JP6531152B2 - 垂直軸型水力発電装置、垂直軸型水力発電ユニット、垂直軸型水力発電用ブレード - Google Patents

垂直軸型水力発電装置、垂直軸型水力発電ユニット、垂直軸型水力発電用ブレード Download PDF

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Description

本発明は、垂直軸型水力発電装置、垂直軸型水力発電ユニットおよび垂直軸型水力発電用ブレードに関するものである。
従来から、水車が備えるブレードを水流によって回転運動させ、この回転運動を発電機に伝達することで電力を発生させる水力発電装置が知られている。従来の小型の水力発電装置には、水路を堰き止めて発電する「落差式」や、水流の抗力で発電する「サボニウス型」の水車が多く用いられてきた(例えば、下記特許文献1参照)。しかし、これらの水車を既存の水路に設置しようとする場合には、水路から水が溢れ出ないようにするための大掛かりな水路改造工事等が必要となるため、水力発電装置の設置場所には多くの制約が存在していた。また、水車の特性上、水路を流れるゴミが水車に堆積してしまうため、除塵装置と多額のメンテナンス費用も必要となる。つまり、従来の水力発電装置には、多大な初期コストと維持コストが必要となるなど、経済合理性の観点からその普及を阻害する要因が存在していた。
上述した従来の水力発電装置に存在する課題を解決する手法として、近年、揚力特性を利用した垂直軸型水力発電装置の実現が検討されている。この垂直軸型水力発電装置は、水流からの回転駆動力を受けて電力を発生する発電機と、発電機に回転自在に連結されるとともに、鉛直方向に垂下設置される垂直回転軸と、この垂直回転軸の周囲を円周方向に沿って略等角度間隔で配設された複数のブレードと、を備える装置であって、複数のブレードが水流に対して垂直方向に配置された形式を有することから、従来技術で必要であった除塵装置や多額のメンテナンス費用が不要となるメリットを備えるものである。
特開2003−106247号公報
しかしながら、垂直軸型水力発電装置が想定する垂直方向に配置される従来のブレードは、風力発電には多く用いられているが、水力発電装置への普及は進んでいないのが現状である。なぜなら、風車に利用される風(空気)とは異なり、水車に利用される水流(水)は、空気の約800倍の密度を持つため、ブレードに定常的に加わる水流からの荷重が非常に大きくなるという課題が存在しており、発明者らの実証研究によっても、従来から風力発電に用いられている翼型形状から成るブレードを単に水力発電に利用すると、ブレードの破損が発生してしまうことが確認されている。
特に、従来から風力発電に用いられている翼型形状は、高出力を得るために翼型形状の後縁が尖ったシャープエッジ形状を有するものであるが、このようなシャープエッジ形状から成る後縁を有する翼型形状のブレードを水力発電に用いると、後縁部分の強度が不足して破損が生じ、かえって出力効率を落としてしまう虞が存在していた。一方、水力発電に対応するために翼型形状の後縁部分の形状を単に肉厚化するなどして変更し、水流からの荷重に耐え得る強度を得ようとすると、翼性能が変化してしまい、この場合もかえって出力効率を落としてしまう可能性があった。
本発明は、上述した従来技術に存在する課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、ブレードを構成する翼型形状の最適化を図ることで、水流から大きな荷重を受けることとなる水力発電に用いる場合であっても、後縁の強度不足を解消しつつ高出力が得られる翼性能を維持した翼型形状を創出し、高効率で安定して水力発電に利用できる垂直軸型水力発電装置、垂直軸型水力発電ユニットおよび垂直軸型水力発電用ブレードを提供することにある。
本発明に係る垂直軸型水力発電装置は、水流からの回転駆動力を受けて電力を発生する発電機と、前記発電機に回転自在に連結されるとともに、鉛直方向に垂下設置される垂直回転軸と、前記垂直回転軸の周囲を円周方向に沿って略等角度間隔で配設された複数のブレードと、を備え、前記複数のブレードが、鉛直方向に延びて形成されるとともに横断面形状が翼型形状からなる直線翼として形成される垂直軸型水力発電装置であって、前記翼型形状の後縁が曲率を持った円弧形状で形成され、前記翼型形状は、後縁が尖った形状を有する基準翼型形状を想定した上で、曲率を持った円弧形状を前記基準翼型形状の尖った後縁に接するように配置し、前記円弧形状の円弧端部と前記基準翼型形状の後縁前方を形成する曲線とをつなぐ接続線分を配置することで構成され、前記接続線分は、前記基準翼型形状の後縁前方を形成する曲線と接線接続する箇所をA点、前記円弧形状の円弧端部と接線接続する箇所をB点としたときに、A点からB点に向かって連続した曲率変化を有する曲線を組み合わせた線分として構成されるとともに、連続した曲率変化が曲率大から曲率小となるように構成されることを特徴とするものである。
また、本発明では、上記の垂直軸型水力発電装置と、前記垂直軸型水力発電装置の固定設置の際に支持を行う支持体と、前記支持体に接続されるブリッジ部と、を有し、前記ブリッジ部が、設置箇所に設けられた基礎部に対して固定設置されることで取り付けが行われることを特徴とする垂直軸型水力発電ユニットを実現することができる。
さらに、本発明に係る垂直軸型水力発電用ブレードは、水流からの回転駆動力を受けて電力を発生する発電機と、前記発電機に回転自在に連結されるとともに、鉛直方向に垂下設置される垂直回転軸と、前記垂直回転軸の周囲を円周方向に沿って略等角度間隔で配設された複数のブレードと、を備え、前記複数のブレードが、鉛直方向に延びて形成されるとともに横断面形状が翼型形状からなる直線翼として形成される垂直軸型水力発電装置に用いられる垂直軸型水力発電用ブレードであって、前記翼型形状の後縁が曲率を持った円弧形状で形成され、前記翼型形状は、後縁が尖った形状を有する基準翼型形状を想定した上で、曲率を持った円弧形状を前記基準翼型形状の尖った後縁に接するように配置し、前記円弧形状の円弧端部と前記基準翼型形状の後縁前方を形成する曲線とをつなぐ接続線分を配置することで構成され、前記接続線分は、前記基準翼型形状の後縁前方を形成する曲線と接線接続する箇所をA点、前記円弧形状の円弧端部と接線接続する箇所をB点としたときに、A点からB点に向かって連続した曲率変化を有する曲線を組み合わせた線分として構成されるとともに、連続した曲率変化が曲率大から曲率小となるように構成されることを特徴とするものである。
本発明によれば、ブレードを構成する翼型形状の最適化を図ることで、水流から大きな荷重を受けることとなる水力発電に用いる場合であっても、後縁の強度不足を解消しつつ高出力が得られる翼性能を維持した翼型形状を創出し、高効率で安定して水力発電に利用できる新たな垂直軸型水力発電装置、垂直軸型水力発電ユニットおよび垂直軸型水力発電用ブレードを提供することができる。
本実施形態に係る垂直軸型水力発電ユニットの全体構成を示す外観斜視図である。 従来から風力発電等で用いられていた翼型形状を例示する図である。 本実施形態に係る垂直軸型水力発電装置に対して有効に適用可能なブレードの横断面形状を構成する翼型形状を示す図である。 図3で示した本実施形態に係る翼型形状の設計思想について説明するための図であり、図中の分図(a)が本実施形態に係る翼型形状の全体の断面形状を示し、分図(b)が分図(a)における符号αで示す二点鎖線で囲まれた箇所を拡大した要部拡大断面を示している。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、本実施形態に係る垂直軸型水力発電ユニット100の全体構成例について説明を行う。ここで、図1は、本実施形態に係る垂直軸型水力発電ユニットの全体構成を示す外観斜視図である。
本実施形態に係る垂直軸型水力発電装置10は、ブレード13によって構成される水車11を水流によって回転運動させ、当該回転運動を発電機50に伝達することで電力を発生させる装置である。具体的な構成としては、図1にて示すように、本実施形態に係る垂直軸型水力発電装置10は、水流により回転する水車11と、水車11が設置される垂直回転軸20と、垂直回転軸20を回転可能に支持する軸受を備える軸受サポート部30と、垂直回転軸20の回転駆動力により電力を発生する発電機50と、を有して構成される。そして、本実施形態に係る垂直軸型水力発電装置10は、例えば用水路に設置される。
また、垂直軸型水力発電ユニット100としては、回転部材である水車11や垂直回転軸20を支持し、垂直軸型水力発電装置10の固定設置を行うための支持体60が垂直回転軸20や軸受サポート部30を取り囲むように設置されており、この支持体60には、用水路等に架け渡されるブリッジ部61が接続されている。支持体60とブリッジ部61とが、例えば用水路の両岸に設けられた基礎部62に対して固定設置されることで、本実施形態に係る垂直軸型水力発電ユニット100の設置が行われている。
図1で例示する水車11は、当該水車を構成する複数のブレード13が垂直回転軸20の周囲を円周方向に沿って略等角度間隔で配設されたものであり、図1では3枚のブレード13が設置された場合が例示されている。これら3枚のブレード13は、それぞれが略コ字形からなる外観形状を有して構成されており、略コ字形の開放部が垂直回転軸20に対して向くように設置されている。また、略コ字形の縦棒部が鉛直方向に延びて形成されるとともに、その横断面形状が翼型形状からなる直線翼として形成されている。このように直線翼として形成される鉛直方向に延びた略コ字形の縦棒部が、水車11の羽根部として機能する。すなわち、本実施形態に係る水車11は、図1に示すように、3枚のブレード13が水中に配置されて水流からの力(水のスラスト力)を受けることで、翼型形状からなる直線翼としてのブレード12が水流を受けて揚力を発生し、水車11の中心(垂直回転軸20)を中心軸として回転するようになっている。
垂直回転軸20は、上述したように、その下端側に3枚のブレード13が設置され、ブレード13の作用によって発生する回転力を受けることで、回転運動する部材である。垂直回転軸20と3枚のブレード13とは、例えばボルトおよびナット等のような公知の締結手段によって、確実に締結固定がなされている。そして、垂直回転軸20は、軸受サポート部30に備えられる軸受により回転可能に支持される。
垂直回転軸20の回転は、軸受サポート部30によって支持され、発電機50に伝達され、発電機50が電力を発生させることとなる。なお、本実施形態に係る発電機50は、発電機50の備える不図示の入力軸が、垂直回転軸20と同軸となるように設置されている。ただし、発電機50と垂直回転軸20とが遊星歯車や減速器を使用して接続される形態の場合には、発電機50の備える不図示の入力軸は、垂直回転軸20と同軸で配置されていなくとも良い。そして、発電された電力は、不図示の送電手段によって、電力消費地や蓄電手段等へと送電される。
以上、本実施形態に係る垂直軸型水力発電ユニット100の全体構成例についての説明を行った。次に、上述した垂直軸型水力発電ユニット100に基づき、発明者らが新たに創案した翼型形状について説明する。なお、以下で説明する発明者らによる創案発明の内容は、十分な出力特性を確保しながらも、ブレード13に定常的に加わる水流からの非常に大きな荷重に耐えることができる、従来にはない垂直軸型水力発電装置10および垂直軸型水力発電ユニット100を得るために、発明者らが初めて着想して検討し、得られた成果である。
まず、図2は、従来から風力発電等で用いられていた翼型形状を例示する図である。図2中の分図(a)の翼型形状は、NASA(アメリカ航空宇宙局:National Aeronautics and Space Administration)の前身であるNACA(アメリカ航空諮問委員会:National Advisory Committee for Aeronautics)が定義した「NACA0018」なる翼型を示しており、図2中の分図(b)の翼型形状は、東海大学で開発された「TWT12013−05−BA642」なる翼型を示している。これら従来の翼型形状は、風力発電においては効率よい揚力特性を発揮し得るものである。そして、これら図2で示す従来の翼型形状は、いずれも後縁端部が尖ったシャープエッジ形状を有するものであるが、このようなシャープエッジ形状を採用している理由は、騒音の低減と高い揚抗比を確保するためである。また、風力発電における従来からの知見として、翼型形状の強度を上げるために安易に後縁の厚みを増やしてしまうと、大幅に出力が落ちてしまうことが経験的に知られていた。そこで、この種の技術分野では、図2で示すような後縁端部が尖ったシャープエッジ形状を有する翼型形状を用いることが一般的であった。
しかしながら、本発明者らが行った実証実験等の研究によって、図2で示すような後縁端部が尖ったシャープエッジ形状を有する翼型形状を水力発電に用いた場合には、シャープエッジ形状からなる翼型形状の後縁部分が破損してしまうことが確認された。このような知見に基づき、発明者らは、水力発電においても有効に用いることのできる新たな翼型形状の開発を行うこととし、水流から大きな荷重を受けることとなる水力発電に用いる場合であっても、後縁の強度不足を解消しつつ高出力が得られる翼性能を維持した翼型形状を創出し、具体的に実現するに至った。本発明者らが完成させた新たな翼型形状を図3に示す。ここで、図3は、本実施形態に係る垂直軸型水力発電装置10に対して有効に適用可能なブレード13の横断面形状を構成する翼型形状Xを示す図である。
図3で示すように、本実施形態に係るブレード13の横断面形状を構成する翼型形状Xは、当該翼型形状Xの後縁が曲率を持った円弧形状13aで形成されている。このような翼型形状Xを横断面形状とする直線翼から成るブレード13を複数用意し、そのような複数のブレード13によって構成される水車11によって垂直軸型水力発電装置10を構成することで、ブレード13が破損することなく、また、従来の翼型形状と比べて出力特性を落とすことのない水力発電装置が得られることが、発明者らの検証実験によって確認されている。
そこで次に、図4を用いて、図3で示した本実施形態に係る翼型形状Xの設計思想についての説明を行う。ここで、図4は、図3で示した本実施形態に係る翼型形状の設計思想について説明するための図であり、図中の分図(a)が本実施形態に係る翼型形状の全体の断面形状を示し、分図(b)が分図(a)における符号αで示す二点鎖線で囲まれた箇所を拡大した要部拡大断面を示している。
図4において、破線で示す箇所が、後縁Yaの端部が尖ったシャープエッジ形状を有する従来の翼型形状Yを示しており、実線で示す箇所が、本実施形態に係る翼型形状Xを示している。図4における破線で示された翼型形状Yと実線で示された翼型形状Xとの重なりからも明らかであるが、本発明者らは、従来の翼型形状Yの後縁部分の近傍箇所以外は形状変更をせず、分図(b)で示すように、従来の翼型形状Yの後縁Ya部分の近傍箇所のみの形状変更を行っている。
本実施形態に係る翼型形状Xの具体的な設計思想としては、まず、本実施形態に係る翼型形状Xは、後縁Yaが尖った形状を有する基準翼型形状Y(すなわち、従来技術に係る翼型形状であって、東海大学で開発された「TWT12013−05−BA642」なる翼型)を想定した上で、曲率を持った円弧形状13aを基準翼型形状Yの尖った後縁Yaに接するように配置し、この円弧形状13aの円弧端部と基準翼型形状Yの後縁前方を形成する曲線Yb,Ycとをつなぐ接続線分(上方接続線分13bおよび下方接続線分13c)を配置することで構成した。
円弧形状13aについては、本実施形態に係る翼型形状Xの後縁が一定の曲率Rからなる円弧形状13aによって構成されるとともに、翼型形状の翼弦長をCとしたときに、
R≦1.5%C
なる不等式が成り立つように構成した。この円弧形状13aの設計条件については、発明者らが鋭意研究した結果に基づき得られた設計条件であり、発明者らによる検証実験によって、水力発電に用いた場合に、後縁Yaの強度不足を解消しつつ高出力が得られる翼性能を維持した翼型形状Xであることが確認されている。すなわち、後縁の曲率Rが1.5%Cより大きくなると、翼型形状Xの表面を流れる水流に渦が発生したり、翼型形状X後方での止水域が拡大したりすること等の理由によって、翼性能が低下する。
また、上方接続線分13bおよび下方接続線分13cからなる接続線分について、接続線分の前方側である反後縁側は、基準翼型形状Yの後縁Yaの前方を形成する曲線Yb,Ycに対してそれぞれ接線接続するように構成されている。一方、上方接続線分13bおよび下方接続線分13cからなる接続線分の後方側は、円弧形状13aの円弧端部と接線接続するように構成されている。つまり、本実施形態に係る翼型形状Xは、従来技術に係る基準翼型形状Yに対して円弧形状13aと上方接続線分13bおよび下方接続線分13cとで囲まれた領域を肉付けすることで構成されているが、これら円弧形状13aと上方接続線分13bおよび下方接続線分13c、曲線Ybと上方接続線分13b、曲線Ycと下方接続線分13cは、各線分同士が接線方向でつながった形状を有しているので、翼型形状Xの後縁近傍を流れる水流を乱すことがなく、ブレード13に求められる設計上の出力特性を満足することが可能となっている。
さらに、上方接続線分13bおよび下方接続線分13cからなる接続線分については、図4中の分図(b)で示すように、基準翼型形状Yの後縁Ya前方を形成する曲線Yb,Ycと接線接続する箇所をA点、円弧形状13aの円弧端部と接線接続する箇所をB点としたときに、A点からB点に向かって連続した曲率変化を有する曲線を組み合わせた線分として構成されるとともに、連続した曲率変化がA点からB点に向かって曲率大から曲率小となるように構成されている。このような形状を採用することで、出力特性を維持しながらも、強度を向上させた翼型形状Xが実現されている。
以上説明した設計思想に基づき作成された本実施形態に係る翼型形状Xを採用したブレード13を作成し、上述した垂直軸型水力発電装置10に設置して実際の発電を行う実証実験を行ったところ、翼型形状Xの後縁が破損することはなく、しかも、従来技術に係る翼型形状(基準翼型形状Y)と同等以上の出力特性を発揮できることが発明者らによって確認されている。すなわち、本実施形態に係る翼型形状Xによれば、水流から大きな荷重を受けることとなる水力発電に用いた場合であっても、後縁の強度不足を解消しつつ高出力が得られる翼性能を維持することができるので、高効率で安定して水力発電に利用できる垂直軸型水力発電装置10と垂直軸型水力発電ユニット100および垂直軸型水力発電用ブレード13を提供することが可能となっている。
なお、本実施形態に係る翼型形状Xは、上述した設計思想に基づき作成されたものであるが、上記した垂直軸型水力発電装置10に設置して行われた実証実験に用いた翼型形状Xを、発明者らが精密測定器を用いて形状確認したところ、製造上不可避となる製造誤差の関係から、一定の曲率Rからなる本実施形態に係る円弧形状13aについては、翼型形状の翼弦長をCとしたときに、
0.5%C≦R≦1.5%C
なる不等式が成り立つように構成されていたことが明らかとなった。つまり、本実施形態に係る円弧形状13aの形状条件については、上記不等式の条件範囲を満たすものであればよいことが確認できた。このことは、本実施形態に係る翼型形状Xを有するブレード13を量産化する上でも好適な実験結果であり、円弧形状13aを製造する上での制約が少ないことから、本発明が現実の産業上も有効に利用可能であることを示している。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、本発明に係る翼型形状が東海大学で開発された「TWT12013−05−BA642」なる翼型を基準翼型形状Yとして設計・製造された場合を例示して説明したが、本発明の適用範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、あらゆる公知の翼型を基準翼型形状としても設計可能である。
また、上述した実施形態では、翼型形状Xの後縁が一定の曲率Rからなる円弧形状13aによって構成される場合を例示したが、本発明に適用可能な円弧形状は一定の曲率Rを持つものには限られず、例えば、楕円形や長円形といった曲線形状から成る円弧形状も含まれる。楕円形や長円形といった曲線形状から成る円弧形状を採用した後縁を有する翼型形状であっても、上述した実施形態と同様の作用効果を得られることが、本発明者らの研究によって確認されている。
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 垂直軸型水力発電装置、11 水車、13 ブレード、13a 円弧形状、13b 上方接続線分、13c 下方接線線分、20 垂直回転軸、30 軸受サポート部、50 発電機、60 支持体、61 ブリッジ部、62 基礎部、100 垂直軸型水力発電ユニット、X (本実施形態に係る)翼型形状、Y 基準翼型形状(従来技術に係る翼型形状)、Ya (基準翼型形状の)後縁、Yb,Yc 曲線。

Claims (5)

  1. 水流からの回転駆動力を受けて電力を発生する発電機と、
    前記発電機に回転自在に連結されるとともに、鉛直方向に垂下設置される垂直回転軸と、
    前記垂直回転軸の周囲を円周方向に沿って略等角度間隔で配設された複数のブレードと、
    を備え、
    前記複数のブレードが、鉛直方向に延びて形成されるとともに横断面形状が翼型形状からなる直線翼として形成される垂直軸型水力発電装置であって、
    前記翼型形状の後縁が曲率を持った円弧形状で形成され
    前記翼型形状は、
    後縁が尖った形状を有する基準翼型形状を想定した上で、
    曲率を持った円弧形状を前記基準翼型形状の尖った後縁に接するように配置し、
    前記円弧形状の円弧端部と前記基準翼型形状の後縁前方を形成する曲線とをつなぐ接続線分を配置することで構成され、
    前記接続線分は、
    前記基準翼型形状の後縁前方を形成する曲線と接線接続する箇所をA点、
    前記円弧形状の円弧端部と接線接続する箇所をB点としたときに、
    A点からB点に向かって連続した曲率変化を有する曲線を組み合わせた線分として構成されるとともに、連続した曲率変化が曲率大から曲率小となるように構成されることを特徴とする垂直軸型水力発電装置。
  2. 請求項1に記載の垂直軸型水力発電装置において、
    前記翼型形状の後縁が一定の曲率Rからなる円弧形状によって構成されるとともに、
    前記翼型形状の翼弦長をCとしたときに、
    R≦1.5%C
    なる不等式が成り立つように構成されることを特徴とする垂直軸型水力発電装置。
  3. 請求項1に記載の垂直軸型水力発電装置において、
    前記翼型形状の後縁が一定の曲率Rからなる円弧形状によって構成されるとともに、
    前記翼型形状の翼弦長をCとしたときに、
    0.5%C≦R≦1.5%C
    なる不等式が成り立つように構成されることを特徴とする垂直軸型水力発電装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の垂直軸型水力発電装置と、
    前記垂直軸型水力発電装置の固定設置の際に支持を行う支持体と、
    前記支持体に接続されるブリッジ部と、
    を有し、
    前記ブリッジ部が、設置箇所に設けられた基礎部に対して固定設置されることで取り付けが行われることを特徴とする垂直軸型水力発電ユニット。
  5. 水流からの回転駆動力を受けて電力を発生する発電機と、
    前記発電機に回転自在に連結されるとともに、鉛直方向に垂下設置される垂直回転軸と、
    前記垂直回転軸の周囲を円周方向に沿って略等角度間隔で配設された複数のブレードと、
    を備え、
    前記複数のブレードが、鉛直方向に延びて形成されるとともに横断面形状が翼型形状からなる直線翼として形成される垂直軸型水力発電装置に用いられる垂直軸型水力発電用ブレードであって、
    前記翼型形状の後縁が曲率を持った円弧形状で形成され
    前記翼型形状は、
    後縁が尖った形状を有する基準翼型形状を想定した上で、
    曲率を持った円弧形状を前記基準翼型形状の尖った後縁に接するように配置し、
    前記円弧形状の円弧端部と前記基準翼型形状の後縁前方を形成する曲線とをつなぐ接続線分を配置することで構成され、
    前記接続線分は、
    前記基準翼型形状の後縁前方を形成する曲線と接線接続する箇所をA点、
    前記円弧形状の円弧端部と接線接続する箇所をB点としたときに、
    A点からB点に向かって連続した曲率変化を有する曲線を組み合わせた線分として構成されるとともに、連続した曲率変化が曲率大から曲率小となるように構成されることを特徴とする垂直軸型水力発電用ブレード。
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