JP6529071B2 - ディスクブレーキ用材料 - Google Patents
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材として金属酸化物、pH調整材として消石灰等のアルカリ性物質、充填材等を含有することができる。
《本発明のディスクブレーキ用材料の成形態様1》
炭素繊維を一方向に引き揃えてなる炭素繊維の束を開繊してシート状にしたシートに対して、適量のコールタールと、適量の黒鉛と、適量のチタン酸アルミニウム系セラミックス焼結粉体と、適量の高分子化樹脂と、硬化剤を含む適量の添加剤とを混練した混練物を塗布および加熱・乾燥してプリプレグシートを得、上下で接するプリプレグシートにおける炭素繊維の配向方向が異なるように複数枚のプリプレグシートを積層して、ホットプレス加工、HIP加工またはCIP加工をして成形品を得る。
適量の炭素繊維と、適量のコールタールと、適量の黒鉛と、適量のチタン酸アルミニウム系セラミックス焼結粉体と、適量の高分子化樹脂と、硬化剤を含む適量の添加剤とを混練した混練物を塗布および加熱・乾燥してプリプレグシートを得、ホットプレス加工、HIP加工またはCIP加工をして成形品を得る。
態様2で作製した成形品を態様1で作製したプリプレグシートの積層体でサンドイッチ状に挟み、ホットプレス加工、HIP加工またはCIP加工をして成形品を得る。
チタン酸アルミニウム系セラミックスは、Ti含有材料、Al含有材料、Li含有材料およびMg含有材料を含む。
本発明に用いられるTi含有材料は、チタンを含有し、好ましくは酸化チタンの粉末である。酸化チタンとしては、アナターゼ型および/又はルチル型の酸化チタンを使用することができる。具体的には、塩素法によって製造されるルチル型の酸化チタンおよび硫酸法によって製造されるアナターゼ型の酸化チタンを使用することができる。さらに、Ti含有材料として、空気中で焼成されることにより酸化チタンに変化する材料を用いることもできる。このような材料として、チタニウム塩、チタニウムアルコキシド、水酸化チタニウム、窒化チタン、硫化チタン、金属チタンを挙げることができる。
本発明に用いられるAl含有材料は、アルミニウムを含有し、好ましくはアルミナ(酸化アルミニウム)の粉末である。アルミナの結晶型としては、γ型、δ型、θ型、α型等が挙げられ、アモルファスであってもよい。α型のアルミナが好ましく用いられる。さらに、Al含有材料として、アルミニウム塩、アルミニウムアルコキシド、水酸化アルミニウム、金属アルミニウムを挙げることができる。Ti含有材料として、アナターゼ型および/又はルチル型の酸化チタンを用い、Al含有材料として易焼結アルミナα型を用いると、両成分の反応性が良好であり、短時間で高収率でチタン酸アルミニウムを生成することができる。
Ti含有材料が25重量部未満であると(Al含有材料が75重量部超であると)、機械的強度は高くなるが、線膨張係数も増加する。Ti含有材料が75重量部超であると(Al含有材料が25重量部未満であると)、機械的強度は低下し、熱安定性が劣化する。
本発明に用いられるLi含有材料としては、ペタライト、スポジューメン、炭酸リチウム、および酸化リチウムなどを挙げることができ、LiおよびAlを含有することが好ましく、Li、AlおよびSiを含有すること(LiおよびAlを含有する珪酸塩)がより好ましい。珪酸塩の形態のLi含有材料を用いる場合、焼成によってチタン酸アルミニウム系焼成体が形成される際に、Li含有材料中のSiの一部が結晶格子に固溶してAlと置換する。SiはAlよりイオン半径が小さいために、周囲の酸素原子との距離が短くなり、格子定数(軸長)は純粋なチタン酸アルミニウムと比べて小さくなる。その結果、得られる焼結体は結晶構造が安定化して機械的強度が向上するとともに熱安定性も向上する。
本発明に用いられるMg含有材料としては、マグネシウムを含有し、例えば、酸化マグネシウムである。この他、マグネシウム塩、マグネシウムアルコキシド、水酸化マグネシウム、窒化マグネシウム、金属マグネシウムなど、空気中で焼成することにより酸化マグネシウムに変化する物質も本発明においてMg含有材料として用いることができる。Mg含有材料の重量は酸化マグネシウム(MgO)に換算した重量である。Mg含有材料として、スピネル型構造を有する酸化物(MgAl2O4)も用いることができる。Mg含有材料として、スピネル型構造を有する酸化物のように、その成分中にMgおよびAlを含むMg含有材料を用いる場合、そのMg含有材料はMg含有材料であるともにAl含有材料でもある。すなわち、酸化マグネシウムスピネルはMg含有材料であるともにAl含有材料でもあり、酸化マグネシウムスピネルには酸化マグネシウムスピネル中のAlの量と同じ量のAlを含むアルミナ(Al含有材料)が含まれているとする。また、Mg含有材料として、その成分中にMgおよびTiを含むMg含有材料を用いる場合、そのMg含有材料はMg含有材料であるともにTi含有材料でもある。すなわち、そのMg含有材料にはMg含有材料中のMgの量と同じ量の酸化マグネシウムが含まれているとともに、Mg含有材料中のTiの量と同じ量のTiを含む酸化チタンが含まれているとする。
炭素繊維の種類は限定されない。ピッチ系炭素繊維またはPAN系炭素繊維が好ましい。炭素繊維は表面処理されているものであってもよく、表面処理されていないものであってもよい。炭素繊維の長さは限定されず、いわゆる長繊維でも短繊維でもよい。
コールタールは、コークスを製造するときに、コークス炉で石炭を乾留して得られる副生成物の一種であり、ナフタレン(5〜15%)、ベンゼン(0.3〜1%)、フェノール(0.5〜1.5%)、クレゾール、ベンゾピレン(1〜3%)、フェナントレン(3〜8%)、などが含まれており、本発明のディスクブレーキ用材料はこのコールタールを含有する。
黒鉛は、炭素からなる六方晶系の六角板状結晶であり、亀の甲状の層状物質で、層毎の面内は強い共有結合で炭素間がつながっているが、層と層のあいだ(面間)は弱いファンデルワールス力で結合している物質であり、本発明のディスクブレーキ用材料はこの黒鉛を含有する。
本発明に用いる高分子樹脂の種類は特に制限は無く、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のどちらでも用いることができる。好ましい実施形態では、熱硬化性樹脂であるか、または熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物である。
酸化チタン(堺化学(株)製の商品名「A−110」)44重量部と、易焼結アルミナ(住友化学工業(株)製の商品名「AES−11」)56重量部と、福島長石4重量部と、解膠剤としてジエタノールアミン1.5重量部と、有機バインダーとしてポリビニルアルコール0.1重量部と、消泡剤としてポリプロピレングリコール0.5重量部と、適量の水とを混合して、スラリーを得た。このスラリーを乾燥してクリンカーを得た。このクリンカーをボールミルにて24時間かけて粉砕し、篩目が80〜100μmの篩を用いて分級し、平均粒径が90μmのチタン酸アルミニウム系粉末を得た。得られたチタン酸アルミニウム系粉末を大気中で最高温度1370℃で3時間保持して焼成した後、室温まで放冷してチタン酸アルミニウム系焼結クリンカーを得た。このクリンカーをボールミルにて24時間かけて粉砕し、篩目が20〜40μmの篩と篩目が5〜20μmの篩とを用いて分級し、平均粒径が30μmのチタン酸アルミニウム系焼結粉末と平均粒径が10μmのチタン酸アルミニウム系焼結粉末を得た。
本発明のディスクブレーキ用材料の耐摩耗性を調査するために、図1の模式図に示すような高速摩擦試験を行った。図1において、1はディスク、2、2はブロック試験片、3、3はロードセル、4は直流モータ、5は熱電対、6はスリップリングである。図2は、図1の高速摩擦試験で使用したディスクに対するブロック試験片の押し付け位置を示す図である。図2において、Ni−Cr−Mo系の低合金鋳鉄製のディスク1に対して、実施例1で得られた成形体から切り出したブロック試験片2、2と、現状の在来線で実際に使用されているブレーキライニングと同じ材質(RD501A)の比較例のブロック試験片2、2とを押付力184kgf(面圧1MPa)で押し付けて、摩擦速度を7m/秒、14m/秒、21m/秒の3水準とし、各摩擦速度において5回の試験を行った。摩擦試験開始時のディスク1の温度は60℃以下であり、摩擦速度を上げる前に摺り合わせを行って、ブロック試験片2、2がディスク1に対して確実に当接するようにした。図2において、7はねじを示す。
2 ブロック試験片
3 ねじ
Claims (1)
- 15重量部以上150重量部以下の炭素繊維と、15重量部以上150重量部以下のコールタールと、2重量部以上30重量部以下の黒鉛と、80重量部以上600重量部以下のチタン酸アルミニウム系セラミックス焼結粉体と、100重量部の高分子樹脂とを含有するディスクブレーキ用材料。
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