えば、90L/min)の給油作業が行われ、給油ノズル17から高吐出量で燃料が供給対象に吐出されている場合であっても、制御装置30は、給油中監視タイミング(ステップS21)を確認する度に、給油ノズル17の操作レバーの全開操作状態に関係なく、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けて送液される燃料の単位時間当たりの供給流量を下げ、検出流路54を流通する燃料の流速を遅くして、燃料中に外部由来の水が異常混入していることを高精度にかつ安定的に検出できる。そして、燃料中に外部由来の水が異常混入していないことが確認されれば、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けて送液される燃料の単位時間当たりの供給流量は自動復帰するので、高吐出量での迅速な給油作業を確保できる。さらには、高吐出型の給油装置専用の水検出器を準備せずとも、高吐出型の給油装置と通常の標準吐出型の給油装置とで水検出器50を共用することが可能になり、高吐出型の給油装置のコストダウンにも寄与できる。
また、制御装置30は、待機中監視タイミング(ステップS41)であることを確認した場合は、待機中に燃料との比重の違いにより水溜部に沈降蓄積された水Wの量を検出することになり、ポンプユニット11から給油ノズル17に向けて送液される燃料の単位時間当たりの供給流量を設定変更することなく、その水混入判定処理(ステップS43,S44)では、その水Wの量から、燃料中に外部由来の水が異常混入しているか否かを判定することになる。この場合は、その水混入判定処理における、燃料中に外部由来の水が異常混入していないことの判定は、水検出器50の検出流路54を燃料が流通しておらず、待機中監視タイミング(ステップS41)であることが確認される度、水混入判定処理が繰り返されることから、図8に示した場合とは給油作業中の場合とは異なり、水検出器50に付設された検出回路61から読み出して取り込んだ検出出力が水検知閾値を超えた検出信号ではないときには、これをそのまま判定条件として直接判定することができる。
なお、本実施例の水混入判定処理では、水混入監視タイミングとして、給油作業開始監視タイミング(ステップS11),給油中監視タイミング(ステップS21),待機中監視タイミング(ステップS41)の3種類の監視タイミングを準備したが、水混入監視タイミングは、少なくとも給油中監視タイミング(ステップS21)を準備し、給油作業開始監視タイミング(ステップS11)及び待機中監視タイミング(ステップS41)については省略しても、その監視インターバル時間や監視インターバル給油量を適宜設定しておくことにより、対応可能である。
図9は、図8に示した水混入判定処理における給油中監視タイミングの確認(ステップS21)の変形例を示したフローチャートである。
図8に示した水混入判定処理における給油中監視タイミングの確認(ステップS21)について、監視インターバル時間や監視インターバル給油量を、図9に示したステップS211,S212に示すようにして、監視インターバル時間や監視インターバル給油量が予め設定された所定値になったか否かを確認しているが、この給油中監視タイミングの確認(ステップS21)を、ステップS213,S214に示すようにして、ステップS15で流量制御弁15の弁開度を大流量状態に変更したままの状態で、水異常混入確認を開始し(ステップS213)、その結果、燃料中に外部由来の水が異常混入しているものと判定されたときは水混入検出予備信号が入力されていると判定して(ステップS214、YES)、ステップS22以降で、流量制御弁15の弁開度を小流量状態に変更して、さらに高精度の水異常混入確認を行う一方、燃料中に外部由来の水が異常混入していないと判定されたときは水混入検出予備信号が入力されていないと判定して(ステップS214、NO)、ステップS22〜S25に示した、さらに高精度の水異常混入確認を省略するようになっている。
本実施例によれば、流量制御弁15の弁開度を小流量状態に変更した高精度の水異常混入確認の実行回数を少なくすることができ、高吐出量でのより迅速な給油作業を確保できる。
図10は、本発明に係る燃料供給装置の別の実施形態としての1ポンプ2メーター型の給油装置の概略構成図である。
この1ポンプ2メーター型の給油装置1'では、燃料供給経路がポンプユニット11下流側で分岐され、複数の分岐燃料供給経路のそれぞれ先端に設けられた給油ノズル17を選択的に用いて、別々の供給対象に対して同時に給油作業が行える構成になっている。また、ポンプユニット11よりも上流側に水検出器50が設けられている。この1ポンプ2メーター型の給油装置1'の詳細な構成については、図1に示した高吐出型の給油装置1と同じ若しくは同様の構成部分については、同一符号を付して、その説明を省略する。
この1ポンプ2メーター型の給油装置1'においても、制御装置30は、それぞれ給油ノズル17及び給油ホース16からなる2つの給油系統に対して、図7に示した水混入判定処理を個別に行う。そこで、本実施例では、図7に示したステップS15,S25において、低流量(低流速)設定を、高流量(高流速)設定に設定変更し、流量制御弁15の弁開度を大流量状態に変更する処理が、図11に示すようになっている。
図11は、図8に示した水混入判定処理における高流量(高流速)への設定変更(ステップS15,S25)の変形例を示したフローチャートである。
本実施例では、相手方の給油系統の状態を読み出し(ステップS151)、相手方の給油系統が待機中である場合(ステップS152、YES)、又は相手方の給油系統が水異常混入検出中でない場合(ステップS153、NO)以外の場合は、高流量(高流速)設定に設定変更しないようになっている(ステップS154)。つまり、上述した1ポンプ2メーター型の給油装置1'においては、片側で給油が行われた場合には、その際の流量計13により計測される吐出流量は、低流量(ポンプユニット11側の吐出性能は標準)となっており、他方で給油が開始(同時給油)となった場合に、水の混入を検知するために流量計13により計測される流量はこの低流量よりも更に低流量となる。
したがって、本実施例のような1ポンプ複数メーター型の給油装置1'であっても、燃料中に外部由来の水が異常混入してしまった場合でも、その燃料中への水の異常混入を高精度にかつ安定的に検出することができる。なお、前述した1ポンプ2メーター型の給油装置1'は、ポンプユニット11よりも上流側に水検出器50が設けられているが、ポンプユニット11よりも下流側(例えば、ポンプユニット11と流量計13との間)に設けられた場合には、前記した図7のフローチャートに基づき、水の混入を検知する。
以上のように、本発明に係る燃料供給装置の実施形態としての給油装置1,1'は構成されるが、本発明に係る燃料供給装置の実施形態は、上記説明した実施例の具体的な構成に限定されるものではなく、これ以外にも種々の変形例の採用が可能である。例えば、上述した実施例では、水検出器20の検出流路54を流れる燃料の供給流量(流速)を、流量制御弁14を使用して調整するように構成したが、流量制御弁14を設けずに、ポンプモータ12を駆動制御して ポンプユニット11からの吐出量を高流量(高流速)と低流量(低流速)との間で変更し、ポンプユニット11を流量調整機器としても使用することも可能である。また、水検出器20については、導電型若しくは容量型のセンサ構成に限られることなく、例えばフロート式センサ等を使用することも可能である。
1,1' 給油装置(燃料供給装置)、 2 装置本体、
11 ポンプユニット(送液機器)、 12 ポンプモータ、
13 流量計、 14 流量制御弁(流量調整機器)、
15 流量発信器、 16 給油ホース、 17 給油ノズル、
18 ノズル収納部、 19 ノズルスイッチ、 20 表示器、
30 制御装置、 41 地下配管、 42 地下タンク(貯液タンク)、
49 位置調整用配管、 50 水検出器、 51 検出器筐体、
51a センサ取付孔、 51i 流入側筐体部、
51o 流出側筐体部、 52 流入口、 53 流出口、
54 検出流路、 55 流れ向き変換部、 55p 流路内壁面、
55q 流路内壁面、 56 センサ本体、 57 検出電極、
58 接地電極、 59 絶縁部、 60 水検知センサ、
61 検出回路、 62 電源・バリア

Claims (4)

  1. 貯液タンクから供給対象に燃料を供給する燃料供給経路と、
    前記燃料供給経路に設けられ、前記貯液タンク内の燃料を前記燃料供給経路の先端のノズルに向けて送液する送液機器と、
    前記燃料供給経路に設けられ、前記燃料供給経路を介して供給対象に供給される燃料中に混入している水の量を、当該燃料が流通する検出流路途中の流路屈曲部若しくは流路湾曲部に設けたセンサによって検出する水検出器と、
    前記水検出器の検出出力に基づいて、前記燃料供給経路を介して供給対象に供給される燃料中への水の混入が有るか否かを検出する水混入検出部と
    を備えている燃料供給装置であって、
    前記燃料供給経路に設けられ、前記貯液タンク内から前記ノズルに向けて送液される燃料の供給流量を調整する流量調整機器と、
    前記水混入検出部による、供給対象に供給される燃料中への水の混入が有るか否かの検出に先立って、前記貯液タンク内から前記ノズルに向けて送液される燃料の供給流量が通常の供給流量よりも一時的に低くなるように、前記流量調整機器を作動制御する流量調整制御部と
    を備えていることを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記水混入検出部が、供給対象に供給される燃料中への水の混入が無いことを検出した場合には、前記流量調整制御部は、前記貯液タンク内から前記ノズルに向けて送液される燃料の供給流量を通常の供給流量に戻すように、前記流量調整機器を作動制御する
    ことを特徴とする請求項記載の燃料供給装置。
  3. 前記水混入検出部が、供給対象に供給される燃料中への水の混入が有ることを検出したときには、前記送液機器及び/又は前記流量調整機器に対して、前記貯液タンク内から前記ノズルに向けての燃料の送液を中止及び/又は禁止させる送液制御部を備えている
    ことを特徴とする請求項記載の燃料供給装置。
  4. 前記水混入検出部による、供給対象に供給される燃料中への水の混入が有るか否かの検出は、燃料供給作業における作業開始時、又は供給対象に対する燃料供給中に行われる
    ことを特徴とする請求項記載の燃料供給装置。
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