以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
図1に示すように、画像表示装置5の表示領域における上端の近傍には、第1キャラクタ役物61が配置されている。第1キャラクタ役物61は、図2に示す第1キャラクタ役物用モータ71の駆動により、画像表示装置5の上端から画像表示装置5の表示領域の内側に向けて下方に動作可能とされるとともに、動作した位置において回転(自転)可能とされている。以下、画像表示装置5の表示領域における上端の近傍の第1キャラクタ役物61が配置される位置を第1キャラクタ役物第1位置P11という。また、画像表示装置5の表示領域の内側における第1キャラクタ役物61が配置される位置を第1キャラクタ役物第2位置P12という。画像表示装置5の表示領域における左端の近傍には、第2キャラクタ役物62が配置されている。第2キャラクタ役物62は、図2に示す第2キャラクタ役物用モータ72の駆動により、画像表示装置5の左端から画像表示装置5の表示領域の内側に向けて右やや上方に動作可能とされるとともに、動作した位置において回転(自転)可能とされている。以下、画像表示装置5の表示領域における左端の近傍の第2キャラクタ役物62が配置される位置を第2キャラクタ役物第1位置P21という。また、画像表示装置5の表示領域の内側における第2キャラクタ役物62が配置される位置を第2キャラクタ役物第2位置P22という。画像表示装置5の表示領域における右端の近傍には、第3キャラクタ役物63が配置されている。第3キャラクタ役物63は、図2に示す第3キャラクタ役物用モータ73の駆動により、画像表示装置5の左端から画像表示装置5の表示領域の内側に向けて左やや上方に動作可能とされるとともに、動作した位置において回転(自転)可能とされている。以下、画像表示装置5の表示領域における右端の近傍の第3キャラクタ役物63が配置される位置を第3キャラクタ役物第1位置P31という。また、画像表示装置5の表示領域の内側における第3キャラクタ役物63が配置される位置を第3キャラクタ役物第2位置P32という。
なお、以下の説明において、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63をまとめて「キャラクタ役物」ということがある。また、第1キャラクタ役物第1位置P11〜第3キャラクタ役物第1位置P31をまとめて「キャラクタ役物第1位置」ということがあり、第1キャラクタ役物第2位置P12〜第3キャラクタ役物第2位置P32をまとめて「キャラクタ役物第2位置」ということがある。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しない閉鎖状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入する開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。このように、遊技領域には、遊技球が進入可能な開放状態と、遊技球が進入不可能な又は進入困難な閉鎖状態とに変化する普通可変入賞球装置6Bが設けられている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態又は一部閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して奥・手前・左・右方向に傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知するコントローラセンサユニット35A(図2参照)が設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニット35Aは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図2参照)が設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。また、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。更に、演出制御基板12には、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63をそれぞれ動作及び回転させる第1キャラクタ役物用モータ71〜第3キャラクタ役物用モータ73を駆動するためのモータ駆動回路16に対して所定の駆動指令信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2状態としての閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」や「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。また、数字や記号として特定の意味を有する点灯パターンの特別図柄を大当り図柄やハズレ図柄とするものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおける任意の点灯パターンの特別図柄を、大当り図柄やハズレ図柄としてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」又は「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」又は「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い時間となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1状態と第2状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の可変表示態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるか否かに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。ノーマルでは、いわゆるノーマルリーチ(ノーマルリーチ演出)が実行され、スーパーA、スーパーBでは、ノーマルリーチが実行された後にスーパーリーチ(スーパーリーチ演出)が実行される。このときのノーマルリーチからスーパーリーチへの移行をスーパーリーチへの発展などともいう。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチを含むリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、スーパーリーチを含むリーチ演出のうちでも、スーパーBといった特定のリーチ演出が実行された場合には、スーパーAのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等といった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
この実施の形態では、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63が駆動するキャラクタ役物演出が実行可能に設定されている。キャラクタ役物演出は、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63の一部又は全部が駆動する演出である。キャラクタ役物演出は、スーパーBのスーパーリーチ演出において実行される可能性がある。スーパーBのリーチ演出では、ノーマルリーチ演出が実行された後にスーパーリーチ演出が実行される。キャラクタ役物演出は、ノーマルリーチの終了後、スーパーリーチ演出が実行される直前(以下、スーパーリーチ発展時という)及び可変表示結果となる確定飾り図柄が導出される直前(以下、大当り結果報知時という)の一方又は両方で実行されることがある。キャラクタ役物演出が実行された場合には、同じタイミングでキャラクタ役物演出が実行されない場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
キャラクタ役物演出には、キャラクタ役物動作演出としての第1キャラクタ役物動作演出〜第3キャラクタ役物動作演出、及びキャラクタ役物回転演出としての第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出がある。キャラクタ役物動作演出には、キャラクタ役物がキャラクタ役物第1位置からキャラクタ役物第2位置まで動作する演出またはキャラクタ役物がキャラクタ役物第2位置からキャラクタ役物第1位置まで動作する演出がある。
具体的に、第1キャラクタ役物動作演出としては、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第1位置P11から第1キャラクタ役物第2位置P12まで動作する演出及び第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第2位置P12から第1キャラクタ役物第1位置P11まで動作する演出がある。第2キャラクタ役物動作演出としては、第2キャラクタ役物62が第2キャラクタ役物第1位置P21から第2キャラクタ役物第2位置P22まで動作する演出及び第2キャラクタ役物62が第2キャラクタ役物第2位置P22から第2キャラクタ役物第1位置P21まで動作する演出がある。第3キャラクタ役物動作演出としては、第3キャラクタ役物63が第3キャラクタ役物第1位置P31から第3キャラクタ役物第2位置P32まで動作する演出及び第3キャラクタ役物63が第3キャラクタ役物第2位置P32から第3キャラクタ役物第1位置P31まで動作する演出がある。
キャラクタ役物回転演出には、キャラクタ役物がキャラクタ役物第2位置で回転(自転)する演出がある。具体的に、第1キャラクタ役物回転演出としては、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第2位置P12において回転する演出がある。第2キャラクタ役物回転演出としては、第2キャラクタ役物62が第2キャラクタ役物第2位置P22において回転する演出がある。第3キャラクタ役物回転演出として、第3キャラクタ役物63が第3キャラクタ役物第2位置P32において回転する演出がある。
この実施形態では、スーパーリーチ発展時に第1キャラクタ役物動作演出〜第3キャラクタ役物動作演出が実行されることがある。また、大当り結果報知時に第1キャラクタ役物動作演出〜第3キャラクタ役物動作演出及び第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出が実行されることがある。
キャラクタ役物演出が実行される前には、ボタン画像やコントローラ画像が表示されることがある。ボタン画像は表示演出では、プッシュボタン31Bを模したボタン画像やスティックコントローラ31Aを模したコントローラ画像が有効期間バーとともに画像表示装置5に表示される。ボタン画像やコントローラ画像を促進表示として表示することにより、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を遊技者に対して促進する。
有効期間バーは、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ41Aの操作が有効となる操作有効期間を示しており、時間の経過とともに短くなる。操作有効期間内にプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aが操作されることにより、演出制御基板12がこれらの操作を受け付ける。また、演出制御基板12は、操作有効期間以外の期間では、その他にプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を受け付ける期間を除いて操作がプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を受け付けない。キャラクタ役物演出及びボタン画像表示については後にさらに説明する。
この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出として、上記のキャラクタ役物演出のほか、種々の予告演出、例えば、ステップアップ予告演出、擬似連予告演出、群予告演出、背景予告演出、煽り予告演出等が実行される。ステップアップ予告演出の演出態様は、複数段階のステップが用意された演出態様であり、用意されたステップが所定の段階まで進む演出態様である。ステップアップ予告演出では、例えば、ステップが進むにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。擬似連予告演出の演出態様は、1回の可変表示において、可変表示が複数回連続して行われているように見せかける演出態様である。群予告演出の演出態様は、特定のキャラクタなどが群となって画像表示装置5を横切ったり飛び出したりして表示される演出態様である。群予告演出で群となって表示される特定のキャラクタなどは、1種類でもよいし複数種類でもよい。背景予告演出演出態様は、画像表示装置5に表示される背景が変化する演出態様である。煽り予告演出演出態様は、飾り図柄などを煽る演出態様である。予告演出では、これらの演出態様が組み合わされて実行されてもよい。
これらの予告演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。画像表示とは異なる予告演出の一例として、装飾用LEDの表示色が変化する演出であってもよいし、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力する演出であってもよい。こうした予告演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた予告演出を実行するように制御されてもよい。また、1種類の演出態様のみで予告演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた予告演出が実行される期間を含んでいる場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込み処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かが判定される。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数を更新するための第1始動入賞処理が行われる。一方、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数を更新するための第2始動入賞処理が行われる。
一例として、第1始動入賞処理では、第1特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第1特図保留記憶数が上限値に達していれば、第1始動入賞処理を終了する。一方、第1特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域に保留データとして記憶させる。
第2始動入賞処理では、第2特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第2特図保留記憶数が上限値に達していれば、第2始動入賞処理を終了する。一方、第2特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域に保留データとして記憶させる。
図3に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。更に、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図4は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。即ち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図5(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図5(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図5(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、確変制御の有無に応じた所定割合で特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;YES)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図5(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、所定割合で大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかに決定される。なお、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、決定可能な大当り種別を異ならせてもよいし、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。一例として、変動特図が第1特図である場合には所定割合で大当り種別が「突確」に決定可能とする一方、変動特図が第2特図である場合には大当り種別が「突確」には決定されないように設定してもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;NO)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。より具体的には、大当り種別が「非確変」の場合には「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。大当り種別が「確変」の場合には「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245の処理にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図6(A)は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図6(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;YES)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;NO)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図6(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図6(A)に示すステップS262の処理では、例えば予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図6(A)に示すステップS263の処理では、遊技状態が通常状態である通常時の場合と、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意した複数のハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。複数のハズレ変動パターン決定テーブルでは、通常時であるか時短中であるかや、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられていればよい。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定され難いように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。
図7(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA3−1といった、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3−2、PA3−3といったノーマルリーチ演出後にスーパーリーチ演出が実行されるリーチ演出の変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。
図7(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA2−1といった、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2−2、PA2−3といったノーマルリーチ演出後にスーパーリーチ演出が実行されるリーチ演出の変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。
また、大当り時には、スーパーリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。
図7(A)に示す決定例において、変動パターンPA3−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。一方、図7(B)に示す決定例において、変動パターンPA2−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、スーパーBのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
図6(B)に示すように、変動パターンPA2−1〜PA2−3と、変動パターンPA3−1〜PA3−3とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。図7(A)及び(B)に示す決定割合の設定により、ノーマルリーチ演出の後にスーパーリーチ演出が実行されたときには、ノーマルリーチ演出が実行され、ノーマルリーチ演出の後にスーパーリーチ演出が実行されないときよりも大当り期待度が高められる。また、スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図6(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LED等の発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図8は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果等に基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、特図表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したこと等に基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したこと等に対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図9(A)は、図8のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図9(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄等を決定する(ステップS401)。このとき、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、変動開始時決定内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組み合わせに応じた変動開始時決定内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
図9(B)は、ステップS401の処理における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、変動開始時決定内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124、又はRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
変動開始時決定内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否か等に応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「確変」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「確変」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS401の処理では、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」又は「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄から成る非確変大当り組み合わせの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難又は認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示させて同一の確変図柄から成る確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。また、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることを報知できればよい。ステップS401の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組み合わせ等を決定すればよい。
ステップS401における最終停止図柄等の決定に続いて、演出制御用CPU120は、キャラクタ役物演出決定処理を行う(ステップS402)。図10は、キャラクタ役物演出決定処理として、図9(A)のステップS402にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すキャラクタ役物演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理を行う(ステップS501)。スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理では、一例として、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ発展時のキャラクタ役物演出を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された図11(A)に示すスーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルを選択してセットする。スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルでは、例えば、スーパーリーチ発展時にキャラクタ役物演出が実行されるか否か、あるいはキャラクタ役物演出が実行される場合に、動作するキャラクタが第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63のいずれであるかを決定する。キャラクタ役物演出の実行の有無及び実行される際のキャラクタの選択は、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3−3であるか、スーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2−3であるかに応じて、キャラクタ役物演出決定用の乱数値と比較される数値が、「実行なし」「第3キャラクタ」「第2キャラクタ」「第1キャラクタ」のいずれかの決定結果に、割り当てられていればよい。なお、「実行なし」は、キャラクタ役物演出が実行されないパターンを示し、「第3キャラクタ」は、キャラクタ役物演出として第3キャラクタ役物63が動作する第3キャラクタ役物動作演出が実行されるパターンを示し、「第2キャラクタ」は、キャラクタ役物演出として第2キャラクタ役物62が動作する第2キャラクタ役物動作演出が実行されるパターンを示し、「第1キャラクタ」は、キャラクタ役物演出として第1キャラクタ役物61が動作する第1キャラクタ役物動作演出が実行されるパターンを示している。
演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出したキャラクタ役物演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルを参照することにより、スーパーリーチ発展時に「実行なし」であるか、あるいはキャラクタ役物演出が実行される場合に、「第3キャラクタ」「第2キャラクタ」「第1キャラクタ」であるかを決定すればよい。
図11(A)は、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルの構成例を示している。このスーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3−3である場合には、「実行なし」「第3キャラクタ」「第2キャラクタ」「第1キャラクタ」のうち「実行なし」の方が「第3キャラクタ」よりも選択される割合が低く、「第3キャラクタ」の方が「第2キャラクタ」よりも選択される割合が低く、「第2キャラクタ」の方が「第1キャラクタ」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「実行なし」<「第3キャラクタ」<「第2キャラクタ」<「第1キャラクタ」)。
また、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2−3である場合には、「第1キャラクタ」の方が「第2キャラクタ」よりも選択される割合が低く、「第2キャラクタ」の方が「第3キャラクタ」よりも選択される割合が低く、「第3キャラクタ」の方が「実行なし」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「第1キャラクタ」<「第2キャラクタ」<「第3キャラクタ」<「実行なし」)。このため、大当り期待度は、「実行なし」よりも「第3キャラクタ」の方が高く、「第3キャラクタ」よりも「第2キャラクタ」の方が高く、「第2キャラクタ」よりも「第1キャラクタ」の方が高くなっている(大当り期待度:「実行なし」<「第3キャラクタ」<「第2キャラクタ」<「第1キャラクタ」)。
ステップS501の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理を行う(ステップS502)。スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理では、一例として、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ発展時のボタン画像表示を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された図11(B)に示すスーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルを選択してセットする。スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルでは、例えば、スーパーリーチ発展時にボタン画像が表示されるか否か、あるいはボタン画像が表示される場合に、ボタン画像とともにキャラクタ画像が表示されるか否かを決定する。ボタン画像の表示及びキャラクタ画像の表示の選択は、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3−3であるか、スーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2−3であるかに応じて、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定用の乱数値と比較される数値が、「実行なし」「キャラクタなし」「キャラクタあり」のいずれかの決定結果に、割り当てられていればよい。なお、「実行なし」は、ボタン画像が表示されないパターンを示し、「キャラクタなし」は、ボタン画像は表示されるがキャラクタ画像は表示されないパターンを示し、「キャラクタあり」は、ボタン画像及びキャラクタ画像が表示されるパターンを示している。
演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出したスーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルを参照することにより、スーパーリーチ発展時に「実行なし」であるか、あるいはボタン画像が表示される場合に、「キャラクタなし」であるか「キャラクタあり」であるかを決定すればよい。
図11(B)は、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルの構成例を示している。このスーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3−3である場合、「実行なし」「キャラクタなし」「キャラクタあり」のうち、「実行なし」の方が「キャラクタなし」よりも選択される割合が低く、「キャラクタなし」の方が「キャラクタあり」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「実行なし」<「キャラクタなし」<「キャラクタあり」)。
また、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2−3である場合、「キャラクタあり」の方が「キャラクタなし」よりも選択される割合が低く、「キャラクタなし」の方が「実行なし」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「キャラクタあり」<「キャラクタなし」<「実行なし」)。このため、大当り期待度は、「実行なし」よりも「キャラクタなし」の方が高く、「キャラクタなし」よりも「キャラクタあり」の方が高くなっている(大当り期待度:「実行なし」<「キャラクタなし」<「キャラクタあり」)。
演出制御用CPU120は、ボタン画像表示として「キャラクタあり」を決定した場合には、ステップS501において、キャラクタ役物演出の種類で決定したキャラクタの画像を画像表示装置5に表示する。例えば、ステップS501において、キャラクタ役物演出の種類として「第3キャラクタ」を決定した場合には、図14(C−2)に示すように、ボタン画像201とともに第3キャラクタ画像213を画像表示装置5に表示する。
なお、ステップS501において、キャラクタ役物演出が実行される場合(キャラクタ役物演出として「第3キャラクタ」から「第1キャラクタ」のいずれかが決定される場合)であるか否かによって、ボタン画像表示の決定割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、キャラクタ役物演出が実行される場合(キャラクタ役物演出として「第3キャラクタ」から「第1キャラクタ」のいずれかが決定される場合)には、キャラクタ役物演出が実行されない場合(キャラクタ役物演出として「実行なし」が決定される場合)よりもボタン画像が表示される(ボタン画像表示として「キャラクタなし」「キャラクタあり」のいずれかが決定される)割合が高くなるようにしてもよい。
また、ボタン画像表示として「キャラクタあり」が決定された場合には、キャラクタ役物演出の実行が確定するようにしてもよい。言い換えると、キャラクタ役物演出として「実行なし」が決定されたときには、ボタン画像表示として「キャラクタあり」が決定されない(決定割合が0である)ようにしてもよい。
ステップS502の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、大当り結果報知時画像表示決定処理を行う(ステップS503)。大当り結果報知時画像表示決定処理では、一例として、演出制御用CPU120は、大当り結果報知時に表示される画像を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された図11(C)に示す大当り結果報知時画像表示決定テーブルを選択してセットする。大当り結果報知時画像表示決定テーブルでは、例えば、大当り結果報知時にボタン画像またはコントローラ画像が表示されるか否か、あるいはそのいずれもが表示されないかを決定する。ボタン画像の表示及びキャラクタ画像の表示の選択は、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3−3であるか、スーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2−3であるかに応じて、大当り結果報知時画像表示決定用の乱数値と比較される数値が、「なし」「ボタン画像」「コントローラ画像」のいずれかの決定結果に、割り当てられていればよい。なお、「なし」は、ボタン画像及びコントローラ画像がいずれも表示されないパターンを示し、「ボタン画像」は、ボタン画像が表示されるパターンを示し、「コントローラ画像」は、コントローラ画像が表示されるパターンを示している。
演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出した大当り結果報知時画像表示決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、大当り結果報知時画像表示決定テーブルを参照することにより、大当り結果報知時に「なし」「ボタン画像」「コントローラ画像」のいずれであるかを決定すればよい。
図11(C)は、大当り結果報知時画像表示決定テーブルの構成例を示している。この大当り結果報知時画像表示決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3−3である場合、「なし」「ボタン画像」「コントローラ画像」のうち、「なし」の方が「ボタン画像」よりも選択される割合が低く、「ボタン画像」の方が「コントローラ画像」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「なし」<「ボタン画像」<「コントローラ画像」)。
また、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2−3である場合、「コントローラ」の方が「ボタン画像」よりも選択される割合が低く、「ボタン画像」の方が「なし」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「コントローラ画像」<「ボタン画像」<「なし」)。このため、大当り期待度は、「なし」よりも「ボタン画像」の方が高く、「ボタン画像」よりも「コントローラ画像」の方が高くなっている(大当り期待度:「なし」<「ボタン画像」<「コントローラ画像」)。
なお、ボタン画像やコントローラ画像を表示する際には、ボタン画像やコントローラ画像をはっきりと表示するが、ボタン画像やコントローラ画像が表示されるか否かを煽るような表示を行ってもよい。例えば、ボタン画像やコントローラ画像を淡く表示してボタン画像やコントローラ画像の表示を煽り、その後、ボタン画像やコントローラ画像をはっきり表示する場合と、ボタン画像やコントローラ画像を表示することなく消滅する場合とがあるようにしてもよい。あるいは、ボタン画像とコントローラ画像とを交互に淡く表示して、ボタン画像とコントローラ画像のどちらが表示されるか、あるいはどちらも表示されないかを煽るようにしてもよい。この場合、例えばボタン画像表示が「なし」であっても、ボタン画像やコントローラ画像を淡く表示する煽りを共通して行うようにしてもよい。
こうして、キャラクタ役物演出決定処理が済んだら、図9(A)に示すフローに戻り、ステップS402の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実行する(ステップS404)。予告演出決定処理では、キャラクタ役物演出決定処理以外の予告演出、例えばステップアップ予告演出、擬似連予告演出、群予告演出、背景予告演出、煽り予告演出等の実行を有無を決定する。
ステップS404の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS406)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターン、及びステップS402〜S405の処理で決定した各種演出等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS406の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS407)。そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS408)。このときには、例えばステップS406にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS408の処理に続き、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS409)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去すると共に、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS410)、可変表示開始設定処理を終了する。
次に、キャラクタ役物演出の演出態様について説明する。キャラクタ役物演出は、スーパーリーチ発展時及び大当り結果報知時に実行されることがある。そこで、まず、スーパーリーチ発展時におけるキャラクタ役物演出について説明する。
図12は、スーパーリーチ発展時におけるキャラクタ役物演出の流れを説明する図である。特図ゲームでは、図12(A)に示すように、画像表示装置5における飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される飾り図柄が可変表示を行う。このとき、第1キャラクタ役物61、第2キャラクタ役物62、及び第3キャラクタ役物63は、それぞれ図1に示す第1キャラクタ役物第1位置P11、第2キャラクタ役物第1位置P21、及び第3キャラクタ役物第1位置P31で静止している。
続いて、図12(B)に示すように、左飾り図柄表示エリア5L及び右飾り図柄表示エリア5Rに共通の図柄、ここでは「7」図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、画像表示装置5に「リーチ!」の装飾文字が表示され、その後、ノーマルリーチ演出が実行される。続いて、例えば図10に示すスーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS502)において、「キャラクタなし」を決定していた場合、図10に示すスーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS501)の決定の内容にかかわらず、図12(C−1)に示すように、画像表示装置5の中央にボタン画像201及び有効期間バー202が表示される。
また、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS502)において、「キャラクタあり」を決定していた場合、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS501)において、キャラクタ役物演出として例えば「第1キャラクタ」を決定していた場合には、図12(C−2)に示すように、画像表示装置5の中央にボタン画像201及び有効期間バー202が表示されるとともに、第1キャラクタ画像211が表示される。また、このときに有効期間バー202は緑色で表示される。
こうして、ボタン画像201が表示されることにより、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作が促進される。また、有効期間バー202が表示されることにより、演出制御基板12が図2に示すプッシュボタン31Bの操作を受け付ける操作有効期間が遊技者に報知される。また、ボタン画像201及び第1キャラクタ画像211が表示されることにより、第1キャラクタ役物61が動作する第1キャラクタ役物動作演出が実行されることを示唆し、大当り期待度が高くなっていることを遊技者に認識させ、大当りへの期待感を高めている。なお、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS502)において、「実行なし」を決定していた場合には、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS501)の決定の内容にかかわらず、ボタン画像201及び有効期間バー202の表示は行われない。
なお、図12(C−2)に示すように、ボタン画像201及び第1キャラクタ画像211を表示する際には、第1キャラクタ画像211がボタン画像201を持ってくる態様の表示を行っているが、他の態様の表示を行うようにしてもよい。例えば、ボタン画像201を表示すると同時に、第1キャラクタ画像211を単に表示するようにしてもよいし、ボタン画像201を表示し、有効期間が少し経過した後に第1キャラクタ画像211を表示するようにしてもよい。また、これらの表示の態様を複数設けておいて、種々の態様(パターン)で表示するようにしてもよい。
図12(C−1)または(C−2)に示す演出の後、操作有効期間内に演出制御基板12がプッシュボタン31Bの操作を受け付け、または操作有効期間が経過したときにおいて、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS501)で「実行なし」を決定していた場合には、図13(D−1)に示すように、ボタン画像201及び有効期間バー202、さらには図12(C−2)の後であれば第1キャラクタ画像211が消滅する画像が画像表示装置5から消去されて、消去画像221が表示される。また、第1キャラクタ役物61、第2キャラクタ役物62、及び第3キャラクタ役物63は停止したままとなっている。
続いて、図13(E−1)に示すように、画像表示装置5の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。その後、図13(F)に示すように、画像表示装置5では、スーパーリーチ演出が実行される。
また、図12(C−1)または(C−2)に示す演出の後、操作有効期間内に演出制御基板12がプッシュボタン31Bの操作を受け付け、または操作有効期間が経過したときにおいて、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS501)で「第1キャラクタ」を決定していた場合には、図13(D−2)に示すように、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第1位置P11から第1キャラクタ役物第2位置P12に移動する第1キャラクタ役物動作演出を実行する。また、画像表示装置5においては、ボタン画像201及び有効期間バー202が消去され、さらには、図13(D−2)の表示の前に図12(C−2)が表示されたのであれば、第1キャラクタ画像211が消去されるとともに、第1キャラクタ役物第2位置P12の背後において、第1キャラクタ役物61を際立たせる効果画像222が表示される。効果画像222は、第1キャラクタ役物61に対応し、第1キャラクタ役物61の背後に表示されることにより、第1キャラクタ役物61を際立たせている。
続いて、図13(E−2)に示すように、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第2位置P12から第1キャラクタ役物第1位置P11に移動する動作が行われる。また、画像表示装置5の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。「スーパーリーチ!」の装飾文字は、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第1位置P11に移動(退避)した後に表示を開始するようにしてもよいし、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第1位置P11に移動している最中に表示を開始してもよい。あるいは、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第2位置P12にとどまっているときに「スーパーリーチ!」の装飾文字の表示を完了させ、その後に第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第1位置P11に移動するようにしてもよい。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。その後、図13(F)に示すように、画像表示装置5では、スーパーリーチ演出が実行される。
また、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS501)で「第1キャラクタ」を決定し、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS502)で「実行なし」を決定する場合がある。この場合、画像表示装置5には、図12(B)に示すノーマルリーチ状態となる画像が表示される。続いて、画像表示装置5には、ボタン画像201やコントローラ画像203が表示されることなく、図13(D−2)に示すように、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第1位置P11から第1キャラクタ役物第2位置P12に移動する第1キャラクタ役物動作演出を実行する。それから、図13(E−2)に示すように、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第2位置P12から第1キャラクタ役物第1位置P11に移動する動作が行われる。また、画像表示装置5の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。
また、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS502)において、「キャラクタあり」を決定し、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS501)において「第2キャラクタ」を決定していた場合には、以下のようになる。まず、図12(B)に示すように、画像表示装置5の左飾り図柄表示エリア5L及び右飾り図柄表示エリア5Rに「7」図柄が停止表示されて飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、「リーチ!」の装飾文字が表示され、ノーマルリーチ演出が実行される。続いて、図14(C−3)に示すように、画像表示装置5の中央にボタン画像201及び有効期間バー202が表示されるとともに、第2キャラクタ画像212が表示される。また、このときに有効期間バー202は赤色で表示される。ここで第2キャラクタ画像212表示されるボタン画像201の大きさは、図12(C−2)に示すように、第1キャラクタ画像211とともに表示されるボタン画像201の大きさと同じである。
このように、第2キャラクタ画像212が表示されることにより、第2キャラクタ役物62が動作する第2キャラクタ役物動作演出が実行されることを示唆し、大当り期待度が高くなっていることを遊技者に認識させ、大当りへの期待感を高めている。なお、第2キャラクタ役物動作演出が実行されたときの大当り期待度は、第1キャラクタ役物動作演出が実行されたときの大当り期待度よりも低くなっている。このため、大当りへの期待感は、図14(C−3)に示すように、第2キャラクタ画像212が表示される場合よりも、図12(C−2)に示すように、第1キャラクタ画像211が表示される場合の方が高くなる。
なお、図14(C−3)(C−4)に示すように、ボタン画像201及び第2キャラクタ画像212、第3キャラクタ画像213を表示する際には、第2キャラクタ画像212または第3キャラクタ画像213がボタン画像201を持ってくる態様の表示を行っているが、他の態様の表示を行うようにしてもよい。例えば、ボタン画像201を表示すると同時に、第2キャラクタ画像212または第3キャラクタ画像213を単に表示するようにしてもよいし、ボタン画像201を表示し、有効期間が少し経過した後に第2キャラクタ画像212または第3キャラクタ画像213を表示するようにしてもよい。また、これらの表示の態様を複数設けておいて、種々の態様(パターン)で表示するようにしてもよい。
また、図12(C−2)、図14(C−3)(C−4)に示すように、第1キャラクタ画像211〜第3キャラクタ画像213は、ボタン画像201に並んで表示されているが、他の態様で表示されてもよい。例えば、ボタン画像の上に第1キャラクタ画像〜第3キャラクタ画像のいずれかが描かれた態様としてもよいし、ボタン画像自体が第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63のいずれかを模した画像となるようにしてもよい。
それから、図14(D−3)に示すように、第2キャラクタ役物62が、図1に示す第2キャラクタ役物第1位置P21から第2キャラクタ役物第2位置P22に移動する第2キャラクタ役物動作演出を実行する。また、画像表示装置5においては、ボタン画像201及び有効期間バー、さらには第2キャラクタ画像212が消去されるとともに、第2キャラクタ役物第2位置P22の背後において、第2キャラクタ役物62を際立たせる効果画像222が表示される。効果画像222は、第2キャラクタ役物62に対応し、第2キャラクタ役物62の背後に表示されることにより、第2キャラクタ役物62を際立たせている。
そして、図14(E−3)に示すように、第2キャラクタ役物62が第2キャラクタ役物第2位置P22から第2キャラクタ役物第1位置P21に移動する動作が行われる。また、画像表示装置5の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。その後、図13(F)に示すように、画像表示装置5では、スーパーリーチ演出が実行される。
また、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS502)において、「キャラクタあり」を決定し、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS501)において「第3キャラクタ」を決定していた場合には、以下のようになる。まず、図12(B)に示すように、画像表示装置5の左飾り図柄表示エリア5L及び右飾り図柄表示エリア5Rに「7」図柄が停止表示されて飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、「リーチ!」の装飾文字が表示され、ノーマルリーチ演出が実行される。続いて、図14(C−4)に示すように、画像表示装置5の中央にボタン画像201及び有効期間バー202が表示されるとともに、第3キャラクタ画像213が表示される。また、このときに有効期間バー202は緑色で表示される。ここで第3キャラクタ画像213とともに表示されるボタン画像201の大きさは、図12(C−2)に示すように、第1キャラクタ画像211とともに表示されるボタン画像201の大きさと同じである。
このように、第3キャラクタ画像213が表示されることにより、第3キャラクタ役物63が動作する第3キャラクタ役物動作演出が実行されることを示唆し、大当り期待度が高くなっていることを遊技者に認識させ、大当りへの期待感を高めている。なお、第3キャラクタ役物動作演出が実行されたときの大当り期待度は、第2キャラクタ役物動作演出が実行されたときの大当り期待度よりも低くなっている。このため、大当りへの期待感は、図14(C−4)に示すように、第3キャラクタ画像213が表示される場合よりも、図14(C−3)に示すように、第2キャラクタ画像212が表示される場合の方が高くなる。さらに、大当りへの期待感は、図14(C−4)に示すように、第3キャラクタ画像213が表示される場合よりも、図12(C−2)に示すように、第1キャラクタ画像211が表示される場合の方が高くなる。
それから、図14(D−4)に示すように、第3キャラクタ役物63が、図1に示す第3キャラクタ役物第1位置P31から第3キャラクタ役物第2位置P32に移動する第3キャラクタ役物動作演出を実行する。また、画像表示装置5においては、ボタン画像201及び有効期間バー、さらには第3キャラクタ画像213が消去されるとともに、第3キャラクタ役物第2位置P32の背後において、第3キャラクタ役物63を際立たせる効果画像222が表示される。効果画像222は、第3キャラクタ役物63に対応し、第3キャラクタ役物63の背後に表示されることにより、第3キャラクタ役物63を際立たせている。
なお、図13(D−2)、図14(D−3)(D−4)に示すように、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63の背後に表示される効果画像222は、共通の画像としているが、異なる画像としてもよい。例えば、効果画像として、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63に対応する各キャラクタの画像を表示してもよいし、それぞれのキャラクタに対応付けたアイテムの画像などを表示してもよい。
そして、図14(E−4)に示すように、第3キャラクタ役物63が第3キャラクタ役物第2位置P32から第3キャラクタ役物第1位置P31に移動する動作が行われる。また、画像表示装置5の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。その後、図13(F)に示すように、画像表示装置5では、スーパーリーチ演出が実行される。
続いて、大当り結果報知時におけるキャラクタ役物演出について説明する。図15及び図16は、いずれも大当り結果報知時のキャラクタ役物演出の流れを説明する図である。スーパーリーチ演出が進行し、終盤に入ると、図15(A)に示すように、画像表示装置5には、「勝負!」の装飾文字が表示される。
続いて、例えば図10に示す大当り結果報知時画像表示決定処理(ステップS503)において、「ボタン画像」を決定していた場合、図15(B−1)に示すように、画像表示装置5の中央にボタン画像201及び有効期間バー202が表示される。なお、大当り結果報知時画像表示決定処理(ステップS503)において、「コントローラ画像」を決定していた場合には、図15(B−2)に示すように、画像表示装置5の中央にコントローラ画像203及び有効期間バー202が表示される。
また、図15(B−1)に示す演出の後、操作有効期間内に演出制御基板12がプッシュボタン31Bの操作を受け付け、または操作有効期間が経過したときには、演出制御用CPU120は、図15(C)に示すように、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第1位置P11から第1キャラクタ役物第2位置P12に移動する第1キャラクタ役物動作演出を行わせる。演出制御用CPU120は、この動作と同時に、第2キャラクタ役物62及び第3キャラクタ役物63が第2キャラクタ役物第1位置P21及び第3キャラクタ役物第1位置P31からそれぞれ第2キャラクタ役物第2位置P22及び第3キャラクタ役物第2位置P32に移動する第2キャラクタ役物動作演出及び第3キャラクタ役物動作演出を行わせる。また、画像表示装置5においては、ボタン画像201及び有効期間バー202が消去されるとともに、第1キャラクタ役物第2位置P12〜第3キャラクタ役物第2位置P32の背後において、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63を際立たせる効果画像222が表示される。
第1キャラクタ役物動作演出、第2キャラクタ役物動作演出、及び第3キャラクタ役物動作演出が実行された後、第1キャラクタ役物第2位置P12、第2キャラクタ役物第2位置P22、及び第3キャラクタ役物第2位置P32において、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63がそれぞれ回転(自転)する第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出が実行される。このように、第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出が実行されることにより、大当りへの期待感がさらに高められる。
続いて、図15(D−1)及び図16(D−2)に示す演出のいずれかの演出が実行される。なお、図16(A)〜(C)では、図15(A)〜(C)と同様の工程を示している。図15(D−1)及び図16(D−2)では、いずれも第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63が回転を停止して第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出が終了した後、第1キャラクタ役物61が第1キャラクタ役物第2位置P12から第1キャラクタ役物第1位置P11に移動する第1キャラクタ役物動作演出が実行される。さらには、第2キャラクタ役物62及び第3キャラクタ役物63がそれぞれ第2キャラクタ役物第2位置P22及び第3キャラクタ役物第2位置P32から第2キャラクタ役物第1位置P21及び第3キャラクタ役物第1位置P31に移動する第2キャラクタ役物動作演出及び第3キャラクタ役物動作演出が実行される。
それから、例えば図10に示す大当り結果報知時画像表示決定処理(ステップS503)において、変動パターンPA3−3に基づく決定をしていた場合には、図15(D−1)に示すように、第1キャラクタ画像211とともに、「WIN」の装飾文字を表示する。その後、図15(E−1)に示すように、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに同一の飾り図柄である「7」が揃う大当り組み合わせが停止表示される。こうして大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が画像表示装置5に導出表示される。
また、例えば図10に示す大当り結果報知時画像表示決定処理(ステップS503)において、変動パターンPA2−3に基づく決定をしていた場合には、図16(D−2)に示すように、敵キャラクタ画像224とともに、「LOSE」の装飾文字表示する。その後、図16(E−2)に示すように、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにそれぞれ「7」「6」「7」の異なる飾り図柄が揃って停止表示される。こうして、大当り組み合わせ以外の組み合わせであるはずれ図柄組み合わせとなる確定飾り図柄が画像表示装置5に導出表示される。
なお、可変表示結果が「大当り」となる場合には、図15(C)、図16(C)に示すように、第1〜第3キャラクタ役物動作演出が実行され、図15(D−1)に示すように、第1キャラクタ画像211とともに、「WIN」の装飾文字が表示されるようにし、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、第1〜第3キャラクタ役物動作演出を行わないようにしてもよい。可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63が動かなかったり、図15(C)、図16(C)に示す第1〜第3キャラクタ役物動作演出に代えて、ハズレ専用の演出を行ったりしてもよい。ここでのハズレ専用の演出としては、操作有効期間内に演出制御基板12がプッシュボタン31Bの操作を受け付け、または操作有効期間が経過したときに、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63がそれぞれ第1キャラクタ役物第1位置P11〜第3キャラクタ役物第1位置P31においてわずかに動くが、第1キャラクタ役物第2位置P12〜第3キャラクタ役物第2位置P32までは移動しない動作を行うようにしてもよい。
また、図15(D−1)に示す「WIN!」の装飾文字を含む画像や図16(D−2)に示す「LOSE!」の装飾文字を含む画像は、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63がそれぞれ第1キャラクタ役物第1位置P11〜第3キャラクタ役物第1位置P31に移動(退避)した後に表示を開始するようにしてもよいし、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63がそれぞれ第1キャラクタ役物第1位置P11〜第3キャラクタ役物第1位置P31に移動している最中に表示を開始してもよい。あるいは、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63がそれぞれ第1キャラクタ役物第2位置P12〜第3キャラクタ役物第2位置P32にとどまっているときに「WIN!」または「LOSE!」を含む画像の表示を完了させ、その後に第1キャラクタ役物第1位置P11〜第3キャラクタ役物第1位置P31に移動するようにしてもよい。
以上説明したように、上記実施の形態のパチンコ遊技機1によれば、第1キャラクタ役物61を動作させる第1キャラクタ役物動作演出と、第1キャラクタ役物動作演出とは異なり、第2キャラクタ役物62を動作させる第2キャラクタ役物動作演出を実行可能である。また、図12(C−2)に示すように、第1キャラクタ役物動作演出を示唆する第1キャラクタ画像211が表示される演出と、図14(C−3)に示すように、第2キャラクタ役物動作演出を示唆する第2キャラクタ画像212が表示される演出が実行可能とされている。このため、特定の演出が行われることに対する示唆が実行されるので、演出の実行に対する期待感を大きくでき、興趣の向上を図ることができる。
また、上記のパチンコ遊技機1では、第1キャラクタ役物61を動作させる第1キャラクタ役物動作演出及び第2キャラクタ役物62を動作させる第2キャラクタ役物動作演出に加えて、第3キャラクタ役物63を動作させる第3キャラクタ役物動作演出が実行可能とされている。さらには、図14(C−4)に示すように、第3キャラクタ役物動作演出を示唆する第3キャラクタ画像213が表示される演出が実行可能とされている。このため、演出の多様化を図るととに、多様化された演出、ここでは第3キャラクタ役物動作演出についても、演出が行われることに対する示唆が実行されるので、演出の実行に対する期待感を大きくでき、興趣の向上を図ることができる。
また、上記のパチンコ遊技機1では、第1キャラクタ役物61は、第1キャラクタ役物動作演出と、第1キャラクタ役物動作演出とは異なる第1キャラクタ役物回転演出が実行可能とされている。さらに、第1キャラクタ役物動作演出が実行される際には、第1キャラクタ画像211を実行可能とされている。このため、第1キャラクタ画像211が表示されることにより、第1キャラクタ役物動作演出に対する期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。さらに、第1キャラクタ画像211が表示されたときには、第1キャラクタ役物動作演出及び第1キャラクタ役物回転演出も実行可能とされている。このため、第1キャラクタ画像211が表示された際には、第1キャラクタ役物動作演出の実行に対する期待感に加えて、第1キャラクタ役物回転演出の実行に対する期待感を与えることができる。したがって、さらに興趣の向上を図ることができる。
また、上記のパチンコ遊技機1では、プッシュセンサ35Bやコントローラセンサユニット35Aでは、遊技者のプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aに対する操作を検出可能であり、ボタン画像201またはコントローラ画像203の表示は、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を遊技者に促進する表示である。このため、遊技者に対して、操作する操作手段を教示できるので、興趣の向上に寄与することができる。なお、上記のパチンコ遊技機1における図15(B−1)、(C−1)では、ボタン画像201またはコントローラ画像203は、第1キャラクタ画像211や第2キャラクタ画像212などを伴うことなく表示されているが、第1キャラクタ画像211や第2キャラクタ画像212などを伴って表示されてもよい。また、大当り結果報知時以外のタイミング、例えば、スーパーリーチ発展時などにコントローラ画像203を表示するようにしてもよい。また、表示された画像に対応する操作手段が操作された場合に、検出手段が操作を検出するようにしてもよいし、表示された画像に対応する操作手段以外の操作手段が操作された場合にも検出手段が操作を検出するようにしてもよい。例えば、ボタン画像201が表示された場合に、プッシュセンサ35Bがプッシュボタン31Bの操作を検出するが、コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aの操作を検出しなくてもよいし、ボタン画像201が表示された場合にプッシュセンサ35Bがプッシュボタン31Bの操作を検出し、コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aの操作を検出するようにしてもよい。
また、上記のパチンコ遊技機1では、第1キャラクタ役物動作演出が実行されるときには、その前に、第2キャラクタ画像212や第3キャラクタ画像213を表示しない。このため、各キャラクタ役物動作演出と各キャラクタ画像とが一対一の対応関係となり、実行される演出にまぎれが生じにくいので、遊技者に大きな違和感を与えることなく演出が実行されるので、遊技者集中して演出を楽しませることができる。したがって、興趣の向上を図ることができる。
また、上記のパチンコ遊技機1では、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を演出制御基板12が受け付ける操作有効起案を示す有効期間バー202が表示されるとともに、有効期間バー202は、第1キャラクタ画像211とともに表示されるときと、第2キャラクタ画像212が表示されるときとで異なっている。具体的に、有効期間バー202は、第1キャラクタ画像211とともに表示されるときには緑色で表示され、第2キャラクタ画像212とともに表示されるときには赤色で表示される。このため、有効期間バー202にも着目させることができるので、興趣向上を図ることができる。
また、上記のパチンコ遊技機1では、第1キャラクタ〜第3キャラクタの複数のキャラクタのうちの第1キャラクタに関連する第1キャラクタ役物動作演出と、第2キャラクタに関連する第2キャラクタ役物動作演出とを実行可能である。さらに、第1キャラクタ役物動作演出が実行される際には、第1キャラクタに関連する第1キャラクタ画像211を表示し、第2キャラクタ役物動作演出が実行される際には、第2キャラクタに関連する第2キャラクタ画像212を表示している。このため、複数のキャラクタを用いた演出が実行できるので、興趣の向上を図ることができる。なお、上記のパチンコ遊技機1では、第1キャラクタ〜第3キャラクタの3つのキャラクタを用いているが、第4キャラクタや第5キャラクタなどを設け、4つ以上のキャラクタを用いるようにしてもよい。
また、上記のパチンコ遊技機1では、図12(B)に示すノーマルリーチ状態となる画像が画像表示装置5に表示され、続いて、ボタン画像201やコントローラ画像203が表示されなくても、図13(D−2)に示すように、第1キャラクタ役物61を動作させる第1キャラクタ役物動作演出を実行することがある。このため、ボタン画像201やコントローラ画像203が表示されなくても、キャラクタ役物動作演出に対する期待感を持続させることができる。したがって、遊技演出の興趣向上を図ることができる。
なお、例えば、第1キャラクタ役物動作演出〜第3キャラクタ役物演出が実行された場合の大当り期待度は、以下の順で高くなるようにすればよい(大当り期待度:1.>2.>3.>4.>5.>6.)。
1.キャラクタ画像及びボタン画像が表示された後の第1キャラクタ役物動作演出
2.ボタン画像のみが表示された後の第1キャラクタ役物動作演出
3.キャラクタ画像及びボタン画像が表示された後の第2キャラクタ役物動作演出
4.ボタン画像のみが表示された後の第2キャラクタ役物動作演出
5.キャラクタ画像及びボタン画像が表示された後の第3キャラクタ役物動作演出
6.ボタン画像のみが表示された後の第3キャラクタ役物動作演出
また、上記の例では、第3キャラクタ役物動作演出が実行される場合には、第1キャラクタ役物演出や第2キャラクタ役物演出が実行される場合よりも大当り期待度が低いので、遊技者の注目が低くなる懸念がある。そこで、第3キャラクタ画像が表示されたときには、第3キャラクタ役物動作演出では、第1キャラクタ役物動作演出や第2キャラクタ役物動作演出と異なる演出が実行されるようにしてもよい。あるいは、第3キャラクタ画像が表示されたときには、その後のボタン操作により、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63の全てが動作するキャラクタ役物演出が実行されるようにしてもよい。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記のパチンコ遊技機1では、スーパーリーチ発展時または大当り結果報知時において、ボタン画像201及びコントローラ画像203がともに表示されることはないが、スーパーリーチ発展時または大当り結果報知時において、ボタン画像201及びコントローラ画像203の両方が時間をずらして表示されることがあるようにしてもよい。例えば、演出制御基板12がスティックコントローラ31Aの操作を受け付ける場合において、スティックコントローラ31Aの操作の受付を行う前の非有効期間中にボタン画像201を表示し、その後、有効期間が開始されたときにコントローラ画像203を表示するようにしてもよい。このとき、ボタン画像201が表示された後、ボタン画像201をコントローラ画像203を変化させるようにしてもよい。
また、ボタン画像201をコントローラ画像203に変化させる場合には、ボタン画像201が表示されている間は有効期間バー202を表示することなく、コントローラ画像203が表示された後に有効期間バー202を表示するようにしてもよい。また、非有効期間中にボタン画像201を表示する際には、非有効期間中の専用の表示として、ボタン画像201が表示されているものの、非有効期間を表す画像を表示するようにしてもよい。例えば、ボタン画像201の上に規制線を表示して、プッシュボタンの操作が有効でない旨を表すようにしてもよい。
また、演出制御基板12は、非有効期間の後にプッシュボタン31Bとスティックコントローラ31Aのいずれかの操作を受け付けるようにしてもよい。この場合、非有効期間中にボタン画像201を表示した後、有効期間となったときに、プッシュボタン31Bの操作を受け付ける場合には、ボタン画像201の表示を継続し、スティックコントローラ31Aの操作を受け付ける場合には、ボタン画像201をコントローラ画像203の変化させて表示するようにしてもよい。この場合、プッシュボタン31Bの操作が受け付けられる状態から、スティックコントローラ31Aの操作が受け付けられる状態に移行する可能性があるので、大当り期待度が高められる期待感を遊技者に持続させることができる。したがって、興趣の向上を図ることができる。
また、ボタン画像201をコントローラ画像203に変化させる過程ではボタン画像201に作用する作用演出を行い、ボタン画像201やコントローラ画像203を段階的に変化させるようにしてもよい。例えば、第1段階としてボタン画像201の色が白から赤に変化し(「ボタン(白)」→「ボタン(赤)」)、第2段階としてボタン画像201が大型に変化し(「ボタン(赤)」→「ボタン(大)」)、第3段階でコントローラ画像203に変化する(「ボタン(赤)」→「コントローラ」)ようにしてもよい。あるいは、第3段階までは同様の変化を行い、第3段階でボタン画像が小型のコントローラ画像203に変化し(「ボタン(赤)」→「コントローラ(小)」)、続く第4段階でコントローラ画像203が通常の大きさに変化する(「コントローラ(小)」→「コントローラ」)ようにしてもよい。このような段階的な変化がボタン画像201において行われたり、コントローラ画像203において行われたり、ボタン画像201とコントローラ画像203とにおいて行われたりしてもよい。また、作用演出を行うにあたり、ボタン画像201がコントローラ画像203に変化するパターンと、ボタン画像201を段階的に変化させる過程でコントローラ画像203までは変化せず、ボタン画像201に戻るパターンとが実行可能であるようにしてもよい。あるいは、ボタン画像201とコントローラ画像203とを淡く交互に表示して、コントローラ画像203への変化を煽るようにしてもよい。また、ボタン画像201から変化した後のコントローラ画像203において段階的な変化が行われる場合には、最終的な形態のコントローラ画像203に変化する前の段階、例えば上記の「コントローラ(小)」の段階では、コントローラ画像203に変化せず、ボタン画像201に戻ってしまう変化態様があるようにしてもよいし、「コントローラ(小)」の段階まで進んだら、「コントローラ」の段階まで進むようにしてもよい。この場合、ボタン画像201のコントローラ画像203への変化に興趣を持たせることができる。
(変形例2)また、上記の実施の形態においては、キャラクタ役物演出において、キャラクタ役物は、キャラクタ役物第1位置とキャラクタ役物第2位置の間で動作可能とされているが、キャラクタ役物第3位置以上の動作位置を設定し、3か所以上の間で移動可能とされていてもよい。また、キャラクタ役物演出として、キャラクタ役物動作演出及びキャラクタ役物回転演出のみが設定されているが、その他の態様の演出が設けられていてもよい。例えば、キャラクタ役物が傾動、揺動、拡大、変形などする演出が設けられていてもよい。また、複数のキャラクタが一体化して、異なるキャラクタを形成するようにしてもよい。また、特定演出は、キャラクタ以外のモチーフを用いてもよい。例えば、文字が記入されたプレートや岩などを模したギミックなどを用いた演出でもよい。また、キャラクタ役物回転演出は、キャラクタ役物第2位置で実行されているが、キャラクタ役物第2位置以外の位置、例えばキャラクタ役物第1位置で実行されてもよい。
(変形例3)また、上記の実施の形態においては、特図ゲームで大当りとなる際に実行されるいわゆる大当り確定演出が設けられておらず、いずれのキャラクタ演出が実行されたとしても特図ゲームの結果がはずれとなる可能性があるが、いわゆる大当り確定演出を設けてもよい。例えば、第1キャラクタ役物回転演出が大当り確定演出であり、第1キャラクタ役物回転演出が実行された特図ゲームでは、常に大当りとなるようにしてもよい。また、所定の条件が揃ったときに大当り確定演出となるようにしてもよい。例えば、スーパーリーチ発展時において、第1キャラクタ画像211が表示された後に第1キャラクタ役物動作演出が実行されたときに大当り確定演出となるようにしてもよい。
(変形例4)また、上記の実施の形態においては、キャラクタ役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展することがあるが、スーパーリーチに発展する場合には、常にキャラクタ役物演出が実行されるようにしてもよい。また、スーパーリーチに発展する場合には、原則的にキャラクタ役物演出が実行されるが、キャラクタ役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展する演出が実行された場合には、特図ゲームで大当りとなり、キャラクタ役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展する演出が大当り確定演出であるようにしてもよい。また、ノーマルリーチの終了時(スーパーリーチ発展時)にキャラクタ役物演出が実行されると、必ずスーパーリーチに発展するが、ノーマルリーチの終了時にキャラクタ役物演出が実行されてもスーパーリーチに移行しないようにしてもよい。このとき、キャラクタ役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展した場合には、キャラクタ役物演出が実行されてスーパーリーチに発展した場合よりも大当り期待度が高くなるようにしてもよいし、低くなるようにしてもよい。また、スーパーリーチ発展時におけるキャラクタ役物演出において、同じキャラクタ役物演出では、大当り時(変動パターンPA3−3時)時の決定割合が高いほどハズレ時(変動パターンPA2−3時)の決定割合が低くされているが、他の態様でもよい。例えば、大当り時(変動パターンPA3−3時)時の決定割合が高いほどハズレ時(変動パターンPA2−3時)の決定割合が高くしてもよいし、大当り時(変動パターンPA3−3時)時の決定割合によらずハズレ時(変動パターンPA2−3時)の決定割合が一定であってもよい。
(変形例5)また、上記の実施の形態においては、スーパーリーチ発展時及び大当り結果報知時において、ボタン画像201が表示されてプッシュボタン31Bの操作が受け付けられる割合は、キャラクタ役物演出の種類によらず一定であるが、キャラクタ役物演出の種類に応じて異なるようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ役物動作演出が実行されるときには、第2キャラクタ役物動作演出が実行されるときよりもボタン画像201の表示及びプッシュボタン31Bの操作の受付が行われる割合が高くなるようにしてもよい。コントローラ画像203及びスティックコントローラ31Aの操作の受付についても同様に、キャラクタ役物演出の種類に応じて異なるようにしてもよい。
(変形例6)また、上記の実施の形態においては、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像と、実行されるキャラクタ役物演出とでは、キャラクタが一致するものであるが、キャラクタが不一致であるものでもよい。例えば、第1キャラクタ役物動作演出等の第1キャラクタ役物61が動作する演出が実行される前に、第2キャラクタ画像212や第3キャラクタ画像213が表示されるようにしてもよい。この場合、遊技者に驚きを与えることができ、第1キャラクタ画像211が表示された場合とは趣の異なる興趣の向上を図ることができる。また、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像と、実行されるキャラクタ役物演出とでキャラクタが不一致である場合は、キャラクタが一致する場合よりも大当り期待度がたかくなるようにしてもよいし、低くなるようにしてもよい。また、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像と、実行されるキャラクタ役物演出とにおけるキャラクタの関係によっては、大当り確定演出となるようにしてもよい。例えば、第3キャラクタ画像が表示された後に第2キャラクタ役物動作演出が実行される演出が大当り確定演出であってもよい。
(変形例7)また、上記の実施の形態においては、ボタン画像201やコントローラ画像203の表示態様は一定であるが、ボタン画像201やコントローラ画像203が異なる態様で表示可能とされていてもよい。例えば、ボタン画像として、図12等に示す通常のボタン画像201よりも巨大なボタン画像や、「CHANCE」とは異なる文字、例えば「当」が表示されるようにしてもよい。このようなボタン画像が表示されることにより、大当り期待度が変わり、例えば高くなるようにしてもよい。
(変形例8)また、ボタン画像201をコントローラ画像203が表示される際に、音声を発したり説明用の文字などを表示したりしてもよい。例えば、ボタン画像201を表示した際に「押せ」「ボタンを押してね」などのプッシュボタン31Bの操作を促す音声を発してもよい。この場合、例えば、第1キャラクタ画像211や第2キャラクタ画像212が表示されているときには、第1キャラクタや第2キャラクタの音声を発するようにしてもよい。また、異なるキャラクタの音声やその他の音声を発生するようにしてもよい。また、音声の有無によって大当り期待度が異なるようにしてもよく、例えば、音声があった方が音声がない場合よりも大当り期待度がたかくなるようにしてもよい。
(変形例9)また、上記の実施の形態においては、ボタン画像201が表示された場合でもキャラクタ役物演出が実行されない場合があるが、ボタン画像201やコントローラ画像203が表示された場合には、必ずキャラクタ役物演出が実行されるようにしてもよい。また、ボタン画像201やコントローラ画像203が表示されない場合でもキャラクタ役物演出が実行されることがあるが、ボタン画像201やコントローラ画像203が表示されない場合には、キャラクタ役物演出は実行されないようにしてもよい。
(変形例10)また、上記の実施の形態においては、ノーマルリーチの終了時(スーパーリーチ発展時)にボタン画像201が表示された場合には、その後必ずスーパーリーチに発展するが、ノーマルリーチの終了時にボタン画像201が表示されてもスーパーリーチに発展しないようにしてもよい。あるいは、ノーマルリーチの終了時にボタン画像201とキャラクタ画像が表示された場合には必ずスーパーリーチに発展するが、ボタン画像201のみではスーパーリーチに発展しないことがあるようにしてもよい。また、ボタン画像201が表示されることなくキャラクタ役物演出が実行された場合には、ボタン画像201が表示されてキャラクタ役物演出が実行された場合よりも大当り期待度が高くなっていてもよいし、低くなっていてもよい。また、キャラクタ役物演出が実行されない場合には、必ずキャラクタ画像を伴わないボタン画像201が表示されるようにしてもよい。例えば、キャラクタ役物演出への発展以外のボタン操作演出が行われる場合には、キャラクタ画像を伴わないボタン画像201が表示されたり、プッシュボタン31Bの操作で役物演出が実行されないいわゆるガセ演出を行うことが可能であり、このガセ演出が実行される場合には、必ずキャラクタ画像を伴わないボタン画像201が表示されたりするようにしてもよい。
(変形例11)また、上記の実施の形態においては、キャラクタ画像が表示された場合でもキャラクタ役物演出が実行されない場合があるが、キャラクタ画像が表示された場合には、キャラクタ役物演出が必ず実行されるようにしてもよい。また、スーパーリーチ発展時には、ボタン画像201が表示される可能性があるが、コントローラ画像が表示されてスティックコントローラの操作が受け付けられるようにしてもよい。また、キャラクタ役物回転演出は、大当り結果報知時にのみ実行されるが、スーパーリーチ発展時に実行されてもよい。また、キャラクタ役物回転演出は、第1キャラクタ役物61〜第3キャラクタ役物63の全てで実行されるが、その一部のみが実行されるようにしてもよい。また、キャラクタ役物演出が実行されるキャラクタ役物の数や種類によって大当り期待度が変動するようにしてもよい。
(変形例12)また、上記の実施の形態においては、キャラクタ画像として、第1キャラクタ〜第3キャラクタのそれぞれについて、1通りの第1キャラクタ画像211〜第3キャラクタ画像213が設けられているが、各キャラクタの一部または全部について、複数とおりのキャラクタ画像が設けられていてもよい。この場合、表示されるキャラクタ画像によって大当り期待度が異なったり、キャラクタ役物演出の実行割合が異なったりするようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像として、第1キャラクタ画像Aと第1キャラクタ画像Bが設けられている場合、第1キャラクタ画像Aが表示されたときには、第1キャラクタ画像Bが表示されたときよりも大当り期待度が高くなるようにしてもよい。あるいは、第1キャラクタ画像Aが表示されたときには、第1キャラクタ画像Bが表示されたときよりもキャラクタ役物演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。あるいは、大当り期待度が異なる複数のキャラクタ役物演出が設けられている場合に、第1キャラクタ画像Aが表示されたときには、第1キャラクタ画像Bが表示されたときよりも大当り期待度が高いキャラクタ役物演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。さらには、第1キャラクタ画像Aが表示されたときにのみ実行可能で第1キャラクタ画像Bが表示されたときには実行されない、特に大当り期待度が高いキャラクタ役物演出が設けられているようにしてもよい。
(変形例13)また、上記の実施の形態においては、大当り結果報知時にコントローラ画像203を表示する際には、キャラクタ画像を表示していないが、コントローラ画像203とともにキャラクタ画像を表示するようにしてもよい。また、キャラクタ画像を表示する際には、第1キャラクタ画像211〜第3キャラクタ画像213のいずれかを表示するようにしているが、第1キャラクタ画像211〜第3キャラクタ画像213のうちの複数のキャラクタ画像を表示するようにしてもよい。
(変形例14)また、ボタン画像201またはコントローラ画像203を表示する際に、キャラクタ画像を表示する場合、表示されるキャラクタ画像の種類によって大当り期待度を変化させてもよい。また、キャラクタ画像とボタン画像201またはコントローラ画像203との組み合わせによって大当り期待度を変化させてもよい。例えば、第2キャラクタ画像212とボタン画像201が表示された場合には、第2キャラクタ画像212とコントローラ画像203が表示された場合よりも大当り期待度が低いが、第3キャラクタ画像213とボタン画像201が表示された場合には、第3キャラクタ画像213とコントローラ画像203が表示された場合よりも大当り期待度が高くなるようにしてもよい。
(変形例15)また、上記の実施の形態においては、同時に表示されるキャラクタ画像の種類によって有効期間バー202を異なる態様で表示しているが、同様の態様で表示するようにしてもよい。また、一部のキャラクタ画像同士では同様の態様であるが、その他のキャラクタ画像同士の間では異なる態様となるようにしてもよい。また、有効期間バーの異なる表示態様としては、色を変える以外の態様でもよい。例えば、有効期間バーに異なる模様を付したり、有効期間バーを表示する大きさを変えたりしてもよい。具体的には、第1キャラクタ画像211とともに表示される有効期間バー202は花柄であるのに対して、第2キャラクタ画像212とともに表示される有効期間バー202は格子柄であったり、第1キャラクタ画像211とともに表示される有効期間バー202は、第2キャラクタ画像212とともに表示される有効期間バー202よりも大きかったりしてもよい。さらには、表示位置を異なる位置となるようにしてもよいし、表示の方向を変えたりしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像211とともに表示される有効期間バー202は画像表示装置5の下方に表示されるのに対して、第2キャラクタ画像212とともに表示される有効期間バー202は画像表示装置5の上方に表示されるようにしたり、第1キャラクタ画像211とともに表示される有効期間バー202は縦向きに表示されるのに対して、第2キャラクタ画像212とともに表示される有効期間バー202は横向きに表示されるようにしたりしてもよい。あるいは、これらを組み合わせるようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像211とともに表示される有効期間バー202は格子柄であり、かつ縦向きに表示されるのに対して、第2キャラクタ画像212とともに表示される有効期間バー202は花柄であり、かつ横向きに表示されるようにしたりしてもよい。
(変形例16)また、上記の実施の形態においては、有効期間バー202の表示態様はキャラクタ画像に応じて一定であるが、同じキャラクタ画像であっても異なる態様となるようにしてもよい。この場合、有効期間バー202の表示態様によって、大当り期待度が変化するようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像211が表示される場合においては、有効期間バー202が緑色で表示されるよりも赤色で表示された方が大当り期待度が高くなるようにしてもよい。また、キャラクタ画像と有効期間バー202の表示態様によって大当り期待度が変化するようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像211が表示される場合においては、有効期間バー202が緑色で表示されるよりも赤色で表示された方が大当り期待度が高くなるが、第2キャラクタ画像212が表示される場合においては、有効期間バー202が緑色で表示されるよりも赤色で表示された方が大当り期待度が低くなるようにしてもよい。
(変形例17)また、上記のパチンコ遊技機において、いわゆるカスタマイズ機能を持たせてもよい。ここでのカスタマイズ機能は、例えば、可変表示ゲームが実行される際に主人公となるキャラクタを選択できる機能とすればよい。このようなカスタマイズ機能を有し、遊技者が主人公として第1キャラクタを選択した場合には、第1キャラクタ役物演出が実行されやすくなるようにしてもよい。あるいは、第1キャラクタが出現する、または第1キャラクタ役物が動作する演出が実行されたときに大当り期待度が高くなるようにしてもよい。あるいは、第2キャラクタ画像や第3キャラクタ画像とともに第1キャラクタ画像が表示されやすくするようにしてもよい。また、キャラクタの音声を発する場合に、第1キャラクタの音声を発しやすくなるようにしてもよい。
(変形例18)上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
(変形例19)本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になると共に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、且つ、入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
こうしたスロットマシンにおいて実行可能な演出として、上記実施の形態におけるキャラクタ役物演出(キャラクタ役物動作演出及びキャラクタ役物回転演出)、ボタン画像やコントローラ画像を表示してプッシュボタンやスティックコントローラ等の操作を促進する促進表示等が含まれていればよい。
(変形例20)その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、予告演出等の所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(変形例21)本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(変形例22)そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(変形例23)上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
(変形例24)上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(変形例25)上記実施の形態において、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
(変形例26)上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
(変形例27)上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。