JP6523063B2 - 微細藻類成分量測定方法およびその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、微細藻類または代謝生成物の濃度を非破壊的に決定する微細藻類成分量測定方法およびその装置に関する。
近年、地球温暖化を抑制するため、温室効果ガスの1つである二酸化炭素の排出量の削減が課題とされている。二酸化炭素を削減する手段として、植物の光合成を利用する方法がある。植物の中でも、特に微細藻類は、陸生植物と比較して高い増殖力を有するため、有望な二酸化炭素の削減手段として注目されている。
例えば、微細藻類の光合成を利用した二酸化炭素の固定化が研究されているほか、油成分を内部で生成し蓄積する微細藻類を用いて、発電所や工場で二酸化炭素の排出量を抑えながら燃料を合成するプロセスが検討されている。
ところで、微細藻類が光合成をする際に蓄積される油成分の総量と種類は、微細藻類がおかれる環境に大いに依存する。例えば、培地中の窒素成分の量が充分でない場合には藻体は油成分を優先的に微細藻類の内部に蓄積しようとする。このため、同一種類の微細藻類を用いても、生育環境が異なる場合は、藻体の重量と蓄積された油成分の重量の割合が異なるため、単純に培養時間で細胞増殖量またはその蓄積された油含有量を評価することはできない。
一般的に、微細藻類の増殖量を評価するには、微細藻類が分散した液体(以下、「微細藻類の溶液」ということがある。)のうち、微細藻類を含む一定量の溶液をサンプリングし、その中に含まれる微細藻類を遠心分離機あるいはろ過等で分離して乾燥させ、その重量を測ることによって行われる。
また、より簡易な方法として、サンプリングされた微細藻類の溶液の光学濁度を測定する方法もある(特許文献1)。光学濁度は、溶液の透明度を反映する物理量であるため、ある波長における吸光度と乾燥重量の相関を予め求めておくことによって、測定した吸光度の値から乾燥重量を求めることが可能となる。
光合成にはクロロフィル(葉緑素)が不可欠である。微細藻類に含有されるクロロフィルは、照射する光量により増殖過程において含有率が変化することが知られており、(非特許文献)この変化に伴い、微細藻類が蓄積する油含有量も変化する。したがって、微細藻類に含まれるクロロフィル量と油含有量は、生息環境において刻々と変化し、その正確な値を知るためには、液体クロマトグラフィーなどの高度な測定技術に頼らざるを得なかった。
特開2000−050861号公報 特開2010−091470号公報
しかしながら、上述した微細藻類が繁殖している水槽から一定量の溶液を抽出する「サンプリング」は、微細藻類が繁殖する生態系を侵食していることに他ならず、繁殖した微細藻類の量を減少させるばかりか、雑菌等の混入により生態系を変化させてしまう恐れがある。また、増殖速度を求めるためには、一定時間ごとに乾燥重量を量りその差をとるのが一般的であるが、上述したサンプリングを行って分離・乾燥または吸光度測定を実行するといった作業を繰り返し行うことは、作業者にとって大きな負担となる。
また、従来の方法は、液体クロマトグラフィー法など高価な装置を用いた高度で時間のかかる測定方法である。したがって、より簡便で短時間で安価に測定できる方法が望まれる。
また、特許文献1には培養液の濁度を測定し、濁度が増加した場合に培養液を交換し連続的に培養を行う方法が記載されているが、濁度を測定する方法では、微細藻類の培養液全体の濃度の増加は把握することができるが、培養液に含まれる細胞濃度やその蓄積された油含有量を把握することはできない。
本発明は、以上のような問題を解消するためになされたものであり、より簡便で非破壊的に、培養液に含まれる微細藻類またはその蓄積された代謝生成物の成分量を決定する微細藻類成分量測定方法およびその装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、微細藻類成分量測定方法であって、微細藻類の溶液を撮影して得られた画像から色に関する評価値を取得するステップと、前記微細藻類の溶液の画像から取得された前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値に基づいて、予め取得した前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付けるデータから、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定するステップと、を有し、前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値として、色空間を構成するRGBパラメータ値を用い、当該RGBパラメータ値は、R成分の割合、G成分の割合、R成分の時間微分値、G成分の時間微分値、またはR成分の階調とG成分の階調との差分のいずれかであり、前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付けるデータは、前記RGBパラメータ値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付ける検量線であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の微細藻類成分量測定方法において、前記微細藻類の代謝生成物の成分量は、油含有量であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の微細藻類成分量測定方法において、前記微細藻類は緑藻類に属する微細藻類であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の微細藻類成分量測定方法において、前記微細藻類は、緑藻類のうちトレボクシア藻綱に属する微細藻類であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の微細藻類成分量測定方法において、前記微細藻類の溶液とともに撮影して得られた色見本の画像から色に関する評価値を取得するステップと、前記色見本の画像から取得された前記色見本の前記色に関する評価値に基づき、前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値を補正するステップと、を有し、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定するステップは、補正された前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値に基づいて、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、微細藻類成分量測定装置であって、微細藻類の溶液を撮影して得られた微細藻類の溶液の画像を記憶する画像記憶部と、前記微細藻類の溶液の画像から色に関する評価値を取得する色成分取得部と、予め取得した前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付ける色評価値−成分量データを記憶した関係記憶部と、
前記色成分取得部で取得した前記色に関する評価値に基づいて、前記色評価値−成分量データから、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定する成分量計算部と、をし、前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値として、色空間を構成するRGBパラメータ値を用い、当該RGBパラメータ値は、R成分の割合、G成分の割合、R成分の時間微分値、G成分の時間微分値、またはR成分の階調とG成分の階調との差分のいずれかであり、前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付けるデータは、前記RGBパラメータ値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付ける検量線であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の微細藻類成分量測定装置において、前記微細藻類の代謝生成物の成分量は、油含有量であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の微細藻類成分量測定装置において、前記微細藻類は緑藻類に属する微細藻類であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の微細藻類成分量測定装置において、前記微細藻類は、緑藻類のうちトレボクシア藻綱に属する微細藻類であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項に記載の微細藻類成分量測定装置において、前記画像記憶部は、前記微細藻類の溶液とともに撮影して得られた色見本の画像を記憶し、前記色成分取得部は、前記色見本の画像から前記色見本の前記色に関する評価値を取得し、前記成分量計算部は、前記色見本の前記色に関する評価値に基づき、前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値を補正し、補正された前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値に基づいて、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、コンピュータ・プログラムであって、コンピュータを請求項6乃至10のいずれか1つに記載の微細藻類成分量測定装置として機能させることを特徴とする。
本発明は、簡易で非破壊な分析方法でありながら、画像の色空間を構成するパラメータ値を活用することで液体クロマトグラフィー法から求めた微細藻類の油含有量と高い決定係数(R2)で相関が取れ、高価で複雑な分析を用いることなく油含有量を高精度に決定することを可能にする。
本発明の第1の実施形態に係る微細藻類油含有量決定方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る微細藻類油含有量決定方法における色情報の抽出の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る微細藻類油含有量測定方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る微細藻類油含有量測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る微細藻類油含有量測定装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る微細藻類油含有量決定方法における、油含有量とR成分との関係を示す図である。 従来の吸光度を用いた推定方法における、油含有量と波長720nmでの吸光度との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る微細藻類油含有量決定方法における、油含有量とG成分との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る微細藻類油含有量決定方法における、油含有量と色のR成分の時間微分値との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る微細藻類油含有量決定方法における、油含有量と色のR成分の時間微分値との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る微細藻類油含有量決定方法における、油含有量に対するR成分およびG成分の階調の平均値ならびにR成分とG成分との階調の差分との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る微細藻類油含有量決定方法における、培養時間とR成分の関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
尚、「藻類」とは、一般に、光合成を行う生物のうち、陸上植物(コケ植物、シダ植物、種子植物)を除いたものの総称であり、このうち顕微鏡で確認できるサイズの小さな藻類を「微細藻類」と呼ぶ。本明細書においては、「微細藻類」は、水等の培地に分散可能な大きさを有する藻類を指すものとする。また、微細藻類が培地中に分散したものを「微細藻類の溶液」と呼ぶ。「代謝生成物」とは、上記微細藻類が光合成も含めた代謝活動を行ったときに生成される物質の総称であり、微細藻類の内部もしくは外部のどちらにも関わらず適用される。
また、微細藻類の溶液(サンプル)は、例えばフラスコなど透明な材料からなる容器や、開放系のレースウエイ型培養槽に貯留されている。この容器に自然光または照明光を照射しかつ二酸化炭素を含むガスを通気させて、微細藻類に光合成をさせることにより、微細藻類は培養される。本発明の各実施形態は、そのようにして培養された状態の微細藻類の溶液を対象としている。
また、本発明の実施形態に関わる微細藻類は、緑藻類トレボクシア藻綱の微細藻類を測定対象とした。上記微細藻類は、培地中の窒素成分の量が欠乏すると油を細胞内に蓄積し、また、油脂蓄積と共に色調が変化するといった特徴を持つ。
[微細藻類油含有量測定方法の原理]
本発明の一実施形態に係る微細藻類油含有量測定方法は、図1に示すように、大きく分けて、(1)微細藻類の溶液を撮影する撮影ステップS1と、(2)撮影された画像から色に関する情報(以下、「色情報」と呼ぶことがある。)を取得する色情報取得ステップS2と、(3)微細藻類の溶液の画像から取得された色に関する情報から微細藻類の油含有成分量を決定する決定ステップS3とからなる。
(1)撮影ステップS1
まず、培養槽内で培養されている微細藻類を含む培養液表面を、デジタルカメラ等の撮像機器によって撮影する。本発明で使用した培養槽は、開放系のレースウエイ型であるが、閉鎖系のパネル型やフラスコを用いてもよい。閉鎖系では、容器内で培養されている微細藻類を含む溶液(サンプル)を、容器のままデジタルカメラ等の撮像機器によって撮影するため、サンプルを収容する容器は、例えば、ガラスやアクリル樹脂等の透明な材料からできた容器が望ましい。
微細藻類の溶液を撮影する際には、撮影環境の影響を少なくするために照明器具の配置を毎回同じにすることが望ましい。撮影環境が変わってしまうような場合は、後述するように、撮影時にサンプルの横に色見本(例えば、白、黄、赤の3種)を置いておき、一緒に撮影することにより後で補正するようにしてもよい。
(2)色情報取得ステップS2
色情報取得ステップS2は、撮影ステップS1において撮影した画像の色に関する情報(色情報)を取得するステップである。
画像の色情報としては、様々な色空間を構成するパラメータの値を用いることができる。色空間を構成するパラメータとしては、例えば、RGB(またはRGBカラーモデル)の「赤(R:Red)」、「緑(G:Green)」、「青(B:Blue)」や、HSVモデル(HSBモデルとも呼ばれる。)の「色相(Hue)」、「彩度(Saturation・Chroma)」、「明度(Brightness・Lightness・Value)」、HLSモデルの「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「輝度(Lightness/LuminanceまたはIntensity)」などが挙げられる。
RGB等の色情報は、例えばフォトショップ(登録商標)などの汎用の画像処理用ソフトウエアを使って取得することができる。藻表面の画像において、RGB情報を取得する領域は、藻液表面以外の物体が映っていないことが好ましい。例えば、周囲の物体の映り込み、波により生じた反射光、微細藻類の代謝生成物の一部で泡などが映らないようにすることが望ましい。
ここでは、色情報を表すパラメータとしてRGB色空間を採用した場合を例に、図1および図2を参照して、画像処理用ソフトウエアを用いてサンプルの画像の色に関する情報(色情報)を取得するステップについてさらに詳しく説明する。
まず、モニタ上で、撮影された画像のうち微細藻類の溶液が写っている所定の領域(微細藻類の溶液が写っている部分の一部または全部)を指定して、その領域内におけるR、G、Bの色成分情報を取得する(S2−1)。
例えば、画像処理用ソフトウエア上で、撮影された画像の該当する領域を指定すると、画像処理用ソフトウエアは、この指定された領域内の色成分情報、例えば、指定された領域内の各画素の色のR、G、Bそれぞれ成分の階調(例えば、0から255の256段階)を取得する。この各色成分の階調は、上述した色成分情報となる。
次に、測定しようとする成分に応じて、その領域内の画素の、R、G、Bそれぞれの階調のヒストグラムを取得し、各成分の階調と、その階調における頻度を取得する(S2−2)。ここで、2つの色成分情報を算出する。第1の色成分情報は、階調のヒストグラムを取得から0〜255の階調のうち各階調の頻度を求め、これらの平均値を算出する(S2−3)。第2の色成分情報は、各成分において、階調と頻度の積を算出し(S2−4)、各成分の割合は、各成分の階調と頻度の積の総和に対するその成分の階調と頻度の積の割合として算出する(S2−5)。この算出値は、画像から取得される色に関する情報、すなわち色情報であり、画像全体における各成分の割合を示す。尚、第1および第2の色成分情報は、必要に応じてどちらか一方だけを算出してもよい。
本実施形態においては、微細藻類のサンプルに含まれる油含有量を決定するにあたり、色情報として、R成分の割合、R成分の平均値に関する色成分情報を用いることとする。このように、本発明では、色空間を構成するすべてのパラメータ(成分)の値を用いる必要はなく、測定する油含有量に対して必要とされるパラメータ(成分)についてのみヒストグラムを取得して成分の割合、成分の平均値を算出すればよい。
尚、本実施形態においては、画像から取得される色に関する情報として成分の割合、成分の平均値を用いるものとするが、後述する微細藻類の油含有量の決定に用いる情報は、成分の割合、成分の平均値に限らず、中央値や最大値等を用いてもよいことは言うまでもない。
(3)決定ステップS3
決定ステップS3は、色情報取得ステップS2において取得した画像の色に関する情報(色情報)から容器内で培養されているサンプルに含まれる油含有量を決定するステップである。
この決定ステップS3に先だって、色情報と微細藻類の油含有量との関係を後述する方法によって予め求めておく。
色情報取得ステップS2において取得された色情報を上述した色情報と微細藻類の油含有量との関係に当てはめることによって、容器に入った微細藻類のサンプルの油含有量を決定することができる。
<色情報と微細藻類の油含有量との関係の求め方>
色情報と微細藻類の油含有量との関係は、概念的には、色空間から油含有量への写像である。
色情報と微細藻類の油含有量との関係を取得する手法としては、例えば、油含有量が既知の微細藻類の溶液(サンプル)の入った容器を複数用意し、それらの容器を撮影した画像の所定領域(微細藻類の溶液が写っている部分の一部または全部)の色情報(例えば、R、G、Bの成分の割合等)を求め、その値と微細藻類の油含有量を関連付ければよい。このような関係は、例えば、検量線や対照表といった形式で表現することができる。
例えば、予め用意した数種類のサンプルに対して、上述した撮影ステップ(S1)および色情報取得ステップ(S2)によって求めた色情報と、公知の液体クロマトグラフィー法で測定した油含有量とを用いて検量線を作成することができる。
図6に、本発明の一実施形態おける第1の例として、液体クロマトグラフィー法から求めた微細藻類の油含有量と色のR成分との相関図を示す。図6から油含有量の増加とともにR成分の割合は増加しており、培養液の色味が黄色味を帯びていることを意味している。
一方、図7に、従来の吸光度から推定する手法を用いた結果を示す。図7は、液体クロマトグラフィー法から求めた微細藻類の油含有量と720nmでの微細藻類の吸光度との相関図を表している。
図6に示すように、R成分の割合は、図7に示す従来の推定方法で用いてきた吸光度よりも、油含有量の測定値を非常に高い決定係数(R2:相関係数の2乗)でよく追従している。このような検量線を用いることによって、画像から得られたR成分の割合から高精度に油含有量を推定することができる。
図8に、本発明の一実施形態おける第2の例として、液体クロマトグラフィー法から求めた微細藻類の油含有量と色のG成分との相関図を示す。油含有量の増加とともにG成分の割合は減少しており、培養液の色味が黄色味を帯びていることを意味している。G成分の割合は、図7に示す従来の推定方法で用いてきた吸光度よりも、油含有量の測定値を非常に高い決定係数(R2)でよく追従している。このような検量線を用いることによって、画像から得られたG成分の割合から油含有量を推定することができる。
図9に、本発明の一実施形態おける第3の例として、液体クロマトグラフィー法から求めた微細藻類の培養時間と色のR成分の時間微分値との相関図を示す。R成分の時間微分値とは、異なる時間t1、t2の色のR成分の差を時間差(t2−t1)で除したものである。培養初期の段階では、R成分の時間微分値が大きく、細胞または油成分の増殖速度が速いことを意味するが、培養時間の増加と共にR成分の時間微分値の値は減少し、培養後期では変化が少なくなる。色のR成分の時間微分値の変化の度合いを予め決定しておき、その変化の度合いを収穫タイミングの閾値に設定することができる。
図10に、本発明の一実施形態おける第4の例として、液体クロマトグラフィー法から求めた微細藻類の培養時間と色のG成分の時間微分値との相関図を示す。G成分の時間微分値とは、異なる時間t1、t2の色のG成分の差を時間差(t2−t1)で除したものである。培養初期の段階では、G成分の時間微分値が大きく、細胞または油成分の増殖速度が速いことを意味するが、培養時間の増加と共にG成分の時間微分値の値は減少し、培養後期では変化が少なくなる。色のG成分の時間微分値の変化の度合いを予め決定しておき、その変化の度合いを収穫タイミングの閾値に設定することができる。
図11に、本発明の一実施形態おける第5の例として、液体クロマトグラフィー法から求めた微細藻類の油含有量に対するR成分およびG成分の階調の平均値ならびにR成分とG成分との階調の差分との相関図を示す。R成分、G成分の階調の平均値とは、取り込んだ領域の画素において、階調のヒストグラムを取得し、0〜255の階調のうち各階調の頻度を求め、これらの平均値を算出した値である。油分を含んだ培養液の濃度が増加するとともに、培養液の色調は濃くなり、R成分の階調の値は増加する。R成分と油含有量との間には強い相関があるため、R成分の階調の平均値をモニタリングすることで、油含有量を推定することができる。
尚、培養の進行に伴い、G成分も増加しているが、G成分は細胞量と強い相関があるため、G成分の階調の平均値をモニタリングすることで、細胞量を推定することもできる。
また、図6、図8に示すように、培養終期ではR成分とG成分の変化量が見えなくなるが、これはR成分の階調とG成分の階調の変化量が見えなくなることに起因している。図11に示すように、R成分とG成分の階調の差分を予め決定しておき、値を収穫タイミングの閾値に設定することもできる。
図12に、本発明の一実施形態おける第6の例として、培養時間とR成分の割合との相関図を示す。ロジスティック関数を用いて色のR成分を経験的に予測している。このような検量線を予め作成しておき、実際の培養で得たR成分の実測値を入力することで、培養の状況に対応した予測曲線を作成することができる。R成分の値に対応した収穫タイミングを設定すれば、培養の収穫タイミングを推定することができる。
また、この手法を用いて、培養時間とG成分の相関を取れば、細胞量を予測できることは言うまでもない。
本実施形態に係る微細藻類油含有量測定方法によれば、簡易で非破壊な分析方法でありながら、画像のR成分を活用することで、液体クロマトグラフィー法から求めた微細藻類の油含有量と決定係数0.98以上で相関が取れる方法を提供しており、高価で複雑な分析を用いることなく油含有量を決定することを可能としている。
尚、色情報と微細藻類の油含有量との関係を求めるときに用いる容器と、本実施形態に係る方法によって油含有量を決定するときに用いる容器とは、藻液表面を撮影する場合には必ずしも同一である必要はないが、藻液表面に容器の映り込みがあったり、容器を通して藻液を撮影したりする場合には、その大きさ、形状、材質(透明な材質から形成されていることが望ましい。)等が同種類のものであることが望ましい。さらに、色情報と微細藻類の油含有量との関係を求めるときの撮影条件と本実施形態に係る方法によって油含有量を決定するときの撮影条件もできるだけ近いものとすることが望ましい。
[色見本の色情報に基づく微細藻類の色情報の補正]
本発明の一実施形態に係る微細藻類油含有量測定方法は、微細藻類の溶液を撮影する際の撮影環境の影響を除去するために、微細藻類の溶液(サンプル)の入った容器とともに色見本を一緒に撮影するとともに、画像から得られる色見本の色情報に基づいて微細藻類の色情報を補正するステップを含めてもよい。
サンプルとともに撮影される色見本として、例えば、白、黄、赤を含むものを用いた場合、その色見本は、白の色成分情報として(R、G、B=255、255、255)、黄の色成分情報として(R、G、B=255、255、0)、赤の色成分情報として(R、G、B=255、0、0)のように、既知の色成分情報を有するものとなる。
本実施形態に係る微細藻類油含有量測定方法は、図3に示すように、大きく分けて、次の4つのステップを含む。すなわち、(1)色見本とともにサンプルを撮影する撮影ステップ(S10)と、(2)撮影された色見本およびサンプルの画像から色見本およびサンプルの色情報をそれぞれ取得する色情報取得ステップ(S20)と、(3)色見本の色情報に基づいてサンプルの色情報を補正する補正ステップ(S21)と、(4)補正されたサンプルの色情報と、予め用意された、色情報と微細藻類の油含有量との関係とに基づいて、微細藻類の油含有量を決定する決定ステップ(S30)である。
(1)撮影ステップ(S10)
撮影ステップ(S10)では、色見本として、例えば、白(R、G、B=255、255、255)、黄(R、G、B=255、255、0)、赤(R、G、B=255、0、0)を含む色見本をサンプルの近傍、例えば、サンプルの横に置いて、これらを一緒に撮影する。
(2)色情報取得ステップ(S20)
次に、画像処理プログラムを使って、撮影された画像データから色見本の領域およびサンプルの領域の色情報、例えば、各領域のR、G、Bの各成分について階調のヒストグラムを作成し、画像全体における各成分の割合をそれぞれ算出する。サンプルの色情報は、図1の色情報取得ステップS2と同様に、図2に示すように画像処理用ソフトウエアを用いてサンプルの画像の色情報を取得する。
(3)補正ステップ(S21)
サンプルの色情報は、色見本の色情報に基づいて次のような演算を実行することによって補正することができる。
赤の色見本から得られた色情報(RGB値)を3行1列の行列(Rr Gr Br)tと表す。同様に黄および白の色見本から得られた色情報(RGB値)をそれぞれ(Ry Gy By)t、および(Rw Gw Bw)tと表す。これらは、元々、赤(1 0 0)t、黄(1 1 0)t、白(1 1 1)tの色見本のもともとの値(ただし、各値は、最大階調数で規格化されている。)が、撮影環境の影響によって変換されたものである。
ここで、上記の赤、黄、白の色見本から得られた色情報に基づいて、次の3行3列の行列Tを定義する。
この行列Tに対して、赤(1 0 0)t、黄(1 1 0)t、白(1 1 1)tをかけると、それぞれ(Rr Gr Br)t、(Ry Gy By)t、(Rw Gw Bw)tが得られる。これは、行列Tが、本来の色から画像で得られた色情報への変換行列であることを意味している。
したがって、画像から得られた色見本の色情報に基づいて定義された変換行列Tの逆行列T-1を求め、この変換行列の逆行列T-1を画像のサンプル領域から得られた色情報(RGB値)に掛け合わせることによって、サンプルの色情報を補正することができる。
(4)決定ステップ(S30)
決定ステップS30では、補正ステップS21において補正されたサンプルの色情報を、図1の決定ステップS3と同様に、予め求めておいた色情報と微細藻類の油含有量との関係に当てはめることによって、容器に入ったサンプルに含まれる油含有量を決定する。
以上のように、本実施形態によれば、色見本をサンプルとともに撮影し、画像から得られる色見本の色情報に基づいてサンプルの色情報を補正して、補正された色情報に基づいて油含有量を決定するので、撮影環境の影響を除去することができる。したがって、撮影環境に左右されず、より高い精度で微細藻類の油含有量を決定することができる。
尚、本実施形態においては、撮影環境の影響を除去するために、サンプルとともに赤、黄、白の色見本を撮影し、変換行列Tの逆行列T-1を用いて色情報を補正する手法について説明した。しかし、撮影環境の影響を除去するための手法は、これに限られるものではない。例えば、微細藻類のサンプルを、少なくとも既知の色情報を有する複数の色見本とともに撮影し、この画像から得られる色見本の色情報とサンプルの色情報との相対的な関係から色情報を補正するようにしてもよい(例えば、特許文献2参照)。
[微細藻類油含有量測定装置の構成]
本実施形態に係る微細藻類油含有量測定装置は、カメラによって撮影した培地中の微細藻類の画像から、培養液に含まれる微細藻類またはその蓄積された油含有量を出力する装置である。この装置は、CPU(中央処理装置)や記憶装置とからなるコンピュータ・ハードウェア装置と、各種ハードウェア装置を制御するコンピュータ・プログラムとによって構成される。
図4に、本実施形態に係る微細藻類油含有量測定装置のブロック図を示す。本実施形態に係る微細藻類油含有量測定装置は、カメラ10や外部記憶媒体と接続可能なインターフェース部20と、装置の動作を制御する制御部21と、キーボードやマウス、モニタ等から構成される入出力部30と接続されるインターフェース部22とを備える。また、コンピュータを微細藻類油含有量測定装置として動作させるコンピュータ・プログラムを記憶したプログラム記憶部23と、カメラ10によって撮影され、インターフェース部20を介して取り込まれた画像を記憶する画像記憶部24とを備える。また、画像の色情報を記憶する色情報記憶部25と、色情報と微細藻類の油含有量との関係とを記憶した関係記憶部26とを備える。さらに、これらの構成要素間におけるデータおよび制御情報の通り道となるバス27とを備える。
図5は、上述した微細藻類油含有量測定装置の機能ブロック図である。制御部21は、周辺機器との入出力を制御する他、画像情報入力部31、色成分情報取得部32、色情報計算部33、成分量計算部34、および結果出力部35として機能する。
画像情報入力部31において、外部のカメラ等の撮影装置10や、撮影された画像データを記憶した画像記憶部24から画像情報を読み込む。色成分情報取得部32では、プログラム記憶部23に記憶されたコンピュータ・プログラムと協働して、画像記憶部24に取り込まれた画像のうち、指定された領域の各画素のR、G、Bの色成分情報となる階調を取得する。色情報計算部33では、取得した色成分情報に基づいて領域内の画素の、R、G、Bそれぞれの階調のヒストグラムを取得して各成分の階調の平均値と画像全体における各成分の割合とを算出し、それらを色情報記憶部25に記憶する。画像全体における各成分の割合は、各成分の階調と頻度の積を算出し、各成分の割合を、各成分の階調と頻度の積の総和に対するその成分の階調と頻度の積の割合として算出する。
そして、成分量計算部34において、色情報記憶部25に記憶された色情報と関係記憶部26に記憶された色情報と微細藻類の油含有量との関係に基づいて、カメラ10によって撮影された微細藻類の溶液(サンプル)の油含有量を計算する。油含有量計算部34によって算出された油含有量は、結果出力部35から外部の表示手段に出力する。
また、関係記憶部26に記憶された色情報と微細藻類の油含有量との関係は、具体的には、上述した手法により予め求めた色情報と微細藻類の油含有量との検量線である。その記憶の仕方は、例えば、テーブル形式で記憶してもよいし、関係を近似した多項式を関数として記憶してもよい。
尚、撮影される微細藻類の溶液サンプルの量が予め決められている場合は、検量線を色情報と油含有量との関係を表すものとすることができるし、検量線が色情報と油成分密度との関係を表す場合でも、既知のサンプル量を予め設定したり、測定の都度サンプル量を入力することによって、油含有量計算部34内部で油含有量を算出したりすることができる。
<装置の動作>
上述した微細藻類油含有量測定装置を用いて、次のようにして油含有量を決定することができる。
まず、カメラ10によって、微細藻類を培養している藻液表面(例えば、レースウエイ型)を撮影する。このカメラ10は、各画素について、色空間を構成するパラメータの値(例えば、RGBそれぞれの輝度信号)を画像データとして出力する装置である。このようなカメラ10は、微細藻類油含有量測定装置に内蔵され、インターフェース部20と常時接続されていてもよいし、市販のデジタルカメラのように、微細藻類油含有量測定装置と別体であってもよい。カメラ10によって撮影された画像のデータは、インターフェース部20を介して、画像記憶部24に転送される。
次に、画像記憶部24に記憶された画像をモニタ(入出力部)30に表示して、色情報を取得すべき領域を利用者に指定させる。利用者は、入出力部30を構成するマウス等を操作して、画像のうち微細藻類が写っている領域を、色情報を取得すべき領域として指定する。尚、微細藻類を培養する容器の周辺環境、例えば光源の位置がほぼ一定であれば、微細藻類が写っている領域を自動で取得するようにしてもよい。
また、サンプルとともに色見本も一緒に撮影した場合は、微細藻類が写っている領域のみならず、色見本の領域も指定する。
画像中、微細藻類が写っている領域が指定されたならば、その領域内の色情報を取得する。色情報としては、様々な色空間を構成するパラメータの値を用いることができる。
尚、色見本の領域も指定されたときは、色成分情報取得部32は、補正ステップ(S21)にしたがって、すなわち、画像から得られた色情報を、変換行列Tの逆行列を用いて補正する処理を行う。
このようにして取得された色情報は、色情報記憶部25に記憶される。
色情報が取得されると、成分量計算部34は、関係記憶部26に記憶された色情報と微細藻類の油含有量との関係に対して、色情報記憶部25に記憶された色情報を当てはめ、微細藻類の油含有量を決定する。このようにして得られた微細藻類の油含有量をカメラ10で撮影したサンプルの油含有量としてモニタ(入出力部)30に表示させる。
以上のように、本実施形態に係る微細藻類油含有量測定装置によれば、微細藻類の溶液を容器ごと撮影した画像から微細藻類の油含有量を決定するので、容器内の溶液(サンプル)の一部をサンプリングすることがない。したがって、サンプリングによるサンプルの減少を避けることができる。
さらに、容器を開けることなく、非破壊的に微細藻類の油含有量を決定することができるので、手間が省けるだけではなく、雑菌の混入を避けることができるので、微細藻類が繁殖する生態系を変化させてしまう恐れがない。
本実施形態においては、色情報として、RGB色空間モデルのRGBパラメータ値を例に説明したが、RGB色空間に代えて他の色空間モデルを用いてもよい。また、複数の色空間モデルを用いて微細藻類の油含有量を決定するようにすれば、より高い精度で油含有量を決定することができる。
上述した本発明の実施形態においては、油成分を例に微細藻類の成分量を測定する方法および装置について説明したが、本発明が測定対象とする成分量は油成分に限定されることはなく、種々の植物中に含まれる色素、例えば、クロロフィルやカロテノイドなどの色素の測定にも本発明を適用できることはいうまでもない。
10 カメラ
20、22 インターフェース部
21 制御部
23 プログラム記憶部
24 画像記憶部
25 色情報記憶部
26 関係記憶部
27 バス
30 入出力部
31 画像情報入力部
32 色成分情報取得部
33 色情報計算部
34 成分量計算部
35 結果出力部

Claims (11)

  1. 微細藻類の溶液を撮影して得られた画像から色に関する評価値を取得するステップと、
    前記微細藻類の溶液の画像から取得された前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値に基づいて、予め取得した前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付けるデータから、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定するステップと、を有し、
    前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値として、色空間を構成するRGBパラメータ値を用い、当該RGBパラメータ値は、R成分の割合、G成分の割合、R成分の時間微分値、G成分の時間微分値、またはR成分の階調とG成分の階調との差分のいずれかであり、
    前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付けるデータは、前記RGBパラメータ値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付ける検量線であることを特徴とする微細藻類成分量測定方法。
  2. 前記微細藻類の代謝生成物の成分量は、油含有量であることを特徴とする請求項1に記載の微細藻類成分量測定方法。
  3. 前記微細藻類は緑藻類に属する微細藻類であることを特徴とする請求項1に記載の微細藻類成分量測定方法。
  4. 前記微細藻類は、緑藻類のうちトレボクシア藻綱に属する微細藻類であることを特徴とする請求項1に記載の微細藻類成分量測定方法。
  5. 前記微細藻類の溶液とともに撮影して得られた色見本の画像から色に関する評価値を取得するステップと、
    前記色見本の画像から取得された前記色見本の前記色に関する評価値に基づき、前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値を補正するステップと、
    を有し、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定するステップは、補正された前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値に基づいて、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定することを特徴とする請求項1に記載の微細藻類成分量測定方法。
  6. 微細藻類の溶液を撮影して得られた微細藻類の溶液の画像を記憶する画像記憶部と、
    前記微細藻類の溶液の画像から色に関する評価値を取得する色成分取得部と、
    予め取得した前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付ける色評価値−成分量データを記憶した関係記憶部と、
    前記色成分取得部で取得した前記色に関する評価値に基づいて、前記色評価値−成分量データから、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定する成分量計算部と、を有し、
    前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値として、色空間を構成するRGBパラメータ値を用い、当該RGBパラメータ値は、R成分の割合、G成分の割合、R成分の時間微分値、G成分の時間微分値、またはR成分の階調とG成分の階調との差分のいずれかであり、
    前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付けるデータは、前記RGBパラメータ値と前記微細藻類の代謝生成物の成分量とを関係付ける検量線であることを特徴とする微細藻類成分量測定装置。
  7. 前記微細藻類の代謝生成物の成分量は、油含有量であることを特徴とする請求項6に記載の微細藻類成分量測定装置。
  8. 前記微細藻類は緑藻類に属する微細藻類であることを特徴とする請求項6に記載の微細藻類成分量測定装置。
  9. 前記微細藻類は、緑藻類のうちトレボクシア藻綱に属する微細藻類であることを特徴とする請求項6に記載の微細藻類成分量測定装置。
  10. 前記画像記憶部は、前記微細藻類の溶液とともに撮影して得られた色見本の画像を記憶し、
    前記色成分取得部は、前記色見本の画像から前記色見本の前記色に関する評価値を取得し、
    前記成分量計算部は、前記色見本の前記色に関する評価値に基づき、前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値を補正し、補正された前記微細藻類の溶液の前記色に関する評価値に基づいて、前記微細藻類の代謝生成物の成分量を決定することを特徴とする請求項6に記載の微細藻類成分量測定装置。
  11. コンピュータを請求項6乃至10のいずれか1つに記載の微細藻類成分量測定装置として機能させるコンピュータ・プログラム。
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