JP6529804B2 - 人工衛星用太陽光発電翼及び人工衛星 - Google Patents

人工衛星用太陽光発電翼及び人工衛星 Download PDF

Info

Publication number
JP6529804B2
JP6529804B2 JP2015065659A JP2015065659A JP6529804B2 JP 6529804 B2 JP6529804 B2 JP 6529804B2 JP 2015065659 A JP2015065659 A JP 2015065659A JP 2015065659 A JP2015065659 A JP 2015065659A JP 6529804 B2 JP6529804 B2 JP 6529804B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rigid
semi
solar panels
rigid solar
solar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015065659A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015189469A (ja
Inventor
クラウス・ジンメルマン
レネ・モイラー
トマス・フェッファーコーン
イェンス・ビルケル
Original Assignee
エアバス・ディフェンス・アンド・スペース・ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エアバス・ディフェンス・アンド・スペース・ゲーエムベーハー filed Critical エアバス・ディフェンス・アンド・スペース・ゲーエムベーハー
Publication of JP2015189469A publication Critical patent/JP2015189469A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6529804B2 publication Critical patent/JP6529804B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/42Arrangements or adaptations of power supply systems
    • B64G1/44Arrangements or adaptations of power supply systems using radiation, e.g. deployable solar arrays
    • B64G1/443Photovoltaic cell arrays
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/222Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles for deploying structures between a stowed and deployed state
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/42Arrangements or adaptations of power supply systems
    • B64G1/44Arrangements or adaptations of power supply systems using radiation, e.g. deployable solar arrays
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は人工衛星用太陽光発電翼に関し、また、少なくとも1枚の人工衛星用太陽光発電翼を備えた人工衛星に関する。
人工衛星に必要とされる電力は増大の一途をたどっており、その結果として、人工衛星用太陽光発電翼の出力電力の増強が急務となっている。人工衛星用太陽光発電翼を構成する個々のソーラーパネルが備えるソーラーセルを最新型のエネルギ効率の高いものにする他に、人工衛星用太陽光発電翼のアクティブ面積を拡大することによっても出力電力を増強することができる。このアクティブ面積とは、人工衛星用太陽光発電翼の表面積のうち、ソーラーセルが占有している面積をいう。アクティブ面積を拡大するには、個々のソーラーパネルを大型化するか、或いはソーラーパネルの枚数を増やすかの、いずれかが必要である。しかるに、ソーラーパネルの大きさは人工衛星の大きさによって制約される。またそれとは別に、アクティブ面積を拡大すれば、その人工衛星用太陽光発電翼の質量が増大するということも考慮せねばならない。人工衛星用太陽光発電翼の質量が増大することによって、輸送用ロケットが宇宙へ輸送せねばならない質量も増大し、コストの増大を招くことになる。
かかる事情から、出力重量比を向上させた、即ち軽量で大出力の、新規な人工衛星用太陽光発電翼の開発が求められている。かかる目的を達成するための従来公知の人工衛星用太陽光発電翼には、ハニカム構造の通常の剛性ソーラーパネルを備えると共に、その剛性ソーラーパネルよりも軽量の半剛性ソーラーパネルを備えたものがある。このような構成の人工衛星用太陽光発電翼は、ハイブリッド型太陽光発電装置とも呼ばれており、例えば特許文献1などに開示されている。ハイブリッド型太陽光発電装置は通常、折り畳まれて輸送時形態とされ、そしてその折り畳まれた状態で、人工衛星の外側面に取付けられている。人工衛星用太陽光発電翼は、保持システムによって、輸送時形態を維持するように保持されている。その保持システムは、個々のソーラーパネルがその位置から動かないように、個々のソーラーパネルに連結されている。これによって、輸送用ロケットの打ち上げ時に発生するソーラーパネルの振動の振幅を、できるだけ小さく抑えるようにしているのである。
欧州特許出願公開第0754 625 A1号公報
本発明の目的は、簡明な手段により、輸送時にソーラーパネルが確実に支持されるようにした、人工衛星用太陽光発電翼を提供することにある。
本発明によれば、上記目的は下記のような人工衛星用太陽光発電翼により達成され、その人工衛星用太陽光発電翼は、少なくとも2枚の剛性ソーラーパネルと少なくとも1枚の半剛性ソーラーパネルとを含む複数枚のソーラーパネルを備え、前記複数枚のソーラーパネルは、稼働時形態と輸送時形態とを取り得るように互いに連結されており、前記輸送時形態にあるときに前記複数枚のソーラーパネルが互いに重ね合わされた状態に保持されており、前記輸送時形態にあるときに前記半剛性ソーラーパネルが自由振動可能な状態で2枚の前記剛性ソーラーパネルの間に位置していることを特徴とする。従って本発明の基本概念は、半剛性ソーラーパネルを剛性ソーラーパネルに対して非連結にするという、全く新規な方式にある。2枚の剛性ソーラーパネルの間に位置している半剛性ソーラーパネルは、従来方式と異なって、自由振動することが許容されており、そのため、輸送時形態にあるときに、半剛性ソーラーパネルは剛性ソーラーパネルに対する相対移動が可能となっている。容易に理解されるように、半剛性ソーラーパネルは剛性ソーラーパネルと比べて、その剛性の大きさが異なるために振動特性が大きく異なっており、そのため、全てのソーラーパネルが互いに振動伝達可能に連結されていると、打ち上げ時の折り畳まれた状態の人工衛星用太陽光発電翼の振動特性が不明確にならざるを得ない。本発明の概念によれば、半剛性ソーラーパネルは、その他のソーラーパネル(剛性ソーラーパネル)から振動が伝達されなくなるのである。
一般的に、半剛性ソーラーパネルは、剛性ソーラーパネルよりも大きな可撓性を有するように構成されている。
本発明の1つの実施形態によれば、前記稼働時形態へ移行するときに連結解除状態にされる少なくとも1つの連結ユニットを備えており、前記輸送時形態にあるときに前記剛性ソーラーパネルどうしが前記連結ユニットを介して互いに連結されている。前記複数枚のソーラーパネルは前記連結ユニットによって前記輸送時形態に保持されており、前記連結ユニットが連結解除状態にされたならば、折り畳まれていた前記複数枚のソーラーパネルが展開し、前記人工衛星用太陽光発電翼が前記稼働時形態へ移行する。前記連結ユニットは、前記剛性ソーラーパネルどうしの間に所定の大きさの間隔を確保するようにして、前記剛性ソーラーパネルどうしを互いに連結している。また、前記連結ユニットは、取付システムでもあり、複数枚の剛性ソーラーパネルの各々に1個ずつが対応した複数個のブッシュと、それらブッシュに係合した1本のピンとを備えている。
本発明の更なる実施形態によれば、前記輸送時形態にあるときに、前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネルどうしが互いに振動伝達可能に連結されており、当該連結は例えば前記少なくとも1つの連結ユニットなどを介して行われている。この構成によれば、前記輸送時形態にあるときに、前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネルは前記人工衛星用太陽光発電翼の第1の振動系を構成している。そして、前記半剛性ソーラーパネルが前記2枚の剛性ソーラーパネルの間に位置しているにもかかわらず、この振動系は前記半剛性ソーラーパネルから独立している。従って、前記輸送時形態にあるときに前記複数枚のソーラーパネルは一種のサンドイッチ型構造を構成しており、そのサンドイッチ型構造において、外側の前記2枚の剛性ソーラーパネルは互いに振動伝達可能に連結されているが、それら2枚の剛性ソーラーパネルとそれらの間に支持されている前記半剛性ソーラーパネルとの間では振動が伝達されないように構成されている。
本発明の更なる実施形態によれば、前記半剛性ソーラーパネルは、前記連結ユニットの近傍領域に形成された少なくとも1つの開口部を備えており、前記半剛性ソーラーパネルと前記連結ユニットとが接触することなく、前記連結ユニットの少なくとも一部が前記開口部の中を延在している。この構成とすることで、前記連結ユニットを前記複数枚のソーラーパネルの任意の領域に装備することができ、特に、前記複数枚のソーラーパネルの中央部分にも装備することができる。前記連結ユニットが上述した構造の取付システムである場合には、そのピンないしブッシュが前記半剛性ソーラーパネルの前記開口部の中を延在することになる。
また特に、少なくとも前記剛性ソーラーパネルは、該剛性ソーラーパネルに対する前記半剛性ソーラーパネルの相対移動の移動振幅の限度を規定する移動限度ストッパを備えている。かかる移動限度ストッパを備えることによって、前記半剛性ソーラーパネルの自由振動に伴う変位が所定の変位限度までに制限される。尚、ここでいう移動振幅には、ソーラーパネルのパネル面外方向の振動の振動振幅も含まれる。
本発明の更なる実施形態によれば、前記輸送時形態にあるときに、前記移動限度ストッパと該移動限度ストッパに対向する部材の該移動限度ストッパに対応する当接面との間に、前記ソーラーパネルどうしの間の相対振動を許容する間隙が存在している。この構成によれば、前記半剛性ソーラーパネルは、前記間隙の大きさの範囲内で、パネル面に垂直な方向の自由振動が可能であり、振動振幅がそれより大きくなると前記半剛性ソーラーパネルの当接面がその当接面に対応した移動限度ストッパに当接する。それによって振動振幅が、即ちその振動に伴う変位量が所定の変位限度までに制限される。
本発明の更なる実施形態によれば、前記移動限度ストッパの形状、及び、該移動限度ストッパに対応した前記当接面の形状は、前記剛性ソーラーパネルに対する前記半剛性ソーラーパネルのパネル面内の相対移動の移動限度を規定する形状とされている。尚、ここでいうパネル面内の相対移動とは、例えば、三次元空間においてz方向の振動振幅が所定の振幅限度までに制限されている場合のx方向とy方向の両方向への相対移動である。尚、前記移動限度ストッパとそれに対応した前記当接面とが当接することで、大きな力が伝達されるようにしてある。
更に、前記移動限度ストッパと該移動限度ストッパに対応する前記当接面とは、前記輸送時形態にあるときに前記複数枚のソーラーパネルどうしの間の相対移動が発生すると(即ち振動が発生すると)互いに嵌合し、それによってパネル面内での当接が発生するようなものとすることが好ましい。
本発明の更なる実施形態によれば、前記半剛性ソーラーパネルは補強部材を備えている。この構成とすることで、前記半剛性ソーラーパネルを例えばシート状材料などで製作することができ、そのため、大きな可撓性を有する非常に軽量の半剛性ソーラーパネルとすることができる。ただし必要なだけの剛性は、前記補強部材によって確保するようにする。これによって、非常に大きな出力重量比を有する半剛性ソーラーパネルが得られる。
また特に、前記補強部材と前記移動限度ストッパとが夫々に当接面としての機能を提供して協働することで、前記半剛性ソーラーパネルの相対移動の移動振幅に限度を設定する。この構成とすることで、前記半剛性ソーラーパネルを補強するために備えられる前記補強部材が、前記移動限度ストッパが当接する当接面としての機能も併せて提供することになり、更に軽量化される。それによって、前記半剛性ソーラーパネルの構造が非常に簡明になる。また更に、前記半剛性ソーラーパネルの構造が軽量構造になる。
本発明の更なる実施形態によれば、前記補強部材は前記半剛性ソーラーパネルの少なくとも1つの枠体を形成している。この構成とすることで、確実に、前記半剛性ソーラーパネルを、ねじり剛性と曲げ剛性とのいずれもが大きく、非常に優れた形状保持力を備えたものとすることができる。
本発明の更なる実施形態によれば、前記半剛性ソーラーパネルを、前記輸送時形態にあるときに互いに隣接し互いに重なり合って位置するよう2枚備えており、それら2枚の半剛性ソーラーパネルは前記輸送時形態にあるときに自由振動可能な状態で2枚の剛性ソーラーパネルの間に位置している。この構成では、外側を囲繞する前記2枚の剛性ソーラーパネルの間に自由振動可能な状態で支持される前記半剛性ソーラーパネルの枚数を2枚以上とすることもできる。前記半剛性ソーラーパネルの枚数を増せば、前記人工衛星用太陽光発電翼のアクティブ面積の総面積が拡大するため、これによって前記人工衛星用太陽光発電翼の総出力を高めることができる。一方、これによって前記人工衛星用太陽光発電翼の総重量も増大するものの、その増大量は比較的僅かでしかなく、そのため、前記人工衛星用太陽光発電翼の出力重量比が顕著に向上する。
また特に、前記2枚の半剛性ソーラーパネルのうちの少なくとも一方の半剛性ソーラーパネルは、他方の半剛性ソーラーパネルに対する相対移動の移動振幅の限度を規定する移動限度ストッパを備えている。当該移動限度ストッパによって、打ち上げ時に前記2枚の半剛性ソーラーパネルが互いに当接しないように、及び/または、損傷しないようにすることができる。
本発明の更なる実施形態によれば、2枚の剛性ソーラーパネルと、それら2枚の剛性ソーラーパネルに組合わされた半剛性ソーラーパネルとで、1つのソーラーパネルシステムが構成されており、かかるソーラーパネルシステムが複数備えられている。この構成とすることで、前記人工衛星用太陽光発電翼を、モジュール方式で拡張可能なものとすることができる。また、その場合の典型的な構成は、輸送時形態にあるときに2枚の剛性ソーラーパネルの間に位置している2枚の半剛性ソーラーパネルと、それら半剛性ソーラーパネルの外側の2枚の剛性ソーラーパネルとで、1つのソーラーパネルシステムを構成するというものである。そして、1つのソーラーパネルシステムの2枚の剛性ソーラーパネルどうしを互いに振動伝達可能に連結する。また、それら2枚の剛性ソーラーパネルを別のソーラーパネルシステムの剛性ソーラーパネルにも振動伝達可能に連結するようにしてもよい。更に、前記人工衛星用太陽光発電翼の大きさに応じて、全ての剛性ソーラーパネルを互いに振動伝達可能に連結するようにしてもよく、その場合には、隣り合う2枚の剛性ソーラーパネルの間に、複数枚の半剛性ソーラーパネル(好ましくは一対の半剛性ソーラーパネル)が、それら剛性ソーラーパネルから振動が伝達しない状態で支持されるようにするとよい。
本発明は更に、以上に記載した構成の人工衛星用太陽光発電翼を少なくとも1つ備えている人工衛星に関する。ただし典型的な構成は、かかる人工衛星用太陽光発電翼を人工衛星に2つ備えるようにしたものであり、なぜならば、そのような構成は、姿勢制御を行う上で有利だからである。
本発明の更なる利点及び特徴は、以下の詳細な説明並びに当該説明において参照する図面から明らかとなる。図面については以下の通りである。
稼働時形態にある本発明に係る人工衛星用太陽光発電翼の模式図である。 輸送時形態にある図1の人工衛星用太陽光発電翼を示す図である。 上側の剛性ソーラーパネルを除く、折り畳まれた人工衛星用太陽光発電翼の斜視図である。 図3に示される半剛性ソーラーパネルの詳細図である。 図2の人工衛星用太陽光発電翼の連結ユニットにおける近傍領域の断面図である。 人工衛星打ち上げ時の第1時刻の第1荷重状態における図2の人工衛星用太陽光発電翼の外縁部を示す断面図である。 人工衛星打ち上げ時の第2時刻の荷重状態における図2の人工衛星用太陽光発電翼の外縁部を示す断面図である。 人工衛星打ち上げ時の第3時刻の荷重状態における図2の人工衛星用太陽光発電翼の外縁部を示す断面図である。 図を見やすくするために図3では描かれている剛性ソーラーパネルを除いた、図3の人工衛星用太陽光発電翼の詳細図である。 輸送時形態にある第2の実施の形態に係る人工衛星用太陽光発電翼の外縁部を示す断面図である。 輸送時形態にある第3の実施の形態に係る人工衛星用太陽光発電翼の外縁部を示す断面図である。 本発明に係る人工衛星を示す模式図である。
図1に模式的に示したものは、稼働時形態にある人工衛星用太陽光発電翼10であり、この人工衛星用太陽光発電翼10は、連結フレーム(ヨークとも呼ばれる)12を介して、不図示の人工衛星に固定連結されている。
人工衛星用太陽光発電翼10は、図示した実施の形態では、2枚の剛性ソーラーパネル14、16と2枚の半剛性ソーラーパネル18、20とを備えている。2枚の半剛性ソーラーパネル18、20は、剛性ソーラーパネル16の側方に展開されるサイドソーラーパネルとして構成されている。
それらソーラーパネル14〜20は、各々がソーラーセル実装面14a〜20aを有している。それらソーラーセル実装面にはソーラーセルSが取付けられており、稼働時にはそれらソーラーセル実装面14a〜20aが太陽へ向けられている。
ソーラーパネル14〜20は、それらの外縁部に備えられている複数個のヒンジ22を介して互いに揺動可能に連結されており、それらヒンジ22によって、ソーラーパネル14〜20が、図2に示した折り畳まれた輸送時形態から、図1に示した稼働時形態に移行可能となっている。その形態移行のために、折り畳まれていたソーラーパネルを展開させる方向、即ち稼働時形態に移行させる方向への付勢力が、複数個のヒンジ22から加えられる。その一方で、2枚の剛性ソーラーパネル14、16は、初期状態では複数個の連結ユニット24によって、輸送時形態とされているときの位置に保持されている(図2)。連結ユニット24が具体的にどのように作用するかについては、後に図5を参照して詳述する。
図2に示した輸送時形態にあるときには、ソーラーパネル14〜20は折り畳まれており、即ち、それらソーラーパネルの外縁部が互いに揃えられて、それらソーラーパネルが互いに重ね合わされた状態にある。ソーラーパネル14〜20は、そのように折り畳まれた状態で、人工衛星の外側面と離間されている。
ただし、以上とは別の構成例として、ソーラーパネル14〜20の大きさを同一としない構成とすることもでき、特に、サイドソーラーパネルの大きさについては、その高さ方向の寸法(幅寸法)を、その他のソーラーパネルの半分とするのもよい。
また、人工衛星用太陽光発電翼10が図2に示した輸送時形態にあるときには、ソーラーパネル14〜20は折り畳まれた状態にあり、2枚の剛性ソーラーパネル14、16の間に2枚の半剛性ソーラーパネル18、20が収容されている。即ち、この人工衛星用太陽光発電翼10は、輸送時形態にあるときには、2枚の半剛性ソーラーパネル18、20が2枚の剛性ソーラーパネル14、16の間に位置するようにして折り畳まれている。
剛性ソーラーパネル14、16は、半剛性ソーラーパネル18、20と比べてより高い強度を有し、より厚く形成されており、輸送時形態にあるときには、薄い半剛性ソーラーパネル18、20の外側を覆ってそれらを防護する掩蔽体を構成するものである。ここでいう防護とは、宇宙空間内輸送時における防護であり、機械的な荷重からの防護ばかりでなく、放射線に関する負荷からの防護も含まれる。
図3は、人工衛星用太陽光発電翼10の斜視図であり、外側に位置する剛性ソーラーパネル14、16のうちの上側の剛性ソーラーパネルを取除いて2枚の半剛性ソーラーパネル18、20が見えるように描いた図である。同図には更に、複数個の連結ユニット24の夫々の一部分も描かれている。
2枚の半剛性ソーラーパネル18、20は、同一構成のものとすることが好ましい。
半剛性ソーラーパネル18、20は、例えば、補強が施されたケブラー( KEVLAR(登録商標):デュポン社)製のシートなどのシート状材料を用いて構成されており、そのシート状材料の表面にソーラーセルSが取付けられている。また、半剛性ソーラーパネル18、20は、平面状の形状を有するものであるが、複数本の補強部材26を備えており、それら補強部材26は、半剛性ソーラーパネル18、20の枠体28を形成すると共に、この枠体28の短辺に平行に延在する横桟30も形成している。半剛性ソーラーパネル18、20は、それら補強部材26によって所定の剛性を確保するようにしており、半剛性ソーラーパネル18、20の剛性を所望の大きさにするには、例えば、横桟30の本数を増減すればよい。また別法として、シート状材料の厚さを増減することによって、所望の大きさの剛性とすることも可能である。
更に、半剛性ソーラーパネル18、20には、複数の開口部32が形成されており、それら開口部32は、図3から明らかなように、複数個の連結ユニット24の夫々の近傍領域に形成されている。
図4は、半剛性ソーラーパネル18、20の部分詳細図である。
この図からは、複数の開口部32のうちの1つが見て取れると共に、半剛性ソーラーパネル18、20のソーラーセル実装面18a、20aに配設された複数個のソーラーセルSの配置態様も見て取れる。
図4には更に、枠体28の一部分も示されており、枠体28には移動限度ストッパ34が取付けられている。移動限度ストッパ34の機能については、後に図6a、図6b、及び図7を参照して詳述する。
図5は、図2に示した人工衛星用太陽光発電翼10の断面図であり、折り畳まれた人工衛星用太陽光発電翼10の、連結ユニット24の近傍領域を示している。
連結ユニット24はベース部材36を備えており、このベース部材36は不図示の人工衛星の外側板に固定されている。連結ユニット24は更に、1本のピン38と、2枚の剛性ソーラーパネル14、16の各々に1個ずつが対応した2個のブッシュ40とを備えている。
ピン38は2個のブッシュ40を互いに軸方向に押付け合うことによって、2枚の剛性ソーラーパネル14、16を互いに連結している。ピン38はベース部材36に係合すると共に、ベース部材36とは反対側に位置する押え板41にも係合している。以上によって、2枚の剛性ソーラーパネル14、16は、人工衛星の外側板に連結されると共に、互いの間に一定の間隙が確保されている。
連結ユニット24は更に、輸送時形態にあるときに所定の間隔の中にあって互いに重なり合っているソーラーパネル14〜20を、ヒンジ22の付勢力に抗して、互いに固定された状態に保持する機能も提供するものである。
この人工衛星用太陽光発電翼10を、図2に示した輸送時形態から、図1に示した稼働時形態に移行させるには、ピン38による連結状態を解除する。連結状態が解除されたならば、人工衛星用太陽光発電翼10は、ヒンジ22の付勢力によって、折り畳まれていた状態から展開することが可能になる。ピン38による連結状態を解除する方式としては、炸薬点火方式、通電方式、または機械操作方式などを採用することができる。
以上のように構成されているため、輸送用ロケットの打ち上げ時に、2枚の剛性ソーラーパネル14、16は、この連結ユニット24を介して互いに振動伝達可能に連結されている。そのため打ち上げ時には、2枚の剛性ソーラーパネル14、16の夫々の振動が互いに影響を及ぼし合うようになっている。
更に図5から明らかなように、2枚の半剛性ソーラーパネル18、20は連結ユニット24に連結されていない。なぜならば、連結ユニット24のピン38及びブッシュ40が半剛性ソーラーパネル18、20の開口部32の中を延在しており、それらと半剛性ソーラーパネル18、20の開口部32の口縁部との間に、径方向の間隙が確保されているからである。
以上の構成の連結ユニット24を備え、また以上のように半剛性ソーラーパネル18、20に開口部32が形成されているため、この人工衛星用太陽光発電翼10は、折り畳まれた輸送時形態にあるときに、互いに独立した2つの振動系を有するものとなっている。それらのうちの第1の振動系は、連結ユニット24に連結された、2枚の剛性ソーラーパネル14、16から成る振動系である。また第2の振動系は、連結されていない、半剛性ソーラーパネル18、20から成る自由振動が可能な振動系である。
図6a、図6b、及び図7は、輸送時形態にある人工衛星用太陽光発電翼10を拡大断面図で示した図であり、これらの図には、打ち上げ時の3つの時点における、互いに異なる3通りの荷重状態で発生する、人工衛星用太陽光発電翼10の外縁部の状態が模式的に示されている。
半剛性ソーラーパネル18、20は、それらの外縁部に、枠体28を形成している補強部材26を備えている。また、補強部材26には、移動限度ストッパ34が当接する当接面42が形成されている。また、複数個の移動限度ストッパ34が、ソーラーパネルのパネル面に垂直な方向に積み重なるようにして、補強部材26に対応した位置に取付けられている。この構成によれば、移動限度ストッパ34と当接面42とが協働することで、ソーラーパネル14〜20のうちの隣り合う2枚のソーラーパネルの間の相対移動の移動限度が規定される。
既述のごとく、2枚の剛性ソーラーパネル14、16の間には、連結ユニット24によって、所定の大きさの間隙が確保されている。この間隙の大きさは、それら剛性ソーラーパネル14、16の間に位置している2枚の半剛性ソーラーパネル18、20の補強部材26に移動限度ストッパ34が積み重なった高さよりも、大きく設定されている。そのため輸送時形態にあるときには常に、少なくとも、1つの移動限度ストッパ34と1つの当接面42との間に、間隙44が存在している。
この間隙44が存在するため、互いに振動伝達可能に連結された2枚の剛性ソーラーパネル14、16の間に支持されている2枚の半剛性ソーラーパネル18、20が、自由振動可能な状態となることが保証されている。そのため輸送用ロケットの打ち上げ時には、半剛性ソーラーパネル18、20は、ソーラーパネルのパネル面に垂直な方向に少なくともこの間隙44の大きさだけ、剛性ソーラーパネル14、16に対して相対的に振動する自由振動が可能となっている。剛性ソーラーパネルに対する相対的な移動によるこの半剛性ソーラーパネル18、20の自由振動の振動振幅は、当接面42が移動限度ストッパ34と当接することによってその振幅限度が規定される。
図示した実施の形態では、2枚の剛性ソーラーパネル14、16は、それらの各々の背面14b、16bに半剛性ソーラーパネル18、20の補強部材26と協働する移動限度ストッパ34を備えている。
更に、半剛性ソーラーパネル18にも、同様にその背面18bに移動限度ストッパ34が備えられており、この移動限度ストッパ34が他方の半剛性ソーラーパネル20の補強部材26の当接面42と協働することにより、それら2枚の半剛性ソーラーパネル18、20の間の相対移動の移動限度が規定される。
従って、半剛性ソーラーパネル18、20の補強部材26は、それら半剛性ソーラーパネル18、20の剛性を確保する機能に加えて更に、移動限度ストッパ34に当接することで移動振幅の振幅限度を規定する機能をも提供している。
補強部材26は、その断面形状が湾曲形状に形成されており、より具体的には、その断面形状を円弧形として、2つの円弧形の断面形状が組合わさることで1つの長円形状が形成されるようにしてある。従って、補強部材26は、円筒管を縦割りした一部分を成す形状であり、湾曲して膨出している方向の寸法である高さ寸法は、例えば4mm〜18mmの範囲内とするのがよく、また特に11mmとするのが好ましい。以上によって、補強部材26を、荷重が作用したときに弾性変形し得るものとし、もって、補強部材26が弾性緩衝作用を発揮できるようにしている。
また、移動限度ストッパ34を弾性材料で製作してもよく、そうすることで、振動及びその他の相対移動を緩衝すること、制動すること、並びにその振動ないし相対移動の振幅限度を規定することが、より良好に行えるようになる。
更に、補強部材26の形状、及び、移動限度ストッパ34の形状は、それら移動限度ストッパ34と補強部材26とが互いに嵌合することによって、パネル面に平行な方向の、それらの間の相対移動の移動限度が規定されるような形状(特に、互いに相補的な形状など)に形成されている。
これを説明するための図が図6bであり、同図に示したものは、人工衛星用太陽光発電翼10に作用している荷重状態の具体例であり、半剛性ソーラーパネル18がパネル面に平行に最大限度まで変位している。
半剛性ソーラーパネル18の、その両側のソーラーパネル16、20に対する相対的なパネル面内の移動にとっての移動限度が存在しており、この移動限度は、半剛性ソーラーパネル18の補強部材26の当接面42の図中右上側の側縁が、剛性ソーラーパネル16に取付けられている移動限度ストッパ34に当接すること、並びに、半剛性ソーラーパネル20の補強部材26の当接面42の図中左上側の側縁が、半剛性ソーラーパネル18に取付けられている移動限度ストッパ34に当接することにより規定される。このように、半剛性ソーラーパネル18のパネル面内での相対移動の移動限度が存在するため、その相対移動がその移動限度を超えることが効果的に規制される。
従って、振動にとっての振幅限度が存在するのみならず、半剛性ソーラーパネル18、20の剛性ソーラーパネル14、16に対する相対的な移動にとっての変位限度も存在している。
そのような相対移動が発生していないときには、少なくとも1つの間隙44が存在しており、しかも、互いに嵌合する移動限度ストッパ34と補強部材26とがいずれも湾曲形状に形成されているため、半剛性ソーラーパネル18、20が剛性ソーラーパネル14、16から変位して図中側方へ移動し得る状態にある。
しかるに、以上の構成によれば、打ち上げ時に半剛性ソーラーパネル18、20が、それら半剛性ソーラーパネル18、20を囲繞している囲繞構造体(2枚の剛性ソーラーパネル14、16によって構成されている囲繞体)から変位して、この囲繞構造体から側方へ脱出してしまうことが防止されている。
図7に示したのは、人工衛星打ち上げ時の第3時刻の荷重状態における人工衛星用太陽光発電翼10であり、このとき、以上に説明したものとは別の振動状態が発生しており、またこのときの形態を中立形態と呼ぶことができる。この第3時刻には、夫々の移動限度ストッパ34とそれらに対応した夫々の当接面42との間に、間隙44a〜44cが存在している。2枚の半剛性ソーラーパネル18、20は、剛性ソーラーパネル14、16に対して、それら剛性ソーラーパネルから離隔する方向へ相対移動しており、それによってそれら剛性ソーラーパネル14、16の背面14b、16bに取付けられた夫々の移動限度ストッパ34と、それら移動限度ストッパに対応した夫々の当接面42との間に、間隙44a、44bが発生している。更に、2枚の半剛性ソーラーパネル18、20は、互いから離隔する方向へ相対移動しており、それによって、それらの間に間隙44cが発生している。
人工衛星打ち上げ時に発生する、折り畳まれた人工衛星用太陽光発電翼10の2通りの振動状態の具体例を示したのが、図6a、図6b、及び図7であり、それらの図を見比べれば明らかなように、この人工衛星用太陽光発電翼10が輸送時形態にあるときに、半剛性ソーラーパネル18、20は、自由振動可能な状態で2枚の剛性ソーラーパネル14、16の間に位置しているが、図中側方へ相対移動して脱出することが防止されている。
図8は、折り畳まれた人工衛星用太陽光発電翼10の斜視図であり、上側の剛性ソーラーパネル16を除いて示してある。
ただし、上側の剛性ソーラーパネル16の背面16bに備えられている複数個の移動限度ストッパ34は除かずに示してあり、それら移動限度ストッパ34は、図示の状態では補強部材26に当接しており、即ち、補強部材26のそれら移動限度ストッパに対応した当接面42に当接している。
更に、図8から見て取れるように、連結ユニット24のブッシュ40は、開口部32の口縁部に接触することなく開口部32の中を延在している。このことからも明らかなように、半剛性ソーラーパネル18、20は連結ユニット24に連結されていない。
また更に、開口部32の寸法は、半剛性ソーラーパネル18、20が最大限に変位したときでもブッシュ40と開口部32の口縁部とが接触しない大きさとしている。そのためには、開口部32の形状を略々円形として、その直径を50mm〜150mmの範囲内にすることが好ましく、また特に100mmとすることが好ましい。
また更に、半剛性ソーラーパネル18、20が何ら支障なく展開できるようにするためには、それら半剛性ソーラーパネル18、20を形成するために用いるシート状材料の厚さを50μm〜200μmの範囲内とすることが好ましく、また特に100μmとすることが好ましい。これに対して、剛性ソーラーパネル14、16は、炭素繊維強化プラスチック製のハニカム構造体で形成して、その厚さを15mm〜25mmとすることが好ましい。それだけの厚さがあれば、宇宙空間内の放射線から防護するための十分な防護性能を発揮することができる。
また更に、図8には、半剛性ソーラーパネル18のソーラーセル実装面18aに備えられた複数個の緩衝部材45が示されている。緩衝部材45は、ソーラーセルSそれ自体の上にも部分的に覆うように配設されている。ただし、緩衝部材45の配設位置は、ソーラーセルSのアクティブ面積をなるべく減損しないように、ソーラーセルSの角が欠けている部分とすることが好ましい。
また更に、図8には示されていない半剛性ソーラーパネル16、18の背面にも、同様の緩衝部材45を備えるようにすることが好ましい。そして、それらの背面に備えられた緩衝部材45が、例えば、それらの背面に対向している、隣接するソーラーパネルのソーラーセル実装面に備えられた緩衝部材45と協働するようにすることが好ましい。
緩衝部材45は、ソーラーセルSを防護するための部材である。ソーラーセルSを防護する上では、かかる緩衝部材45を全てのソーラーパネル14〜20のソーラーセル実装面14a〜20aに備えることが好ましい。また緩衝部材45は更に、間隙44ないし間隙44a〜44cが広すぎる場合に移動限度ストッパとして機能する部材でもある。
図9に示したのは第2の実施の形態に係る人工衛星用太陽光発電翼10であり、この人工衛星用太陽光発電翼10は、2枚の剛性ソーラーパネル14、16と、ただ1枚の半剛性ソーラーパネル18とを備えている。半剛性ソーラーパネル18は2枚の剛性ソーラーパネル14、16の間に位置しており、2枚の剛性ソーラーパネル14、16はそれらの背面14b、16bに移動限度ストッパ34が備えられている。それら移動限度ストッパ34は、先に説明した実施の形態の場合と同様に、半剛性ソーラーパネル18の補強部材26と協働して、即ち、その補強部材26の当接面42と協働して、半剛性ソーラーパネル18の移動振幅の振幅限度を規定するものである。
更に別の構成例として、3枚以上の半剛性ソーラーパネルを備え、それら半剛性ソーラーパネルが、振動伝達可能に連結された2枚の剛性ソーラーパネル14、16の間に位置するような構成とすることもできる。この構成とする場合には、連結ユニット24によって確保する2枚の剛性ソーラーパネル14、16の間の離隔距離を、その半剛性ソーラーパネルの枚数に応じた適宜の大きさにする必要がある。
図10に示したのは第3の実施の形態に係る人工衛星用太陽光発電翼10であり、この人工衛星用太陽光発電翼10は、4枚の剛性ソーラーパネル14、16、114、116と、4枚の半剛性ソーラーパネル18、20、118、120とを備えており、従って、合計8枚のソーラーパネルを備えている。
この実施の形態は、2枚ずつの剛性ソーラーパネル14、16、ないし114、116の間に、2枚ずつの半剛性ソーラーパネル18、20、ないし118、120が位置するようにしたものである。2枚の半剛性ソーラーパネル18、20と、それらの外側を囲繞している2枚の剛性ソーラーパネル14、16とで、この人工衛星用太陽光発電翼10の第1のソーラーパネルシステム46が構成されている。
また他方の、2枚の半剛性ソーラーパネル118、120と2枚の剛性ソーラーパネル114、116とで、第1のソーラーパネルシステム46と同様の構成の、この人工衛星用太陽光発電翼10の第2のソーラーパネルシステム48が構成されている。従って、この第3の実施の形態に係る人工衛星用太陽光発電翼10は、2つのソーラーパネルシステム46、48により構成されている。
更に加えて、2枚の剛性ソーラーパネル16、114のうちの少なくとも一方の剛性ソーラーパネルの外側面に、少なくとも1個の緩衝部材50を備えるようにしており、この緩衝部材50は、互いに対向している2枚の剛性ソーラーパネル16、114の夫々のソーラーセル実装面16a、114aどうしが互いに接触してソーラーセルSが損傷するのを防止するものである。また、この緩衝部材50は、一方のソーラーパネルシステム46と他方のソーラーパネルシステム48との間で振動が伝達されないような構成とする場合には、その振動の遮断のために必要なものでもある。
また更に、この第3の実施の形態では、剛性ソーラーパネル14、16、114、116を、それら全てに共通連結される連結ユニット24を介して互いに振動伝達可能に連結した構成とすることもでき、そうした場合には、この第3の実施の形態に係る人工衛星用太陽光発電翼10も上で説明したものと同様に、全ての剛性ソーラーパネル14、16、114、116により構成される第1の振動系を備えたものとなる。
或いはまた、1つの人工衛星用太陽光発電翼10が、更に多くのソーラーパネルシステムを備えているような構成とすることも可能である。そうすることで、その人工衛星用太陽光発電翼10を、モジュール方式で拡張可能なものとすることができ、その場合のモジュールは、2枚の剛性ソーラーパネルの間に半剛性ソーラーパネルが支持された構成のものとすることが好ましい。
そのように構成した人工衛星用太陽光発電翼10では、その全ての質量を考慮に入れた出力重量比を150W/kg以上にすることも可能である。
図11は人工衛星52を模式的に示した図であり、この人工衛星52は、衛星本体54と、この衛星本体54の両側に1つずつ取付けられた、合計2つの人工衛星用太陽光発電翼10とを備えており、それら人工衛星用太陽光発電翼10は以上に説明したように構成されたものである。

Claims (15)

  1. 人工衛星用太陽光発電翼(10)であって、
    少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)と少なくとも1枚の半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)とを含む複数枚のソーラーパネルを備え、
    前記複数枚のソーラーパネル(14〜20、114〜120)は、稼働時形態と輸送時形態とを取り得るように互いに連結されており、
    前記輸送時形態にあるときに前記複数枚のソーラーパネル(14〜20、114〜120)は、互いに重ね合わされた状態に保持される人工衛星用太陽光発電翼において、
    前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)は、
    前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)の1つに、前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)の第1の外縁部に備えられたヒンジを介して接続され、
    前記輸送時形態にあるときに、前記第1の外縁部と前記第1の外縁部とは異なる少なくとも1つの第2の外縁部の間で、前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)から連結解除され、
    自由振動可能な状態で前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)の間に位置していることを特徴とする人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  2. 前記稼働時形態へ移行するときに連結解除状態にされる少なくとも1つの連結ユニット(24)を更に備えており、
    前記輸送時形態にあるときに前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)どうしが前記連結ユニット(24)を介して互いに連結されていることを特徴とする請求項1記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  3. 前記輸送時形態にあるときに、前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)どうしが互いに振動伝達可能に連結されており、該連結は特に少なくとも1つの連結ユニット(24)などを介して行われていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  4. 前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)は、前記連結ユニット(24)の近傍領域に形成された少なくとも1つの開口部(32)を備えており、前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)と前記連結ユニット(24)とが接触することなく、前記連結ユニット(24)の少なくとも一部が前記開口部(32)の中を延在していることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  5. 少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)は、該剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)に対する前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)の相対移動の移動振幅の限度を規定する移動限度ストッパ(34)を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  6. 前記輸送時形態にあるときに、前記移動限度ストッパ(34)と該移動限度ストッパに対向する部材の該移動限度ストッパに対応する当接面(42)との間に、前記ソーラーパネル(14〜20、114〜120)どうしの間の相対振動を許容する間隙(44)が存在することを特徴とする請求項5記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  7. 前記移動限度ストッパ(34)の形状、及び、該移動限度ストッパに対応する前記当接面(42)の形状は、前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16)に対する前記半剛性ソーラーパネル(18、20)のパネル面内の相対移動の移動限度を規定する形状とされていることを特徴とする請求項6記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  8. 前記移動限度ストッパ(34)と該移動限度ストッパに対応する前記当接面(42)とは、前記輸送時形態にあるときに前記複数枚のソーラーパネルどうしの間の相対移動が発生すると互いに嵌合し、その嵌合によって、前記剛性ソーラーパネルの間において前記半剛性ソーラーパネル(18、20)が側方へ逸脱することが防止されることを特徴とする請求項7記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  9. 前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)は補強部材(26)を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  10. 前記補強部材(26)は、該補強部材に対向する前記移動限度ストッパ(34)に対応する前記当接面(42)を備えており、それによって前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)の移動振幅の限度が規定されることを特徴とする請求項9記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  11. 前記補強部材(26)は前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)の少なくとも1つの枠体(28)を形成していることを特徴とする請求項9又は10記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  12. 前記半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)を、前記輸送時形態にあるときに互いに隣接し互いに重なり合って位置するよう2枚備えており、それら2枚の半剛性ソーラーパネルは、前記輸送時形態にあるときに自由振動可能な状態で2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)の間に位置していることを特徴とする請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  13. 前記2枚の半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)のうちの少なくとも一方の半剛性ソーラーパネルは、他方の半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)に対する相対移動の移動振幅の限度を規定する移動限度ストッパ(34)を備えていることを特徴とする請求項12記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  14. 前記少なくとも2枚の剛性ソーラーパネル(14、16、114、116)と、それら2枚の剛性ソーラーパネルに組合わされた半剛性ソーラーパネル(18、20、118、120)とで、1つのソーラーパネルシステムが構成されており、かかるソーラーパネルシステムが複数備えられていることを特徴とする請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)。
  15. 請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の人工衛星用太陽光発電翼(10)を少なくとも1つ備えていることを特徴とする人工衛星。
JP2015065659A 2014-03-27 2015-03-27 人工衛星用太陽光発電翼及び人工衛星 Active JP6529804B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102014004357.6 2014-03-27
DE102014004357.6A DE102014004357A1 (de) 2014-03-27 2014-03-27 Satellitensolargeneratorflügel sowie Satellit

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015189469A JP2015189469A (ja) 2015-11-02
JP6529804B2 true JP6529804B2 (ja) 2019-06-12

Family

ID=52814771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015065659A Active JP6529804B2 (ja) 2014-03-27 2015-03-27 人工衛星用太陽光発電翼及び人工衛星

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9573704B2 (ja)
EP (1) EP2923952B1 (ja)
JP (1) JP6529804B2 (ja)
DE (1) DE102014004357A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20190127089A1 (en) * 2016-05-11 2019-05-02 Mitsubishi Electric Corporation Solar power generator, solar array wing, and space structure

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5785280A (en) * 1995-07-20 1998-07-28 Space Systems/Loral, Inc. Hybrid solar panel array
JPH10147298A (ja) * 1996-11-20 1998-06-02 Mitsubishi Electric Corp 太陽電池パドル
US6010096A (en) * 1998-07-22 2000-01-04 Space Systems/Loral, Inc. Deployment restraint and sequencing device
JP2000280997A (ja) * 1999-03-31 2000-10-10 Mitsubishi Electric Corp 二次元展開構造物
FR2822803B1 (fr) * 2001-03-29 2003-08-15 Cit Alcatel Structure de generateur solaire pour satellite comprenant des calages entre panneaux
DE10134052A1 (de) * 2001-07-13 2003-01-30 Astrium Gmbh Entfaltbare Paneelenstruktur
JP2003252300A (ja) * 2002-03-04 2003-09-10 Mitsubishi Electric Corp 保持解放機構
JP3805706B2 (ja) * 2002-03-15 2006-08-09 三菱電機株式会社 人工衛星展開構造物
JP4183074B2 (ja) * 2003-03-24 2008-11-19 三菱電機株式会社 展開構造物の保持解放機構
GB2455311B (en) * 2007-12-04 2012-08-01 Europ Agence Spatiale Deployable panel structure

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015189469A (ja) 2015-11-02
DE102014004357A1 (de) 2015-10-01
EP2923952A1 (de) 2015-09-30
EP2923952B1 (de) 2019-05-08
US20150274327A1 (en) 2015-10-01
US9573704B2 (en) 2017-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102135279B1 (ko) 전지 모듈
Zippo et al. Active vibration control of a composite sandwich plate
EP3856631B1 (en) Uav with protective outer cage
US9270253B2 (en) Hybrid acoustic barrier and absorber
US8869933B1 (en) Acoustic barrier support structure
KR101739301B1 (ko) 배터리 모듈
EP1930237B1 (en) Deformable floor substructure for a helicopter
JP7238820B2 (ja) 電池パックの車載構造
CN101952166A (zh) 具有肋及横置部单元的结构组件
JP2017195018A (ja) 電池パック
JP6529804B2 (ja) 人工衛星用太陽光発電翼及び人工衛星
CN110985581A (zh) 斥力型磁力负刚度蜂窝结构
Dimitriadis et al. Active control of sound transmission through elastic plates using piezoelectric actuators
Footdale et al. Design and testing of self-deploying membrane optic support structure using rollable composite tape springs
Sakamoto et al. Dynamic wrinkle reduction strategies for cable-suspended membrane structures
JP2009266735A (ja) 燃料電池
JP4183074B2 (ja) 展開構造物の保持解放機構
RU2624959C1 (ru) Адаптер для попутного выведения полезных нагрузок
KR20160050620A (ko) 인공위성의 태양전지판 전개장치 보관용 툴
JP5684881B1 (ja) 振動式搬送装置
JP6188646B2 (ja) 収容部材
Sakamoto et al. Distributed and localized active vibration isolation in membrane structures
JP2019188857A (ja) 車両のバッテリ搭載構造
EP3636547B1 (en) Restrain and release mechanism for an externally airborne load
JP2018073785A (ja) 車両搭載用の電池パック

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180219

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20180725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6529804

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250