JP6531352B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の比率が変更可能なステアリング装置に関する。
従来のステアリング装置は、例えばトンネルの出口付近において車両が急に強い横風を受けるように車両が外乱を受ける場合、外乱による車両の進行方向の変化を修正するように後輪転舵を行う。例えば特許文献1のステアリング装置は、車両が高速直進時に横風等の外乱により車両のヨーレートが所定値以上となったとき、前輪の転舵角と後輪の転舵角との比である転舵比が車両の方向安定性を向上させる側に補正するように後輪を転舵させる。これにより、外乱により車両の進行方向が変化したとき、その変化がなくなるように車両の進行方向が修正される。
特開平6−191422号公報
従来のステアリング装置は、ヨーレートが所定値以上になってから後輪の転舵が開始されるため、ヨーレートが所定値未満のときに運転者が外乱による車両の進行方向の変化がなくなる方向に操舵する場合、運転者の操舵に基づく前輪のみの転舵となる。このため、車両の進行方向をもとに戻すまでに時間がかかる。
本発明は、車両が外乱を受けたときに車両の進行方向を速やかに修正することが可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
〔1〕本ステアリング装置の独立した一形態によれば、操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の比率である伝達比を変更する伝達比変更部を備え、前記伝達比変更部は、車両を車幅方向に移動させる外乱が発生することを予測する外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されるとき、前記外乱が発生する場所である外乱発生場所に前記車両が到達する否か判定する判定部により前記車両が前記外乱発生場所に到達すると判定される前に、前記伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されないときの前記伝達比よりも大きくする。
このステアリング装置によれば、外乱予測部に基づいて、車両が外乱発生場所に到達する前に伝達比を大きくしている。これにより、外乱により車両の進行方向が変更されて、その変更された進行方向を運転者が修正するために操舵部材を操作したとき、その操作量に対して転舵輪の転舵量が大きくなる。このため、運転者の操舵部材の操作に対して車両の進行方向が大きく変化する。したがって、本ステアリング装置は、運転者が操舵部材の操作に基づいて車両の進行方向を速やかに修正することができる。
〔2〕前記ステアリング装置に従属した一形態によれば、前記伝達比変更部は、前記判定部により前記車両が前記外乱発生場所に到達したと判定された後、前記車両の走行情報に基づいて、前記伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生しないと予測されるときの前記伝達比に戻す。
車両が外乱発生場所を通過した後も伝達比が大きい状態が維持される場合、運転者の操舵部材の操作に対して車両の進行方向が大きく変化するため、運転者に違和感を与えるおそれがある。そこで、本ステアリング装置は、車両の走行情報に基づいて外乱発生場所を通過したと判定されたとき、伝達比を、外乱が発生すると予測されないときの伝達比に戻す。したがって、車両が外乱発生場所を通過した後に、運転者が操舵部材を操作したとき、運転者に違和感を与えるおそれを低減することができる。
〔3〕前記ステアリング装置に従属した一形態によれば、前記車両の走行情報は、前記車両のヨーレートであり、前記伝達比変更部は、前記車両のヨーレートが閾値未満となるとき、前記伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されないときの前記伝達比に戻す。
このステアリング装置によれば、車両が外乱発生場所に到達した後に車両のヨーレートが閾値未満のとき、すなわち車両が外乱発生場所に到達した後に車両の挙動が安定しているとき、伝達比を、外乱が発生すると予測されないときの伝達比に戻す。このため、車両が外乱発生場所を通過して車両の挙動が安定した後に外乱が伝達比に速やかに小さくなるため、運転者が操舵部材を操作したとき、運転者に違和感を与えるおそれを速やかに低減することができる。
〔4〕前記ステアリング装置に従属した一形態によれば、前記車両の走行情報は、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されたときから前記外乱発生場所を通過するまでの所定時間であり、前記伝達比変更部は、前記所定時間経過後に、前記伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されないときの前記伝達比に戻す。
このステアリング装置によれば、車両が外乱発生場所を通過した後に伝達比が小さくなるため、車両が外乱発生場所を通過した後に運転者が操舵部材を操作したとき、運転者に違和感を与えるおそれを低減することができる。
〔5〕前記ステアリング装置に従属した一形態によれば、前記伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されないときの前記伝達比に戻したとき、前記操舵角に対応する転舵角である対応転舵角と、前記転舵輪の転舵角とが互いに異なる場合、前記転舵輪の転舵角を前記対応転舵角に一致させる制御部を備える。
伝達比が変更された後の操舵角と転舵角との関係は、伝達比が変更される前の操舵角と転舵角(対応転舵角)との関係とは異なる。このため、伝達比が変更された後に運転者が操舵部材を操作するとき、その操舵角に対応する転舵角が対応転舵角とは異なる。このため、車両が外乱発生場所を通過した後、操舵部材の操作角の絶対値が0°よりも大きいときに伝達比を戻した場合、例えば操舵部材を操舵角が0°の位置(中立位置)に戻しても転舵角は0°にはならない。このため、運転者に違和感を与えるおそれがある。そこで、本ステアリング装置は、操舵角に対応する転舵角が対応転舵角とは異なるとき、その転舵角を対応転舵角に一致させる。このため、例えば操舵部材を操舵角が0°の位置に戻したときに転舵角も0°となり、運転者に違和感を与えるおそれを低減することができる。
本ステアリング装置は、車両が外乱を受けたときに車両の進行方向を速やかに修正することができる。
一実施形態のステアリング装置の概略を示す構成図。 一実施形態のステアリング装置の制御構成を示すブロック図。 (a)は基準伝達比のときの操舵角と転舵角との関係を示すステアリングホイールおよび転舵輪の模式図、(b)は変更伝達比のときの操舵角と転舵角との関係を示すステアリングホイールおよび転舵輪の模式図。 一実施形態の転舵制御の処理手順を示すフローチャート。 一実施形態のステアリング装置の作用を示すための車両の模式図。 変形例の車両の制御構成の一部を示すブロック図。
図1を参照して、ステアリング装置1の構成について説明する。
ステアリング装置1は、車両(図1では図示略)に搭載され、操舵部材の一例であるステアリングホイール110の操作に基づいて転舵輪100を転舵させる。ステアリング装置1は、ステアリングホイール110と転舵輪100とが機械的に連結されていないステアバイワイヤシステムを構成し、ステアリングホイール110を含む操舵機構10、転舵輪100を転舵させる転舵機構20、および、操舵機構10と転舵機構20とを制御する制御装置30を備えている。
操舵機構10は、ステアリングホイール110に接続されたステアリングシャフト11、および、ステアリングホイール110の操作に際して操舵反力トルクをステアリングシャフト11に付与する反力モータ12を有している。操舵機構10は、ステアリングホイールと転舵機構等とが機械的に結合したステアリング装置である機械式ステアリング装置のステアリングホイールの操作の際に生じる操舵反力トルクを模擬するように反力モータ12のモータトルクを制御している。
転舵機構20は、操舵機構10と機械的に連結されていない。転舵機構20は、車幅方向に延びるラックシャフト21、ラックシャフト21の両端部に連結されたタイロッド22、ラックシャフト21をその長手方向に移動させる駆動源となる転舵モータ23、および、転舵モータ23の回転をラックシャフト21の長手方向の移動に変換する運動変換機構24を備えている。このような構成の転舵機構20によれば、転舵モータ23が回転すると、運動変換機構24が転舵モータ23の回転をラックシャフト21の長手方向の移動に変換することにより、タイロッド22を介して転舵輪100が転舵する。
制御装置30は、車両に設けられた各種のセンサの検出結果を運転者の要求あるいは走行状態を示す情報として取得し、これら取得される各種の情報に応じて、反力モータ12と転舵モータ23とを制御する。各種のセンサとしては、例えば、操舵角センサ41、トルクセンサ42、車速センサ43、転舵角センサ44、および、ヨーレートセンサ45が挙げられる。操舵角センサ41は、ステアリングホイール110の回転角である操舵角θsを検出する。トルクセンサ42は、ステアリングシャフト11に加えられたトルクである操舵トルクτを検出する。車速センサ43は、車速(車両の走行速度)Vを検出する。転舵角センサ44は、ラックシャフト21の長手方向の変位量を検出する変位センサであり、検出された変位量に基づいて転舵輪100の転舵角θwを検出する。ヨーレートセンサ45は、車両のヨーレートYを検出する。
図2に示されるように、制御装置30は、反力モータ12を制御する反力ECU31、および、転舵モータ23を制御する転舵ECU34を備えている。
反力ECU31は、反力モータ12を駆動制御するモータ駆動回路33、および、モータ駆動回路33にモータ駆動信号Saを出力するマイコン32を備えている。
モータ駆動回路33は、複数のFET等のスイッチング素子により構成された既知の駆動回路である。モータ駆動回路33は、モータ駆動信号Saに基づいて各スイッチング素子のオンオフを制御する。
マイコン32は、操舵角θsおよび車速Vに基づいて反力モータ12の目標モータトルクを演算し、この目標モータトルクおよび操舵トルクτに基づいて反力モータ12に供給する電流値を演算する。そしてマイコン32は、演算された電流値と電流センサ(図示略)により検出されたモータ駆動回路33の電流値とのフィードバック制御に基づいてモータ駆動信号Saを生成し、モータ駆動回路33に出力する。これにより、反力モータ12は、機械式ステアリング装置の操舵反力トルクを模擬するようなモータトルクをステアリングシャフト11(図1参照)に付与する。
転舵ECU34は、転舵モータ23を駆動するモータ駆動回路36、モータ駆動回路36にモータ駆動信号Sb〜Sdを出力する制御部の一例であるマイコン35、車両に横風等の外乱を受けることを予測する外乱予測部37、および、操舵角θsに対する転舵角θwの比率である伝達比R(R=θw/θs)を変更する伝達比変更部38を備えている。またその他に、転舵ECU34は、外乱が発生する場所である外乱発生場所に車両が到達したか否かを判定する判定部39を備えている。
外乱予測部37は、GPSによる車両の位置情報に基づいて車両に外乱が発生するか否かを予測する。本実施形態の外乱予測部37は、GPSによる車両の位置情報を取得し、この位置情報に基づいて車両がトンネルの出口の手前か否かを判定する。外乱予測部37は、車両がトンネルの出口の手前に位置していると判定したとき、トンネルの出口において横風による車両を車幅方向に移動させる外乱が発生すると予測する。一方、外乱予測部37は、車両がトンネルの出口の手前ではないと判定したとき、上記外乱が発生すると予測しない。外乱予測部37は、外乱が発生すると予測したとき、外乱予測信号をマイコン35に出力する。なお、トンネルの出口の手前とは、トンネルの出口から所定距離(例えば10メートル)だけ手前の位置からトンネルの出口までの範囲を示す。
伝達比変更部38は、外乱が発生すると予測されないときの伝達比Rである基準伝達比Rkと、外乱が発生すると予測されるときの伝達比Rである変更伝達比Rvとを切り替えることにより、伝達比Rを変更する。伝達比変更部38は、外乱が発生すると予測されたときの操舵角θsを基準として、その操舵角θsから右方向に所定角度および左方向に所定角度の範囲内において伝達比Rを変更する。なお、所定角度の一例として90°である。この所定角度は、試験等により予め設定されている。
基準伝達比Rkは、図3(a)に示されるように、ステアリング操作により右方向に操舵角θs分増加したとき、転舵輪100が右方向に転舵角θwr分増加する。なお、以降では、基準伝達比Rkのときの操舵角θsに対応する転舵角θwrを「対応転舵角θwr」と称する。
変更伝達比Rvは、基準伝達比Rkよりも大きい(Rv>Rk)。すなわち図3(b)に示されるように、ステアリング操作により右方向に操舵角θs分増加したとき、転舵輪100が右方向に、対応転舵角θwrよりも大きい転舵角θwv(θwv>θwr)分増加する。なお、以降では、変更伝達比Rvのときの操舵角θsに対応する転舵角θwvを「変更転舵角θwv」と称する。なお、図3(a)および(b)の操舵角θsは、対応転舵角θwrと変更転舵角θwvとの大きさの差を明確に示すため、便宜上、90°よりも大きく示している。
図2に示されるように、判定部39は、GPSによる車両の位置情報に基づいて車両がトンネルの出口を通過した外乱発生場所(図5参照)に到達したか否かを判定する。判定部39は、車両が外乱発生場所に到達したと判定したとき、判定信号をマイコン35に出力する。
モータ駆動回路36は、複数のFET等のスイッチング素子により構成された既知の駆動回路である。モータ駆動回路36は、モータ駆動信号Sb〜Sdに基づいて各スイッチング素子のオンオフを制御する。
マイコン35は、車両走行時における転舵輪100の転舵制御を実行する。この転舵制御は、外乱予測部37が外乱の発生を予測していないときにおいて転舵モータ23を制御する通常時転舵制御と、外乱予測部37が外乱の発生を予測したときにおいて転舵モータ23を制御する外乱時転舵制御とを含む。
マイコン35は、通常時転舵制御において、操舵角θs、車速V、および、基準伝達比Rkに基づいて目標転舵角を演算する。目標転舵角は、操舵角θsが大きくなるにつれて、または、車速Vが小さくなるにつれて大きくなる。そしてマイコン35は、目標転舵角および転舵角θwに基づいて転舵モータ23に供給する電流値を演算し、この演算された電流値と電流センサ(図示略)により検出されたモータ駆動回路36の電流値とのフィードバック制御に基づいてモータ駆動信号Sbを生成し、モータ駆動信号Sbをモータ駆動回路36に出力する。
マイコン35は、外乱時転舵制御において、操舵角θs、車速V、および、変更伝達比Rvに基づいて目標転舵角を演算する。目標転舵角は、操舵角θsが大きくなるにつれて、または、車速Vが小さくなるにつれて大きくなる。また、外乱時転舵制御における目標転舵角は、操舵角θsおよび車速Vが通常時転舵制御と同じ場合、通常時転舵制御の目標転舵角よりも大きくなる。そしてマイコン35は、通常時転舵制御と同様に電流値を演算し、演算した電流値に基づいてモータ駆動信号Scを生成し、モータ駆動信号Scをモータ駆動回路36に出力する。
図4を参照して、転舵制御について説明する。この転舵制御は、所定時間毎に繰り返し実行される。なお、以下の説明において、符号が付されたステアリング装置1の各構成要素は、図1および図2のステアリング装置1の各構成要素を示している。
マイコン35は、外乱の発生の予測に基づいて通常時転舵制御および外乱時転舵制御のいずれかを実行する。具体的には、マイコン35は、外乱予測部37により外乱が発生すると予測されないとき、すなわち外乱予測信号を取得していないとき(ステップS1:NO)、通常時転舵制御を実行する(ステップS2)。一方、マイコン35は、外乱予測部37により外乱が発生すると予測されたとき、すなわち外乱予測信号を取得したとき(ステップS1:YES)、外乱時転舵制御を実行する(ステップS3)。
ところで、マイコン35は、外乱時転舵制御の開始後、車両が外乱発生場所を通過した後も外乱時転舵制御を維持すると、ステアリング操作に対して車両の進行方向が大きく変化するため、運転者が違和感を覚える場合がある。このため、車両が外乱発生場所に到達した後に車両の挙動が安定している場合、または車両が外乱発生場所を通過した後に、マイコン35が外乱時転舵制御から通常時転舵制御に速やかに変更すること、すなわち伝達比Rを変更伝達比Rvから基準伝達比Rkに戻すことが好ましい。
そこで、マイコン35は、まず判定信号を取得したか否かに基づいて車両が外乱発生場所に到達したか否か判定し(ステップS4)、次に外乱時転舵制御の実行中に車両のヨーレートYが閾値Th未満であること、および、外乱時転舵制御の開始後から所定時間が経過していることの少なくとも一方が満たされたか否かを判定する(ステップS5)。
マイコン35は、車両が外乱発生場所に到達し(ステップS4:YES)、そして外乱時転舵制御の実行中に車両のヨーレートYが閾値Th未満であること、および、外乱時転舵制御の開始後から所定時間が経過していることの少なくとも一方が満たされたとき(ステップS5:YES)、通常時転舵制御に変更する(ステップS6)。
なお、閾値Thは、車両の挙動が安定している否かを判別するためのヨーレートYの値であり、試験等により予め設定されている。このため、マイコン35は、車両のヨーレートYが閾値Th未満のとき、車両の挙動が安定していると判断する。また、所定時間は、車両が外乱発生場所を通過したか否かを判別するための時間であり、試験等により予め設定されている。このため、マイコン35は、外乱時転舵制御の開始後、具体的には伝達比Rを変更伝達比Rvに変更後から所定時間が経過したとき、車両が外乱発生場所を通過したと判断する。
一方、マイコン35は、車両が外乱発生場所に到達していないとき(ステップS4:NO)、または、外乱時転舵制御の実行中に車両のヨーレートYが閾値Th未満であること、および、外乱時転舵制御の開始後から所定時間が経過していることの両方が満たされていないとき(ステップS5:NO)、外乱時転舵制御を維持する。
また、本実施形態のステアリング装置1は、車両が横風等の外乱により転舵輪100の転舵角θwが変更されてもステアリングホイール110の操舵角θsは変化しない。このため、外乱により転舵角θwが変更されたとき、転舵角θwと操舵角θsとが異なる。また、外乱時転舵制御において運転者がステアリング操作したとき、転舵角θwは、変更転舵角θwvとなるため、対応転舵角θwrとは異なる場合がある。これにより、車両が外乱発生場所を通過後、ステアリングホイール110の操作位置と、その操作位置に対応する車両の進行方向とが通常時転舵制御の場合と異なるため、運転者が違和感を覚えるおそれがある。このため、外乱時転舵制御から通常時転舵制御に変更されたとき、転舵角θwが対応転舵角θwrに一致することが好ましい。
そこで、マイコン35は、外乱時転舵制御から通常時転舵制御に変更後、転舵角θwが対応転舵角θwrとは異なるとき(ステップS7:YES)、転舵角θwを対応転舵角θwrに一致させる(ステップS8)。具体的には、マイコン35は、対応転舵角θwrを目標転舵角として設定し、転舵角θwに基づいて転舵モータ23に供給する電流値を演算する。そして、マイコン35は、演算された電流値と電流センサ(図示略)により検出されたモータ駆動回路36の電流値とのフィードバック制御に基づいてモータ駆動信号Sdを生成し、モータ駆動回路36に出力する。
一方、外乱時転舵制御の開始後、運転者がステアリング操作を行わない場合も考えられる。このとき、転舵角θwは対応転舵角θwrと一致する。このため、車両が外乱発生場所を通過後、ステアリングホイール110の操作位置と車両の進行方向との関係に起因して運転者が違和感を覚えることがない。したがって、マイコン35は、転舵角θwが対応転舵角θwrと一致するとき(ステップS7:NO)、一旦処理を終了する。
図5を参照して、本実施形態のステアリング装置1の作用について説明する。
例えば、従来のステアリング装置のようにトンネルの出口後における横風により車両のヨーレートが所定値以上になって車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置を車両が横風を受ける前の車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置に修正するように後輪転舵が転舵される場合、次のように車両が挙動する。すなわち、車両が車両位置Bにおいて横風を受けたとき、車両位置Dの二点鎖線の車両に示されるように、車両の進行方向が左方向に変化して車道の車幅方向において車両位置Bの車両の位置から左方向に大きく移動した後に、従来のステアリング装置は、車両の進行方向の右方向への修正を開始する。この場合、車両の進行方向の変化量および車道の幅方向における車両の位置の変化量が大きいため、車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置の修正が完了するまでに時間がかかる。その結果、車両(二点鎖線)が車両位置Fにおいて車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置の修正が完了する。
また、従来のステアリング装置において、例えば車両位置Dよりもトンネルの出口側である車両位置Cにおいて運転者がステアリング操作により車両の進行方向を右方向に修正した場合、通常時転舵制御であるため、車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置の修正に時間がかかってしまう。
一方、本実施形態のステアリング装置1によれば、車両位置Aに示されるように、車両がトンネルの出口の手前に位置したとき、マイコン35(図2参照)は、外乱時転舵制御を実行する。外乱時転舵制御では、運転者のステアリング操作による操舵角θsの変化に対する転舵角θwの変化の度合が通常時転舵制御のときよりも大きい。このため、車両が車両位置Bにおいて横風を受けて車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置が左方向に変化するとき、車両位置Dよりもトンネルの出口側である車両位置Cにおいて運転者が右方向にステアリング操作することにより車両の進行方向が速やかに右方向に変更される。このため、車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置の修正が完了するまでに時間が短くなる。その結果、ステアリング装置1によれば、車両位置Fよりもトンネルの出口側である車両位置Eにおいて車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置の修正が完了する。
したがって、本実施形態のステアリング装置1によれば、以下の効果が得られる。
(1)マイコン35は、車両がトンネルの出口を通過して横風を受ける前に外乱時転舵制御を実行している。このため、車両が横風により車両の進行方向が変更して運転者がその車両の進行方向の変化を修正するようにステアリング操作を行ったとき、車両の進行方向が速やかに修正される。したがって、車両が横風を受けてから車両が横風を受ける前の車両の進行方向および車道の幅方向における車両の位置に車両の修正を完了するまでの時間が短くなる。
(2)マイコン35は、車両が外乱発生場所に到達後、車両のヨーレートYが閾値Th未満のとき、外乱時転舵制御から通常時転舵制御に変更する、すなわち伝達比Rを変更伝達比Rvから基準伝達比Rkに戻す。これにより、運転者のステアリング操作による車両の進行方向の修正が完了後に伝達比Rが変更伝達比Rvから基準伝達比Rkに速やかに戻される。このため、車両の挙動が安定した後、運転者がステアリング操作するときにこの操作に対する車両の進行方向の変化に違和感を運転者に与えるおそれを低減することができる。
(3)マイコン35は、伝達比Rが変更伝達比Rvに変更されたときから所定時間経過後に伝達比Rを変更伝達比Rvから基準伝達比Rkに戻す。これにより、車両が外乱発生場所を通過した後に伝達比Rが変更伝達比Rvから基準伝達比Rkに戻されるため、運転者がステアリング操作するときにこの操作に対する車両の進行方向の変化に違和感を運転者に与えるおそれを低減することができる。
(4)マイコン35は、外乱時転舵制御から通常時転舵制御に変更したとき、転舵角θwが対応転舵角θwrと異なる場合、転舵角θwを対応転舵角θwrに一致させる。これにより、ステアリング操作と車両の進行方向との違いによる違和感を運転者に与えるおそれを低減することができる。
なお、本ステアリング装置が取り得る具体的形態は、上記実施形態に示された内容に限定されない。本ステアリング装置は、例えば、以下に示される上記実施形態の変形例の形態を取り得る。
・変形例の外乱予測部37は、GPSによる車両の位置情報に代えて、車両に設けられた照度センサ(図示略)に基づいて外乱が発生するか否かを予測する。具体的には、照度センサの値が増加傾向であり、かつ閾値以上となるとき、トンネルの出口の手前と判定、すなわち外乱が発生すると予測する。
・変形例の外乱予測部37、伝達比変更部38、および、判定部39の少なくとも一つは、マイコン35内に設けられる。
・変形例の判定部39は、車両が外乱発生場所に到達したか否かの判定に加え、GPSによる車両の位置情報に基づいて車両が外乱発生場所を通過したか否かを判定する。このような判定部39を有する転舵ECU34は、マイコン35による転舵制御のステップS5の判定を、車両が外乱発生場所を通過したか否かに変更する。マイコン35は、車両が外乱発生場所を通過したと判定したとき、ステップS6に移行し、車両が外乱発生場所を通過していないと判定したとき、処理を一旦終了する。
・上記変形例の判定部39を有する転舵ECU34において、マイコン35は、転舵制御のステップS5の判定を外乱時転舵制御の実行中に車両のヨーレートYが閾値Th未満であること、および、車両が外乱発生場所を通過したことの少なくとも一方が満たされたか否かに変更する。
・変形例のマイコン35は、転舵制御において、外乱時転舵制御を実行しているときに車両のヨーレートYが閾値Th未満であること、および、外乱時転舵制御の開始後から所定時間が経過していることの一方の条件を省略する。
・変形例のマイコン32は、車両が外乱発生場所を通過するときに例えば横風を受けて転舵輪の転舵角θwが変化するとき、その転舵角θwの変化に応じて反力モータ12が操舵角θsを変更する制御を実行してもよい。この場合、車両が外乱発生場所に到達したときに伝達比Rが変更伝達比Rvに変更されているため、変更伝達比Rvに基づいて転舵角θwの変化に応じて操舵角θsが変更される。そして、例えばステアリングホイール110が中立位置で車両が外乱発生場所に到達し、横風を受けて転舵角θwの変化に応じて操舵角θsが変更されたとき、運転者がステアリングホイール110を中立位置に戻す際に伝達比Rが基準伝達比Rkに戻されていた場合、操舵角θsとその操舵角θsに対応する転舵角θwとが異なる。このため、運転者がステアリングホイール110を中立位置に戻すまでは伝達比Rが変更伝達比Rvを維持していることが好ましい。
そこで、変形例のマイコン35は、転舵制御において、車両が外乱発生場所を通過した後、かつ、ステアリングホイール110が中立位置となるとき、伝達比Rを変更伝達比Rvから基準伝達比Rkに戻す。なお、変形例のマイコン35は、ステアリングホイール110が中立位置となるときに代えて、車両が外乱発生場所に到達した時点での操舵角θs、すなわち車両が外乱を受ける直前の操舵角θsにステアリングホイール110が操作されたときに伝達比Rを変更伝達比Rvから基準伝達比Rkに戻してもよい。
・変形例のステアリング装置1は、外乱時転舵制御から通常時転舵制御に変更後、転舵角θwが対応転舵角θwrとは異なる場合、手動により転舵角θwを対応転舵角θwrに一致させる。
・変形例のステアリング装置1は、ステアバイワイヤシステムの構成に代えて、舵角伝達比を可変とするVGRS(Variable Gear Ratio Steering)等の伝達比可変装置であってもよい。なお、舵角伝達比は、操舵角θs対する転舵角θwの変化比率を示し、例えば操舵角θsを転舵角θwで除した値を示す。
・変形例の車両は、図6に示されるように、ステアリング装置1とは個別に形成された車両制御装置120を備えている。車両制御装置120は、外乱予測部37に相当する外乱予測部121、および、判定部39に相当する判定部122を有する。外乱予測部121は、外乱予測信号を伝達比変更部38およびマイコン35に出力する。判定部122は、判定信号をマイコン35に出力する。なお、変形例の転舵ECU34は、外乱予測部37および判定部39を有していない。
1…ステアリング装置、35…マイコン(制御部)、37…外乱予測部、38…伝達比変更部、39…判定部、100…転舵輪、110…ステアリングホイール(操舵部材)、121…外乱予測部、122…判定部、R…伝達比、Y…ヨーレート、θs…操舵角、θw…転舵角、θwr…対応転舵角。

Claims (7)

  1. 転舵輪と、前記転舵輪と機械的に連結されていない操舵部材と、前記操舵部材の操舵角に基づいて目標転舵角を演算し前記転舵輪の転舵角が前記目標転舵角に一致するように転舵制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、車両を車幅方向に移動させる外乱が発生することを予測する外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されるとき、前記外乱が発生する場所である外乱発生場所に前記車両が到達するか否かを判定する判定部により前記車両が前記外乱発生場所に到達すると判定される前に、前記外乱予測部が前記外乱の発生を予測しないときにおける通常時転舵制御から前記外乱予測部が前記外乱の発生を予測するときにおける外乱時転舵制御に切り替える
    ステアリング装置。
  2. 前記ステアリング装置は、前記操舵角に対する前記転舵輪の転舵角の比率である伝達比を変更する伝達比変更部を備え、
    前記伝達比変更部は、前記外乱時転舵制御の伝達比を前記通常時転舵制御の伝達比よりも大きくなるように前記伝達比を変更する
    請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記伝達比変更部は、前記伝達比を前記外乱が発生すると予測されたときの前記操舵角を基準として、前記操舵角から左右方向の所定角度の範囲内において、前記外乱時転舵制御の伝達比に変更する
    請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記伝達比変更部は、前記判定部により前記車両が前記外乱発生場所に到達したと判定された後、前記車両の走行情報に基づいて、前記外乱時転舵制御の伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生しないと予測されるときの前記通常時転舵制御の伝達比に戻す
    請求項2または3に記載のステアリング装置。
  5. 前記車両の走行情報は、前記車両のヨーレートであり、
    前記伝達比変更部は、前記車両のヨーレートが閾値未満となるとき、前記外乱時転舵制御の伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されないときの前記通常時転舵制御の伝達比に戻す
    請求項に記載のステアリング装置。
  6. 前記車両の走行情報は、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されたときから前記外乱発生場所を通過するまでの所定時間であり、
    前記伝達比変更部は、前記所定時間経過後に、前記外乱時転舵制御の伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されないときの前記通常時転舵制御の伝達比に戻す
    請求項に記載のステアリング装置。
  7. 前記制御装置は、前記外乱時転舵制御の伝達比を、前記外乱予測部により前記外乱が発生すると予測されないときの前記通常時転舵制御の伝達比に戻したとき、前記操舵角に対応する転舵角である対応転舵角と、前記転舵輪の転舵角とが互いに異なる場合、前記転舵輪の転舵角を前記対応転舵角に一致させ
    請求項4〜6のいずれか一項に記載のステアリング装置。
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