以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームとして、各々を識別可能な複数種類の特別識別情報である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する(つまり、特図の可変表示を実行する)。
例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。そして、可変表示の終了時には、可変表示結果として確定特別図柄(「大当り」又は「ハズレ」の図柄など)を停止表示することで、可変表示結果を導出表示(単に導出ともいう。)する。
なお、可変表示は、可変表示結果の導出表示を含む、つまり、可変表示は、可変表示結果が導出表示されると終了する(後述の飾り図柄の可変表示なども同様)。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて導出表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。可変表示中の点灯パターンには、適宜LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、特別図柄とは異なる識別情報(各々を識別可能な複数種類の装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている(なお、これら表示エリアは、可変表示の進行に応じて画面上を移動可能になっている。)。そして、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(可変表示)(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果(確定特別図柄)が導出表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果(飾り図柄の可変表示の表示結果)となる確定飾り図柄(最終停止図柄)(「大当り」又は「ハズレ」の図柄など)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、その可変表示の終了時に可変表示結果(確定飾り図柄)を導出表示する。
なお、例えば特別図柄、飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示又は完全停止や最終停止表示又は最終停止ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示(又は仮停止)ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hが配置されている。表示エリア5Hでは、実行が保留されている特図ゲームの数を特定可能とする表示が行なわれる。実行が保留されている特図ゲームは、未だ開始されていない特図ゲームであり、保留記憶として記憶される。この実施の形態では、特図ゲームを実行するための情報(後述の保留データなど)が記憶されることで、当該情報に対応する特図ゲームが保留記憶として記憶される。このため、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。また、表示エリア5Hで表示される特図ゲームの保留数を特定可能な表示のことを保留記憶表示ともいう。
特図ゲームの保留は、例えば、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入(例えば、通過)することによる始動入賞(第1始動入賞口での始動入賞を第1始動入賞といい、第2始動入賞口での始動入賞を第2始動入賞ということもある。)に基づいて発生する。すなわち、特図ゲーム(可変表示ゲーム)を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく特図ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する特図ゲームの保留が行われる。
例えば、第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図ゲームの実行が保留される。
第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
この実施の形態では、上記保留記憶表示を、保留されている特図ゲームと同じ個数の画像(本実施の形態では、丸印などであり、以下、保留表示画像ともいう。)を表示することによって行う。1つの保留表示画像は、保留されている1つの特図ゲームに対応し、保留されている当該特図ゲームを示す。なお、保留表示画像は、図では黒くなっているが、実際は通常時例えば白色になっている(当然、黒でもよい。)。
第1特図ゲームに対応する保留表示画像(第1保留表示画像ともいう。)は、表示エリア5Hの左側の領域5Haに表示される。領域5Haには、第1保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第1保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰で表示される。
第2特図ゲームに対応する保留表示画像(第2保留表示画像ともいう。)は、表示エリア5Hの右側の領域5Hbに左詰で表示される。領域5Hbには、第2保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第2保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰で表示される。
なお、第1特図ゲーム実行時には、最も左の第1保留表示画像が消去される。このとき、その他の第1保留表示画像がある場合には、当該その他の第1保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトする。第2特図ゲーム実行時には、最も左の第2保留表示画像が消去される。このとき、その他の第2保留表示画像がある場合には、当該その他の第2保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトする。
表示エリア5Hとともに、あるいは表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、例えば、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態のときに通常開放状態となり、ソレノイド81がオン状態のときに通常開放状態よりも遊技球が第2始動入賞口に侵入しやすい拡大開放状態となるような構成であってもよい。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、第1可変状態と当該第1可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に侵入しやすい第2可変状態とに変化可能であればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第1始動口スイッチ22A(図2参照)によって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第2始動口スイッチ22B(図2参照)によって検出される。
第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えばカウントスイッチ23(図2参照)によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)し、可変表示終了時に表示結果を導出表示(ここでは、停止表示によって行われる。)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート41(所定の部材によって遊技球が通過可能に形成され、遊技球の通過は、ゲートスイッチ21によって検出される。)を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンを有する。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35A(トリガセンサもこれに含まれる。)が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aへの操作に応じた信号を図2の演出制御基板12に出力する。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を機械的、電気的、あるいは、電磁的に検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bへの操作に応じた信号を図2の演出制御基板12に出力する。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンド(後述の演出制御コマンドなど)を制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図ゲームや第2特図ゲームを制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普図ゲームを制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板11は、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体の通過や進入を検出したこと(スイッチがオンになったこと)を示す検出信号)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオン状態にする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作を行わせる機能、つまり、演出用の電気部品を制御して所定の演出動作を実行させる機能を備えている。また、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aへの操作をコントローラセンサユニット35Aからの信号に基づいて検出する機能や、プッシュボタン31Bへの操作をプッシュセンサ35Bからの信号に基づいて検出する機能、検出した操作に応じた演出動作を演出用の電機部品に実行させる機能なども備える。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(効果音信号)に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。
ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(電飾信号)に基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号(制御コマンド)は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである(詳しくは後述する)。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理(例えば、上記主基板11の機能を実現するための処理など。)が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100となる1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が書換可能に一時記憶される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理(演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させる機能を実現する処理)が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、主基板11で使用される遊技用乱数と同様に、乱数回路124などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えばプロセスタイマ判定値などの判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、点灯データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成され、前記パターンデータを組み合わせて構成され、後述の使用パターンとして設定される。なお、そのまま演出制御パターンとなるパターンデータを用意し、当該パターンデータがそのまま使用パターンとなる演出制御パターンとして設定されるようにしてもよい。
演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120の制御に基づいて(例えば、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき)、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
例えば、演出制御用CPU120は、上記の演出制御パターンに含まれる表示制御データなどに従って、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像を指定する表示制御指令を表示制御部123に送信する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に従って、CGROMなど(記憶部)に格納されているデータを用いて、当該表示制御指令によって指定される演出画像を表示するための映像信号を出力する。これによって、演出制御用CPU120の制御(演出制御パターンなどに基づく制御)に従った演出画像の映像信号が出力されたことになり、そして、画像表示装置5に当該演出画像が表示されることになる。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される制御信号(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される制御信号(電飾信号)などが出力される。I/O125の入力ポートには、スティックコントローラ31Aへの操作に応じた操作信号がコントローラセンサユニット35Aからから入力され、プッシュボタン31Bへの押圧操作を示す操作信号がプッシュセンサ35Bから入力される。
画像表示装置5は、液晶パネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。演出制御用CPU120の制御に基づいて表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、入力された映像信号に基づいて、表示パネルを駆動し、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像が表示されることになる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9を点灯/消灯させたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過し、ゲートスイッチ21によって検出されたとき(ゲートスイッチ21がオンになったとき)には、この検出に基づいて、普通図柄表示器20にて普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。
普図ゲームでは、普通図柄の変動(可変表示)を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果(普図ゲームの表示結果)となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄、例えば「7」など)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄、例えば「−」など)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御(第2始動入賞口が閉鎖状態になる。)が行われる。
普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときなどに、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。また、普通図柄の可変表示期間(変動時間)も、普図ゲームが開始されるときになど、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)に進入すると、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと(第1始動口スイッチ22Aがオンになったこと)などにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)が開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)に進入すると、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと(第2始動口スイッチ22Bがオンになったこと)などにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)が開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入不可能である(この実施の形態では、高ベース状態のときに、第2始動入賞口が開放されやすい)。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果(特図ゲーム(特別図柄の可変表示)の表示結果)を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターン(特図や飾り図柄の可変表示の実行時間や、飾り図柄の可変表示のパターンなどを指定するもの)の決定などが行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたとき(確定特別図柄が大当り図柄のとき)には、当該可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたとき(確定特別図柄がハズレ図柄のとき)には、当該可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球(大入賞口に進入した遊技球)が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰返し実行される。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。
大当り種別が「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が所定時間(例えば29秒などの第1期間)となる通常開放ラウンドが、15ラウンド(15回)などの所定回数分実行される。
なお、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」という。また、大当り種別が「確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」という。大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」ということがある。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。
また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、時短終了条件が成立するまでの特図ゲームの残りの実行回数を時短残回数ということがある。
時短状態や確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
この実施の形態では、非確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態となるが確変状態にはならない。この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変状態になる。
時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。
例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果(普図ゲームの表示結果)が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
上記制御のように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させる制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」などともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」などともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」などともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」などともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」などともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにもならない状態、つまり、通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5R、では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるときには、当該導出表示のタイミングに同期して、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が終了するとともに、可変表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)が導出表示(停止表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。
具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「4」〜「7」のいずれかを示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出は、飾り図柄の表示態様や変動態様を変化させたり、飾り図柄とは別に画像表示装置5の画面上にキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは別に動画像を再生表示させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。
この実施の形態では、リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する)、及び、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する)、スーパーリーチC(ノーマルリーチから発展する)が用意されている。この実施の形態では、各リーチ演出が実行されたときの大当り期待度は、スーパーリーチC、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチ(スーパーリーチに発展しないノーマルリーチ)の順で高い。リーチ演出には、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などにおける点灯動作などによる演出が含まれていてもよい(他の演出についても同じ)。
大当り期待度は、例えば、特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合でもある。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、スーパーリーチが実行されるときに、当該スーパーリーチ前にストック操作演出と呼ばれる演出が実行される(図27〜図30参照)。ストック操作演出は、ストック演出、第1操作演出、及び、第2操作演出から構成された演出となっている。ストック演出は、必要な操作回数をストック(加算)していき、ストックした合計の操作回数(連打回数)を操作指示回数(次の第1操作演出で要求される操作回数(連打回数))として最後に報知する演出である。第1操作演出は、プッシュボタン31Bを連打することを促し、プッシュボタン31Bへの押圧操作ごとに前記操作指示回数を減じていく演出である。なお、操作指示回数は、遊技者がプッシュボタン31Bをどんなに早く連打しても到達できない回数である。第2操作演出は、操作指示回数のうち、第1操作演出で減じきれなかった(消化できなかった)回数(=操作指示回数−第1操作演出での連打回数)を消化する演出であり、プッシュボタン31Bへの1回の操作(1発操作)を促して受け付ける演出である。第2操作演出は、1発操作の有無にかかわらず終了し(操作があったときには、操作があったことに応じた演出が第2操作演出内の演出として実行される。)、その後にスーパーリーチの演出が実行される。
なお、飾り図柄の可変表示中には、上記演出以外にも各種演出が行われる。なお、飾り図柄の可変表示も演出の一種である。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」)が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。なお、大当り種別が「確変」か「非確変」かに応じて、停止表示される飾り図柄が異なってもよい(例えば、「確変」のときは「7」で、「非確変」のときは「6」など)。
なお、この実施の形態では、大当り遊技状態中にも、各種の演出が適宜行われる。
特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示結果として、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示結果として、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
(演出制御コマンド)
次に、主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。主基板11は、遊技の進行を制御する。そして、主基板11は、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する。演出制御基板12は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置5などを制御する演出制御を実行することで各種演出を行う。このようなことによって、主基板11によって実行される遊技と、演出制御基板12によって実行される各種演出との同期が取られることになる。以下、図3に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド8001(H)は、第1特図ゲームの開始つまり第1特図の可変表示(変動)の開始を指定(通知)する演出制御コマンド(第1変動開始指定コマンド)である。コマンド8002(H)は、第2特図ゲームの開始つまり第2特図の可変表示(変動)の開始を指定(通知)する演出制御コマンド(第2変動開始指定コマンド)である。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特図の可変表示を開始するのか第2特図の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述の変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。変動開始指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示(特図ゲーム)や飾り図柄の可変表示の変動パターン(特図や飾り図柄の可変表示の実行時間や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの)を指定(通知)する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)である。当該コマンドの「XX」には、各変動パターン(図12参照。詳しくは後述する。)に対応する数値が設定される(例えば、変動パターンPA1−1なら「01」など)。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもあってもよい。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否かおよび大当り種別(つまり、可変表示結果)を指定(通知)する演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)である。この実施の形態では、可変表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、当該コマンド中の「XX」には、表示結果に対応する数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「確変大当り」なら「01」など)。表示結果指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出表示すること)を指定(通知)する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示(変動)を終了するとともに表示結果を導出表示することを指定するものである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンド95XX(H)は、現在の遊技状態を指定する演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)である。当該コマンド中の「XX」には、遊技状態に対応する数値が設定される(例えば、通常状態なら「00」、高確高ベース状態なら「01」など)。遊技状態指定コマンドは、遊技状態が変更され得るタイミング(大当り終了時、可変表示結果導出時など)、特図ゲーム開始時などに送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始でもある)を指定(通知)する演出制御コマンド(当り開始指定コマンド)である。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される演出であり、大当り遊技状態になったことを報知する演出などである。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する演出制御コマンド(当り終了指定コマンド)である。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される演出であり、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定(通知)する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定(通知)する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞が発生して第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数加算指定コマンド)である。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数加算指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図ゲームが実行されることで第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2特図ゲームが実行されることで第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数減算指定コマンド)である。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数減算指定コマンドは、特図ゲーム開始時に送信される。
(パチンコ遊技機の主要な動作)
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作(作用)を説明する。なお、以下では、フローチャートなどを参照して動作を説明するが、各動作(各処理)では、フローチャートに現れていない処理などが適宜行われる場合がある。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始(電断後の再開も含む。)されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって例えば遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定などを行う。
遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、例えば、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理を実行する。なお、遊技制御用タイマ割込処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごとに実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定し、判定結果をRAM102の所定領域に格納する処理である。RAM102の所定領域に格納された判定結果は、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、が含まれていればよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。
大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。
変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、詳しくは後述するが、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かなどの決定や、大当り種別や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置4における表示動作の制御(特図ゲームの実行)、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定(ラウンド遊技の実行)などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。タイマ割り込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態などが実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合(例えば、スイッチ処理においてゲートスイッチ21がオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合)に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶(例えば、乱数値を抽出してRAM102に記憶させること)を行ったり、保留記憶(RAM102に記憶した乱数値)を用いて普図ゲームの可変表示結果や変動パターン(変動時間などを指定するパターンなど)を決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して普通図柄の可変表示を実行するとともに普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が「普図当り」の場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割り込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の開放状態などが実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定(例えば、送信する制御コマンドの記憶アドレス値をRAM102に格納する等)が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板12に対して送信する処理が行われる。この送信する処理では、演出制御INT信号などが用いられ、制御コマンドの送信が行われる。
次に、特別図柄プロセス処理について説明する。図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図5は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンとなったか否かを判定する(ステップS201)。例えば、スイッチ処理において第1始動口スイッチ22Aがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合などに第1始動口スイッチ22Aがオンとなっていると判定すればよい。第1始動口スイッチ22Aがオンとなっている場合(ステップS201;Yes)、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(ここでは「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンとなったか否かを判定する(ステップS204)。例えば、スイッチ処理において第2始動口スイッチ22Bがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合などに第2始動口スイッチ22Bがオンとなっていると判定すればよい。第2始動口スイッチ22Bがオンとなっていると判定した場合(ステップS204;Yes)、第2特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(ここでは「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部(RAM102の所定領域に設けられる。)における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図6(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図6(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。
なお、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
図6(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(ここでは「4」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第1特図ゲーム(ここでは、この第1特図ゲームを実行するための数値データ)が保留記憶として記憶される。
図6(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第2特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(ここでは「4」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第2特図ゲーム(ここでは、この第2特図ゲームを実行するための数値データ)が保留記憶として記憶される。
その後、始動入賞時コマンドの送信設定を行う(ステップS211)。CPU103は、ステップS211では、始動口バッファ値が「1」であれば、第1始動入賞時コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド)の送信設定を行い、始動口バッファ値が「2」であれば、第2始動入賞時コマンド(第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド)の送信設定を行う。送信設定された始動入賞時コマンドの各コマンドは、このあとの1回のタイマ割り込みのコマンド制御処理にて順次送信される。
ステップS211のあと、CPU103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値(始動口バッファ値)を「0」に初期化してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値(始動口バッファ値)を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図4に戻り、CPU103は、ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。図7は、特別図柄通常処理として、ステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。CPU103は、第2特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、ステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新する。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。CPU103は、第1特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU103は、現在が非確変状態のとき(RAM102の所定領域に設けられた確変フラグがオフのとき)には、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、現在が確変状態のとき(確変フラグがオンのとき)には、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。各特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図9に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR1を示す数値データに基づいて、使用テーブルとしてセットした第1又は第2特図表示結果決定テーブルを参照し、参照する第1又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて乱数値MR1に合致する決定値に割り当てられた「大当り」又は「ハズレ」を今回の特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)として決定すればよい。乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「大当り」にすると決定し、非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図8に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図4に示すステップS117の大当り終了処理により(詳しくは後述する。)、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。つまり、現在が確変状態であるときには、遊技者にとって有利である。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
その後、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU103は、例えば、図9に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。
大当り種別決定テーブルでは、例えば、図9に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「非確変」、「確変」に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照し、参照する大当り種別決定テーブルにおいて乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた「非確変」、「確変」のいずれかを今回の大当り種別として決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、前で決定した大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値(例えば、「非確変」の場合には「0」、「確変」の場合には「1」となる値)を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS240;No)、ステップS243のあとには、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合(大当りフラグがオフ状態のとき)には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄(例えば、「−」)を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合(大当りフラグがオン状態のとき)には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて(大当り種別バッファ設定値に応じて)、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれか(例えば、「非確変」のときは「3」、「確変」のときは「7」)を確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)の開始を指定する演出制御コマンド(デモ表示開始指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、デモ表示開始指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、デモ表示開始指定コマンドが送信されてくると、デモ画面表示を行う。
図4のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。図10は、変動パターン設定処理として、ステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、大当り用変動パターン決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)を参照して大当り時変動パターンを決定する(ステップS262)。大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、ハズレ用変動パターン決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)を参照してハズレ時変動パターンを決定する(ステップS263)。
図11は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。この実施の形態では、ハズレ時変動パターン(可変表示結果が「ハズレ」となるときに選択される変動パターン)として、変動パターンPA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−5が用意されている。また、大当り時変動パターン(可変表示結果が「大当り」となるときに選択される変動パターン)として、変動パターンPB3−2〜PB3−5が用意されている。
ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA1−1、PA2−1は、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならず、可変表示結果が非リーチ組合せになること)を指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPA2−1は、特図変動時間が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)の非リーチ変動パターンである。ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA3−2〜PA3−5は、リーチ(可変表示態様がリーチ態様になって、可変表示結果がリーチハズレ組合せになること)を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−5は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチCに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。なお、変動パターンPA3−3〜PA3−5では、ノーマルリーチの代わりにストック操作演出が実行される場合がある。
大当り時変動パターンのうちの変動パターンPB3−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−5は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチCに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。なお、変動パターンPB3−3〜PB3−5では、ノーマルリーチの代わりにストック操作演出が実行される場合がある。
なお、この実施の形態では、上記変動パターンのうち、変動パターンPA3−2と、変動パターンPB3−2とは、対応した変動パターンとなっており、可変表示の開始から途中(例えば可変表示結果の導出直前)までは同じ演出が実行可能になっている。これによって、前記途中のタイミングまでは、可変表示結果が「ハズレ」になるか、「大当り」になるかが分からないようになっている。同様に、変動パターンPA3−3と、変動パターンPB3−3とは、対応した変動パターンとなっており、変動パターンPA3−4と、変動パターンPB3−4とは、対応した変動パターンとなっており、変動パターンPA3−5と、変動パターンPB3−5とは、対応した変動パターンとなっており、可変表示の開始から途中(例えば可変表示結果の導出直前)までは同じ演出が実行可能になっている。これによって、前記途中のタイミングまでは、可変表示結果が「ハズレ」になるか、「大当り」になるかが分からないようになっている。
ステップS262では、例えば、図12に示す大当り用変動パターン決定テーブルが参照される。図12に示すように、大当り用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果となる大当り時変動パターンのいずれか(変動パターンPB3−2〜PB3−5のいずれか)に割り当てられていればよい。
ステップS262において、CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り用変動パターン決定テーブルを参照し、参照する大当り用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンのいずれかを今回の大当り時変動パターンとして決定(選択)すればよい。
なお、図12では、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図12の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。例えば、図12であれば、変動パターンPB3−2の決定割合は5/100で、変動パターンPB3−3の決定割合は10/100で、変動パターンPB3−4の決定割合は25/100で、変動パターンPB3−5の決定割合は60/100なので、変動パターンPB3−2には乱数値MR3と比較される決定値1〜5(5%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB3−3には乱数値MR3と比較される決定値6〜15(10%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB3−4には乱数値MR3と比較される決定値16〜40(25%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB3−5には乱数値MR3と比較される決定値41〜100(60%の範囲)が割り当てられる。このようなことは、決定割合を記載した他のテーブルや後述の決定例についても同様である。
ステップS263では、現在の遊技状態が非時短状態の場合(RAM102の所定領域に設けられた時短フラグがオフ状態の場合)には、例えば、図13(A)に示す第1ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。現在の遊技状態が時短状態の場合(時短フラグがオン状態の場合)には、例えば、図13(B)に示す第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを使用パターンにセットする。
図13に示すように、第1〜第2ハズレ用変動パターン決定テーブルでは、例えば、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果となるハズレ時変動パターンのいずれか(変動パターンPA1−1、PA3−2〜PA3−5のいずれか、又は、変動パターンPA2−1、PA3−2〜PA3−5のいずれか)に割り当てられていればよい。
ステップS263において、CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用パターンとしてセットされた第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、参照する第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンのいずれかを今回のハズレ時変動パターンとして決定(選択)すればよい。
図13に示すハズレ用変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときに特図変動時間の短い変動パターンPA2−1が選択されやすくなっており、時短状態のときには、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図12及び図13を参照すると、大当り時には、スーパーリーチCを実行する変動パターンPB3−5、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB3−4、スーパーリーチAを実行する変動パターンPB3−3、ノーマルリーチを実行する変動パターン(ノーマルリーチからスーパーリーチに発展しない変動パターン)PB3−2の順に決定割合が高い(図12参照)。一方で、ハズレ時における各変動パターンの決定割合の高低はその逆になっている(PA3−2>PA3−3>PA3−4>PA3−5)。このようなことから、スーパーリーチCが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合(所謂大当り期待度)が下がっていく。
ステップS262又はS263を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間(変動時間ともいう。)を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される(可変表示終了時)までの所要時間である。特図変動時間は、各変動パターンによって指定され(図11参照)、CPU103は、ステップS262又はS263の処理で選択した変動パターンが指定する特図変動時間を設定することにより、特別図柄、飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームとのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。
一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。
なお、CPU103は、第1特図ゲームを開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。また、CPU103は、第2特図ゲームを開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
その後、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS271)。
例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、第1特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、変動パターン指定コマンド(今回の変動パターンを指定するコマンド)、表示結果指定コマンド(今回の可変表示結果を示す指定コマンド)、遊技状態指定コマンド(現在の遊技状態(時短フラグ及び確変フラグによって特定できる。)に応じたコマンド)、第1特図保留記憶数減算指定コマンド、第1変動開始指定コマンドを順次送信するための送信設定を行う。
他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合、第2特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、変動パターン指定コマンド(今回の変動パターンを指定するコマンド)、表示結果指定コマンド(今回の可変表示結果を示す指定コマンド)、遊技状態指定コマンド(現在の遊技状態に応じたコマンド)、第2特図保留記憶数減算指定コマンド、第2変動開始指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。
上記各コマンドは、このあとの1回のタイマ割り込みのコマンド制御処理にて順次送信される。
ステップS271の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS272)、変動パターン設定処理を終了する。
図4のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。
特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、ステップS111で設定した特図変動時間が経過したか否か(特図表示結果を導出するタイミングであるか否か)を判定する。例えば、ステップS111で初期値を設定した遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、減算したタイマ値が「0」になったか否かを判定することで、特図変動時間が経過したか否かを判定すればよい。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値(1減算したあとのタイマ値)が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームにおける特図の可変表示を実行するための制御(例えば、第1特図又は第2特図の表示を更新(所定時間特別図柄の表示を維持させるための更新を適宜含む。以下同じ。)させる駆動信号を送信する制御)などを行って第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。
一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させる制御を行い、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(ステップS110で設定した確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ(確定特別図柄は、所定時間表示し続けるように制御するとよい。)、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示などが実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。
特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。
大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし(オフ状態にし)、RAM102の所定領域に設けられた、時短状態中に実行される可変表示の残り回数(時短残回数)をカウントする時短回数カウンタのカウント値を「0」にリセットする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。そして、RAM102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として「15」を設定する。その後、当り開始指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。なお、ここで、遊技状態は変更される場合があるので、遊技状態指定コマンドを送信設定してもよい。
大当りフラグがオフ状態である場合(可変表示結果が「ハズレ」の場合)には、時短フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「1」減算する。その後、「1」減算したあとのカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態が終了する時短終了条件が成立したので(つまり、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたので)、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。その後、確変フラグの状態に基づいて遊技状態指定コマンドを送信する送信設定を行う。時短フラグがオフ状態である場合、「1」減算したあとのカウント値が「0」でない場合、又は、遊技状態指定コマンド(又は当り開始指定コマンド)送信設定後には、特図プロセスフラグの値を「0」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。
この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する。
減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。
減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する処理)、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは29秒)に対応するタイマ初期値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。
この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算したあとのタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数(スイッチ処理においてカウントスイッチ23がオンしたと判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納される毎に1カウントするカウンタ(RAM102に設けられる。)などによってカウントされればよい。)などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれる。
1減算したあとのタイマ値が0になった、又は、検出された遊技球の個数(前記カウンタのカウント値)が所定個数(例えば9個)に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送することを停止してソレノイド82をオフとする処理)や、大入賞口の閉鎖期間(ラウンド遊技のインターバル期間であり、予め設定されている期間)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値を1減じる処理などが実行される。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、大当り開放中処理を終了する。
1減算したあとのタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理(例えば、ソレノイド駆動信号の供給を継続する処理)などを行って、大当り開放中処理を終了する。
タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。
この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する処理や、「0」になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が「0」であると判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間(大当り遊技状態におけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを“7”に更新する処理なども行う。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じたあとのタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは、29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。
1減じたタイマ値が0でなっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。
1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、大当り種別バッファに格納された大当り種別(大当り種別バッファ設定値)に応じて、時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグなどの状態を設定する。
例えば、CPU103は、大当り種別バッファ設定値に基づいて、今回の「大当り」の大当り種別を特定し、特定した大当り種別が「確変」であれば、確変フラグ及び時短フラグをオン状態とし、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。これによって、大当り種別が「確変」のときの大当り遊技状態のあとの遊技状態は、高確高ベース状態となる。特定した大当り種別が「非確変」であれば、確変フラグはオフのままで時短フラグをオン状態とし、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。これによって、大当り種別が「非確変」のときの大当り遊技状態のあとの遊技状態は、低確高ベース状態となる。
時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグなどの状態を設定した後は、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
なお、上記一連の処理において、特図プロセスフラグの値を“0”に更新するときは、1回の可変表示等が終了したことになるので、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値、各種フラグの状態などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
次に、演出制御基板12における主な動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、例えば、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、演出制御メイン処理とは別に実行されるタイマ割込処理にて、例えばCTCのレジスタ設定などに基づき、所定時間(例えば、画像表示装置5の画像の表示周期に対応した33ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。このため、後述のコマンド解析処理や演出制御プロセス処理などは、タイマ割り込みが発生するごと(33msごと)に実行されることになる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。
演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。
演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。
その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている演出制御コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御などを行う。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド(上記コマンド解析処理で解析されたコマンド)等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理を実行する。演出用乱数更新処理では、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
次に、コマンド解析処理について説明する。コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析し(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。なお、演出制御コマンド受信用バッファに複数の受信コマンドが格納されているときには、各受信コマンドについて受信順に解析などを行う。
図14に、解析によって特定された演出制御コマンド(演出制御コマンド名)と、その演出制御コマンドに対応する処理内容と、の関係を示す。なお、図14における各コマンド受信フラグ、各コマンド格納領域は、RAM122の所定領域に設けられる。また、各コマンド受信フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各コマンド受信フラグの状態や各コマンド格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい(フラグの状態やコマンドを確認する必要がないタイミングでリセット又は消去されればよい。)。
また、図14に示すように、コマンド解析処理では、遊技状態指定コマンドの受信時には、当該遊技状態指定コマンドが指定する遊技状態に応じて、高確フラグ(高確時にオンとなるフラグであり、RAM122の所定領域に設けられる。)の状態や高ベースフラグ(高ベース時にオンとなるフラグであり、RAM122の所定領域に設けられる。)の状態を切り替える。遊技状態指定コマンドが確変状態を指定している場合には、高確フラグをオン状態とする(すでにオン状態であれば、その状態を維持する)。遊技状態指定コマンドが時短状態を指定している場合には、高ベースフラグをオン状態とする(すでにオン状態であれば、その状態を維持する)。
また、コマンド解析処理にて解析されたコマンドが第1特図保留記憶数加算指定コマンドであったときには、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの領域5Haに第1保留表示画像を新たに表示させる処理を行う。コマンド解析処理にて解析されたコマンドが第2特図保留記憶数加算指定コマンドであったときには、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの領域5Hbに第2保留表示画像を新たに表示させる処理を行う。このようなことによって、第1始動入賞の発生に基づいて第1特図ゲームが新たに保留されたことに対応して、第1保留表示画像が1つ増やされる。また、第2始動入賞の発生に基づいて第2特図ゲームが新たに保留されたことに対応して、第2保留表示画像が1つ増やされる。
次に演出制御プロセス処理を説明する。図15は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。
この可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。なお、当該判定は、例えば、コマンド解析処理にて制御される第1又は第2変動開始指定コマンド受信フラグがオン状態になっているか否かによって判定すればよい(オンのときに受信)。なお、他のコマンドについて受信の有無を確認する場合についても例えば同様であり、確認対象のコマンドに対応する受信フラグの状態に基づいて当該コマンドの受信の有無の確認を行えばよい。
変動開始指定コマンドを受信している場合、特図ゲームの開始に同期して飾り図柄の可変表示を開始するため、演出プロセスフラグの値を“1”に更新してから、可変表示開始待ち処理は終了する。変動開始指定コマンドを受信していない場合、可変表示開始待ち処理はそのまま終了する。
なお、可変表示開始待ち処理では、変動開始指定コマンドの代わりに変動パターン指定コマンドを受信している場合に演出プロセスフラグの値を“1”に更新してもよい。この場合、変動パターン指定コマンドは、今回実行される可変表示が第1特図についてのものか第2特図ゲームについてのものかを特定する情報も指定するものとする。また、変動パターン指定コマンド受信フラグを設け、変動パターン指定コマンドを受信しているときにはコマンド解析処理にて当該フラグをセットし、可変表示開始待ち処理では、当該フラグの状態に基づいて変動パターン指定コマンドの受信の有無を判定するようにしてもよい。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。図16は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、今回実行する飾り図柄の可変表示の最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップS326)。最終停止図柄は、例えば、主基板11から今回送信されてきた変動パターン指定コマンド(コマンド解析処理で変動パターン指定コマンド格納領域に格納されたコマンド)が指定する変動パターン(以下、今回の変動パターンともいう。)と、主基板11から今回送信されてきた表示結果指定コマンド(コマンド解析処理で表示結果指定コマンド格納領域に格納されたコマンド)が指定する可変表示結果(以下、今回の可変表示結果ともいう。)と、に基づいて、決定すればよい。
例えば、今回の可変表示結果が「大当り」の場合には、最終停止図柄を大当り組合せ(「7 7 7」など)と決定する。なお、予め用意された複数の大当り組合せのうちのいずれかをランダムで選択し、選択した大当り組合せを最終停止図柄としてもよい。なお、ランダムで選択(決定)するとは、例えば、乱数値とテーブルとを用いて行う選択(決定)などであればよい(以下同じ)。
例えば、今回の可変表示結果が「ハズレ」であり、今回の変動パターンが非リーチ変動パターン(PA1−1、PA2−1のうちのいずれか)である場合には、最終停止図柄を非リーチ組合せと決定する。例えば、非リーチ組合せを固定としてもよいし、予め用意された複数の非リーチ組合せのうちのいずれかをランダムで選択し、選択した非リーチ組合せを最終停止図柄としてもよいし、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれにおける各停止図柄を個別にランダムで決定してもよい。停止図柄を個別に決定する場合に停止図柄の組合せがリーチハズレ組合せや大当り組合せになってしまった場合には、所定の位置の停止図柄を他の飾り図柄に変更するなどして、最終停止図柄がリーチハズレ組合せや大当り組合せにならないように各停止図柄を決定する。
例えば、今回の可変表示結果が「ハズレ」であり、今回の変動パターンがリーチ変動パターン(PA3−2〜PA3−5のいずれか)である場合には、最終停止図柄をリーチ組合せと決定する。例えば、リーチ組合せを固定としてもよいし、予め用意された複数のリーチ組合せのうちのいずれかをランダムで選択し、選択したリーチ組合せを最終停止図柄としてもよいし、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rと「中」の飾り図柄表示エリア5Cとのそれぞれにおける停止図柄を個別にランダムで決定してもよい。停止図柄を個別に決定する場合に停止図柄の組合せが大当り組合せになってしまった場合には、「中」の停止図柄を他の飾り図柄に変更するなどして、最終停止図柄が大当り組合せにならないように各停止図柄を決定する。
なお、最終停止図柄(決定結果)は、RAM122の所定領域に格納しておけばよい。なお、他の決定や選択についても同様に、決定結果や選択結果を、RAM122の所定領域に格納しておく。
ステップS321のあとは、今回の飾り図柄の可変表示や各種演出を実行する演出制御パターンを設定する演出制御パターン設定処理を実行する(ステップS322)。
図17は、演出制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
演出制御パターン設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、今回の変動パターンが、スーパーリーチの実行を指定したもの(PA3−3〜PA3−5、PB3−3〜PB3−5のうちのいずれか)であるかを判定し(ステップS401)、スーパーリーチの実行を指定したものであるときには(ステップS401;Yes)、ストック操作演出の実行の有無を決定する(ステップS402)。
ステップS402において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるストック操作演出の実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR1に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された第1ストック操作演出実行決定テーブル又は第2ストック操作演出実行決定テーブルを参照してストック操作演出の実行の有無を決定する。例えば、今回の可変表示結果が「大当り」のときには、第1ストック操作演出実行決定テーブルを参照し、「ハズレ」のときには、第2ストック操作演出実行決定テーブルを参照する。
各ストック操作演出実行決定テーブルでは、例えば、図18に示すように、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が決定結果となる「実行無し」、「実行有り」に割り当てられていればよい(図18の決定割合となるような範囲の決定値が「実行無し」、「実行有り」それぞれに割り当てられていればよい。)。
演出制御用CPU120は、参照する第1ストック操作演出実行決定テーブル又は第2ストック操作演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR1に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「実行無し」であればストック操作演出を実行しないと決定し、「実行有り」であればストック操作演出を実行すると決定する。
図18の決定割合から分かるように、今回の可変表示結果が「大当り」のとき(第1ストック操作演出実行決定テーブルを参照するとき)には、ストック操作演出を実行すると決定しやすく、今回の可変表示結果が「ハズレ」のとき(第2ストック操作演出実行決定テーブルを参照するとき)には、ストック操作演出を実行しないと決定しやすい。ストック操作演出が実行されるときには、実行されないときよりも大当り期待度が高いことが分かる。
ステップS402のあと、演出制御用CPU120は、ステップS402でストック操作演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS403)、実行すると決定している場合には(ステップS403;Yes)、今回の可変表示結果が「確変大当り」であるかを判定する(ステップS404)。「確変大当り」のときには、ストック操作演出のうちのストック演出で報知する操作指示回数(ストック演出でストックする合計回数)を、確変大当り確定時のみに使用するプレミア回数とするかの決定を行う(ステップS405)。
ステップS405において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるプレミア回数決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR2に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたプレミア回数決定テーブルを参照してプレミア回数の有無を決定する。
プレミア回数決定テーブルでは、例えば、図19に示すように、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が決定結果となる「プレミア」、「非プレミア」に割り当てられていればよい(図19の決定割合となるような範囲の決定値が「プレミア」、「非プレミア」それぞれに割り当てられていればよい。)。
演出制御用CPU120は、参照するプレミア回数決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR2に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「プレミア」であれば操作指示回数をプレミア回数にすると決定し、「非プレミア」であれば操作指示回数をプレミア回数にしないと決定する。
図19の決定割合から分かるように、今回の可変表示結果が「確変大当り」のときには、ストック演出で報知する操作指示回数がプレミア回数になりやすい。なお、「確変大当り」は、大当りの中で最も有利なものであり、このときに操作指示回数をプレミア回数とすることで、プレミア回数を特別なものとすることができる。
ステップS405のあと、演出制御用CPU120は、ステップS405で操作指示回数をプレミア回数にすると決定したかを判定し(ステップS406)、プレミア回数にすると決定した場合には(ステップS406;Yes)、予め用意された複数種類のプレミア回数のうちのいずれかを今回の操作指示回数として決定する(S407)。一方、今回の可変表示結果が「確変大当り」でないとき(ステップS404;No)、プレミア回数にしないと決定したとき(ステップS406;No)には、予め用意された複数種類の非プレミア回数のうちのいずれかを今回の操作指示回数として決定する(S408)。
ステップS407において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される操作指示回数(プレミア回数)決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR3に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された操作指示回数(プレミア回数)決定テーブルを参照して操作指示回数を決定する。
操作指示回数(プレミア回数)決定テーブルでは、例えば、図20に示すように、乱数値SR3と比較される数値(決定値)が決定結果となる各プレミア回数(「555回」、「777回」)に割り当てられていればよい(図20の決定割合となるような範囲の決定値が各プレミア回数に割り当てられていればよい。)。
演出制御用CPU120は、参照する操作指示回数(プレミア回数)決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR3に合致する決定値に割り当てられた決定結果の回数(555回又は777回)を今回ストック演出で最終的に報知する操作指示回数にすると決定する。
図20の決定割合から分かるように、この実施の形態では、「555回」、「777回」とのいずれが操作指示回数であっても、大当り期待度は変わらない。
ステップS408において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される操作指示回数(非プレミア回数)決定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR4に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された操作指示回数(非プレミア回数)決定テーブルを参照して操作指示回数を決定する。
操作指示回数(非プレミア回数)決定テーブルでは、例えば、図21に示すように、乱数値SR4と比較される数値(決定値)が決定結果となる各非プレミア回数(552回、557回、632回、775回、779回)に割り当てられていればよい(図21の決定割合となるような範囲の決定値が各非プレミア回数に割り当てられていればよい。)。
演出制御用CPU120は、参照する操作指示回数(非プレミア回数)決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR3に合致する決定値に割り当てられた決定結果の回数(非プレミア回数のいずれか)を今回ストック演出で最終的に報知する操作指示回数にすると決定する。
図21の決定割合から分かるように、この実施の形態では、各非プレミア回数のいずれが操作指示回数であっても、大当り期待度は変わらない。
ステップ407のあと又はステップS408のあとは、決定した操作指示回数をRAM122の所定領域に設けられた残指示回数カウンタにカウント初期値として設定し(ステップS409)、当該操作指示回数に応じて、ストック演出にて操作回数をストックするパターンであるストックパターンを決定する(ステップS410)。
ステップS410において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるストックパターン決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR5に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたストックパターン決定テーブルを参照してストックパターンを決定する。ストックパターン決定テーブルは、決定可能な操作指示回数(上記プレミア回数及び非プレミア回数)それぞれに対応して複数用意されており、ステップS409では、演出制御用CPU120は、複数のストックパターン決定テーブルのうち、ステップS407又はS408で決定した操作指示回数に対応したテーブルを参照する。
この実施の形態では、ストックパターンは、図22に示すように、各操作指示回数に対応して2つずつ用意されている。ストックパターンSTP1−1、STP1−2は、「555回」に対応したストックパターン決定テーブルの決定結果となる。ストックパターンSTP2−1、STP2−2は、「777回」に対応したストックパターン決定テーブルの決定結果となる。ストックパターンSTP3−1、STP3−2は、「552回」に対応したストックパターン決定テーブルの決定結果となる。ストックパターンSTP4−1、STP4−2は、「557回」に対応したストックパターン決定テーブルの決定結果となる。ストックパターンSTP5−1、STP5−2は、「632回」に対応したストックパターン決定テーブルの決定結果となる。ストックパターンSTP6−1、STP6−2は、「775回」に対応したストックパターン決定テーブルの決定結果となる。ストックパターンSTP7−1、STP7−2は、「779回」に対応したストックパターン決定テーブルの決定結果となる。なお、図22では、ストック(加算)する操作回数(+3〜+1)の加算回数(ストックする操作回数の表示回数)でストックパターンが表現されている。例えば、STP1−1は、+3の加算を100回行い、+2の加算を100回行い、+1の加算を55回行う。操作回数の加算タイミング(ストックする操作回数の表示(図28(B)、(C)参照)のタイミング)は、各ストックパターンにて予め決められていればよい。
プレミア回数に対応した各ストックパターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR5と比較される数値(決定値)が決定結果となるストックパターンに割り当てられていればよい(図20(A)の決定割合となるような範囲の決定値が各ストックパターンに割り当てられていればよい。)。
非プレミア回数に対応した各ストックパターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR5と比較される数値(決定値)が、今回の可変表示結果が「大当り」か「ハズレ」かに応じて異なる範囲で、決定結果となるストックパターンに割り当てられていればよい(図20(B)の決定割合となるような範囲の決定値が各ストックパターンに割り当てられていればよい。)。
演出制御用CPU120は、参照するストックパターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR5に合致する決定値に割り当てられたストックパターンを今回のストック演出のストックパターンとして決定する。
図22(B)の決定割合から分かるように、この実施の形態では、同じ操作指示回数であっても、ストックパターンに応じて大当り期待度が異なる。
ステップS410のあと、ストック操作演出を実行しないと決定したとき(ステップS403;No)、今回の変動パターンがスーパーリーチを指定していないとき(ステップS401;No)には、今回の変動パターン、上記決定結果(最終停止図柄含む)(例えば、RAM122の所定領域に保持された決定結果を参照すればよい。)などに対応した演出制御パターンを今回実行する飾り図柄の可変表示の使用パターンとして設定する(ステップS411)。
ステップS411では、上で実行すると決定した演出や、今回の変動パターンが指定するリーチ演出などを実行するとともに、今回の変動パターンの態様、かつ、上で決定した最終停止図柄を最終的に停止させるような飾り図柄の可変表示を実行する演出制御パターンを使用パターンとして設定する。
例えば、ステップS402でストック操作演出を実行すると決定している場合には、ステップS407〜S409で決定したストックパターン及び操作指示回数のストック演出を含むストック操作演出を実行し、今回の変動パターンが指定するスーパーリーチを実行し、ステップS321で決定した最終停止図柄を停止させる演出制御パターンを使用パターンとして設定する。なお、ストック操作演出が実行されるときには、可変表示の開始時からストック演出が始まり、ノーマルリーチの演出は実行されない(図27参照。ストック操作演出の実行中にリーチは成立する。)。
ステップS410のあとは、図16の処理に戻り、演出制御用CPU120は、例えば今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマに初期値として設定する(ステップS323)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄の変動を開始させるための設定(演出動作制御の開始設定)を行う(ステップS324)。このときには、例えばステップS322にて使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させる。
その後、保留表示画像の表示の更新設定を行う(ステップS325)。例えば、第1特図保留記憶数減算指定コマンドを受信しているときには、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの左の領域5Haの最も左の第1保留表示画像を消去し、他の第1保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる(第1保留表示画像が一つのときは、当該第1保留表示画像の消去のみが行われる。)。例えば、第2特図保留記憶数減算指定コマンドを受信しているときには、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの右の領域5Hbの最も左の第2保留表示画像を消去し、他の第2保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる(第2保留表示画像が一つのときは、当該第2保留表示画像の消去のみが行われる。)。
その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS326)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS172の可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。図23は、可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。
なお、下記では演出を実行する演出動作制御を行うが、当該演出動作制御とは、現在設定されている演出制御パターンに含まれる、実行対象の演出を実行するための演出制御実行データ(表示制御データなど)のうちの、演出制御プロセスタイマの現在のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた演出制御実行データに従って、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって実行対象の演出を実行する制御をいう。また、演出動作制御は、演出制御実行データの音声制御データ、点灯データ(演出制御プロセスタイマの現在のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられたデータ)に従って、音声制御基板13に対する所定の制御信号(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する所定の制御信号(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9などに点灯/消灯駆動を行なわせることといった制御を行ってもよい。
可変表示中処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値に基づいて、今回の変動パターンに対応した可変表示時間(特図変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、特図変動時間が経過したかを判定する。
終了コードでない場合、つまり、特図変動時間が経過していない場合(ステップS551;No)、現在がストック操作演出のうちの最初の演出であるストック演出の実行期間であるかを判定する(ステップS552)。当該期間は、ステップS402で今回ストック操作演出を実行すると決定したときにステップS411で設定された演出制御パターンなどによって規定されていればよい。現在がストック演出の実行期間である場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、ストック演出実行処理を実行する(ステップ553)。
図24は、ストック演出実行処理の一例を示すフローチャートである。
ストック演出実行処理では、演出制御用CPU120は、まず、操作回数をストック(加算)するストック(加算)期間が終了しているかを判定する(ステップS553A)。当該期間は、演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該期間が終了していない場合(ステップS553A;No)、操作回数をストックする演出(図28(B)など)を実行する演出動作制御を行う(ステップS553B)。当該期間が終了している場合(ステップS553A;No)、ストックした操作回数の合計回数である操作指示回数を報知する演出を実行する演出動作制御を行う(ステップS553C)。ステップS553B及び553Cのあと、ストック演出実行処理は終了する。
タイマ割り込み毎にステップS553Bが繰り返し実行されることで、操作回数をストックする演出の実行が実現され(図28(B)〜(C))、ステップS553Cが繰り返し実行されることで、操作指示回数を報知する演出(図28(D))が実現される。このように、ステップS553が繰り返し実行されることで、ストック操作演出のうちのストック演出の実行が実現される(図28(B)〜(D))。
図23に戻り、ステップS553のあと、現在がストック演出実行期間でない場合(今回ストック操作演出を実行すると決定していないときも含まれる。)(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、現在が第1操作演出実行期間であるかを判定する(ステップS554)。当該実行期間は、ステップS402で今回ストック操作演出を実行すると決定したときにステップS411で設定された演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該実行期間である場合(ステップS554;Yes)、演出制御用CPU120は、第1操作演出実行処理を実行する(ステップS555)。
図25は、第1操作演出実行処理の一例を示すフローチャートである。
第1操作演出実行処理では、演出制御用CPU120は、まず、現在が、遊技者のプッシュボタン31Bへの操作を有効に受け付ける操作受付期間(操作有効期間)中であるかを判定する(ステップS555A)。当該期間は、演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該期間中でない場合(ステップS555A;No)、演出制御用CPU120は、第1操作演出のうちの操作受付前演出Aを実行する演出動作制御を行う(ステップS555B)。操作受付前演出Aは、例えば、これからプッシュボタン31Bへの連打操作を受け付けることを報知する(これから連打操作を開始することを指示する)演出である(図29(E))。ステップS555Bのあとは、本処理を終了する。
現在が操作受付期間中である場合(ステップS555A;Yes)には、操作受付中演出Aを実行する第1演出動作制御を行う(ステップS555D)。操作受付中演出Aは、連打操作を受け付けている旨(連打操作を指示することなど)や連打の受け付けの終了を報知する演出であり、操作指示回数から連打回数を減じた残指示回数(操作指示回数−操作受付中演出で受け付けた連打回数)や、スーパーリーチを表す表示(スーパーリーチ表示)を表示する演出なども含む(図29(F)〜(H))。第1演出動作制御は、操作受付中演出のうち、基本的な画面(スーパーリーチ表示の切り替えや、前記残り回数を更新する表示以外の画面)を表示する演出動作制御である。なお、残指示回数は、上記残指示回数カウンタのカウント値(後述のように、プッシュボタン31Bへの操作があるごとに減算されるカウント値であり、残指示回数を表す値である。)によって特定して表示すればよい。なお、この実施の形態では、連打の受け付けの終了を報知する演出が実行されても、操作受付期間は第1操作演出の終了まで終了しないが、操作受付期間を終了させるとともに、連打の終了を報知する演出を実行するようにしてもよい。
ステップS555Eのあとは、プッシュボタン31Bへの操作があるかを判定し(ステップS555E)、プッシュボタン31Bへの押圧操作を示す操作信号の供給がプッシュセンサ35Bからあり、当該操作のあると判定する場合には(ステップS555E;Yes)、操作受付中演出Aの一部として残指示回数を1つ減算する演出を実行する第2演出動作制御を行う(ステップS555F)。その後、残指示回数カウンタのカウント値を1減じるとともに、RAM122の所定領域に設けられた操作回数カウンタ(プッシュボタン31Bへの操作回数をカウントするカウンタ)のカウント値を1増やす(ステップS555G)。ステップS555Fでは、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させ、表示制御部123側で残指示回数を1つ減算する演出を継続するようにしてもよい。
ステップS555Gのあとは、操作回数カウンタのカウント値(今回の操作受付中演出Aでのプッシュボタン31Bの操作回数)が所定値(例えば、50回)に到達したかを判定する(ステップS555H)。カウント値が所定値に到達したときには(ステップS555H;Yes)、現在のスーパーリーチ表示を他の種類のスーパーリーチを表すスーパーリーチ表示に切り替える演出を実行する第3演出動作制御を行い(ステップS555I)、残指示回数カウンタのカウント値をリセットする(ステップS555J)。操作がないとき(ステップS555E;No)、残指示回数が所定値でないとき(ステップS555H;NO)、ステップS55Jのあとは、本実行処理を終了する。なお、ステップS555Iでは、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させ、表示制御部123側でスーパーリーチ表示を切り替える演出を継続するようにしてもよい。なお、スーパーリーチ表示は、切り替えごとに大当り期待度の高いスーパーリーチの表示に切り替わっていく。
タイマ割り込み毎にステップS555Bが繰り返し実行されることで、操作受付前演出Aの実行が実現され(図29(E))、ステップS555DやステップS555F、S555Iが繰り返し実行されることで、操作受付中演出A(操作指示回数(残指示回数)をプッシュボタン31Bへの操作があるごとに減じていく(消化していく)演出、プッシュボタン31Bへの操作回数が所定値に達するごとにスーパーリーチ表示を切り替える演出を含む)の実行が実現される(図29(F)〜(H))。このように、ステップS555が繰り返し実行されることで、ストック操作演出のうちの第1操作演出の実行が実現される(図29(E)〜(H))。なお、上述のように、この実施の形態では、どんなに速くプッシュボタン31Bを連打しても、残指示回数を「0」にはできないようになっている(操作指示回数分の連打は不可能になっている。)。
図23に戻り、ステップS555のあと、現在が第1操作演出実行期間でない場合(今回ストック操作演出を実行すると決定していないときも含まれる。)(ステップS554;No)、演出制御用CPU120は、現在が第2操作演出実行期間であるかを判定する(ステップS556)。当該実行期間は、ステップS402で今回ストック操作演出を実行すると決定したときにステップS411で設定された演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該実行期間である場合(ステップS556;Yes)、演出制御用CPU120は、第2操作演出実行処理を実行する(ステップS557)。
図26は、第2操作演出実行処理の一例を示すフローチャートである。
第2操作演出実行処理では、演出制御用CPU120は、まず、現在が、遊技者のプッシュボタン31Bへの操作を有効に受け付ける操作受付期間(操作有効期間)前であるかを判定する(ステップS557A)。当該期間は、演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該期間前である場合(ステップS557A;Yes)、演出制御用CPU120は、第2操作演出のうちの操作受付前演出Bを実行する演出動作制御を行う(ステップS557B)。操作受付前演出Bは、例えば、これからプッシュボタン31Bへの一発操作を受け付けることを報知する(これから一発操作を行うことを指示する)演出である(図30(I))。ステップS557Bのあとは、本処理を終了する。
現在が操作受付期間前でない場合(ステップS557A;No)には、現在が操作受付期間中であるかを判定し(ステップS557C)、操作受付期間中である場合(ステップS557C;Yes)、プッシュボタン31Bへの操作があるかを判定し(ステップS557D)、プッシュボタン31Bへの押圧操作を示す操作信号の供給がプッシュセンサ35Bからなく、当該操作のないと判定する場合には(ステップS557D;No)、操作受付中演出Bを実行する演出動作制御を行う(ステップS557F)。操作受付中演出Bは、一発操作を受け付けている旨(一発操作を指示するなど)を報知する演出である(図30(J))。なお、操作受付中演出Bは、最後まで、一発操作を受け付けている旨(一発操作を指示するなど)を報知する態様であるが(操作受付期間(操作受付中演出B)の終了後、突然スーパーリーチが始まるようになる。)、最後に一発操作の受付終了を報知するようしてもよい。また、このとき、操作受付期間の終了タイミングを操作受付演出Bの終了タイミングよりも速くしてもよい。
操作信号の供給がプッシュセンサ35Bからあり、押圧操作(一発操作)のあったと判定する場合には(ステップS557D;Yes)、操作受付後演出の実行設定を行う(ステップS557E)。例えば、演出制御パターンを書き換えることで、操作受付後演出の実行設定を行う。操作受付後演出は、操作を受け付けたことを報知するとともに、第1操作演出で残った残指示回数(連打操作で消化しきれなかった回数)を0回に一気に消化することを報知する演出である(図30(K))。なお、プッシュボタン31Bへの操作がいつ行われるかは遊技者次第なので、つまり、操作受付後演出の実行期間は遊技者次第なので、操作受付後演出は、静止画か繰り返しの動画などにするとよい(操作受付後演出が中途半端で終わらないことを防止するため)。
ステップS557E、S557F、現在が操作受付期間中でない場合(557C;No)、現在が操作受付後演出の実行期間であるかを判定する(ステップS557G)。当該期間は、上で書き換え後の演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該期間である場合(ステップS557G;Yes)、操作受付後演出を実行する演出動作制御を実行する(ステップS557H)。ステップS557Hのあと、操作受付後演出の実行期間でない場合(ステップS557G;No)には、本処理を終了する。
タイマ割り込み毎にステップS557Bが繰り返し実行されることで、操作受付前演出Bの実行が実現され(図30(I))、ステップS557Fが繰り返し実行されることで、操作受付中演出Bの実行が実現され(図30(J))、ステップS557Hが繰り返し実行されることで、操作受付後演出の実行が実現される(図30(K))。このように、ステップS557が繰り返し実行されることで、ストック操作演出のうちの第2操作演出の実行が実現される(図30(I)〜(K))。
図23に戻り、ステップS557のあと、現在が第2操作演出の実行期間でない場合(今回ストック操作演出を実行すると決定していないときも含まれる。)(ステップS556;No)、現在がノーマルリーチの実行期間であるかを判定する(ステップS558)。当該期間は、今回ストック操作演出を実行すると決定されず、かつ、変動パターンがリーチを指定しているときにステップS411で設定された演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該期間である場合(ステップS558;Yes)、ノーマルリーチを実行する演出動作制御を実行する(ステップS559)。タイマ割り込み毎にステップS559が繰り返し実行されることで、ノーマルリーチの実行が実現される。
ステップS559のあと、現在がノーマルリーチの実行期間でない場合(変動パターンがリーチを指定していないときや、ストック操作演出を実行すると決定されていないときも含まれる。)(ステップS558;No)、現在がスーパーリーチの実行期間であるかを判定する(ステップS560)。当該期間は、変動パターンがスーパーリーチを指定しているときにステップS411で設定された演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該期間である場合(ステップS560;Yes)、スーパーリーチを実行する演出動作制御を実行する(ステップS561)。タイマ割り込み毎にステップS561が繰り返し実行されることで、スーパーリーチの実行が実現される。
ステップS561のあと、又は、スーパーリーチ実行期間でない場合(変動パターンがスーパーリーチを指定していないときも含まれる。)(ステップS560;No)、演出制御用CPU120は、現在設定されている演出制御パターンに従ったその他の演出動作制御(例えば、飾り図柄の可変表示を実行するための演出動作制御など)を行う(ステップS562)。ステップS556のあと、可変表示中処理は終了する。タイマ割り込み毎にステップS562が繰り返し実行されることで、飾り図柄の可変表示などの実行が実現される。
ステップS551の処理で1減じたタイマ値に対応するデータが終了コードであり、特図変動時間が飾り図柄の可変表示(特図ゲームでもある)の開始から経過した場合には(ステップS551;Yes)、図柄確定指定コマンドの受信があったか否か(対応する受信フラグがオンであるか否かなど)を判定する(ステップS571)。このとき、当該コマンドの受信がなければ(ステップS571;No)、可変表示中処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS571にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS571;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において可変表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS572)。最終停止図柄は、ステップS171で決定した最終停止図柄である。なお、導出表示の制御内容は例えば演出制御パターンにて規定されていればよいが、例えば最終停止図柄のデータをRAM122に保持しておき、保持したデータに基づいて最終停止図柄を導出表示してもよい。ステップS572のあとには、当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマなどに設定する(ステップS573)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS574)、可変表示中処理を終了する。なお、ステップS573などでは、残指示回数カウンタや操作回数カウンタをリセットするとよい。
タイマ割り込み毎にステップS172が繰り返し実行されることで、飾り図柄の可変表示、ストック操作演出、リーチ演出などの各種演出の実行が実現する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。
特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り中演出(大当り遊技状態中に実行される演出)の実行設定を行う。当該大当り中演出は、大当り遊技状態中に実行される演出のうちファンファーレ開始からエンディングの前までの演出である。大当り中演出の実行設定では、例えば、上記大当り中演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンに設定し、使用パターンとして設定した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。その後、演出プロセスフラグの値を“4”に更新し、特図当り待ち処理を終了する。
一方で、当り開始指定コマンドの受信がまだないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。
1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、本処理を終了する。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。
当り中処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして設定された演出制御パターンに基づいて大当り中演出を実行する演出動作制御を行う。
当り中処理では、さらに、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出プロセスフラグの値をステップS175に対応した値である“5”に更新して当り中処理を終了する。
なお、上記更新時では、エンディングを実行するための演出制御パターンを使用パターンとして設定し、さらに使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。エンディングの演出制御パターンは、予め設定されていればよい。
タイマ割り込み毎にステップS174(特に上記演出動作制御)が繰り返し実行されることで、ステップS173で実行設定した大当り中演出の実行が実現する。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。
エンディング処理において、演出制御用CPU120は、エンディング実行期間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、エンディング期間が経過したかを判定する。
前記演出制御パターンに含まれるデータが終了コードでなく、エンディング実行期間が経過していない場合、使用パターンとして設定された演出制御パターンに基づいて、エンディングの演出動作制御を行い、本処理を終了する。前記演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであり、エンディング実行期間が経過した場合、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、本処理を終了する。
タイマ割り込み毎にステップS175が繰り返し実行されることで、当り中処理で実行設定されたエンディングの演出の実行が実現する。
なお、上記一連の処理において、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、1回の可変表示等が終了したことになるので、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(演出画面等)
上記一連の処理で実現される演出画面の一例及びストック操作演出の実行タイミングを図27〜図30を参照して説明する。
ストック操作演出の実行が決定されているときには、飾り図柄の可変表示が開始されると(変動が開始すると)(図27、図28(A))、変動開始直後からストック操作演出のうちのストック演出が実行される(図27、図28(B)〜(D))。ストック期間中では、加算する操作回数の表示(+1〜3回の操作回数の表示)Sが多数回、ストックパターンに従って表示され、加算する操作回数の表示Sが表示されるたびに、領域Zに表示された画面左上の操作回数(ストック回数)に、前記表示の操作回数が加算されていく(図28(B)〜(C))。ストック期間が終了すると(このとき、リーチが成立する。)、加算された操作回数(加算された合計回数)を操作指示回数として報知する画面が表示されてストック演出は終了する(図27、図28(D))。
ストック演出が終了するとストック操作演出のうちの第1操作演出が実行される。第1操作演出が実行開始されると、まず、第1操作演出の一部として操作受付前演出Aを実行する(図27、図29(E))。操作受付前演出Aでは、これからプッシュボタン31Bへの連打操作を受け付けることを報知する(これから連打操作を開始することを指示する)画面(ここでは、「READY?」の文字とプッシュボタン31の画像とを含む画面)が表示される。なお、このとき、領域Xには、操作指示回数が表示されたままとなっている。操作受付前演出Aのあとは、ストック操作演出のうちの操作受付中演出A(プッシュボタン31Bの連打を受け付ける演出)が実行される(図27、図29(F)〜(H))。操作受付中演出Aでは、連打操作を受け付けている表示(連打を促す表示)がなされ(「連打だ!!!」の表示)(図29(F)〜(G))、最後に、連打の受け付けの終了を報知する表示がなされる((図29(H))(当該終了の報知後、操作受付中演出A(第1操作演出は終了する))。また、操作受付中演出Aでは、領域Xに表示されている回数(操作開始前は操作指示回数であり、操作によって操作指示回数から1回以上減じられた回数になったときには、当該回数を残指示回数という。)が、プッシュボタン31Bへの操作の検出ごとに減じられていく(図29(F)〜(H))。また、操作受付中演出Aでは、スーパーリーチ表示Zが表示されるが、スーパーリーチ表示Zは、プッシュボタン31Bへの操作の検出回数が所定値に達するごとに、期待度の高いスーパーリーチの表示に切り替えられる(図29(F)〜(G))。例えば、スーパーリーチAのスーパーリーチ表示→スーパーリーチBのスーパーリーチ表示→スーパーリーチCのスーパーリーチ表示に切り替わっていく。なお、上述のように、ストック演出で設定される操作指示回数は、どんなに速く連打されても到達できない(消化できない)回数となっているので、領域Xに表示される残指示回数は、第1操作演出終了時であっても、0回とはならない。
第1操作演出が終了するとストック操作演出のうちの第2操作演出が実行される。第2操作演出が実行開始されると、まず、第2操作演出の一部として操作受付前演出Bを実行する(図27、図30(I))。操作受付前演出Bでは、これからプッシュボタン31Bへの一発操作(一発押し)を受け付けることを報知する(これから一発操作することを指示する)画面(ここでは、プッシュボタン31Bの画像Hを徐々に拡大する画面)が表示される。画像Hの大きさが最大になるとともに、操作受付中演出Bが開始され、一発操作を受け付けている表示(一発操作を促す表示)がなされる(ここでは、デカボタンである最大の大きさの画像Hの表示)(図27、図30(J))。ここで、一発操作がある場合には、操作受付中演出Bから操作受付後演出に移行して、残指示回数が一気に消化された旨の報知がなされる(図27、図30(K))。操作が無く操作受付中演出Bが終了するとき、又は、操作後受付後演出が終了するときは、第2操作演出が終了し(つまり、ストック操作演出が終了し)、スーパーリーチが実行される(図27、図30(L))。なお、第1操作演出の最後に表示されたスーパーリーチ表示が表すスーパーリーチの種類と、実際に実行されるスーパーリーチの種類とに関連性はない(実際に実行されるスーパーリーチの種類は、今回の変動パターンによって決定される。連打回数に応じて変化しない。)。
(上記実施形態等の効果)
上記実施形態のようなストック演出を実行する場合、ストック演出でストックされる操作指示回数(最終的な指示回数)は、従来は、その後の操作演出における連打によって到達可能な(消化可能な)操作回数となる。しかし、遊技者が連打する意欲や遊技者の技量によって、操作指示回数が多すぎたり、少なすぎたりすることがあり、ちょうどよい操作指示回数を設定するのが困難である。一般に、操作指示回数が多すぎると、遊技者の技量や意欲等によって操作指示回数を解消できる連打ができたりできなかったりして不公平が生じる。一方、操作指示回数が少なすぎると、遊技者は、連打によって操作指示回数を速く解消できてしまい演出が間延びする。本実施の形態では、遊技者がどんなに速く連打しても必ず解消できない操作指示回数をストック演出において設定するので、前記の不公平や演出の間延びなどの不都合を生じ難くすることができる。さらに、最後に残指示回数を一気に解消する第2操作演出を実行することによって、操作指示回数が全て消化できないという遊技者の不満や演出の違和感を軽減することができる。なお、この実施の形態では、第1操作演出や第2操作演出の実行期間の一部の期間が、操作受付期間に設定されているが、第1操作演出や第2操作演出の実行期間全てを操作受付期間としてもよい。
また、上記実施の形態では、第1操作演出で操作指示回数を消化する操作方法(ここでは、連打操作)と、第2操作演出で第1操作演出にて残った残指示回数を一気に消化する操作方法(ここでは、一発押し)とを異ならせているので、演出の種類を第1操作演出と第2操作演出とで明確に分けることができ、遊技の興趣が向上している。
また、上記実施の形態では、第1操作演出において操作を促す方法(「連打!!!」の表示)と、第2操作演出において操作を促す方法(ここでは、拡大したデカボタンの画像Hの表示)とを異ならせているので、演出の種類を第1操作演出と第2操作演出とで明確に分けることができ、遊技の興趣が向上している。
また、上記実施の形態では、操作指示回数をプレミア回数と非プレミア回数とに分けており、プレミア回数の場合のみ大当り確定としているので、操作指示回数に応じて、大当り期待度を異ならせている。このため、遊技者は、操作指示回数にも注目し、遊技の興趣が向上している。
また、上記実施の形態では、同じ操作指示回数について複数のストックパターンを用意しているので、演出を多様化でき、遊技の興趣が向上している。さらに、ストックパターンによって、大当り期待度を異ならせているため、遊技者は、ストックパターンにも注目し、遊技の興趣が向上している。
また、上記実施の形態では、第1操作演出において、連打回数に応じてスーパーリーチ表示を切り替えているので、遊技者の操作意欲を向上させることができ、遊技の興趣が向上している。
(操作指示回数の決め方など)
操作指示回数は、一種類であってもよいし(全部で一種類でもよいし、プレミア回数と非プレミア回数とのうちのいずれかが一種類であってもよい。)、操作指示回数の各桁の値を個別に決めてもよい。
例えば、非プレミア回数を操作指示回数として決定するときに、操作指示回数の各桁を個別に決めてもよく、この場合には、演出制御用CPU120は、ステップS408で図31の処理を実行する。図31の処理において、演出制御用CPU120は、まず、操作指示回数の百桁の数を「5」〜「9」のいずれかから抽選する(例えば、テーブルと乱数値とを用いてランダムに選択する。)(ステップS408A)。次に、操作指示回数の十桁の数を「0」〜「9」のいずれかから抽選する(例えば、テーブルと乱数値とを用いてランダムに選択する。)(ステップS408B)。次に、操作指示回数の一桁の数を「0」〜「9」のいずれかから抽選する(例えば、テーブルと乱数値とを用いてランダムに選択する。)(ステップS408C)。その後、今回抽選した値(回数)が、プレミア回数(「555回」又は「777回」。なお、プレミア回数は、「5」〜「9」それぞれのゾロ目としてもよい。)と同じであるかを判定する(ステップS408D)。プレミア回数と同じときには(ステップS408D;Yes)、抽選した値から所定値(ここでは、「1」だが、他の数値であってもよい)を減じた値を操作指示回数に決定し(ステップS408E)、プレミア回数と異なるときには(ステップS408D;No)、抽選した値をそのまま操作指示回数に決定する(ステップS408F)。
なお、ストックパターンは、操作指示回数について用意してもよいし、計算でストックパターンを決定してもよい。例えば、加算する値(ここでは上記実施の形態のように、+3、+2、+1)を複数パターン用意し、(+3×表示回数(ストック演出で加算する値(回数)として表示する表示回数))+(+2×表示回数)+(+1×表示回数)の値が操作指示回数となるように、各表示回数を調整する計算を行い、調整後の各表示回数で表示を行うパターンをこれから実行するストック演出のストックパターンとして設定する。
上記のような構成によれば、ストックパターンや操作指示回数を多様化でき、より遊技の興趣を向上させることができる。
(ストック操作演出の他の例など)
第1操作演出や第2操作演出などを含むストック操作演出は、未だ開始されていない可変表示についての先読み予告として実行されるものであってもよい。先読み予告は、例えば、未だ開始されていない可変表示が特定態様(例えば、「大当り」、「リーチ態様」、「スーパーリーチ」)になる可能性を予告するものである。
また、ストック操作演出は、大当り中演出やエンディングの少なくとも一部として実行されるものであってもよい。
また、ストック操作演出は、複数回の可変表示にまたがって実行されるものであってもよい。
(上記実施形態等の少なくとも一部を一例とする構成など)
次に、上記実施形態の少なくとも一部を一例とする構成などについて説明するが、下記の構成は、適宜一部省略してもよいし、一部のみを採用してパチンコ遊技機1を構成してもよい。
上記実施の形態では、上記構成によって、遊技を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31B及びプッシュセンサ35Bなど)と、特定期間(例えば、第1操作演出の実行期間など)内に遊技者の動作(例えば、連打など)を前記検出手段に検出させる検出指示回数(例えば、操作指示回数など)を当該特定期間よりも前に報知する報知手段(例えば、ステップS553Cを実行してストック演出にて操作指示回数を報知する演出制御用CPU120など)と、を備える遊技機が構成されている。
なお、検出手段の少なくとも一部として、上記プッシュボタン31Bに限らず他の操作手段を採用してもよい。例えば、遊技者が手をかざすなどする操作を赤外線で検出する赤外線センサや、スティックコントローラ31Aなどのレバーなどの操作手段を用いてもよい。なお、操作は、上記赤外線センサのように、操作手段を直接触るものでなくてもよい。また、検出手段として、操作以外の遊技者の動作を検出するものを用いてもよい。
検出指示回数は、上記のような遊技者の連打回数など、遊技者が実際に行った動作の回数としても、例えば、ボタンを長押ししたときのオート連打の連打回数のように、遊技者が実際には行っていないが、行ったものとして扱われる遊技者の動作回数としてもよい。
また、上記実施の形態では、上記構成によって、前記報知手段により報知される前記検出指示回数には、前記特定期間内に前記検出手段により検出できない検出回数が含まれる(例えば、ストック演出にて報知される操作指示回数は、どんなに速く連打しても消化できない回数に設定されているなど)、ことになる。
前記特定期間内に前記検出手段により検出できない検出回数は、特定期間内に検出不可能な程多すぎる回数であればよく、人間の肉体的限界によって達成できない回数や、パチンコ遊技機1の処理上検出することが不可能な検出回数などであればよい(上記実施の形態では、400回以上を、前記検出できない検出回数として想定している。)。人間の肉体的限界によって達成できない回数としては、例えば、プッシュボタン31Bを1秒間に16連打することが人間の限界であれば、当該16連打よりも多い20連打など×特定期間の長さ(又は操作受付期間などの検出有効期間))(単位:秒)で求まる回数がある。例えば、プッシュボタン31Bの押圧操作を検出可能な間隔の最短が20msであれば、1秒間に最大50回の連打が検出可能であるので、パチンコ遊技機1の処理上検出することが不可能な検出回数としては、当該50回よりも多い70回など×特定期間の長さ(又は操作受付期間などの検出有効期間))(単位:秒)で求まる回数がある。また、プッシュボタン31Bからの操作信号を取り込む間隔が50msであれば、1秒間に最大20回の連打が検出可能であるので、パチンコ遊技機1の処理上検出することが不可能な検出回数としては、当該20回よりも多い30回など×特定期間の長さ(又は操作受付期間などの検出有効期間))(単位:秒)で求まる回数がある。プッシュボタン31Bからの操作信号を取り込む間隔と、画像表示装置5の表示間隔(フレームを更新する間隔)とは、異なるものとしてもよく、プッシュボタン31Bからの操作信号を取り込む間隔が画像表示装置5の表示間隔よりも短い場合、第1操作演出では、残指示回数を1回ずつ減らすのではなく、残指示回数を、操作信号を取り込んだ回数分一気に減らしても良い。例えば、画像表示装置5の表示を更新する間に、操作を2回検出した場合には、2回分残指示回数を減らしてもよい。
なお、前記報知手段により報知される前記検出指示回数には、連打等によって達成可能な回数を含むようにしてもよい。例えば、操作受付中演出Aの実行中に連打可能な50回などを操作指示回数としてストック演出で報知する場合があってもよい(抽選で操作指示回数は決定すればよい。)。このような場合、第1操作演出にける有効操作回数(操作受付中演出Aの実行中に有効に検出されて操作の回数)が操作指示回数に達しなかったとき(残指示回数が「0」回になったとき)にのみ、第2操作演出を実行するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、上記構成によって、前記遊技機は、前記報知手段により報知された前記検出指示回数のうち、前記特定期間内に前記検出手段により検出できなかった分の検出指示回数を用いた特別演出(例えば、第2操作演出など)を当該特定期間のあとに実行する特別演出実行手段(例えば、ステップS557で第2操作演出を実行する演出制御用CPU120など)をさらに備えることになる。
なお、上記実施の形態では、特別演出を操作が必要な第2操作演出としているが、特別演出を操作不要な演出にしてもよい(但し、操作を必要とする方が、遊技者が遊技に参加でき遊技の興趣が向上する。)。特別演出の態様は任意である。また、特別演出は、前記特定期間内に前記検出手段により検出できなかった分の検出指示回数(上記では、残指示回数)に応じて異なる態様で実行されるようにしてもよい。例えば、残指示回数に応じて、表示するプッシュボタン31Bの大きさ、色、形状、点滅の有無、表示するキャラクタの有無や種類などを変化させてもよい。例えば、残指示回数が200回のときは、画像Hとして表示するプッシュボタン31Bの大きさを「中」にし、残指示回数が300回のときは、画像Hとして表示するプッシュボタン31Bの大きさを「小」にする。残指示回数が多いほど画像Hとして表示するプッシュボタン31Bを大きくしてもよいし、残指示回数が多いほど画像Hとして表示するプッシュボタン31Bを小さくしてもよい。なお、大当り期待度に応じて特別演出の実行態様(画像Hとして表示するプッシュボタン31Bの表示態様など)を変えるようにしてもよい。
なお、特別演出は、前記特定期間内に前記検出手段により検出できなかった分の検出指示回数を用いる演出として実行されればよく、当該検出できなかった分の検出指示回数(残指示回数)を直接報知する、及び/又は、当該検出できなかった分の検出指示回数(残指示回数)が全て消化されたことを直接報知する演出などとするほか、当該検出できなかった分の検出指示回数(残指示回数)を暗示する、及び/又は、当該検出できなかった分の検出指示回数(残指示回数)が全て解消されたことを暗示する演出であってもよい。また、特別演出で要求する操作は、一発押しに限らず、長押し、連打などであってもよい。なお、上記第1操作演出と第2操作演出とは、上記実施の形態のように別個の演出として実行されるものである。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。なお、上記では、前記検出指示回数は、前記特定期間のうちの検出有効期間(例えば、操作受付期間など)内における前記検出手段による遊技者の動作の検出回数についての指示回数であるが、操作有効期間と特定期間とは同じとしてもよいし、異なる期間としてもよい。
また、上記実施の形態では、上記構成によって、前記検出手段は、前記特定期間内の遊技者の操作を検出する第1操作検出手段(例えば、第1操作演出の実行中に操作されるプッシュボタン31B及びプッシュセンサ35Bなど)であり、前記遊技機は、前記特定期間のあとに遊技者の操作を検出する第2操作検出手段(例えば、第2操作演出の実行中に操作されるプッシュボタン31B及びプッシュセンサ35Bなど)をさらに備え、前記特別演出は、前記第2操作検出手段により検出される遊技者の操作(例えば、一発操作など)を受け付ける演出であり、前記特定期間内での遊技者の操作と前記特別演出での遊技者の操作とは、操作方法が異なる(例えば、一方は連打で、他方は一発操作など)、ことになる。
なお、上記第1操作検出手段と、第2操作検出手段は、同じ操作装置を含むものとしなくてもよい(例えば、一方がプッシュボタン31Bを含み、他方がスティックコントローラ31Aを含むなど)。また、一方の操作方法はスティックコントローラ31Aの傾動操作で、他方の操作方法はプッシュボタン31Bへの連打など、操作方法も任意に選択できる。一方の操作方法はプッシュボタン31Bへの長押し(オート連打含む。)で、他方の操作方法はプッシュボタン31Bへの一発押し又は連打など、操作方法も任意に選択できる。
この構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。なお、この構成の変形として、前記特定期間内での操作方法と前記特別演出での操作方法とを異ならせるのではなく、同じとし、検出指示回数の減り方を異なるようにしてもよい。例えば、両方法を連打とするが、第1操作演出では、1回の操作ごとに1回分を操作指示回数(残指示回数)から減じ。第2操作演出では、1回の操作ごとに10回ないし50回分の回数を操作指示回数(残指示回数)から減じてもよい。
また、上記実施の形態では、上記構成によって、前記検出手段は、前記特定期間内の遊技者の操作を検出する第1操作検出手段(例えば、第1操作演出の実行中に操作されるプッシュボタン31B及びプッシュセンサ35Bなど)であり、前記遊技機は、前記特定期間のあとに遊技者の操作を検出する第2操作検出手段(例えば、第2操作演出の実行中に操作されるプッシュボタン31B及びプッシュセンサ35Bなど)と、前記特定期間に第1操作指示(例えば、図28(D)の連打を促す表示など)を表示する操作指示表示手段と、をさらに備え、前記特別演出は、第2操作指示(例えば、図30(J)のデカボタンの画像Hなど)を表示して前記第2操作検出手段により検出される遊技者の操作を受け付ける演出であり、前記第1操作指示の表示態様と前記第2操作指示の表示態様とが異なる、ことになる。
第1操作指示の表示態様と前記第2操作指示の表示態様とは、表示するプッシュボタン31Bの大きさを異ならせたものであってもよいし、関連性無く異ならせたものであってもよい。
この構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、上記構成によって、前記遊技機は、所定条件が成立したとき(例えば、「大当り」の導出など)に遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御され、前記検出指示回数に応じて前記所定条件の成立期待度が異なる(例えば、操作指示回数がプレミア回数であるときと非プレミア回数であるときとで大当り期待度が異なるなど)、ことになる。
なお、非プレミア回数の種類によって、大当り期待度を異ならせてもよい。また、プレミア回数を用意しなくてもよい。なお、検出指示回数の種類によって、未だ開始されていない可変表示の大当り期待度を異ならせてもよい。
この構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、上記構成によって、前記報知手段は、回数を加算していく回数加算演出(例えば、ストック演出など)を実行し、回数加算演出によって加算された最終的な回数を前記検出指示回数として報知し、前記回数加算演出は、複数の加算パターンのいずれかで実行される(例えば、同じ操作指示回数であっても、ストック演出のストックパターンが複数種類用意されているなど)、ことになる。
回数を加算していく演出は、他の態様であってもよい。例えば、回数を加算していく演出として、加算の他、減算を行う演出を実行してもよい。
この構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。なお、検出指示回数の報知は、加算を経由せずに突然報知されるものであってもよい。また、所定の検出指示回数を初期回数として用意し、その初期回数を減算していき、検出指示回数を報知してもよい。
また、上記実施の形態では、上記構成によって、前記遊技機は、所定条件が成立したとき(可変表示を行って表示結果として特定の表示結果が導出されたときなどであり、上記実施の形態では、例えば、「大当り」の導出など)に遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御されることになる(なお、遊技機の当該構成は、上記例に限らず、種々の態様を取ることができる。)。そして、さらに、上記実施の形態では、上記構成によって、前記遊技機は、第1所定演出(例えば、スーパーリーチAなど)と、当該第1所定演出よりも前記所定条件の成立期待度が高い第2所定演出(例えば、スーパーリーチBなど)を実行する所定演出実行手段(例えば、ステップS561でスーパーリーチを実行する演出制御用CPU120など)と、前記特定期間内において前記第1所定演出を表す第1所定画像(例えば、スーパーリーチAを表すスーパーリーチ表示など)と前記第2所定演出を表す第2所定画像(例えば、スーパーリーチBを表すスーパーリーチ表示など)とのうちのいずれかを選択表示可能な画像表示手段(例えば、ステップS555Iでスーパーリーチ表示を切り替える処理を行う演出制御用CPU120など)と、をさらに備え、前記画像表示手段は、前記検出手段による遊技者の動作の検出回数が第1の回数のときに前記第1所定画像を表示し、当該検出回数が前記第1の回数よりも多い第2の回数のときに前記第2所定画像を表示する(例えば、第1操作演出中の連打回数が所定値に達したときに、スーパーリーチ表示を切り替えるなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、所定演出は、リーチ演出に限らず、予告演出等としてもよい。また、第1所定画像や第2所定画像は、第1所定演出や第2所定演出を、文字や画像で直接表すものの他、第1所定演出や第2所定演出との関連性を示唆するような画像であってもよい。また、上記実施の形態では、切り替わるスーパーリーチ表示と実際に実行されるスーパーリーチとに関連性がないが、例えば、連打回数が所定値に達しても、実際に実行されるスーパーリーチ(変動パターンで指定されるスーパーリーチ)よりも期待度の大きいスーパーリーチのスーパーリーチ表示には切り替わらないように制限してもよい。例えば、実際にはスーパーリーチBが実行されるときには、第1操作演出でスーパーリーチCを表すスーパーリーチ表示への切り替わりは制限するようにしてもよい。なお、制限とは禁止の他、割合を低くすることを含む。これによって、遊技者の落胆を軽減(防止も含む。)できる。
なお、上記実施の形態では、第1所定画像から第2所定画像への切り替えを動作の検出回数(操作回数)に応じて行うが、例えば、操作の検出の度に切り替えの抽選を行って(例えば、抽選確率は1/100)、抽選に当選したときに、第1所定画像から第2所定画像への切り替えを行ってもよい。なお、スーパーリーチ表示の切り替えを操作回数に基づいて行うときには、切り替えに必要な操作回数を切り替え回数ごとに変化させてもよい(例えば、最初の切り替えは、操作50回で、次の切り替えは、前の切り替えから操作70回など)。
なお、本明細書において、演出の実行割合、大当り期待度などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、さらに様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態などで示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下では、上記実施形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせても良い。
(変形例1)
操作指示回数に応じて(プレミア回数か非プレミア回数のどちらであるか、具体的な回数がどの回数であるかなどに応じて)、大当り期待度、大当り種別、確変状態になる期待度(大当り中にストック操作演出を実行する場合も含む。)、スーパーリーチの種類の割合、スーパーリーチの実行割合などを異なるようにしてもよい。これによって、操作指示回数に注目し、遊技機の興趣が向上する。なお、ストック操作演出は、スーパーリーチの種類に応じて実行の有無の割合が異なってもよい。
(変形例2)
ストック演出は、操作回数ではなく、長押し期間などの、検出する動作の維持期間をストック(加算)していき、最終的に維持指示期間(長押し指示期間などであり、第1操作演出の操作で要求される維持期間(長押し期間などであり、長押しはオート連打でなくてもよい。))を報知する演出であってもよい。この場合、第1操作演出で要求される操作は長押しなどの動作の維持とし、ストック演出では、例えば、第1操作演出で最大現動作を維持可能な最大期間(例えば、長押しを有効なものとして受け付ける最大期間)よりも長い期間を維持指示期間として報知可能とする(必ず当該最大期間(複数種類あってもよい。)としてもよいし、一定割合で最大期間以下の期間を維持指示期間としてもよい。)。例えば、第1操作演出でどんなにうまく長押ししても到達できない長押し期間を第1操作演出で要求される長押し期間としてストック演出で報知し、第1操作演出で残った期間(長押しで消化出来なかった期間)を用いた演出(残った期間を解消させるような演出など)を第2操作演出として実行するようにしてもよい。このような場合であっても、上記同様に遊技の興趣を向上させることができる。
(変形例3)
図13の変動パターン決定テーブルにおいて、保留記憶数に応じて変動パターンの決定割合を異なるようにしてもよい(例えば、保留記憶数が多い方が、変動時間の短い変動パターンが選択されやすくする。)。このとき、一部の変動パターン(例えば、大当り期待度の高いスーパーリーチ)に割り当てられる決定値(乱数値と比較される値)の範囲は、保留記憶数にかかわらず共通の決定値の範囲を有するように変動パターン決定テーブルを構成するとよい。これによって、例えば、先読み予告を実行するための先読み判定を行う場合に、スーパーリーチになるか否かなどの先読み判定の正確性を担保できる。
(変形例4)
識別情報(特図、飾り図柄、普図など)の可変表示(単に可変表示であってもよい。)は、識別情報が点滅することも含む。例えば、特図や普図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すもの識別情報の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、飾り図柄や普通図柄についても、点滅させることによって、可変表示を行ってもよい。また、可変表示にて可変表示される識別情報と、可変表示結果としての識別情報とは、異なるものであってもよい。例えば、特図又は普図の可変表示として、横棒一本の表示(「−」)を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の表示(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を導出表示することも識別情報の可変表示に含まれる。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。なお、1回の可変表示において、当初の所定期間では表示されなかった識別情報が所定期間経過後表示される態様も識別情報の可変表示に含まれる。上記遊技機は、例えば可変表示を行うものであればよい。また、仮停止される識別情報も、可変表示開始時から可変表示されるものでなくてもよい。
(変形例5)
先読み判定は、演出制御基板12側で行っても良い。例えば、始動入賞時の各乱数値を示すコマンドを始動入賞時に主基板11から演出制御基板12に送信し、演出制御基板12において先読み判定を行ってもよい。
(変形例6)
上記実施の形態では、変動開始時に大当り種別を決定することで大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするか否かを決定しているが、変動開始時には大入賞口の開放パターン(ラウンド遊技の態様)のみを決定し、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて当該大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするようにしてもよい。
(変形例7)
本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(変形例8)
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板12は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例9)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。