JP6519615B2 - 変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ゴム材料として有用な加工性および低ロス性に優れ、変性度を向上させやすい変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法に関する。
1,3−ブタジエンの重合触媒については、従来から数多くの提案がなされており、特にハイシス−1,4−ポリブタジエン、すなわち、シス−1,4結合含量の高いポリブタジエンは、熱的、機械的に優れた特性を有するため、多くの重合触媒が開発されてきた。
例えば、特許文献1には、コバルト化合物、酸性金属ハライド、アルキルアルミニウム化合物及び水からなる触媒を用い、1,3−ブタジエンを重合させる高シス−1,4−ポリブタジエンの製造法が開示されている。
また、特許文献2には、ジエチルアルミニウムクロライド、水、及びコバルトオクトエ−トよりなる触媒を用い、1,3−ブタジエンを直鎖状または分岐状脂肪族炭化水素よりなる溶媒中で重合させる方法が開示されている。
ハイシス−1,4−ポリブタジエンにおいては、ポリマー鎖の分岐度が小さいもの、すなわち、リニアタイプのハイシス−1,4−ポリブタジエンは、耐発熱性、反撥弾性等に優れた特性を有している。しかし、分岐度の高いブランチタイプのハイシス−1,4−ポリブタジエンと比較して、ゴムにカーボンブラックなどを配合して得られる配合物を製造する際に加工性が低下するため、これを改良する方法が求められていた。
ポリブタジエンの加工性を改良する方法として、特許文献3には、ポリブタジエンの重合溶液を有機アルミニウム化合物及びハロゲン化アルキル化合物で処理する方法が開示されている。また、特許文献4には、不飽和結合を有するゴムを溶媒に溶解し、ルイス酸の存在下、有機酸ハライドを反応させてゴムを変性する方法が記載されている。これらの方法はいずれも、重合工程の後に、重合物を変性する工程が必要となり、煩雑な操作を省力化した方法の開発が望まれていた。
一方、ゴム組成物の発熱性を改良する方策として、近年補強材としてカーボンブラックの代わりにシリカを使用するケースが増えてきている。しかしながら、シリカの表面には極性のあるシラノール基があるため、シリカはポリブタジエンなどの炭化水素構造との親和性が低く、これによりシリカが配合されたゴム中においてシリカ粒子が凝集し易くなり、分散性が悪くなるといった問題が生じていた。その結果、シリカ凝集体の分裂、すなわちペイン効果が起こると、シリカ凝集体の内部では強いシリカ−シリカ相互作用が観測され、シリカ−ゴム間で大きなヒステリシスロスが生じて発熱性悪化の原因となっていた。
極性シリカ表面と非極性ゴムマトリックス間の親和性や相互作用を強化する方策としては、二元機能を持ったシランカップリング剤の使用やゴムの化学変性が鋭意研究されている。ゴムの化学変性技術として、ハイシス−1,4−ポリブタジエンを化学変性したものの多くは、希土類触媒を使って1,3−ブタジエンをリビング重合した後、各種の効果的なアルコキシシランカップリング剤を使用して、分子末端を機能化する方法が報告されている。
特許文献5には、コバルト化合物でポリブタジエンゴムを重合した後、必要に応じて、更に酸ハロゲン化物、ハロゲン含有硫黄化合物、メルカプト基含有アルコキシシラン化合物などを反応させてコールドフロー性を改良する方法が記載されている。
その後、加工性と低ロス性のバランス改良を目的として、コバルト化合物でポリブタジエンゴムを重合した後、所定量の有機ハロゲン化合物で変性する方法が開示されている(特許文献6および7)。しかし、昨今の環境低負荷・省エネルギーの観点から、さらなる加工性と低ロス性の向上に対する要望が高まっている。
特公昭38−1243号公報 特公昭61−54808号公報 特開昭51−63891号公報 特開昭61−225202号公報 特開2001−114817号公報 特開2004−211048号公報 特開2011−79954号公報
本発明の目的は、加工性および低ロス性に優れる変性シス−1,4−ポリブタジエンおよびその製造方法を提供し、さらに変性度を向上しやすくすることである。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、遷移金属化合物および有機アルミニウム化合物を含有する重合触媒によって1,3−ブタジエンを重合してシス−1,4−ポリブタジエンを製造し、次いで、この重合系内に有機ハロゲン化合物および下記一般式(1)で表される1〜3置換の芳香族化合物を添加して、シス−1,4−ポリブタジエンと下記一般式(1)で表される1〜3置換の芳香族化合物とを反応させることを特徴とする、変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法において、反応系から未反応のモノマー及びその他オレフィンガスを除去した後、請求項1に記載の1〜3置換の芳香族化合物を用いて変性反応を行うことで、より変性度が高いシス−1,4−ポリブタジエンが合成できることを見出し、本発明を完成した。

式(1)において、Yは水素、水酸基、アルケニル基または炭素数1〜10のアルコキシ基、Z1、Z2は水素、水酸基、アルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。
モノマー及びその他オレフィンガスの除去量が容器内の気体の容量に対して、1〜3.5倍であることが好ましい。
モノマー及びその他オレフィンガスが、ブタジエン及びブテンであることが好ましい。
1〜3置換の芳香族化合物が、フェノール誘導体、カテコール誘導体、レゾルシン誘導体、ヒドロキノン誘導体、2〜3置換の芳香族系アルケニル化合物からなる群より選択された1種以上であることが好ましい。
本発明の変性シス−1,4−ポリブタジエンはシリカ粒子と相互作用する極性官能基を分子内に有するため、これを用いたゴム組成物はシリカの凝集が抑制されて優れた低ロス性を有し、特にタイヤ用として好適に用いることができる。また、本発明の変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法は、シス−1,4−ポリブタジエンの製造後にこれを分離することを必要とせず、簡便で煩雑な操作を必要としない優れた製造方法である。さらに、変性度を向上させやすくする効果がある。
本発明に関する変性シス−1,4−ポリブタジエンの変性度算出のための図である。
(1)シス−1,4−ポリブタジエンの製造
シス−1,4−ポリブタジエンは、遷移金属化合物を含有する重合触媒の存在下、1,3−ブタジエンを重合することにより製造することができる。
(重合触媒)
重合触媒に用いられる遷移金属化合物としては、コバルト化合物、ニッケル化合物およびチタン化合物などを挙げることができるが、コバルト化合物が好適に用いられる。触媒系としては、コバルト化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合物および水からなる触媒系またはコバルト化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、水および有機アルミニウム
化合物からなる触媒系が好ましい。
コバルト系触媒のコバルト化合物としては、コバルトの塩や錯体が好ましく用いられ、特に好ましいものとして、塩化コバルト、臭化コバルト、硝酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルト(コバルトオクトエート)、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、酢酸コバルト、マロン酸コバルト等のコバルト塩や、コバルトのビスアセチルアセトネ−トやトリスアセチルアセトネ−ト、アセト酢酸エチルエステルコバルト、ハロゲン化コバルトのトリアリ−ルフォスフィン錯体、トリアルキルフォスフィン錯体、ピリジン錯体やピコリン錯体等の有機塩基錯体、エチルアルコ−ル錯体等が挙げられる。
コバルト系触媒組成物におけるハロゲン含有アルミニウム化合物としては、R1 3-nAlXn(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基、Xはハロゲンを示し、nは1〜2の数である。)で表されるものが好ましい。ジアルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルアルミニウムブロマイドなどのジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキクロライド、アルキルアルミニウムセスキブロマイドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジクロライド、アルキルアルミニウムジブロマイド等のアルキルアルミニウムジハライド等が挙げられる。具体的化合物としては、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノブロマイド、ジブチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、ジシクロヘキシルアルミニウムモノクロライド、ジフェニルアルミニウムモノクロライド等が挙げられ、この中でも特にジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライドが好ましい。
また、コバルト系触媒組成物における有機アルミニウム化合物としては、R2 3Al(式中、R2は炭素数1〜10の炭化水素基を示す。)で表されるものが好ましい。例えば、トリアルキルアルミニウム化合物、より具体的には、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム等が挙げられる。
また、アルミノキサンを用いてもよい。アルミノキサンとしては、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られるものであって、一般式(−Al(R’)O−)nで示される鎖状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げられる。
(R’は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/又はアルコキシ基で置換されたものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)。R’としてはメチル、エチル、プロピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基及びエチル基が好ましい。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物などが挙げられる。
(1,3−ブタジエンの重合)
1,3−ブタジエンの重合は、例えば、次のように行う。まず、内部を窒素置換した耐圧容器に1,3−ブタジエンと溶媒を仕込み、次いで、水、分子量調節剤及びハロゲン含有有機アルミニウム化合物を仕込んで攪拌する。耐圧容器を所定の温度にした後、遷移金属重合触媒を仕込み、重合を開始する。重合は、常圧または10気圧(ゲ−ジ圧)程度までの加圧下に行われる。
重合触媒としてコバルト化合物、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物、水からなるコバルト系触媒組成物を用いる場合は、全て1,3−ブタジエンの1モルに対して、コバルト化合物については1×10-7〜1×10-3モルの範囲あることが好ましい。また、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物については1×10-5〜1×10-1モルの範囲の範囲にあることが好ましい。また、水については1×10-5〜1×10-1モルの範囲にあることが好ましい。
触媒成分の添加順序としては、不活性溶媒中に水を添加して均一に混合して、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を添加し、コバルト化合物を添加して重合を開始することが好ましい。ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を添加した後、所定時間の熟成を行い、コバルト化合物を加えることが好ましい。熟成時間は0.1〜24時間が好ましく、熟成温度は0〜80℃が好ましい。
該コバルト系触媒組成物に用いられるハロゲン含有有機アルミニウム化合物の添加量は、添加する水に対して0.9〜2.0倍、中でも1.0〜1.8倍であることが好ましい。この範囲より大きいと所望する物性が得られず、この範囲より小さいと加工性が悪くなる。当該ハロゲン含有有機アルミニウム化合物の添加量と添加する水の割合は、とりわけポリブタジエンのリニアリティーを制御する上で重要である。
重合溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ノルマルヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン等のC4留分などのオレフィン系炭化水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。また、1,3−ブタジエンそのものを重合溶媒としてもよい。
中でも、ベンゼン、シクロヘキサン、あるいは、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合物などが好適に用いられる。
分子量調節剤としては、重合時に公知の、例えば、シクロオクタジエン、アレンなどの非共役ジエン類、またはエチレン、プロピレン、1−ブテンなどのα−オレフィン類を使用することができる。特に好ましくはシクロオクタジエンであり、1,3−ブタジエン1モル当たり1〜40mmolが好ましく、特に好ましくは5〜30mmolである。この範囲以外の量を用いると、重合体の加工性が悪化するため好ましくない。
重合温度は−30〜100℃の範囲が好ましく、30〜80℃の範囲が特に好ましい。
重合時間は5分〜12時間の範囲が好ましく、10分〜6時間が特に好ましい。また、
(シス−1,4−ポリブタジエンの性状)
本発明で用いるシス−1,4−ポリブタジエンのムーニー粘度は10〜120、好ましくは15〜100、より好ましくは、20〜90である。ムーニー粘度が上記範囲より大きいと加工が困難であり、上記範囲より小さいと耐摩耗性や低ロス性が低下するので好ましくない。
また、5重量%トルエン溶液の溶液粘度(Tcp)とムーニー粘度の比(Tcp/ML1+4)は1.0〜6.0が好ましい。また、Mw/Mnは1.2〜5.0が好ましく、特に好ましくは1.5〜4.5である。
(2)シス−1,4−ポリブタジエンの変性
本発明の変性シス−1,4−ポリブタジエンは、ルイス酸および有機ハロゲン化合物の存在下、シス−1,4−ポリブタジエンと変性剤である下記一般式(1)で表される1〜3価の芳香族化合物を反応させることにより製造することができる。

式(1)において、Yは水酸基、アルケニル基または炭素数1〜10のアルコキシ基、Z1、Z2は水素、水酸基、アルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。
(変性剤)
上記変性剤の例として、アニソール、フェネトール、n−プロポキシベンゼン、イソプロポキシベンゼン、n−ブトキシベンゼン、イソブトキシベンゼン、sec−ブトキシベンゼン、n−ペンチルオキシベンゼン、イソペンチルオキシベンゼン、ネオペンチルオキシベンゼン、n−ヘキシルオキシベンゼン、(2−エチルブチルオキシ)ベンゼン、n−オクチルオキシベンゼン、n−デシルオキシベンゼン、ベラトロール、1,3−ジメトキシベンゼン、1,4−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシベンゼン、1,3−ジエトキシベンゼン、1,4−ジエトキシベンゼン、1,2−ジ−n−プロポキシベンゼン、1,3−ジ−n−プロポキシベンゼン、1,4−ジ−n−プロポキシベンゼン、1,2−ジ−n−ブトキシベンゼン、1,3−ジ−n−ブトキシベンゼン、2−エトキシ−メトキシベンゼン、3−エトキシ−メトキシベンゼン、4−エトキシ−メトキシベンゼン、2−プロポキシ−メトキシベンゼン、3−プロポキシ−メトキシベンゼン、4−プロポキシ−メトキシベンゼン、1,4−ジ−n−ブトキシベンゼン、1,2−メチレンジオキシベンゼン、1,2,3−トリメトキシベンゼン、1,2,4−トリメトキシベンゼン、1,3,5−トリメトキシベンゼン、フェノール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2−エトキシフェノール、3−エトキシフェノール、4−エトキシフェノール、2、6−ジメトキシフェノール、3、4−ジメトキシフェノール、3、5−ジメトキシフェノール、カテコール、3−メトキシカテコール、レゾルシノール、2―メトキシレゾルシノール、5―エトキシレゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ヒドロキノンジメチルエーテル、アネトール、サフロール、イソサフロール、オイゲノール、メチルオイゲノール、イソオイゲノール、メチルイソオイゲノール、ピロガロール、ピロガロールトリメチルエーテル、フロログルシノール、フロログルシノールトリメチルエーテルなどの化合物および、アルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、フェニル基などを1つ、もしくは2つ有するフェノールやアニソール、前述のアルキル基を有するカテコール、グアヤコール、グエトールなどが挙げられる。この中でもアルコキシベンゼン、カテコール誘導体、レゾルシン誘導体からなる群より選択された1種以上の変性剤を用いることが好ましく、特にアニソール、フェネトール、アネトール、ベラトロール、1,3−ジメトキシベンゼン、1,3−ジエトキシベンゼン、1,2−メチレンジオキシベンゼン、サフロール、イソサフロール、メチルイソオイゲノールが好ましい。また、これらのうち2種類以上を組み合わせて使用しても問題ない。
(ルイス酸)
変性反応に用いられるルイス酸は、一般に知られているものが使用可能である。その代表例は金属または半金属のハロゲン化物であって、例えばBe、B、Al、Si、P、S、Ti、V、Fe、Zn、Ga、Ge、As、Se、Zr、Nb、Mo、Cd、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、W、Hg、Bi、Uなどの元素、またはPO、SeO、SO、SO2、VOなどの酸素−元素結合体のハロゲン化物、もしくは有機ハロゲン化物、またはこれらの錯体などである。さらに具体的には、BF3、BF3・O(C252、(CH32BF、BCl3、AlCl3、AlBr3、(C25)AlCl2、POCl3、TiCl4、VCl4、MoCl6、SnCl4、(CH3)SnCl3、SbCl5、TeCl4、TeBr4、FeCl3、WCl6、Sc(OTf)3、Hf(OTf)3、Sb(OTf)3、Bi(OTf)3、およびGa(OTf)3などが挙げられる。中でも好ましいのはアルミニウムのハロゲン化物または有機ハロゲン化物であり、例えば、上記のコバルト系触媒に用いられるハロゲン含有アルミニウム化合物と同じものを用いることができる。
(有機ハロゲン化合物)
変性反応に用いられる有機ハロゲン化合物は、ルイス酸と反応してカルボカチオンを生成するものであれば特に制限はなく、例えば、下記一般式(2)で表されるハロゲン化アルキルを用いることができる。

式(2)において、R3、R4は水素、クロル、ブロムまたは炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、クロル置換アルキル基、アルコキシ基などであり、R5はクロル、ブロムまたは炭素数1〜6のアルキル基、アリール基、クロル置換アルキル基、アルコキシ基などであり、Xはクロル、ブロムなどのハロゲンである。R3およびR4が水素である場合は、R5はアリール基であることが好ましい。上記のアルキル基は、飽和あるいは不飽和であってもよく、また、直鎖状、分岐状または環状のものであってもよい。
具体的化合物としては、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、ベンジリデンなどの塩化物、臭化物あるいはヨウ化物などが挙げられる。また、メチルクロロホルメート、ブロモホルメート、クロロジフェニルメタンまたはクロロトリフェニルメタンなどが挙げられる。本発明においては、生成するカルボカチオンの安定性などから、第3級ハロゲン化アルキル、特に、炭素数4〜12の第3級ハロゲン化アルキルが好ましく、具体的には、t−ブチルクロライドおよびt−ブチルブロマイドが好ましい。
また、下記一般式(3)で表されるハロゲン化アシル化合物を用いることができる。

式(3)において、R6は水素、クロル、ブロムまたは炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、クロル置換アルキル基、アルコキシ基などであり、Xはクロル、ブロムなどのハロゲンである。
(変性反応)
変性反応は、重合停止後、重合系中に残留している未反応モノマーやその他オレフィンガスを除去した後に行うことが好ましい。重合系にハロゲン含有アルミニウム化合物などのルイス酸成分が含まれている場合は、1,3−ブタジエンの重合に引き続き変性反応を行うのが好適である。
上記モノマー及びその他オレフィンガスの除去量は、容器内の気体の容量に対して、1〜3.5倍が好ましく、2〜3.5倍がさらに好ましい。3.5倍以上では、攪拌が困難になり、1倍以下ではガスを除去した効果が薄くなる。ここで、容器内の気体の容量とは、容器の総容量から仕込みブタジエン溶液の体積を引いたものである。
容器内の圧力は、60℃において、0.2MPa以下までガスを除去するのが好ましく、0.1MPa以下まで除去するのがさらに好ましい。
1,3−ブタジエンの重合に引き続き変性反応を行う場合は、重合後、変性剤を添加し、その後、所定の温度において有機ハロゲン化合物を添加して所定時間攪拌混合する。この際、必要に応じてルイス酸を添加することもできる。変性剤をポリブタジエンに反応させる温度は、20〜100℃、好ましくは30〜80℃である。この温度範囲より高いと、ゲル化を促進するため好ましくない。一方、この温度範囲より低いと、変性反応が効果的に起こり難い。反応時間は、1分〜600分間である。好ましくは、10分〜90分間攪拌混合することが望ましい。
変性剤の量としては、シス−1,4−ポリブタジエン中の1,3−ブタジエンユニット1モルに対して1×10-3〜100モルの量が好ましく、特に1×10-2〜10モルが好ましい。さらに、有機ハロゲン化合物の量としては、上記重合反応時のハロゲン含有有機アルミニウム化合物に対して0.05〜50倍、好ましくは1〜20倍である。この量より少ないと、変性反応が十分に進行せず、所望の重合体を得ることが出来ない場合がある。また、多すぎると、ポリブタジエン分子同士の反応によるゲル化が促進され、所望の重合体を得られない場合がある。変性反応後は、反応槽内部を必要に応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
(変性度)
本発明の変性シス−1,4−ポリブタジエンの変性度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を用いる手法により算出する。これについて、図1に基づいて詳細に説明する。
図1において縦軸は、GPC測定によって得られたポリマーのUV吸光度から得られるピーク面積値UVと、示差屈折率(RI)から得られるピーク面積値RIの比、UV/RIの値を示す。
横軸は(1/Mn)×104の値を示し、Mnは数平均分子量である。図1において、Li-BR(未変性)は、Li系触媒によるアニオン重合によって1,3−ブタジエンを重合したポリマーそのもののUV/RIの値を、異なる5種類の数平均分子量Mnのポリマーについてプロットしたもので、直線として近似することができる。また、Li-BR(変性)は、Li系触媒によるアニオン重合によって重合した後、重合末端と3,5−ジメトキシベンジルブロミドを反応させて変性したポリマーのUV/RIの値を、異なる5種類の数平均分子量Mnのポリマーについてプロットしたもので、直線として近似することができる。
アニオン重合の場合は、ポリマー1分子と変性剤1分子が定量的に反応することから、ある数平均分子量(Mn1)におけるLi-BR(変性)のUV/RI値とLi-BR(未変性)のUV/RI値の差をAとする。これはその数平均分子量(Mn1)である1分子鎖に変性剤が1分子反応した場合のUV/RI値の変化量を示すため、この値を基準に変性度を算出することができる。
Li-BRと同様にして、ある数平均分子量(Mn1)である本発明の変性シス−1,4−ポリブタジエンと、変性に用いたものと同じ方法で得られた未変性のシス−1,4−ポリブタジエンについて、それぞれUV/RI値を算出してその差をBとすると、本発明の変性シス−1,4−ポリブタジエンの変性度は以下の式で表すことができる。
本発明のシス−1,4−ポリブタジエンの変性度は、特に限定されるものではないが、0.1を超えることが好ましく、0.5を超えることがより好ましい。また、変性度は20を超えないことが好ましく、15を超えないことがより好ましい。変性度が0.1以下では変性による効果が十分でない場合があり、変性度が20以上では本来のシス−1,4−ポリブタジエンが有する特性を損なう場合がある。
数平均分子量:ポリスチレンを標準物質としてテトラヒドロフランを溶媒として温度40℃で、GPC(株式会社島津製作所製)法により行い、得られた分子量分布曲線から求めた検量線を用いて計算し、数平均分子量を求めた。
変性度:上述の通り、対象となる実施例と同じ数平均分子量におけるLi-BR(変性)のUV/RI値とLi-BR(未変性)のUV/RI値の差をA、対象となる実施例のUV/RI値をBとして、次式より求めた。
変性度=B/A
(実施例1)
内部を充分窒素置換した1.5リットル容量のステンレス製のオートクレーブに、1,3−ブタジエンを30.3重量%含有するシクロヘキサン−C4留分混合溶液500mL(シクロヘキサン37.3重量%、シス−2−ブテンを主成分とするC4留分を31.2重量%含有)を仕込み、次に水1.1mmol、ジエチルアルミニウムモノクロライド1.6mmolを加えて攪拌を行ない、シクロオクタジエン7.3mmolを添加した。オートクレーブを昇温し、60℃に内温が到達してから、コバルトオクトエート0.003mmolを加えて、60℃で25分間重合反応を行なった。重合反応後に変性剤1,3−ジメトキシベンゼンを9mmol添加し、オートクレーブ内のガスを3L(除去量3倍)、0.1MPaまで放圧した。次に70℃まで昇温し、t−ブチルクロライド3.2mmolを添加して15分反応した。老化防止剤を添加後、重合体をエタノールで析出させ、80℃で3時間真空乾燥した。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(実施例2)
変性剤を1,2−メチレンジオキシベンゼンとした他は、実施例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(実施例3)
変性剤をサフロールとした他は、実施例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(実施例4)
変性剤をイソサフロールとした他は、実施例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(実施例5)
変性剤をアネトールとした他は、実施例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(実施例6)
変性剤をベラトロールとした他は、実施例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(実施例7)
変性剤をメチルイソオイゲノール(MIE)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(参考例1)
内部を充分窒素置換した1.5リットル容量のステンレス製のオートクレーブに、1,3−ブタジエンを30.3重量%含有するシクロヘキサン−C4留分混合溶液500mL(シクロヘキサン37.3重量%、シス−2−ブテンを主成分とするC4留分を31.2重量%含有)を仕込み、次に水1.1mmol、ジエチルアルミニウムモノクロライド1.6mmolを加えて攪拌を行ない、シクロオクタジエン7.3mmolを添加した。オートクレーブを昇温し、60℃に内温が到達してから、コバルトオクトエート0.003mmolを加えて、60℃で25分間重合反応を行なった。重合反応後に変性剤1,3−ジメトキシベンゼンを9mmol添加し、70℃まで昇温した。次いで、t−ブチルクロライド3.2mmolを添加して15分反応した。老化防止剤を添加後、重合体をエタノールで析出させ、80℃で3時間真空乾燥した。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(参考例2)
変性剤を1,2−メチレンジオキシベンゼンとした他は、比較例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(参考例3)
変性剤をサフロールとした他は、比較例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(参考例4)
変性剤をイソサフロールとした他は、比較例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(参考例5)
変性剤をアネトールとした他は、比較例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(参考例6)
変性剤をベラトロールとした他は、比較例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(参考例7)
変性剤をメチルイソオイゲノールとした他は、比較例1と同様に反応を行った。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
(参考例8)
内部を充分窒素置換した1.5リットル容量のステンレス製のオートクレーブに、1,3−ブタジエンを30.3重量%含有するシクロヘキサン−C4留分混合溶液500mL(シクロヘキサン37.3重量%、シス−2−ブテンを主成分とするC4留分を31.2重量%含有)を仕込み、次に水1.1mmol、ジエチルアルミニウムモノクロライド1.6mmolを加えて攪拌を行ない、シクロオクタジエン7.3mmolを添加した。オートクレーブを昇温し、60℃に内温が到達してから、コバルトオクトエート0.003mmolを加えて、60℃で25分間重合反応を行なった。老化防止剤を添加して重合を停止させ、重合体をエタノールで析出させた後、80℃で3時間真空乾燥した。得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示した。
得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表1に示す。

Claims (4)

  1. 遷移金属化合物および有機アルミニウム化合物を含有する重合触媒によって1,3−ブタジエンを重合してシス−1,4−ポリブタジエンを製造し、次いで、この重合系内に有機アルミニウム化合物と反応してカルボカチオンを発生させる有機ハロゲン化合物および下記一般式(1)で表される〜3置換の芳香族化合物を添加して、シス−1,4−ポリブタジエンと下記一般式(1)で表される〜3置換の芳香族化合物とを反応させることを特徴とする、変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法において、反応系から未反応のモノマー及びその他オレフィンガスを除去した後、上記〜3置換の芳香族化合物を用いて変性反応を行う変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法。

    式(1)において、Yは水素、水酸基、アルケニル基または炭素数1〜10のアルコキシ基、Z1、Z2は水素、水酸基、アルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、Y、Z1、Z2は、全てが同時に水素ではなく、官能基を2つ以上有し、少なくとも1つはアルコキシ基を有するものである。
  2. 請求項1記載のモノマー及びその他オレフィンガスの除去量が容器内の気体の容量に対して、1〜3.5倍であることを特徴とする請求項1記載の変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法。
  3. 請求項1記載のモノマー及びその他オレフィンガスが、ブタジエン及びブテンであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法。
  4. 〜3置換の芳香族化合物が、フェノール誘導体、カテコール誘導体、レゾルシン誘導体、ヒドロキノン誘導体、2〜3置換の芳香族系アルケニル化合物からなる群より選択された1種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の変性シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法。
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