JP6524223B2 - 干渉縞投影装置及び計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、三次元形状計測に用いられる干渉縞投影装置及びこれを用いた計測装置に関する。
非接触で物体表面の三次元形状を計測する方法として、回折格子によるレーザー光の回折パターンを利用したものが一般に知られている(例えば、特許文献1)。この方法では、ライン状の回折パターンを被測定物表面に投影し、この投影画像を所定位置から固体撮像素子等の撮像素子で観察する。ライン状のパターンは、被測定物の表面の凹凸形状により変形して観察されるので、この撮像したパターンを解析することで、計測対象面の三次元形状を算出するものである。
例えば、特許文献1では、内視鏡の先端に配置される計測装置が開示されている。この計測装置では、干渉縞投影用のレーザー光を、偏波保持ファイバを用いて導光する。偏波保持ファイバの入射側では、偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光のレーザー光を、それぞれの偏光方向が偏波保持ファイバの偏波保持方向となるように入射させる。偏波保持ファイバの出射側では、偏波保持ファイバの偏波保持方向の一方と光学軸の方向が一致するように複屈折板を配置する。これにより、偏波保持ファイバから出射した光束が、二つに分離される。さらに、複屈折板の光学軸に対して45°傾けた透過軸を有する偏光板を設けることにより、二つの偏光成分のうち可干渉成分のみを取り出して、被測定物に投影して干渉縞を生成している。また、特許文献1によれば、偏波保持ファイバの光源側に二つの直線偏光のレーザー光の位相差を調整する機構を設け、被測定部物に投影される干渉縞を走査させることができる。これにより、被測定物の形状を縞走査法の原理により演算出力する。
特開平5−87543号公報
従来の計測装置では、偏波保持ファイバの2つの偏波保持方向に、それぞれ偏光した光を伝搬させると、偏波保持ファイバの複屈折性により二つの偏光の間に光路長差が生じる。したがって、この光路長差を考慮して位相差を制御することが行われている。しかし、偏波保持ファイバでは、曲げや温度変化等が加わることによりファイバの状態が変化すると、光路長に変化が生じ、予期しない干渉縞のずれが生じることが懸念される。
したがって、これらの点に着目してなされた本発明の目的は、外部からの影響による干渉縞のずれを低減し、且つ、異なる位相の複数の干渉縞を投影することが可能な干渉縞投影装置及び計測装置を提供することにある。
上記目的を達成する干渉縞投影装置の発明は、
可干渉性を有する光を複数の光射出部の一つから選択的に射出する光源部と、
それぞれ前記複数の光射出部の一つから射出された光を導波する複数の偏波保持導波路を有する偏波保持導波路ユニットと、
前記偏波保持導波路から出射した光の光路を偏光方向により分離する偏光分離部と、
前記偏光分離部で分離された光の特定方向の直線偏光成分のみを透過させる偏光子と、を備え
前記光源部は、前記複数の偏波保持導波路のうち少なくとも一つの偏波保持導波路に対して、一方の偏波保持方向に沿う方向の直線偏光のみを射出できるように構成され、
前記偏波保持導波路ユニットは、前記複数の偏波保持導波路のそれぞれから射出される光のリタデーションを、偏波保持導波路ごとに異ならせるように構成されることを特徴とするものである。
前記光源部は、一つの光源と該光源からの光の光路を切り替えて、前記複数の光射出部の一つを選択する光射出部選択ユニットを備えることができる。
あるいは、前記光源部は、それぞれ前記複数の光射出部の一つに対応する複数の光源を備え、該複数の光源の一つから光を選択的に出射させるように構成されていても良い。
好ましくは、前記複数の偏波保持導波路の少なくとも一つの偏波保持導波路は、その偏波保持方向が前記偏光分離部にて分離される光の偏光方向を二分する方向となるように配置されている。
さらに好ましくは、前記偏波保持導波路ユニットは、少なくとも一つの偏波保持導波路の光射出端側に位相子を有し、該位相子は、光学軸の向きが、前記偏光分離部が分離する何れか一つの偏光方向に沿う方向となるように配置されている。
また、前記光源部は、1/2波長板と、該1/2波長板を回転させて前記偏波保持導波路ユニットへ入射する光の偏光方向を制御する1/2波長板回転系とを有することができる。
さらに、前記偏波保持導波路ユニットは、少なくとも一つの前記偏波保持導波路を通り、前記偏光分離部により分離される二つの偏光の位相差を制御する位相変調部を有しても良い。
上記目的を達成する計測装置の発明は、
上記何れかの干渉縞投影装置と、
撮像部と、
演算部とを有し、
前記撮像部は前記干渉縞投影装置により干渉縞が投影された被写体の画像を撮影し、前記演算部は前記被写体の画像の干渉縞と、前記干渉縞投影装置と前記撮像部との位置関係から前記被写体の形状を導出するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、可干渉性を有する光を複数の光射出部の一つから選択的に射出する光源部を備え、該光源部は、複数の偏波保持導波路のうち少なくとも一つの偏波保持導波路に対して、一方の偏波保持方向に沿う方向の直線偏光のみを射出できるように構成され、偏波保持導波路ユニットは、複数の偏波保持導波路のそれぞれから射出される光のリタデーションを、偏波保持導波路ごとに異ならせるように構成されるので、外部からの影響による干渉縞のずれを低減し、且つ、異なる位相の複数の干渉縞を投影することが可能な干渉縞投影装置及び計測装置を提供することができる。
第1実施の形態に係る干渉縞投影装置の概略構成を説明する図であり、(a)は、光学系の概略構成図、(b)は、各光学素子の向きを示す図である。 図1の光スイッチの概略構成を示す図である。 図1の光スイッチの変形例を示す図である。 図1の干渉縞投影装置の光源部の変形例を示す図である。 図1の干渉縞投影装置の偏光分離部の変形例を示す図であり、(a)は+x方向より見た図、(b)は−z方向から見た図である。 第1実施の形態に係る干渉縞投影装置を用いた計測装置の概略構成図である。 第2実施の形態に係る干渉縞投影装置の概略構成を説明する図であり、(a)は、光学系の概略構成図、(b)は、各光学素子の向きを示す図である。 第3実施の形態に係る干渉縞投影装置の概略構成を説明する図であり、(a)は、光学系の概略構成図、(b)は、各光学素子の向きを示す図である。 第4実施の形態に係る干渉縞投影装置の概略構成を説明する図であり、(a)は、光学系の概略構成図、(b)は、各光学素子の向きを示す図である。 図9の位相変調部の概略構成を示す図である。 位相変調部の第1変形例を示す図である。 位相変調部の第2変形例を示す図である。 位相変調部の第3変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、第1実施の形態に係る干渉縞投影装置の概略構成を説明する図であり、(a)は、光学系の概略構成図、(b)は、各光学素子の向きを示す図である。(b)は、対応する参照符号の光学素子の透過軸又は光学軸の方向を示している。以下の、図7(b)、図8(b)、図9(b)においても同様である。
図1(a)に示すように、干渉縞投影装置は、照明光源としての半導体レーザー101と、半導体レーザー101から射出された光が透過する順に、コリメートレンズ102と、1/2波長板103と、偏光板104と、光スイッチ105(光射出部選択ユニット)とPANDA(Polarization-maintaining AND Absorption-reducing)ファイバ106、107、108(偏波保持導波路)と、1/3波長板109(位相子)と、2/3波長板110(位相子)と、ルチル111と、1/2位相差フィルム112と、ルチル113と、偏光フィルム114(偏光子)と、広角投影レンズ115と、で構成される。
本実施の形態の光源部は、半導体レーザー101、コリメートレンズ102、1/2波長板103、偏光板104及び光スイッチ105を含み、偏波保持導波路ユニットはPANDAファイバ106、107、108並びに1/3波長板109及び2/3波長板110を含んで構成される。また、偏光分離部は、ルチル111、1/2位相差フィルム112、及び、ルチル113を含んで構成される。さらに、光スイッチ105から各PANDAファイバ106、107、108に対して光を射出する部分を光射出部と呼ぶ。
図1及び以下の図において、半導体レーザー101から射出される光の主光線に沿う方向をz方向とし、z方向に直交する平面で互いに直交する方向をそれぞれx方向、y方向とする。y方向は、本明細書の紙面に沿う方向であり、x方向は紙面に垂直の方向である。
半導体レーザー101から射出された光はコリメートレンズ102を介して平行光となり、1/2波長板103と偏光板104を通過し、光スイッチ105を介してPANDAファイバ106、107、108の何れか一つのPANDAファイバへ導波される。PANDAファイバ106へ導波された光はそのままPANDAファイバ106の射出端から射出される。一方、PANDAファイバ107へ導波された光は、射出側端面に設けられた1/3波長板109により偏光状態が変化され射出される。また、PANDAファイバ108へ導波された光は、出射側端面に設けられた2/3波長板110により偏光状態が変化され射出される。射出された光はルチル111、1/2位相差フィルム112、及び、ルチル113を透過する際に、偏光方向により光路が分岐される。分岐されたそれぞれの光は偏光フィルム114を通過して、偏光フィルム114の透過軸方向のみの偏光成分を有する直線偏光となる。偏光フィルム114を通過した光は、広角投影レンズ115により照明光束に形成される。このとき投影される照明は干渉縞を形成する。
半導体レーザー101が射出する光は可干渉性を有し、その波長は、例えば、650nmである。全ての光学素子は650nmの光に対して機能するように最適化されている。また、光が通過する部材の境界面は反射防止膜が施されていることが好ましい。もちろん、半導体レーザー101は他の波長のレーザーや、波長可変レーザー、多波長の光を射出する光源等であっても良い。
偏光板104は、その透過軸がx−y平面に平行でx軸に対して45°の方向になるように設置され、透過軸と平行な直線偏光のみが偏光板104を透過する。1/2波長板103は、偏光板104を透過する光量が最大となるように、光学軸の方向を調整して設置される。
光スイッチ105は図示しない干渉縞投影装置固有の制御部、または、後述するように計測装置に組み入れられた場合は計測装置の制御部等からの制御信号により光路を切り替えることで、入射した光を所望のPANDAファイバ106、107または108へ導波させる。
図2を用いて光スイッチ105について説明する。図2は、図1の光スイッチ105の概略構成を示す図である。
光スイッチ105は、ファイバアレイ201と、マイクロレンズアレイ202と、レンズ203と、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー204と、で構成される。マイクロレンズアレイ202とレンズ203の焦点距離はそれぞれf1、f2である。ファイバアレイ201はさらに光入力ポート205と、光出力ポート206、207、208を有する。光入力ポート205には、偏光板104を透過した光を図示しないカップリングレンズにより入射させた光が導光される。光出力ポート206、207、208は、それぞれPANDAファイバ106、107、108に結合される。なお、各光出力ポート206、207、208は、光射出部を構成する。
ファイバアレイ201からf1の位置にマイクロレンズアレイ202を、マイクロレンズアレイ202からf1+f2の位置にレンズ203を、レンズ203からf2の位置にMEMSミラー204を配置する。さらに、レンズ203の光軸上にMEMSミラー204の回転軸が位置するようにMEMSミラー204を配置する。
これにより、光入力ポート205から射出された光はマイクロレンズアレイ202により平行光となりレンズ203へ入射する。レンズ203へ入射した光は収束光となりMEMSミラー204へ集光する。MEMSミラー204へ集光された光は、MEMSミラー204の偏向角に合わせて偏向され、レンズ203へ入射する。レンズ203へ入射した光は平行光となりマイクロレンズアレイ202を介して光出力ポート206、207、208の何れか一つの光出力ポートへ集光される。
光スイッチ105は、図示しない制御部からの制御信号によりMEMSミラー204の偏向角を制御することで、所望の光出力ポート206、207または208へ光を集光させる。これによって、PANDAファイバ106、107または108の何れかに選択的に光を射出することができる。このとき、偏光板104による偏光方向の向きは変わらないものとする。なお、光スイッチ105としては、後述する変形例に示すように種々の構成が可能である。
PANDAファイバ106、107、108は複屈折を利用した偏波保持ファイバである。偏波保持ファイバでは、屈折率の高い方向、低い方向をそれぞれSlow軸、Fast軸と呼び、導波する光はそれぞれの軸に対して偏波が保持される。つまり、偏波保持ファイバの一端へ入射する光をSlow軸方向とFast軸方向との二つの直線偏光成分に分けて考えた場合、Slow軸に平行な直線偏光成分の光は偏波保持ファイバの他端からSlow軸に平行な直線偏光として射出され、Fast軸に平行な直線偏光成分の光は偏波保持ファイバの他端からFast軸に平行な直線偏光として射出される。PANDAファイバ106、107、108は、そのSlow軸がx−y平面に平行でx軸に対して45°の方向になるように配置される。図1(b)に、PANDAファイバ106、107、108の入射端及び射出端のSlow軸方向を示している。
以上のように偏光板104とPANDAファイバ106、107、108とを配置することで、PANDAファイバ106、107、108内に存在し得る光は、Slow軸に平行な直線偏光のみとなる。すなわち、光源部は、複数のPANDAファイバ106、107、108の全てに対して、一方の偏波保持方向に沿う方向の直線偏光のみを射出できるように構成されている。
このように、PANDAファイバ106、107,108のSlow軸の方向をx軸に対して45°とすることによって、後述するように、ルチル111に入射する前の光はx方向とy方向の偏光成分が等しくなる。これによって、ルチル111に入射した光は、常光、異常光の二つの偏光成分に二分される。すなわち、PANDAファイバ106、107、108は、その偏波保持方向が偏光分離部にて分離される光の偏光方向を二分する方向となるように配置されている。
PANDAファイバ106から射出される光は、x−y平面に平行でx軸に対して45°の方向の直線偏光である。この偏光をx方向とy方向との成分に分けて考えると、それぞれの振幅が等しく、その位相差が0radである。
PANDAファイバ107から射出される光は、1/3波長板109を介してルチル111へ射出される。1/3波長板109は、図1(b)に示すように、その光学軸をy方向に向けて設置される。これにより1/3波長板109から射出される光は、その偏光をx方向とy方向との成分に分けて考えると、それぞれの振幅が等しく、その位相差が2π/3radとなる。
PANDAファイバ108から射出される光は、2/3波長板110を介してルチル111へ射出される。2/3波長板110は、図1(b)に示すように、その光学軸をy方向に向けて設置される。これにより2/3波長板110から射出される光は、その偏光をx方向とy方向との成分に分けて考えると、それぞれの振幅が等しく、その位相差が4π/3radとなる。
このように、偏波保持導波路ユニットは、複数のPANDAファイバ106、107、108のそれぞれから射出される光のリタデーション(偏光成分間の位相差)を、PANDAファイバ106、107、108ごとに異ならせるように構成される。
ルチル111、113は一軸性の複屈折結晶であり、例えば、厚みがともに0.35mmの平板で、その光学軸が平板の表面の法線に対して成す角度を48°とすることができる。図1(a)にそれぞれの光学軸の方向を矢印で示す。この角度は、ルチルが偏光を分離する分離幅が最大となる条件である。複屈折結晶平板の分離幅が最大となる条件は、複屈折結晶の常光の屈折率と異常光の屈折率とをそれぞれno,neとしたとき、平板の表面の法線と光学軸とが成す角度がarctan(ne/no)のときである。
ルチル111とルチル113の光学軸はy−z面に平行で、それぞれの光学軸が互いに平行でないように配置される。すなわち、ルチル111とルチル113の光学軸は、z方向の向きのみが反転している。1/2位相差フィルム112は、その光学軸がx−y面においてx軸に対して45°となるようにルチル111とルチル113の間に配置される。これにより、ルチル111を常光として通過する光116は1/2位相差フィルム112を透過する際に偏光方向が回転され、ルチル113を異常光として通過し、ルチル111を異常光として通過する光117は1/2位相差フィルム112を透過する際に偏光方向が回転され、ルチル113を常光として通過する。
このとき、ルチル113、1/2位相差フィルム112、ルチル111を介してPANDAファイバ106、107、108のいずれかの光射出点を眺めると、x−y面でのそれぞれのPANDAファイバ106、107、108の主光線に対して対称な位置に2点の虚像が観察される。
偏光フィルム114は、その透過軸がx−y面においてx軸に対して45°となるように配置される。ルチル111、1/2位相差フィルム112及びルチル113により光路が分岐されたそれぞれの光116、117は互いに直交する偏光成分であり、可干渉性がないため干渉縞を形成しない。しかし、特定方向の直線偏光成分のみを透過させる偏光フィルム114により可干渉性を有する偏光成分のみを抽出することで、干渉縞を形成することができる。
広角投影レンズ115は凹レンズであり、PANDAファイバ106、107、108より射出された光束の発散角を広げる。なお、広角投影レンズ115は凸レンズとしても良く、その場合、広角投影レンズ115を透過した光は、一旦収束した後発散する。
広角投影レンズ115、偏光フィルム114、ルチル113、1/2位相差フィルム112、ルチル111を介してPANDAファイバ106、107、108のいずれかの光射出点を眺めたときに観察される2点の虚像の位置を波源とし、各波源から観測点までの距離をr1、r2、各波源から射出される光の位相差をδ、振幅をA、波数をkとするとき、干渉縞の明るさ分布は次式で与えられる。これによれば、干渉縞パターンは二光束の位相差によって変化する。
Figure 0006524223
本実施例において二光束の位相差は、ルチル111へ入射する光のx方向成分とy方向成分との位相差にあたる。ルチル111へ射出される光のx方向成分とy方向成分との位相差は、射出端に設けた1/3波長板109及び2/3波長板110により、光を導波したPANDAファイバに対応して異なり、PANDAファイバ106、107、108に対してそれぞれ0rad、2π/3rad、4π/3radである。つまり、光スイッチ105により光を射出するPANDAファイバ106、107、108を切り替えることで投影する干渉縞パターンを切り替えることができる。また、PANDAファイバ106、107、108内に存在し得る光は、Slow軸に平行な直線偏光のみのため、PANDAファイバ106、107、108の曲げや温度変化に対してPANDAファイバ106、107、108から射出される光の偏光は変化しない。つまり、PANDAファイバ106、107、108の曲げや温度変化によらず所望の干渉縞パターンを投影することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、可干渉性を有する半導体レーザー101の光を複数の光射出部の一つから、PANDAファイバ106、107、108の一つを選択して、該PANDAファイバ106、107または108の一方の偏波保持方向に沿う方向の直線偏光のみを射出するように構成されており、且つ、複数のPANDAファイバ106、107、108のそれぞれから射出される光のリタデーションを、1/3波長板109及び2/3波長板110を設けたことによりそれぞれ異ならせるように構成されるので、外部からの熱や曲げの影響による干渉縞のずれを低減し、且つ、位相の異なる複数の干渉縞を投影することができる。
(光スイッチの変形例)
図3を用いて光スイッチの変形例について説明する。光スイッチ301は、光入力ポート302と、光出力ポート303、304、305(光射出部)と、導波路306、308、309、312、313、315、316、319、320と、モードカプラ307、311、314、318と、ヒーター310、317とを有する。
導波路306、308、309、312、313、315、316、319、320はシリコン基板上に積層されたガラスであり、屈折率差を利用した全反射により導波する光が導波路の外へ漏れるのを防ぐ。
モードカプラ307、311、314、318は、導波路306、308、309、312、313、315、316、319、320を接近させてモード結合させることにより光を分岐する働きをもつ。モードカプラ307では、導波路306、308は繋がっていて、導波路309がモード結合させられている。このとき導波路306から導波路308への光路をストレートと呼び、導波路306から導波路309への光路をクロスと呼ぶ。クロスを導波する光は、ストレートを導波する光に対してπradだけ位相が遅れる。
導波路308、309の長さはモードカプラ307と311との間で等しくする。導波路309はヒーター310を有する。ヒーター310は図示しない制御部からの制御信号により導波路309を所望の温度に加熱する。加熱により導波路309の屈折率が変化するため、導波路309の光路長が変化する。光路長変化がちょうど(2n−1)πであるとき、干渉効果により導波路306を導波する光は導波路312へ導波される。また、2nπであるとき、導波路306を導波する光は導波路313へ導波される。つまり、ヒーター310の加熱温度を制御することで光路を切り替えることができる。同様にして、導波路313、315、316、319、320と、モードカプラ314、318と、ヒーター317とは光路を切り替えるスイッチとして機能する。図3において光路を切り替えるスイッチを二つ用いることで、1×3光スイッチを形成する。
(光源部の変形例)
図4は、光源部の変形例を示す図である。この光源部は、y方向に配列された3つの半導体レーザー401a、401b、401c(光源)、コリメートレンズアレイ402、1/2波長板103、偏光板104、マイクロレンズアレイ403、及び、出力ポート404a、404b、404c(光射出部)を備える。各出力ポート404a、404b、404cは、それぞれ、PANDAファイバ106、107、108に接続される。なお、図1に示す構成要素と同一の構成要素には、同一の参照符号を付している。
半導体レーザー401a、401b、401cは、それぞれ可干渉性を有する同一波長の光を射出する。コリメートレンズアレイ402は、それぞれが、半導体レーザー401a、401b、401cに対向して配置されたマイクロレンズを有し、半導体レーザー401a、401b、401cから射出される光を平行光にする。マイクロレンズアレイ403は、それぞれがコリメートレンズアレイ402のコリメートレンズで平行光となった光束を、各出力ポート404a、404b、404cに集光させる。したがって、光源401a、401b、401cは、各出力ポート404a、404b、404cの一つに対応している。
各半導体レーザー401a、401b、401cは、図示しない制御部に接続されており、制御部が半導体レーザー401a、401b、401cから光を選択的に出射させることにより、出力ポート404a、404b、404cの一つからPANDAファイバ106、107、108に対して選択的に光を射出する。これにより、第1実施の形態の光源部と同様の作用を有する。
(偏光分離部の変形例)
図5は、図1の干渉縞投影装置の偏光分離部の変形例を偏光フィルム114及び広角投影レンズ115とともに示す図であり、(a)は+x方向より見た図、(b)は−z方向から見た図である。偏光分離部は光が通過する順に、すなわち、光源部側からルチル501と、ルチル502とにより構成される。
ルチル501、502は一軸性の複屈折結晶であり、例えば、厚みがともに0.35mmの平板で、その光学軸は平板の法線に対して48°である。この角度は、ルチルが偏光を分離する分離幅が最大となる条件である。複屈折結晶平板の分離幅が最大となる条件は、複屈折結晶の常光の屈折率と異常光の屈折率をそれぞれno、neとしたとき、平板の法線と光学軸が成す角度がarctan(ne/no)のときである。
ルチル501とルチル502の光学軸について説明する。まず、y−z面に平行でz軸に対して48°方向の光学軸をもつルチル平板を考える。この平板をz軸に対して+45°回転させたものがルチル501、−45°回転させたものがルチル502となる。
ここで、ルチル501とルチル502を通過する光について、主光線を用いて考える。ルチル501に入射した光は、常光と異常光に分岐する。ルチル501を異常光として通過する光503はx−y面に平行でx軸に対して+45°の方向へ屈折し、ルチル502を常光として通過する。ルチル501を常光として通過する光504は、ルチル502を異常光として通過してx−y面に平行でx軸に対して−45°の方向へ屈折する。
このとき、ルチル501、ルチル502を介してPANDAファイバの光射出点を眺めると、x−z面に対して対称な位置に2点の虚像が観察される。
このように、ルチル501、502から成る偏光分離部を用いた場合も、図1のルチル111、1/2位相差フィルム112及びルチル113から成る偏光分離部を用いた場合と同様に、偏波保持導波路ユニットから射出される光の光路を分離することができる。また、本変形例では、1/2位相差フィルムを必要としないという利点もある。
(計測装置)
次に、図6を用いて計測装置について説明する。図6は、第1実施の形態に係る干渉縞投影装置を用いた計測装置の概略構成図である。計測装置は、上述の干渉縞投影装置と、カメラ601と、制御部602とを備える。カメラ601は、広角投影レンズ115に対して、干渉縞パターン603の走査方向604へ離れた位置に配置される。カメラ601は、制御部602からの制御信号に基づいて撮像を行う。制御部602は、例えば、CPUおよびメモリを備えたコンピュータハードウェアに実装され、光スイッチ105に電気的に接続され、半導体レーザー101から射出された光が出射されるPANDAファイバ106、107、108を選択する。また、制御部602は、カメラ601により撮像される被写体の画像の干渉縞、及び、干渉縞投影装置の広角投影レンズ115とカメラ601との位置関係から、被写体の形状を導出する演算部としても機能する。なお、計測装置は、第1実施の形態に係る干渉縞投影装置に限らず、以下の第2から第4実施の形態に係る干渉縞投影装置を使用しても、同様に構成することが可能である。
本計測装置は、図1に示した干渉縞投影装置を使用しているので、外部からの熱や曲げの影響による干渉縞のずれを低減し、且つ、位相の異なる複数の干渉縞を投影し、被写体の形状を計測することが可能になる。
なお、本実施の形態において、PANDAファイバ106、107,108の本数は3本には限られず、任意の本数のPANDAファイバを使用することができる。また、PANDAファイバの射出端に配置される位相子のリタデーション量も、種々の値に設定することができる。
(第2実施の形態)
図7は、第2実施の形態に係る干渉縞投影装置の概略構成を説明する図であり、(a)は、光学系の概略構成図、(b)は、各光学素子の向きを示す図である。
第2実施の形態では、第1実施の形態のPANDAファイバ108に代えて、PANDAファイバ701を設ける。PANDAファイバ701は、入射端においてSlow軸をx−y平面に平行でx軸に対して+45°の方向とし、射出端においては−45°の方向になるように配置する。すなわち、PANDAファイバ701は、入射端と射出端との間で、Slow軸の方向が回転するように、捩られている。これにより、PANDAファイバ701の射出端に位相子を設けることなく、1/2波長板を光学軸がy方向と平行に配置したときと等価な偏光が射出される。また、PANDAファイバ107の射出端に第1実施の形態の1/3波長板109に代えて、1/4波長板702を配置する。このとき位相子の光学軸はy方向と平行に配置する。したがって、第2実施の形態では、偏波保持導波路ユニットは、PANDAファイバ106、107、701及び1/4波長板702により構成される。その他の構成は、第1実施の形態と同様なので、同一構成要素には同一参照符号を付して説明を省略する。
以上のような構成により、PANDAファイバ106、107、701には、Slow軸方向に沿う直線偏光のみが入射し、PANDAファイバ106、1/4波長板702、PANDAファイバ701から射出される光のx方向に平行な偏光とy方向に平行な偏光との位相差は、それぞれ0rad、π/2rad、πradとなる。したがって、第1実施の形態と同様に、外部からの熱や曲げの影響による干渉縞のずれを低減し、且つ、位相の異なる複数の干渉縞を投影することができる。また、PANDAファイバ701は、Slow軸方向を回転させることによって、射出端に位相子を設けることなく、PANDAファイバ106から射出される偏光との間で位相差πradを設けることができる。
(第3実施の形態)
図8は、第3実施の形態に係る干渉縞投影装置の概略構成を説明する図であり、(a)は、光学系の概略構成図、(b)は、各光学素子の向きを示す図である。
この干渉縞投影装置は、図1に示した第1実施の形態に係る干渉縞投影装置において、偏光板104と光スイッチ105との間に1/2波長板ユニット801を設けたものである。また、光スイッチ105には、2本のPANDAファイバ106、107のみが接続され、PANDAファイバ107の射出端には1/4波長板803(位相子)が配置される。第3実施の形態における光源部は、半導体レーザー101、コリメートレンズ102、1/2波長板103、偏光板104、光スイッチ105に加え、1/2波長板ユニット801を含んで構成される、また、偏波保持導波路ユニットは、PANDAファイバ106、107及び1/4波長板803を含んで構成される。
1/2波長板ユニット801は1/2波長板802と図示しない1/2波長板回転系とを有し、図示しない制御部からの制御信号により1/2波長板802の光学軸をz軸に対して回転させる。特に、光学軸の方向をx軸に対して45°と90°との間で切り替える。また、1/4波長板803は、その光学軸がy方向となるようにPANDAファイバ107とルチル111の間に設置される。その他の構成は、第1実施の形態と同様であるので、同一構成要素には同一参照符号を付して説明を省略する。
以上のように構成されているので、半導体レーザー101から射出された光はコリメートレンズ102を介して平行光となり、1/2波長板103と偏光板104と1/2波長板ユニット801とを通過し、光スイッチ105を介してPANDAファイバ106か107かの何れか一つのPANDAファイバへ導波される。ここで、1/2波長板802の光学軸の方向を切り替えることによって、PANDAファイバ106、107から射出される光の位相が変化する。
1/2波長板802の光学軸がx方向に対して45°の場合、PANDAファイバ106、107内に存在し得る光はSlow軸に平行な直線偏光のみとなる。PANDAファイバ106を通過した光の位相を0radとするとき、PANDAファイバ107を通過して1/4波長板803を通過した光の位相は、π/2radとなる。一方、1/2波長板802の光学軸がx方向に対して90°の場合、PANDAファイバ106、107内に存在し得る光はFast軸に平行な直線偏光のみとなる。このため、PANDAファイバ106を通過した光の位相は、πrad、PANDAファイバ107を通過して1/4波長板803を通過した光の位相は、3π/2radとなる。
ここで、1/2波長板802の光学軸の向きと、それぞれのPANDAファイバ106から射出される光、及び、パンダファイバ107を通り1/4波長板803から射出される光について、その偏光のx方向とy方向との成分の位相差をまとめた結果を表1に示す。
Figure 0006524223
PANDAファイバ106から射出された光、及び、パンダファイバ107を通り1/4波長板803から射出された光は、第1実施の形態と同様に、ルチル111、1/2位相差フィルム112、ルチル113、を介して偏光方向により光路が分岐される。分岐されたそれぞれの光116、117は偏光フィルム114を通過して、偏光フィルム114の透過軸方向のみの偏光成分を有する直線偏光となる。偏光フィルム114を通過した光は、広角投影レンズ115により照明光束に形成される。このとき投影される照明は干渉縞を形成する。干渉縞としては、表1に示された位相差を有する4種類の干渉縞を形成することができる。
このように、光スイッチ105により光を射出するPANDAファイバ106、107を切り替えることと、1/2偏光板ユニット801によりPANDAファイバへ導波させる偏光をSlow軸に平行な偏光とFast軸に平行な偏光との間で切り替えることにより、投影する干渉縞パターンを4つのパターンの間で切り替えることができる。また、PANDAファイバ106、107内に存在し得る光は、Slow軸に平行な直線偏光及びFast軸に平行な直線偏光の何れか一つの直線偏光のみであるため、PANDAファイバ106、107の曲げや温度変化に対してPANDAファイバ106、107から射出される光の偏光は変化しない。つまり、PANDAファイバ106、107の曲げや温度変化によらず所望の干渉縞パターンを投影することが可能となる。
(第4実施の形態)
図9は、第4実施の形態に係る干渉縞投影装置の概略構成を説明する図であり、(a)は、光学系の概略構成図、(b)は、各光学素子の向きを示す図である。
この干渉縞投影装置は、図1に示した第1実施の形態に係る干渉縞投影装置において、光スイッチ105に2本のPANDAファイバ106、901のみが接続され、PANDAファイバ901には位相変調部902を設けたものであり、その他の構成は第1実施の形態と同様である。第4実施の形態において、偏波保持導波路ユニットは、PANDAファイバ106、901及び位相変調部902を含んで構成される。
第1実施の形態と同様に、偏光板104は、透過軸がx−y平面に平行でx軸に対して45°の方向になるように設置される。また、PANDAファイバ106は、そのSlow軸がx−y平面に平行でx軸に対して45°の方向になるように配置される。このように偏光板104とPANDAファイバ106を配置することで、PANDAファイバ106内に存在し得る光は、Slow軸に平行な直線偏光のみとなる。すなわち、光源部は、複数のPANDAファイバ106、901のうち少なくとも一つのPANDAファイバ106に対して、一方の偏波保持方向であるSlow軸に沿う方向の直線偏光のみを射出できるように構成されている。PANDAファイバ106を透過した光は、第1実施の形態と同様に、ルチル111、1/2位相差フィルム112、ルチル113を透過して光路が分岐され、偏光フィルム114、広角投影レンズ115を介して被写体に投影され干渉縞を形成する。
これに対し、PANDAファイバ901は、そのSlow軸がy方向になるように配置される。このように偏光板104とPANDAファイバ901を配置することで、PANDAファイバ901を導波する光は、Slow軸とFast軸との二つの成分を有し、その振幅が等しくなる。位相変調部902はPANDAファイバ901を導波する光に対して、Slow軸に平行な偏光とFast軸に平行な偏光の位相差を制御する。
次に、図10を用いて位相変調部について説明する。図10は、図9の位相変調部902の概略構成を示す図である。位相変調部には、光スイッチ105に接続されたPANDAファイバの先端部である入力ポート1001から光が入射する。位相変調部は、コリメートレンズ1002と、液晶リターダ1004と、カップリングレンズ1003とを備える。入力ポート1001から射出された光はコリメートレンズ1002により平行光となって液晶リターダ1004を通過し、カップリングレンズ1003を介してPANDAファイバ901へカップリングされる。液晶リターダ1004は、図示しない制御部からの制御信号により、液晶リターダ1004を通過する光に対して、x方向に平行な偏光成分とy方向に平行な偏向成分との間に位相差を与える。
これによって、PANDAファイバ901を導波する光は、位相変調部902を介して所望の偏光状態となって射出される。射出された光はルチル111と1/2位相差フィルム112、ルチル113、を介して偏光方向により光路が分岐される。分岐されたそれぞれの光は偏光フィルム114を通過して、偏光フィルム114の透過軸方向のみの偏光成分を有する直線偏光となる。偏光フィルム114を通過した光は、広角投影レンズ115により照明光束に形成される。このとき投影される照明は干渉縞を形成する。
PANDAファイバ106内に存在し得る光は、Slow軸に平行な直線偏光のみのため、PANDAファイバ106の曲げや温度変化に対してPANDAファイバ106から射出される光の偏光は変化しない。つまり、PANDAファイバ106の曲げや温度変化によらず所望の干渉縞パターンを投影することができる。一方、PANDAファイバ901から射出される光の偏光は、PANDAファイバ901の曲げや温度変化によって変化する。また、位相変調部902の位相変調によっても偏光が変化する。
ここで、位相変調部902の位相変調量を−πから+πの間で変化させるとともに、PANDAファイバ901の曲げや温度変化が偏光状態を変化させるよりも変調速度を十分早くし、PANDAファイバ106が投影する干渉縞パターンを参照することで、PANDAファイバ901から射出される偏光を推定することが可能となる。すなわち、PANDAファイバ106が投影する干渉パターンと同じパターンが得られるときの位相差を0radとし、これを基準として位相変調部902の位相変調量を変化させたときの位相差を推定する。これによって、外部からの熱や曲げなどがある場合でも、干渉縞に所望の位相差を与えることにより、干渉縞を走査させ、複数の干渉縞を投影して被写体の形状を測定することが可能になる。また、位相変調部902として機械的な駆動部の無い液晶リターダ1004を用いているので、故障し難く且つ位相を高速で切り替えることが可能となる。
(位相変調部の第1変形例)
第4実施の形態の位相変調部902は、種々の構成により実現可能である。以下に、位相変調部の変形例について説明する。図11は、位相変調部の第1変形例を示す図である。
この位相変調部は、コリメートレンズ1002と、1/2波長板ユニット1101と、1/4波長板1103と、カップリングレンズ1003とを備える。入力ポート1001から射出された光は、コリメートレンズ1002により平行光となって1/2波長板ユニット1101と1/4波長板1103とを通過し、カップリングレンズ1003を介してPANDAファイバ901へカップリングされる。
1/2波長板ユニット1101は1/2波長板1102と図示しない1/2波長板回転系を有し、図示しない制御部からの制御信号により1/2波長板1102はz軸対して回転角を制御される。1/4波長板1103は、その光学軸がx−y面に平行でx軸に対して45°の方向に配置される。1/4波長板1103から射出される光のx方向に平行な偏光とy方向に平行な偏光との位相差δradは、1/2波長板1102の光学軸がx軸と成す角度θradに対してδ=π/2−4θで与えられる。
(位相変調部の第2変形例)
図12は、位相変調部902の第2変形例を示す図である。
この位相変調部は偏光ビームスプリッタ1201と、1/4波長板1202、1204と、平面ミラー1203と、反射型位相変調器1205とを備える。
偏光ビームスプリッタ1201は、そのビームスプリッタ面がy−z面に垂直で、その法線がz軸に対して45°となるように配置され、x方向に平行な直線偏光を反射し、y方向に平行な直線偏光を透過する。平面ミラー1203は、その法線方向が偏光ビームスプリッタ1201で反射された光の主光線方向となるように、偏光ビームスプリッタ1201のy方向に配置される。反射型位相変調器1205は、その法線方向が偏光ビームスプリッタ1201を透過した光の主光線方向となるように、偏光ビームスプリッタ1201のz方向に配置される。1/4波長板1202は、その光学軸がx−z面に平行でz軸に対して45°であり、偏光ビームスプリッタ1201と平面ミラー1203との間に配置される。1/4波長板1204は、その光学軸がx−y面に平行でy軸に対して45°であり、偏光ビームスプリッタ1201と反射型位相変調器1205との間に配置される。
入力ポート1001から入射するx方向に平行な直線偏光は、偏光ビームスプリッタ1201で反射され、1/4波長板1202を透過して円偏光となって平面ミラー1203で反射される。反射された円偏光は、1/4波長板1202を透過してy方向に平行な直線偏光となって偏光ビームスプリッタ1201のビームスプリッタ面を透過し、カップリングレンズ1003へ入射する。一方、y方向に平行な直線偏光は、偏光ビームスプリッタ1201のビームスプリッタ面を透過し、1/4波長板1204を透過して円偏光となって反射型位相変調器1205で反射される。反射された円偏光は、1/4波長板1204を透過してx方向に平行な直線偏光となって偏光ビームスプリッタ1201のビームスプリッタ面で反射され、カップリングレンズ1003へ入射する。
反射型位相変調器1205は平面ミラー1206と、図示しない直線駆動系を有す。平面ミラー1206は直線駆動系に設置され、直線駆動系は図示しない制御部からの制御信号を受けz方向の位置を調整する。これにより反射型位相変調器1205を介してPANDAファイバ901へ入射する光の光路長を調整できる。つまりはx方向に平行な直線偏光とy方向に平行な直線偏光との位相差を調整できる。
なお、反射型位相変調器1205としは、LCOS(Liquid crystal on silicon)を用いてもよい。
(位相変調部の第3変形例)
図13は、位相変調部の第3変形例を示す図である。
この位相変調部はバビネソレイユ補償器1301を有する。バビネソレイユ補償器1301は、水晶1302、1303、1304と図示しない直線駆動系とを有する。水晶1302、1303は左水晶の平板を、2つのくさび型のプリズムに分割した形状を有する。水晶1304は右水晶で、その厚みは水晶1302と水晶1303とを合わせた平板と同じである。水晶1302は、図示しない直線駆動系に設置され、図示しない制御部からの制御信号によりy方向の任意の位置に調整される。水晶1302、1303及び1304の光学軸は、それぞれy方向に平行な方向とx方向に平行な方向に配置される。これにより、水晶1302の位置を動かすことで、x方向に平行な直線偏光とy方向に平行な直線偏光との位相差を調整できる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。たとえば、x方向およびy方向の向き、PANDAファイバ110のSlow軸とFast軸の向き、ルチル111,113の配置順序等は、例示に過ぎない。例えば、光学系全体のx方向とy方向の向き、PANDAファイバ110のSlow軸及びFast軸の向き、あるいは、ルチル111とルチル113との配置を入れ換える等しても、同様の作用効果が得られる。また、偏光分離部に使用される光学結晶は、ルチル(TiO2)に限られない。例えば、方解石(CaCO3)やイットリウム・バナデート(YVO4)等の複屈折結晶を使用することもできる。
101 半導体レーザー
102 コリメートレンズ
103 1/2波長板
104 偏光板
105 光スイッチ
106,107,108 PANDAファイバ
109 1/3波長板
110 2/3波長板
111,113 ルチル
112 1/2位相差フィルム
114 偏光フィルム
115 広角投影レンズ
116,117 光
201 ファイバアレイ
202 マイクロレンズアレイ
203 レンズ
204 MEMSミラー
205 光入力ポート
206,207,208 光出力ポート
301 光スイッチ
302 光入力ポート
303,304,305 光出力ポート
306,308,309,312,313 導波路
315,316,319,320 導波路
307,311,314,318 モードカプラ
310,717 ヒーター
401a,401b,401c 半導体レーザー
402 コリメートレンズアレイ
403 カップリングレンズアレイ
404a,404b,404c 出力ポート
501,502 ルチル
503,504 光
601 カメラ
602 制御部
603 干渉縞パターン
604 走査方向
701 PANDAファイバ
702 1/4波長板
801 1/2波長板ユニット
802 1/2波長板
803 1/4波長板
901 PANDAファイバ
902 位相変調部
1001 入力ポート
1002 コリメートレンズ
1003 カップリングレンズ
1004 液晶リターダ
1101 1/2波長板ユニット
1102 1/2波長板
1103 1/4波長板
1201 ビームスプリッタ
1202,1204 1/4波長板
1203 ミラー
1205 反射型位相変調器
1206 平面ミラー
1301 バビネソレイユ補償器
1302,1302,1304 水晶

Claims (8)

  1. 可干渉性を有する光を複数の光射出部の一つから選択的に射出する光源部と、
    それぞれ前記複数の光射出部の一つから射出された光を導波する複数の偏波保持導波路を有する偏波保持導波路ユニットと、
    前記偏波保持導波路から出射した光の光路を偏光方向により分離する偏光分離部と、
    前記偏光分離部で分離された光の特定方向の直線偏光成分のみを透過させる偏光子と、を備え
    前記光源部は、前記複数の偏波保持導波路のうち少なくとも一つの偏波保持導波路に対して、一方の偏波保持方向に沿う方向の直線偏光のみを射出できるように構成され、
    前記偏波保持導波路ユニットは、前記複数の偏波保持導波路のそれぞれから射出される光のリタデーションを、偏波保持導波路ごとに異ならせるように構成されることを特徴とする干渉縞投影装置。
  2. 前記光源部は、一つの光源と該光源からの光の光路を切り替えて、前記複数の光射出部の一つを選択する光射出部選択ユニットを備えることを特徴とする請求項1に記載の干渉縞投縞装置。
  3. 前記光源部は、それぞれ前記複数の光射出部の一つに対応する複数の光源を備え、該複数の光源の一つから光を選択的に出射させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の干渉縞投稿装置。
  4. 前記複数の偏波保持導波路の少なくとも一つの偏波保持導波路は、その偏波保持方向が前記偏光分離部にて分離される光の偏光方向を二分する方向となるように配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の干渉縞投影装置。
  5. 前記偏波保持導波路ユニットは、少なくとも一つの偏波保持導波路の光射出端側に位相子を有し、該位相子は、光学軸の向きが、前記偏光分離部が分離する何れか一つの偏光方向に沿う方向となるように配置されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の干渉縞投影装置。
  6. 前記光源部は、1/2波長板と、該1/2波長板を回転させて前記偏波保持導波路ユニットへ入射する光の偏光方向を制御する1/2波長板回転系とを有することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の干渉縞投影装置。
  7. 前記偏波保持導波路ユニットは、少なくとも一つの前記偏波保持導波路を通り、前記偏光分離部により分離される二つの偏光の位相差を制御する位相変調部を有することを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の干渉縞投影装置。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載の干渉縞投影装置と、
    撮像部と、
    演算部とを有し、
    前記撮像部は前記干渉縞投影装置により干渉縞が投影された被写体の画像を撮影し、前記演算部は前記被写体の画像の干渉縞と、前記干渉縞投影装置と前記撮像部との位置関係から前記被写体の形状を導出するように構成されていることを特徴とする計測装置。
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