JP6513746B2 - ロール紙ホルダ - Google Patents
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Description
本発明は、ホルダ内で使用済になったロール紙の芯管の排出と、新たなロール紙のホルダ内への補給とを極めて簡単に行えるロール紙ホルダに関するものである。
従来、一般家庭においては、ロール紙ホルダのロール紙を新たなロール紙に取り換える際に、まず予備のロール紙1個を用意し、次に使用済になったロール紙の芯管をロール紙ホルダから取り外し、取り外した芯管から心棒を抜き取り、抜き取った心棒を新たな予備ロール紙の芯管に装着し、芯管を装着したロール紙をロール紙ホルダにセットすることにより、ロール紙の取り換え作業を終えていた。また、使用するロール紙(トイレットペーパー)にはミシン目の加工をされたものと、ミシン目の加工を施されていないものの2種類があり、ミシン目が加工されているトイレットペーパーの使用時に際して、ミシン目から破断する方法と、ロール紙カバーの先端を刃先と見立てて切断する方法の2通りの使用法がある。ミシン目を利用して破断した時はミシン目からきれいに破断できているが、カバー先端を刃先として切断した時には往々にして斜めに切れて見苦しく残る場合がある。
ところで、ロール紙(トイレットペーペー)を取り換える際に、まず予備ロール紙を用意し、次に使用済のロール紙の芯管をロール紙ホルダから取り外し、取り外した芯管から心棒を抜き取り、抜き取った心棒を予備ロール紙の芯管に装着し、心棒を装着したロール紙をロール紙ホルダにセットするようにしていた。しかしながら、この短時間で終わる取り換え作業ですら、急いでいるときには長く感じてしまうし、便座に着座した後にロール紙にペーパーが残っていないことに気づき、用意する予備のロール紙も手の届く位置にないとわかった時には、小パニックに陥る時すらある。
また、現在市販されているロール紙ホルダのロール紙カバーの使用法に関しては、破断と切断の二通りの使い分けができて便利である。その反面、切断する方法を利用した結果、切断が見事すぎると、ペーパーの切口がロール紙カバー内に隠れてしまい、次に利用する時に切口を探す手間がいる。反面、切断が下手だと斜めに裂けて見苦しく、後の利用者に不快な感じを与える。
また、現在市販されているロール紙ホルダのロール紙カバーの使用法に関しては、破断と切断の二通りの使い分けができて便利である。その反面、切断する方法を利用した結果、切断が見事すぎると、ペーパーの切口がロール紙カバー内に隠れてしまい、次に利用する時に切口を探す手間がいる。反面、切断が下手だと斜めに裂けて見苦しく、後の利用者に不快な感じを与える。
一方で、ロール紙ホルダに関する技術としては、上記の特許文献1,2に記載されたロール紙ホルダが知られている。これらのロール紙ホルダはいずれも、本体ケース内の上部に予備のロール紙を収容する予備収容室を有し、予備ロール収容室内の下部に予備ロール紙を中空保持する保持部材を有し、保持部材の下方には、使用されるロール紙を保持する平行配置で一対の受ローラーを有している。そして、一対の受ローラー間の間隔は、全てのペーパーが消費されて残った芯管を通過させることのできる寸法に設定されている。受ローラー間の間隔は、無駄なく全てのペーパーを使い切らせるために、極力芯管の外径に近い寸法に設定されている。
ところで、一般的な芯管は歪んでいたり大きく変形していたりしていることが多々ある。このように芯管が歪んでいたり大きく変形したりしていると、特許文献1,2のように芯管の外径に近い寸法に設定されている受ローラー間の隙間を、芯管が通過できない場合が生じる。このようにして本体ケース内で芯管が詰まると、次の予備ロール紙を規定位置に補充できなくなるおそれがある。また、予備ロール収容室内の予備ロール紙が比較的尖った保持部材により中空保持されているものでは、予備ロール紙が保持部材に引っかかって一対の受ローラー上に落下できず、本体ケース内でロール詰まりを起こすというおそれもある。
本発明は、上記した課題をなくすためになされたもので、ホルダ内で使用済になったロール紙の芯管の排出と、新たなロール紙のホルダ内への補給とを、ハンドルの操作で一体回転体を1回転させることにより、極めて簡単に行えるロール紙ホルダの提供を第1の目的としている。また、ロール紙カバー先端を刃先として利用する際にミシン目から美しく破断できる破断専用のロール紙カバーを有するロール紙ホルダの提供を第2の目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明に係るロール紙ホルダは、壁に固定される左右一対のホルダ支柱体と、一対のホルダ支柱体にそれぞれ設けられた左右のホルダ支柱軸受部と、左右のホルダ支柱軸受部間に左右に離間配置されていて左右のホルダ支柱軸受部に水平軸心回りに回転自在に軸支された一対の側板部、および一対の側板部の上部間に架け渡されていて予備のロール紙を載置する載置板部から成る一対側板と、一対側板の一対の側板部にそれぞれ設けられていて、水平配置のロール紙の芯管に挿通されたロール紙用心棒をロール紙使用位置で収受して回転自在に支持する中空シャフト受皿部と中空シャフト受皿部に支持されているロール紙用芯棒の両端部を一対側板の回転に伴って中空シャフト受皿部から排出させるように一対の側板部に形成された排出溝部と、ホルダ支柱軸受部にそれぞれ立設されていて予備のロール紙のロール紙用芯棒の両端部をそれぞれ一対の側板部の外周縁へ案内するロール紙ガイドレールと、一対の側板部の外周縁に案内されたロール紙用芯棒の両端部を側板部の回転に伴って当該外周縁から中空シャフト受皿部に向けて案内するように側板部に形成された入口溝部と、を備えて成るものである。
また、前記構成において、中空シャフト受皿部は上面が開口した半円筒状に形成されていて、載置板部が真上に位置するときに、ペーパー取り出し方向が右向きとなる側面から視て、中空シャフト受皿部の上面開口部が左上向きに配置されているものである。
そして、前記した各構成において、ロール紙用ガイドレールの上部が、ホルダ支柱軸受部が取り付けられる取り付け壁側に向かって屈曲して形成されているものである。
更に、前記した各構成において、ロール紙を押える先端部が側面から視て丸身状に形成されていて末端部が一対の側板部に枢支された破断専用のロール紙カバーを有するものである。一般にはロール紙カバー先端を刃物に見立てた切断法とミシン目を利用した破断法とがあるが、この構成は、当ホルダのロール紙カバー先端に丸身部を持たせて切断法がとれないようにし、ミシン目のみを利用して破断するようにしたものである。
本発明に係るロール紙ホルダによれば、中空シャフト受皿部で使用していたロール紙のペーパーが無くなったときに、利用者が側板部を回転させると、使用済みのロール紙のロール紙用心棒を排出溝部の作用により中空シャフト受皿部から自動的に離脱させることができる。その後更に側板部を回転させると、予備ロール紙のロール紙用心棒を入口溝部の作用により中空シャフト受皿部に導いて収受させることができる。すなわち、ホルダ内の中空シャフト受皿部で使用済になったロール紙の芯管の排出と、新たなロール紙の中空シャフト受皿部への補給を、側板部を例えば1回転させることにより極めて簡単に行なえるのである。
また、中空シャフト受皿部は上面が開口した半円筒状に形成されていて、載置板部が真上に位置するときに、ペーパー取り出し方向が右向きとなる側面から視て、中空シャフト受皿部の上面開口部が左上向きに配置されているものでは、中空シャフト受皿部の少しの回転でロール紙用心棒を中空シャフト受皿部内から容易に離脱させることができるし、更に予備ロール紙を収受する際には入口溝部から中空シャフト受皿部への収受を滞りなく確実に行なうことができる。
そして、ロール紙用ガイドレールの上部が取り付け壁側に向かって屈曲して形成されているものでは、側面から視た意匠美観に優れ、ロール紙ホルダの前部上方に空間を確保できる。従って、比較的狭いトイレ空間内に余分なスペースを取らせることがなく、コンパクトで美しいロール紙ホルダを提供することができる。
また、紙カバー先端が丸身部として形成されたロール紙カバーを有するロール紙ホルダでは、ロール紙を最初に使用する人が必要長さ分を引き出し終わるころ、ロール紙カバーから現れたミシン目を更に2〜3センチほど余分に引き出したのち、引き出した方向に軽く引くと、ミシン目の線に沿って綺麗に破断できる。次に使用する人は、ロール紙カバーから2〜3センチはみ出しているロール紙をつかんで引き出せばよい。これは、ロール紙を最後に使い終える人まで、使用する人が都度に代わろうとも変わることなく同じ方法で利用できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係るロール紙ホルダおよびこのロール紙ホルダに取り付けられているロール紙を示す側面図、図2は前記ロール紙ホルダおよびロール紙の正面図、図3は図1におけるA―A線矢視断面図である。
各図において、この実施形態に係るロール紙ホルダ1は、板平面を縦向きにして左右に離間配置された一対の側板部5A,5Aを有する一対側板5と、例えばトイレの取付け壁Wに固定されるホルダ支柱体2と、ホルダ支柱体2に設けられていて一対側板5を水平の軸心C回りに回転自在に軸支する左右のホルダ支柱軸受部2a,2aと、水平配置にされたロール紙Rの紙製のロール紙芯管R2に挿通されたロール紙用心棒R3をロール紙使用位置(左右両側のロール紙用心棒R3の軸心が図中の軸心Cと略一致する位置)で収受して回転自在に支持する中空シャフト受皿部8と、左右のホルダ支柱軸受部2a,2aにそれぞれ立設されていて予備ロール紙R1に挿通されているロール紙用心棒R3の両端部をそれぞれ中空シャフト受皿部8へ向けて案内する左右2組のロール紙用ガイドレール4,4,4,4と、一体回転体3を手動回転させるためのハンドル11と、から構成されている。そして、後で詳述する破断用ロール紙カバー7および枢支軸9と、ストッパーピン10と、中空シャフト受皿部8とを、前記の一対側板5に組み合わせて一体物にしたもの(図4参照)が、一体回転体3である。
各図において、この実施形態に係るロール紙ホルダ1は、板平面を縦向きにして左右に離間配置された一対の側板部5A,5Aを有する一対側板5と、例えばトイレの取付け壁Wに固定されるホルダ支柱体2と、ホルダ支柱体2に設けられていて一対側板5を水平の軸心C回りに回転自在に軸支する左右のホルダ支柱軸受部2a,2aと、水平配置にされたロール紙Rの紙製のロール紙芯管R2に挿通されたロール紙用心棒R3をロール紙使用位置(左右両側のロール紙用心棒R3の軸心が図中の軸心Cと略一致する位置)で収受して回転自在に支持する中空シャフト受皿部8と、左右のホルダ支柱軸受部2a,2aにそれぞれ立設されていて予備ロール紙R1に挿通されているロール紙用心棒R3の両端部をそれぞれ中空シャフト受皿部8へ向けて案内する左右2組のロール紙用ガイドレール4,4,4,4と、一体回転体3を手動回転させるためのハンドル11と、から構成されている。そして、後で詳述する破断用ロール紙カバー7および枢支軸9と、ストッパーピン10と、中空シャフト受皿部8とを、前記の一対側板5に組み合わせて一体物にしたもの(図4参照)が、一体回転体3である。
そして、一対側板5の2枚の側板部5A、5Aは、側板部5A、5A間に収めるロール紙Rおよび破断用ロール紙カバー7の横幅を考慮し左右120mmの間隔をあけて向かい合せに配置されている。そして、図1中の符号C1は、図1〜図3に示した位置(ホームポジション)にある載置板部5Ab上に予備ロール紙R1が載置された時に予備ロール紙R1のロール紙芯管R2に挿通したロール紙用心棒R3の両端部と一致する軸心位置を表している。そして、一対側板5の外周面まで降下した予備ロール紙R1用のロール紙用心棒R3を、各側板部5Aの中心に穿つ16mmφの孔(中空シャフト受皿部8とつながる孔であり、以下の説明では中心孔13と称する)に案内できるよう、各側板部5Aの外周面より前記の中心孔13へ向けて刻まれた溝である入口溝部M1(図12(b))と、ロール紙Rのロール紙芯管R2およびこのロール紙芯管R2に挿通したロール紙用心棒R3を同時に排出する排出溝部M2と、が一対側板5の側板部5A,5Aに形成されている。
ここで、側板部5Aおよびそれから径方向外向きに延びる突起面の作製手順について説明する。まず、側板部5A(図12(a))を作製するための平板上に縦に直線(H−H線)を引き、線上の点Cを中心とする半径62mmの円を描き、描いた円の中心の軸心Cから、左右上方2方向に角度15度の線を引き伸ばし、円周との交点に印a,bをつける。同じく軸心Cから半径50mmの円を描く、前記と同様に軸心Cから左右上方2方向に角度20度の線を引き伸ばし、半径50mmの円周上との交点に印c,dをつける。この交点につけた印を、例えば右回りに印a,b,d,cと円周回りに結び、この線を切り抜けば、半径50mmの円板の円周上に、高さ12mm(軸心Cからの半径62mm)の突起面を持つ側板部5Aを作成することができる。前記の突起面を上にした2枚の側板部5A,5Aを左右に離間配置し、これら2枚の側板部5A,5Aの突起面間に曲率62Rの曲面状の載置板部5Abを一体的に架け渡すことにより、一対側板5が形成される。前記の載置板部5Abは、その上面に予備ロール紙R1を裁置するようになっている。この場合、各側板部5Aの突起面の高さ12mmの寸法は、載置板部5Ab上に置かれた予備ロール紙R1の最下面と、側板部5Aにおける使用位置に配置された取り出し用のロール紙Rの最上面との間隔を保って、ロール紙RからのペーパーPを取り出し易くしている。
また、中空シャフト受皿部8は、例えば外径が22mmφ、内径が16mmφ、半円筒状部の長さが20mm、底厚部幅が10mmの、半円筒状に形成されている。この中空シャフト受皿部8は、その半円部側の中心を一対の側板部5A,5Aの中心孔13の軸心Cに合わせた位置決めで設けられている。また、底厚部幅10mm、外径22mmφの部分がホルダ支柱軸受部2aの軸受孔に軸支される。また、中空シャフト受皿部8の両側端面には、ハンドル11取付け用の係合突起部12,12がそれぞれ突設されている。
図4および図8に示すように一対側板5の側板部5A,5Aの突起面の前部上端間に横架された枢支軸9に、破断用ロール紙カバー7が上下揺動自在に支持されている。また、枢支軸9下方の位置で側板部5A,5Aの突起面間には、ストッパーピン10が横架されている。このストッパーピン10は、使用中のロール紙Rを使い切ったのちに破断用ロール紙カバー7を当接させて、残るロール紙芯管R2に接触している位置以上に破断用ロール紙カバー7が回転することを抑止するようになっている。
上記した各ホルダ支柱体2は、図5(a),(b)にも示すように、取付け壁Wにネジ止めされる基台部と、基台部のアーム先端にそれぞれ設けられていて軸心Cと共通の軸心を持つ軸受孔を有するホルダ支柱軸受部2aと、から構成されている。また、各ホルダ支柱軸受部2aの上面には、図5(c),(d)にも示すように、前後に離間した一対のロール紙用ガイドレール4,4が上向きに立設されている。一対のロール紙用ガイドレール4,4の間は、ロール紙用心棒R3を各ホルダ支柱軸受部2aの軸受孔内へ案内するガイドレール内案内路4aとなっている。各ロール紙用ガイドレール4はその側面および根本に併設されたリブにより補強されている。そして、各支柱軸受部2aの上部にはガイドレール内案内路4aと軸受孔とを連通する軸受案内入口2aaが形成され、各支柱軸受部2aの下部には軸受孔と下方外部とを連通する排出用の軸受案内出口2abが形成されている。
上記したハンドル11は、図6(a),(b)にも示すように、その中心部に例えば断面四角形状のハンドル嵌合部11aを有する円環状に形成されている。このハンドル11は、ハンドル嵌合部11aに中空シャフト受皿部8の係合突起部12が差し込まれて回り止めされる。また、上記のロール紙用心棒R3は、図6(c),(d)にも示すように、ロール紙R,R1のロール紙芯管R2に挿着される挿着部分と、この挿着部分の両端面から軸心方向に突出して一体に形成された突出部分と、から構成されている。
そして、上記した各中空シャフト受皿部8は、図7にも示すように、側面から視て半円筒状に形成されていて上面開口部14を有している。各中空シャフト受皿部8の上面開口部14は、一対側板5の載置板部5Abが真上に位置するときに、ペーパー取り出し方向が右向きとなる側面から視て(図7(c)参照)、上面開口部14が左上向きとなるように配置されている。各中空シャフト受皿部8の内曲面は、ガイドレール内案内路4aおよび軸受案内入口2aaを通って案内されたロール紙用心棒R3を収受する芯受部となっている。このように載置板部5Abが真上位置にあるときに、各中空シャフト受皿部8の上面開口部14は、2つの半円端面15A,15Bを結ぶ線(1点鎖線g)が、水平方向と平行な1点鎖線hに対して略45度の傾き角度θに傾くように配置されている。すなわち、このときの上面開口部14は、一体回転部3の回転方向(矢印D方向)における下流側(後側)の半円端面15Aが上流側(前側)の半円端面15Bよりも低くなるように傾けられている。
上記したロール紙Rにおいて、一般家庭用として店頭に並ぶ商品には、ペーパー1枚巻きのシングルタイプと、ペーパー2枚重ね巻きのダブルタイプという2種類があり、横幅は両方とも約114mmであり、1巻き分のペーパー長さがダブルタイプはシングルタイプの約2分の1であり、両巻きともに使用時に破断し易いようにミシン目が加工されている。ミシン目間の間隔は、シングルタイプで長手方向に228mm、ダブルタイプは114mmであるから、シングルタイプは114mm×228mmの長方形の破断紙が、ダブルタイプは114mm×114mmの正方形の破断紙が、それぞれ連なって1巻きのロール紙を形成している。
このロール紙ホルダ1の破断用ロール紙カバー7は、カバー先端に丸身部7aを持たせているから、刃先に見立てた切断方法をとることはできない。すなわち、破断用ロール紙カバー7の使用方法としては、ロール紙Rから必要長さのペーパーPを引き出し終わるころ、破断用ロール紙カバー7から引き出されたミシン目に注目し、カバー先端の丸身部7aから2〜3センチほどミシン目が出るようにペーパーPを引き出したら、破断用ロール紙カバー7を押さえてペーパーPを引出し方向に軽く引くと、ミシン目に沿ってきれいに破断することができる。使用後には、破断用ロール紙カバー7の先に2〜3センチのペーパーPが常に残るから、利用者は、先に2〜3センチ残っているロール紙Pを容易に摘まんで利用することができる。この利用方法は、ロール紙Rの1巻き分を使い終えるまで、利用者が都度に変わろうとも、同じように利用できる。
ところで、ハンドル11を1回転させた時、一体回転体3も同じ角度をもって1回転するのであるが、その回転に伴う各部の動き、例えば予備ロール紙R1の位置及び降下距離、一対の側板部5A,5Aの中心孔13までの残り距離、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き角度θの変化、破断用ロール紙カバー7の回転動作、入口溝部M1の姿勢などに関して、一体回転体3の1回転分(360度)を10度刻みに36態様を検討した。これらの内容を図9に示す。また、図9の36態様のうちから10態様を選んで図面化(図10(a)〜同図(j))し、これらの各図に沿ってそれぞれの態様を以下に説明する。
「図10枝図番(a):一体回転体3の回転角度α=0度の説明」
使用中のロール紙Rを使い終えても、まだ予備ロール紙R1は載置板部5Ab上に載置されて保管状態にある。また、ロール紙Rに挿通されていたロール紙用心棒R3の両端部も中空シャフト受皿部8に収受されたままである。そこで、ロール紙Rの芯管R2とロール紙用心棒R3を中空シャフト受皿部8から排出し、予備ロール紙R1のロール紙用心棒R3を中空シャフト受皿部8に移動させることにより、予備ロール紙R1を使用に供するロール紙Rとするのである。そこで、利用者が手動のハンドル11を矢印D方向に1回転させる寸前の様子を、図10(a)に示す。
使用中のロール紙Rを使い終えても、まだ予備ロール紙R1は載置板部5Ab上に載置されて保管状態にある。また、ロール紙Rに挿通されていたロール紙用心棒R3の両端部も中空シャフト受皿部8に収受されたままである。そこで、ロール紙Rの芯管R2とロール紙用心棒R3を中空シャフト受皿部8から排出し、予備ロール紙R1のロール紙用心棒R3を中空シャフト受皿部8に移動させることにより、予備ロール紙R1を使用に供するロール紙Rとするのである。そこで、利用者が手動のハンドル11を矢印D方向に1回転させる寸前の様子を、図10(a)に示す。
[図10枝図番(b):回転角度α=30度の説明]
図10(b)は、一体回転体3の回転角度が30度時には載置板部5Abも回転していて、載置板部5Abの上面に載っていたロール紙R1の外周下面が載置板部5Abの側面を転がり落ちて破断用ロール紙カバー7のカバー上面に移る様子を示している。
図10(b)は、一体回転体3の回転角度が30度時には載置板部5Abも回転していて、載置板部5Abの上面に載っていたロール紙R1の外周下面が載置板部5Abの側面を転がり落ちて破断用ロール紙カバー7のカバー上面に移る様子を示している。
[図10枝図番(c):回転角度α=130度の説明]
回転角度が130度時における中空シャフト受皿部8の半円筒状の開口面の傾き角度は、左下向き85度を示しほぼ真下を向いている。(図9に示した中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き方向と傾き角度θにより、ロール紙芯管R2に挿通されていたロール紙用心棒R3が、ロール紙芯管R2と共に排出溝部M2に案内されて下方に排出されて落下する。それに伴って、ロール紙芯管R2に支持されていた破断用ロール紙カバー7は支えを失い、図10(c)中で時計回りに回転しようとするが、ストッパーピン10に当接して支持され、これまでの姿勢を保っている。
回転角度が130度時における中空シャフト受皿部8の半円筒状の開口面の傾き角度は、左下向き85度を示しほぼ真下を向いている。(図9に示した中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き方向と傾き角度θにより、ロール紙芯管R2に挿通されていたロール紙用心棒R3が、ロール紙芯管R2と共に排出溝部M2に案内されて下方に排出されて落下する。それに伴って、ロール紙芯管R2に支持されていた破断用ロール紙カバー7は支えを失い、図10(c)中で時計回りに回転しようとするが、ストッパーピン10に当接して支持され、これまでの姿勢を保っている。
[図10枝図番(d):回転角度α=160度の説明]と[図10枝図番(e):回転角度α=170度の説明]
回転角度160度時には、降下中の予備ロール紙R1に挿通されているロール紙用心棒R3(10mmφ)の外周面が一対側板5にほぼ接触している。更に、10度進んで170度時には2mm食い込むことが分かる。前記の食い込み状態の解消には、160度回転時における一対側板5の外周面接触地点より、角度180度(枝図番(f))時における一対側板5の外周面の深さ5mmまで、なだらかなスロープの溝を作り、一対側板5への接触を回避させている。このスロープ溝は、後述するところの入口溝部M1へロール紙用心棒R3が容易に侵入できる、案内路となっている。
回転角度160度時には、降下中の予備ロール紙R1に挿通されているロール紙用心棒R3(10mmφ)の外周面が一対側板5にほぼ接触している。更に、10度進んで170度時には2mm食い込むことが分かる。前記の食い込み状態の解消には、160度回転時における一対側板5の外周面接触地点より、角度180度(枝図番(f))時における一対側板5の外周面の深さ5mmまで、なだらかなスロープの溝を作り、一対側板5への接触を回避させている。このスロープ溝は、後述するところの入口溝部M1へロール紙用心棒R3が容易に侵入できる、案内路となっている。
[図10枝図番(i):回転角度α=290度の説明]
回転角度α=180度の説明をするにおいては、290度時の懸案を180度時でもクリアする必要があるので、説明が後先になるが、回転角度α=290度時の状態を先に説明する。
図11(a)は、回転角度αが290度まで進んだ時の載置板部5Abの位置を示していて、降下中の予備ロール紙R1の外周面が載置板部5Abの側面Q2点(図11(a)参照)に接している図である。ロール紙用心棒R3を通る垂直軸x−x線よりQ点に引く水平線上の距離y1〜y2は270度を境に回転角が進むほど小さくなることを図は明示している。この懸案は、予備ロール紙R1に挿通されているロール紙用心棒R3を中心孔13(16mmφ)および中空シャフト受皿部8に収受させるには、降下する予備ロール紙R1に挿通されているロール紙用心棒R3を、270度回転時には既に収受させて置かなければならないことを示している。因みに、比較として、図11(b)〜(d)には回転角度αが0度(360度)のときの中空シャフト受皿部8近辺の状態を断面図で示してある。
回転角度α=180度の説明をするにおいては、290度時の懸案を180度時でもクリアする必要があるので、説明が後先になるが、回転角度α=290度時の状態を先に説明する。
図11(a)は、回転角度αが290度まで進んだ時の載置板部5Abの位置を示していて、降下中の予備ロール紙R1の外周面が載置板部5Abの側面Q2点(図11(a)参照)に接している図である。ロール紙用心棒R3を通る垂直軸x−x線よりQ点に引く水平線上の距離y1〜y2は270度を境に回転角が進むほど小さくなることを図は明示している。この懸案は、予備ロール紙R1に挿通されているロール紙用心棒R3を中心孔13(16mmφ)および中空シャフト受皿部8に収受させるには、降下する予備ロール紙R1に挿通されているロール紙用心棒R3を、270度回転時には既に収受させて置かなければならないことを示している。因みに、比較として、図11(b)〜(d)には回転角度αが0度(360度)のときの中空シャフト受皿部8近辺の状態を断面図で示してある。
[図10枝図番(f):回転角度α=180度の説明]
以前の状態に戻るが、回転角度αが180度に達した時点で、破断用ロール紙カバー7のカバー面は、矢印Eのように反転して下方に垂れ下がる。この影響で破断用ロール紙カバー7の上面を支えとしていた予備ロール紙R1は、下方への動きがフリーな状態となる。この、下方向への動きがフリー状態になったロール紙R1のロール紙用心棒R3を、回転角度αが270°度に達した時点で中心孔13および中空シャフト受皿部8に収受させるための進入路である入口溝部M1の作製態様を、図12(b)に沿って説明する。ここでは、側板部5Aの軸心Cを中心とする180度から270度までを10度刻みに9分割し、9分割に沿って10度刻みの線を180度から270度間まで10本の線を引き伸ばす。次に、側板部5Aの外周面から側板部5の軸心Cまでの降下距離50mmを9で除し、この値を予備ロール紙R1(=ロール紙用心棒R3)の10度毎における降下距離とし、各々の角度における値を割り当てて印を付し、付した印に10mmφの孔を穿ち、孔を繋ぎ合わせた軌跡線を入口溝部M1とする。また、図12(b)では側板部5Aの中心の軸心Cに押ピンを打ち、引き伸ばしていた10度刻みの線を垂直線と見なすために、押ピンを中心にして側板部5Aを矢印D方向に回転させると、各角度を垂直線とする降下中のロール紙用心棒R3の位置と、中心孔13および中空シャフト受皿部8に垂直に降下して収受される様を、目視にても確認することができる。
以前の状態に戻るが、回転角度αが180度に達した時点で、破断用ロール紙カバー7のカバー面は、矢印Eのように反転して下方に垂れ下がる。この影響で破断用ロール紙カバー7の上面を支えとしていた予備ロール紙R1は、下方への動きがフリーな状態となる。この、下方向への動きがフリー状態になったロール紙R1のロール紙用心棒R3を、回転角度αが270°度に達した時点で中心孔13および中空シャフト受皿部8に収受させるための進入路である入口溝部M1の作製態様を、図12(b)に沿って説明する。ここでは、側板部5Aの軸心Cを中心とする180度から270度までを10度刻みに9分割し、9分割に沿って10度刻みの線を180度から270度間まで10本の線を引き伸ばす。次に、側板部5Aの外周面から側板部5の軸心Cまでの降下距離50mmを9で除し、この値を予備ロール紙R1(=ロール紙用心棒R3)の10度毎における降下距離とし、各々の角度における値を割り当てて印を付し、付した印に10mmφの孔を穿ち、孔を繋ぎ合わせた軌跡線を入口溝部M1とする。また、図12(b)では側板部5Aの中心の軸心Cに押ピンを打ち、引き伸ばしていた10度刻みの線を垂直線と見なすために、押ピンを中心にして側板部5Aを矢印D方向に回転させると、各角度を垂直線とする降下中のロール紙用心棒R3の位置と、中心孔13および中空シャフト受皿部8に垂直に降下して収受される様を、目視にても確認することができる。
また、前記の入口溝部M1および排出溝部M2を側板部5Aに刻んでいくと、入口溝部M1と排出溝部M2とに囲まれる部位が一対側板5から脱落する(図12参照)。このことにより、ロール紙Rに挿通したロール紙用心棒R3における一対側板5内での前後左右への動きが一見してフリーとなるように思えるが、ロール紙降下用ガイドレール4,4内の案内路4aを降下中のロール紙用心棒R3は、下方向以外の動きが案内路4aの形状効果により制限されていて、中心孔13および中空シャフト受皿部8のみに向かって降下するようになっている。
[図10枝図番(h):回転角度α=270度の説明]と[図10枝図番(j):回転角度α=360度の説明]
回転角度α=270度でロール紙Rを中心孔13および中空シャフト受皿部8に収受した時に、中空シャフト受皿部8の傾き角度θは右上向き45度(図9参照)である。更に、中空シャフト受皿部8の回転が90度進んだα=360度時点において、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き角度θは左上向き45度を示して、一体回転体3の1回転(360度回転)が終わる。また、破断用ロール紙カバー7もロール紙RのペーパーPの最外周面を完全に覆ってペーパー破断準備が整う。
回転角度α=270度でロール紙Rを中心孔13および中空シャフト受皿部8に収受した時に、中空シャフト受皿部8の傾き角度θは右上向き45度(図9参照)である。更に、中空シャフト受皿部8の回転が90度進んだα=360度時点において、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き角度θは左上向き45度を示して、一体回転体3の1回転(360度回転)が終わる。また、破断用ロール紙カバー7もロール紙RのペーパーPの最外周面を完全に覆ってペーパー破断準備が整う。
上記してきたように、一体回転体3が回転角度α=0°(360°)で静止している状態において、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き角度θを左上向き45度に配置して予備ロール紙R1を取り出し用のロール紙Rとするために、ハンドル11を1回転させる時、まず一対側板5の回転角度αが130度まで進んだ時の中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き角度θは、左下向き85度とほぼ真下を向く。このことにより、中空シャフト受皿部8に収受されていたロール紙Rのロール紙用心棒R3と芯管R2を共に排出できる。更に、一対側板5の回転角度αが180度まで進むと、ロール紙用ガイドレール4の案内路4a内を降下中の予備ロール紙R1は、芯管R2に挿通されているロール紙用心棒R3が一対側板5の外周面に接して入口溝部M1に到達する。そして、ロール紙用心棒R3が入口溝部M1に案内されながら回転角度αが270度まで進んだ時に、ロール紙用心棒R3は、一対側板5の中心に位置する中心孔13および中空シャフト受皿部8内に収まる。
この時、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き角度θが右上向き45度でありながらも、ロール紙用心棒R3の外径10mmφと側板部5Aの中心孔13の内径16mmφとの差を6mmにしたことで、ゆとりをもって中心孔13および中空シャフト受皿部8にロール紙用心棒R3を収受させることができる。
更に回転が進み回転角度αが360度になって回転を静止させた時には、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き角度θは左上向き45度となり、ロール紙Rの取り出しが可能となる。一方で、ロール紙RのペーパーPを引き出す時、ロール紙Rとロール紙用心棒R3も、取り出し方向に動こうとする力を受けるが、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き方向が左向きであることから、ロール紙用心棒R3を中空シャフト受皿部8内に安定に保持できている。このような、ハンドル11を1回転させる間の中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾きによる幾つもの働きを「中空シャフト受皿部8の特徴的な傾斜配置」と表現することができる。
更に回転が進み回転角度αが360度になって回転を静止させた時には、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き角度θは左上向き45度となり、ロール紙Rの取り出しが可能となる。一方で、ロール紙RのペーパーPを引き出す時、ロール紙Rとロール紙用心棒R3も、取り出し方向に動こうとする力を受けるが、中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾き方向が左向きであることから、ロール紙用心棒R3を中空シャフト受皿部8内に安定に保持できている。このような、ハンドル11を1回転させる間の中空シャフト受皿部8の上面開口部14の傾きによる幾つもの働きを「中空シャフト受皿部8の特徴的な傾斜配置」と表現することができる。
すなわち、排出された使用済のロール紙Rの芯管R2から抜き取られたロール紙用心棒R3は、新しい予備ロール紙R1とされるロール紙の芯管R2に装着されて再利用される。そして、装着されたロール紙用心棒R3の両先端部をロール紙用ガイドレール4の案内路4aに差し入れ、そのロール紙を載置板部5Ab上に置くだけで、新しい予備ロール紙R1となる。この予備ロール紙R1を使用すべきロール紙Rとするときは、利用者は便座に着座した姿勢であっても、ハンドル11を1回転させるだけで、使用すべきロール紙(トイレットペーパー)の交換が行える。
因みに、一体回転体3が回転するときの、一体回転体3の側板部5Aの回転角度α(=0度(360度)、90度、180度、270度)と、破断用ロール紙カバー7の揺動動作との関係は、図13に示す通りである。
また、一体回転体3の載置板部5Ab上に載置されていた予備ロール紙R1のロール紙用心棒R3が、一体回転体3の回転に伴って下降し、載置板部5Aの入口溝部M1に案内されて、中心孔13へ、更には上面開口部14から中空シャフト受皿部8の中心へと収まる模式は、図14に示す通りである。
この図14では、一体回転体3が1回転する間の回転角度α=0度から270度間を10度毎に27等分してそれぞれの角度毎のロール紙用心棒R3を27個描いてある。表示された各ロール紙用心棒R3の位置は、軸心Cを中心として一体回転体3の実回転とは逆回り(時計回り)方向に移動しているように描いてある。ここでは、軸心C1と軸心Cとを結ぶ縦線を0度とし、この縦線から軸心Cを中心とする時計回り角度を一体回転体3の回転角度とし、表示された各ロール紙用心棒R3と軸心Cとの間の直線距離を予備ロール紙R1の下降距離としている。尚、各角度α,θに対応した各距離は、図9の表中に詳しく表記している。
この図14からも、予備ロール紙R1のロール紙用心棒R3が滑らか且つ徐々に下降しつつ、終盤は入口溝部M1に案内されて中心孔13および中空シャフト受皿部8内に確実に収まっていることが判る。
この図14では、一体回転体3が1回転する間の回転角度α=0度から270度間を10度毎に27等分してそれぞれの角度毎のロール紙用心棒R3を27個描いてある。表示された各ロール紙用心棒R3の位置は、軸心Cを中心として一体回転体3の実回転とは逆回り(時計回り)方向に移動しているように描いてある。ここでは、軸心C1と軸心Cとを結ぶ縦線を0度とし、この縦線から軸心Cを中心とする時計回り角度を一体回転体3の回転角度とし、表示された各ロール紙用心棒R3と軸心Cとの間の直線距離を予備ロール紙R1の下降距離としている。尚、各角度α,θに対応した各距離は、図9の表中に詳しく表記している。
この図14からも、予備ロール紙R1のロール紙用心棒R3が滑らか且つ徐々に下降しつつ、終盤は入口溝部M1に案内されて中心孔13および中空シャフト受皿部8内に確実に収まっていることが判る。
尚、上記してきた実施形態では、縦方向に直線状に延びたロール紙用ガイドレール4を用いた例を示したが、本発明はそれに限定されるものでない。例えば、図15に示すようなロール紙ホルダ1aも本発明に含まれる。このロール紙ホルダ1aでは、左右一対のロール紙用ガイドレール4B,4B,4B,4Bの案内路4aBの上部が、ペーパー取り出し方向(前方向)の反対側(後方向)に向かう、すなわちホルダ支柱体2の取り付け壁W側に向かって屈曲して形成されている。また、このロール紙ホルダ1aでは、予備ロール紙R1の側方周囲を覆う化粧板33も配備されている。この化粧板33は上下が開口した角筒状体に形成されており、その上面開口は予備ロール紙R1を装填するための装入口34と成っている。但し、この装入口34に、開閉式の蓋体(不図示)を取り付けて蓋止するようにしても構わない。
前記したロール紙ホルダ1aによれば、ロール紙用ガイドレール4B,4B,4B,4Bが取付け壁W側(ホルダ後側)に屈曲して形成されているので、意匠上の観点から美観に優れているとともに、ロール紙ホルダ1aの上部前方に空間を確保できる。従って、比較的狭いトイレ空間内に余分なスペースを取らせることがなく、コンパクトで美しいロール紙ホルダ1aを提供することができる。また、ロール紙用ガイドレール4B,4B,4B,4Bおよび予備ロール紙R1の周囲を被う化粧板33を備えているので、見た目を損なわず、飛来する埃や液が予備ロール紙R1などに付着することを防止できて衛生的である。
また、上記では、前後に対を成すロール紙用ガイドレールが互いに平行しているものを例示したが、本発明はそれに限定されるものでない。例えば、図16に示すようなロール紙ホルダ1bも本発明に含まれる。このロール紙ホルダ1bが前述のロール紙ホルダ1a(図15)と構造上異なるところは、後側のロール紙用ガイドレール4Bは共通で、前側のロール紙用ガイドレール4Baの上端部4Bbが前向き(ペーパー取り出し方向)に屈折して形成されていることである。
このロール紙ホルダ1bによれば、前記のロール紙用ガイドレール4Baの上端部4Bbが前向きに屈折しているので、ロール紙ホルダ1bの前側から水平方向後向きに予備ロール紙を補充することができる。これにより、ロール紙ホルダ1bの上方位置にロール紙補充用空間を必要としない。その結果、取付け壁Wに取り付けられる縦板部35Aと、この縦板部35Aの上辺から前方へ延在して形成された水平板部35Bとから成るキャビネット35を使用できる。従って、水平板部35Bの上面を別のロール紙や備品の保管スペースとして利用できるし、ロール紙用ガイドレール4B,4Ba間に収めた予備ロール紙への塵埃の堆積を抑止することもできる。
このロール紙ホルダ1bによれば、前記のロール紙用ガイドレール4Baの上端部4Bbが前向きに屈折しているので、ロール紙ホルダ1bの前側から水平方向後向きに予備ロール紙を補充することができる。これにより、ロール紙ホルダ1bの上方位置にロール紙補充用空間を必要としない。その結果、取付け壁Wに取り付けられる縦板部35Aと、この縦板部35Aの上辺から前方へ延在して形成された水平板部35Bとから成るキャビネット35を使用できる。従って、水平板部35Bの上面を別のロール紙や備品の保管スペースとして利用できるし、ロール紙用ガイドレール4B,4Ba間に収めた予備ロール紙への塵埃の堆積を抑止することもできる。
また、本発明のロール紙ホルダに用いるロール紙としては、図16に示したような、使用時のロール紙Raや予備ロール紙R1aでも構わない。これらのロール紙Ra,R1aは、既述した一般のロール紙R,R1と比べて、ロール紙芯管R2aがロール紙芯管R2よりもかなり大径に形成されている。そして、ロール紙芯管R2aに挿着されるロール紙用心棒R3aの挿着部分も大径に形成されている。ロール紙芯管R2aに巻かれたペーパーPは、使い切り直前になっても外径が大きいまま新品に近いので見た目にみすぼらしくないから、高級ホテルやデパート向きである。因みに、高級ホテルやデパートなどでは、顧客に使用されてペーパーPがいくぶん減った場合、中途使用感を回避するために、そのロール紙Rは新しい予備ロール紙R1と取り替えられている。取り替えられた使用途中のロール紙Rは、従業員に持ち帰らせたり、社員用として使用させたり、あるいは廃棄されたりするのが実情であり、勿体ない使い方をしている。
それに対し、このロール紙Ra,R1aは、顧客使用可能量がもともと少ないうえ、使用によってもペーパーPの外径があまり小さくならないから、常に見栄えのよい状態に保たれる。これにより、多量のペーパー残量があるのに取り替えられるといった不具合がなく、ペーパーPの無駄を最大限に小さくすることができる。
それに対し、このロール紙Ra,R1aは、顧客使用可能量がもともと少ないうえ、使用によってもペーパーPの外径があまり小さくならないから、常に見栄えのよい状態に保たれる。これにより、多量のペーパー残量があるのに取り替えられるといった不具合がなく、ペーパーPの無駄を最大限に小さくすることができる。
更に、上記ではロール紙芯管R2を有するロール紙R,R1を例示し、そのロール紙芯管R2にロール紙用心棒R3を挿通して用いた例を示したが、本発明はそれに限られない。例えば、ロール紙芯管R2を持たないロール紙の紙巻中央部の中空孔をロール紙芯管R2の代替とし、この中空の芯管にロール紙用心棒R3を挿通して用いるものも、本発明に含まれる。
また、上記では、ロール紙として、トイレットペーパーロールを例に挙げたが、本発明のロール紙はそれに限定されない。例えば、医療用ロール紙、調理用ロール紙、工業用ロール紙、或いは合成樹脂製フィルムやシートを巻いて成るロールフィルムやロールシートなどを収容するホルダとしても適用できることは言うまでもない。
そして、上記では、ロール紙ホルダ1,1a,1bの取付位置を、トイレ利用者が便座に着座した姿勢で向かって左側の壁に取り付けた例を説明しているが、向かって右側の壁にこれらのホルダを取り付けた場合も、左側取付けと同様に利用できる。尚、その時は、それまで一端部側の係合突起部12に取り付けられていたハンドル11を他端部側の係合突起部12に付け替える必要があり、その時のハンドル11の手回し方向は左回転から右回転に代えられる。
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有するものであれば想到し得る、各種変形や修正を含むもの、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などが施されたものも、本発明に含まれる。
1 ロール紙ホルダ
1a ロール紙ホルダ
1b ロール紙ホルダ
2 ホルダ支柱体
2a ホルダ支柱軸受部
3 一体回転体
4 ロール紙用ガイドレール
4B ロール紙用ガイドレール
4Ba ロール紙用ガイドレール
4a ガイドレール内案内路
4aB ガイドレール内案内路
5 一対側板
5A 側板部
5Ab 載置板部
7 破断用ロール紙カバー
7a 丸身部
8 中空シャフト受皿部
9 枢支軸
10 ストッパーピン
11 ハンドル
12 係合突起部
13 中心孔
14 上面開口部
M1 入口溝部
M2 排出溝部
P ペーパー
R ロール紙
Ra ロール紙
R1 予備ロール紙
R1a 予備ロール紙
R2 ロール紙芯管
R2a ロール紙芯管
R3 ロール紙用心棒
R3a ロール紙用心棒
W 取付け壁
α 回転角度
θ 傾き角度
1a ロール紙ホルダ
1b ロール紙ホルダ
2 ホルダ支柱体
2a ホルダ支柱軸受部
3 一体回転体
4 ロール紙用ガイドレール
4B ロール紙用ガイドレール
4Ba ロール紙用ガイドレール
4a ガイドレール内案内路
4aB ガイドレール内案内路
5 一対側板
5A 側板部
5Ab 載置板部
7 破断用ロール紙カバー
7a 丸身部
8 中空シャフト受皿部
9 枢支軸
10 ストッパーピン
11 ハンドル
12 係合突起部
13 中心孔
14 上面開口部
M1 入口溝部
M2 排出溝部
P ペーパー
R ロール紙
Ra ロール紙
R1 予備ロール紙
R1a 予備ロール紙
R2 ロール紙芯管
R2a ロール紙芯管
R3 ロール紙用心棒
R3a ロール紙用心棒
W 取付け壁
α 回転角度
θ 傾き角度
Claims (4)
- 壁に固定される左右一対のホルダ支柱体と、
前記一対のホルダ支柱体にそれぞれ設けられた左右のホルダ支柱軸受部と、
前記左右のホルダ支柱軸受部間に左右に離間配置されていて前記左右のホルダ支柱軸受部に水平軸心回りに回転自在に軸支された一対の側板部、および前記一対の側板部の上部間に架け渡されていて予備のロール紙を載置する載置板部から成る一対側板と、
前記一対側板の一対の側板部にそれぞれ設けられていて、水平配置のロール紙の芯管に挿通されたロール紙用心棒をロール紙使用位置で収受して回転自在に支持する中空シャフト受皿部と、
前記中空シャフト受皿部に支持されている前記ロール紙用芯棒の両端部を前記一対側板の回転に伴って前記中空シャフト受皿部から排出させるように前記一対の側板部に形成された排出溝部と、
前記ホルダ支柱軸受部にそれぞれ立設されていて前記予備のロール紙のロール紙用芯棒の両端部をそれぞれ前記一対の側板部の外周縁へ案内するロール紙ガイドレールと、
前記一対の側板部の外周縁に案内された前記ロール紙用芯棒の両端部を前記側板部の回転に伴って当該外周縁から前記中空シャフト受皿部に向けて案内するように前記側板部に形成された入口溝部と、
を備えて成ることを特徴とするロール紙ホルダ。 - 前記中空シャフト受皿部は上面が開口した半円筒状に形成されていて、前記載置板部が真上に位置するときに、ペーパー取り出し方向が右向きとなる側面から視て、前記中空シャフト受皿部の上面開口部が左上向きに配置されている請求項1に記載のロール紙ホルダ。
- 前記ロール紙用ガイドレールの上部が、前記ホルダ支柱軸受部が取り付けられる取り付け壁側に向かって屈曲して形成されている請求項1または請求項2に記載のロール紙ホルダ。
- ロール紙を押える先端部が側面から視て丸身状に形成されていて末端部が前記一対の側板部に枢支された破断専用のロール紙カバーを有する請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のロール紙ホルダ。
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