JP6515763B2 - 非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。 - Google Patents

非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。 Download PDF

Info

Publication number
JP6515763B2
JP6515763B2 JP2015188725A JP2015188725A JP6515763B2 JP 6515763 B2 JP6515763 B2 JP 6515763B2 JP 2015188725 A JP2015188725 A JP 2015188725A JP 2015188725 A JP2015188725 A JP 2015188725A JP 6515763 B2 JP6515763 B2 JP 6515763B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
lithium
aqueous electrolyte
electrolyte secondary
lithium ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015188725A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017062997A (ja
Inventor
徹太郎 林
徹太郎 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2015188725A priority Critical patent/JP6515763B2/ja
Publication of JP2017062997A publication Critical patent/JP2017062997A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6515763B2 publication Critical patent/JP6515763B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は、非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な非水系電解質二次電池の開発が強く望まれている。また、ハイブリット自動車を始めとする電気自動車用の電池として高出力の二次電池の開発が強く望まれている。このような要求を満たす二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。
リチウムイオン二次電池は、正極活物質を主要構成成分とする正極と、負極活物質を主要構成成分とする負極と、非水系電解液とから構成され、負極および正極活物質は、リチウムを脱離・挿入することの可能な材料が用いられている。
このようなリチウムイオン二次電池は、現在研究・開発が盛んに行われており、層状型のリチウム金属複合酸化物を正極材料に用いたリチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られるため、高いエネルギー密度を有する電池として実用化が進んでいる。
これまで提案されている材料としては、合成が比較的容易なリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)やコバルトよりも安価なニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)などを挙げることができる。
上記リチウム複合酸化物を自動車用途として開発するためには、現状よりも高出力が得られる材料に改良すること、すなわち正極材の低抵抗化が重要となる。
特許文献1には、リチウムニッケル複合酸化物粉末に、タングステン化合物を溶解させたアルカリ溶液添加、混合してリチウムニッケル複合酸化物粒子表面にタングステン酸リチウムを被覆させることで、正極抵抗が低減し出力特性が改善されることを報告している。この提案では、リチウム伝導性が良いタングステン酸リチウムを被覆することで、抵抗低減に繋がることを述べているが、どのような作用で抵抗低減が実現されるかを示す記載はない。
上述のような出力特性の改善における開発に際しては、リチウムイオンの挙動を分析する必要があり、リチウムイオンを直接評価する手法として、誘導結合プラズマ発光分光分析法や二次イオン質量分析装置などが挙げられる。しかしながら、誘導結合プラズマ発光分光分析法の場合、特許文献2に記載されているように、正極を全量溶解してリチウムなどの元素を分析するため、電極内のリチウムの拡散を評価することはできない。
非特許文献1には、二次イオン質量分析装置を用いて、リチウムマンガン酸リチウムのリチウムを直接検出して、リチウム拡散係数を評価している。この提案では、二次イオン質量分析装置を用いて正極のリチウム拡散係数を解析しているのみであり、出力特性の改善に向けたリチウムイオンの挙動の評価に関する検討はなされていない。
特開2013−125732号公報 特開2010−78381号公報
Journal of Power Sources 189 (2009) 643.
本発明は、上記事情に鑑み、正極内のリチウムイオンの拡散性を可視化し、出力特性に影響を及ぼす正極活物質表面の被覆層によるリチウムイオンの挙動の変化を評価することにより、出力特性の改善に利用可能な非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法を提供することを課題とする
本発明者は、上記課題を解決するため、安定濃縮同位体Liのラベル化を用いたリチウム金属複合酸化物におけるリチウム拡散の評価について鋭意検討した結果、リチウム金属複合酸化物の表面に形成された被覆層をLiでラベル化してリチウムイオンの挙動の変化を評価することにより、出力特性の改善を検討する上で有効なデータが得られるとの知見を得て、本発明を完成した。
第1発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、リチウム金属複合酸化物の表面がリチウムイオン伝導性酸化物で被覆され、該リチウム金属複合酸化物と該リチウムイオン伝導性酸化物がLiでラベル化された正極と、Liでラベル化された電解液と、負極と、を含んで構成されている非水系電解質二次電池を充放電させた後、前記正極に二次イオン質量分析を行い、前記正極内におけるLiとLiとの拡散プロファイルを取得することを特徴とする。
第2発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、第1発明において、前記リチウムイオン伝導性酸化物には、Ti、V、Nb、Ta、Mo、W、Mg、Zn、Zrの少なくともいずれか一つの金属元素が含まれていることを特徴とする。
第3発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、第1または第2発明において、前記リチウムイオン伝導性酸化物の材料の少なくとも一つが、 Liでラベル化された水酸化リチウム化合物であることを特徴とする。
発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、リチウム金属複合酸化物およびリチウムイオン伝導性酸化物内の、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることを特徴とする。
発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、第1〜第4発明のいずれかにおいて Liでラベル化された電解液は、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることを特徴とする。
発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、第1〜第発明いずれかにおいて、負極は Liでラベル化され、負極内のリチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることを特徴とする。
発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、第1〜第発明いずれかにおいて、正極は薄膜であり、該薄膜は物理的成膜法によって作製されていることを特徴とする。
発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、第発明において、薄膜を構成するリチウムイオン伝導性酸化物の厚さが100〜500nmであることを特徴とする。
発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、第発明において、前記リチウムイオン伝導性酸化物の厚さの変動幅が10%以内であることを特徴とする。
第1発明によれば、リチウム金属複合酸化物とリチウムイオン伝導性酸化物がLiでラベル化された正極と、安定濃縮同位体Liでラベル化された電解液と、負極と、を含んで構成されている非水系電解質二次電池を充放電させた後、LiとLiを二次イオン質量分析し、拡散プロファイルを取得することにより、充放電させた際のLiの挙動を把握することが可能となる。すなわち、拡散プロファイルを解析することにより、リチウムイオン伝導性酸化物のリチウムイオンの自己拡散係数の評価が可能であり、出力特性改善の検討に有用なデータが得られる。このため、正極活物質として用いられるリチウム金属複合酸化物の表面にリチウムイオン伝導性酸化物被覆層を形成した際のリチウムイオンの挙動の変化を調査することが可能となり、高出力特性に効果が期待できる被覆層の探索や性能評価に活用でき、その価値は大きい。
発明によれば、正極内のリチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることで、放電時に挿入されたLiがより明確になり、より微細な変化も把握することが可能となり、出力特性改善の検討に有用となる。
発明によれば、安定濃縮同位体Liでラベル化した電解液は、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることで、放電時に正極活物質に挿入されるLiへのLiの混入が低減され、ほぼLiのみを挿入させることができ、より微細な変化も把握することが可能となる。
発明によれば、負極についても、安定濃縮同位体Liでラベル化され、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることで、放電時に挿入されるLiへのLiの混入を低減させることができる。
発明によるPLD法等による物理的製膜法により作成されている正極薄膜は、Liによるラベル化が容易であり好ましい。
発明によれば、リチウムイオン伝導性酸化物の厚さを100〜500nmとすることで、正極材料の各構成材料間の差を明確に把握することができる。
発明によれば、厚みの変動による電解液との接触状態やLi拡散速度の変動などの影響を排除することができ、正確な評価を得ることができる。
本発明の評価方法の原理の説明図である。 非水系電解質二次電池の正極電極の構造を示す断面の概略図である。 非水系電解質二次電池のコイン型セル構造を示す断面の概略図である。 実施例1〜3のインピーダンススペクトルである。 解析に使用した等価回路である。 電気化学的試験前後の電極内のLi拡散プロファイルである。 トレーサー拡散実験後の実施例1〜3の電極内のLi拡散プロファイルである。
本発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法(以下、単に「評価方法」という)は、リチウム金属複合酸化物の表面がリチウムイオン伝導性酸化物で被覆され、該リチウム金属複合酸化物と該リチウムイオン伝導性酸化物がLiでラベル化された正極と、安定濃縮同位体Liでラベル化した電解液と、負極とを含んで構成されている非水系電解質二次電池を充放電させた後、正極に二次イオン質量分析を行い、正極内におけるLiとLiとの拡散プロファイル取得するものである。
リチウム(Li)には、原子番号が等しいが質量数の異なる原子である自然同位体としてLiとLiが存在し、二次イオン質量分析により、物質中のその微量な存在量まで分析が可能である。本発明の評価方法は、Liを用いてラベル(トレーサー)化し、Liの挙動を二次イオン質量分析により評価するものである。ここで「ラベル化する」とは、ある物体を構成する一の原子について、一の同位体の割合をあらかじめ定められた数値以内とし、該同位体を標識として評価することを可能とすることを言う。
非水系電解質二次電池の出力特性の改善には、正極活物質として用いられるリチウム金属複合酸化物の表面をリチウムイオン伝導性酸化物で被覆することが有効であるが、更なる出力特性の向上のためには、電解液と正極活物質との間のLiの移動、すなわち電解液とリチウムイオン伝導性酸化物、およびリチウムイオン伝導性酸化物とリチウム金属複合酸化物の間のLiの移動を詳細に把握することが重要となる。
本発明の評価方法では、LiとLiを用いてラベル化することにより、電解液と正極活物質との間のLiの移動を容易に把握することができる。Liは充電時に正極活物質から引き抜かれて電解液中に拡散し、放電時には電解液中から正極活物質中に挿入される。したがって、図1に示すように、正極活物質を構成するリチウム金属複合酸化物とその表面のリチウムイオン伝導性酸化物に含まれるLiをLi、電解液中のLiをLiとし、充放電前後にLiとLiを二次イオン質量分析することにより、出力特性を支配する放電時のLi挙動を把握することができる。
すなわち、リチウム金属複合酸化物とリチウムイオン伝導性酸化物中のLiの大部分はLiとして存在する。一方、電解液中にはLiが大量に存在するため、充電時にLiが引き抜かれて電解液中に拡散しても、大部分はLiであり、放電時にはLiが挿入されることとなる。したがって、充放電後にLiとLiを二次イオン質量分析することにより、充放電させた際のLiの移動に及ぼすリチウムイオン伝導性酸化物の影響を把握することが可能となり、拡散プロファイルを解析することにより、リチウムイオン伝導性酸化物のリチウムイオンの自己拡散係数の評価が可能であり、出力特性改善の検討に有用なデータが得られる。
ここで、リチウム金属複合酸化物のみをLiでラベル化しても、正極活物質のLiの移動に大きな影響を及ぼすリチウムイオン伝導性酸化物中でのLiの移動が不明確になる。したがって、リチウム金属複合酸化物およびリチウムイオン伝導性酸化物を構成するLiをLiとしてラベル化することに、リチウムイオン伝導性酸化物中でのLiの移動も含めて明確なデータを得ることが可能となる。
ラベル化するためには、リチウム金属複合酸化物およびリチウムイオン伝導性酸化物中でのLi移動が確認できる程度にLiが含まれればよいが、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることが好ましい。これにより、放電時に挿入されたLiがより明確になり、より微細な変化も把握することが可能となり、出力特性改善の検討に有用である。なお、リチウム金属複合酸化物、およびリチウムイオン伝導性酸化物のそれぞれにおいて、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることが好ましいが、これらの二つを合わせた状態でのリチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であっても問題ない。
また、前記安定濃縮同位体Liでラベル化した電解液は、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることが好ましい。これにより、放電時に正極活物質に挿入されるLiへのLiの混入が低減され、ほぼLiのみを挿入させることができ、より微細な変化も把握することが可能となる。放電時に挿入されるLiへのLiの混入を低減させる観点から、前記負極についても、安定濃縮同位体Liでラベル化され、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0であることが好ましい。
上記態様では、正極をLiでラベル化したが、Liでラベル化し、負極および電解液をLiでラベル化ししてもよい。すなわち、正極と、負極および電解液を異なる同位体のLiでラベル化することでLi挙動を把握することができる。
本発明の評価方法は、LiとLiでラベル化可能で充放電後に二次イオン質量分析が可能な正極を有する非水系電解質二次電池(以下、単に「電池」という)であれば適用することが可能であるが、Liの移動をより簡便に分析するため、以下の構成を有する電池を用いて非水系電解質二次電池用正極材料(以下、単に「正極材」という)を評価することが好ましい。
本発明の評価方法に用いる電池の好ましい態様は、正極材料としてリチウム金属複合酸化物の表面にリチウムイオン伝導性酸化物により表面を修飾されたリチウム金属複合酸化物を用いた正極電極、セパレーター、負極、電解液から構成されるコイン型非水系電解質二次電池(以下、単に「コイン型セル」という)である。
前記正極材に用いられるリチウム金属複合酸化物は、出力特性の改善を検討する対象とすればよいが、対象としては、例えば4V級の高い電圧が得られ、充放電特性に優れる層状型のリチウム複合酸化物が挙げられる。そして、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)などの材料を対象とすることができるが、出力特性向上のメカニズムを検討する上では、LiCoOが合成が比較的容易で組成が単純であり、好ましい。
さらに、正極材料は、リチウム金属複合酸化物およびリチウムイオン伝導性酸化物の薄膜により構成され、この薄膜を物理的成膜法によって作製することが好ましい。例えば、Liでラベル化した上記リチウム金属複合酸化物の粉末を焼結しターゲットを作製した後、パルスレーザー堆積(PLD)法により、Pt/Cr/SiOなどの平滑な導電性基板の上にリチウム金属複合酸化物を堆積させた後、被覆層としてリチウムイオン伝導性酸化物を同様にして堆積させると、正極薄膜が得られる。このようなPLD法による正極薄膜は、Liによるでラベル化が容易であるので好ましい。
正極薄膜の被覆層となるリチウムイオン伝導性酸化物は、例えば、電気化学的酸化に対して安定な価数が4価以上の金属元素からなる材料が選択される。このような物質としては、LiWO、LiWO、Li、7(LiWO)・4HOなどのリチウムと価数が6価であるタングステンからなるタングステン酸リチウムが挙げられる。その他の被覆層の材料としては、リチウムを含まない酸化物材料を選択しても良く、このような物質としては、MgO、ZnO、ZrOなどが挙げられる。これらの被覆層は、結晶状態、非晶質状態いずれの状態であっても良い。
正極薄膜を構成するリチウムイオン伝導性酸化物の薄膜の厚さは、100〜500nmであることが好ましい。厚さを100〜500nmとすることにより、正極材料の各構成材料間の差を明確に把握することができる。厚さが100nm未満では、成膜条件によりリチウムイオン伝導性酸化物の効果が十分に得られないことがあり、また、500nmではLiの移動が阻害されることがあり、効果を明確に示すデータが得られないことがある。さらに、リチウムイオン伝導性酸化物の厚さは、変動幅が10%以内であることが好ましい。これにより、厚みの変動による電解液との接触状態やLi拡散速度の変動などの影響を排除することができ、正確な評価を得ることができる。
以下に、正極薄膜を用いた電池の各構成を詳細に説明する。
(1)正極
正極を形成する正極薄膜電極について説明する。正極を構成する材料は、正極薄膜と基板で構成される。
原料となるLiでラベル化したリチウム金属複合酸化物の粉末を焼結しターゲットを作製した後、PLD法やスパッタ蒸着法や分子線エピタキシー法などの物理的成膜法を用いて、予めコインセルに適したサイズに裁断されたPt/Cr/SiOやPtなどの導電性基板の上にリチウム金属複合酸化物の薄膜を堆積させる。
次に、Liでラベル化したリチウムイオン伝導性酸化物を、物理的成膜法を用いてリチウム金属複合酸化物の薄膜上に堆積させる。
リチウム複合酸化物としては、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)などが挙げられる。
リチウムイオン伝導性酸化物としては、具体的にはTi、V、Nb、Ta、Mo、Wから選ばれる少なくとも1種類を含有するリチウム複合酸化物がある。より具体的なイオン伝導性酸化物としては、例えば、タングステン酸リチウム、モリブデン酸リチウム、チタン酸リチウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等のリチウム複合酸化物が挙げられる。
(2)負極
負極は、上述のようにLiでラベル化されていることが好ましく、金属リチウム、もしくはリチウム合金を使用することが好ましい。負極を構成する金属リチウム、もしくはリチウム合金は、コインセルが膨れないように厚みを0.5〜2.0mmの範囲とすることが好ましい。コインセルに収まるように直径を5〜15mm程度の円形に整形することが好ましく、負極は正極より面積が大きいことが好ましい。
(3)セパレーター
正極と負極との間にはセパレーターを挟み込んで配置する。セパレーターは、正極と負極間の絶縁、さらには電解液を保持するなどの機能を持つものであり、一般的な非水系電解質二次電池で使用されているものを用いることができる。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、あるいはそれら積層品等の多孔膜など、その必要機能を有するものであればよく、一般的な非水系電解質二次電池で使用されているセパレーターで測定妨害元素が含まれなければ、特に限定されるものではない。
(4)非水系電解液
非水系電解液は、電解質としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
電解質としては、安定濃縮同位体Liでラベル化または自然同位体(Li/Li=92.5/7.5)のLiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiN(CFSO等、およびそれらの複合塩を用いることができる。さらに、非水系電解液は、ラジカル補足剤、界面活性剤および難燃剤等を含んでいてもよい。
(5)電池の構成
正極および負極を、セパレーターを介して積層させて電極体とし、この電極体に非水電解液を含浸させる。正極および負極をそれぞれ外部端子と接続して導通させる。以上の構成のものをステンレスなどの金属製の容器に入れてコイン型セルを作製する。
(実施例1)
図2には、本発明の評価方法に用いた正極電極11の断面の概略図を示す。
実施例1においては、正極活物質13として安定濃縮同位体Liでラベル化したLiCoO薄膜を用いた。LiCoO薄膜は、PLD法により作製した。LiCoOの組成となるようにLiでラベル化されたLiCO(Camblidge Isotope Laboratories社製、Li/Li=95/5)とCoを混合し、980℃酸素雰囲気で焼成してLiCoO粉末を作製した。その後、LiCoO粉末を1000℃で焼結してペレット作製した。このペレットをターゲットとして、500℃酸素雰囲気下において、Pt/Cr/SiO基板12上に8mm×8mmの面積でLiCoO(LCO)薄膜を300nmの厚みに作製した。
その後、作製したLiCoO薄膜の表面にリチウムイオン伝導性酸化物14としてタングステン酸リチウム(LWO)薄膜を形成した。薄膜の作製には、PLD法を用いた。Liでラベル化されたLiOH・HO(Sigma−Aldrich社製、Li/Li=95/5)とWOとをモル比Li:W = 2:1で混合した後、120℃で24時間乾燥させることにより、LWO薄膜作製のターゲットとなるLi−W−O粉末を得た。この粉末を650℃で焼結してペレットにしてターゲットとした。このターゲットを用いて、上記で得られたLiCoO薄膜の上にさらにLWO薄膜を500℃で300nmの厚さで形成し、図2に示す正極薄膜電極11を作製した。X線回折法(XRD)で分析したところ、結晶化したRhombohedral型のLiWOであった。
正極薄膜の評価には図3に示すコイン型セルを用いた。図3に示すように、コインセルはケース2と、このケース2内に収容された電極3とから構成されている。
ケース2は、中空かつ一端が開口された正極缶2aと、この正極缶2aの開口部に配置される負極缶2bとを有しており、負極缶2bを正極缶2aの開口部に配置すると、負極缶2bと正極缶2aとの間に電極3を収容する空間が形成されるように構成されている。
電極3は、正極(正極薄膜)3a、セパレーター3cおよび負極3bとからなり、この順に並ぶように積層されており、正極3aが正極缶2aの内面に接触し、負極3bが負極2bの内面に接触するようにケース2に収容されている。
なお、ケース2はガスケット2cを備えており、このガスケット2cによって、正極缶2aと負極缶2bとの間が非接触の状態を維持するように相対的な移動が固定されている。
用いたコイン型セルは、以下のようにして作製した。
作製した正極薄膜を正極3aとし、負極3b、セパレーター3cおよび電解液とを用いて、図3のコイン型セルを露点が−60℃以下に管理されたAr雰囲気のグローブボックス内で作製した。
なお、負極3bには直径13mmの円盤状に打ち抜かれた圧さ0.5mmの自然同位体(Li/Li=92.5/7.5)の金属リチウムを用いた。
また、セパレーター3cには膜厚25μmのポリエチレン多孔膜を用いた。
電解液は、自然同位体(Li/Li=92.5/7.5)の1MのLiPFを支持電解質とするエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)の等量混合液(宇部興産株式会社製)を用いた。
正極界面抵抗はコイン型セルを充電電位4.0Vまで充電して、周波数応答アナライザおよびポテンショガルバノスタットを使用して、交流インピーダンス測定を行い図4に示すインピーダンススペクトルを取得し、図5に示す等価回路モデルを組んで正極界面抵抗を解析した。ここで、Rsはバルク抵抗、R1は正極被膜抵抗、Rctは電解液/正極界面抵抗(界面のLi移動抵抗)、Wはワーブルグ成分、CPE1、CPE2は定相要素を示す。表1に実施例1の正極界面抵抗を示す。
次に、二次イオン質量分析(SIMS)を用いて実施例1の正極内におけるリチウムの拡散性を評価した。
交流インピーダンス測定を行ったコインセルを3.0Vまで放電し、Ar雰囲気のグローブボックス内でコインセルを解体し、正極薄膜のみを取り出し、付着したLiPFを除去するためにDMCで洗浄し乾燥させ、SIMS用のサンプルとした。比較用に電気化学測定を実施していない成膜直後のLWO被覆LCO正極薄膜も用意した。上記サンプルは大気に触れないようにトランスファーベッセルを用いてAr雰囲気のグローブボックスからSIMS装置(CAMECA製、IMS−7f)に搬送し、サンプル表面に15kVに加速したCsイオンを照射し、サンプルから放出されるLiとLiの二次イオンを検出してSIMSによる深さ方向分析を行い、図6(B)に示すLiの拡散プロファイルを得た。比較のために、図6(A)には成膜直後のLi拡散プロファイルを示す。図6(A)〜(D)では、縦軸はリチウムの同位体の密度、横軸は正極の厚み方向で、横軸の300nmを境に左側が被覆層、右側が正極活物質である。また、Liを実線で、Liを点線で表している。
図6(A)に示すように、成膜直後のサンプルは正極の厚み方向(図6紙面の左右方向)全体でLi/Liの比が0.95/0.05と一定であり、LWO被覆LCO薄膜電極が安定濃縮同位体Liでラベル化されていることが分かる。一方、実施例1のLi拡散プロファイルにおいては、図6(B)に示すように、LWO被覆層内はLiが電解液中の自然同位体Liと約20%交換されており、LCO領域は50%以上Liと交換されていることが分かる。これは、放電時に電解液に存在する多量のLiがLWO層内で滞っていることが影響していると考える。
次に、トレーサー拡散実験を行い、被覆したRhombohedral型のLiWOのLiの自己拡散係数を評価した。上記電解液を一定量、成膜直後の実施例1のLWO被覆LCO薄膜電極に滴下し、25℃で1時間放置した。その後、DMCで洗浄し、SIMS用のサンプルとし、上記と同じ方法でSIMSによる深さ方向分析を行い、図7に示すLiの拡散プロファイルを取得した。
電解液からLWO層内部へ拡散するLiの自己拡散係数は、拡散方程式から導出された(1)式を用いて図7に示す拡散プロファイルにフィッティングさせることにより算出した。得られたRhombohedral型のLiWOのLiの自己拡散係数は4.0×10−15cm/secであった。
ここで、Dsはリチウムイオンの自己拡散係数、xはLWO表面からの距離、tはトレーサー拡散実験中に電解液と接触している時間、C(x,t)は任意の距離xと時間tにおけるリチウムイオン濃度、Cはx=0の時のリチウムイオン濃度、Cはt=0の時のリチウムイオン濃度を示す。
(実施例2)
LiOH・HO(Li/Li=95/5)とWOとをモル比Li:W = 4:1で混合してLWO薄膜作製のターゲットとなるLi−W−O粉末を得た以外は、実施例1と同様にして正極薄膜電極11を得るとともに評価した。XRDで正極薄膜のLWOの状態を確認したところ、結晶化したTetragonal型のLiWOであった。
電池性能を評価したところ、図3と表1に示すように実施例2のLWO被覆LCO薄膜は、実施例1よりも正極界面抵抗が低減され、出力特性が向上していることが確認された。また、電極内のLi拡散性を評価したところ、図6(C)に示すように実施例2のLi拡散プロファイルは、LWO被覆層内はエンリッチされたLiが電解液中の自然同位体のLiと約80%交換されており、LCO領域は電解液中の自然同位体のLiとほぼ完全に交換されていることが分かる。これは、実施例1よりも電極内のLiが電解液中のLiと入れ替わっていることを示し、電極内のLi拡散性が向上したことが確認された。
さらに、トレーサー拡散実験結果、図7に示すように実施例2のTetragonal型のLiWOは、実施例1のRhombohedral型のLiWOよりも電解液中のLiがLWO被覆層へ拡散していることが分かる。また、リチウムの自己拡散係数を算出したところ、表1に示すようにTetragonal型のLiの自己拡散係数は6.5×10−14cm/secであり、Liの自己拡散係数が高いことが確認された。
(実施例3)
LiOH・HO(Li/Li=95/5)とWOとをモル比Li:W = 4:1で混合してLWO薄膜作製のターゲットとなるLi−W−O粉末を得たこと、LWO薄膜を25℃で300nmの厚さに形成したこと以外は、実施例1と同様にして正極薄膜電極11を得るとともに評価した。XRDで正極薄膜電極11のLWOの状態を確認したところ、非晶質状態であった。
電池性能を評価したところ、図3と表1に示すように実施例3のLWO被覆LCO薄膜は、実施例1、2よりも正極界面抵抗が低減され、出力特性が大幅に向上していることが確認された。また、電極内のLi拡散性を評価したところ、図6(D)に示すように実施例3のLi拡散プロファイルは、電極内のLiは自然同位体の割合(Li/Li=92.5/7.5)で一定となり、Liでラベル化された電極内のLiは、電解液中の自然同位体のLiと完全に交換され、リチウムイオンが滞りなくスムーズに拡散され、電極内のLi拡散性がさらに向上したことが確認された。
次に、作製した正極薄膜を用いて、実施例1、2と同様にしてコイン型セルを作製し、電池性能を比較した。その結果、図3と表1に示すように実施例3のLWO被覆LCO薄膜は、実施例1、2よりも正極界面抵抗が低減され、出力特性が大幅に向上している様子が分かる。
次に、作製した正極薄膜を用いて、実施例1、2と同様にして電極内のLi拡散性を調査した。その結果、図6(D)に示すように実施例3のLi拡散プロファイルを見ると、電極内のLiは自然同位体の割合(Li/Li=92.5/7.5)で一定となり、Liでラベル化された電極内のLiは、電解液中の自然同位体のLiと完全に交換され、リチウムイオンが滞りなくスムーズに拡散されたことが分かる。
さらに、トレーサー拡散実験結果、図7に示すように実施例3の非晶質状態のLWOは、実施例1、2に示す結晶状態のLWOよりも電解液中のLiがLWO被覆層へ拡散していることが分かる。また、リチウムの自己拡散係数を算出したところ、表1に示すように3.0×10−12cm/secであり、実施例1、2の結晶状態のLWOよりもLiの自己拡散係数が高いことが確認された。
以上のように、本発明の評価方法により、リチウムイオン伝導性酸化物で被覆されたリチウム金属複合酸化物におけるリチウムイオンの拡散性が可視化され、出力特性に影響を及ぼすリチウムイオンの挙動の変化を評価することが可能であることが確認された。
(比較例)
リチウムイオン伝導性酸化物の被覆層を有しない正極活物質として安定濃縮同位体Liでラベル化したLiCoO薄膜を用いた以外は、実施例1と同様に評価した。実施例2、3よりも正極抵抗が増加して出力特性が低下していることが確認された。



本発明の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法は、高出力が要求される電気自動車やハイブリッド自動車用リチウムイオン二次電池において、正極や負極の表面を被覆するために使われる様々な被覆層の評価や電極内で生じる現象解明に適している。将来的には本発明は、リチウムイオン二次電池だけでなく、新しい全固体電池材料の開発にも役立つものと考える。
1 コイン型セル
2 ケース
2a 正極缶
2b 負極缶
2c ガスケット
3 電極
3a 正極
3b 負極
3c セパレーター
11 正極薄膜電極
12 基板
13 正極活物質
14 リチウムイオン伝導酸化物

Claims (9)

  1. リチウム金属複合酸化物の表面がリチウムイオン伝導性酸化物で被覆され、該リチウム金属複合酸化物と該リチウムイオン伝導性酸化物がLiでラベル化された正極と、
    Liでラベル化された電解液と、
    負極と、を含んで構成されている非水系電解質二次電池を充放電させた後、
    前記正極に二次イオン質量分析を行い、前記正極内におけるLiとLiとの拡散プロファイルを取得する
    ことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
  2. 前記リチウムイオン伝導性酸化物には、Ti、V、Nb、Ta、Mo、W、Mg、Zn、Zrの少なくともいずれか一つの金属元素が含まれている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
  3. 前記リチウムイオン伝導性酸化物の材料の少なくとも一つが、 Liでラベル化された水酸化リチウム化合物である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
  4. 前記リチウム金属複合酸化物および前記リチウムイオン伝導性酸化物内の、リチウムの同位体比が、Li/Li≧90.0/10.0である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
  5. iでラベル化された前記電解液は、リチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0である
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
  6. 前記負極は、前 iでラベル化され、前記負極内のリチウムの同位体比がLi/Li≧90.0/10.0である
    ことを特徴とする請求項1から5いずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
  7. 前記正極は薄膜であり、該薄膜は物理的成膜法によって作製されている
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
  8. 前記薄膜を構成する前記リチウムイオン伝導性酸化物の厚さが100〜500nmである
    ことを特徴とする請求項7に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
  9. 前記リチウムイオン伝導性酸化物の厚さの変動幅が10%以内である
    ことを特徴とする請求項8に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
JP2015188725A 2015-09-25 2015-09-25 非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。 Active JP6515763B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015188725A JP6515763B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015188725A JP6515763B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017062997A JP2017062997A (ja) 2017-03-30
JP6515763B2 true JP6515763B2 (ja) 2019-05-22

Family

ID=58428991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015188725A Active JP6515763B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6515763B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022020215A1 (en) * 2020-07-20 2022-01-27 Carnegie Mellon University Fast charging and discharging rechargeable batteries by isotope control

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6383714B2 (ja) * 2015-11-10 2018-08-29 株式会社コベルコ科研 リチウムイオン二次電池電極内のリチウムイオン濃度分布を分析する方法および評価用セル
CN108172904B (zh) * 2018-01-02 2024-04-26 苏州市晴空自动化设备有限公司 锂电池正负极检测标记机
WO2019189679A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 住友金属鉱山株式会社 非水系電解質二次電池用正極活物質
JP7271944B2 (ja) 2018-12-25 2023-05-12 住友金属鉱山株式会社 リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法
CN112748160B (zh) * 2020-12-18 2024-01-26 天津力神电池股份有限公司 锂离子电池电解液锂离子迁移数的测试方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010177042A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Sumitomo Electric Ind Ltd 非水電解質電池用正極とその製造方法および非水電解質電池
JP2011249293A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Si Sciense Co Ltd リチウム遷移金属化合物及びその製造方法、並びにリチウムイオン電池
JP6278452B2 (ja) * 2014-03-06 2018-02-14 国立研究開発法人物質・材料研究機構 全固体リチウムイオン電池内のリチウムイオン挙動評価方法及びリチウムイオン挙動評価を行うことができる全固体リチウムイオン電池

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022020215A1 (en) * 2020-07-20 2022-01-27 Carnegie Mellon University Fast charging and discharging rechargeable batteries by isotope control

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017062997A (ja) 2017-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6515763B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極材料の評価方法。
Ramakrishnan et al. Extended interfacial stability through simple acid rinsing in a Li-rich oxide cathode material
Li et al. Dynamic behaviour of interphases and its implication on high-energy-density cathode materials in lithium-ion batteries
Joshi et al. Effects of dissolved transition metals on the electrochemical performance and SEI growth in lithium-ion batteries
US11018338B2 (en) Positive electrode active material for nonaqueous electrolyte secondary battery, and nonaqueous electrolyte secondary battery
Gowda et al. Oxidation state of cross-over manganese species on the graphite electrode of lithium-ion cells
US9570748B2 (en) Lipon coatings for high voltage and high temperature Li-ion battery cathodes
US11862793B2 (en) Positive electrode active material for non-aqueous electrolyte secondary battery and method for producing the same, and non-aqueous electrolyte secondary battery and method for producing the same
WO2017154631A1 (ja) 非水系電解質二次電池用正極電極とこれに用いられる正極活物質、及びこれを利用した二次電池
Ma et al. Impact of a titanium-based surface coating applied to Li [Ni0. 5Mn0. 3Co0. 2] O2 on lithium-ion cell performance
EP3093909B1 (en) Electrode and nonaqueous electrolyte battery
Evertz et al. Investigation of various layered lithium ion battery cathode materials by plasma-and X-ray-based element analytical techniques
KR102266523B1 (ko) 리튬 2 차 전지용 정극 활물질, 리튬 2 차 전지용 정극, 리튬 2 차 전지
Gabrielli et al. Combining Optimized Particle Morphology with a Niobium‐Based Coating for Long Cycling‐Life, High‐Voltage Lithium‐Ion Batteries
Matsuda et al. Investigation of the influence of temperature on the degradation mechanism of commercial nickel manganese cobalt oxide-type lithium-ion cells during long-term cycle tests
JP2015207416A (ja) 非水電解質二次電池およびその製造方法
Tornheim et al. Evaluation of electrolyte oxidation stability on charged LiNi0. 5Co0. 2Mn0. 3O2 cathode surface through potentiostatic holds
Banerjee et al. Multifunctional separators: a promising approach for improving the durability and performance of Li-ion batteries
Asenbauer et al. Mechanistic insights into the lithiation and delithiation of iron-doped zinc oxide: the nucleation site model
JP7067037B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極電極、これに用いられる正極活物質、およびこれを利用した非水系電解質二次電池
CN101351921A (zh) 非水电解质电池、其制造方法及其使用方法
US9979022B2 (en) Positive electrode material, positive electrode for non-aqueous electrolyte secondary battery, and non-aqueous electrolyte secondary battery
US10991976B2 (en) Solid-state electrolytes based on lithium halides for all-solid-state lithium-ion battery operating at elevated temperatures
KR20160032673A (ko) 비수 전해질 이차 전지
JP6634966B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極電極とこれに用いられる正極材料、およびこれを利用した二次電池、ならびに非水系電解質二次電池用正極電極の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181023

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6515763

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150