JP6518018B2 - 断熱容器 - Google Patents

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Description

本発明は、断熱容器に関し、特に、ガラス製の断熱容器に関する。
従来、ガラス製の容器を用いた断熱容器がある。この断熱容器は、例えば外装ケース内に組み込まれると共に、開口部を蓋部材にて閉じる構造で、お湯等の内容物の温度を長時間所望の温度に保つ製品に使用されている(例えば、特許文献1)。
また、特許文献2には、ガラス製の内容器と外容器との空間を真空排気して真空断熱層とし、内容器と外容器の間にはパッド(スペーサ)が配置されたガラス製真空断熱容器が開示されている。
スペーサは、熱伝導率の低い材料が好ましいことは当然である。またこれに加えて、スペーサは、緩衝性が必要であると考えられてきた。つまりスペーサは、使用時においては、ユーザによる製品落下等の衝撃に対する容器の破損を防止する緩衝性を有している必要があった。
日本国特開2000−201834号公報 日本国特開2002−58605号公報
そのようなスペーサを改良するため、本発明者らはスペーサについて詳細に検討を重ねた。すなわちスペーサは、断熱容器の使用時の緩衝性を必要とするなど、ある程度柔らかい素材が良いと考えられていた。したがって、建築材料としては従前より知られるケイ酸カルシウム系材料は、熱伝導率が低いため、断熱容器への適用の可能性があった。ところが、ケイ酸カルシウム系材料は、従来のスペーサと比較すると硬いという理由から、断熱容器のスペーサへの適用には好ましくないとされてきた。
しかしながら、発明者らの鋭意検討の結果、上記課題を解決できることを見出し本発明を完成するに至った。
本発明は前述した事情に鑑みてなされたものであり、衝撃強度に優れたガラス製の断熱容器を提供することを目的とする。
上記課題は下記手段により達成することができる。すなわち、本発明は下記の通りである。
〔1〕
ガラス製の内容器と、
前記内容器に対して外側を囲むと共に開口部で接続されたガラス製の外容器と、
前記内容器と前記外容器との間に両容器に接するように配置されたスペーサと、
を備え、前記内容器と前記外容器とにより画成された空間が真空にされた断熱容器であって、
前記スペーサは、ケイ酸カルシウム系材料からなると共に前記内容器及び前記外容器と接する接触面が平滑化処理された、
断熱容器である。
〔2〕 〔1〕に記載の断熱容器において、
前記スペーサは、前記接触面の表面粗さが算術平均高さSaで20〜50μmである。
〔3〕
〔1〕又は〔2〕に記載の断熱容器において、
前記スペーサは、圧縮速度0.1mm/minで0.5mm圧縮するのに必要な荷重が1500N以上である。
〔4〕
〔1〕〜〔3〕の何れか1項に記載の断熱容器において、
前記ケイ酸カルシウム系材料が、下記(A)〜(D)の均一混合物からなるスラリーを脱水成形し、得られた成形物を6kg/cm以上の加圧水蒸気で蒸熱処理してケイ酸原料と石灰原料とを反応させた後、大気圧下330℃以上に加熱して成形物より離脱する水を除去することにより得られたものである。
(A)CaO/SiOモル比が0.6〜1.2である石灰原料及びケイ酸原料の混合物100重量部
(B)水熱合成により得られたゾノトライト 50〜170重量部
(C)繊維状ウオラストナイト 15〜150重量部
(D)水 全固形物の2〜8倍量
本発明によれば、衝撃強度に優れた断熱容器を提供することができる。
本発明の実施形態の断熱容器の要部断面図である。 図1に示すスペーサの斜視図である。 図2に示すA−A線に沿った部分の断面拡大模式図である。 スペーサの表面粗さの測定領域を示す図である。 スペーサの表面粗さの測定領域を示す図である。 スペーサ(1)の3D画像及び輪郭曲線の測定データである。 スペーサ(1)の3D画像及び輪郭曲線の測定データである。 スペーサ(7)の3D画像及び輪郭曲線の測定データである。 スペーサ(7)の3D画像及び輪郭曲線の測定データである。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。なお、図1は、断熱容器を軸心(中心軸)CLに対して120度の角度で垂直(軸心方向)に切断した要部の垂直断面図、図2は、スペーサの斜視図である、また、図3は、スペーサの表面を模式的に示す拡大断面図である。
図1に示すように、断熱容器1は、ガラス製の内容器2と、この内容器2に対して外側を囲むと共に開口部1hで接続されたガラス製の外容器3と、内容器2と外容器3との間に両容器に接するように配置されたスペーサ10と、を備えている。そして、内容器2と外容器3とにより画成された空間4が真空にされている。
断熱容器1は、その製造において、ガラス製の内容器2と外容器3とを接続して両容器間の空間4ができるように成形される。その後、両容器間の空間4を外容器3の底側に設けられた排気部3eから排気し、該排気部3eを閉じて真空にする。
ここで、両容器2,3を重ね合せるに先立って、内容器2の底部1aの外表面に接着剤を介してスペーサ10が接着される。スペーサ10は、内容器2の軸心CLを均等間隔で囲むように3つが配置され、外容器3と内容器2との空間4を形成する。そして、外容器3が内容器2を覆うようにして配置した後、適宜加熱しながら内容器2に沿う態様で絞り込むようにして成型する。その後、排気部3eから排気し、排気部3eを加熱溶着して空間4の真空を維持する。このようにして製造された断熱容器1は、一般的には、適宜外装ケース20に組み込まれた状態で使用される。
スペーサ10の数は、断熱容器のサイズに合わせて適宜変更でき、2個以上が好ましく、3〜10個がより好ましく、更に好ましくは3〜5個である。特に好ましくは3個であり、内容器2と外容器3との相対的な位置の安定性が高い一方で、熱伝導が生じる箇所をできるだけ少なくできるためである。
このスペーサ10は、図2に示すように、所定の厚みd2を有しており、表裏に円形の接触面10sを備えた円柱状の部材として構成されている。そして、この接触面10sが内容器2と外容器3に当接するように配置される。接触面10sには、上述のとおりその一方面或いは両面に接着剤が塗着されて内容器2に接着され、外容器3の底部1bとの間に配置される。
スペーサ10は、ケイ酸カルシウム系材料からなり、圧縮速度0.1mm/minで0.1mm圧縮するのに必要な荷重が175N以下である。スペーサ10の圧縮速度0.1mm/minで0.1mm圧縮するのに必要な荷重は、10N以上175N以下であることが好ましく、45N以上175N以下であることがより好ましく、45N以上120N以下であることが更に好ましい。
本発明におけるケイ酸カルシウム系材料とは、ケイ酸カルシウムを含有する材料であり、酸化カルシウム(CaO)とケイ酸(SiO)が結合した化合物の水和物を含有する材料である。ケイ酸カルシウムは、例えば、ゾノトライト、トバモライト、ウオラストナイト、他のケイ酸カルシウム水和物及びそれらの混合物を含有する。
本発明におけるケイ酸カルシウム系材料としてより好ましくは、特開昭55−167167号公報に記載のケイ酸カルシウム系材料であり、下記(A)〜(D)の均一混合物からなるスラリーを脱水成形し、得られた成形物を6kg/cm以上の加圧水蒸気で蒸熱処理してケイ酸原料と石灰原料とを反応させた後、大気圧下330℃以上に加熱して成形物より離脱する水を除去することにより得られたものである。
(A)CaO/SiOモル比が0.6〜1.2である石灰原料及びケイ酸原料の混合物100重量部
(B)水熱合成により得られたゾノトライト 50〜170重量部
(C)繊維状ウオラストナイト 15〜150重量部
(D)水 全固形物の2〜8倍量
石灰原料、ケイ酸原料、ゾノトライト、及び繊維状ウオラストナイトは、特開昭55−167167号公報号公報に記載されているものが挙げられ、好ましいものも同様である。ケイ酸カルシウム系材料は、特開昭55−167167号公報の方法に準じて得ることができる。
ケイ酸カルシウム系材料は、更に強化繊維や添加剤等を含有してもよい。
スペーサ10は、例えば、板状のケイ酸カルシウム系材料を、削り出し加工あるいは打ち抜き加工により所望の形状に成形することができる。板状のケイ酸カルシウム系材料としてはルミボード、エコラックス、NAラックス、ハイラック、三菱ヒシタイカ、チヨダセラボード等がケイ酸カルシウム板として市販されている。
スペーサ10の形状に特に制限はないが、本実施形態においてはスペーサ10は円柱形状であり、直径は6.6〜7.0mmであることが好ましく、6.7〜6.9mmであることがより好ましい。また、スペーサ10の厚み(高さ)は3.6〜4.2mmであることが好ましく、3.7〜4.0mmであることがより好ましい。こうすることにより、スペーサ10が0.05mm以上の圧縮に対する変位量を許容することができる。したがって、断熱容器の製造時において、たとえばアニール処理等の熱処理によって内容器2と外容器3との間の間隔が0.05mm以上狭まるようなことがあっても、スペーサ10が破壊されることなく、内容器2および/または外容器3の破損を抑制することができる。
スペーサ10は、図3に示すように、内容器2と外容器3と接触する面のうち少なくとも一方の面の接触面10sが平滑化処理されている(両接触面が平滑化処理されてもよい)。
ケイ酸カルシウム板を平滑化処理した後、削り出し加工または打ち抜き加工により平滑化処理されたスペーサ10とすることができる。ケイ酸カルシウム板を削り出し加工または打ち抜き加工した後に平滑化処理してもよい。平滑化処理は、紙やすり(例えば120番、80番、好ましくは30番)等を用いた研磨処理により所望の粗さの平滑面とすることができる。この平滑化処理は、表面を削る研磨処理の他に、加圧ローラー等による加圧処理でも良い。
内容器2及び外容器3と接する接触面10sが平滑化処理されると、図3に示すように、接触面10sの凸部11tが削り取られるか若しくは潰されて凹凸の高低差が小さくなる。また、接触面10sの凹部11bや細孔や溝10gは、削り粉や潰れ粉の微粉10pによって埋められる。
ケイ酸カルシウム系材料は多孔質であるため、スペーサ10と、内容器2又は外容器3とを接着する際に接着剤が塗布されると、接着剤成分の一部が毛細管現象によりスペーサ10の内部に浸透し接着力に影響を及ぼす。
平滑化処理された接触面10sに接着剤が塗布されると、平滑化処理をしない場合に比べて接着剤のスペーサ10の内部への接着剤成分の浸透が抑制され、接着剤が接着面10sに均一に塗布される。この結果、接着力が強くなってスペーサ10による容器を支持する強度が増し、衝撃強度に優れた断熱容器が得られる。
接触面10sの表面粗さは、算術平均高さSaで20〜50μmであることがより好ましく、20〜45μmであることが更に好ましい。
接触面10sの表面粗さが算術平均高さSaで上記の範囲であれば、断熱容器の製造時に内容器に接着したスペーサと、外容器とが接触する際に十分な緩衝機能が発揮される。
算術平均高さSaとは、2次元の粗さパラメータである算術平均粗さRaを3次元に拡張したものであり、3次元粗さパラメータ(3次元高さ方向パラメータ)である。算術平均高さは、レーザ顕微鏡等によって測定した表面形状のデータから、ISO規格(ISO 25178)に記載の方法で算出できる。
スペーサ10において、内容器2または外容器3に接触する接触面10sの少なくとも一方の表面粗さRaは20〜200μmであることが好ましく、25〜50μmであることがより好ましい。
表面粗さRaは、JIS B0601:2013に準拠して求められる算術平均粗さである。
また、最大高さRzは70〜250μmであることが好ましく、130〜230μmであることがより好ましい。
最大山高さRpは30〜200μmであることが好ましく、35〜150μmであることがより好ましく、45〜120μmであることがより好ましい。
最大谷深さRvは30〜200μmであることが好ましく、35〜170μmであることがより好ましく、40〜150μmであることがより好ましい。
平均高さRtは60〜300μmであることが好ましく、100〜250μmであることが好ましく、130〜230μmであることがより好ましい。
十点平均粗さRzJISは50〜150μmであることが好ましく、60〜120μmであることがより好ましい。
最大高さSzは150〜300μmであることが好ましく、170〜300μmであることがより好ましい。
表面性状のアスペクト比Strは0.1〜0.35であることが好ましく、0.1〜0.3であることがより好ましい。
山頂点の算術平均曲であるSpcは4.0〜7.0(1/mm)であることが好ましく、5.0〜6.5(1/mm)であることがより好ましい。
界面の展開面積比Sdrは0.01〜0.1であることが好ましく、0.02〜0.05であることがより好ましい。
最大高さRz、最大山高さRp、最大谷深さRv、平均高さRt、十点平均粗さRzJISはJIS B0601:2013に準拠して求められる。また、最大高さSz、表面性状のアスペクト比Str、山頂点の算術平均曲であるSpc、及び界面の展開面積比Sdrは、ISO 25178に準拠して求めることができる。
スペーサ10は、圧縮速度0.1mm/minで0.5mm圧縮するのに必要な荷重が1500N以上であることが好ましく、1800N以上2200N以下であることがより好ましい。圧縮速度0.1mm/minで0.5mm圧縮するのに必要な荷重を1500N以上にすることで、衝撃強度がより優れた断熱容器とすることができる。落下等の大きな衝撃が断熱容器に加わった際に、内容器2と外容器3の接続部に大きな変形を伴うことなく衝撃吸収ができ、この結果、例えば内容器2と外容器3の接続部6の破損防止効果が発揮される。
断熱容器が落下等の衝撃により破損する場合、内容器2の支持形態に起因すると推測できる。すなわち、断熱容器1の落下時等において、容器内(内容器2の内側)の内容物Wの質量は内容器2によって支えられ、また、内容器2は、外容器3との接続部6と該接続部6とは反対側の底部1bのスペーサ10とで支えられているため、落下に伴う応力は内容器2の外容器3との接続部6に集中し易い。ここで、従来、スペーサ10が硬いと、スペーサ10と内容器2の接触箇所の破損が危惧され、比較的柔らかい材料が好ましいと考えられていた。しかしながら、スペーサ10が柔らかい材料であると、落下時において弾性変形量が大きくなり、接続部6の応力集中を抑制できず、多くの場合、接続部6が破損すると思われる。本実施形態のスペーサ10は特定数値以上の硬さを有していることで、接続部6の応力集中を抑制でき衝撃強度に優れた断熱容器とすることができる。
以上述べたように、本実施形態のスペーサ10は、ケイ酸カルシウム系材料からなり、接触面10sが平滑化処理されたことで、内容器、又は外容器とスペーサ10との接着力が強固になり、スペーサ10による容器支持強度が増し、衝撃強度に優れた断熱容器を提供できる。
以下に、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔表面粗さ〕
特開昭55−167167号公報に記載の方法に準じて作成したケイ酸カルシウム板を、#24番手のヤスリで研磨後打ち抜き加工した図2に示す形状のケイ酸カルシウム系材料のスペーサ(1)を用意した。サイズは、直径6.8mm、厚さ3.8mmとした。用意したケイ酸カルシウム系材料のスペーサ(1)のうち10個(サンプル1−1〜1-10)について表面粗さ(JIS B0601:2013、及びISO 25178に準拠し、図4の2点の×印の間を結ぶ矢印の領域について、表面粗さRa、最大高さRz、最大山高さRp、最大谷深さRv、平均高さRt、十点平均粗さRzJIS;図5の領域1について、算術平均高さSa、最大高さSz、表面性状のアスペクト比Str、山頂点の算術平均曲であるSpc、及び界面の展開面積比Sdr)を求め、表1に記載した。
測定には、非接触式3D測定機(キーエンス社製、VR−3000)を用いた。
ケイ酸カルシウム板を研磨せずに加工した以外は上記と同様にケイ酸カルシウム系材料のスペーサ(7)を用意し、そのうち10個(サンプル2−1〜2-10)について表面粗さを求め表1に記載した。
また、各サンプルの3D画像、及び輪郭曲線の測定データを図6〜9に示す。
Figure 0006518018
〔実施例1〕
ケイ酸カルシウム系材料のスペーサ(1)を用いてガラス製の断熱容器を製造した。
下記実施例に用いたスペーサ(1)は、特開昭55−167167号公報の方法に準じて作成したケイ酸カルシウム板を#24番手のヤスリで研磨後打ち抜き加工した図2に示す形状のもので、サイズは、直径6.8mm、厚さ3.8mmとした。
スペーサ(1)の圧縮弾性試験(試験条件1)の結果、圧縮速度0.1mm/minで0.1mm圧縮するのに必要な荷重は約100Nであった。
(圧縮弾性試験装置及び試験条件1)
試験機:ミネベア(株)社製 テクノグラフ TG−10kN
圧縮速度:0.1mm/min
圧縮距離:試験サンプル接触から0.2mmまで圧縮
接触位置:試験サンプルに1Nのかかる位置から試験開始としている
試験治具:
ロードセル:5000N
治具:直径100mm×25mm
また、スペーサ(1)の圧縮弾性試験(試験条件2)の結果、圧縮速度0.1mm/minで0.5mm圧縮するのに必要な荷重は1500Nであった。
(圧縮弾性試験装置及び試験条件2)
試験機:ミネベア(株)社製 テクノグラフ TG−10kN
圧縮速度:0.1mm/min
圧縮距離:試験サンプル接触から1.0mmまで圧縮
接触位置:試験サンプルに1Nのかかる位置から試験開始としている
試験治具:
ロードセル:5000N
治具:直径100mm×25mm
断熱容器は図1に示すもので、高さ寸法(H)は180mm、最大直径(D1)は160mm、開口部内径(D2)は45mm、開口部外径(D3)65mm、容器ガラス厚み(D4)は1.5mmとし、1319個製造した。
スペーサ(1)のスペーサ3個を予め内容器の底面に接着して置き、該内容器を外容器の中に入れ、この状態で、開口部を加熱しながら接続と共に該開口部を絞り込むようにして成型し、排気部から排気し、該排気部を加熱溶着して断熱容器を製造した。
スペーサの固定には接着剤を使用し、スペーサの片面に0.015gずつ塗着した。
1319個製造した断熱容器のうち、破損したのは3個であった。
上記で製造した断熱容器5個を用いて下記の条件にて落下試験を行った。
外装ケースは、金属製とし、開口部を蓋で閉じた状態で、内容物として水を2.2リットル入れた状態で、0.5mの高さから完成品容器の底が床に当る向きで、コンクリートの床の上に敷いた厚さ30mmのラワン板上に落下させた。
本発明にかかる5個の断熱容器のうち、落下試験により破損したのは0個であった。
〔実施例2〜4、比較例1〜3〕
スペーサを表2に記載のものに変更した以外は実施例1と同様に実施例2〜4、比較例1〜3の断熱容器を製造し、落下試験を行った。
Figure 0006518018

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、適宜変更できる。スペーサは特定の硬さを有するものであれば、断熱性に影響を与えない限り、サイズや形状、設置の個数及び位置等に特に制限はない。例えば、前掲の実施形態においては、スペーサを円柱としたが、円柱でなくてもよい。また、断熱容器の形状においても、図1に示す形状に何ら制限されるものではない。
本発明によれば、衝撃強度に優れた断熱容器を提供することができる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2016年9月26日出願の日本特許出願(特願2016−187514)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 断熱容器
2 内容器
3 外容器
4 空間
6 接続部
10 スペーサ
10g 溝
10s 接触面
10p 微粉
11b 凹部
11t 凸部
CL 中心軸
W 内容物

Claims (4)

  1. ガラス製の内容器と、
    前記内容器に対して外側を囲むと共に開口部で接続されたガラス製の外容器と、
    前記内容器と前記外容器との間に両容器に接するように配置されたスペーサと、
    を備え、前記内容器と前記外容器とにより画成された空間が真空にされた断熱容器であって、
    前記スペーサは、ケイ酸カルシウム系材料からなると共に前記内容器及び前記外容器と接する接触面が平滑化処理され、
    前記スペーサの前記接触面の一方又は両方は、微粉によって埋められた凹部、細孔、溝を有するとともに、接着剤を介して前記内容器及び/又は前記外容器と接着している、断熱容器。
  2. 前記スペーサは、前記接触面の表面粗さが算術平均高さSaで20〜50μmである請求項1に記載の断熱容器。
  3. 前記スペーサは、圧縮速度0.1mm/minで0.5mm圧縮するのに必要な荷重が1500N以上である、請求項1又は2に記載の断熱容器。
  4. 前記ケイ酸カルシウム系材料が、下記(A)〜(D)の均一混合物からなるスラリーを脱水成形し、得られた成形物を6kg/cm以上の加圧水蒸気で蒸熱処理してケイ酸原料と石灰原料とを反応させた後、大気圧下330°C以上に加熱して成形物より離脱する水を除去することにより得られたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の断熱容器。
    (A)CaO/SiO2モル比が0.6〜1.2である石灰原料及びケイ酸原料の混合物100重量部
    (B)水熱合成により得られたゾノトライト 50〜170重量部
    (C)繊維状ウオラストナイト 15〜150重量部
    (D)水 全固形物の2〜8倍量
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