JP6513874B1 - 水処理方法及び水処理装置 - Google Patents

水処理方法及び水処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6513874B1
JP6513874B1 JP2018244167A JP2018244167A JP6513874B1 JP 6513874 B1 JP6513874 B1 JP 6513874B1 JP 2018244167 A JP2018244167 A JP 2018244167A JP 2018244167 A JP2018244167 A JP 2018244167A JP 6513874 B1 JP6513874 B1 JP 6513874B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion source
waste water
bisulfite ion
heat exchanger
aldehydes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018244167A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020104048A (ja
Inventor
島村 和彰
和彰 島村
鵬哲 隋
鵬哲 隋
岩本 拓也
拓也 岩本
舞奈 星
舞奈 星
利宏 鈴木
利宏 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Swing Corp
Original Assignee
Swing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Swing Corp filed Critical Swing Corp
Priority to JP2018244167A priority Critical patent/JP6513874B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6513874B1 publication Critical patent/JP6513874B1/ja
Publication of JP2020104048A publication Critical patent/JP2020104048A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】短時間でアルデヒド類を許容可能なレベルにまで除去することができるアルデヒド類含有排水の処理方法及び装置の提供。【解決手段】アルデヒド類含有排水に亜硫酸水素イオン源を添加した後に熱交換器により排水を冷却し、逆浸透膜による膜分離を行う。亜硫酸水素イオン源の添加から熱交換器による冷却までの時間を10分未満とする。亜硫酸水素イオン源を添加する際の排水の温度は40℃より高いことが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、アルデヒド類を含有する排水を処理する方法及び装置に関する。
工場等において排出される排水には、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類が含まれる場合がある。例えば、食品製造工場の容器洗浄排水や、高圧殺菌釜(レトルト)からの排水にホルムアルデヒドが含まれることがある。
排水の処理には、一般に、逆浸透膜、イオン交換樹脂、多孔質吸着剤などが用いられるが、ホルムアルデヒドのような電荷を有しない低分子量の化合物は、逆浸透膜を通過しやすく、電荷を持たないためイオン交換樹脂へ吸着されず、除去しにくいという問題がある。また、多孔質吸着剤では吸着量が小さい。このことから、低分子量で無電荷のアルデヒド類を排水から十分に除去することは通常、難しいといえる。
こうした中、ホルムアルデヒドを含有する排水からホルムアルデヒドを除去する方法として、食品製造工場の容器洗浄排水または高圧殺菌釜(レトルト)からの冷却排水であるホルムアルデヒド含有排水に、排水中の亜硫酸塩とホルムアルデヒドとの比[SO]/[HCHO](重量比)が5以上となるように亜硫酸塩を添加して5分以上反応させた後に、逆浸透膜分離処理によりホルムアルデヒドを除去することを含む方法が提案されている(特許文献1)。また、ホルムアルデヒド含有排水に対し、有効モル比((亜硫酸水素イオンのモル数−酸化剤のモル数)/ホルムアルデヒドのモル数)が1以上となる量で亜硫酸水素塩を添加し、前記排水に含まれるホルムアルデヒドと亜硫酸水素イオンとを、pH5〜7(但し、pH7を除く)で反応させてヒドロキシメタンスルホン酸イオンを生成させ、前記反応工程で得られたpH5〜7(但し、pH7を除く)の排水をそのままpHを変化させることなく逆浸透膜モジュールに供給してヒドロキシメタンスルホン酸イオンが除去された透過水を得ることを含む方法が提案されている(特許文献2)。
特許第5527473号 特許第6007575号
排水からアルデヒド類を除去するに際しては、できるだけ短時間で、また、コンパクトな装置で、アルデヒド類を許容可能なレベルにまで除去できることが好ましい。また、できるだけ少ない量の薬品(亜硫酸水素イオン源)を用いて、アルデヒド類を許容可能なレベルにまで除去できることが好ましい。
特許文献1に記載の方法は、食品製造工場からの排水を冷却して常温とし、常温の排水に対して亜硫酸塩を添加し(実施例)、5分以上反応させた後に逆浸透膜を通過させるものである。特許文献1に記載の方法では、亜硫酸塩を添加する前に排水を冷却して常温にし、次いで、亜硫酸塩を添加してから5分以上反応させており、排水の冷却と反応との両方で時間がかかる。また、得られた処理水中のホルムアルデヒドの濃度が高く、水道水質基準におけるホルムアルデヒドの基準(0.08mg/L以下)を満たすものは、実施例1の段落0022の表1の[SO]/[HCHO](重量比)が10(モル比で3.75)の場合のみである。
特許文献2には、亜硫酸水素イオンを添加する原水として、温度の高い水も用いることができることが記載されている(段落0047)が、反応時間としては10分〜10時間程度が好ましいと記載されており(段落0037)、実施例ではホルムアルデヒドのモル数に対し、1.6〜17.7倍の有効モル数の亜硫酸水素イオンを添加して、20分または30分かけて反応させたことが記載されており、排水の処理に非常に時間がかかる。また、このように長時間の反応が必要である場合、大量の排水を処理する際には、大きいサイズの反応槽が必要となり、排水処理装置全体のサイズが大きくなる。
本発明は、できるだけ短時間で、また、コンパクトな装置で、アルデヒド類を許容可能なレベルにまで除去することができるアルデヒド類含有排水の処理方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、短時間で、また、コンパクトな装置でアルデヒド類含有排水を処理するに際し、アルデヒド類と亜硫酸水素イオン源との反応時間をできるだけ短縮することに着目した。まず、食品製造工場等からの冷却前の排水における高い温度を利用して、アルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を促進することを考えた。しかしながら、反応時の温度が高い場合(例えば、高圧殺菌釜からの排水や洗浄用の高温の殺菌水の水温である60℃程度)では、当初は温度が低い場合(常温付近)に比べて速やかに反応が進行して未反応のアルデヒド類の濃度が速やかに低下するが、反応開始から数分後くらいにアルデヒド類の濃度の低下が止まり、それ以上の反応が進まなくなることがわかった。この傾向は、亜硫酸水素イオン源の添加割合が少ないときに特に顕著であった。このことから、60℃程度の水温の場合、反応自体は促進されるが、亜硫酸水素イオン源となる化合物が熱で分解されて反応に供される亜硫酸水素イオンの濃度が低下したのではないかと推測した。また、亜硫酸塩は熱で分解して硫黄酸化物のガスを生じるため、亜硫酸塩の分解は避ける方が好ましい。
本発明者らはさらに検討を行った結果、まずは、冷却前の排水の高い温度を利用してアルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を促進させ、その後、比較的短時間のうちに熱交換器を通過させて排水の温度を低下させることにより、温度の低い(常温付近の)排水を反応に用いた場合に比べて、非常に短時間で、排水中のアルデヒド類を許容されるレベルにまで除去できることを見出した。すなわち、本発明は、これに限定されないが、以下を含む。
(1)アルデヒド類を含む排水に亜硫酸水素イオン源を添加する工程、
前記亜硫酸水素イオン源の添加から10分未満のうちに、前記亜硫酸水素イオン源を添加した排水を熱交換器に通過させることにより冷却する工程、及び
前記冷却後の排水を逆浸透膜に導入する工程
を含む、水処理方法。
(2)前記排水を熱交換器に通過させる前のアルデヒド類を含む排水の温度が、40℃より高い、(1)に記載の方法。
(3)前記排水を熱交換器に通過させることにより冷却する工程が、前記亜硫酸水素イオン源の添加から5分未満のうちに行われる、(1)または(2)に記載の方法。
(4)前記排水を熱交換器に通過させることにより冷却する工程の前に、pH調整剤を添加して前記排水のpHを4以上に調整する工程をさらに含む、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の方法。
(5)前記亜硫酸水素イオン源を添加する工程の前に、前記排水中のアルデヒド類の濃度を検出して、検出した濃度に応じて亜硫酸水素イオン源の添加量を決定する工程をさらに含む、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の方法。
(6)前記亜硫酸水素イオン源を添加する工程において、亜硫酸水素イオン源が、前記排水中のアルデヒド類の濃度に対して、[HSO]/[CHO](モル比)で1.2以上となるように添加される、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の方法。
(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載の方法に用いられる水処理装置であって、
アルデヒド類を含む排水に亜硫酸水素イオン源を添加するための亜硫酸水素イオン源添加手段、
前記亜硫酸水素イオン源を添加した排水を冷却するための熱交換器、
前記亜硫酸水素イオン源添加手段と前記熱交換器とを流体連結する第1のライン、
逆浸透膜及び
前記熱交換器と前記逆浸透膜とを流体連結する第2のライン、
を含み、前記熱交換器が、前記亜硫酸水素イオン源添加手段から前記熱交換器へと至るまでの前記排水の流通時間が10分未満となる位置に配置される前記装置。
(8)前記熱交換器が、前記亜硫酸水素イオン源添加手段から前記熱交換器へと至るまでの前記排水の流通時間が5分未満となる位置に配置される、(7)に記載の装置。
(9)前記亜硫酸水素イオン源添加手段の前、または前記第1のラインに、前記排水にpH調整剤を添加して前記排水のpHを4以上に調整するためのpH調整剤添加手段をさらに含む、(7)または(8)に記載の装置。
(10)前記亜硫酸水素イオン源添加手段の前に、前記排水中のアルデヒド類の濃度を検出して前記亜硫酸水素イオン源の添加量を決定するための亜硫酸水素イオン源添加量制御手段をさらに含む、(7)〜(9)のいずれか1項に記載の装置。
(11)前記第一のラインまたは前記第二のラインに、限外濾過膜または精密濾過膜が配置されている、(7)〜(10)のいずれか1項に記載の装置。
本発明によれば、短時間で排水中のアルデヒド類を許容可能なレベルにまで除去することが可能である。本発明ではアルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を短時間のうちに行わせることができるから、反応槽(排水を滞留させるための槽)のサイズを大きく取る必要がなく、場合によっては反応槽自体がなくてもよく、処理装置全体のサイズをコンパクトなものにすることができる。
本発明の処理フローの説明図である。 実施例1の処理フローの説明図である。 実施例2の処理フローの説明図である。 比較例2の処理フローの説明図である。
本発明で処理される排水は、アルデヒド類を含むものである。そのような排水としては、例えば、食品工場や飲料工場等で用いられるレトルト装置(高圧殺菌釜)、パストライズ装置、及び容器洗浄装置等(以下、まとめて「レトルト装置等」という場合がある。)の殺菌処理装置から排出される排水が挙げられる。
本明細書において「アルデヒド類」とは、アルデヒド基を有する化合物をいう。より詳細には、分子量が60以下の低分子量の有機化合物であり、電荷を有さないアルデヒド基含有化合物をいう。典型的には、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドである。また、ホルムアルデヒド単独であってもよい。レトルト装置等から排出される排水には、例えば1〜5mg/Lのホルムアルデヒド(HCHO)が含まれる。このような低分子量で無電荷のアルデヒド類は一般的に逆浸透膜により除去しにくいが、本発明において添加した亜硫酸水素イオンと反応させてα−ヒドロキシスルホン酸イオンを形成させることにより、逆浸透膜で分離できるようになる。
本明細書において亜硫酸水素イオン源とは、水に溶解して亜硫酸水素イオンを生成する化合物をいう。例えば、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸塩、及び亜硫酸が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。亜硫酸水素イオン源としては、取扱性の高さから、亜硫酸水素ナトリウムや亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸水素塩を用いることが好ましい。例えば、濃度35%以上の亜硫酸水素ナトリウム水溶液を亜硫酸水素イオン源として排水中に添加することができる。また、亜硫酸水素イオン源として粉末状の亜硫酸水素塩を排水中に添加してもよい。
排水への亜硫酸水素イオン源の添加量は、排水中のアルデヒド類をα−ヒドロキシスルホン酸イオンに変換するのに必要な量であり、したがって、少なくとも、排水中のアルデヒド類の濃度(モル数)に対して等量以上の亜硫酸水素イオンが付与される量であることが必要である。すなわち、亜硫酸水素イオンの濃度とアルデヒド類の濃度が、[HSO]/[CHO](モル比)で1.0以上である。亜硫酸水素イオンの濃度が高いほど反応速度は速くなるため好ましく、上記の比(モル比)は、好ましくは1.2以上であり、さらに好ましくは2.0以上である。上記の比の上限は、特に限定されず、経済性を考慮して任意に設定できる。本発明では、少ない量の亜硫酸水素イオン源を用いてアルデヒド類を許容可能なレベルにまで除去することができ、例えば、[HSO]/[CHO](モル比)は20.0以下であってもよく、また、10.0以下であってもよく、5.0以下であることが好ましく、4.0以下がさらに好ましく、3.0以下がさらに好ましい。
なお、[HSO]/[CHO](モル比)を計算するに際しては、アルデヒド[CHO]の濃度(モル濃度)は、排水中に含まれるすべてのアルデヒド類の濃度としてもよいが、電荷を有していたりまたは分子量が大きいアルデヒド類はそのままの形で逆浸透膜により分離されるため、上記式中のアルデヒド[CHO]の濃度は、分子量60以下の無電荷のアルデヒド基を有する化合物の濃度としてもよい。排水中に含まれるそのようなアルデヒド類は、典型的にはホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドであるから、上記式中のアルデヒド[CHO]の濃度を、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの濃度の合計としてもよい。また、食品製造工場等のレトルト装置等からの排水中のアルデヒド類は、典型的にはホルムアルデヒドであるから、上記式中のアルデヒド[CHO]の濃度を、ホルムアルデヒドの濃度としてもよい。
亜硫酸水素イオン源の添加量を決定するために、亜硫酸水素イオン源を添加する前に、排水中のアルデヒド類の濃度を検出してもよい。排水中のアルデヒド類の濃度の検出方法は、特に限定されない。例えば、GC−MS法(ガスクロマトグラフ質量分析)を用いて測定することができる。排水中のアルデヒド類として、排水中に含まれるすべてのアルデヒド類の濃度を検出してもよいが、電荷を有していたりまたは分子量が大きいアルデヒド類はそのままの形で逆浸透膜により分離されるため、通常は、アルデヒド類の濃度として、分子量60以下の無電荷のアルデヒド基を有する化合物の濃度を検出すればよい。排水中に含まれるそのようなアルデヒド類は、典型的にはホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドであるから、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの濃度を検出することとしてもよい。また、食品製造工場等のレトルト装置等からの排水中のアルデヒド類は、典型的にはホルムアルデヒドであるから、ホルムアルデヒドの濃度のみを検出することとしてもよい。
レトルト装置等から排出される排水は、殺菌過程で昇温されており、常温よりも高い温度で排出される。本発明ではこの常温よりも高い温度を有する排水に亜硫酸水素イオン源を添加し、高い温度を利用してアルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を促進させる。亜硫酸水素イオン源を添加する際の排水の温度は、40℃より高いことが好ましく、50℃以上がさらに好ましく、60℃以上がさらに好ましい。温度の上限は特に限定されないが、温度が高すぎると亜硫酸水素イオン源の熱による分解が起こりやすくなると考えられるから、90℃以下が好ましく、80℃以下がさらに好ましい。レトルト装置等から排出される排水は、通常、60℃以上の水温を有している。通常は、排水の浄化処理の前に、熱回収が行なわれ、20〜40℃程度に冷却されてから(冷却排水)浄化処理に送られる。本発明ではレトルト装置等からの排水をそのまま(特に冷却や加熱などの温度の調整を行わずに)用いることができる。
温度の高い排水に亜硫酸水素イオン源を添加した後、熱交換器に通過させて排水の温度を低下させる。温度の高い排水に亜硫酸水素イオン源を添加することにより、アルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を最初のうちは促進させることができるが、温度が高いままであると、反応が進行しにくくなることがわかった。この傾向は、亜硫酸水素イオン源の添加割合が少ないときに特に顕著であることから、高温下では添加した亜硫酸水素イオン源が分解し、反応に供される亜硫酸水素イオン濃度が低下するのではないかと推測された。したがって、本発明では、亜硫酸水素イオン源を添加した後に、短時間のうちに排水の温度を低下(冷却)させることが重要である。排水の冷却は、亜硫酸水素イオン源を添加してから、10分未満の時間のうちに行うことが好ましく、5分未満の時間で行うことがさらに好ましく、2分未満の時間で行うことがさらに好ましい。高温の排水に亜硫酸水素イオン源を添加した後に、冷却を行わない場合には、アルデヒド類が十分に除去されない。なお、ホルムアルデヒドの水道水質基準は、0.08mg/L以下である。
排水の温度の高さと反応の停滞との関係は、排水の温度、pH、亜硫酸水素イオン源の添加量、反応時間によっても異なるが、本発明者らが検討したところ、水温60℃の場合、概ねpH8の状態では亜硫酸水素イオン源の添加から2分程度、pH6の状態では10分程度で反応が停滞する(未反応のアルデヒド類の濃度の低下が止まる)ことがわかった。また、pHが同じ場合には、水温が高いほど反応の停滞までの時間が短くなり、pH8の場合、水温60℃では亜硫酸水素イオン源の添加から2分程度で反応が停滞するが、水温35℃では反応の停滞が見られなかった。したがって、亜硫酸水素イオン源の添加から排水の冷却までの間の時間は、排水のpHが6程度(例えば5以上7以下)のときには、10分未満の時間で行うことが好ましく、5分未満の時間で行うことがさらに好ましく、また、排水のpHが8程度(例えば7以上9以下)のときには、2分未満の時間で行うことが好ましい。また、冷却後の排水の温度は、20〜40℃であることが好ましく、25〜40℃程度がさらに好ましく、25〜35℃程度がさらに好ましい。排水の温度をこのような温度に低下させることにより、亜硫酸水素イオン源の分解を抑えて反応の停滞を回避することができるようになる。また、後の逆浸透膜による処理の際に、逆浸透膜モジュールを構成している逆浸透膜、集水管、パッキン、ポッティング剤などの水温による劣化を防ぐことができる。
排水の冷却の際は、熱交換器を用いることにより、排水の組成に影響を与えずに、排水の熱を回収することができる。熱交換器としては通常のものを用いればよく、高温の排水と、低温の冷媒(例えば冷却水)とを、隔壁を介して並流または向流で流すことにより、高温の排水から冷媒へと熱を伝達させるものであればよい。
熱交換器に排水を通過させて排水を冷却する工程の前に、排水にpH調整剤を添加して排水のpHを4以上に調整してもよい。アルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応はpHが高いほど反応速度が速くなるため、pHは4以上に調整することが好ましい。一方で高pHでは化学平衡の関係からアルデヒドの形態で存在する割合が多くなるから、pHは9以下が好ましい。したがって、排水のpHは、亜硫酸水素イオン源の添加後の状態で、4以上9以下が好ましく、6以上8以下であると反応速度がさらに速いため、好ましい。
排水のpHを4以上に調整する工程は、アルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を促進するために行うものであるから、排水が高い温度を保持しており反応が迅速に進行している段階で行うことが好ましく、熱交換器による冷却の工程の前に行う。pHの調整は、亜硫酸水素イオン源の添加の前に行ってもよく、亜硫酸水素イオン源の添加と同時に、または添加の直後に行ってもよい。
pHを4以上に調整する工程では、排水にpH調整剤を添加する。pH調整剤としては、pHを上昇させる際には、これに限定されないが、水酸化ナトリウムなどのアルカリを用いればよく、pHを低下させる際には、これらに限定されないが、塩酸や硫酸などの酸を用いればよい。
亜硫酸水素イオン源を添加し、任意にpH調整剤を添加してpHを調整し、熱交換器に通過させて冷却した後に、冷却後の排水を、逆浸透膜へと導入して膜分離処理を行う。排水中のアルデヒド類は、亜硫酸水素イオンと反応することにより、α−ヒドロキシスルホン酸イオンとなるため、逆浸透膜により分離できるようになる。逆浸透膜としては、通常のものを用いればよく、特に限定されない。逆浸透膜で膜分離することにより、排水(供給水)は、逆浸透膜を透過した透過水(処理水)と、逆浸透膜を透過しなかった濃縮水とに分離される。α−ヒドロキシスルホン酸イオンは、濃縮水中に濃縮され、これにより、アルデヒド類が除去された透過水(処理水)を得ることができる。
逆浸透膜へ排水を導入する際には、通常の方法にしたがって、加圧ポンプ等で排水(供給水)を昇圧してよい。
亜硫酸水素イオン源の添加と熱交換器との間、または熱交換器と逆浸透膜との間に、任意に、限外濾過膜または精密濾過膜などを配置して、排水の除濁を行ってもよい。本発明では、亜硫酸水素イオン源の添加後は速やかに熱交換器へと通液して冷却することが好ましいから、限外濾過膜または精密濾過膜を配置する場合には、熱交換器と逆浸透膜との間に配置することが好ましい。なお、限外濾過膜とは、孔径が概ね0.001〜0.05μmの膜であり、精密濾過膜とは、孔径が概ね0.05〜10μmの膜である。
本発明によって、短時間でアルデヒド類含有排水からアルデヒド類を除去することができる。例えば、これに限定されないが、亜硫酸水素イオン源の添加から逆浸透膜に導入するまでの時間が、20分以内であってもよく、15分以内であってもよく、10分以内であってもよく、5分未満とすることもできる。本発明では最初に排水の高い温度を利用してアルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を促進させ、次いで、比較的短時間のうちに排水の温度を低下させて亜硫酸水素イオン源の熱による分解を抑えることにより、排水中のアルデヒド類の濃度を短時間のうちに許容可能なレベルにまで低減させることが可能である。なお、ホルムアルデヒドの水道水質基準は、0.08mg/L以下であり、本発明で得られる透過水(処理水)のホルムアルデヒド濃度は0.08mg/L以下となることが好ましい。しかし、これに限定されることはなく、処理水の用途やさらなる処理の有無などを考慮して、それぞれの態様に許容されるレベルにまでアルデヒド類を除去すればよい。
次に、本発明に用いる装置について説明する。図1は本発明の処理フローを実行する装置の一態様である。本発明の装置は、アルデヒド類を含む排水に亜硫酸水素イオン源を添加するための亜硫酸水素イオン源添加手段10と、亜硫酸水素イオン源を添加した排水を冷却するための熱交換器20と、逆浸透膜モジュール30と、亜硫酸水素イオン源10と熱交換器20とを流体連結する第1のライン40と、熱交換器20と逆浸透膜30とを流体連結する第2のライン50と、を具備する。図1において、レトルト装置(高温高圧殺菌機)等(図示せず)から排出されたアルデヒド類含有排水に、亜硫酸水素イオン源添加手段10から亜硫酸水素イオン源が添加される。亜硫酸水素イオン源添加手段10としては、排水に亜硫酸水素イオン源を添加できるものであればよく、特に限定されない。例えば、亜硫酸水素イオン源として液状の化合物を添加する場合、亜硫酸水素イオン源を配管が繋がっている貯留槽に貯留し、ポンプを稼働させることで、貯留槽内から配管を通じて亜硫酸水素イオン源を供給し、排水中へ添加する態様のものが挙げられる。また、亜硫酸水素イオン源として粉末状の化合物を添加する場合、亜硫酸水素イオン源をホッパーに貯留し、ホッパーの下部から亜硫酸水素イオン源を供給し、排水中に添加する態様のものが挙げられる。
亜硫酸水素イオン源が添加される際の排水の温度は、40℃より高いことが好ましく、50℃以上がさらに好ましく、60℃以上がさらに好ましい。このような温度とすることにより、排水中のアルデヒド類と、添加した亜硫酸水素イオンとの反応が促進され、短時間でヒドロキシメタルスルホン酸が生成され得る。温度の上限は特に限定されないが、温度が高すぎると亜硫酸水素イオン源の熱による分解が起こりやすくなると考えられるから、90℃以下が好ましく、80℃以下がさらに好ましい。レトルト装置等から排出される排水は、通常、60℃以上の水温を有している。通常は、排水の浄化処理の前に、熱回収が行なわれ、20〜40℃程度に冷却されてから(冷却排水)浄化処理に送られる。本発明ではレトルト装置等からの排水をそのまま(特に冷却や加熱などの温度の調整を行わずに)用いることができる。
亜硫酸水素イオン源添加手段10により亜硫酸水素イオン源が添加された排水は、第1のライン40を通って、熱交換器20へと供給される。本明細書において「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。熱交換器は、上述の通り、通常のものを用いればよく、特に限定されない。熱交換器20を通過することにより、通過前と比べて排水の温度が低下する。熱交換器20による冷却後の排水の温度は、20〜40℃であることが好ましく、25〜40℃程度がさらに好ましく、25〜35℃程度がさらに好ましい。排水が高温のままであると、アルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応が進行しにくくなるが、排水の温度をこのような温度に低下させることにより、亜硫酸水素イオン源の分解を抑えて反応の停滞を回避することができるようになる。
熱による亜硫酸水素イオン源の分解を抑えるために、亜硫酸水素イオン源を添加した後、短時間のうちに熱交換器20により冷却することが好ましい。したがって、亜硫酸水素イオン源添加手段10から熱交換器20へと至るまでの排水の流通時間が、10分未満となるような位置に熱交換器20を配置することが好ましい。より好ましくは5分未満となるような位置であり、さらに好ましくは2分未満となるような位置である。本発明者らの検討によると、反応が停滞するまでの時間は排水のpHにも左右され、水温60℃の場合、概ねpH8の状態では亜硫酸水素イオン源の添加から2分程度、pH6の状態では10分程度で反応が停滞する(未反応のアルデヒド類の濃度の低下が止まる)ことがわかった。したがって、亜硫酸水素イオン源添加手段10から熱交換器20に至るまでの時間は、排水のpHが6程度(例えば5以上7以下)のときには、10分未満であることが好ましく、5分未満であることがさらに好ましく、また、排水のpHが8程度(例えば7以上9以下)のときには、2分未満であることが好ましい。
亜硫酸水素イオン源添加手段10から熱交換器20に至るまでの排水の流通時間は、これらを流体連結する第1のライン40の配管長、配管径、配管の内部の形状、配管の内部を流通する排水の速度、限外濾過膜などの設置の有無などによって決定され、これらを変更することにより、排水の流通時間を調整することができる。第1のライン40には、亜硫酸水素イオンとアルデヒド類との反応を行わせるための反応槽のような滞留部が設けられていてもよいが、本発明では、亜硫酸水素イオン源を添加した後、短時間のうちに熱交換器20へと導入して冷却を行うことが好ましいから、第1のライン40に滞留部(反応槽など)が設けられていないことが好ましく、第1のライン40は、通常の配管であってもよい。
熱交換器を通過した排水は、第2のライン50を通って、逆浸透膜30へと送られる。逆浸透膜としては、形成したα−ヒドロキシスルホン酸イオンを分離することができるものであればよく、特に限定されない。一般的な逆浸透膜モジュールにより、α−ヒドロキシスルホン酸イオンを分離することができる。排水は、逆浸透膜30により、α−ヒドロキシスルホン酸イオンに変換されたアルデヒド類が濃縮された濃縮水と、アルデヒド類が除去された透過水(処理水)とに分離される。
亜硫酸水素イオン源添加手段10と熱交換器20との間の第1のライン40、または熱交換器20と逆浸透膜30との間の第2のライン50に、任意に、限外濾過膜または精密濾過膜などの除濁装置を配置してもよい(図示せず)。本発明では、亜硫酸水素イオン源の添加から熱交換器での冷却までの時間を短くすることが好ましいため、このような除濁装置を配置する場合には、第2のライン50に配置することが好ましい。
本発明によって、短時間でアルデヒド類含有排水からアルデヒド類を除去することができる。例えば、これに限定されないが、亜硫酸水素イオン源添加手段10から逆浸透膜モジュール30の入口に至るまでの排水の流通時間は、20分以内であってもよく、15分以内であってもよく、10分以内であってもよく、5分未満とすることもできる。本発明では最初に排水の高い温度を利用してアルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を促進させ、次いで、比較的短時間のうちに排水の温度を低下させて亜硫酸水素イオン源の熱による分解を抑えることにより、排水中のアルデヒド類の濃度を短時間のうちに低減させることが可能である。亜硫酸水素イオン源添加手段10から逆浸透膜30に至るまでの排水の流通時間は、第1及び第2のラインの配管長、配管径、配管の内部の形状、配管の内部を流通する排水の速度、熱交換器の形状、限外濾過膜などの設置の有無などによって決定され、これらを変更することにより、排水の流通時間を調整することができる。
本発明ではアルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を短時間のうちに行わせることができるから、反応槽(排水を滞留させるための槽)のサイズを大きく取る必要がなく、場合によっては反応槽自体がなくてもよく、処理装置全体のサイズをコンパクトなものにすることができる。
図2は、本発明の別の態様であり、具体的には、図1の態様において、熱交換器20の上流側に、pH調整剤添加手段60を設けたものである。pH調整剤添加手段60は、pH調整剤を排水に添加することにより排水のpHを4以上に調整するための手段である。pH調整剤を排水に添加して排水のpHを4以上に調整することにより、アルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応を促進させることができるようになる。pHは好ましくは、亜硫酸水素イオン源を添加した状態で、4以上9以下であり、更に好ましくは6以上8以下である。pH調整は、アルデヒド類と亜硫酸水素イオンとの反応促進のために行うものであるから、排水が高い温度を保持しており反応が迅速に進行している段階で行うことが好ましい。したがって、pH調整剤添加手段60を配置する場合には、熱交換器20による冷却の前であればよく、第1のライン40に設けてもよく、亜硫酸水素イオン源添加手段10の上流側でも下流側でもよく、亜硫酸水素イオン源添加手段10とほぼ同じ位置であってもよい。
pH調整剤添加手段60としては、排水にpH調整剤を添加できるものであればよく、特に限定されない。pH調整剤の種類に応じて、適宜選択すればよい。
pH調整剤添加手段60に付随して、排水のpHを検出するためのpH検出手段(図示せず)が設けられていてもよい。また、pH検出手段で検出した排水のpHに基づいて、pH調整剤の添加量を制御する、pH調整剤添加量制御手段(図示せず)が設けられていてもよい。
図3は、本発明の別の態様であり、具体的には図1の態様において、熱交換器20の上流側に、亜硫酸水素イオン源添加量制御手段70を設けたものである。亜硫酸水素イオン源添加量制御手段70は、排水中のアルデヒド類の濃度を検出し、検出した値に応じて、亜硫酸水素イオン源添加手段10からの亜硫酸水素イオン源の添加量を決定する。したがって、亜硫酸水素イオン源添加量制御手段70を配置する場合には、亜硫酸水素イオン源添加手段10よりも上流であることが好ましい。亜硫酸水素イオン源の添加量は、排水中の亜硫酸水素イオンの濃度とアルデヒド類の濃度が、[HSO]/[CHO](モル比)で1.0以上となるような量であり、この比は、好ましくは1.2以上であり、さらに好ましくは2.0以上である。この比の上限は、特に限定されず、経済性を考慮して任意に設定できる。本発明では、少ない量の亜硫酸水素イオン源を用いてアルデヒド類を短時間で除去することができ、例えば、[HSO]/[CHO](モル比)は20.0以下であってもよく、また、10.0以下であってもよく、5.0以下であることが好ましく、4.0以下がさらに好ましく、3.0以下がさらに好ましい。
以下に、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
図2の態様に基づいて本実施例を行った。アルデヒド類含有排水として、レトルト装置からの排水(ホルムアルデヒド濃度4.00mg/L、水温60℃)を用いた。この排水に、亜硫酸水素ナトリウム(SBS)を[HSO]/[CHO](モル比)で3.0となるように添加し、pH調整剤として硫酸を添加してSBS添加後の排水のpHが6となるように調整した。SBSの添加とpH調整剤の添加は、ほぼ同時に行った。排水は、SBSの添加から約1分後に熱交換器に導入され、約35℃の水温となるまで冷却された後、逆浸透膜モジュールに導入された。SBSの添加から、逆浸透膜モジュールの入口に至るまでの時間は、4.5分であった。得られた透過水のホルムアルデヒド濃度は、0.03mg/Lであった。
<比較例1>
SBSの添加から約10分後に熱交換を実施した以外は、実施例1と同様にした。得られた透過水のホルムアルデヒド濃度は、0.70mg/Lであった。実施例1に比べ、SBSの添加から冷却するまでの時間を長くしたことで、亜硫酸水素ナトリウムが熱分解し、透過水のホルムアルデヒド濃度が上昇したと推測される。
<比較例2>
図4の態様に基づいて本比較例を行った。具体的には、水温60℃のアルデヒド類含有排水を熱交換器で35℃まで冷却した後に、SBSとpH調整剤を添加し、次いで逆浸透膜モジュールへと導入した。アルデヒド類含有排水としては、実施例1と同じレトルト装置からの排水を用い、SBSとpH調整剤は、実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様に、[HSO]/[CHO](モル比)を3.0とし、pHを6とした。排水は、SBSの添加から約1分後に逆浸透膜モジュールの入口に導入された。透過水のホルムアルデヒド濃度は、1.50mg/Lであった。
<実施例2>
ホルムアルデヒド濃度が0.50〜4.00mg/Lで変動する水温60℃の排水を用いた。まず、排水のホルムアルデヒド濃度を検出せず、亜硫酸水素ナトリウムの濃度を排水に対して6mg/Lの一定量として添加し、実施例1と同様にして排水の処理を行ったところ、逆浸透膜からの透過水中のホルムアルデヒド濃度が水質基準の0.08mg/Lを超えることがあった。
そこで、同じ排水を用いて、図3に準じた態様に基づいて、レトルト装置からの排水のホルムアルデヒド濃度を検出し、濃度に応じて亜硫酸水素ナトリウム(SBS)の添加量を変化させて排水の処理を行った。具体的には、排水のホルムアルデヒド濃度が4.00mg/Lの場合、[HSO]/[CHO](モル比)で2.0、ホルムアルデヒド濃度が1.00mg/Lの場合は[HSO]/[CHO](モル比)で4.0となるようにし、これらの各点をつなぐ一次線形を用いてSBSの添加量を調整した。また、SBSの添加と共にpH調整剤を添加することにより、pHを6となるように調整した。SBSの添加から約1分後に熱交換を実施し、約35℃まで水温を低下させた後、逆浸透膜に通液した。SBSの添加から、逆浸透膜モジュールの入口に至るまでの時間は、4.5分であった。この場合、透過水のホルムアルデヒド濃度は、常に0.08mg/L以下であった。

Claims (11)

  1. アルデヒド類を含む排水に亜硫酸水素イオン源を添加する工程、
    前記亜硫酸水素イオン源の添加から10分未満のうちに、前記亜硫酸水素イオン源を添加した排水を熱交換器に通過させることにより冷却する工程、及び
    前記冷却後の排水を逆浸透膜に導入する工程
    を含む、水処理方法。
  2. 前記排水を熱交換器に通過させる前のアルデヒド類を含む排水の温度が、40℃より高い、請求項1に記載の方法。
  3. 前記排水を熱交換器に通過させることにより冷却する工程が、前記亜硫酸水素イオン源の添加から5分未満のうちに行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記排水を熱交換器に通過させることにより冷却する工程の前に、pH調整剤を添加して前記排水のpHを4以上に調整する工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記亜硫酸水素イオン源を添加する工程の前に、前記排水中のアルデヒド類の濃度を検出して、検出した濃度に応じて亜硫酸水素イオン源の添加量を決定する工程をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記亜硫酸水素イオン源を添加する工程において、亜硫酸水素イオン源が、前記排水中のアルデヒド類の濃度に対して、[HSO]/[CHO](モル比)で1.2以上となるように添加される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法に用いられる水処理装置であって、
    アルデヒド類を含む排水に亜硫酸水素イオン源を添加するための亜硫酸水素イオン源添加手段、
    前記亜硫酸水素イオン源を添加した排水を冷却するための熱交換器、
    前記亜硫酸水素イオン源添加手段と前記熱交換器とを流体連結する第1のライン、
    逆浸透膜及び
    前記熱交換器と前記逆浸透膜とを流体連結する第2のライン、
    を含み、前記熱交換器が、前記亜硫酸水素イオン源添加手段から前記熱交換器へと至るまでの前記排水の流通時間が10分未満となる位置に配置される前記装置。
  8. 前記熱交換器が、前記亜硫酸水素イオン源添加手段から前記熱交換器へと至るまでの前記排水の流通時間が5分未満となる位置に配置される、請求項7に記載の装置。
  9. 前記亜硫酸水素イオン源添加手段の前、または前記第1のラインに、前記排水にpH調整剤を添加して前記排水のpHを4以上に調整するためのpH調整剤添加手段をさらに含む、請求項7または8に記載の装置。
  10. 前記亜硫酸水素イオン源添加手段の前に、前記排水中のアルデヒド類の濃度を検出して前記亜硫酸水素イオン源の添加量を決定するための亜硫酸水素イオン源添加量制御手段をさらに含む、請求項7〜9のいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記第一のラインまたは前記第二のラインに、限外濾過膜または精密濾過膜が配置されている、請求項7〜10のいずれか1項に記載の装置。
JP2018244167A 2018-12-27 2018-12-27 水処理方法及び水処理装置 Active JP6513874B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018244167A JP6513874B1 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 水処理方法及び水処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018244167A JP6513874B1 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 水処理方法及び水処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6513874B1 true JP6513874B1 (ja) 2019-05-15
JP2020104048A JP2020104048A (ja) 2020-07-09

Family

ID=66530789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018244167A Active JP6513874B1 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 水処理方法及び水処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6513874B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116903095A (zh) * 2023-09-11 2023-10-20 山东圣诺实业有限公司 一种碳化硅微粉用废水循环处理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116903095A (zh) * 2023-09-11 2023-10-20 山东圣诺实业有限公司 一种碳化硅微粉用废水循环处理装置
CN116903095B (zh) * 2023-09-11 2023-12-05 山东圣诺实业有限公司 一种碳化硅微粉用废水循环处理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020104048A (ja) 2020-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5571419A (en) Method of producing pure water
JP6386338B2 (ja) アンモニア含有排水の処理装置および処理方法
US8491795B2 (en) Conversion of seawater to drinking water at room temperature
JP6007575B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
JP6513874B1 (ja) 水処理方法及び水処理装置
JP6085155B2 (ja) アンモニア含有排水の処理装置およびアンモニア含有排水の処理方法
JP2014083521A (ja) アルデヒド含有排水の処理方法およびアルデヒド含有排水の処理装置
JP5928504B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
WO2016063581A1 (ja) アンモニア含有排水の処理方法および処理装置
TW201808820A (zh) 水處理方法、水處理裝置、水處理裝置之改造方法及水處理裝置改造用套件
JP6498837B1 (ja) 水処理方法及び水処理装置
JP5348297B1 (ja) ホルムアルデヒド含有排水の処理方法および処理装置
JP6853648B2 (ja) アミン含有排水の処理方法及び処理装置
JP5842943B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
JP2017018850A (ja) 循環水処理設備
JP2514929B2 (ja) 末端逆浸透膜装置の洗浄方法
JP5888355B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
JP5888354B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
JP6368767B2 (ja) アンモニア含有排水の処理装置およびアンモニア含有排水の処理方法
JP2954652B2 (ja) 気体もしくは低沸点揮発性有機物の除去方法
JP6572582B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
RU85475U1 (ru) Установка для водоподготовки
JP5017767B2 (ja) 純水製造装置の殺菌方法および純水製造装置
JP2014087802A (ja) 水処理方法及び水処理システム
JP2007260211A (ja) 超純水製造システムの殺菌洗浄方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181227

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20181227

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6513874

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250