JP6513433B2 - 輸液容器 - Google Patents

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Description

本発明は、輸液製剤を収容した輸液容器に関する。
患者に輸液製剤、例えば栄養輸液製剤や電解質輸液製剤や血漿増量剤や浸透圧利尿剤等を投与する際に用いられる輸液容器は、一般に、所定容量の輸液製剤を収容室に収容した容器本体と、収容室の下端と連通するように容器本体の下部に設けられた排出ポートとを具備している(後記特許文献1を参照)。患者に輸液製剤を投与するときには、輸液容器の上部に設けられた吊り下げ部を用いて該輸液容器を吊り下げた後、排出ポートに輸液チューブを接続して、該輸液チューブを介して輸液製剤を患者に投与する。
ところで、患者に投与すべき輸液製剤の種類及び投与量は病状や年齢等に応じて適宜決定されるため、輸液製剤の種類毎に容量が異なる輸液容器を数多く保管しておくことが望ましいと言える。しかしながら、多種多様の輸液容器を保管しておくことは医療機関において容易なことではない。即ち、このような保管を実現するには、大きな保管スペースが必要になる他、輸液容器の出納を正確且つ迅速に行える仕組みが必要となるため、医療機関の経済的負担は極めて大きなものとなる。
前掲の経済的負担を軽減する手段としては、容量が大きな輸液容器のみを保管するようにして、
・m1:患者への投与量を看護師等が手動で制御する手段
・m2:患者への投与量を輸液ポンプを用いて自動的に制御する手段
が挙げられる。しかしながら、前者の手段m1は、看護師等が投与量を監視する頻度が高くなるため、看護師等の輸液に対する拘束時間及び労働負担が増してしまう。また、後者の手段m2は、最大患者数に応じた数の輸液ポンプを用意しておく必要があるため、該輸液ポンプが高価であることも相俟って医療機関の経済的負担が増してしまう。
つまり、医療機関からは、輸液製剤の投与に係る経済的負担を軽減する手段として、前掲の手段m1及びm2に代わる別の投与量制御を実現できるような手段が望まれている。
特開2009−0066246号公報
本発明の課題は、輸液製剤の投与に係る経済的負担を軽減できる手段として、1個の輸液容器で異なる投与量を簡単に選択できる輸液容器を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、所定容量の輸液製剤を収容室に収容した容器本体と、前記収容室の下端と連通するように前記容器本体の下部に設けられた排出ポートとを具備した輸液容器であって、前記輸液容器を所定姿勢で吊り下げて前記所定容量の輸液製剤を前記排出ポートを通じて投与するときに用いられる主吊り下げ部を備えていると共に、前記輸液容器を前記所定姿勢と異なる傾いた姿勢で吊り下げて前記所定容量よりも少ない容量の輸液製剤を前記排出ポートを通じて投与するときに用いられる少なくとも1個の副吊り下げ部を備えている、ことをその特徴とする。
また、本発明は、前掲に加え、前記容器本体に、前記主吊り下げ部を用いて前記輸液容器を吊り下げたときの前記所定容量の輸液製剤の投与残量を示す残量表示が設けられていると共に、前記副吊り下げ部を用いて前記輸液容器を吊り下げたときの前記所定容量よりも少ない容量の輸液製剤の投与残量を示す残量表示が設けられている、ことをその特徴とする。
さらに、本発明は、前掲に加え、前記主吊り下げ部を用いて前記輸液容器を吊り下げたときの前記所定容量の輸液製剤の投与量を示す容量表示が該主吊り下げ部に関連付けて設けられていると共に、前記副吊り下げ部を用いて前記輸液容器を吊り下げたときの前記所定容量よりも少ない容量の輸液製剤の投与量を示す容量表示が該副吊り下げ部に関連付けて設けられている、ことをその特徴とする。
さらに、本発明は、前掲に加え、前記関連付けは、前記主吊り下げ部の近傍に該主吊り下げ部に対応した前記容量表示を設けると共に、前記副吊り下げ部の近傍に該副吊り下げ部に対応した前記容量表示を設けることによって為されている、或いは、前記関連付けは、前記主吊り下げ部と該主吊り下げ部に対応した前記容量表示に同じ色の色付けを行うと共に、前記副吊り下げ部と該副吊り下げ部に対応した前記容量表示に前記色付けとは異なる色の色付けを行うことによって為されている、ことをその特徴とする。
さらに、本発明は、前掲に加え、前記容器本体はソフトバッグである、或いは、前記容器本体はプラスチックボトルである、ことをその特徴とする。
本発明によれば、輸液製剤の投与に係る経済的負担を軽減できる手段として、1個の輸液容器で異なる投与量を簡単に選択できる輸液容器を提供することができる。
図1(A)は本発明を適用した輸液容器(第1実施形態)の正面図、図1(B)は図1(A)に示した輸液容器の背面図である。 図2は図1(A)及び図1(B)に示した排出ポートの拡大断面図である。 図3は図1(A)及び図1(B)に示した輸液容器の使用方法を説明するための図である。 図4は本発明を適用した輸液容器(第2実施形態)の背面図である。 図5は本発明を適用した輸液容器(第3実施形態)の背面図である。 図6(A)及び図6(B)は図1(A)及び図1(B)に示した収容室の下端形状の変形例をそれぞれ示す図である。
《第1実施形態》
図1〜図3は、本発明を適用した輸液容器(第1実施形態)を示す。この輸液容器101は、所定容量(第1実施形態では1500mL)の輸液製剤を収容室11bに収容した容器本体11と、収容室11bの下端と連通するように容器本体11の下部に設けられた排出ポート12と、を具備している。
容器本体11は、プラスチックシートにより構成されたソフトバッグであって、図1(A)及び図1(B)に示したように、その正面輪郭及び背面輪郭は略矩形状である。この容器本体11は、透明又は半透明であり、外縁に略矩形枠状のシール部11aを有し、シール部11aの内側に正面輪郭及び背面輪郭が略矩形状の収容室11bを有している。この収容室11bには、1500mLの輸液製剤IF(図3を参照)、例えば栄養輸液製剤や電解質輸液製剤や血漿増量剤や浸透圧利尿剤等が収容されている。
容器本体11を構成するプラスチックシートには、相互融着を可能とした単層シート又は多層シートが用いられている。相互融着が可能であれば単層シートの組成に特段の制限はないが、好ましくはポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンの1種又は2種以上の混合物、或いは、これらにエラストマー成分を適宜混合したものが使用できる。エラストマー成分としては、スチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマー、プロピレン−α−オレフィン共重合体やエチレン−α−オレフィン共重合体等のオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
また、相互融着が可能であれば多層シートの層構成及び組成にも特段の制限はないが、好ましくは先に述べた組成を適宜用いた層を2層以上有するものが使用できる。さらに、中間層として環状ポリオレフィンやエチレンビニルアルコール共重合体等の合成樹脂からなる層を設けても良いし、該合成樹脂の1種以上を何れかの層に適宜混合しても良い。
排出ポート12は、図2に示したように、略円筒状のポート本体12aと、ポート本体12aの下端側に配置された略円盤状の弾性栓12bと、加熱融着や超音波融着等の融着手段によってポート本体12aの下部に取り付けられた略円筒状のキャップ12cとを有しており、キャップ12cの内面によりポート本体12aの下端に押しつけられた弾性栓12bによって該ポート本体12aの下端開口が閉塞されている。また、キャップ12cの下面には、弾性栓12bの下面中央を露出させるための窓穴12c1が形成されている。
ポート本体12a及びキャップ12cには、好ましくはポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂が使用できる。また、弾性栓bには、好ましくはイソプレンゴム、ブタジエンゴム、塩素化ブチルゴム等のハロゲン化ブチルゴム等の合成ゴムの他、前記のスチレン系熱可塑性エラストマーやオレフィン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー、或いは、これらに前記のポリオレフィンの1種以上を適宜混合したものが使用できる。
排出ポート12は、例えば容器本体11のシール部11aを加熱融着等によって作製する直前に2枚のプラスチックシートの間にポート本体12aの上部に差し込み、この後にシール部11aを作製することによって、容器本体11の下部中央に設けられる。ポート本体12aの上部外周面にはシール部11aの下側部分の内面が密着するため、ポート本体12aの上部外周面の回りに収容室11bに通じるような隙間は生じない。
図1(A)から分かるように、輸液容器101の上部中央、具体的には容器本体11のシール部11aの上側部分の中央には、1500mLの輸液製剤IFを排出ポート12を通じて投与するときに用いられる略円形孔状の主吊り下げ部13が設けられている。因みに、図1(A)中のL1は、輸液容器101を主吊り下げ部13を用いて吊り下げたときの鉛直線を示す。
また、シール部11aの上側部分の正面における主吊り下げ部13の近傍には、該主吊り下げ部13を用いて輸液容器101を吊り下げたときの輸液製剤IFの投与量(1500mL)を示す容量表示14aが設けられている。尚、前記の「近傍」は主吊り下げ部13に容量表示14aを関連付けるための一手法であって、他の手法、例えば主吊り下げ部13と容量表示14aに同じ色の色付けを行う手法を採用しても、色によって主吊り下げ部13に容量表示14aを関連付けることができる。この色付けの手法の場合には、容量表示14aを主吊り下げ部13の必ずしも近傍に設ける必要はない。
さらに、容器本体11の正面には、主吊り下げ部13を用いて輸液容器101を吊り下げたときの輸液製剤IFの投与残量を示す残量表示14b(第1実施形態にあっては1000と500)が、鉛直線L1と直交する線として設けられている。
図1(B)から分かるように、容器本体11の上部片側、具体的にはシール部11aの上側部分において主吊り下げ部13から離れた位置には、1500mLよりも少ない輸液製剤IF(第1実施形態では1200mL)を排出ポート12を通じて投与するための略円形孔状の副吊り下げ部15が設けられている。因みに、図1(B)中のL2は、輸液容器101を副吊り下げ部15を用いて吊り下げたときの鉛直線を示す。また、図1(B)中のθaは鉛直線L2と鉛直線L1との角度差であり、該角度差θaは副吊り下げ部15を用いて輸液容器101を吊り下げたときの傾き角度に略相当する。
また、シール部11aの上側部分の背面における副吊り下げ部15の近傍には、該副吊り下げ部15を用いて輸液容器101を吊り下げたときの投与量(1200mL)を示す容量表示16aが設けられている。尚、前記の「近傍」は副吊り下げ部15に容量表示16aを関連付けるための一手法であって、他の手法、例えば副吊り下げ部15と容量表示16aに同じ色の色付け(主吊り下げ部13及び容量表示14aの色付けとは異なる色の色付け)を行う手法を採用しても、色によって副吊り下げ部15に容量表示16aを関連付けることができる。この色付けの手法の場合には、容量表示16aを副吊り下げ部15の必ずしも近傍に設ける必要はない。
さらに、容器本体11の背面には、副吊り下げ部15を用いて輸液容器101を吊り下げたときの輸液製剤IFの投与残量を示す残量表示16b(第1実施形態にあっては500と0)が、鉛直線L2と直交する線として設けられている。
ここで、輸液容器101の使用方法について説明する。患者に1500mLの輸液製剤IFを投与する場合は、輸液容器101の正面を手前に向け、容量表示14aを確認しつつ主吊り下げ部13を図示省略の輸液スタンドのフック等に引っかけて輸液容器101を吊り下げる。これにより、輸液容器101は鉛直線L1が鉛直方向を向く姿勢で吊り下げられる。この後、排出ポート12に輸液チューブ(図3の輸液チューブ20を参照)を接続して、該輸液チューブを介して1500mLの輸液製剤IFを患者に投与する。
一方、患者に1500mLよりも少ない1200mLの輸液製剤IFを投与する場合は、輸液容器101の背面を手前に向け、容量表示16aを確認しつつ副吊り下げ部15を図省略の輸液スタンドのフック等に引っかけて輸液容器101を吊り下げる。これにより、輸液容器101は鉛直線L2が鉛直方向を向く姿勢で吊り下げられる(図3を参照)。この後、排出ポート12に輸液チューブ20を接続して、該輸液チューブ20を介して1200mLの輸液製剤IFを患者に投与する。
何れの場合も、投与が開始された後に収容室11b内の輸液製剤IFの液面IFa(図3を参照)が下降する様子は外部から視認できるし、輸液製剤IFの投与残量は残量表示14b又は16bによって外部から確認できる。1500mL投与の場合には輸液製剤IFの液面IFaが収容室11bの下端に達したところで投与が完了し、1200mL投与の場合には輸液製剤IFの液面IFaが残量表示16bの「0」に達したところで投与が完了する。即ち、1200mL投与の場合には300mLの輸液製剤IFが収納室11b内に残存するようにして投与が完了する。
排出ポート12への輸液チューブ20の接続について補足すれば、一端に針管を有するものを輸液チューブ20として用いて、該針管を窓穴12c1を通じて弾性栓12bに刺すことによって前記の接続が行われる。
以上説明した輸液容器101によれば、主吊り下げ部13を用いて輸液容器101を所定姿勢で吊り下げることにより1500mLの輸液製剤IFを排出ポート12を通じて投与することができ、副吊り下げ部15を用いて輸液容器101を前記所定姿勢と異なる傾いた姿勢で吊り下げることにより1500mLよりも少ない1200mLの輸液製剤IFを排出ポート12を通じて投与することができる。つまり、1個の輸液容器101によって2種類の投与量(1500mLと1200mL)を簡単に選択できるので、医療機関における輸液製剤の投与に係る経済的負担を確実に軽減することができる。
また、輸液容器101によれば、主吊り下げ部13を用いて輸液容器101を吊り下げたときの輸液製剤IFの投与残量を残量表示14bによって外部から確認することができ、副吊り下げ部15を用いて輸液容器101を吊り下げたときの輸液製剤IFの投与残量を残量表示16bによって確認することができる。つまり、2種類の投与量(1500mLと1200mL)の何れが選択された場合でも、各々の投与残量を残量表示14b及び16bによって確実に把握することができる。
さらに、輸液容器101によれば、主吊り下げ部13を用いて輸液容器101を吊り下げるときの輸液製剤IFの投与量を容量表示14aによって外部から確認することができ、副吊り下げ部15を用いて輸液容器101を吊り下げたときの輸液製剤IFの投与量を容量表示16aによって確認することができる。つまり、2種類の投与量(1500mLと1200mL)の何れかを選択する際に、当該選択を容量表示14a及び16aによって的確に行うことができる。
《第2実施形態》
図4は、本発明を適用した輸液容器(第2実施形態)を示す。この輸液容器102が第1実施形態(図1〜図3を参照)と異なるところは、副吊り下げ部15と容量表示16aと残量表示16bを排除し、その代わりとして、容器本体11のシール部11aの上側部分に一体形成された延長部分11a1に、1500mLよりも少ない輸液製剤IF(第2実施形態では1000mL)を排出ポート12を通じて投与するための略円形孔状の副吊り下げ部17を設けた点にある。
延長部分11a1に設けられた副吊り下げ部17は、第1実施形態の副吊り下げ部15よりも主吊り下げ部13から離れている。因みに、図4中のL3は、輸液容器102を副吊り下げ部17を用いて吊り下げたときの鉛直線を示す。また、図4中のθbは鉛直線L3と鉛直線L1との角度差であり、該角度差θbは第1実施形態の角度差θaよりも大きく、副吊り下げ部17を用いて輸液容器102を吊り下げたときの傾き角度に略相当する。
また、シール部11aの延長部分11a1の背面における副吊り下げ部17の近傍には、該副吊り下げ部17を用いて輸液容器102を吊り下げたときの投与量(1000mL)を示す容量表示18aが設けられている。尚、前記の「近傍」は副吊り下げ部17に容量表示18aを関連付けるための一手法であって、他の手法、例えば副吊り下げ部17と容量表示18aに同じ色の色付け(主吊り下げ部13及び容量表示14aの色付けとは異なる色の色付け)を行う手法を採用しても、色によって副吊り下げ部17に容量表示18aを関連付けることができる。この色付けの手法の場合には、容量表示18aを副吊り下げ部17の必ずしも近傍に設ける必要はない。
さらに、容器本体11の背面には、副吊り下げ部17を用いて輸液容器102を吊り下げたときの輸液製剤IFの投与残量を示す残量表示18b(第2実施形態にあっては500と0)が、鉛直線L3と直交する線として設けられている。
ここで、輸液容器102の使用方法について説明する。患者に1500mLの輸液製剤IFを投与する場合の使用方法は第1実施形態欄で述べた方法と同じであるため、その記載を省略する。
患者に1500mLよりも少ない1000mLの輸液製剤IFを投与する場合は、輸液容器102の背面を手前に向け、容量表示18aを確認しつつ副吊り下げ部17を図示省略の輸液スタンドのフック等に引っかけて輸液容器102を吊り下げる。これにより、輸液容器102は鉛直線L3が鉛直方向を向く姿勢で吊り下げられる。この後、排出ポート12に輸液チューブ(図3の輸液チューブ20を参照)を接続して、該輸液チューブを介して1000mLの輸液製剤IFを患者に投与する。
何れの場合も、投与が開始された後に収容室11b内の輸液製剤IFの液面IFa(図3を参照)が下降する様子は外部から視認できるし、輸液製剤IFの投与残量は残量表示14b又は18bによって外部から確認できる。1500mL投与の場合には輸液製剤IFの液面IFaが収容室11bの下端に達したところで投与が完了し、1000mL投与の場合には輸液製剤IFの液面IFaが残量表示18bの「0」に達したところで投与が完了する。即ち、1000mL投与の場合には500mLの輸液製剤IFが収納室11b内に残存するようにして投与が完了する。
以上説明したように、輸液容器102によれば、主吊り下げ部13を用いて輸液容器102を所定姿勢で吊り下げることにより1500mLの輸液製剤IFを排出ポート12を通じて投与することができ、副吊り下げ部17を用いて輸液容器102を前記所定姿勢と異なる傾いた姿勢で吊り下げることにより1500mLよりも少ない1000mLの輸液製剤IFを排出ポート12を通じて投与することができる。つまり、1個の輸液容器102によって2種類の投与量(1500mLと1000mL)を簡単に選択できるので、医療機関における輸液製剤の投与に係る経済的負担を確実に軽減することができる。他の効果は第1実施形態欄で述べた通りであるため、その記載を省略する。
《第3実施形態》
図5は、本発明を適用した輸液容器(第3実施形態)を示す。この輸液容器103が第1実施形態(図1〜図3を参照)と異なるところは、副吊り下げ部15と容量表示16aと残量表示16bを鉛直線L1を境として線対称となる位置に移し替えた点と、第2実施形態(図4を参照)と同様に容器本体11のシール部11aの上側部分に一体形成された延長部分11a1に、1500mLよりも少ない輸液製剤IF(第3実施形態では1000mL)を排出ポート12を通じて投与するための略円形孔状の副吊り下げ部17を設けた点にある。
また、シール部11aの延長部分11a1の背面における副吊り下げ部17の近傍には、該副吊り下げ部17を用いて輸液容器103を吊り下げたときの投与量(1000mL)を示す容量表示18aが設けられている。尚、前記の「近傍」は副吊り下げ部17に容量表示18aを関連付けるための一手法であって、他の手法、例えば副吊り下げ部17と容量表示18aに同じ色の色付け(主吊り下げ部13及び容量表示14aの色付け、並びに、副吊り下げ部15と容量表示16aの色付けとは異なる色の色付け)を行う手法を採用しても、色によって副吊り下げ部17に容量表示18aを関連付けることができる。この色付けの手法の場合には、容量表示18aを副吊り下げ部17の必ずしも近傍に設ける必要はない。
さらに、容器本体11の背面には、副吊り下げ部17を用いて輸液容器103を吊り下げたときの輸液製剤IFの投与残量を示す残量表示18b(第3実施形態にあっては500と0)が、鉛直線L3と直交する線として設けられている。
ここで、輸液容器103の使用方法について説明する。患者に1500mLの輸液製剤IFを投与する場合の使用方法は第1実施形態欄で述べた方法と同じであるため、その記載を省略する。また、患者に1200mLの輸液製剤IFを投与する場合の使用方法も第1実施形態欄で述べた方法と原則は同じであるため、その記載を省略する。
患者に1500mL及び1200mLよりも少ない1000mLの輸液製剤IFを投与する場合は、輸液容器103の背面を手前に向け、容量表示18aを確認しつつ副吊り下げ部17を図示省略の輸液スタンドのフック等に引っかけて輸液容器103を吊り下げる。これにより、輸液容器103は鉛直線L3が鉛直方向を向く姿勢で吊り下げられる。この後、排出ポート12に輸液チューブ(図3の輸液チューブ20を参照)を接続して、該輸液チューブを介して1000mLの輸液製剤IFを患者に投与する。
何れの場合も、投与が開始された後に収容室11b内の輸液製剤IFの液面IFa(図3を参照)が下降する様子は外部から視認できるし、輸液製剤IFの投与残量は残量表示14b、16b又は18bによって外部から確認できる。1500mL投与の場合には輸液製剤IFの液面IFaが収容室11bの下端に達したところで投与が完了し、1200mL投与の場合には輸液製剤IFの液面IFaが残量表示16bの「0」に達したところで投与が完了し、1000mL投与の場合には輸液製剤IFの液面IFaが残量表示18bの「0」に達したところで投与が完了する。即ち、1200mL投与の場合には300mLの輸液製剤IFが収納室11b内に残存するようにして投与が完了し、1000mL投与の場合には500mLの輸液製剤IFが収納室11b内に残存するようにして投与が完了する。
以上説明したように、輸液容器103によれば、主吊り下げ部13を用いて輸液容器103を所定姿勢で吊り下げることにより1500mLの輸液製剤IFを排出ポート12を通じて投与することができ、一方の副吊り下げ部15を用いて輸液容器103を前記所定姿勢と異なる傾いた姿勢で吊り下げることにより1500mLよりも少ない1200mLの輸液製剤IFを排出ポート12を通じて投与することができ、他方の副吊り下げ部17を用いて輸液容器103を前記所定姿勢及び前記傾いた姿勢と異なる傾いた姿勢で吊り下げることにより1500mL及び1200mLよりも少ない1000mLの輸液製剤IFを排出ポート12を通じて投与することができる。つまり、1個の輸液容器103によって3種類の投与量(1500mLと1200mLと1000mL)を簡単に選択できるので、医療機関における輸液製剤の投与に係る経済的負担を確実に軽減することができる。他の効果は第1実施形態欄で述べた通りであるため、その記載を省略する。
《他の実施形態》
(1)前記第1実施形態欄〜第3実施形態欄では、収容室11bの下端が略直線形状となっている容器本体11を具備した輸液容器101〜103を例示したが、収納室11bの下端が排出ポート12に向かって下向きに傾く略V字形状となっている容器本体11(図6(A)を参照)であっても、また、収納室11bの下端が下向きに湾曲していてその最下位に排出ポート12が位置する略U字形状となってる容器本体11(図6(B)を参照)であっても、前記と同様に1個の輸液容器で異なる投与量を簡単に選択することができる。
(2)前記第1実施形態欄〜第3実施形態欄では、1500mL投与と1200mL投与の何れかを選択できる輸液容器101と、1500mL投与と1000mL投与の何れかを選択できる輸液容器102と、1500mL投与と1200mL投与と1000mL投与の何れかを選択できる輸液容器103をそれぞれ例示したが、副吊り下げ部15及び17の位置を適宜ずらして角度差θa及びθbを変化させれば、1200mLや1000mLとは異なる投与量を選択肢の1つとして、前記と同様に1個の輸液容器で異なる投与量を簡単に選択することができる。
(3)前記第1実施形態欄〜第3実施形態欄では、最大投与量が1500mLの輸液容器101〜103を例示したが、最大投与量が1500mLを超える輸液容器や1500mLに満たない輸液容器であっても、副吊り下げ部15及び17の位置を適宜設定することによって、前記と同様に1個の輸液容器で異なる投与量を簡単に選択することができる。
(4)前記第1実施形態欄〜第3実施形態欄では、容器本体11のシール部11aの上側部分(延長部分11a1を含む)に主吊り下げ部13と副吊り下げ部15及び17の少なくとも一方を設けた輸液容器101〜103を例示したが、主吊り下げ部13と副吊り下げ部15及び17の少なくとも一方が設けられた別部材を容器本体11の上部に取り付けるようにしても、前記と同様に1個の輸液容器で異なる投与量を簡単に選択することができる。
(5)前記第1実施形態欄〜第3実施形態欄では、ソフトバッグから成る容器本体11を具備した輸液容器101〜103を例示したが、ブロー成形等によって作製されたプラスチックボトルから成る容器本体を具備した輸液容器、或いは、ガラスボトルから成る容器本体を具備した輸液容器に本発明を適用しても、前記と同様に1個の輸液容器で異なる投与量を簡単に選択することができる。因みに、容器本体がプラスチックボトルやガラスボトルから成る輸液容器において、該容器本体に主吊り下げ部13と副吊り下げ部15及び17の少なくとも一方を直に設けることが難しい場合には、前記(4)欄で述べたような別部材(主吊り下げ部13と副吊り下げ部15及び17の少なくとも一方が設けられた部材)を該容器本体の上部に取り付けるようにすると良い。
101,102,103…輸液容器、11…容器本体、11a…シール部、11b…収容室、12…排出ポート、13…主吊り下げ部、14a…容量表示、14b…残量表示、15…副吊り下げ部、16a…容量表示、16b…残量表示、17…副吊り下げ部、18a…容量表示、18b…残量表示、IF…輸液製剤。

Claims (6)

  1. 所定容量の輸液製剤を収容室に収容した容器本体と、前記収容室の下端と連通するように前記容器本体の下部に設けられた排出ポートとを具備した輸液容器であって、
    前記輸液容器を所定姿勢で吊り下げて前記所定容量の輸液製剤を前記排出ポートを通じて投与するときに用いられる主吊り下げ部を備えていると共に、前記輸液容器を前記所定姿勢と異なる傾いた姿勢で吊り下げて前記所定容量よりも少ない容量の輸液製剤を前記排出ポートを通じて投与するときに用いられる少なくとも1個の副吊り下げ部を備えており
    前記主吊り下げ部を用いて前記輸液容器を吊り下げたときの前記所定容量の輸液製剤の投与量を示す容量表示が該主吊り下げ部に関連付けて設けられていると共に、前記副吊り下げ部を用いて前記輸液容器を吊り下げたときの前記所定容量よりも少ない容量の輸液製剤の投与量を示す容量表示が該副吊り下げ部に関連付けて設けられている、
    輸液容器。
  2. 前記容器本体に、前記主吊り下げ部を用いて前記輸液容器を吊り下げたときの前記所定容量の輸液製剤の投与残量を示す残量表示が設けられていると共に、前記副吊り下げ部を用いて前記輸液容器を吊り下げたときの前記所定容量よりも少ない容量の輸液製剤の投与残量を示す残量表示が設けられている、
    請求項1に記載の輸液容器。
  3. 前記関連付けは、前記主吊り下げ部の近傍に該主吊り下げ部に対応した前記容量表示を設けると共に、前記副吊り下げ部の近傍に該副吊り下げ部に対応した前記容量表示を設けることによって為されている、
    請求項1又は2に記載の輸液容器。
  4. 前記関連付けは、前記主吊り下げ部と該主吊り下げ部に対応した前記容量表示に同じ色の色付けを行うと共に、前記副吊り下げ部と該副吊り下げ部に対応した前記容量表示に前記色付けとは異なる色の色付けを行うことによって為されている、
    請求項1又は2に記載の輸液容器。
  5. 前記容器本体はソフトバッグである、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の輸液容器。
  6. 前記容器本体はプラスチックボトルである、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の輸液容器。
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