JP6527498B2 - シリコーンゴム成形体の劣化抑制方法、劣化抑制剤および害虫忌避材 - Google Patents
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Description
(1)シリコーンゴム成形体に、シリコーンゴム劣化成分と共に、シトロネラールを含有させることを特徴とする、シリコーンゴム成形体の劣化抑制方法。
(2)前記シリコーンゴム劣化成分が芳香性成分及び/又は害虫忌避成分である(1)に記載の劣化抑制方法。
(3)シトロネラールを有効成分とする、シリコーンゴム成形体の劣化抑制剤。
(4)シトロネラールを含むシリコーンゴム成形体の劣化抑制剤および害虫忌避成分をシリコーンゴム成形体に担持させたことを特徴とする害虫忌避材。
また、精油や香料成分等の害虫忌避成分と共に、シトロネラールを含有する劣化抑制剤をシリコーンゴム成形体に担持させることにより、シリコーンゴム成形体の劣化(硬度低下等)を抑制した害虫忌避材を提供することができる。
本発明に係るシリコーンゴムの劣化抑制方法は、シリコーンゴム成形体に、シリコーンゴム劣化成分と共に、シトロネラールを含有させるものである。すなわち、シトロネラールは劣化抑制剤の有効成分として機能する。
使用するシリコーンゴム成形体は、特に制限されないが、ゴム硬度が65度以下であるのが好ましい。ゴム硬度は、硬度計(例えば、デュロメータ・タイプA)を用いて測定することができる。
なお、シリコーンゴム成形体に含有される後述の芳香性成分及び/又は害虫忌避成分の揮散量は、シリコーンゴムの架橋密度を調整したり、添加剤として用いるシリコーンオイルその他の添加量を調整したりすることでコントロールすることができる。
シリコーンゴム成形体には、他の種類のゴム、例えばフッ素系ゴム等が含まれていてもよい。
上記劣化成分としては、例えば、実施例で使用した1,8−シネオール、リナロール等の香料成分、ラベンダー油、ハッカ油などの精油、およびこれらの混合品等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではなく、シリコーンゴム成形体の硬度を90%未満に低下させる全ての薬剤が含まれる。例えば、上記劣化成分以外にも、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、ボルネオール、メントール、シトロネロール、ネロール、エチルリナロール、チモール、オイゲノール等も劣化成分として挙げられる。これらは、単独で使用される他、任意に組み合わせて使用されることがある。
使用するシトロネラールは、シトロネラール油であっても構わないし、シトロネラールを含有する精油、例えばシトロネラ油やレモンバーム油等を使用してもよい。
シトロネラールは香料成分であり、通常、調合香料の構成成分として、他の香料構成成分と混合して使用される。従って、シリコーンゴム成形体に調合香料を含有させる際に、調合香料に劣化成分が配合されていたとしても、当該調合香料にシトロネラールを配合することにより、シリコーンゴム成形体の劣化を抑制することができる。
その際、シリコーンゴム劣化成分とシトロネラールは、同時に、または別々に塗布、噴霧、滴下、浸漬などを行えばよい。
一般には、シトロネラールの配合量は、シリコーンゴム劣化成分によるシリコーンゴム成形体の劣化を抑制するのに充分な量である。具体的には、シトロネラールのシリコーンゴム成形体への配合量は、共存する劣化成分の含有量に基づいて決定されるが、通常、シリコーンゴム成形体の総量に対してシトロネラールが0.25質量%以上含有されていればよい。
次に、シリコーンゴム成形体に害虫忌避成分を担持させた害虫忌避材について説明する。害虫忌避成分としては、それ自体で害虫忌避作用を有するシトロネラール単独またはシトロネラールを含む精油、例えばシトロネラ油やレモンバーム油等であってもよく、あるいは他の害虫忌避成分と共にシトロネラールを含有するものであってもよい。シトロネラールを含有することにより、害虫忌避材の使用中にシリコーンゴム成形体が劣化して、硬度が低下し、成形体の断裂などの不具合が生じるのを抑制することができる。
また必要に応じて、揮散調整のためへキシレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコールを適宜配合することができる。
液状シリコーンに加硫剤を加えて加硫成形した寸法が幅2mm×厚み2.5mmで低硬度(狙い硬度:30度)のシリコーンゴム成形体(試験検体1)を準備した。前記シリコーンゴム成形体を容量が500mLのガラス容器に入れ、このガラス容器に表1に示す薬剤を満たし、試験検体1を薬剤に浸漬させた。これを温度50℃の恒温室で3日間保管した後、硬度計(CamCom社製のTIRE DUROMETER TYPE A)を用いて、試験検体1の硬度を測定した。対照として、薬剤を浸漬していない試験検体(未浸漬品)も同様にして、温度50℃の恒温室で3日間保管した後、硬度を測定した。
試験結果を表1に示す。表1において、硬度維持率は、式:{(薬剤に浸漬後の試験検体の硬度)/(未浸漬品の硬度)}×100により求めたものである。
表1から明らかなように、ラベンダー油、1,8−シネオール、リナロール、ハッカ油では、シリコーンゴム成形体の硬度維持率は約78〜53%の範囲であるのに対して、シトロネラールでは、硬度は100%を維持しており、劣化はまったく認められなかった。
また、ハッカ油とラベンダー油の1:1(重量比)の混合物では、硬度維持率は約76%であるのに対して、ハッカ油とラベンダー油とシトロネラールの1:1:1(重量比)の混合物では、硬度維持率は97.8%であり、劣化が明らかに抑制されていた。
液状シリコーンに加硫剤を加えて加硫成形した高硬度(狙い硬度:60度)のシリコーンゴム成形体(試験検体2)を用いて、試験例1と同様の試験を実施した結果、シトロネラールによる劣化抑制効果が確認された。
Claims (3)
- シリコーンゴム成形体に、シリコーンゴム劣化成分と共に、シトロネラールを含有させることを特徴とするシリコーンゴム成形体の劣化抑制方法であって、
シリコーンゴム劣化成分が、1,8−シネオール、リナロール、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、ボルネオール、メントール、シトロネロール、ネロール、エチルリナロール、チモール、オイゲノール、ベンジルベンゾエート、シンナミルフォーメート、ゲラニルフォーメート、リモネン、メントン、カルボン、プレゴン、カンファー、ダマスコン、シトラール、ネラール、ペリラアルデヒド、フェニルエチルアルコール、ジフェニルオキサイド、インドールアロマ、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、o−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、p−tert−ペンチルシクロヘキシルアセテート、トリシクロデセニルアセテート、ベンジルアセテート、フェニルエチルアセテート、スチラリルアセテート、アニシルアセテート、シンナミルアセテート、テルピニルアセテート、ジヒドロテルピニルアセテート、リナリルアセテート、エチルリナリルアセテート、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、ネリルアセテート、ボルニルアセテート、イソボルニルアセテート、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリルオクタノエート、アリルイソブチルオキシアセテート、アリルn−アミルオキシアセテート、アリルシクロヘキシルアセテート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテートおよびアリルフェノキシアセテートからなる群より選択される少なくとも1種の成分、またはこれらの成分を少なくとも1種含む精油類であるシリコーンゴム成形体の劣化抑制方法。 - シトロネラールを有効成分とする、シリコーンゴム成形体の劣化抑制剤。
- 請求項2に記載の劣化抑制剤およびシトロネラール以外の害虫忌避成分をシリコーンゴム成形体に担持させたことを特徴とする害虫忌避材であって、
シリコーンゴム成形体の総量に対して、劣化抑制剤がシトロネラールに換算して0.25質量%以上含有されている害虫忌避材。
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