JP6514898B2 - 照明設備 - Google Patents

照明設備

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Description

本発明は、天井に装備される照明設備に関する。
近年のオフィスビルにおいては、天井部を縦横に架設したT字形断面の仕切り棒(Tバー)により定寸矩形の区画(グリッド)に仕切り、夫々のグリッドに天井板を装着して構成され、グリッド天井(又はシステム天井)と称される天井構造が広く採用されている。このようなグリッド天井においては、適宜のグリッドを、照明、空調等の付帯設備用として用いることができ、従来、グリッド天井への適用を意図した照明設備が、特許文献1等に開示されている。
この照明設備は、グリッドを構成するTバーに掛け止め支持された筐体に、複数のLED(発光ダイオード)を基板に実装してなる光源を取り付け、各LEDの発光を、透光性及び光拡散性を有するカバー部材を介して外部に放出し、室内を照明するように構成されている。
特開2013−62163号公報
オフィスビルにおいては、750〜1000lx程度の高照度環境が求められている。近年においては、省エネルギの要求に応えるべく、天井に設けるベース照明による照度を低レベル(例えば、300lx程度)に抑え、机上面照度の不足を個別の照明器具により補完する照明方式、所謂、タスク・アンビエント照明方式の採用が推奨されている。
特許文献1に開示された照明設備においては、LEDを光源とすることで軽量化し、前述したTバーへの掛け止め支持によりグリッド天井に適用されるベース照明としての使用を可能としており、更に省エネルギの要求に応え得るが、一方では、光源として用いられるLEDの出射光の指向性が強く、照明光の配光範囲が狭いことから、照明装置の取り付け部の周囲の天井面に暗部が生じ、室内の明るさ感が低下するという問題がある。
特許文献1においては、筐体の相対向する2辺に沿ってLEDを配設する一方、これらの配設位置を覆うカバー部材の辺縁に沿う側壁を起立状に立ち上がる形状とし、LEDの発光の一部を前記側壁から天井面に沿わせて放出し、天井面を照明することで明るさ感の向上を図っている。しかしながら、前記側壁からの放出光による天井面の照明効果は限定的であり、十分な明るさ感を実現することは難しく、前述したタスク・アンビエント照明方式でのベース照明として適用した場合、室内の明るさ感が不足することとなる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、明るさ感の向上を図りつつ省エネルギの要求に応えることができ、特に、グリッド天井に好適に装備し得る照明設備を提供することを目的とする。
本発明に係る照明設備は、天井に取り付けられ、下向きの開口に面して光源を保持する筐体と、該筐体の前記開口を覆い、前記光源との対向部に、該光源に向けて凸となる凸部を有するカバー部材と、前記筐体の開口縁に隣接配置され、前記開口縁に近い側を上、前記開口縁から遠い側を下として傾斜する傾斜板と、前記筐体の開口縁から外向きに延設され、前記傾斜板を上縁により支持する羽部とを備え、前記羽部は、前記筐体の開口縁と略平行をなす下縁と、該下縁に対して傾斜する上縁とを備え、先端に向けてテーパ状に高さを減じる形状を有し、前記上縁は折り曲げられ、前記傾斜板は前記上縁の折り曲げ部で支持されており、前記羽部は、前記筐体の長手方向両端部に着脱自在に取り付けられ、該羽部の取り付け位置は、前記筐体の高さ方向に変更可能であって、前記傾斜板は、前記羽部の高さ方向を変更することで種々の傾斜角度で支持可能であることを特徴とする。
本発明においては、光源の発光の一部をカバー部材に設けた凸部の反射作用により外向きに広げて放出させて傾斜板を照明し、該傾斜板を光らせて明るさ感の向上を図る。傾斜板は、筐体の開口縁から外向きに延びる羽部の傾斜し、折り曲げられた上縁により安定して支持され、開口縁に近い側が上、遠い側が下となるように傾斜しており、放出光の作用により明るく光り、室内空間の明るさ感を向上させることができる。傾斜板は、カバー部材に近い側で最も明るく、遠くなるに従って徐々に明るさを減じるように光る。これにより、カバー部材と傾斜板のカバー部材に近い側との間の輝度対比が小さく保たれ、カバー部材の周辺が暗く知覚されることを防ぐことができる。また傾斜板の輝度は、ギャップを生じることなく連続して変化し、近接した部分間での輝度対比も小さく保たれるから、傾斜板の全体においても暗く知覚されることを防ぐことができる。
また本発明に係る照明設備は、前記羽部が、前記筐体に着脱及び位置変更を可能として取り付けてあることを特徴とする。
羽部は、筐体の高さ方向に位置変更可能、且つ着脱自在であり、適宜の形状を有する羽部を位置変更して筐体に取り付けることにより、傾斜板を種々の傾斜角度で安定して支えることができ、傾斜板の傾斜角度を変更することにより、傾斜板の輝度及び輝度の変化態様を周辺の天井面を含めて適宜に調節し、明るさ感の向上を図りつつ種々の照明環境を演出することができる。また羽部を筐体から取り外した状態で運搬することにより、運搬に要する手間を削減し、運搬に伴う損傷を防止して作業性及び安全性を高めることができる。更に、羽部の色を適宜に選択することにより、照明設備周辺の空間に変化を与え、多様な照明環境を演出することも可能となる。
また本発明に係る照明設備は、前記凸部が、前記光源からの到達光の一部を透過させて下方に放出し、前記到達光の残部を天井面と平行に、又は平行よりも上向きに反射して側方に放出し、前記傾斜板を照明するように構成してあることを特徴とする。
本発明においては、凸部の形状を光源の数及び配置に応じて適正に設定し、該凸部による反射光を天井面と平行、又は平行よりも上向きに放出させるように構成したから、下方への透過光量を十分に確保しながら傾斜板を確実に照明し、良好な明るさ感を実現することができる。
また本発明に係る照明設備は、前記傾斜板が、天井面を構成する天井板と同材質であることを特徴とする。
本発明においては、天井板と同材質の傾斜板を用いたから、天井板により構成される天井面との連続性を維持することが可能となる。天井板と同材質の傾斜板は、天井面との連続部における輝度ギャップの低減にも寄与する。
また本発明に係る照明設備は、前記傾斜板が、天井面との連続部に輝度ギャップを生じないように配置してあることを特徴とする。
本発明においては、例えば、天井面との境界部に段差が生じないように傾斜板を配置することで、傾斜板と天井板との間の輝度ギャップを低減する。視野内において、隣接する部分間に大きい輝度ギャップが存在する場合、高輝度部分と低輝度部分との間の対比効果により明るさ感の向上を阻害する虞れがあり、傾斜板と天井板との間の輝度ギャップをなくすことで良好な明るさ感を実現することができる。
また本発明に係る照明設備は、縦横に架設した仕切り棒により矩形に仕切られた区画の夫々に天井板を装着してあるグリッド天井に装備すべく構成され、前記筐体は、相対向する仕切り棒間に長手方向両端を支持してあり、前記傾斜板は、前記筐体の幅方向の側縁と該側縁に対向する前記仕切り棒との間に架設してあることを特徴とする。
本発明においては、グリッド天井に装備する場合、縦横に架設した仕切り棒を筐体の長手方向両端の支持のために利用し、また筐体の幅方向の側縁と仕切り棒との間に傾斜板を架設することで簡易な取り付けを実現する。傾斜板は、仕切り棒への架設により相隣する区画の天井板と略同面で連続するから、傾斜板と天井板との間の輝度対比を小さく保ち、天井板が暗く知覚されることを防止して明るさ感の向上を図ることができる。
また本発明に係る照明設備は、前記傾斜板が、前記筐体の幅方向両側に設けてあることを特徴とする。
本発明においては、筐体の幅方向両側で傾斜板が明るく光り、室内空間の明るさ感を良好に向上させることができる。
また本発明に係る照明設備は、前記傾斜板が、前記筐体の幅方向一側に設けてあることを特徴とする。
本発明においては、傾斜板の側を壁側として室の壁際に配置することにより、筐体の幅方向一側で傾斜板が光ると共に、室の壁面が傾斜板と連続する態様にて光り、室内空間の明るさ感を良好に向上させることができる。
また本発明に係る照明設備は、前記筐体が、前記仕切り棒に対する上下方向の位置変更を可能として取り付けてあることを特徴とする。
本発明においては、筐体の取り付け位置を変更することにより、該筐体の側縁と仕切り棒との間に架設される傾斜板の傾斜角度を容易に変更することができる。
本発明に係る照明設備においては、筐体内での光源の発光の一部をカバー部材に設けた凸部により反射し、外向きに放出させて傾斜板を照明するから、該傾斜板が明るく光り、室内空間の明るさ感の向上を図りつつ省エネルギの要求に応えることができ、特に、グリッド天井に装備されるベース照明として好適に用いることが可能である。
実施の形態1に係る照明設備の縦断面図である。 図1中のII−II線による断面図である。 実施の形態1に係る照明設備が備える照明装置の外観斜視図である。 実施の形態1に係る照明設備が備える照明装置の外観斜視図である。 実施の形態1に係る照明設備の輝度分布図である。 図5中に白線により示す視角40°の範囲内での一次元の輝度分布を示す図である。 実施の形態1に係る照明設備の効果説明図である。 実施の形態1に係る照明設備の効果説明図である。 実施の形態1に係る照明設備の効果説明図である。 実施の形態2に係る照明設備の縦断面図である。 実施の形態3に係る照明設備の縦断面図である。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る照明設備の縦断面図、図2は、図1中のII−II線による断面図である。図示の照明設備は、オフィスビルの天井構造として広く採用されているグリッド天井に適用されるものである。図中の1は、天井部を縦横に仕切るように架設したTバー(仕切り棒)であり、グリッド天井は、四方をTバー1により囲われた定寸矩形のグリッドの夫々に、図1中に一部を示す天井板10を架設して構成されている。天井板10は、例えば、前記グリッドに対応する形状に成形された岩綿吸音板により構成される。
照明設備は、筐体2、反射板3、光源4及びカバー部材5を備える照明装置と傾斜板6とを備えている。筐体2は、一方向に長い矩形断面の底板と、該底板の4辺から垂直に立ち上がる側板とを備え、底板との対向面の全面が開放された形状を有している。
図1には、筐体2の幅方向の断面が、図2には、長手方向の断面が夫々示されている。図2に示す如く筐体2の長さは、相対向する2本のTバー1、1の間隔に対応しており、筐体2は、長手方向両端の側板の外面に取り付けたフック部材20、20をTバー1、1に掛け止めし、これらのTバー1、1間に、開口側を下向きとして横架支持されている。筐体2は、幅方向断面においては、図1に示す如く、相対向する2本のTバー1、1の略中央に配置される。
反射板3は、筐体2の内部に長さ方向の全長に亘って架設され、幅方向の略中央に配置されている。反射板3の一面は、筐体2の開口側から適長離隔して対向しており、この対向面に光源4が取り付けてある。光源4は、短冊形をなす基板40の一面に複数のLED41を所定間隔毎に実装して構成されており、LED41の実装面を下向きとし、反射板3の略全長に亘って単列又は複数列(図においては2列)に並べて固定されている。LED41は、例えば、青色光を発光するLEDチップを、補色関係にある黄色蛍光体に被覆し、白色光を出射するように構成されている。
筐体2及び反射板3は、例えば、薄肉の亜鉛メッキ鋼板の表面を白色塗料により塗装するか、又は鏡面仕上げすることにより、高い光反射率が得られるように構成されている。図1に示す如く反射板3は、幅方向の両側に、外側が下となるように傾斜した傾斜部30を備えており、光源4は、両傾斜部30、30間の平坦部分に固定されている。傾斜部30は、反射板3と別体に設けてもよく、また板材の曲げ成形により反射板3と一体に設けてもよい。
カバー部材5は、透光性及び光拡散性を有する樹脂材料製の箱体であり、一側の開口を反射板3の周縁に嵌め合わせ、該反射板3の全面を、光源4の取り付け部から下方に適長離隔して覆うように取り付けられている。図1に示す如く、光源4の取り付け部に対向するカバー部材5の底板は、図1に示す幅方向断面において全幅に亘って湾曲させてあり、中央部が上向き、即ち、光源4の取り付け部に近付く向きに凸となる凸部5aが設けられている。
図1には、光源4を構成するLED41の発光を破線の矢符により示してある。LED41の発光は、図示の如く、所定の角度範囲内で拡がって下方に向かい、カバー部材5の底板に到達する。底板への到達光の一部は、該底板を透過して下方に放出される一方、残りの到達光の多くは、底板に設けた凸部5aにより、天井板10により構成される天井面と平行に、又は平行よりも上向きに反射され、図示の如く、カバー部材5の周板を透過して側方に放出される。一部の反射光は、傾斜部30を有する反射板3に戻り、該反射板3及び傾斜部30により全反射されて下方に向かい、同様の透過又は反射を繰り返す。以上の動作により、光源4を構成するLED41の発光は、カバー部材5の下方及び側方に分散されて放出される。
図3、図4は、実施の形態1に係る照明設備が備える照明装置の外観斜視図であり、図3は、カバー部材5の取り付け側、即ち、下方から見た斜視図を示し、図4は、上方から見た斜視図を示している。
これらの図に示す如く、筐体2の長手方向両端の側板には、前述したフック部材20と共に支え板21が取り付けてある。フック部材20は、夫々の側板の幅方向に離隔した2箇所に、例えば、夫々の位置に設けた貫通孔に嵌め込み固定することにより取り付けてある。これらの取り付け位置は、側板の中央から幅方向一側に偏位して設定されており、図3に示す一側の側板と図4に示す他側の側板とでは、偏位の方向が異ならせてある。このようなフック部材20の配置により、単一のTバー1の両側に2つの筐体2を掛け止め支持することが可能となる。
支え板21は、筐体2の両側板の外面にフック部材20との干渉を避けて取り付けてあり、筐体2の幅方向両側から外向きに延びる羽部22を備えている。この支え板21は、筐体2、反射板3と同様、薄肉の亜鉛メッキ鋼板により構成し、光反射性を確保するための白色塗装等、適宜の色に塗装されている。
支え板21の羽部22は、筐体2の開口縁と略平行をなす下縁と、該下縁に対して傾斜する上縁とを備え、先端に向けてテーパ状に高さを減じる形状を有している。羽部22の上縁及び下縁は、図3、図4に示す如く、同側に向けて適幅に折り曲げてある。これらの折り曲げ部は、羽部22の曲げ強度を高める作用をなす。
羽部22を備える支え板21は、着脱自在であるのが望ましく、照明装置の運搬は、支え板21を取り外して実施する。これにより、運搬に要する手間を削減し、また運搬に伴う損傷を防止して作業性及び安全性を高めることができる。
支え板21両側の羽部22は、図1に示す如く、相対向する2本のTバー1、1の中央に筐体2が配置されたとき、該筐体2の幅方向両側から夫々に対向するTバー1、1の夫々に向けて延びるように位置する。羽部22の上縁の基部は、筐体2の開口縁に略一致しており、該開口縁には、外向きに突出する鍔部23が設けられている。
以上の構成により、筐体2の幅方向両側には、該筐体2の開口縁、Tバー1、及び長手方向両側の羽部22、22により四方を囲われた矩形の開口部が形成され、該開口部を傾斜板6により覆って照明設備が構成される。傾斜板6は、例えば、天井板10と同様の岩綿吸音板を前記開口部に対応する矩形形状に成形して構成されており、相対向する2つの縁部を、筐体2の開口部を縁取る幅方向両側の側縁に設けた鍔部23とTバー1とにより支え、図1に示す如く、前記開口部の全面を覆うように架設されている。
傾斜板6の残りの2つの縁部は、夫々の側で羽部22の上縁により支持してもよい。この場合、羽部22の上縁の折り曲げ部は、傾斜板6の支持を確実にする作用をなし、傾斜板6は、筐体2の側を上とし、Tバー1の側を下とする傾斜姿勢で安定して支持される。このように架設された傾斜板6は、Tバー1による支持側において、天井面を構成する天井板10と段差を生じない状態で連続する。
なお、図4に示す如く、上位置となる筐体2の底板には、幅方向の中央部に、長さ方向の略全長に亘る適幅の開口24が設けられている。該開口24の中央部には、フレーム部材25が架設されており、該フレーム部材25は、筐体2の内側に向く一面に基板ボックス26を支持している。基板ボックス26内には、光源4駆動用の電源基板(図示せず)が収容されており、光源4の各LED41は、前記電源基板を介して交流電源に接続され、該交流電源からの給電により発光するように構成されている。
フレーム部材25の両側に残る開口部24は、図1に示す如く、筐体2とカバー部材5及び反射板3との間の空隙に連通し、上下方向に連続する風路を形成する。この風路には、発光に伴って発熱する光源4を冷却する冷却風が流れる。光源4は、反射板3を介して接触する冷却風との熱交換により冷却される。反射板3を構成する亜鉛メッキ鋼板は、良好な熱伝導性を有しており、光源4の冷却は良好になされる。
また前記風路内を流れる冷却風は、基板ボックス26にも接触し、該基板ボックス26内の電源基板も冷却風との接触により冷却される。従って、光源4及び電源基板の発熱に伴う不具合の発生を未然に防止することができる。
以上の如く実施の形態1の照明設備においては、カバー部材5の下方への放出光により室内が照明される一方、カバー部材5の側方への放出光により傾斜板6が照明されるから、該傾斜板6が明るく光り、室内空間の明るさ感を良好に維持することができる。明るさ感の指数を測定した結果、机上面照度を2/3程度に抑えた条件下にて十分な明るさ感を維持し得ることが確かめられており、実施の形態1の照明設備によれば、明るさ感の向上を図りつつ、省エネルギの要求に応えることが可能である。
また傾斜板6は、前述した傾斜を有して取り付けられており、カバー部材5、即ち、照明装置に近い側で最も明るく、遠くなるに従って徐々に明るさを減じるように光るから、カバー部材5と傾斜板6との間の輝度対比が小さく保たれ、カバー部材5の周辺が暗く知覚されることを防ぐことができる。また傾斜板6の輝度は、ギャップを生じることなく連続して変化し、隣接した部分間での輝度対比が小さく保たれるから、傾斜板6の全体においても暗く知覚されることも防ぐことができる。更に、傾斜板6は、天井面を構成する天井板10と同材質の岩綿吸音板とし、また天井板10と段差なく連続するように設置してあるから、グリッド天井の視覚的な連続性を維持し、またこの連続部における輝度ギャップを低減して、良好な照明環境を提供することができる。
輝度ギャップの有無は、例えば、対象となる領域を複数の部分に区分けし、隣接する部分間の輝度対比の大小によって評価することができる。輝度対比は、まず、評価対象の輝度分布の解像度(一画素当たりの視角)を設定し、各視角内の平均輝度を夫々の部分での輝度値とした上で、隣接した部分の輝度値の比として算出する。
解像度を設定する理由は、解像度が大きくなるに従って輝度値の比が小さくなることが知られている(例えば、中村芳樹、乾正雄、沢田敏実:輝度分布の表現法に関する研究,日本建築学会計画系論文報告集,第431号,1992年1月,pp.17-24参照)からである。ここでは、隣接する部分(解像度:視角1°)間での輝度対比が、1:2以上である場合を輝度ギャップ有りとし、1:2未満である場合を輝度ギャップ無しとする。
図5は、実施の形態1に係る照明設備の輝度分布図であり、図6は、図5中に白線により示す視角40°の範囲内での一次元の輝度分布を示す図である。図6においては、中央のランプ部を除けば、隣接する部分間での輝度対比が、1:2未満に維持されており、周辺の天井面を含めて、輝度ギャップが無い状態が実現されることがわかる。
図7〜図9は、実施の形態1に係る照明設備の効果説明図である。これらは、カバー部材及び傾斜板の輝度の測定結果を示している。図7は、カバー部材の下端が天井面と略同一となるように筐体の設置高さ(上下方向位置)を設定し、該筐体の両側に適度の傾斜を有する傾斜板を配した場合の結果である。本図において傾斜板の輝度は、カバー部材に近い側から遠い側に向けて連続的に変化しており、またカバー部材と傾斜板との間の輝度対比も小さいことがわかる。
図8は、カバー部材が天井面の下方に突出するように筐体の上下方向位置を設定し、該筐体の両側に傾斜角度を略0°とした非傾斜板を配した場合の結果である。本図において非傾斜板の輝度は、カバー部材に近い側から遠い側に向けて大きく変化している。
図9は、筐体の上下方向位置を図8と同じとし、該筐体の両側に適度な傾斜を有する傾斜板を配した場合の結果である。本図において傾斜板の輝度は、図7と同様に、カバー部材に近い側から遠い側に向けて連続的に変化しており、更に、カバー部材が下方に位置することから、カバー部材と傾斜板との間の輝度対比も一層小さくなっている。
なお図7に示すように、筐体の設置高さをカバー部材の下端が天井面と略同一となるように設定した場合、天井面より下に突出部がなく、意匠面において優れると共に、室内を仕切る間仕切り板を照明設備の直下に設置することができ、室内レイアウトの変更に柔軟に対応することが可能となる。
また図9に示すように、筐体の設置高さをカバー部材の下端が天井面から突出するように設定した場合、隣接する部分間での輝度対比をより小さくし、明るさ感の低下を一層効果的に抑制することができる。なお、カバー部材を突出させる設置は、高さ寸法が大きいカバー部材を使用することにより、筐体の設置高さを変更せずに実現することも可能である。
(実施の形態2)
図10は、実施の形態2に係る照明設備の縦断面図である。実施の形態2の照明設備は、カバー部材5の構成を除いて実施の形態1と同様であり、実施の形態1と共通する構成部材には同一の参照符号を付し、構成及び動作の説明を省略する。
実施の形態2の照明設備において、照明装置のカバー部材5は、実施の解体1と同様、透光性及び光拡散性を有する樹脂材料製の箱体であり、一側の開口を反射板3の周縁に嵌め合わせ、該反射板3の全面を、光源4の取り付け部から下方に適長離隔して覆うように取り付けられている。実施の形態2のカバー部材5は、光源4の取り付け部に対向する底板に凸部5bを備えている。この凸部5bは、実施の形態1の凸部5aとは異なり、底板の幅方向両側から中央に向けて傾斜する傾斜面により、中央部が上向き、即ち、光源4の取り付け部に近付く向きに凸となるように設けられている。
この構成においても、LED41の発光は、カバー部材5の底板に到達した後、その一部が、凸部5bにより反射され、カバー部材5の周板を透過して側方に放出されて傾斜板6を照明する。これにより、傾斜板6は明るく光り、室内空間の明るさ感を良好に維持することができる。
(実施の形態3)
図11は、実施の形態3に係る照明設備の縦断面図である。実施の形態3の照明設備は、筐体2、傾斜板6の配置、及び支え板21の構成を除いて実施の形態1と同じであり、実施の形態1と共通する構成部材には同一の参照符号を付し、構成及び動作の説明を省略する。
実施の形態3において、照明装置の筐体2は、幅方向断面において相対向する2本のTバー1、1の一方に沿わせて配置されている。筐体2の長手方向両側の側板に取り付けた支え板21(片側のみ図示)は、他方のTバー1に向けて延びる単一の羽部22を備えており、傾斜板6は、相対向する2つの縁部を、他方のTバー1と、該Tバー1に対向する筐体2の開口縁に設けた鍔部23とにより支え、残りの2つの縁部を羽部22、22の上縁により支えて装着されている。
この構成においても、照明装置は、カバー部材5の下方及び側方に光を放出し、一側への放出光により傾斜板6が照明されるから、該傾斜板6が明るく光り、室内空間の明るさ感を良好に維持することができる。このように構成された照明設備は、例えば、室の壁際に、傾斜板6の装着側を壁側として配置される。この配置によれば、カバー部材5の側方への放出光により、傾斜板6と共に室の壁面が照明されるから、室内空間の明るさ感を一層良好に演出することができる。
なお以上の実施の形態において、フック部材20の取り付け位置は、筐体2の高さ方向に変更可能としてもよい。この変更は、例えば、フック部材20を嵌め込む貫通孔を夫々の側板の高さ方向に離隔した複数箇所に設けることにより簡易に実現することができる。フック部材20の取り付け位置を変更した場合、これらのフック部材20、20によりTバー1、1間に横架支持される筐体2の上下方向位置が変化する。
これにより、筐体2とTバー1との間にて傾斜姿勢で支持される傾斜板6の傾斜角度を変更することができる。この変更により、カバー部材5の側板に対する傾斜板6の対向姿勢が変化し、カバー部材5の側方への放出光による照明状態を調整することができる。傾斜板6の傾斜角度は、他の手段により変更可能としてもよい。
また前述の如く着脱自在とした支え板21の取り付け位置は、フック部材20と同様、筐体2の高さ方向に変更可能とするのが望ましい。これにより、支え板21の両側又は片側に延びる羽部22の上下方向位置、及び上縁の傾斜角度を筐体2とTバー1との相対位置の変化に合わせて変更することができ、図1に示す如く、筐体2及びTバー1、1に対する羽部22の位置関係を適正に保ち、傾斜板6を種々の傾斜角度で安定して支持することが可能となる。
なお以上の実施の形態においては、グリッド天井への適用例について説明したが、本発明に係る照明設備は、グリッド天井以外の天井に適用することも可能である。この場合においても傾斜板の傾斜角度を可変とするのが望ましく、また傾斜板6は、天井面を構成する天井板と同材質とするのが望ましい。ここで説明する天井板は、傾斜板6に隣接する天井板、特に傾斜板6の傾斜下端側で隣接する天井板、または実施の形態1においてTバー1を介して隣接する天井板を含む。更にこの場合においても、筐体の開口縁から外向きに延びる羽部を、着脱及び上下方向の位置変更可能に設け、該羽部の上縁により傾斜板を安定して支持させる構成とすることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 Tバー(仕切り棒)
2 筐体
4 光源
5 カバー部材
5a 凸部
5b 凸部
6 傾斜板
10 天井板
22 羽部

Claims (8)

  1. 天井に取り付けられ、下向きの開口に面して光源を保持する筐体と、
    該筐体の前記開口を覆い、前記光源との対向部に、該光源に向けて凸となる凸部を有するカバー部材と、
    前記筐体の開口縁に隣接配置され、前記開口縁に近い側を上、前記開口縁から遠い側を下として傾斜する傾斜板と、
    前記筐体の開口縁から外向きに延設され、前記傾斜板を上縁により支持する羽部と
    を備え
    前記羽部は、前記筐体の開口縁と略平行をなす下縁と、該下縁に対して傾斜する上縁とを備え、先端に向けてテーパ状に高さを減じる形状を有し、前記上縁は折り曲げられ、前記傾斜板は前記上縁の折り曲げ部で支持されており、
    前記羽部は、前記筐体の長手方向両端部に着脱自在に取り付けられ、該羽部の取り付け位置は、前記筐体の高さ方向に変更可能であって、前記傾斜板は、前記羽部の高さ方向を変更することで種々の傾斜角度で支持可能であることを特徴とする照明設備。
  2. 前記凸部は、前記光源からの到達光の一部を透過させて下方に放出し、前記到達光の残部を天井面と平行に、又は平行よりも上向きに反射して側方に放出し、前記傾斜板を照明するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の照明設備。
  3. 前記傾斜板は、天井面との連続部に輝度ギャップを生じないように配置してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明設備。
  4. 前記傾斜板は、天井面を構成する天井板と同材質であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1つに記載の照明設備。
  5. 縦横に架設した仕切り棒により矩形に仕切られた区画の夫々に天井板を装着してあるグリッド天井に装備すべく構成され、
    前記筐体は、相対向する仕切り棒間に長手方向両端を支持してあり、
    前記傾斜板は、前記筐体の幅方向の側縁と該側縁に対向する前記仕切り棒との間に架設してある
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1つに記載の照明設備。
  6. 前記傾斜板は、前記筐体の幅方向両側に設けてあることを特徴とする請求項に記載の照明設備。
  7. 前記傾斜板は、前記筐体の幅方向一側に設けてあることを特徴とする請求項に記載の照明設備。
  8. 前記筐体は、前記仕切り棒に対する上下方向の位置変更を可能として取り付けてあることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1つに記載の照明設備。
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