JP6528181B2 - 炭素繊維製造装置及び炭素繊維製造方法 - Google Patents

炭素繊維製造装置及び炭素繊維製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロ波を照射して被炭素化繊維を炭素化する炭素繊維製造装置及び該炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維の製造方法に関する。
炭素繊維は、他の繊維と比較して優れた比強度及び比弾性率を有しており、その軽量性及び優れた機械的特性を利用して、樹脂と複合化する補強繊維等として広く工業的に利用されている。
従来、炭素繊維は次のように製造されている。先ず、前駆体繊維を加熱空気中230〜260℃で30〜100分間加熱することにより耐炎化処理される。この耐炎化処理により、アクリル系繊維の環化反応を生じさせ、酸素結合量を増加させて耐炎化繊維を得る。この耐炎化繊維は、例えば、窒素雰囲気下、300〜800℃の焼成炉を用いて温度勾配をかけながら炭素化される(第一炭素化処理)。次いで、窒素雰囲気下で800〜2100℃の焼成炉を用いて温度勾配をかけながらさらに炭素化される(第二炭素化処理)。このように、炭素繊維は加熱された焼成炉内で、耐炎化繊維をその外部から加熱することによって製造されている。
上記のように製造する場合、被炭素化繊維内部の炭素化が不十分になることを避けるために、時間をかけて徐々に昇温しなければならない。また、外部から加熱を行う焼成炉は、炉体や焼成雰囲気のような被炭素化繊維以外のものも加熱されるため、熱効率が低い。
近年、マイクロ波を照射することにより被炭素化繊維を加熱して炭素繊維を製造することが試みられている。マイクロ波による物質の加熱は、その内部から加熱される。そのため、マイクロ波を用いて被炭素化繊維を加熱する場合、繊維内部及び繊維外部における炭素化を均一に行うことが可能であり、炭素繊維の製造時間の短縮が期待される。また、マイクロ波を用いる場合、加熱対象は被炭素化繊維に限定されるため、熱効率が高くなることが期待される。
従来、マイクロ波を用いて炭素繊維を製造する方法としては、特許文献1乃至4が知られている。これらの方法は、マイクロ波アシストプラズマのための減圧装置を設ける、被炭素化繊維に電磁波吸収剤等を添加する、マイクロ波の加熱に先立って予備炭素化を行う、補助加熱を必要とする、多数のマグネトロンを必要とする、等の制約があり、工業的な生産に不向きである。
また、炭素繊維は繊維表面の輻射係数が大きいため、マイクロ波を照射して被炭素化繊維を炭素化する際の焼成温度を十分に上昇させることが困難である。そのため、従来、マイクロ波の照射のみによって炭素繊維を製造する場合、炭素含有率の高い炭素繊維を得ることができない。
特表2009−533562号公報 特開2013−231244号公報 特開2009−1468号公報 特開2011−162898号公報
本発明の課題は、マイクロ波を照射することによって被炭素化繊維を加熱する炭素繊維製造装置であって、電磁波吸収剤等の添加や外部加熱による予備炭素化を要することなく、且つ常圧で炭素化することができる小型の炭素繊維製造装置を提供することである。また、本発明の他の課題は、該炭素繊維製造装置を用いて被炭素化繊維を高速で炭素化する炭素繊維の製造方法を提供することである。
本発明者らは、円筒導波管内で被炭素化繊維にマイクロ波を照射することにより、常圧下、被炭素化繊維を十分に炭素化できることを見出した。さらには、方形導波管で構成される予備炭素化炉と円筒導波管で構成される炭素化炉とを組み合わせて用いることにより、被炭素化繊維に電磁波吸収剤等を添加することなく、且つ外部加熱による予備炭素化を行わずに、常圧下、被炭素化繊維を十分に炭素化できることを見出した。
また、炭素繊維の製造においては、被炭素化繊維が有機繊維(誘電体)から無機繊維(導電体)に連続的に変化する。即ち、加熱対象物のマイクロ波吸収特性が漸次変化する。本発明の炭素繊維製造装置は、加熱対象物のマイクロ波吸収特性が変化しても、効率良く炭素繊維を製造できることを見出した。
また、本発明者らは、筒状の炭素化炉内にマイクロ波を透過させる筒状の断熱スリーブを配設し、この中に被炭素化繊維を走行させてマイクロ波を照射することに想到した。さらには、この断熱スリーブの終端側に加熱ヒーターを設けることにより、炭素繊維の炭素含有量をより高めることができることを見出した。
この断熱スリーブはマイクロ波を透過させるため、内部を走行する被炭素化繊維を直接加熱することができる。また、該加熱によって生じる輻射熱を遮断して放熱を抑制することにより断熱スリーブ内が高温に保持されるため、被炭素化繊維の炭素化速度を飛躍的に向上させることができることを見出した。
これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明は以下に記載するとおりである。以下の〔1〕〜〔5〕は、第1実施形態に関する。
〔1〕 一端が閉塞した円筒導波管から成る筒状炉体であって、前記円筒導波管の前記一端に繊維導出口が形成されるとともに前記円筒導波管の他端に繊維導入口が形成されて成る筒状炉体と、
前記筒状炉体内にマイクロ波を導入するマイクロ波発振器と、
一端が前記マイクロ波発振器側に接続され、他端が前記筒状炉体の一端に接続される接続導波管と、
を含んで成ることを特徴とする炭素繊維製造装置。
上記〔1〕の炭素繊維製造装置は、円筒導波管を炉体とし、その内部を走行する被炭素化繊維に常圧下でマイクロ波を照射する炭素化炉を含んで構成される炭素繊維製造装置である。
〔2〕 前記円筒状炉体内の電磁界分布がTMモードである請求項1に記載の炭素繊維製造装置。
〔3〕 前記円筒導波管に接続される前記接続導波管内の電磁界分布がTEモードであり、且つ繊維走行方向と平行に電界成分を有する請求項2に記載の炭素繊維製造装置。
上記〔3〕の炭素繊維製造装置は、円筒状炉体内の電磁界分布がTMモードであり、管軸と平行方向に電界成分を有する。且つ、接続導波管内の電磁界分布がTEモードであり、管軸と垂直方向に電界成分を有する。この接続導波管は、その管軸を円筒状炉体の管軸と垂直にして配設される。そのため、円筒状炉体内及び接続導波管内の何れもが、繊維走行方向と平行に電界成分を有する。
上記〔1〕〜〔3〕の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維の製造方法としては、以下の〔4〕及び〔5〕が挙げられる。
〔4〕 繊維走行方向と平行に電界成分を有するマイクロ波加熱により炭素化を行うことを特徴とする炭素繊維製造方法。
上記〔4〕の炭素繊維の製造方法は、被炭素化繊維の走行方向と平行に電界成分が形成されるマイクロ波加熱により、被炭素化繊維の炭素化を行う炭素繊維の製造方法である。
〔5〕 〔1〕に記載の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維製造方法であって、
炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を前記繊維導入口から前記円筒状炉体内に連続的に供給する繊維供給工程と、
前記円筒状炉体内を走行する前記中間炭素化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素繊維を得るマイクロ波照射工程と、
前記炭素繊維を前記繊維導出口から連続的に取り出す炭素繊維取り出し工程と、
を有することを特徴とする炭素繊維製造方法。
上記〔5〕の炭素繊維の製造方法は、炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を被炭素化繊維とし、電磁界分布がTMモードである円筒導波管中で炭素化する炭素繊維の製造方法である。
以下の〔6〕〜〔11〕は第2実施形態に関する。
〔6〕 少なくとも一端が閉塞した筒状炉体と、
前記筒状炉体内にマイクロ波を導入するマイクロ波発振器と、
前記筒状炉体の軸心と平行軸心上に配設され、繊維がその一端から導入されるとともに他端から導出されるマイクロ波透過性の断熱スリーブと、
を含んで成ることを特徴とする炭素繊維製造装置。
〔7〕 前記断熱スリーブのマイクロ波透過率が、常温で90%以上である〔6〕に記載の炭素繊維製造装置。
〔8〕 前記筒状炉体と前記マイクロ波発振器とが、一端が前記マイクロ波発振器側に接続され他端が前記筒状炉体に接続される接続導波管を介して接続されている〔6〕に記載の炭素繊維製造装置。
上記〔6〕〜〔8〕の炭素繊維製造装置は、前記筒状炉体内に挿入されたマイクロ波透過性の断熱スリーブを有することを特徴とする。この断熱スリーブは、マイクロ波を透過させて内部を走行する被炭素化繊維を加熱するとともに、該加熱に起因する輻射熱を遮断して放熱を抑制することにより断熱スリーブ内を高温に保持し、被炭素化繊維の炭素化を促進する。
〔9〕 前記筒状炉体が、円筒導波管である〔6〕に記載の炭素繊維製造装置。
〔10〕 前記断熱スリーブの前記他端側に加熱ヒーターがさらに配設されて成る〔6〕に記載の炭素繊維製造装置。
上記〔10〕の炭素繊維製造装置は、前記断熱スリーブの繊維が導出される側に加熱ヒーターが配設されている。この加熱ヒーターは、マイクロ波の照射によって炭素化された被炭素化繊維を前記断熱スリーブ内でさらに加熱する。
〔11〕 〔6〕に記載の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維製造方法であって、
炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を前記断熱スリーブ内に連続的に供給する繊維供給工程と、
前記断熱スリーブ内を走行する前記中間炭素化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素繊維を得るマイクロ波照射工程と、
前記炭素繊維を前記断熱スリーブ内から連続的に取り出す炭素繊維取り出し工程と、
を有することを特徴とする炭素繊維製造方法。
上記〔11〕の炭素繊維の製造方法は、炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を被炭素化繊維とし、これを前記断熱スリーブ内で連続的に炭素化する炭素繊維の製造方法である。
以下の〔12〕〜〔18〕は第3実施形態に関する。この実施形態は、上記〔1〕又は〔6〕に記載の炭素繊維製造装置に、方形導波管を用いて構成する予備炭素化炉をさらに含む炭素繊維製造装置である。
〔12〕
(1) 一端が閉塞した方形導波管から成る炉体であって、前記方形導波管の前記一端に繊維導出口が形成されるとともに前記方形導波管の他端に繊維導入口が形成されて成る角筒状炉体と、
前記角筒状炉体内にマイクロ波を導入するマイクロ波発振器と、
一端が前記マイクロ波発振器側に接続され、他端が前記角筒状炉体の一端に接続される接続導波管と、
からなる第1炭素化装置と;
(2) 〔1〕に記載の炭素繊維製造装置からなる第2炭素化装置と;
を有することを特徴とする炭素繊維製造装置。
上記〔12〕の炭素繊維製造装置は、上記〔1〕〜〔3〕の炭素繊維製造装置を第2炭素化炉として用いる炭素繊維製造装置である。第2炭素化炉の前段には、第1炭素化炉が配設されている。第1炭素化炉は、電磁界分布が繊維走行方向と直交する方向に電界成分を有するTEモードである方形導波管を炉体とし、その内部を走行する被炭素化繊維に常圧下でマイクロ波を照射する炭素化炉である。
〔13〕
(1) 一端が閉塞した方形導波管から成る炉体であって、前記方形導波管の前記一端に繊維導出口が形成されるとともに前記方形導波管の他端に繊維導入口が形成されて成る角筒状炉体と、
前記角筒状炉体内にマイクロ波を導入するマイクロ波発振器と、
一端が前記マイクロ波発振器側に接続され、他端が前記角筒状炉体の一端に接続される接続導波管と、
からなる第1炭素化装置と;
(2) 〔6〕に記載の炭素繊維製造装置からなる第2炭素化装置と;
を有することを特徴とする炭素繊維製造装置。
上記〔13〕の炭素繊維製造装置は、上記〔6〕〜〔10〕の炭素繊維製造装置を第2炭素化炉として用いる炭素繊維製造装置である。第2炭素化炉の前段には、第1炭素化炉が配設されている。
〔14〕 前記角筒状炉体が、前記角筒状炉体の内部をその軸心に沿ってマイクロ波導入部と繊維走行部とに分割する仕切板が配設された角筒状炉体であるとともに、
前記仕切板が所定間隔で形成されたスリットを有する〔12〕又は〔13〕に記載の炭素繊維製造装置。
上記〔14〕の炭素繊維製造装置は、方形導波管内が仕切板によってマイクロ波導入部と繊維走行部とに二分されている。マイクロ波導入部内を共鳴するマイクロ波は、仕切板に形成されたスリットを通じて繊維走行部を走行する被炭素化繊維に照射される。繊維走行部には、仕切板のスリットを通じてマイクロ波導入部から繊維走行部に漏出するマイクロ波による電磁界分布が形成される。なお、仕切板のスリットを通じて繊維走行部に漏出するマイクロ波の漏出量は、被炭素化繊維の炭素含有量の上昇に伴って増加する。
〔15〕 第1炭素化装置の炉体内の電磁界分布がTEモードであり、第2炭素化装置の炉体内の電磁界分布がTMモードである〔12〕又は〔13〕に記載の炭素繊維製造装置。
上記〔15〕の炭素繊維製造装置は、電磁界分布が繊維走行方向に直交する方向に電界成分を有するTEモードである方形導波管を炉体とする第1炭素化炉と、電磁界分布がTMモードである円筒導波管を炉体とする第2炭素化炉とを組み合わせて構成される炭素繊維製造装置である。
〔16〕 前記接続導波管内の電磁界分布がTEモードであり、繊維走行方向と平行に電界成分を有する〔12〕又は〔13〕に記載の炭素繊維製造装置。
上記〔16〕の炭素繊維製造装置は、円筒導波管に接続される接続導波管内の電磁界分布がTEモードであり、繊維走行方向と平行に電界成分を有する炭素繊維製造装置である。この接続導波管は、その管軸を円筒状炉体の管軸と垂直にして配設される。そのため、円筒状炉体内及び接続導波管内の何れもが、繊維走行方向と平行に電界成分を有する。
〔17〕 〔12〕に記載の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維製造方法であって、
(1)耐炎化繊維を第1炭素化炉の前記繊維導入口から前記角筒状炉体内に連続的に供給する繊維供給工程と、
前記角筒状炉体内を走行する前記耐炎化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を得るマイクロ波照射工程と、
前記中間炭素化繊維を第1炭素化炉の前記繊維導出口から連続的に取り出す中間炭素化繊維取り出し工程と;
(2)前記中間炭素化繊維を第2炭素化炉の前記繊維導入口から前記円筒状炉体内に連続的に供給する繊維供給工程と、
前記円筒状炉体内を走行する前記中間炭素化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素繊維を得るマイクロ波照射工程と、
前記炭素繊維を第2炭素化炉の前記繊維導出口から連続的に取り出す炭素繊維取り出し工程と;
を有することを特徴とする炭素繊維製造方法。
上記〔17〕の炭素繊維の製造方法は、耐炎化繊維を被炭素化繊維とし、電磁界分布が繊維走行方向と直交する方向に電界成分を有するTEモードである方形導波管中で炭素化して炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を得、この中間炭素化繊維を電磁界分布がTMモードである円筒導波管中でさらに炭素化する炭素繊維の製造方法である。
〔18〕 〔13〕に記載の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維製造方法であって、
(1)耐炎化繊維を第1炭素化炉の前記繊維導入口から前記角筒状炉体内に連続的に供給する繊維供給工程と、
前記角筒状炉体内を走行する前記耐炎化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を得るマイクロ波照射工程と、
前記中間炭素化繊維を第1炭素化炉の前記繊維導出口から連続的に取り出す中間炭素化繊維取り出し工程と;
(2)前記中間炭素化繊維を前記断熱スリーブ内に連続的に供給する繊維供給工程と、
前記断熱スリーブ内を走行する前記中間炭素化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素繊維を得るマイクロ波照射工程と、
前記炭素繊維を前記断熱スリーブ内から連続的に取り出す炭素繊維取り出し工程と;
を有することを特徴とする炭素繊維製造方法。
上記〔18〕の炭素繊維の製造方法は、耐炎化繊維を被炭素化繊維とし、電磁界分布が繊維走行方向と直交する方向に電界成分を有するTEモードである方形導波管中で炭素化して炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を得、この中間炭素化繊維を断熱スリーブ内でさらに炭素化する炭素繊維の製造方法である。
第1実施形態の炭素繊維製造装置は、電磁界分布がTMモードである円筒導波管から成る炭素化炉を備えている。この炭素化炉は、被炭素化繊維の炭素含有率が高い(具体的には炭素含有率が66質量%以上)領域において、被炭素化繊維の炭素化を迅速に進めることができる。
第2実施形態の炭素繊維製造装置は、炉体内に断熱スリーブを設けてなる。そのため、マイクロ波の照射によって被炭素化繊維が加熱されて生じる輻射熱を断熱スリーブ内に保持することができる。その結果、被炭素化繊維の炭素化が促進される。断熱スリーブの終端部に加熱ヒーターを設けてなる場合、マイクロ波の照射によって炭素化された炭素繊維をさらに加熱することができる。これにより、炭素繊維の品質をさらに向上できる。また、炉体として、電磁界分布がTMモードである円筒導波管を用いる場合、被炭素化繊維の炭素含有率が高い(具体的には炭素含有率が66質量%以上)領域において、被炭素化繊維の炭素化をさらに迅速に進めることができる。
第3実施形態の炭素繊維製造装置は、電磁界分布がTEモードである方形導波管から成る予備炭素化炉を備えている。この炭素繊維製造装置は、被炭素化繊維の炭素含有率が低い(具体的には炭素含有率が66質量%未満)領域における炭素化を迅速に進めることができる。方形導波管から成る炭素化炉と円筒導波管から成る炭素化炉とを組み合わせて用いることにより、被炭素化繊維に電磁波吸収剤等を添加したり外部加熱をしたりすることなく、耐炎化繊維の炭素化工程をマイクロ波の照射のみによって行うことができる。また、第1〜3の実施形態の炭素繊維製造装置は、常圧で炭素化することができるため、炉体に被炭素化繊維の導入口及び導出口を形成して連続的に通糸させて炭素化することが可能である。
図1は、本発明の第1実施形態の炭素繊維製造装置の一構成例を示す説明図である。 図2は、図1の線分G−Hに沿う断面における電界分布を示す説明図である。 図3は、本発明の第2実施形態の炭素繊維製造装置の一構成例を示す説明図である。 図4は、図1の線分G−Hに沿う断面における電界分布を示す説明図である。 図5は、本発明の第2実施形態の炭素繊維製造装置のさらに他の構成例を示す説明図である。 図6は、本発明の第3実施形態の炭素繊維製造装置の一構成例を示す説明図である。 図7は、図6の線分C−Dに沿う断面における電界分布を示す説明図である。 図8は、本発明の第3実施形態の炭素繊維製造装置の他の構成例を示す説明図である。 図9は、第1炭素化装置の炭素化炉17の他の構成例を示す説明図である。 図10は、仕切板18の構造を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の炭素繊維製造装置及び該装置を用いる炭素繊維の製造方法について詳細に説明する。
(1)第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態の炭素繊維製造装置の一構成例を示す説明図である。図1中、200は炭素繊維製造装置であり、21はマイクロ波発振器である。マイクロ波発振器21には、接続導波管22の一端が接続されており、接続導波管22の他端は炭素化炉27の一端に接続されている。この接続導波管22には、マイクロ波発振器21側から順にサーキュレータ23及び整合器25が介装されている。
炭素化炉27は、一端が閉塞し、他端が接続導波管22と結合している。炭素化炉27は、線分E−Fに沿う断面が円形の中空形状を有する円筒導波管から成る。炭素化炉27の一端には、被炭素化繊維を炭素化炉内に導入する繊維導入口27aが形成されており、他端には、炭素化処理された繊維を取り出す繊維導出口27bが形成されている。炭素化炉27の繊維導出口27b側の内端部には短絡板27cが配設されている。サーキュレータ23には、接続導波管24の一端が接続されており、接続導波管24の他端にはダミーロード29が接続されている。
次に、この炭素繊維製造装置200の動作について説明する。図1中、31bは被炭素化繊維であり、不図示の繊維搬送手段によって、接続導波管22に形成された導入口22aを通って繊維導入口27aから炭素化炉27内に搬入される。マイクロ波発振器21が発振するマイクロ波は、接続導波管22内を通って炭素化炉27内に導入される。炭素化炉27内に到達したマイクロ波は、短絡板27cで反射して整合器25を経由してサーキュレータ23に到達する。反射されたマイクロ波(以下、「反射波」ともいう)は、サーキュレータ23で方向が変えられ、接続導波管24を通ってダミーロード29で吸収される。このとき、整合器25を用いて整合器25と短絡板27cとの間で整合がとられ、炭素化炉27内に定在波が生じる。この定在波によって被炭素化繊維31bは炭素化され、炭素繊維31cとなる。なお、このとき、炭素化炉27内は常圧であり、且つ不図示の不活性ガス供給手段によって不活性雰囲気となっている。炭素繊維31cは、不図示の繊維搬送手段により、繊維導出口27bを通って炭素化炉27外に導出される。被炭素化繊維を繊維導入口27aから炭素化炉27内に連続的に導入し、炭素化炉27内で被炭素化繊維にマイクロ波を照射して炭素化し、繊維導出口27bから連続的に導出することにより、連続的に炭素繊維を製造することができる。繊維導出口27bから導出された炭素繊維は、必要に応じて表面処理やサイズ処理が行われる。表面処理やサイズ処理の方法は、公知の方法に従えばよい。
炭素化炉27は、円筒導波管で構成されている。上記マイクロ波が導入されることにより、炭素化炉27内には、TM(Transverse Magnetic)モードの電磁界分布が形成される。TMモードとは、導波管(炭素化炉27)の管軸方向に平行な電界成分を有し、その電界に直交する磁界成分を有する伝送モ−ドをいう。図2は、線分G−Hに沿う断面における電界分布を示す説明図である。この炭素繊維製造装置は、被炭素化繊維31bの走行方向と平行な電界成分28が形成され、これにより被炭素化繊維31bは炭素化される。一般に、後述するTEモードと比較してTMモードの方が被炭素化繊維を強力に加熱できる。
マイクロ波の周波数は、特に限定されないが、一般的に915MHzや2.45GHzが用いられる。マイクロ波発振器の出力は、特に限定されないが、300〜2400Wが適当であり、500〜2000Wがより適当である。
炭素化炉として用いる円筒導波管の形状は、円筒導波管内にTMモードの電磁界分布を形成することができれば特に限定されない。一般的には、円筒導波管の長さは、260〜1040mmが好ましく、マイクロ波の共振波長の倍数であることがより好ましい。また、円筒導波管の内径は、90〜110mmが好ましく、95〜105mmが好ましい。円筒導波管の材質は特に限定されないが、一般にステンレス、鉄、銅等の金属製である。
TMモードで被炭素化繊維を加熱して炭素化するためには、被炭素化繊維の炭素含有量が66〜72質量%であることが好ましく、67〜71質量%であることがより好ましい。66質量%未満の場合、被炭素化繊維の導電性が低過ぎて、TMモードで加熱すると繊維が切断し易い。72質量%を超える場合、炭素化炉27の入口付近に存在する導電性を有した被炭素化繊維がマイクロ波を吸収或いは反射する。そのため、接続導波管22から炭素化炉27内へのマイクロ波の導入が妨げられ易い。その結果、接続導波管22内での炭素化が促進されるため、炭素化炉27内での炭素化の進行度合いが減少し、全体として、被炭素化繊維の炭素化が不十分になり易い。
炭素化炉内における被炭素化繊維の搬送速度は0.05〜10m/min.が好ましく、0.1〜5.0m/min.がより好ましく、0.3〜2.0m/min.が特に好ましい。
このようにして得られる炭素繊維は、炭素含有率が90質量%以上であることが好ましく、91質量%以上であることがより好ましい。
(2)第2実施形態
図3は、本発明の第2実施形態の炭素繊維製造装置の一構成例を示す説明図である。図3中、400は炭素繊維製造装置である。図1と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。47は炭素化炉である。炭素化炉47は一端が閉塞し、他端が接続導波管22と結合した円筒管である。この炭素化炉47内には、炭素化炉47の管軸と平行軸心を有する断熱スリーブ26が配設されている。断熱スリーブ26の一端には、被炭素化繊維を炭素化炉内に導入する繊維導入口47aが形成されており、他端には、炭素化処理された繊維を取り出す繊維導出口47bが形成されている。炭素化炉47の繊維導出口47b側の内端部には短絡板47cが配設されている。
次に、この炭素繊維製造装置400の動作について説明する。図3中、31bは被炭素化繊維であり、不図示の繊維搬送手段によって、接続導波管22に形成された導入口22aを通って繊維導入口47aから炭素化炉47内の断熱スリーブ26内に搬入される。第1実施形態と同様に被炭素化繊維31bは炭素化炉47内で炭素化され、炭素繊維31cとなる。
被炭素化繊維31bはマイクロ波の照射によって加熱される。このとき、被炭素化繊維31bの加熱に起因して生じる輻射熱を断熱スリーブ26が遮断して放熱を抑制することにより、断熱スリーブ26内は高温に保持される。断熱スリーブ26内は常圧であり、且つ不図示の不活性ガス供給手段によって不活性雰囲気となっている。
炭素繊維31cは、不図示の繊維搬送手段により、繊維導出口47bを通って炭素化炉47外に導出される。被炭素化繊維を繊維導入口47aから断熱スリーブ26内に連続的に導入し、断熱スリーブ26内で被炭素化繊維にマイクロ波を照射して炭素化し、繊維導出口47bから連続的に導出することにより、連続的に炭素繊維を製造することができる。
マイクロ波の周波数は、第1実施形態と同様である。
断熱スリーブ26は円筒状であることが好ましい。円筒状の断熱スリーブ26の内径は、15〜55mmが好ましく、25〜45mmがより好ましい。断熱スリーブ26の外径は、20〜60mmが好ましく、30〜50mmがより好ましい。断熱スリーブ26の長さは、特に限定されないが、一般的には100〜2500mmである。また、断熱スリーブ26の材質は、マイクロ波を透過する材料であることが必要である。マイクロ波の透過率は常温(25℃)で90〜100%であることが好ましく、95〜100%であることがより好ましい。このような材料としては、アルミナ、シリカ、マグネシア等の混合物が例示される。断熱スリーブ26の両端には、マイクロ波の漏洩を防ぐためにマイクロ波を吸収する材料が配されていても良い。
炭素化炉27の炉体内部又は炉体外部であって繊維導出口側の断熱スリーブ26の外周部には、加熱ヒーターが配設されていることが好ましい。図5は、加熱ヒーターを設けた炭素繊維製造装置の一構成例を示す説明図である。図5中、401は炭素繊維製造装置であり、30は加熱ヒーターである。加熱ヒーター30は断熱スリーブ26の繊維導出口47b側の外周部であって、炭素化炉47の外部に配設されている。その他の構成は図3と同様である。
炭素化炉47は円筒状であることが好ましい。円筒状の炭素化炉47の内径は、90〜110mmが好ましく、95〜105mmがより好ましい。炭素化炉47の長さは、260〜2080mmが好ましい。炭素化炉47の材質は、第1実施形態と同様である。
炭素化炉47としては、導波管を用いることが好ましく、炭素化炉47内にTMモードの電磁界分布を形成することができる円筒導波管を用いることが特に好ましい。上記マイクロ波が導入されることにより、炭素化炉47内には、TM(Transverse Magnetic)モードの電磁界分布が形成される。図4は、線分G−Hに沿う断面における電界分布を示す説明図である。この炭素繊維製造装置は、被炭素化繊維31bの走行方向と平行な電界成分38が形成され、これにより被炭素化繊維31bは加熱される。
炭素化炉内における被炭素化繊維の搬送速度は、第1実施形態と同様である。
(3)第3実施形態
本発明の第3の実施形態は、上記第1実施形態又は第2実施形態の炭素繊維製造装置の前段に、マイクロ波を用いる予備炭素化炉がさらに配設されている炭素繊維製造装置である。図6は、第1実施形態の炭素繊維製造装置の前段に、マイクロ波を用いる予備炭素化炉がさらに配設されている炭素繊維製造装置の一構成例を示す説明図である。図1と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。図6中、300は炭素繊維製造装置であり、100は第1炭素化装置である。200は第2炭素化装置であり、上記第1実施形態の炭素繊維製造装置200と同一である(第3実施形態においては、200を「第2炭素化装置」ともいう)。11はマイクロ波発振器である。マイクロ波発振器11には、接続導波管12の一端が接続されており、接続導波管12の他端は炭素化炉17の一端に接続されている。この接続導波管12には、マイクロ波発振器11側から順にサーキュレータ13及び整合器15が介装されている。
炭素化炉17は、両端が閉塞し、線分A−Bに沿う断面が矩形の中空形状を有する方形導波管から成る。炭素化炉17の一端には、被炭素化繊維を炭素化炉内に導入する繊維導入口17aが形成されており、他端には、炭化処理された繊維を取り出す繊維導出口17bが形成されている。炭素化炉17の繊維導出口17b側の内端部には短絡板17cが配設されている。サーキュレータ13には、接続導波管14の一端が接続されており、接続導波管14の他端にはダミーロード19が接続されている。
次に、この炭素繊維製造装置300の動作について説明する。図6中、31aは耐炎化繊維であり、不図示の繊維搬送手段によって接続導波管12に形成された導入口12aを通って繊維導入口17aから炭素化炉17内に搬入される。マイクロ波発振器11が発振するマイクロ波は、接続導波管12内を通って炭素化炉17内に導入される。炭素化炉17内に到達したマイクロ波は、短絡板17cで反射して整合器15を経由してサーキュレータ13に到達する。反射波は、サーキュレータ13によって方向が変えられ、接続導波管14を通ってダミーロード19で吸収される。このとき、整合器15を用いて整合器15と短絡板17cとの間で整合がとられ、炭素化炉17内には定在波が生じる。この定在波によって耐炎化繊維31aは炭素化され、中間炭素化繊維31bとなる。なお、このとき、炭素化炉17内は常圧であり、不図示の不活性ガス供給手段によって不活性雰囲気となっている。中間炭素化繊維31bは、不図示の繊維搬送手段により、繊維導出口17bを通って炭素化炉17外に導出される。その後、中間炭素化繊維31bは、第1実施形態で説明した炭素繊維製造装置(第2炭素化装置)200に送られて炭素繊維31cが製造される。
炭素化炉17は、方形導波管で構成されている。上記マイクロ波が伝搬されることにより、炭素化炉17内には、TE(Transverse Electric)モードの電磁界分布が形成される。TEモードとは、導波管(炭素化炉17)の管軸方向に直交する電界成分を有し、その電界に直交する磁界成分を有する伝送モ−ドをいう。図7は線分C−Dに沿う断面における電界分布を示す説明図である。この炭素繊維製造装置は、炭素化炉17内を走行する被炭素化繊維31aに垂直な電界成分32が形成され、これにより被炭素化繊維31aは炭素化される。
炭素化炉として用いる方形導波管の形状は、方形導波管内にTEモードの電磁界分布を形成することができれば特に限定されない。一般的には、方形導波管の長さは、500〜1500mmが好ましい。また、方形導波管の管軸に直交する断面の開口部は、長辺が105〜115mmであることが好ましく、短辺は50〜60mmであることが好ましい。方形導波管の材質は特に限定されないが、一般にステンレス、鉄、銅等の金属製である。
マイクロ波の周波数は、第1実施形態で説明したとおりである。第1炭素化装置100のマイクロ波発振器の出力は、特に限定されないが、300〜2400Wが適当であり、500〜2000Wがより適当である。
TEモードで耐炎化繊維を加熱して得られる中間炭素化繊維の炭素含有量は、66〜72質量%であることが好ましい。66質量%未満の場合、被炭素化繊維の導電性が低過ぎ、第2炭素化装置200のTMモードで加熱する時に繊維が切断し易い。72質量%を超えてTEモードで加熱する場合、局所的な異常加熱が生じて繊維が切断し易い。また、第2炭素化装置200の炭素化炉27の入口付近に存在する導電性を有する被炭素化繊維がマイクロ波を吸収或いは反射し、接続導波管22から炭素化炉27内へのマイクロ波の導入が妨げられ易い。接続導波管22内での炭素化が促進されるため、炭素化炉27内での炭素化の進行度合いが減少し、全体として、被炭素化繊維の炭素化が不十分になり易い。
第1炭素化装置における被炭素化繊維の搬送速度は0.05〜10m/min.が好ましく、0.1〜5.0m/min.がより好ましく、0.3〜2.0m/min.が特に好ましい。第2炭素化装置における被炭素化繊維の搬送速度は、第1実施形態において説明したとおりである。
図8は、第2実施形態の炭素繊維製造装置の前段に、マイクロ波を用いる第1炭素化装置がさらに配設されている炭素繊維製造装置の一構成例を示す説明図である。図3、6と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。図8中、500は炭素繊維製造装置であり、100は第1炭素化装置、400は上記の炭素繊維製造装置400である。この炭素繊維製造装置の動作は、炭素繊維製造装置300と同様である。
本発明の炭素繊維製造装置300及び500の第1炭素化装置100は、第1炭素化炉17内に、その内部をその中心軸に沿ってマイクロ波導入部と繊維走行部とに分割する仕切板が配設されていることが好ましい。
図9は、第1炭素化装置の炭素化炉17の他の構成例を示す説明図である。炭素化炉17内には、その内部をその中心軸に沿ってマイクロ波定在部16aと繊維走行部16bとに分割する仕切板18が配設されている。図10は、仕切板18の構造を示す説明図である。仕切板18には、貫通孔であるスリット18aが所定間隔で複数形成されている。スリット18aは、マイクロ波導入部16aから繊維走行部16bにマイクロ波を漏出させる役割を有する。接続導波管12はマイクロ波導入部16a側に接続されており、この中の定在波が仕切板18に形成されたスリット18aを通して繊維走行部16b側に漏出する。その漏出量は、繊維走行部16bを走行する繊維の誘電率によって変化する。即ち、炭素化の進行に伴って繊維のマイクロ波の吸収量は漸増する。よって、耐炎化繊維31aの炭素化の初期段階においては誘電加熱により炭素化が進行し、耐炎化繊維31aの炭素化が進行した段階においては抵抗加熱により炭素化が進行する。そのため、被炭素化繊維の炭素化の程度に応じてマイクロ波の照射状態を自動的に変化させることができる。よって、被炭素化繊維の炭素化をより効率的に行うことができる。
スリットの中心点間距離18bは、74〜148mmが好ましく、マイクロ波の共振波長の1/2の倍数であることが好ましい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例において、耐炎化繊維とは、炭素含有率60質量%のPAN系耐炎化繊維をいい、中間炭素化繊維とは、炭素含有率66質量%のPAN系中間炭素繊維をいう。また、「炭素化判定」の評価は、炭素化後の繊維の炭素含有率が90質量%以上である場合を○とし、90質量%未満である場合を×とした。「工程安定性」の評価は、炭素化中に繊維が切断しなかった場合を○とし、切断した場合を×とした。マイクロ波の「出力」は、「高」が1500W、「中」が1250W、「低」が1000Wである。「被炭素化繊維の搬送速度比」とは、従来法の搬送速度を1倍とし、その倍率を記載した。「単繊維引張強度」の評価は単繊維引張試験により行い、評価基準は引張強度3GPa以上を○とし、3GPa未満を×とした。
(実施例1)
第1実施形態の炭素繊維製造装置(マイクロ波発振器周波数:2.45GHz、出力:1200W、)を構成した。炭素化炉としては、内径98mm、外径105mm、長さ260mmの円筒導波管を用いた。窒素ガス雰囲気下の炭素化炉内にマイクロ波を導入してTMモードの電磁界分布を形成させた。この炭素化炉内に中間炭素化繊維を0.2m/min.で走行させながら炭素化して炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の炭素含有率は90質量%であり、繊維の切断は見られなかった。
(実施例2)
第2実施形態の炭素繊維製造装置(第1炭素化装置のマイクロ波発振器周波数:2.45GHz、出力:500W、第2炭素化装置のマイクロ波発振器周波数:2.45GHz、出力:1200W、)を構成した。第1炭素化炉としては、断面が長辺110mm、短辺55mmの矩形の中空構造を有する長さ1000mmの方形導波管を用いた。方形導波管内は、スリットの中心点間距離74mmでスリットが形成された仕切板を配設して内部が二分されている。第2炭素化炉としては、内径98mm、外径105mm、長さ260mmの円筒導波管を用いた。窒素ガス雰囲気下の炭素化炉内にマイクロ波を導入して第1炭素化炉にはTEモード、第2炭素化炉にはTMモードの電磁界分布を形成させた。耐炎化繊維を0.2m/min.で第1炭素化炉、第2炭素化炉の順で走行させながら炭素化して炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の炭素含有率は93質量%であり、繊維の切断は見られなかった。
(比較例1)
炭素化炉として、断面が長辺110mm、短辺55mmの矩形の中空構造を有する長さ1000mmの方形導波管を用いた他は、実施例1と同様に炭素化した。得られた繊維は炭素含有率が91質量%であったが、繊維の一部に切断が見られた。
(比較例2)
炭素化炉内を走行させる被炭素化繊維を耐炎化繊維に変更した他は、実施例1と同様に炭素化したところ、繊維が切断した。
(比較例3)
炭素化炉として、断面が長辺110mm、短辺55mmの矩形の中空構造を有する長さ1000mmの方形導波管を用い、且つ炭素化炉内を走行させる被炭素化繊維を耐炎化繊維に変更した他は、実施例1と同様に炭素化した。得られた繊維は炭素化が不十分であった。
(比較例4)
炭素化炉として、断面が長辺110mm、短辺55mmの矩形の中空構造を有する長さ1000mmであり且つ、スリットの中心点間距離74mmでスリットが形成された仕切板を配設して内部が二分されている方形導波管を用いた他は、実施例1と同様に炭素化した。第2炭素化装置に供するにふさわしい中間炭素化繊維が得られた。
(参考例1)
炭素化炉として、電気炉(マイクロ波を用いない加熱炉)を用い、公知の方法に従って耐炎化繊維を炭素化して炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の炭素含有率は95質量%であり、繊維の切断は見られなかった。
以上の結果を表1に記載した。本発明の炭素繊維製造装置を用いると、従来の外熱方式と同程度の炭素含有率の炭素繊維を製造することができる。また、炭素繊維の製造スピードは3倍以上に速められる。

Figure 0006528181
(参考例2)
炭素化炉として、繊維走行方向に直交する断面の開口部が長辺110mm、短辺55mmである矩形の中空構造を有する炉長260mmの電気炉(マイクロ波を用いない加熱炉)を用い、中間炭素化繊維を0.1m/min.で走行させながら炭素化して炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の炭素含有率は95質量%であり、繊維の切断は見られなかった。
(実施例3)
図3に記載の炭素繊維製造装置(マイクロ波発振器周波数:2.45GHz)を構成した。炭素化炉としては、内径98mm、外径105mm、長さ260mmの円筒導波管を用いた。断熱スリーブとしては、内径35mm、外径38mm、長さ250mmの円筒形状の白磁管(マイクロ波の透過率=94%)を用いた。窒素ガス雰囲気下の炭素化炉内にマイクロ波を導入してTMモードの電磁界分布を形成させた。マイクロ波発振器の出力は「低」とした。この炭素化炉内に中間炭素化繊維を0.3m/min.で走行させながら炭素化して炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の炭素含有率は91質量%であり、繊維の切断は見られなかった。評価結果を表2に示した。
(実施例4〜5)
マイクロ波発振器の出力を表2に記載のとおり変更した他は、実施例3と同様に処理して炭素繊維を得た。結果は表2に示した。
(実施例6)
繊維導出口から外部に10cm延長した断熱スリーブの外周部に加熱ヒーターを配設した他は、実施例3と同様に処理して炭素繊維を得た。結果は表2に示した。
(実施例7)
図3に記載の炭素繊維製造装置(マイクロ波発振器周波数:2.45GHz)を構成した。炭素化炉としては、方形導波管を用いた。方形導波管は、長さ1000mmであり、管軸と直交する断面の開口部が110×55mmであった。断熱スリーブとしては、内径35mm、外径38mm、長さ250mmの円筒形状の白磁管を用いた。窒素ガス雰囲気下の炭素化炉内にマイクロ波を導入してTEモードの電磁界分布を形成させた。マイクロ波発振器の出力は「高」とした。この炭素化炉内に中間炭素化繊維を0.1m/min.で走行させながら炭素化して炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の炭素含有率は93質量%であり、繊維の切断は見られなかった。評価結果を表2に示した。
(比較例5〜7)
断熱スリーブを設けない他は実施例3と同じ炭素繊維製造装置を用いた。マイクロ波発振器の出力を表2に記載のとおり変更した他は、実施例3と同様に処理して炭素繊維を得た。結果は表2に示した。
(比較例8)
断熱スリーブを設けない他は実施例3と同じ炭素繊維製造装置を用いた。中間炭素化繊維の搬送速度を0.1m/min.とした他は、実施例3と同様に処理して炭素繊維を得た。結果は表2に示した。
(比較例9)
断熱スリーブを設けない他は実施例7と同じ炭素繊維製造装置を用いて、実施例7と同様に処理して炭素繊維を得た。結果は表2に示した。
断熱スリーブを設けた本発明の炭素繊維製造装置は、断熱スリーブを設けない炭素繊維製造装置と比較して被炭素化繊維の炭素含有量を高めることができる。そのため、炭素繊維の搬送速度を高めて生産効率を高めることができる。

Figure 0006528181
100・・・第1炭素化装置(予備炭素化装置)
200、400・・・炭素繊維製造装置(第2炭素化装置)
300、500・・・炭素繊維製造装置
11、21・・・マイクロ波発振器
12、14、22、24・・・接続導波管
12a、22a・・・導入口
13、23・・・サーキュレータ
15、25・・・整合器
16a・・・マイクロ波導入部
16b・・・繊維走行部
17、27、47・・・炭素化炉
17a・・・繊維導入口
17b・・・繊維導出口
17c・・・短絡板
18・・・仕切板
18a・・・スリット
18b・・・スリットの中心点間距離
26・・・断熱スリーブ
27a、47a・・・繊維導入口
27b、47b・・・繊維導出口
27c、47c・・・短絡板
28・・・円筒導波管内の電界
19、29・・・ダミーロード
30・・・加熱ヒーター
31a・・・耐炎化繊維
31b・・・中間炭素化繊維
31c・・・炭素繊維
32・・・方形導波管内の電界
36・・・方形導波管内の電界
38・・・円筒導波管内の電界

Claims (18)

  1. 一端が閉塞した円筒導波管から成る筒状炉体であって、前記円筒導波管の前記一端に繊維導出口が形成されるとともに前記円筒導波管の他端に繊維導入口が形成されて成る筒状炉体と、
    前記筒状炉体内にマイクロ波を導入するマイクロ波発振器と、
    一端が前記マイクロ波発振器側に接続され、他端が前記筒状炉体の一端に接続される接続導波管と、
    を含んで成ることを特徴とする炭素繊維製造装置。
  2. 前記円筒状炉体内の電磁界分布がTMモードである請求項1に記載の炭素繊維製造装置。
  3. 前記円筒導波管に接続される前記接続導波管内の電磁界分布がTEモードであり、且つ繊維走行方向と平行に電界成分を有する請求項2に記載の炭素繊維製造装置。
  4. 繊維走行方向と平行に電界成分を有するマイクロ波加熱により炭素化を行うことを特徴とする炭素繊維製造方法。
  5. 請求項1に記載の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維製造方法であって、
    炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を前記繊維導入口から前記円筒状炉体内に連続的に供給する繊維供給工程と、
    前記円筒状炉体内を走行する前記中間炭素化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素繊維を得るマイクロ波照射工程と、
    前記炭素繊維を前記繊維導出口から連続的に取り出す炭素繊維取り出し工程と、
    を有することを特徴とする炭素繊維製造方法。
  6. 少なくとも一端が閉塞した導波管から成る筒状炉体と、
    前記筒状炉体内にマイクロ波を導入するマイクロ波発振器と、
    前記筒状炉体の軸心と平行軸心上に配設され、繊維がその一端から導入されるとともに他端から導出されるマイクロ波透過性の断熱スリーブと、
    を含んで成り、
    前記断熱スリーブ内部を走行する被炭素化繊維にマイクロ波を照射するように構成して成ることを特徴とする炭素繊維製造装置。
  7. 前記断熱スリーブのマイクロ波透過率が、常温で90%以上である請求項6に記載の炭素繊維製造装置。
  8. 前記筒状炉体と前記マイクロ波発振器とが、一端が前記マイクロ波発振器側に接続され他端が前記筒状炉体に接続される接続導波管を介して接続されている請求項6に記載の炭素繊維製造装置。
  9. 前記筒状炉体が、円筒導波管である請求項6に記載の炭素繊維製造装置。
  10. 前記断熱スリーブの前記他端側に加熱ヒーターがさらに配設されて成る請求項6に記載の炭素繊維製造装置。
  11. 請求項6に記載の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維製造方法であって、
    炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を前記断熱スリーブ内に連続的に供給する繊維供給工程と、
    前記断熱スリーブ内を走行する前記中間炭素化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素繊維を得るマイクロ波照射工程と、
    前記炭素繊維を前記断熱スリーブ内から連続的に取り出す炭素繊維取り出し工程と、
    を有することを特徴とする炭素繊維製造方法。
  12. (1) 一端が閉塞した方形導波管から成る炉体であって、前記方形導波管の前記一端に繊維導出口が形成されるとともに前記方形導波管の他端に繊維導入口が形成されて成る角筒状炉体と、
    前記角筒状炉体内にマイクロ波を導入するマイクロ波発振器と、
    一端が前記マイクロ波発振器側に接続され、他端が前記角筒状炉体の一端に接続される接続導波管と、
    からなる第1炭素化装置と;
    (2) 請求項1に記載の炭素繊維製造装置からなる第2炭素化装置と;
    を有することを特徴とする炭素繊維製造装置。
  13. (1) 一端が閉塞した方形導波管から成る炉体であって、前記方形導波管の前記一端に繊維導出口が形成されるとともに前記方形導波管の他端に繊維導入口が形成されて成る角筒状炉体と、
    前記角筒状炉体内にマイクロ波を導入するマイクロ波発振器と、
    一端が前記マイクロ波発振器側に接続され、他端が前記角筒状炉体の一端に接続される接続導波管と、
    からなる第1炭素化装置と;
    (2) 請求項6に記載の炭素繊維製造装置からなる第2炭素化装置と;
    を有することを特徴とする炭素繊維製造装置。
  14. 前記角筒状炉体が、前記角筒状炉体の内部をその軸心に沿ってマイクロ波導入部と繊維走行部とに分割する仕切板が配設された角筒状炉体であるとともに、
    前記仕切板が所定間隔で形成されたスリットを有する請求項12又は13に記載の炭素繊維製造装置。
  15. 第1炭素化装置の炉体内の電磁界分布がTEモードであり、第2炭素化装置の炉体内の電磁界分布がTMモードである請求項12又は13に記載の炭素繊維製造装置。
  16. 前記接続導波管内の電磁界分布がTEモードであり、繊維走行方向と平行に電界成分を有する請求項12又は13に記載の炭素繊維製造装置。
  17. 請求項12に記載の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維製造方法であって、
    (1)耐炎化繊維を第1炭素化炉の前記繊維導入口から前記角筒状炉体内に連続的に供給する繊維供給工程と、
    前記角筒状炉体内を走行する前記耐炎化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を得るマイクロ波照射工程と、
    前記中間炭素化繊維を第1炭素化炉の前記繊維導出口から連続的に取り出す中間炭素化繊維取り出し工程と;
    (2)前記中間炭素化繊維を第2炭素化炉の前記繊維導入口から前記円筒状炉体内に連続的に供給する繊維供給工程と、
    前記円筒状炉体内を走行する前記中間炭素化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素繊維を得るマイクロ波照射工程と、
    前記炭素繊維を第2炭素化炉の前記繊維導出口から連続的に取り出す炭素繊維取り出し工程と;
    を有することを特徴とする炭素繊維製造方法。
  18. 請求項13に記載の炭素繊維製造装置を用いる炭素繊維製造方法であって、
    (1)耐炎化繊維を第1炭素化炉の前記繊維導入口から前記角筒状炉体内に連続的に供給する繊維供給工程と、
    前記角筒状炉体内を走行する前記耐炎化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素含有率が66〜72質量%の中間炭素化繊維を得るマイクロ波照射工程と、
    前記中間炭素化繊維を第1炭素化炉の前記繊維導出口から連続的に取り出す中間炭素化繊維取り出し工程と;
    (2)前記中間炭素化繊維を前記断熱スリーブ内に連続的に供給する繊維供給工程と、
    前記断熱スリーブ内を走行する前記中間炭素化繊維に不活性雰囲気下でマイクロ波を照射して炭素繊維を得るマイクロ波照射工程と、
    前記炭素繊維を前記断熱スリーブ内から連続的に取り出す炭素繊維取り出し工程と;
    を有することを特徴とする炭素繊維製造方法。
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