JP6525430B2 - エンジンモデル作成方法およびエンジンモデル作成システム - Google Patents

エンジンモデル作成方法およびエンジンモデル作成システム Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの様々な運転条件と排気ガス中のNOxや燃費などとの関係を表わすエンジンモデルを作成するエンジンモデル作成方法およびエンジンモデル作成システムに関する。
近年の自動車の普及と環境科学の進歩に伴い、燃費や排ガスの規制が厳しく強化されてきている。このため、精密なエンジンモデルを作成し、エンジンの様々な運転条件下での排気ガス中のNOxや燃費などを高精度にシミュレーションすることが求められている。
ここで、エンジンモデルの作成にあたっては、エンジンにダイナモを連結した実験システム上で実験を行ない、その実験結果に基づいてエンジンモデルを作成することが従来より行なわれている(特許文献1参照)。
エンジンモデルを作成して、自動車に搭載されたエンジンの制御パラメータをその作成されたエンジンモデルに基づいて調整することで、エンジンの回転速度やトルクを所要の値に保ちながら排気ガス中のNOxの低減や燃費の向上を図る努力がなされている。
従来は、エンジンの回転速度とトルクとからなる2次元平面上の各点での定常運転によるエンジンモデルが作成され、活用されている。しかしながら、この定常運転によるエンジンモデルの場合、エンジンの回転速度やトルクが変化しつつある過渡運転時、例えば運転開始時などについては、十分に最適化されたエンジンモデルにはなっていない。すなわち、エンジンモデルから予測されるNOxの値や燃費等のエンジン特性値が、エンジンを実際に自動車に搭載して運転して実測したときのエンジン特性値に高精度に近似しているとは言い難く、それらの間の誤差が十分に小さいとは言い難い。
この誤差が生じる大きな原因の1つは、過渡運転時の排気温度がエンジンモデルに正しく組み込まれていないことにある。すなわち、定常運転によるエンジンモデルの場合、排気温度は、エンジンの現在の回転速度やトルクによって定まるのに対し、過渡運転の場合、排気温度は、エンジンの現在の回転速度やトルクだけでは定まらず、現在に至るまでの回転速度やトルクの変化の影響が時間的に遅れて現在の排気温度に反映される。
例えば、排気温度が低いときは、エンジンの壁温も低いことが多く、再燃焼が妨げられることによる煙の増加や、燃焼温が下がることによるNOxの減少が起こる。また、例えば排気温度が低いときは、触媒の効きが悪くなり、未燃炭化水素(HC)等の除去率が低下する。したがって、正確なシミュレーションを行なうためには、過渡運転時を含む様々な運転条件下での排気温度をエンジンモデルに高精度に組み入れることが必要である。
ここで、過渡運転時の排気温度をエンジンモデルに組み込もうとする試みがある(特許文献2)。この特許文献2は、過渡運転時の排気温度を高精度に推測することができれば、高精度のエンジンモデルが成立することを示したものであって、過渡運転時の排気温度を高精度に推測しているとは言い難い。
なお、後述の実施形態における説明のために、非特許文献1、2を挙げておく。
特開2009−210426号公報 特開2014−224786号公報
Kramers, H., "Heat Transfer from Spheres to Flowing Media", Physica, Vol. 12 (1946), pp. 61−80. http://ismrepo.ism.ac.jp/dspace/bitstream/10787/836/1/openhouse2011−a15someya.pdf
本発明は、上記事情に鑑み、過渡運転時の排気温度が高精度に推測されたエンジンモデルを作成するエンジンモデル作成方法およびエンジンモデル作成システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のエンジンモデル作成方法は、
エンジンの回転速度とトルクとを変数とする二次元平面上の離散的な複数の点それぞれにおける定常運転時の排気温度と排気流量を取得する第1ステップと、
上記二次元平面上の複数の点を繋ぐ経路に沿うように運転条件を時間的に変化させた過渡運転を行なうようにエンジンの運転条件を制御して、その過渡運転時の、時間的に変化する第1の排気温度曲線を含むエンジン特性値を測定する第2ステップと、
第1ステップで取得した排気温度および排気流量のそれぞれを、上記経路に沿って、過渡運転時の時間的な変化に合わせて繋いだ第2の排気温度曲線および排気流量曲線のうちの第2の排気温度曲線を、排気流量をパラメータの1つとして含む複数のパラメータで記述される時定数を持つ1次遅れ系に入力し、その時定数のパラメータの1つである排気流量に上記の排気流量曲線を代入するとともに、その1次遅れ系の出力として、第1の排気温度曲線からの誤差が最小となる第3の排気流量曲線が得られるように、それら複数のパラメータのうちの排気流量を除くパラメータの値を算出する第3ステップと、
エンジン制御パラメータからなる説明変数とエンジン特性値からなる目的変数との関係を、第3ステップで算出した、時間的に変化する時定数を持つ1次遅れ系の排気温度を含んで記述したエンジンモデルを作成する第4ステップとを有することを特徴とする。
本発明のエンジンモデル作成方法は、定常運転時の排気温度から作成した第2の排気温度曲線を過渡運転時の実測値からなる第1の排気温度曲線に適合するように1次遅れ系の時定数を定めたものである。しかもその時定数は、排気流量に応じて変化する時定数である。
本発明のエンジンモデル作成方法は、このように、排気流量に応じて変化する時定数を持つ1次遅れ系の出力としての第3の排気温度曲線を算出することで、過渡運転時の排気温度を高精度に組み入れたエンジンモデルが作成される。
ここで、本発明のエンジンモデルが作成方法において、上記時定数が、
Figure 0006525430
で表される、切片と係数と排気流量とをパラメータとする時定数であることが好ましい。
後述するように、この式によれば、第2の排気温度曲線に高精度に一致した第3の排気温度曲線が算出される。
また、本発明のエンジンモデル作成方法において、上記第2ステップが、エンジンモデル作成対象のエンジンにダイナモを連結した実験システム上で、排気温度曲線の測定を行なうステップであることが好ましい。
自動車に搭載された状態のエンジンについて上記の調整および測定を行なうのは極めて大変な作業であり、実験システム上で行なうことが好ましい。
また、上記目的を達成する本発明のエンジンモデル作成システムは、
エンジン制御パラメータを調整することにより、エンジンモデル作成対象のエンジンの運転を制御する、エンジンに連結されるダイナモを含むエンジン制御装置、
エンジンの運転時の、エンジンの、排気温度を含む特性を測定するエンジン特性測定装置、および、
エンジンの回転速度とトルクとを変数とする二次元平面上の離散的な複数の点それぞれにおける定常運転時の排気温度と排気流量を取得する第1ステップと、
上記エンジン制御装置に、上記二次元平面上の複数の点を繋ぐ経路に沿うように運転条件を時間的に変化させた過渡運転を行なうようにエンジン制御パラメータを調整させて、上記エンジンン特性測定装置に、その過渡運転時の時間的に変化する第1の排気温度曲線を含むエンジン特性値を測定させる第2ステップと、
上記第1ステップで取得した排気温度および排気流量のそれぞれを、上記経路に沿って、過渡運転時の時間的な変化に合わせて繋いだ第2の排気温度曲線および排気流量曲線のうちの第2の排気温度曲線を、排気流量をパラメータの1つとして含む複数のパラメータで記述される時定数を持つ1次遅れ系に入力し、その時定数のパラメータの1つである排気流量に上記の排気流量曲線を代入するとともに、その1次遅れ系の出力として、第1の排気温度曲線からの誤差が最小となる第3の排気流量曲線が得られるように、それら複数のパラメータのうちの排気流量を除くパラメータの値を算出する第3ステップと、
エンジン制御パラメータからなる説明変数とエンジン特性値からなる目的変数との関係を、第3ステップで算出した、時間的に変化する時定数を持つ1次遅れ系の排気温度を含んで記述したエンジンモデルを作成する第4ステップとを有するエンジンモデル作成方法を実行するエンジンモデル作成装置とを備えたことを特徴とする。
上記の本発明によれば、過渡運転時の排気温度が高精度に推測されたエンジンモデルが作成され、排気ガス中のNOxの量や燃費等のエンジン特性値が高精度に推測される。
本発明の一実施形態としてのエンジンモデル作成システムの構成図である。 第1ステップにおける実験のイメージを示した図である。 第2ステップにおける運転条件の変化のさせ方を示した図である。 比較例としての排気温度曲線の一例を示した図である。 「切片」と「係数」とを変数とする二次元空間を示した模式図である。 排気温度曲線を示した図である。 排気温度曲線の一例を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態としてのエンジンモデル作成システムの構成図である。
ここに示すエンジンモデル作成システム1は、エンジンモデル作成対象のエンジン10に連結されたダイナモ20を備えている。また、このエンジンモデル作成システム1は、制御・計測用パソコン30、スロットルアクチュエータ40、ECU(エンジンコントロールユニット)50、排ガス分析計60、およびダイナモ制御盤70を備えている。また、ここには、エンジン10の排気管11内を流れる排ガスの排気温度を測定する温度センサ81や、排ガスの流量を測定する流量センサ82や、エンジン10の回転軸12のトルクを測定するトルクセンサ83や、回転軸の回転速度を測定する回転速度センサ84などの様々なセンサが備えられている。
制御・計測用パソコン30は、スロットルアクチュエータ40を介してのエンジン10のスロットル(不図示)の開度の制御によるトルク制御、ダイナモ制御盤70を介してのダイナモ20の制御によるエンジン10の回転軸12の回転速度制御、ECU50を介しての噴射進角の制御等を行なう。また、この制御・計測用パソコン30では、エンジン10の回連速度、トルク、排気温度、排気流量等のデータの収集が行なわれる。排ガス分析計60では、排気管11内を流れる排ガスの成分分析が行なわれ、制御・計測用パソコン30には、その分析結果も収集される。さらに、この制御・計測用パソコン30には、ECU50によるエンジン10の制御パラメータの値も収集される。さらに、この制御・計測用パソコン30は、燃料の供給、排ガスの処理等を行なう様々な環境設備90の制御も行なう。
この図1に示すエンジンモデル作成システム1において、ダイナモ20、スロットルアクチュエータ40、ECU50、およびダイナモ制御盤70や、制御・計測用パソコン30のそれらを制御する機能の組合せが、本発明にいうエンジン制御装置の一例に相当する。
また、この図1に示すエンジンモデル作成システム1のうちの、エンジン10の回転速度やトルクなどを測定する各種センサと、排ガス分析計60と、制御・計測用パソコン30のデータ収集機能との組合せが、本発明にいうエンジン特性測定装置の一例に相当する。
また、この図1に示すエンジンモデル作成システム1の制御・計測用パソコン30は、収集した各種データに基づいてエンジンモデルを作成する機能を有している。制御・計測用パソコン30の、エンジンモデル作成機能は、本発明にいうエンジンモデル作成装置の一例に相当する。
このエンジンモデル作成システム1では、以下に説明する第1ステップから第4ステップにより、エンジンモデルが作成される。
第1ステップでは、エンジン回転速度とトルクとを変数とする二次元平面上の離散的な複数の点それぞれにおける定常運転の排気温度と排気流量を取得する。この第1ステップでは、図1に示したエンジンモデル作成システム1を使ってエンジン10を実際に動かして、排気温度や排気流量を、温度センサ81や流量センサ82で実測してもよく、あるいは、定常運転におけるデータを基にして作成したエンジンモデルが既に存在するときは、そのエンジンモデルを用いたシミュレーションにより排気温度や排気流量を算出してもよい。ここでは、図1に示すエンジンモデル作成システム1を使って実測する場面について説明する。
図2は、第1ステップにおける実験のイメージを示した図である。
ここには、エンジンの回転速度とトルクとを変数とする二次元平面が示されている。この二次元平面上に示された○印は、その1つ1つが1つの測定点を表わしている。すなわち、ここでは、回転速度とトルクが1つの○印に対応する各値に固定された状態となるようにエンジンを動かし、初期の計測値は無視して安定した後半部の計測値の平均値を求める。これを、○印の各測定点1つ1つについて実行する。これにより、エンジンの回転速度とトルクとからなる二次元平面上の複数の点それぞれの定常運転(エンジン回転速度やトルクが変化せずに一定のままの運転)における排気温度および排気流量が求められる。
第2ステップでは、エンジンの回転速度とトルクとを変数とする二次元平面上の複数の点を繋ぐ経路に沿うように運転条件を時間的に変化させた過渡運転を行なうようにエンジンの運転条件を制御して、その過渡運転時の、時間的に変化する排気温度曲線を含むエンジン特性値を測定する。ここでの測定により得られる排気温度曲線は、本発明にいう第1の排気温度曲線の一例に相当する。
図3は、第2ステップにおける運転条件の変化のさせ方を示した図である。
図3(A)は、二次元平面上の経路を示している。ここでは、一例として、エンジン回転速度は各経路ごとに一定とし、各経路内ではトルクが上昇して下降するように経路を設定している。各経路ごとのエンジンの回転速度は、例えば、1000r/min、2000r/min、3000r/minである。
また、図3(B)は、トルクの変化曲線を示している。ここでは、ある低いトルクから出発し、途中で直線的にトルクを上昇させ、一定時間高いトルクを保ち、その後直線的にトルクを下降させ、一定時間低いトルクを保つように、トルクを変化させる。
ここでは、このような複数の経路それぞれに沿うように運転条件を制御することで過渡運転を行ない、その過渡運転時の排気温度曲線を含むエンジン特性値を測定する。
次に、第3ステップについて説明する。
上述の第1ステップにおいて、エンジン回転速度とトルクを変数とする二次元平面上の複数の点それぞれの、定常運転における排気温度と排気流量が測定あるいは算出されている。そこで、この第3ステップでは、図3(A)に示す各経路ごとに、第1ステップで得られた排気温度や排気流量を第2ステップでの運転条件の変化速度(ここではトルクの変化速度)に一致するように時間的に並べてそれらを繋ぐことにより、定常運転における排気温度や排気流量の時間的変化を表わす排気温度曲線と排気流量曲線を生成する。ここで生成される、定常運転における排気温度曲線は、本発明にいう第2の排気温度曲線の一例に相当する。
この第3ステップでは、さらに、この定常運転における排気温度曲線を1次遅れ系に入力し、その1次遅れ系の出力としての排気温度曲線を生成する。この1次遅れ系は、排気流量をパラメータの1つとして含む複数のパラメータで記述される時定数を持つ1次遅れ系である。この1次遅れ系の具体例については、後述する。ここでは、時定数のパラメータの1つである排気流量に上記の排気流量曲線を代入するとともに、この1次遅れ系の出力としての排気温度曲線が第2ステップでの測定により得られた排気温度曲線(第1の排気温度曲線)からの誤差が最小となるように排気流量以外のパラメータの値を定めた時定数が採用される。すなわち、ここで採用される時定数は、先ずは、第1ステップで得られた排気流量を繋げることで生成された排気流量曲線に応じて時間的に変化する時定数である。また、この時定数を決定づける、排気流量を除く他のパラメータについては、排気流量とは異なり、時間的には変化しない固定値が採用されるが、その固定値は、この1次遅れ系の出力としての排気温度曲線が第2ステップでの測定により得られた排気温度曲線(第1の排気温度曲線)からの誤差が最小となるように決定した固定値である。このようにして、この1次遅れ系からは、上記の排気流量に応じて変化しつつ、排気流量を除くパラメータについては、上記の誤差が最小となるように定めた時定数を用いて、定常状態の排気温度を繋ぐことにより生成された排気温度曲線(第2の排気温度曲線)を入力とした1次遅れ系の出力となる。上記の誤差が最小となるように定めた時定数を用いたときの、この1次遅れ系の出力としての排気温度曲線は、本発明にいう第3の排気温度曲線の一例に相当する。
次の第4ステップでは、エンジン運転時の、エンジン制御パラメータからなる説明変数と、排気ガス成分および成分量や燃費等を含むエンジン特性値からなる目的変数との関係を、上記の第3ステップで算出された、時間的に変化する時定数を持つ1次遅れの排気温度を含んで記述したエンジンモデルが作成される。その際、前掲の特許文献2によるエンジンモデル作成方法およびエンジンモデル作成システムを使用することもできる。この第4ステップで作成されるエンジンモデルは、エンジンの過渡運転時の排気温度の影響が再現された、高精度のエンジンモデルであり、実測値に一層近づいたモデルとなる。
次に、第3ステップの説明に戻り、時定数の求め方の具体例について説明する。
図4は、比較例としての排気温度曲線の一例を示した図である。
この図4の横軸は時間[s]、縦軸は排気温度である。ここでは、法定のJE05の運転パターンに則して運転条件を時間的に変化させている。この図4に示す実線のグラフは、その運転パターンにおける排気温度の実測値を表わしている。また、破線は、上述の第1ステップと同様な、定常運転時の排気温度を繋げて生成された、本発明にいう第2の排気温度曲線を、固定値としての時定数を持つ1次遅れ系に入力して1次遅れを生じさせたときの、その1次遅れ系からの出力としての排気温度曲線である。ここでは、時定数は固定値ではあるが、実線で示す実測値の排気温度曲線からの誤差が最小となるようにその固定数としての時定数を選定している。
この図4に示すように、排気温度が大きく上昇、あるいは下降している過渡運転の場面において、実測値からの誤差が大きくなっている。本実施形態では、具体的には以下のようにして、この誤差をさらに低減させた排気温度曲線(第3の排気温度曲線)を生成している。
入力をx(t)、出力をy(t)とし、それらのラプラス変換をX(s),Y(s)とすると、1次遅れ系は、
Figure 0006525430
で表される。ここで、sはラプラス変換の微分演算子、Tは時定数と呼ばれる変数であり、この時定数Tによって、入力X(s)に対する出力Y(s)の遅れ方が異なる。
ここで、前掲の非特許文献1は、熱伝導率と流速との関係を求めた論文であって、そこには、
Figure 0006525430
の実験式が示されている。この式(2)の中の、Nuはヌッセルト数と呼ばれ、熱伝導率を表わす無次元量である。また、Prはプラントル数と呼ばれ、流体の粘度等の物性に関係する値である。また、Reはレイノルズ数と呼ばれ、流体の流速を表わす無次元量である。すなわち、この式(2)は、
0.01<Re<10000
という広い流速範囲において、流速と熱伝導率が式(2)の関係にあることを示している。ここでは、この実験式を出発点とする。
熱伝導率が低いということは、排気温度の伝達の遅れが大きいことを意味しており、
Figure 0006525430
が成立する。
ここで、α,βは定数である。
また、レイノルズ数Reは流量を表わしているが、エンジンからの排気経路はその自動車なりに決まっているため、排気流量と流速はほぼ比例する。
したがって、
Figure 0006525430
と表わすことができる。
式(4)を式(3)に入れて整理すると、
Figure 0006525430
と表わすことができる。
この式(5)における分子、すなわち、
Figure 0006525430
を1つの変数「切片」とし、分母の
Figure 0006525430
を、1つの変数「係数」とする。こうすると、時定数を、
Figure 0006525430
と表わすことができる。すなわち、この式(6)によれば、「時定数」は、「切片」と「係数」と「排気流量」との3つのパラメータで決定されることになる。
ここで、この式(6)において、「排気流量」としては、前述の第1ステップで得られた定常運転で得られた排気流量が代入される。ただし、この排気流量は、第2ステップにおける運転条件の時間的変化(図3参照)に応じて変化し、したがって式(6)の時定数は、この排気流量の時間的変化に応じて変化することになる。
この「排気流量」以外のパラメータである「切片」と「係数」は、以下のようにして決定される。
図5は、「切片」と「係数」とを変数とする二次元空間を示した模式図である。
「E」の文字が記入された○印で示す座標点Eは、第2ステップでの測定で得られた排気温度曲線(第1の排気温度曲線)からの誤差が最小となる排気温度曲線が得られる「切片」と「係数」からなる座標点Eである。ただし、この座標点Eの「切片」と「係数」は今から算出するのであって、算出前においては、この座標点Eの位置は不明である。
ここでは、この座標点Eの位置は未だ不明ではあるが、この座標点Eが含まれていることが確実な、4つの座標点A,B,C,Dで囲まれた領域を設定する。ここに示した例では、座標点Aは、「切片」=0、「係数」=0、座標点Bは、「切片」=50、「係数」=0、座標点Cは、「切片」=50、「係数」=1、座標点Dは、「切片」=0、「係数」=1である。
図6は、排気温度曲線を示した図である。図6(A)〜(E)は、図5に示す各座標点A〜Eのそれぞれに対応している。また、図6(A)〜(E)のそれぞれにおいて、横軸は時間[s]、縦軸は排気温度である。
これら図6(A)〜(E)における実線のグラフは、上述の第2ステップでの測定で得られた実測値としての排気温度曲線(第1の排気温度曲線)である。この実線で示す排気温度曲線は、図3(A)に示すように、エンジンの回転速度をある一定値に固定し、トルクを図3(B)に示すように時間的に変化させたときの排気温度である。この実線で示す排気温度曲線は、図6(A)〜(E)のいずれにおいても同一である。一方、これら図6(A)〜(E)における破線のグラフは、式(6)で示される時定数を持つ1次遅れ系の出力としての排気温度曲線である。式(6)で示す時定数には、「切片」、「係数」、および「排気流量」という3つのパラメータが含まれている。これら3つのパラメータのうちの「排気流量」は、時間的には変化するものの、図6(A)〜(E)のいずれにおいても共通の値を持つパラメータである。残りの2つのパラメータである「切片」と「係数」は、図5に示す2次元平面上の座標点によって異なっている。
ここで、図6(A),(D)は、図5の座標点A,Dに対応するグラフである。すなわち、図6(A),(D)に示す破線のグラフは、「切片」=0、のときの排気温度曲線である。式(6)から分かる通り、式(6)に「切片」=0を代入すると、「時定数」=0となる。「時定数」=0の場合、式(1)から分かる通り、Y(s)=X(s)となる。つまり、図6(A),図6(D)に示す破線のグラフは、1次遅れ系の入力としての排気温度曲線と同一である。この1次遅れ系への入力としての排気温度曲線は、前述の第1ステップで取得した定常状態の排気温度を、図3に示す運転条件(トルク)の時間的な変化に沿うように繋いだものである。したがって、この1次遅れ系への入力としての排気温度曲線は、図3(B)に示すトルクの変化曲線と近似した形状の曲線となっている。この入力としての排気温度曲線は、前述の通り、本発明にいう第2の排気温度曲線の一例に相当する。
1次遅れ系の出力としての排気温度曲線は、図6(A)〜(E)に示すように、図5の二次元平面上の座標点によってその形状が異なる。
この1次遅れ系の出力としての排気温度曲線は、入力としての排気温度曲線から、式(1)を差分による離散化の式に変換した下記の式(7)の演算によって算出される。
Figure 0006525430
ここで、kは、時間軸上のサンプリング点を表わしており、xk,yk,Tkは、サンプリング点kにおける、それぞれ1次遅れ系への入力としての排気温度、その1次遅れ系からの出力としての排気温度、およびサンプリング点kにおける時定数である。xk-1,yk-1,Tk-1は、サンプリング点kよりも1つ前のサンプリングk−1における各値である。また、ΔTは、サンプリング間隔(サンプリング点k−1とkとの間の時間間隔)を表わしている。図6(A)〜(E)に示す破線の各グラフは、この式(7)の演算式に従って算出した排気温度曲線である。
ここでは、設定した4隅の座標点A,B,C,Dで囲まれた領域内における、座標点E、すなわち、実測値としての排気温度曲線からの誤差が最小となる「切片」および「係数」が探索される。
ここでは、実測値としての排気温度曲線(実線)からの誤差の大きさは、決定係数
Figure 0006525430
によって評価している。
座標点Eを求めるための探索は、特定の手法に限定されるものではないが、例えば、座標点A,B,C,Dで囲まれた領域を複数の小領域に分けて各小領域内の代表点について誤差の大きさを評価して誤差の小さい小領域を見つけ、今度はその小領域をさらに複数の小領域に分けて誤差の小さい小領域を見つけるという探索手法を採用してもよい。あるいは、前掲の非特許文献2に記載されている「実数値遺伝アルゴリズム」を採用して座標点Eを探索してもよい。あるいは、最も単純には、座標点A〜Dで囲まれた領域内の各点について誤差を評価することで、誤差が最小となる座標点Eを捜してもよい。
このようにして、図6(E)に示すように誤差が最小となる「切片」および「係数」を見つけ、時間的に変化する時定数を持つ1次遅れ系の排気温度を含んで記述したエンジンモデルが作成される。
図7は、排気温度曲線の一例を示した図である。この図7の横軸は時間[s]、縦軸は排気温度である。ここでは、図4と同様、法定のJE05の運転パターンに則して運転条件を時間的に変化させている。
また、図4と同様、図7に示す実線の曲線は、その運転パターンにおける排気温度の実測値を表わしている。図7(A)は、比較のために図4をそのまま転記した図である。すなわち、この図7(A)における破線の曲線は、定常運転における排気温度をこの運転パターンに沿って繋げた排気温度曲線を、時間的に一定の時定数を持つ1次遅れ系に入力し、時間的に一定の時定数という制限の中で実線の曲線からの誤差が最小となる時定数を用いて1次遅れを生じさせた排気温度曲線を表わしている。
一方、図7(B)の破線の曲線は、図5,図6を参照して説明した排気流量により変化する時定数を用いて1次遅れを生じさせたときの排気温度曲線を表わしている。図7(B)の方が、図7(A)と比べ、一層高精度なシミュレーション結果が得られている。
表1は、異なる2種類のエンジンと異なる2つの運転パターンにおける、時定数一定モデルの場合と排気流量による可変時定数モデルの場合の決定係数の値を示した表である。
Figure 0006525430
この表1から分かる通り、いずれの場合においても、決定係数は排気流量による可変時定数モデルの方が高い値を示し、実測値に一層近いシミュレーション結果となっている。
なお、本実施形態では、過渡運転にあたり、図3に示すように、回転速度を一定に保ちつつトルクを時間的に変化させているが、それとは逆に、トルクを一定に保ちつつ回転速度を時間的に変化させてもよく、あるいは回転速度とトルクとの双方を変化させる運転条件を採用してもよい。
1 エンジンモデル作成システム
10 エンジン
11 排気管
12 回転軸
20 ダイナモ
30 制御・計測用パソコン
40 スロットルアクチュエータ
50 ECU
60 排ガス分析計
70 ダイナモ制御盤
81 温度センサ
82 流量センサ
83 トルクセンサ
84 回転速度センサ

Claims (4)

  1. エンジンの回転速度とトルクとを変数とする二次元平面上の離散的な複数の点それぞれにおける定常運転時の排気温度と排気流量を取得する第1ステップと、
    前記二次元平面上の複数の点を繋ぐ経路に沿うように運転条件を時間的に変化させた過渡運転を行なうようにエンジンの運転条件を制御して、該過渡運転時の、時間的に変化する第1の排気温度曲線を含むエンジン特性値を測定する第2ステップと、
    前記第1ステップで取得した排気温度および排気流量のそれぞれを、前記経路に沿って、前記過渡運転時の時間的な変化に合わせて繋いだ第2の排気温度曲線および排気流量曲線のうちの該第2の排気温度曲線を、排気流量をパラメータの1つとして含む複数のパラメータで記述される時定数を持つ1次遅れ系に入力し、該時定数のパラメータの1つである排気流量に前記排気流量曲線を代入するとともに、該1次遅れ系の出力として、前記第1の排気温度曲線からの誤差が最小となる第3の排気流量曲線が得られるように、該複数のパラメータのうちの排気流量を除くパラメータの値を算出する第3ステップと、
    エンジン制御パラメータからなる説明変数とエンジン特性値からなる目的変数との関係を、前記第3ステップで算出した、時間的に変化する時定数を持つ1次遅れの排気温度を含んで記述したエンジンモデルを作成する第4ステップとを有することを特徴とするエンジンモデル作成方法。
  2. 前記時定数が、
    Figure 0006525430
    で表される、切片と係数と排気流量とをパラメータとする時定数であることを特徴とする請求項1に記載のエンジンモデル作成方法。
  3. 前記第2ステップが、エンジンモデル作成対象のエンジンにダイナモを連結した実験システム上で、前記第1の排気温度曲線の測定を行なうステップであることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンモデル作成方法。
  4. エンジン制御パラメータを調整することにより、エンジンモデル作成対象のエンジンの運転を制御する、該エンジンに連結されるダイナモを含むエンジン制御装置、
    前記エンジン運転時の、該エンジンの、排気温度を含む特性を測定するエンジン特性測定装置、および、
    エンジンの回転速度とトルクとを変数とする二次元平面上の離散的な複数の点それぞれにおける定常運転時の排気温度と排気流量を取得する第1ステップと、
    前記エンジン制御装置に、前記二次元平面上の複数の点を繋ぐ経路に沿うように運転条件を時間的に変化させた過渡運転を行なうようにエンジン制御パラメータを調整させて、前記エンジンン特性測定装置に、該過渡運転時の時間的に変化する第1の排気温度曲線を含むエンジン特性値を測定させる第2ステップと、
    前記第1ステップで取得した排気温度および排気流量のそれぞれを、前記経路に沿って、前記過渡運転時の時間的な変化に合わせて繋いだ第2の排気温度曲線および排気流量曲線のうちの該第2の排気温度曲線を、排気流量をパラメータの1つとして含む複数のパラメータで記述される時定数を持つ1次遅れ系に入力し、該時定数のパラメータの1つである排気流量に前記排気流量曲線を代入するとともに、該1次遅れ系の出力として、前記第1の排気温度曲線からの誤差が最小となる第3の排気流量曲線が得られるように、該複数のパラメータのうちの排気流量を除くパラメータの値を算出する第3ステップと、
    エンジン制御パラメータからなる説明変数とエンジン特性値からなる目的変数との関係を、前記第3ステップで算出した、時間的に変化する時定数を持つ1次遅れの排気温度を含んで記述したエンジンモデルを作成する第4ステップとを有するエンジンモデル作成方法を実行するエンジンモデル作成装置とを備えたことを特徴とするエンジンモデル作成システム。
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