JP6525418B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は車両に関し、特に油圧駆動装置とその油圧駆動装置を駆動させるための作動油を貯留する作動油タンクを有し、その作動油タンクに貯留される作動油の量の異常を検知可能な車両に関するものである。
車両にはその用途等に応じて、油圧シリンダや油圧モータなど、作動油により駆動する油圧駆動装置を備えるものがある。例えば、特許文献1には荷役のためのフォークを昇降させるリフトシリンダ(油圧駆動装置)、およびフォークを支持するマストを傾動させるチルトシリンダ(油圧駆動装置)を備えるバッテリ式フォークリフト(車両)が記載されている。これらの油圧駆動装置は、リザーバタンク(作動油タンク)に貯留された作動油が供給されることで、油圧を高めて駆動する。一方、油圧駆動装置にかかる油圧を低下させるよう駆動する場合等に余剰となる作動油は、リザーバタンクに回収される。このように、油圧駆動装置と、リザーバタンクとの間では作動油が循環するよう構成される。従って、このバッテリ式フォークリフト全体が有する作動油の量は一定であり、リザーバタンクに貯留される作動油の量も一定の範囲で維持される。
ここで、作動油が循環する流路上の部品のいずれかに破損が生じた場合、その破損箇所から作動油が漏洩し、リザーバタンクに回収される作動油が減少する。その結果、リザーバタンクに貯留される作動油の量が減少し、油圧駆動装置に供給できる作動油の量も減少するため、これらの装置に正常な油圧を与えることができなくなるとの問題が生じる。また、車両のメンテナンス作業時等にリザーバタンクに作動油を補給した後、油圧駆動装置の駆動にともなって、リザーバタンクの容積を超える作動油が更に回収される場合には、作動油がリザーバタンクから溢れるとの問題や、流路において作動油が流れなくなるなどの問題が生じる。
加えて、作動油の中には環境に対して悪影響を与えうるものがあり、環境保全の観点から、作動油が車両の外部へ流出することの防止が求められている。従って、作動油の車両外部への流出の可能性がある場合には、早期に異常を検知し、運転者への報知等を行う必要がある。
これらの問題に対して、従来の油圧駆動装置と作動油タンクとを備える車両においては、一般的に、フロートセンサや超音波センサ等(体積取得手段)を用いて作動油タンク内の作動油の油面の高さ(作動油の体積)を計測し、作動油の異常を検知することが行われている。具体的には、計測した作動油の体積が一定の範囲を超えて変化した場合を異常として検知し、運転者への報知等が行われる。作動油は作動油タンクを含む流路を循環するものであるため、作動油タンクに貯留される作動油の体積の異常を検知することで、作動油タンクの他、流路のいずれかにおいて発生する漏洩等の障害をも異常として検知することができる。
特開平7−277693号公報
しかしながら、作動油タンクに貯留された作動油の体積を計測し、その体積に基づいて異常を検知する従来の方法では、作動油が熱膨張による体積変化を生じた場合に異常の検知を正しく行えないとの問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、作動油の熱膨張による体積変化の影響を抑制して、作動油の量の異常を検知できる車両を提供することを目的とする。
この目的を達成するために請求項1記載の車両は、油圧により駆動する1又は2以上の油圧駆動装置を備えるものであり、油圧駆動装置の駆動に用いる作動油を貯留する作動油タンクと、その作動油タンクに貯留された作動油の体積を取得する体積取得手段と、前記作動油タンクに貯留された作動油の温度を取得する温度取得手段と、前記作動油タンクに貯留された作動油についての基準体積を記憶する基準体積記憶手段と、前記基準体積を定めたときの作動油タンクに貯留された作動油の温度を基準温度として記憶する基準温度記憶手段と、前記基準温度と前記温度取得手段により取得された温度との差に基づいて、前記基準体積に対する熱膨張による体積の増減値を算出する第1増減値算出手段と、その第1増減値算出手段により算出された増減値による補正をして、前記基準体積と前記体積取得手段により取得された体積との比較に基づく変化量を算出する変化量算出手段と、その変化量算出手段により算出された変化量が所定の範囲にない場合を、異常として検知する異常検知手段とを備える。
前記油圧駆動装置は、少なくとも1つが、駆動の開始時点と完了時点との間において前記作動油タンクに貯留された作動油の体積に差を生じさせるものであり、その油圧駆動装置の駆動が完了したことを契機として、前記基準体積を前記体積取得手段により取得された体積に更新し、前記基準温度を前記温度取得手段により取得された温度に更新することを特徴とする。
請求項2記載の車両は、前記油圧駆動装置のうちから選択された1又は2以上の油圧駆動装置が駆動している場合は、異常を検知しないことを特徴とする。
請求項3記載の車両は、前記車両が走行を開始するときに、前記基準体積を前記体積取得手段により取得された体積に更新し、前記基準温度を前記温度取得手段により取得された温度に更新するものであり、前記車両が走行している間は、前記基準体積および前記基準温度の更新を行わないことを特徴とする。
請求項4記載の車両は、前記油圧駆動装置は、少なくとも1つが、前記作動油タンクから供給される作動油の体積を変化させることにより油圧を変化させて車輪を操舵する操舵装置であり、その操舵装置による操舵量を検出する操舵量検出手段と、前記基準体積を定めたときの操舵装置による操舵量を基準操舵量として記憶する基準操舵量記憶手段と、前記操舵量検出手段により検出された操舵量と前記基準操舵量との差に基づいて、前記操舵装置による車輪の操舵に伴う前記作動油タンクに貯留された作動油の体積の増減値を算出する第2増減値算出手段を備え、前記変化量算出手段は、前記第1増減値算出手段により算出された増減値と、前記第2増減値算出手段により算出された増減値とによる補正をして、前記基準体積と前記体積取得手段により取得された体積との比較に基づく変化量を算出することを特徴とする。
請求項5記載の車両は、請求項1から4のいずれかに記載のものにおいて、前記異常検知手段は、前記変化量算出手段により算出された変化量が所定の範囲にない状態が所定の時間継続するまで、異常の検知を遅延させることを特徴とする。
請求項1記載の車両によれば、第1増減値算出手段によって基準体積記憶手段に記憶された基準体積に対する熱膨張による増減値が、温度取得手段により取得される温度と、基準温度記憶手段に記憶される温度との差に基づいて算出される。変化量算出手段では、体積取得手段により取得される作動油タンクに貯留された作動油の体積の基準体積からの変化量の算出に際して、第1増減値算出手段により算出された増減値による補正が行われる。異常検知手段においては、熱膨張の影響が補正されて算出された変化量が所定の範囲にない場合、即ち、所定の範囲を超えて作動油の体積が変化した場合が、異常として検知される。従って、温度変化に起因する作動油の体積変化の影響を抑制して、作動油の量の異常を精度よく検知できる効果がある。
駆動の開始時点と完了時点との間において作動油タンクに貯留された作動油の体積に差を生じさせる油圧駆動装置の駆動が完了したことを契機として、基準体積が体積取得手段により取得される体積に更新され、基準温度が温度取得手段により取得される温度に更新される。従って、請求項1の効果に加え、変化量算出手段により算出される変化量について、油圧駆動装置の駆動に伴って生じた変化分の影響が抑制されるので、作動油の量の異常を精度よく検知できる効果がある。
請求項2記載の車両によれば、選択された油圧駆動装置が駆動している間は、異常検知手段による異常の検知が行われない。油圧駆動装置には仕様上の理由等から、駆動に際して作動油タンク内の作動油の体積に基づく異常の検知を行う必要のないものがあり、その油圧駆動装置が駆動する間には異常検知手段によって異常が検知されないようにできる。従って、作動油タンク内の作動油の体積を監視する必要のない油圧駆動装置の駆動に起因して異常が誤検知されることを抑制できる効果がある。
請求項3記載の車両によれば、車両が走行している間、基準体積および基準温度の更新が行われないので、基準体積が不正確な値で更新されないようにできる。車両が走行している場合、振動等の影響によって作動油タンク内の作動油の油面が安定せず、体積取得手段により取得される作動油の体積が不正確なものとなるからである。従って、不正確な値を基準体積とすることを抑制して、作動油の量の異常を精度よく検知できるとの効果がある。
また、車両が走行を開始するときに、基準体積が体積取得手段により取得した体積に更新されるので、作動油タンク内の作動油の油面が安定していた直近のタイミングにおいて取得された精度のよい体積を基準体積として走行中の異常検知を行うことができ、作動油の量の異常の検知の精度をより高められるとの効果もある。
請求項4記載の車両によれば、操舵装置による操舵量が操舵量取得手段により取得され、その操舵量と基準操舵量取得手段により取得される基準操舵量との差に基づいて、操舵装置による車輪の操舵に伴って生じる作動油タンクに貯留された作動油の体積の増減値が第2増減値算出手段により算出される。変化量算出手段による変化量の算出においては、第2増減値算出手段により算出される増減値による補正が行われる。従って、作動油タンクに貯留される作動油の体積の変化に対する操舵装置による操舵の影響を抑制して、作動油の量の異常を精度よく検知できる効果がある。
請求項5記載の車両によれば、変化量算出手段により算出された変化量が所定の範囲にない状態が所定の時間継続するまで、異常検知手段による異常の検知は遅延される。例えば、車両の振動等によって作動油タンク内の作動油の油面が不安定となり、体積取得手段によって大きな誤差を含む体積が一時的に取得され、変化量算出手段によりその誤差を含む値が変化量として算出される場合があるが、変化量算出手段により算出される変化量に一時的にのみ生じる変動に基づいては異常が検知されないようにできる。よって、請求項1から4のいずれかの効果に加えて、一時的な誤差に起因する異常の誤検知を抑制できる効果がある。
車両のブロック図である。 車両の電気的構成を示したブロック図である。 作動油監視処理のフローチャートである。 作動油監視処理のフローチャートである。 作動油監視処理のフローチャートである。 作動油監視処理のフローチャートである。 作動油監視処理のフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における作動油監視処理のフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における作動油監視処理のフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して車両1の概略の構造について説明する。図1は本発明の第1実施の形態における車両1の構成を示したブロック図である。
図1に示すように車両1は、作動油を貯留する作動油タンク(リザーバタンク)10と、作動油の流路を制御する作動油コントローラ11とを備えている。作動油コントローラ11は、作動油タンク10の他、荷台シリンダ12a,12b、操舵装置4とそれぞれ油圧配管で接続され、これにより、車両1には作動油の一連の流路が構成されている。作動油コントローラ11は油圧ポンプ(図示せず)を備え、必要に応じて油圧配管を流れる作動油の加圧を行う。
荷台シリンダ12a,12bの上部には荷台2が備えられており、作動油が作動油タンク10から作動油コントローラ11を介して荷台シリンダ12a,12bに加圧供給されたとき、各シリンダが伸長して荷台2が上昇する。一方、荷台シリンダ12a,12bを短縮させて荷台2を下降させる場合、各シリンダで余剰となる作動油は作動油コントローラ11を介して作動油タンク10に回収される。従って、荷台2が上昇した場合には、荷台シリンダ12a,12bに供給されている作動油が増加することにより、作動油タンク10内の作動油は減少し、他方、荷台2が下降した場合には、荷台シリンダ12a,12bに供給されている作動油が減少することにより、作動油タンク10内の作動油は増加する。
また、操舵装置4には、2つの前輪3aが接続されている。操舵装置4は油圧シリンダ(図示せず)を備え、その油圧シリンダの伸縮によって前輪3aの水平方向の向きを調整する。操舵装置4についても荷台シリンダ12a,12bと同様に、作動油コントローラ11を介して作動油タンク10からの作動油の供給を受け、余剰となる作動油は作動油コントローラ11を介して作動油タンク10へ回収される。
なお、作動油コントローラ11による作動油の制御は、車両制御装置70から入力される電気信号に基づいて行われる。荷台2の昇降では、荷台操作装置63により運転者等が入力した昇降の指示信号が車両制御装置70に入力され、車両制御装置70はその内容に基づいて作動油コントローラ11に指示して荷台シリンダ12a,12bに対する作動油の流れを制御させる。また、操舵装置4による前輪3aの操舵では、操舵角センサ65が検知したハンドル13による操舵角(以下「操舵角s」と称す)が車両制御装置70に入力され、車両制御装置70はその操舵角に基づいて操舵装置4に必要な作動油の量を計算し、その結果に基づいて、作動油コントローラ11に指示して操舵装置4に対する作動油の流れを制御させる。
また、車両1は車輪をロックするために操作されるパーキングブレーキスイッチ14を備えている。パーキングブレーキスイッチ14が操作されると、後輪3bのロック状態が切り替えられる。後輪3bにはロック状態を感知する圧力スイッチ(図示せず)が取り付けられており、パーキングブレーキセンサ64はその圧力スイッチを用いて後輪3bのロック状態を電気的に取得する。これにより、車両制御装置70はパーキングブレーキセンサ64を介して後輪3bがロックされているかどうかを判断できる。
なお、本実施の形態の車両1においては、車両1の走行と荷台2の昇降は排他制御される。即ち、車両1が走行している間は荷台2の昇降が制限され、荷台2が昇降している間は車両1の走行が制限される。この排他制御は主に車両制御装置70によって行われる。
作動油タンク10には油面センサ61が取り付けられている。油面センサ61はフロート式液面センサであり、作動油タンク10内の作動油の油面の作動油タンク10の底面からの高さ(以下「油面の高さh」と称す)を計測できる。なお、本実施の形態における作動油タンク10は天面及び底面を矩形とした直方体であり、後述する作動油監視処理においては、油面の高さhの変化を作動油の体積の変化として扱うことができる。直方体の作動油タンク10はどの高さにおいても水平方向の断面積は等しく、作動油タンク10内における作動油の体積の変化は油面の高さhのみに現れるからである。
また、作動油タンク10には油温センサ62が取り付けられている。油温センサ62は、作動油タンク10内の作動油の油温(以下「油温t」と称す)を計測するものである。車両制御装置70は油面センサ61及び油温センサ62と電気的に接続され、各センサが計測する油面の高さhと、油温tとを取得できる。
車両制御装置70には、その他に、スピーカ66が接続されている。車両制御装置70は何らかの異常を検知した場合に、スピーカ66から音声を流すなどして、運転者等への報知を行うことができる。
次に図2を参照して、車両1の電気的構成について説明をする。図2は、本発明の第1実施の形態における車両1の電気的構成を示したブロック図である。車両制御装置70はCPU71と、ROM72と、RAM73と、不揮発性RAM74とを有し、これらがバスライン75を介して入出力ポート76にそれぞれ接続されている。また、入出力ポート76には、油面センサ61、油温センサ62、荷台操作装置63、パーキングブレーキセンサ64、操舵角センサ65、スピーカ66が接続されている。
CPU71は、バスライン75により接続された各部を制御する演算装置である。ROM72は、CPU71により実行される制御プログラム(例えば、後述する作動油監視処理を実行するためのプログラム)や固定値データ等を格納した書き換え不能な不揮発性のメモリである。
RAM73は、CPU71が制御プログラムの実行時に各種のワークデータやフラグ等を書き換え可能に記憶するためのメモリであり、基準油面メモリ73a、基準油温メモリ73b、基準操舵角メモリ73c、補正後基準油面メモリ73d、異常フラグメモリ73e、異常カウンタメモリ73f、報知中フラグメモリ73g、荷台昇降フラグメモリ73h、車輪ロックフラグメモリ73iが設けられている。基準油面メモリ73aは後述する基準油面の高さHを、基準油温メモリ73bは後述する基準油温Tを、基準操舵角メモリ73cは後述する基準操舵角Sをそれぞれ記憶するメモリである。補正後基準油面メモリ73dは図6を参照して後述する補正後の基準油面の高さH’を記憶するメモリである。
異常フラグメモリ73eは、図5を参照して後述する処理において、作動油タンク10内の作動油の油面の高さhが許容範囲を超えて減少した場合に1、それ以外の場合に0が設定されるメモリである。異常カウンタメモリ73fは、異常フラグメモリ73eが1である時間をカウントするためのメモリである。報知中フラグメモリ73gはスピーカ66による報知が行われている場合には1、報知が行われていない場合には0が設定されるメモリである。
荷台昇降フラグメモリ73hは荷台2が昇降中であれば1が、昇降していなければ0が設定されるメモリである。荷台昇降フラグメモリ73hは、荷台2の昇降が完了した時点であるかを判断するためにCPU71により参照される。車輪ロックフラグメモリ73iは後輪3bがロック状態であれば1が、ロック状態でなければ0が設定されるメモリである。車輪ロックフラグメモリ73iは後輪3bのロック状態が解除された時点を車両1の走行開始直前として判断するためにCPU71により参照される。
不揮発性RAM74はCPU71が制御プログラムの実行時に参照する情報を、書き換え可能に記憶するためのメモリであり、車両制御装置70の電源が断たれた後においても、記憶の内容を保持するものである。不揮発性RAM74には、許容変化量メモリ74aと、熱膨張率メモリ74bと、操舵角係数メモリ74cが設けられている。許容変化量メモリ74aは、作動油タンク10内の油面の高さhの許容される変化の幅(以下「許容変化量X」と称す)を記憶するメモリである。なお、許容変化量Xは正の値として設定される。
熱膨張率メモリ74bは作動油タンク10内の作動油の温度変化に伴う油面の高さhの変化の割合を示す値(以下「熱膨張率α」と称す)を記憶するメモリである。操舵角係数メモリ74cは、操舵角センサ65の検出する操舵角の変化に伴う油面の高さhの変化を示す値(以下「操舵角係数β」と称す)を記憶するメモリである。これらのメモリに記憶される内容は予め運転者等により設定され、後述する処理においてCPU71によって参照される。
次に図3から図7を参照して、車両1において行われる作動油監視処理の内容を説明する。図3から図7は本実施の形態における作動油監視処理を示すフローチャートである。作動油監視処理は車両制御装置70が備えるCPU71によって実行されるものであり、作動油タンク10内の油面の高さhを監視し、油面の高さhが許容範囲を超えて低下した場合にスピーカ66による異常の報知を行うためのものである。
図3に示す起動時処理S10は、車両制御装置70の備えるRAM73に対する初期値の設定や、車両制御装置70に接続される装置の起動等を制御する処理である。起動時処理S10は、車両制御装置70の電源が投入されたときに、CPU71によって1回だけ、図4から図7に示す他の処理に先駆けて実行される。起動時処理S10では、CPU71はまず、異常カウンタメモリ73f、異常フラグメモリ73e、報知中フラグメモリ73g、荷台昇降フラグメモリ73h、車輪ロックフラグメモリ73iのそれぞれを0に更新する(S11)。
次にCPU71は、油温センサ62から油温tを取得し(S14)、基準油温メモリ73bの基準油温Tを取得した油温tに更新する(S15)。CPU71は、油面センサ61から油面の高さhを取得し(S16)、基準油面メモリ73aの基準油面の高さHを取得した油面の高さhに更新する(S17)。CPU71は、操舵角センサ65からハンドル13に入力された操舵角sを取得し(S18)、基準操舵角メモリ73cの基準操舵角Sを取得した操舵角sに更新する(S19)。CPU71は、車両1の制御に必要な他の初期化処理を行って(S20)、起動時処理S10を終了する。
次に、図4を参照して、監視処理S100を説明する。監視処理S100は、車両1を制御するためにCPU71が実行する処理の1つであり、車両制御装置70が起動されている間、反復実行される。
監視処理S100において、まず、CPU71は荷台操作装置63から入力される信号に基づいて、荷台2が昇降中かどうかを判断する(S101)。その結果、荷台2が昇降中であると判断した場合(S101:Yes)、荷台昇降フラグメモリ73hと車輪ロックフラグメモリ73iをそれぞれ1に更新し(S130,S131)、監視処理S100を終了する。なお、S131の処理において車輪ロックメモリ73iまでも更新するのは、前述した通り荷台2が昇降している間は車両1の走行が制限されるため、後輪3bがロック状態にあるものと便宜的にみなすことができるからである。
CPU71はS101の判断により、荷台2を昇降させるために荷台シリンダ12a,12bが駆動している間は、異常判定処理S200が実行されないように制御できる。従って、荷台2の昇降に起因する作動油タンク10内の油面の高さhの変化を異常として検知しないようにできる。荷台2の昇降は、車両1が停止している場合に行われるものであり、別途運転者等の目視によって状態の監視ができるため、不必要な異常の検知を抑制できる。
一方、荷台2の昇降中でないと判断した場合(S101:No)、CPU71は、油面センサ61から油面の高さhを取得し(S103)、油温センサ62から油温tを取得する(S104)。取得された作動油の油面の高さhおよび油温tはRAM73の記憶領域(図示せず)に一時的に保持され、後述する処理において参照される。
次にCPU71は、荷台昇降フラグメモリ73hが1であるかを判断する(S106)。荷台昇降フラグメモリ73hが1である場合(S106:Yes)、荷台2の昇降が完了した直後であるので、CPU71は、荷台昇降フラグメモリ73hを0に設定した後(S107)、基準油温メモリ73bの基準油温TをS104の処理で取得した油温tに更新し(S120)、基準油面メモリ73aの基準油面の高さHをS103の処理で取得した油面の高さhに更新する(S121)。これにより、荷台シリンダ12a,12bの駆動に伴う作動油タンク10内の作動油の変化が完了した時点での安定した油面の高さhと油温tとを、その後の作動油監視処理における基準にできる。従って、荷台シリンダ12a,12bへ供給される作動油の量が確定した状態を基準として、その後の作動油監視処理を行うことができ、異常検知の精度を高めることができる。
S106の処理の結果、CPU71は、荷台昇降フラグメモリ73hが1ではない場合、即ち、荷台2の昇降が完了した直後ではないと判断した場合(S106:No)、パーキングブレーキセンサ64からの入力に基づいて後輪3bがロック状態であるかを判断する(S108)。
CPU71は、後輪3bがロック状態でないと判断した場合(S108:No)、次に、車輪ロックフラグメモリ73iが1であるかを判断する(S109)。S109の判断において車輪ロックフラグメモリ73iが1である場合(S109:Yes)、即ち、後輪3bのロック状態が解除された直後である場合は、車両1の走行開始直前とみなして、CPU71は、車輪ロックフラグメモリ73iを0に設定した後(S110)、基準油温メモリ73bの基準油温TをS104の処理で取得した油温tに更新し(S120)、基準油面メモリ73aの基準油面の高さHをS103の処理で取得した油面の高さhに更新する(S121)。これにより、車両1の走行開始直前における安定した油面の高さhと油温tとを、その後の異常検知の基準とすることができ、異常検知の精度を高められる。
一方、CPU71は、S108の処理において、後輪3bがロック状態である判断した場合は(S108:Yes)、車輪ロックフラグメモリ73iを1に設定した後(S111)、図5を参照して後述する異常判定処理S200を実行して、監視処理S100を終了する。また、CPU71は、S109の処理において、車輪ロックフラグメモリ73iが1ではない、即ち、後輪3bのロック状態が解除された時点ではないと判断した場合にも(S109:No)、異常判定処理S200を実行して監視処理S100を終了する。
以上説明した監視処理S100によれば、荷台2の昇降が完了した直後(S106:Yes)及び、車両1の走行開始の直前(S109:Yes)には、基準油面の高さHと基準油温Tとの更新が行われるが(S120,S121)、それ以外の場合では、起動時処理S10を除いて基準油面の高さH及び基準油温Tは更新されない。従って、車両1の走行中等の油面が安定しない状態で取得された油面の高さhを用いて、基準油面の高さHが更新され、作動油の異常検知の精度が低下することを抑制できる。
次に、図5を参照して、異常判定処理S200を説明する。異常判定処理S200は、監視処理S100から呼び出される処理である。
異常判定処理S200においてCPU71は、まず基準油面補正処理S300を実行し、RAM73上の補正後基準油面メモリ73dに記憶された補正後の基準油面の高さH’を更新する。基準油面補正処理S300については、図6を参照して後述する。
次に、S103の処理で取得した油面の高さh(図4参照)から補正後基準油面メモリ73dに記憶された補正後の基準油面の高さH’を減じて、油面の高さhの変化量Δhを算出する(S202)。
次に、CPU71は、算出された変化量Δhの絶対値と、許容変化量メモリ74aの許容変化量Xとを比較する(S203)。CPU71は、変化量Δhの絶対値が許容変化量Xより大きいと判断した場合(S203:Yes)、変化量Δhが0未満であるかを判断する(S204)。CPU71は、変化量Δhが0未満であると判断した場合(S204:Yes)、異常フラグメモリ73eに1を設定する(S205)。これにより、作動油タンク10内の作動油の油面の高さhが許容範囲を超えて減少したことが、異常フラグメモリ73eによって示される。その後CPU71は、異常判定処理S200を終了する。
一方、CPU71はS203,S204の処理において、変化量Δhの絶対値が許容変化量Xより大きく(S203:Yes)、且つ、変化量Δhが0より大きいと判断した場合(S204:No)、過剰時処理S206を実行する。過剰時処理S206とは、作動油タンク10内の作動油が許容範囲を超えて増加した場合に行われる処理であり、例えば運転者への報知や車両1の停止などを行うものである。CPU71は過剰時処理S206を実行した後、異常フラグメモリ73eに0を設定して(S207)、異常判定処理S200を終了する。
また、CPU71はS203の処理の結果、変化量Δhの絶対値が許容変化量X以下であると判断した場合には(S203:No)、異常フラグメモリ73eに0を設定して(S207)、異常判定処理S200を終了する。
CPU71によってS203からS207の処理が実行されることにより、作動油タンク10内の作動油が許容範囲を超えて減少しているかどうかを、異常フラグメモリ73eが1であるかどうかによって識別することが可能となる。異常フラグメモリ73eは、後述するタイマ割込処理S400において参照される。
次に図6を参照して、基準油面補正処理S300を説明する。基準油面補正処理S300は、異常判定処理S200から呼び出され、基準油面メモリ73aに記憶された基準油面の高さHに対して熱膨張による体積変化を補正した補正後の基準油面の高さH’を算出し、その値を補正後基準油面メモリ73dに設定する処理である。
CPU71はまず、S104の処理で取得した油温t(図4参照)から基準油温メモリ73bの基準油温Tを減じて、温度変化Δtを算出する(S302)。
次に、CPU71は温度変化Δtと、熱膨張率メモリ74bの熱膨張率αとに基づいて、基準油面メモリ73aに記憶された基準油面の高さHに対する熱膨張による増減量ΔHtを算出する(S303)。ここで、熱膨張率αは、単位温度当たりの作動油タンク10内の油面の高さhに生じる増減量の割合を示す値であり、基準油面の高さの増減量ΔHtは、熱膨張率αと温度変化Δtと基準油面の高さHとを乗じて算出される。
次にCPU71は、基準油面メモリ73aの基準油面の高さHに、前述した増減量ΔHtを加算して補正後の基準油面の高さH’を算出し、その値で補正後基準油面メモリ73dを更新する(S304)。補正後基準油面メモリ73dの補正後の基準油面の高さH’は、前述した異常判定処理S200において参照される。
次に、図7を参照して、タイマ割込処理S400の説明をする。タイマ割込処理S400はCPU71により5ミリ秒ごとに割込実行される処理である。タイマ割込処理S400では作動油の異常を検知して、その報知が行われる。
CPU71はまず、異常フラグメモリ73eが1かどうかを確認する(S401)。CPU71は異常フラグメモリ73eが1である場合(S401:Yes)、報知中フラグメモリ73gにより、既に報知が行われているかどうかを判断する(S402)。報知中フラグメモリ73gが1である場合(S402:Yes)、既にスピーカ66による報知が行われているものとして、タイマ割込処理S400を終了する。他方、報知中フラグメモリ73gが1でない場合(S402:No)、異常カウンタメモリ73fに1を加算する(S403)。
次に、CPU71は、異常カウンタメモリ73fが400以上かどうかを判定し(S404)、400以上でなければタイマ割込処理S400を終了する(S404:No)。一方、異常カウンタメモリ73fが400以上である場合(S404:Yes)、報知中フラグメモリ73gに1を設定し、スピーカ66に対して報知を開始するよう制御して(S405)、タイマ割込処理S400を終了する。これにより、異常フラグメモリ73eが最初に1となってから2秒(5ミリ秒×400回)を経過するまで、スピーカ66によって異常の報知が行われることを遅延させることができる。
S401の処理の結果、異常フラグメモリ73eが1でないと判断した場合(S401:No)、CPU71は異常カウンタメモリ73fを0に更新し(S407)、報知中フラグメモリ73gに0を設定し、スピーカ66に対して報知を停止するよう制御する(S408)。その後、CPU71はタイマ割込処理S400を終了する。
以上説明した車両1によれば、基準油面補正処理S300により熱膨張による体積変化を補正しつつ作動油タンク10内の油面の高さhの変化量Δhを算出することで、温度変化の影響を抑制して、異常判定処理S200における変化量Δhに基づく異常の検知を精度よく行うことができる。
また、監視処理S100では、車両1が走行している間にも、異常判定処理S200は実行される。従って、車両1が走行していても、作動油タンク10内の作動油についての異常の監視を継続することができる。例えば、走行中に作動油が車両1の外部へ流出するような事態が生じても、スピーカ66からの報知が行われるので、環境への悪影響を抑制することができる。
また、タイマ割込処理S400では、異常カウンタメモリ73fが400となるまで、即ち、異常判定処理S200により最初に異常フラグメモリ73eが1に設定されてから2秒を経過するまで、スピーカ66による報知は開始されない。例えば、車両1の走行に伴うエンジンの振動や、路面の凹凸などの影響により、油面センサ61が取得する油面の高さhに一時的な誤差が生じても、そのような一時的な誤差によっては異常の報知を行わないようにできる。
なお、図3から図7に示すフローチャートにおいて、請求項1記載の第1増減値算出手段としてはS302からS304の処理が、変化量算出手段としてはS202の処理が、異常検知手段としてはS203からS207及びS400の処理がそれぞれ該当する。
次に図8および図9を参照して第2実施の形態について説明する。第2実施の形態における車両1は、第1実施の形態における監視処理S100及び基準油面補正処理S300の一部を変更し、それぞれ監視処理S1100及び基準油面補正処理S1300としたものである。車両制御装置70の備えるROM72には、第1実施の形態で説明した処理(図3から図7参照)を実行するプログラムに代えて、図8及び図9を参照して説明する処理を行うプログラムが記憶されている。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図8は第2実施の形態における監視処理S1100の処理を示すフローチャートである。なお、監視処理S1100は、第1実施の形態の監視処理S100にS1105及びS1122の処理を追加したものである。監視処理S1100は、車両制御装置70が起動されている間、CPU71によって反復実行される。
監視処理S1100において、CPU71は第1実施の形態と同様に、油面の高さhと油温tとを取得した場合に(S103,S104)、操舵角センサ65からハンドル13に入力された操舵角sを取得する(S1105)。取得された操舵角sは、油面の高さh及び油温tと同様にRAM73上の記憶領域(図示せず)に一時的に保持され、後述する処理においてCPU71により参照される。
また、荷台2の昇降中ではなく(S101:No)、荷台昇降フラグメモリ73hが1である場合(S106:Yes)、即ち、荷台2の昇降が完了した直後である場合、CPU71は基準油温Tと基準油面の高さHとを更新し(S120,S121)、併せて、操舵角メモリ73cの基準操舵角SをS1105の処理で取得した操舵角sに更新する(S1122)。また、後輪3bがロック状態ではなく(S108:No)、車輪ロックフラグメモリ73iが1である場合(S109:Yes)、即ち、後輪3bのロック状態が解除された直後であり、車両1の走行開始の直前とみなせる場合も同様に、CPU71は、基準油温Tと基準油面の高さHとを更新し(S120,S121)、併せて、操舵角メモリ73cの基準操舵角SをS1105の処理で取得した操舵角sに更新する(S1122)。
以上説明した監視処理S1100によれば、基準油面の高さHと基準油温Tとが更新される場合に(S120,S121)、併せて基準操舵角メモリ74cの基準操舵角Sも更新される(S1122)。S1122の処理で更新された基準操舵角Sは後述する基準油面補正処理S1300において、CPU71により参照される。
次に、図9を参照して、第2実施の形態における基準油面補正処理S1300を説明する。図9は第2実施の形態における基準油面補正処理S1300の処理を示すフローチャートである。なお、基準油面補正処理S1300は、第1実施の形態の基準油面補正処理S300にS1306からS1309の処理を追加したものである。基準油面補正処理S1300は、第1実施の形態の基準油面補正処理S300に代えて、異常判定処理S200から呼び出される処理である。
CPU71は、まず第1実施の形態と同様に、基準油面メモリ73aに記憶された基準油面の高さHに対する温度変化による増減量ΔHtを算出する(S302,S303)。次にCPU71は、S1105の処理で取得した操舵角s(図8参照)から基準操舵角メモリ73cに記憶された基準操舵角Sを減じて、操舵角変化Δsを算出する(S1306)。
ここで、操舵角係数メモリ74cに記憶される操舵角係数βについて詳述する。操舵角係数βは、ハンドル13に入力される操舵角の変化に応じた作動油タンク10内の油面の高さhの変化を示す値である。操舵装置4は油圧シリンダにより構成され、ハンドル13の操舵角に応じて作動油タンク10から供給される作動油の量が変化することにより前輪3aを操舵するものである。そのため、操舵角係数βは、ハンドル13により入力される操舵角の単位角度変化当たりの作動油タンク10内の油面の高さhに生じる増減量として定められる。
図9に戻って、基準油面補正処理S1300を、S1307の処理から説明する。CPU71は、操舵角変化Δsに前述の操舵角係数βを乗じて、操舵に起因する作動油タンク10内の油面の高さhの増減量ΔHsを算出する(S1307)。なお、本実施の形態では、油面の高さhの増減量ΔHsが操舵角変化Δsに、操舵角係数βを係数として正比例するものとして扱うが、複数の係数を含む多項式や関数等を用いて算出するように構成することもできる。
次に、CPU71は基準油面メモリ73cの基準油面の高さHに、S303の処理で算出した増減量ΔHtと、S1307の処理で算出した増減量ΔHsとを加算して補正後の基準油面の高さH’を算出し、その値で補正後基準油面メモリ73dを更新する(S1309)。補正後基準油面メモリ73dの基準油面の高さH’は、第1実施の形態と同様に、図5に示す異常判定処理S200において参照される。
以上説明した第2実施の形態の車両1によれば、操舵装置4の駆動に起因して作動油タンク10内の油面の高さhに生じる増減の影響を、ハンドル13から入力される操舵角に基づいて補正できる。従って、作動油の温度変化の影響の抑制に加えて、操舵に起因する影響をも抑制して、精度よく作動油タンク10内の作動油の体積の異常を検知できる。
なお、図8及び図9に示すフローチャートにおいて、請求項5記載の第2増減値算出手段としてはS1306からS1307の処理が該当する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記各実施の形態では作動油タンク10を直方体とし、油面センサ61により計測される作動油の油面の高さhを貯留される作動油の体積を表す値として種々の計算を行うことを説明したが、作動油の体積を取得し、その体積を用いて種々の計算を行うように構成することも当然可能である。また、作動油タンク10が直方体でない場合であっても、計測した油面の高さhに基づいて適切な関数により作動油の体積を算出し、その体積を用いて処理を行うことも可能である。
上記各実施の形態では、荷台シリンダ12a,12b及び操舵装置4を油圧駆動装置として備える車両1に本発明を適用することを説明したが、例えば、油圧モータにより走行する搬送車両、油圧ブレーキにより制動を行う自動車、油圧シリンダによりアームを動作させるクレーン車など、作動油を用いて駆動する種々の油圧駆動装置を備える車両に本発明を適用することは当然可能である。油圧駆動装置に用いる作動油の異常を、作動油タンク内の作動油の体積に基づいて検知できることは上記各実施の形態と同様だからである。
上記各実施の形態では、作動油を用いて前輪3aを操舵する車両1を説明したが、車輪の操舵に作動油を用いない車両であっても、他に油圧駆動装置を備えるものであれば、本発明を適用することは当然可能である。例えば、電動モータの駆動により車輪を操舵する車両であっても、操舵以外の用途に油圧駆動装置を備えるものであれば、その油圧駆動装置に使用する作動油の異常を検知するために本発明を適用することができるからである。
上記各実施の形態では、温度変化に起因する増減量ΔHtを用いて基準油面の高さHを補正して補正後の基準油面の高さH’を算出することを説明したが、増減量ΔHtによる補正の方法はこれに限られない。例えば、現在の油面の高さhから基準油面の高さHを減じて実際の変化量を算出し、その変化量を増減量ΔHtにより補正してもよい。最終的に算出される変化量が増減量ΔHtによって補正されたものであれば、温度変化の影響を抑制して、作動油の異常を検知することは可能だからである。なお、第2実施の形態における操舵に起因する増減量ΔHsによる補正についても同様である。
上記各実施の形態では、RAM73に備える基準油面メモリ73a及び基準油温メモリ73bに記憶される値が適時に更新されることを説明したが、これらのメモリをROM73に設け、書き換え不能に構成することも当然可能である。例えば油圧モータのように、駆動しても作動油タンク10内の作動油の体積に大きな変化を生じさせない油圧駆動装置のみを備える車両においては、油面の高さhについてある時点からの相対的な変化を監視せずとも、絶対的な基準に対する油面の高さhの差異に基づけば異常を適切に検知することは可能だからである。
上記各実施の形態では、作動油タンク10内の作動油の油面の高さhの変化量Δhの絶対値が許容変化量Xより大きいことを異常検知の条件とすることを説明したが、変化量Δhに許容する値の範囲を種々の方法で指定することは当然に可能である。例えば、基準油面の高さHに対して変化量Δhが一定の割合を超えたことを異常として検知するよう構成することや、許容変化量を正と負の2種の値とし、変化量Δhの正負によって許容する範囲を非対称とするよう構成することも当然可能である。
上記各実施の形態では、パーキングブレーキセンサ64により、後輪3bのロック状態を取得して後輪3bのロック状態が解除された直後かを判断し、これに基づいて車両1の走行開始直前であるかを判断することを説明したが、車両1の走行開始を検知し得る他の手段に換えることも当然可能である。例えば、変速器の状態を取得可能に構成して、変速器がニュートラル状態から他の状態へ移行した時点を車両1の走行開始直前であるものと判断することも可能である。
上記各実施の形態では、基準油面の高さHに増減量ΔHtを加算することで温度変化の影響を補正して、補正後の基準油面の高さH’を算出することを説明したが(図6)、基準油面の高さHの補正の方法はこれに限られない。例えば、基準温度Tと油温tとの差に基づいて、温度変化により基準油面の高さHに生じる増減の割合を増減値として算出し、その割合である増減値を基準油面の高さHに乗じることで、基準油面の高さHを補正することも当然可能である。また、第2実施の形態における増減量ΔHsについても同様に、基準操舵量Sと操舵量sとの差に基づいて基準油面の高さHに生じる増減の割合を増減値として算出し、その割合である増減値を基準油面の高さHに乗じて、基準油面の高さHを補正してもよい。
上記各実施の形態では、5ミリ秒毎に反復実行されるタイマ割込み処理S400において、1ずつ加算される異常カウンタメモリ73fが400となるまで報知を行わないよう構成することで、異常の報知を異常フラグメモリ73eが1に設定されてから2秒間遅延させることを説明したが、報知を遅延させる時間は適宜設定できるものである。また、最初に異常フラグメモリ73eが1に設定された時点からの経過時間をタイマや時計等の装置によって計測して、異常の報知を遅延させるように構成することも当然可能である。
上記第2実施の形態では、ハンドル13より入力された操舵角sに基づいて、作動油タンク10内の作動油の油面の高さhの増減量ΔHsを算出することを説明したが、他の手段を用いて取得した操舵量に基づいて増減量ΔHsを算出することは当然可能である。例えば、操舵装置4が備える油圧シリンダの伸縮の度合いをその油圧シリンダに取り付けた位置センサで計測し、その伸縮の度合いを操舵量として、作動油タンク10内の作動油に生じる油面の高さhの増減量ΔHsを算出することも可能である。
上記第2実施の形態では、操舵装置4に接続された2つの前輪3aが同一の角度で操舵されるものである車両1に本発明を適用することを説明したが、車両の備える車輪がそれぞれ独立して操舵される場合であっても本発明を適用することは可能である。個々の車輪の操舵量に応じた作動油タンク10内の作動油の油面の高さhの増減量を算出し、そのすべての増減量の合計をもって基準油面の高さを補正すれば、第2実施の形態と同様に、操舵による影響を抑制して作動油タンク10内の作動油の体積の異常を検知することができるからである。
1 車両
4 操舵装置(油圧駆動装置)
10 作動油タンク
12a,12b 荷台シリンダ(油圧駆動装置)
61 油面センサ(体積取得手段)
62 油温センサ(温度取得手段)
65 操舵角センサ(操舵量検出手段)
73a 基準油面メモリ(基準体積記憶手段)
73b 基準油温メモリ(基準温度記憶手段)
73c 基準操舵角メモリ(基準操舵量記憶手段)

Claims (5)

  1. 油圧により駆動する1又は2以上の油圧駆動装置を備える車両であって
    前記油圧駆動装置の駆動に用いる作動油を貯留する作動油タンクと、
    その作動油タンクに貯留された作動油の体積を取得する体積取得手段と、
    前記作動油タンクに貯留された作動油の温度を取得する温度取得手段と、
    前記作動油タンクに貯留された作動油についての基準体積を記憶する基準体積記憶手段と、
    前記基準体積を定めたときの作動油タンクに貯留された作動油の温度を基準温度として記憶する基準温度記憶手段と、
    前記基準温度と前記温度取得手段により取得された温度との差に基づいて、前記基準体積に対する熱膨張による体積の増減値を算出する第1増減値算出手段と、
    その第1増減値算出手段により算出された増減値による補正をして、前記基準体積と前記体積取得手段により取得された体積との比較に基づく変化量を算出する変化量算出手段と、
    その変化量算出手段により算出された変化量が所定の範囲にない場合を、異常として検知する異常検知手段とを備え、
    前記油圧駆動装置は、少なくとも1つが、駆動の開始時点と完了時点との間において前記作動油タンクに貯留された作動油の体積に差を生じさせるものであり、
    その油圧駆動装置の駆動が完了したことを契機として、前記基準体積を前記体積取得手段により取得された体積に更新し、前記基準温度を前記温度取得手段により取得された温度に更新するものであることを特徴とする車両。
  2. 油圧により駆動する1又は2以上の油圧駆動装置を備える車両であって
    前記油圧駆動装置の駆動に用いる作動油を貯留する作動油タンクと、
    その作動油タンクに貯留された作動油の体積を取得する体積取得手段と、
    前記作動油タンクに貯留された作動油の温度を取得する温度取得手段と、
    前記作動油タンクに貯留された作動油についての基準体積を記憶する基準体積記憶手段と、
    前記基準体積を定めたときの作動油タンクに貯留された作動油の温度を基準温度として記憶する基準温度記憶手段と、
    前記基準温度と前記温度取得手段により取得された温度との差に基づいて、前記基準体積に対する熱膨張による体積の増減値を算出する第1増減値算出手段と、
    その第1増減値算出手段により算出された増減値による補正をして、前記基準体積と前記体積取得手段により取得された体積との比較に基づく変化量を算出する変化量算出手段と、
    その変化量算出手段により算出された変化量が所定の範囲にない場合を、異常として検知する異常検知手段とを備え、
    前記異常検知手段は、前記油圧駆動装置のうちから選択された1又は2以上の油圧駆動装置が駆動している場合は、異常を検知しないものであることを特徴とする車両。
  3. 油圧により駆動する1又は2以上の油圧駆動装置を備える車両であって
    前記油圧駆動装置の駆動に用いる作動油を貯留する作動油タンクと、
    その作動油タンクに貯留された作動油の体積を取得する体積取得手段と、
    前記作動油タンクに貯留された作動油の温度を取得する温度取得手段と、
    前記作動油タンクに貯留された作動油についての基準体積を記憶する基準体積記憶手段と、
    前記基準体積を定めたときの作動油タンクに貯留された作動油の温度を基準温度として記憶する基準温度記憶手段と、
    前記基準温度と前記温度取得手段により取得された温度との差に基づいて、前記基準体積に対する熱膨張による体積の増減値を算出する第1増減値算出手段と、
    その第1増減値算出手段により算出された増減値による補正をして、前記基準体積と前記体積取得手段により取得された体積との比較に基づく変化量を算出する変化量算出手段と、
    その変化量算出手段により算出された変化量が所定の範囲にない場合を、異常として検知する異常検知手段とを備え、
    前記車両が走行を開始するときに、前記基準体積を前記体積取得手段により取得された体積に更新し、前記基準温度を前記温度取得手段により取得された温度に更新するものであり、
    前記車両が走行している間は、前記基準体積および前記基準温度の更新を行わないものであることを特徴とする車両。
  4. 油圧により駆動する1又は2以上の油圧駆動装置を備える車両であって
    前記油圧駆動装置の駆動に用いる作動油を貯留する作動油タンクと、
    その作動油タンクに貯留された作動油の体積を取得する体積取得手段と、
    前記作動油タンクに貯留された作動油の温度を取得する温度取得手段と、
    前記作動油タンクに貯留された作動油についての基準体積を記憶する基準体積記憶手段と、
    前記基準体積を定めたときの作動油タンクに貯留された作動油の温度を基準温度として記憶する基準温度記憶手段と、
    前記基準温度と前記温度取得手段により取得された温度との差に基づいて、前記基準体積に対する熱膨張による体積の増減値を算出する第1増減値算出手段と、
    その第1増減値算出手段により算出された増減値による補正をして、前記基準体積と前記体積取得手段により取得された体積との比較に基づく変化量を算出する変化量算出手段と、
    その変化量算出手段により算出された変化量が所定の範囲にない場合を、異常として検知する異常検知手段とを備え、
    前記油圧駆動装置は、少なくとも1つが、前記作動油タンクから供給される作動油の体積を変化させることにより油圧を変化させて車輪を操舵する操舵装置であり、
    その操舵装置による操舵量を検出する操舵量検出手段と、
    前記基準体積を定めたときの操舵装置による操舵量を基準操舵量として記憶する基準操舵量記憶手段と、
    前記操舵量検出手段により検出された操舵量と前記基準操舵量との差に基づいて、前記操舵装置による車輪の操舵に伴う前記作動油タンクに貯留された作動油の体積の増減値を算出する第2増減値算出手段を備え、
    前記変化量算出手段は、前記第1増減値算出手段により算出された増減値と、前記第2増減値算出手段により算出された増減値とによる補正をして、前記基準体積と前記体積取得手段により取得された体積との比較に基づく変化量を算出するものであることを特徴とする車両。
  5. 前記異常検知手段は、前記変化量算出手段により算出された変化量が所定の範囲にない状態が所定の時間継続するまで、異常の検知を遅延させるものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両。
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