JP6513426B2 - 燃料貯蔵設備 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉から取り出された使用済燃料などを一時的に貯蔵する燃料貯蔵設備に関するものである。
原子力発電プラントの一つとして、加圧水型原子炉があり、この加圧水型原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させものであり、この蒸気をタービン発電機へ送って発電することができる。
このような原子力発電プラントは、加圧水型原子炉から取り出された使用済燃料等の核燃料(燃料集合体)を一時的に貯蔵する燃料貯蔵設備が設けられている。燃料貯蔵設備は、内部に核燃料が複数配置される燃料プールを有する。この燃料プールは、内部に貯留された冷却水に核燃料を浸漬することで、これらの核燃料を冷却する。この燃料プール内に貯留される冷却水は、電動ポンプにより供給される。この電動ポンプは、外部電源から電力が供給されており、また、バックアップ電源も有している。しかし、この電動ポンプは、外部電源及びバックアップ電源からの電力が供給されない非常時には作動しなくなるおそれがあるため、燃料貯蔵設備は、非常時に核燃料を冷却する別の手段を有する場合がある。例えば特許文献1には、非常時に燃料プール内の核燃料を冷却するための非常用冷却水(補助冷却水)を供給する、非常用の冷却水供給設備の記載がある。非常用の冷却水供給設備は、核燃料に向けて補助冷却水を放出するためのスプリンクラーを有する場合がある。このスプリンクラーは、一般的に、燃料プールの建屋の天井、又は壁面に設けられる。
特開2014−181982号公報
しかし、スプリンクラーは、燃料プール内に複数の核燃料が配置されていた場合、核燃料に対する補助冷却水の供給が不均等になるおそれがある。例えばスプリンクラーが建屋の天井に設けられていた場合、スプリンクラーの下方近辺に配置されている核燃料には十分な量の補助冷却水を供給できるが、スプリンクラーの下方から離れた核燃料には、スプリンクラーからの補助冷却水の供給が不足するおそれがある。また、同様に、例えばスプリンクラーが建屋の壁面に設けられていた場合、その壁面から離れた核燃料には、スプリンクラーからの補助冷却水の供給が不足するおそれがある。
従って、本発明は、外部電源喪失時等の非常時において、燃料プール内に複数の核燃料が配置されていた場合であっても、核燃料に対する補助冷却水の供給が不均等となることを抑制する燃料貯蔵設備を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の燃料貯蔵設備は、内部に貯留される冷却水に複数の核燃料を浸漬して貯蔵可能な燃料プールと、前記燃料プール内における複数の前記核燃料が貯蔵される領域である燃料貯蔵領域の全体に補助冷却水を供給する補助冷却水供給部と、を有する。
この燃料貯蔵設備は、補助冷却水供給部が、核燃料が配置される燃料貯蔵領域の全体に補助冷却水を供給するため、燃料貯蔵領域に配置されたそれぞれの核燃料に対して、補助冷却水の供給が不均等になることを抑制することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記補助冷却水供給部は、前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給するための開口部である供給口部を有し、前記供給口部は、前記燃料プール内であって複数の前記核燃料の鉛直方向上端よりも下方に設けられることが好ましい。補助冷却水供給部は、供給口部が核燃料の鉛直方向上端よりも下方に設けられている。従って、この燃料貯蔵設備は、補助冷却水を燃料プールの底部から満たしていくことができる。そのため、この燃料貯蔵設備は、補助冷却水の供給が不均等になることを好適に抑制することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記燃料プールは、燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、前記補助冷却水供給部は、一方の端部が前記供給口部であり、他方の端部である注水口部が前記燃料貯蔵建屋の外部に設けられている管である補助冷却水配管部を有し、前記補助冷却水配管部は、前記注水口部から前記補助冷却水が供給されることで、前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給可能であることが好ましい。この燃料貯蔵設備は、補助冷却水配管部を有するため、安全に、かつ、補助冷却水の供給の不均等を抑制しながら、燃料プール内の核燃料を冷却することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記燃料プールは、燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、前記補助冷却水供給部は、一方の開口部である前記供給口部が前記燃料プールの底部に開口し、他方の開口部である注水口部が前記燃料貯蔵建屋の外部に開口している管路である補助冷却水管路部を有し、前記補助冷却水管路部は、前記注水口部から前記補助冷却水が供給されることで、前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給可能であることが好ましい。この燃料貯蔵設備は、燃料プールの底部から補助冷却水を供給することができるため、補助冷却水を燃料プールの底部から満たしていくことができる。従って、この燃料貯蔵設備は、補助冷却水の供給が不均等になることを好適に抑制することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記注水口部は、前記供給口部よりも鉛直方向上方に設けられていることが好ましい。この燃料貯蔵設備は、水頭を利用して補助冷却水を供給することが可能となるため、より好適に補助冷却水を供給することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記補助冷却水配管部は、前記注水口部と前記供給口部との間の箇所である中間部から、前記供給口部まで、複数の前記核燃料の周囲を周回しながら鉛直方向下方に向けて延在しており、前記中間部と前記供給口部との間において、前記補助冷却水を前記燃料プールへ滴下するための穴である複数の穴部を有することが好ましい。この燃料貯蔵設備は、複数の穴部により、核燃料の周囲に補助冷却水を供給することができる。従って、この燃料貯蔵設備は、補助冷却水の供給が不均等になることをより好適に抑制することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記補助冷却水供給部は、前記燃料プールの上部に配置されて内部に補助冷却水が供給される水槽部を有し、前記水槽部は、前記燃料貯蔵領域の上部を覆う底面部と、前記底面部に設けられる複数の穴部と、を有し、複数の前記穴部から複数の前記核燃料に補助冷却水を滴下することが好ましい。この水槽部は、底面部が燃料貯蔵領域の上部を覆っており、底面部に設けられた複数の穴部から、補助冷却水を滴下する。従って、水槽部は、面状に広がる燃料貯蔵領域の全体にわたって補助冷却水を滴下することができる。従って、この燃料貯蔵設備は、補助冷却水の供給が不均等になることを好適に抑制することができる。
前記燃料貯蔵設備において、複数の前記穴部は、前記燃料貯蔵領域の上部の領域の全域にわたって所定の間隔で設けられていることが好ましい。この燃料貯蔵設備は、穴部が燃料貯蔵領域の上部の領域の全域にわたって設けられているため、補助冷却水の供給が不均等になることをより好適に抑制することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記補助冷却水供給部は、前記水槽部に前記補助冷却水を供給する水槽補助冷却水供給部を有することが好ましい。この燃料貯蔵設備は、水槽補助冷却水供給部を有するため、水槽部に適切に補助冷却水を供給することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記水槽部は、前記水槽補助冷却水供給部から離れるに従って、前記底面部が鉛直方向下方に向かって傾斜することが好ましい。この水槽部は、内部において、補助冷却水が供給される箇所から離れた箇所に、補助冷却水が導かれやすくなり、穴部から滴下される補助冷却水の水量が互いに不均一になることを抑制する。そのため、この燃料貯蔵設備は、核燃料への補助冷却水の供給が不均等になることをより好適に抑制することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記燃料プール及び前記水槽部は、燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、前記水槽補助冷却水供給部は、一方の端部である供給口部が前記燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、他方の端部である注水口部が前記燃料貯蔵建屋の外部に設けられている管である補助冷却水配管部を有し、前記補助冷却水配管部は、前記注水口部から前記補助冷却水が供給されることで、前記水槽部に前記補助冷却水を供給可能であることが好ましい。この燃料貯蔵設備は、補助冷却水配管部を有するため、安全に、かつ、補助冷却水の供給の不均等を抑制しながら、燃料プール内の核燃料を冷却することができる。
前記燃料貯蔵設備において、前記注水口部は、前記供給口部よりも鉛直方向上方に設けられていることが好ましい。この燃料貯蔵設備は、水頭を利用して補助冷却水を供給することが可能となるため、より好適に補助冷却水を供給することができる。
前記燃料貯蔵設備は、前記燃料プールの上部に、前記核燃料の熱によって蒸気となった前記冷却水又は前記補助冷却水を冷却して凝縮水を生成し、前記凝縮水を前記燃料プールに滴下する熱交換器を有することが好ましい。この燃料貯蔵設備は、熱交換器で蒸気を凝縮した凝縮水により、再度核燃料を冷却することができる。従って、燃料貯蔵設備は、非常時においてより適切に核燃料を冷却することができる。
本発明によれば、外部電源喪失時等の非常時において、核燃料に対する補助冷却水の供給が不均等となることを抑制することができる。
図1は、原子力発電プラントを表す概略構成図である。 図2は、原子炉格納容器を表す概略図である。 図3Aは、第1実施形態に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。 図3Bは、第1実施形態に係る燃料プールを上方から見た上面図である。 図4は、燃料ラックの構造を模式的に示す図である。 図5は、第2実施形態に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。 図6は、第2実施形態に係る補助冷却水配管部の一部を上方から見た上面図である。 図7Aは、第3実施形態に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。 図7Bは、第3実施形態に係る燃料プールを上方から見た上面図である。 図8Aは、変形例1に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。 図8Bは、変形例1に係る燃料貯蔵設備の他の例の構成を模式的に示す図である。 図8Cは、変形例1に係る燃料貯蔵設備の他の例の構成を模式的に示す図である。 図9は、第4実施形態に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。 図10は、第4実施形態に係る水槽部を上方から見た上面図である。 図11は、他の例の水槽部の構成を示す模式図である。 図12は、他の例の水槽部を上方から見た上面図である。 図13は、変形例2に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
(第1実施形態)
図1は、原子力発電プラントを表す概略構成図である。図2は、原子炉格納容器を表す概略図である。本実施形態の原子力発電プラントに適用された原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
即ち、この加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、図1に示すように、原子炉格納容器11内には、加圧水型原子炉12及び蒸気発生器13が格納されており、この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは冷却水配管14,15を介して連結されており、冷却水配管14に加圧器16が設けられ、冷却水配管15に冷却水ポンプ17が設けられている。この場合、減速材及び一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉12にて、核燃料として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持された状態で冷却水配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高温高圧の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
蒸気発生器13は、原子炉格納容器11の外部に設けられたタービン18及び復水器19と冷却水配管20,21を介して連結されており、冷却水配管21に給水ポンプ22が設けられている。また、タービン18には発電機23が接続され、復水器19には冷却水(例えば、海水)を給排する取水管24及び排水管25が連結されている。従って、蒸気発生器13にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管20を通してタービン18に送られ、この蒸気によりタービン18を駆動して発電機23により発電を行う。タービン18を駆動した蒸気は、復水器19で冷却された後、冷却水配管21を通して蒸気発生器13に戻される。
このように構成された原子力発電プラントの原子炉格納容器11は、図2に示すように、内部に上述した加圧水型原子炉12、蒸気発生器13、加圧器16などが収容されている。また、原子炉格納容器11に隣接して、燃料貯蔵建屋30が設けられている。燃料貯蔵建屋30には、本実施形態に係る燃料貯蔵設備31が設けられている。以下、燃料貯蔵設備31について説明する。
図3Aは、第1実施形態に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。図3Bは、第1実施形態に係る燃料プールを上方から見た上面図である。図4は、燃料ラックの構造を模式的に示す図である。図3Aに示すように、燃料貯蔵建屋30には、核燃料を貯蔵するための設備である燃料貯蔵設備31が設けられている。図3Aに示すように、燃料貯蔵設備31は、燃料プール32と、冷却水供給部34と、配管35と、補助冷却水配管部40とを有する。また、燃料貯蔵設備31には、核燃料を移動させる図示しない搬送装置も設けられている。
図3A及び図3Bに示すように、燃料プール32は、水平方向に沿った底面である底部32aと、鉛直方向に沿った4個の壁面32bを有し、内部に冷却水W1が充填されている。冷却水W1は、核燃料38を冷却するための水である。燃料プール32は、燃料貯蔵建屋30内に設けられている。本実施形態において、燃料プール32は、底部32aが、地表面Grより鉛直方向Xにおける下方に設けられている。ただし、燃料プール32は、底部32aが地表面Grより鉛直方向Xにおける上方に設けられていてもよい。
燃料プール32内には、複数の燃料ラック36が配置される。燃料ラック36は、内部に核燃料38を複数収納する容器である。図4に示すように、燃料ラック36は、四角筒形状をなし、底面部を有して上方が開口している。そして、燃料ラック36は、内部に鉛直方向に沿う四角管が水平方向に複数均等間隔で配置され、各四角管が溶接により固定されることで複数のセル収納部37が形成されている。燃料ラック36は、この複数のセル収納部37に核燃料38を鉛直方向に沿って開口する上方から挿入して収納可能となっている。燃料ラック36は底面部を有するため、核燃料38の底面は、燃料ラック36の底面より鉛直方向上方に位置することになる。ただし、燃料ラック36の構成は、核燃料38を収納するものであれば、これに限られない。ここで、核燃料38は、複数本の燃料棒が束ねられた燃料集合体である。なお、核燃料38は、原子炉から取り出された使用済の燃料集合体、または原子炉に設置される未使用の燃料集合体である。
図3A及び図3Bに示すように、複数の燃料ラック36は、燃料プール32内の燃料貯蔵領域33に、所定の間隔をおいて配置される。本実施形態において、燃料ラック36は、3行2列の計6個配置されているが、その配置数は6個に限られず任意である。図3Bに示すように、燃料貯蔵領域33は、底部32aに平行な領域であり、複数の燃料ラック36、すなわち複数の核燃料38が貯蔵される領域である。燃料プール32は、燃料貯蔵領域33より外側には、核燃料38が配置されない。図3Bに示すように、燃料貯蔵領域33は、燃料プール32の4つの壁面32bからそれぞれ所定の距離Sだけ離れた位置に四辺を有する領域であるが、燃料プール32内の所定の領域であれば任意の位置であってよい。
燃料プール32内の冷却水W1は、全ての燃料ラック36が冷却水W1に浸漬されるように水量が調整されている。なお、燃料ラック36は、上方が開口しており、かつ、複数の核燃料38同士を所定間隔で配置する。従って、燃料ラック36は、核燃料38同士の間に冷却水W1が充填される。
冷却水供給部34は、燃料プール32に冷却水W1を供給する。冷却水供給部34は、電動ポンプであり、外部電源によって作動する。また、冷却水供給部34は、外部電源が作動しない場合にも動作可能なバックアップ電源を有する。冷却水供給部34は、2つの配管35により燃料プール32内の冷却水W1を外部と循環させて、冷却水W1を冷却する。本実施形態では、冷却水供給部34は、燃料貯蔵建屋30内に設けられているが、燃料貯蔵建屋30の外部に設けられていてもよい。
補助冷却水配管部40は、燃料貯蔵領域33の全体に補助冷却水W2を供給する補助冷却水供給部を構成する。補助冷却水W2は、冷却水供給部34が動作不可能となった場合に、燃料プール32内の核燃料38を冷却するために補助的に供給される冷却水である。図3Aに示すように、補助冷却水配管部40は、開口する一方の端部である供給口部42と、開口する他方の端部である注水口部44とを有する管である。供給口部42は、燃料プール32内に補助冷却水W2を供給するための開口部であり、注水口部44は、補助冷却水配管部40に補助冷却水W2を注水するための開口部である。また、補助冷却水配管部40は、開閉可能なバルブ45を有する。
補助冷却水配管部40は、注水口部44が燃料貯蔵建屋30の外部に設けられている。補助冷却水配管部40は、注水口部44から供給口部42に向かって、燃料貯蔵建屋30内へ延在している。注水口部44は、供給口部42よりも、鉛直方向Xにおける上方に設けられている。注水口部44は、燃料貯蔵建屋30外部における補助冷却水W2の供給機構と接続可能な、接続機構を有している。
補助冷却水配管部40は、供給口部42が、燃料プール32の内部であって、燃料プール32の底部32a近傍に設けられている。さらに詳しくは、供給口部42は、燃料プール32内の核燃料38の鉛直方向Xにおける下端である下端部38bよりも、鉛直方向Xの下方に設けられている。また、補助冷却水配管部40は、注水口部44と供給口部42との間の箇所である中間部46から供給口部42に向かって、燃料プール32の壁面32bに沿って鉛直方向Xの下方に延在する。ただし、供給口部42は、燃料プール32の内部であって、燃料プール32内の核燃料38の鉛直方向Xにおける上端である上端部38aよりも、鉛直方向Xの下方に設けられていれば、このような構成に限られない。また、補助冷却水配管部40は、供給口部42が、燃料貯蔵領域33の内側に位置することが好ましい。さらに、補助冷却水配管部40は、供給口部42が複数に分岐しており、複数の供給口部42が燃料貯蔵領域33の内側における異なる位置に配置されていてもよい。
補助冷却水配管部40は、冷却水供給部34が作動しない非常時において、注水口部44が、補助冷却水注水部100に接続される。補助冷却水注水部100は、原子力プラント中の電源を使用しない外部設備であり、冷却水供給部34が作動しない非常時においても補助冷却水W2を供給することができる設備である。補助冷却水注水部100は、例えば消防車や可搬式ポンプ等の外部ポンプである。補助冷却水配管部40は、非常時において、補助冷却水注水部100により注水口部44から補助冷却水W2が供給され、供給口部42から補助冷却水W2を燃料プール32内に供給することができる。なお、補助冷却水配管部40は、冷却水供給部34が作動する通常時においては、補助冷却水注水部100に接続されず、補助冷却水W2を供給しない。
また、補助冷却水配管部40は、非常時において、注水口部44が高所注水部110に接続されてもよい。高所注水部110は、注水口部44よりも鉛直方向Xにおける上方に設けられて補助冷却水W2が貯留されている水槽である。補助冷却水配管部40は、高所注水部110に接続されている場合、重力注水が可能となり、注水に電源を必要としない。なお、高所注水部110は、注水口部44よりも鉛直方向Xにおける上方にある池などの高所水源であってもよい。注水口部44は、高所注水部配管112を介して、高所注水部110に接続される。この場合、補助冷却水配管部40は、非常時において、高所注水部110により注水口部44から補助冷却水W2が供給され、供給口部42から補助冷却水W2を燃料プール32内に供給することができる。補助冷却水配管部40は、通常時においては、高所注水部110に接続されず、補助冷却水W2を供給しない。ただし、補助冷却水配管部40は、通常時においても高所注水部110に接続されていてもよい。この場合、補助冷却水配管部40は、通常時にはバルブ45を閉じて、燃料プール32内に補助冷却水W2を供給せず、非常時にバルブ45を開いて、燃料プール32内に補助冷却水W2を供給する。また、補助冷却水配管部40は、補助冷却水注水部100又は高所注水部110のいずれかに接続されるが、両方に接続されていてもよい。また、燃料貯蔵設備31は、補助冷却水配管部40を複数有し、複数の補助冷却水注水部100及び高所注水部110から補助冷却水W2を供給可能としてもよい。
ここで、比較例として、燃料プール32のスプリンクラーから補助冷却水W2を供給する燃料貯蔵設備31Xについて説明する。スプリンクラーは、燃料プール32に対してサイズが小さく、面状に広がる燃料貯蔵領域33に対して、スプリンクラーは点状に配置されているということができる。従って、この場合、スプリンクラーから放出される補助冷却水W2は、燃料プール32内の燃料貯蔵領域33の全体に供給されず、それぞれの核燃料38に対する補助冷却水W2の供給が不均等になるおそれがある。例えば、このスプリンクラーは、スプリンクラーの近傍にある核燃料38に対しては、補助冷却水W2を十分な量供給できるが、スプリンクラーから離れた位置にある核燃料38に対しては、補助冷却水W2を十分な量供給できないおそれがある。また、例えば非常時において冷却水W1を冷却できない場合、核燃料38の崩壊熱により冷却水が蒸発し、冷却水W1の蒸気が燃料プール32の鉛直方向Xの上部に向かって上昇する。スプリンクラーが燃料プール32の鉛直方向Xの上方に設けられている場合、スプリンクラーからの補助冷却水W2は、蒸気の方向と対向して放出されるため、流路の方向が変化して、燃料貯蔵領域33に適切に供給されないおそれがある。このように、燃料貯蔵設備31Xは、燃料プール32内のそれぞれの核燃料38に対する補助冷却水W2の供給が不均等になるおそれがある。
一方、第1実施形態に係る燃料貯蔵設備31は、内部に貯留される冷却水W1に複数の核燃料38を浸漬して貯蔵可能な燃料プール32と、燃料プール32内における複数の核燃料38が貯蔵される燃料貯蔵領域33の全体に補助冷却水W2を供給する補助冷却水供給部と、を有する。補助冷却水供給部は、核燃料38が配置される燃料貯蔵領域33の全体に補助冷却水W2を供給するため、燃料貯蔵領域33に配置されたそれぞれの核燃料38に対して、補助冷却水W2の供給が不均等になることを抑制することができる。
より具体的には、燃料貯蔵設備31は、補助冷却水供給部として、燃料プール32内に補助冷却水W2を供給するための開口部である供給口部42を有する補助冷却水配管部40を備えている。供給口部42は、燃料プール32内であって、複数の核燃料38の上端部38aよりも鉛直方向Xにおける下方に設けられている。補助冷却水配管部40は、供給口部42が核燃料38の上端部38aよりも下方に設けられているため、補助冷却水W2を燃料プール32の底部32aから満たしていくことができる。底部32aから満たされた補助冷却水W2は、面状に広がる燃料貯蔵領域33の全体に行き渡る。また、補助冷却水配管部40は、供給口部42が核燃料38の上端部38aよりも下方に設けられているため、燃料プール32の上方に向かう蒸気の影響を抑制し、蒸気により流路の方向が変わることを抑制することができる。従って、補助冷却水配管部40は、燃料貯蔵領域33に配置されたそれぞれの核燃料38に対して、補助冷却水W2の供給が不均等になることを好適に抑制することができる。
また、第1実施形態に係る燃料貯蔵設備31は、燃料プール32が燃料貯蔵建屋30の内部に設けられている。そして、第1実施形態に係る補助冷却水供給部としての補助冷却水配管部40は、一方の端部が供給口部42であり、他方の端部が燃料貯蔵建屋30の外部に設けられる注水口部44である。補助冷却水配管部40は、注水口部44から補助冷却水W2が供給されることで、燃料プール32内に補助冷却水W2を供給可能である。この燃料貯蔵設備31は、例えば非常時において原子力プラント中の全電源が使用できない場合であっても、原子力プラント中の電源を使用しない外部設備により、燃料貯蔵建屋30の外部にある注水口部44から、補助冷却水配管部40に補助冷却水W2の注水が可能である。従って、燃料貯蔵設備31は、非常時であっても、確実に燃料プール32内の核燃料38を冷却することができる。また、補助冷却水配管部40は、このような配管を有さない既存の燃料貯蔵設備に容易に取付けることができる。さらに、燃料貯蔵設備31は、注水口部44が燃料貯蔵建屋30の外部に設けられているため、作業者が燃料貯蔵建屋30内に立ち入ることなく、安全に、かつ、補助冷却水W2の供給の不均等を抑制しながら、燃料プール32内の核燃料38を冷却することができる。さらに、注水口部44が燃料貯蔵建屋30の外部に設けられているため、例えば消防車である補助冷却水注水部100、例えば高所の水槽や高所水源である高所注水部110等、補助冷却水の供給源を柔軟に選択することができ、非常時においても適切に補助冷却水を供給することができる。
また、補助冷却水配管部40は、注水口部44が、供給口部42よりも鉛直方向Xにおける上方に設けられている。従って、第1実施形態に係る燃料貯蔵設備31は、水頭を利用して補助冷却水W2を供給することが可能となるため、より好適に補助冷却水W2を供給することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る燃料貯蔵設備31Aは、補助冷却水配管部の形状が、第1実施形態と異なる。第2実施形態に係る燃料貯蔵設備31Aの第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
図5は、第2実施形態に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。図6は、第2実施形態に係る補助冷却水配管部の一部を上方から見た上面図である。図5に示すように、第2実施形態に係る燃料貯蔵設備31Aが有する補助冷却水配管部40Aは、中間部46Aから供給口部42Aまでの管部である先管部47Aの形状が、第1実施形態に係る補助冷却水配管部40と異なる。なお、中間部46Aは、第1実施形態と同様、注水口部44と供給口部42Aとの間の箇所であり、燃料貯蔵建屋30の内部にある箇所である。
図5及び図6に示すように、先管部47Aは、複数の燃料ラック36の周囲、すなわち複数の核燃料38の周囲(より詳しくは燃料貯蔵領域33の周囲)を周回しながら、中間部46Aから供給口部42Aに向かって鉛直方向Xにおける下方に延在している。なお、中間部46Aは、核燃料38の上端部38aよりも鉛直方向Xにおける上方に配置されており、先管部47Aは、核燃料38の上方から核燃料38の周囲を周回するが、これに限られず、中間部46Aは、上端部38aよりも鉛直方向Xにおける下方に設けられていてもよい。
さらに、先管部47Aは、中間部46Aから供給口部42Aに沿って複数の穴部48Aが設けられている。複数の穴部48Aは、鉛直方向Xにおける下方に向かって開口している。穴部48Aは、中間部46Aから供給口部42Aに沿って複数設けられていれば、その形状及び数は任意である。
このように、第2実施形態に係る補助冷却水配管部40Aは、中間部46Aから供給口部42Aまでの箇所である先管部47Aが、複数の核燃料38の周囲を周回しながら、中間部46Aから供給口部42Aに向かって鉛直方向Xにおける下方に延在している。また、補助冷却水配管部40Aは、先管部47Aにおいて、複数の穴部48Aを有する。すなわち、補助冷却水配管部40Aは、供給口部42Aよりも補助冷却水W2の上流側に、複数の核燃料38の周囲に沿った複数の穴部48Aが設けられている。例えば非常時に冷却水W1が核燃料38の崩壊熱によって蒸発して、冷却水W1の水位が中間部46Aよりも下方に下がった場合、補助冷却水配管部40Aは、複数の穴部48Aにより、複数の核燃料38の周囲に補助冷却水W2を滴下する。従って、補助冷却水配管部40Aは、供給口部42Aが燃料プール32の底部32aから補助冷却水W2を満たすことに加え、複数の穴部48Aから複数の核燃料38の周囲に補助冷却水W2を供給することができる。そのため、第2実施形態に係る燃料貯蔵設備31Aは、燃料貯蔵領域33に配置された核燃料38に対して、補助冷却水W2の供給が不均等になることをより好適に抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る燃料貯蔵設備31Bは、補助冷却水管路部40Bを有する点で、第1実施形態とは異なる。第3実施形態に係る燃料貯蔵設備31Bの第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
図7Aは、第3実施形態に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。図7Bは、第3実施形態に係る燃料プールを上方から見た上面図である。図7Aに示すように、第3実施形態に係る燃料貯蔵設備31Bは、補助冷却水管路部40Bを有する。補助冷却水管路部40Bは、燃料貯蔵領域33の全体に補助冷却水W2を供給する補助冷却水供給部を構成する。補助冷却水管路部40Bは、地表面Grよりも鉛直方向Xにおける下方、すなわち地下に設けられて補助冷却水W2を供給するための管路である。補助冷却水管路部40Bは、開口する一方の端部である供給口部42Bと、開口する他方の端部である注水口部44Bとを有する。
補助冷却水管路部40Bは、注水口部44Bが、燃料貯蔵建屋30の外部であって、地表面Gr上に設けられている。注水口部44Bは、供給口部42Bよりも、鉛直方向Xにおける上方に設けられている。注水口部44Bは、燃料貯蔵建屋30外部の補助冷却水W2の供給機構と接続可能な接続機構を有している。注水口部44Bは、燃料貯蔵建屋30外部の補助冷却水W2の供給機構と接続可能な接続機構を有しており、補助冷却水注水部100又は高所注水部110と接続可能である。
図7A及び図7Bに示すように、補助冷却水管路部40Bは、供給口部42Bが複数に分岐しており、複数の供給口部42Bが燃料プール32の底部32aに開口している。より詳しくは、複数の供給口部42Bは、燃料プール32の底部32aであって、燃料貯蔵領域33の内側に開口している。供給口部42Bは、それぞれの燃料ラック36、すなわち複数の核燃料38の周囲、及び鉛直方向Xにおける下方に設けられている。ただし、供給口部42Bの数及び位置は、燃料プール32の底部32aに設けられていれば、任意であり、例えば供給口部42Bは1つであってもよい。なお、図7Aに示すように、供給口部42Bが燃料ラック36の下方に設けられている場合は、燃料ラック36は、足部36aにより燃料プール32の底部32a上に配置されるが、足部36aを有さなくてもよい。
補助冷却水管路部40Bは、第1実施形態に係る補助冷却水配管部40と同様に、非常時において、補助冷却水注水部100又は高所注水部110により注水口部44Bから補助冷却水W2が供給され、供給口部42から補助冷却水W2を燃料プール32内に供給することができる。
以上のように、第3実施形態に係る燃料貯蔵設備31Bは、補助冷却水供給部としての補助冷却水管路部40Bが、一方の開口部である供給口部42Bが燃料プール32の底部32aに開口し、他方の開口部である注水口部44Bが燃料貯蔵建屋30の外部に開口している管路である。補助冷却水管路部40Bは、注水口部44Bから補助冷却水W2が供給されることで、燃料プール32内に補助冷却水W2を供給可能である。第3実施形態における補助冷却水管路部40Bは、供給口部42Bが燃料プール32の底部32aに開口している。従って、補助冷却水管路部40Bは、補助冷却水W2を燃料プール32の底部32aから満たしていくことができる。そのため、補助冷却水管路部40Bは、燃料貯蔵領域33に配置された核燃料38に対して、補助冷却水W2の供給が不均等になることを好適に抑制することができる。さらに、補助冷却水管路部40Bは、複数の供給口部42Bを有するため、燃料貯蔵領域33に配置された全ての核燃料38に対して、補助冷却水W2の供給が不均等になることをより好適に抑制することができる。
(変形例1)
次に、第1実施形態の変形例である変形例1について説明する。変形例1においては、燃料貯蔵設備31が、熱交換器50と、熱交換配管58を有する点で、第1実施形態とは異なる。その他の点は、第1実施形態と共通するため、説明を省略する。
図8Aは、変形例1に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。図8Aに示すように、変形例1においては、燃料貯蔵設備31は、燃料プール32の上方であって、燃料貯蔵建屋30の内部に、熱交換器50を有する。熱交換器50は、ヘッダ51、52、複数の伝熱管54、及び送風機56を有する。ヘッダ51、52は、内部に熱交換用の水である熱交換水が貯留される容器である。ヘッダ51、52は、燃料貯蔵設備31の外部に設けられている。伝熱管54は、ヘッダ51とヘッダ52とを接続する管であり、内部に熱交換水が導通される。伝熱管54は、燃料貯蔵設備31の内部であって、燃料プール32の鉛直方向Xにおける上方に設けられている。送風機56は、ヘッダ51に対して空気流を送る送風機である。
非常時において、燃料プール32内の冷却水W1、及び燃料プール32に供給された補助冷却水W2は、核燃料38の崩壊熱により蒸発し、燃料プール32の上方に向かって蒸気Vを発生させる場合がある。変形例1においては、燃料プール32の上方に熱交換水を導通する伝熱管54が配置されている。従って、蒸気Vは、伝熱管54内の熱交換水と熱交換を行って凝縮し、凝縮水W3として、下方の燃料プール32内に滴下される。凝縮水W3は、燃料プール32内で、核燃料38を冷却することができる。なお、蒸気Vと熱交換した熱交換水は、蒸気となってヘッダ51に移動し、ヘッダ51において外気及び送風機56からの空気流により冷却されて凝縮し、再度伝熱管54に導通される。なお、熱交換器50は、熱交換水により蒸気Vを凝縮させるものであれば、以上説明した構成に限られない。例えば、熱交換器50は、伝熱管54の一部が燃料貯蔵設備31の外部に配置されていてもよい。この場合、燃料貯蔵設備31の外部の伝熱管54も、外気により冷却可能である。また、熱交換器50は、送風機56を有さず、外気のみで熱交換水を冷却するものであってもよい。この場合、熱交換器50は、電源を必要としない。
また、図8Aに示すように、変形例1においては、燃料貯蔵設備31は、熱交換配管58を有する。熱交換配管58は、一方の端部が燃料貯蔵設備31内であって燃料プール32よりも鉛直方向Xにおける上方に開口しており、他方の端部が高所注水部110に接続されて開口している管である。熱交換配管58は、一方の端部から蒸気Vが導入され、他方の端部から蒸気Vを高所注水部110内に導出する。蒸気Vは、高所注水部110中の水により冷却されて凝縮する。凝縮した水は、高所注水部配管112を介して補助冷却水配管部40に送られ、補助冷却水W2として再度核燃料38を冷却する。
このように、変形例1における燃料貯蔵設備31は、燃料プール32の鉛直方向Xにおける上方であって燃料貯蔵設備31内に、核燃料38の崩壊熱によって蒸気Vとなった冷却水W1又は補助冷却水W2を冷却して凝縮水W3を生成し、凝縮水W3を燃料プール32内に滴下する熱交換器50を有する。また、変形例1における燃料貯蔵設備31は、一方の端部が燃料貯蔵設備31内であって燃料プール32よりも鉛直方向Xにおける上方に開口しており、他方の端部が高所注水部110に接続されて開口している管である熱交換配管58を有する。変形例1における燃料貯蔵設備31は、熱交換器50及び熱交換配管58により蒸気Vを凝縮した凝縮水W3により、再度核燃料38を冷却することができる。従って、変形例1における燃料貯蔵設備31は、非常時においてより適切に核燃料38を冷却することができる。なお、変形例1における燃料貯蔵設備31は、熱交換器50及び熱交換配管58の両方を有するが、いずれか一方のみ有していてもよい。
また、この変形例1は、第2実施形態に係る燃料貯蔵設備31A、第3実施形態に係る燃料貯蔵設備31Bにも適用可能である。図8B及び図8Cは、変形例1に係る燃料貯蔵設備の他の例の構成を模式的に示す図である。図8Bは、第2実施形態に係る燃料貯蔵設備31Aに変形例1を適用した構成を示しており、燃料貯蔵設備31Aは、熱交換器50及び熱交換配管58を有している。図8Cは、第3実施形態に係る燃料貯蔵設備31Bに変形例1を適用した構成を示しており、燃料貯蔵設備31Bは、熱交換器50及び熱交換配管58を有している。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態に係る燃料貯蔵設備31Cは、水槽部60を有する点で、第1実施形態とは異なる。第4実施形態に係る燃料貯蔵設備31Cの第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
図9は、第4実施形態に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。図10は、第4実施形態に係る水槽部を上方から見た上面図である。第4実施形態に係る燃料貯蔵設備31Cは、補助冷却水配管部40Cと、水槽部60とを有する。
水槽部60は、燃料貯蔵領域33の全体に補助冷却水W2を供給する補助冷却水供給部を構成する。図9に示すように、水槽部60は、燃料貯蔵建屋30の内部であって、燃料プール32の鉛直方向Xにおける上部に設けられている容器である。水槽部60は、燃料貯蔵建屋30の天井部と固定されているが、燃料プール32の上部に設けられていれば、固定方法はこれに限られない。水槽部60は、底面である底面部62と、底面部62から延在する4つの壁面63a、63b、63c、63dとを有し、上方が開口している。
図9及び図10に示すように、水槽部60は、底面部62が燃料貯蔵領域33の鉛直方向Xにおける上部を覆っている。また、詳しくは後述するが、水槽部60は、底面部62が、補助冷却水配管部40Cから離れる方向である方向Yに沿って、鉛直方向Xにおける下方に向かって傾斜している。
水槽部60は、底面部62に、開口する複数の穴部64を有する。図10に示すように、複数の穴部64は、燃料貯蔵領域33の鉛直方向Xにおける上部の領域である領域33Cの全域にわたって所定の間隔で設けられている。また、複数の穴部64は、領域33Cの周囲にも設けられている。領域33Cは、さらに具体的には、燃料貯蔵領域33を鉛直方向Xの上方に向かって投影した領域である。複数の穴部64は、領域33Cの全域に所定の間隔で設けられていれば、穴の形状及び数は任意であり、穴部64同士の間隔も互いに異なっていてもよい。ただし、複数の穴部64は、後述する補助冷却水配管部40Cの配管径よりも径が小さいことが好ましく、領域33Cの全域にわたって等間隔で設けられることが好ましい。また、穴部64は、底面部62に対して垂直に設けられているが、例えば鉛直方向Xに沿った方向に開口していてもよい。水槽部60は、内部に補助冷却水W2が供給され、複数の穴部64から、燃料貯蔵領域33内の核燃料38に、補助冷却水W2を滴下する。
補助冷却水配管部40Cは、燃料貯蔵領域33の全体に補助冷却水W2を供給する補助冷却水供給部を構成し、さらに詳しくは、水槽部60に補助冷却水W2を供給する水槽補助冷却水供給部を構成する。図9に示すように、補助冷却水配管部40Cは、開口する一方の端部である供給口部42Cと、開口する他方の端部である注水口部44とを有する管である。供給口部42Cは、水槽部60内に補助冷却水W2を供給するための開口部であり、注水口部44は、補助冷却水配管部40に補助冷却水W2を注水するための開口部である。
補助冷却水配管部40Cは、注水口部44が燃料貯蔵建屋30の外部に設けられている。補助冷却水配管部40Cは、注水口部44から供給口部42に向かって、燃料貯蔵建屋30内へ延在している。補助冷却水配管部40Cは、注水口部44等の燃料貯蔵建屋30の外部における構造は、第1実施形態に係る補助冷却水配管部40と同様である。
補助冷却水配管部40Cは、供給口部42Cが、燃料貯蔵建屋30の内部であって、水槽部60内に位置している。より詳しくは、供給口部42Cは、水槽部60内において、補助冷却水配管部40C側の壁面63a側に位置しており、底面部62に向かって開口している。水槽部60は、底面部62が、供給口部42Cから離れるに従って(壁面63aから対向する壁面63cへの方向に沿って)、鉛直方向Xにおける下方に傾斜している。なお、供給口部42Cは、燃料貯蔵建屋30の内部に位置しており、かつ水槽部60内に補助冷却水W2を供給できるものであれば、その位置は任意である。例えば、供給口部42Cは、水槽部60の外部に設けられていてもよい。
補助冷却水配管部40Cは、第1実施形態に係る補助冷却水配管部40と同様に、非常時において、補助冷却水注水部100又は高所注水部110により注水口部44から補助冷却水W2が供給され、供給口部42Cから補助冷却水W2を燃料プール32内に供給することができる。補助冷却水配管部40Cは、図9に示すように、注水口部44の位置が供給口部42Cよりも鉛直方向下方にあるが、これに限られず、注水口部44の位置が供給口部42Cよりも鉛直方向上方にあってもよい。この場合、補助冷却水配管部40Cは、水頭を利用して補助冷却水W2を供給することが可能となる。
以上説明したように、第4実施形態に係る燃料貯蔵設備31Cは、燃料プール32の上部に配置されて内部に補助冷却水W2が供給される水槽部60を有する。水槽部60は、燃料貯蔵領域33の上部を覆う底面部62と、底面部62に設けられる複数の穴部64とを有する。水槽部60は、内部に供給された補助冷却水W2を、複数の穴部64から、燃料貯蔵領域33内の核燃料38に滴下する。この水槽部60は、底面部62が燃料貯蔵領域33の上部を覆っており、底面部62に設けられた複数の穴部64から、補助冷却水W2を滴下する。従って、水槽部60は、面状に広がる燃料貯蔵領域33の全体にわたって補助冷却水W2を滴下することができる。そのため、燃料貯蔵設備31Cは、燃料貯蔵領域33に配置されたそれぞれの核燃料38に対して、補助冷却水W2の供給が不均等になることを好適に抑制することができる。また、水槽部60は、このような水槽を有さない既存の燃料貯蔵設備に容易に取り付けることができる。
また、複数の穴部64は、燃料貯蔵領域33の上部の領域である領域33Cの全域にわたって所定の間隔で設けられている。従って、水槽部60は、燃料貯蔵領域33の全体にわたって、より好適に補助冷却水W2を滴下することができる。そのため、燃料貯蔵設備31Cは、燃料貯蔵領域33に配置されたそれぞれの核燃料38に対して、補助冷却水W2の供給が不均等になることをより好適に抑制することができる。
さらに、第4実施形態に係る燃料貯蔵設備31Cは、水槽部60に補助冷却水W2を供給する水槽補助冷却水供給部としての補助冷却水配管部40Cを有する。従って、燃料貯蔵設備31Cは、水槽部60に確実に補助冷却水W2を供給することができる。ただし、燃料貯蔵設備31Cは、水槽部60を有していれば、水槽補助冷却水供給部を有していなくてもよい。このような場合においても、燃料貯蔵設備31Cは、例えば消防車である補助冷却水注水部100の消防ホース等により、水槽部60に直接補助冷却水W2を供給可能である。例えば、補助冷却水注水部100は、燃料貯蔵設備31Cに設けられた窓や扉を介して、水槽部60に直接補助冷却水W2を供給すればよい。
また、水槽部60は、水槽補助冷却水供給部としての補助冷却水配管部40Cから離れるに従って、底面部62が鉛直方向Xにおける下方に向かって傾斜する。言い換えれば、水槽部60は、補助冷却水W2が供給される箇所から離れるに従って(方向Yに沿って)、鉛直方向Xにおける下方に傾斜している。従って、水槽部60は、水槽部60内の補助冷却水W2が供給される箇所から離れた箇所に、補助冷却水W2が導かれやすくなり、複数の穴部64から滴下される補助冷却水W2の水量が不均等になることを抑制する。そのため、燃料貯蔵設備31Cは、核燃料38に対する補助冷却水W2の供給が不均等になることをより好適に抑制することができる。
さらに、水槽補助冷却水供給部としての補助冷却水配管部40Cは、一方の端部である供給口部42Cが燃料貯蔵建屋30の内部に設けられ、他方の端部である注水口部44が燃料貯蔵建屋30の外部に設けられている管である。この補助冷却水配管部40Cは、注水口部44から補助冷却水W2が供給されることで、水槽部60に補助冷却水W2を供給可能である。従って、燃料貯蔵設備31Cは、非常時であっても、安全にかつ確実に水槽部60に補助冷却水W2を供給することができる。
なお、水槽部60は、上述で説明したものに限られない。図11は、他の例の水槽部の構成を示す模式図である。図12は、他の例の水槽部を上方から見た上面図である。図11及び図12に示すように、例えば、水槽部60は、内部に内壁部66を有していてもよい。内壁部66は、壁面63bから壁面63dに向かう方向である方向Zに延在する壁であり、壁面63aと壁面63cとの間に設けられている。なお、方向Zは、方向Yと交差する方向である。内壁部66は、領域33Cの壁面63a側の辺と、壁面63aとの間に設けられている。さらに具体的には、内壁部66は、領域33Cの壁面63a側の辺と、補助冷却水配管部40Cの供給口部42Cとの間に設けられている。また、内壁部66は、高さが壁面63a、63b、63c、63dよりも低くなっている。
内壁部66は、壁面63a、63b、63dと共に、内側に副チャンバ部67を形成する。また、内壁部66は、壁面63b、63c、63dと共に、内側に供給チャンバ部68を形成する。副チャンバ部67は、水槽部60の内部を区分したうちの一部を構成する部屋であり、領域33Cの外側に設けられている。副チャンバ部67の内部には、補助冷却水配管部40Cの供給口部42Cが配置されている。また、副チャンバ部67には、穴部64が設けられていない。供給チャンバ部68は、水槽部60の内部を区分したうちの他の一部を構成する部屋であり、領域33Cの内側に設けられている。供給チャンバ部68には、複数の穴部64が設けられている。
水槽部60は、副チャンバ部67及び供給チャンバ部68を有する場合、供給口部42Cから放出された補助冷却水W2が、最初に副チャンバ部67に充填される。副チャンバ部67内に充填された補助冷却水W2は、水位が内壁部66よりも高くなると、内壁部66を越えて供給チャンバ部68に流入される。供給チャンバ部68内に流入した補助冷却水W2は、穴部64により燃料プール32内に滴下される。
水槽部60は、副チャンバ部67に所定の量だけ補助冷却水W2を溜めた後、内壁部66を越えて供給チャンバ部68に補助冷却水W2を供給する。ここで、内壁部66は、方向Zに延在する壁である。従って、内壁部66を越えて供給チャンバ部68に流入する補助冷却水W2は、方向Zに沿って均等な水量となる。そのため、水槽部60は、副チャンバ部67を有する場合、方向Yに加え、方向Zに沿っても、補助冷却水W2を均等に導入することができる。また、水槽部60は、副チャンバ部67の代わりに、複数の穴部64の開口を開閉可能な蓋部を有していてもよい。この場合、最初は蓋部により穴部64を閉じて、水槽部60の内部に補助冷却水W2を所定量貯留し、その後蓋部により穴部64を開いて、燃料プール32内に補助冷却水W2を滴下すればよい。
(変形例2)
次に、第4実施形態の変形例である変形例2について説明する。変形例2においては、燃料貯蔵設備31Cが、熱交換器50と、熱交換配管58を有する点で、第4実施形態とは異なる。図13は、変形例2に係る燃料貯蔵設備の構成を模式的に示す図である。図13に示すように、変形例2においては、燃料貯蔵設備31Cが、変形例1と同様の熱交換器50、及び熱交換配管58を有する。すなわち、変形例2は、変形例1を第4実施形態に係る燃料貯蔵設備31Cに適用したものである。ただし、変形例2においては、熱交換器50は、水槽部60の鉛直方向Xにおける上部に設けられている。熱交換器50は、核燃料38の崩壊熱によって蒸気Vとなった冷却水W1又は補助冷却水W2を冷却して凝縮水W3を生成し、凝縮水W3を水槽部60内に滴下する。すなわち、変形例2に係る熱交換器50は、水槽部60を介して、燃料プール32内に凝縮水W3を滴下する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態の内容により実施形態が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
11 原子炉格納容器
12 加圧水型原子炉
13 蒸気発生器
14、15 冷却水配管
16 加圧器
17 冷却水ポンプ
18 タービン
19 復水器
20、21 冷却水配管
22 給水ポンプ
23 発電機
24 取水管
25 排水管
30 燃料貯蔵建屋
31、31A、31B、31C 燃料貯蔵設備
32 燃料プール
32a 底部
32b 壁面
33 燃料貯蔵領域
33C 領域
34 冷却水供給部
35 配管
36 燃料ラック
36a 足部
37 セル収納部
38 核燃料
38a 上端部
38b 下端部
40、40A、40C 補助冷却水配管部
40B 補助冷却水管路部
42、42A、42B、42C 供給口部
44、44B 注水口部
45 バルブ
46、46A 中間部
47A 先管部
48A 穴部
50 熱交換器
51、52 ヘッダ
54 伝熱管
56 送風機
58 熱交換配管
60 水槽部
62 底面部
63a、63b、63c、63d 壁面
64 穴部
66 内壁部
67 副チャンバ部
68 供給チャンバ部
100 補助冷却水注水部
110 高所注水部
112 高所注水部配管
Gr 地表面
S 距離
V 蒸気
W1 冷却水
W2 補助冷却水
W3 凝縮水
X 鉛直方向
Y、Z 方向

Claims (12)

  1. 内部に貯留される冷却水に複数の核燃料を浸漬して貯蔵可能な燃料プールと、
    前記燃料プールに冷却水を供給する冷却水供給部と、
    前記冷却水供給部が作動しない際に、前記燃料プール内における複数の前記核燃料が貯蔵される領域である燃料貯蔵領域の全体に補助冷却水を供給する補助冷却水供給部と、を有し、
    前記補助冷却水供給部は、前記冷却水供給部による前記冷却水の供給の経路とは別経路で前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給するものであり、前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給するための開口部である供給口部を有し、
    前記供給口部は、前記燃料プール内であって複数の前記核燃料の鉛直方向上端よりも下方に設けられる、燃料貯蔵設備。
  2. 前記燃料プールは、燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、
    前記補助冷却水供給部は、一方の端部が前記供給口部であり、他方の端部である注水口部が前記燃料貯蔵建屋の外部に設けられている管である補助冷却水配管部を有し、
    前記補助冷却水配管部は、前記注水口部から前記補助冷却水が供給されることで、前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給可能である、請求項に記載の燃料貯蔵設備。
  3. 前記燃料プールは、燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、
    前記補助冷却水供給部は、一方の開口部である前記供給口部が前記燃料プールの底部に開口し、他方の開口部である注水口部が前記燃料貯蔵建屋の外部に開口している管路である補助冷却水管路部を有し、
    前記補助冷却水管路部は、前記注水口部から前記補助冷却水が供給されることで、前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給可能である、請求項に記載の燃料貯蔵設備。
  4. 前記注水口部は、前記供給口部よりも鉛直方向上方に設けられている、請求項又は請求項に記載の燃料貯蔵設備。
  5. 内部に貯留される冷却水に複数の核燃料を浸漬して貯蔵可能な燃料プールと、
    前記燃料プール内における複数の前記核燃料が貯蔵される領域である燃料貯蔵領域の全体に補助冷却水を供給する補助冷却水供給部と、を有し、
    前記補助冷却水供給部は、前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給するための開口部である供給口部を有し、
    前記供給口部は、前記燃料プール内であって複数の前記核燃料の鉛直方向上端よりも下方に設けられ、
    前記燃料プールは、燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、
    前記補助冷却水供給部は、一方の端部が前記供給口部であり、他方の端部である注水口部が前記燃料貯蔵建屋の外部に設けられている管である補助冷却水配管部を有し、
    前記補助冷却水配管部は、前記注水口部から前記補助冷却水が供給されることで、前記燃料プール内に前記補助冷却水を供給可能であり、
    前記補助冷却水配管部は、前記注水口部と前記供給口部との間の箇所である中間部から、前記供給口部まで、複数の前記核燃料の周囲を周回しながら鉛直方向下方に向けて延在しており、前記中間部と前記供給口部との間において、前記補助冷却水を前記燃料プールへ滴下するための穴である複数の穴部を有する燃料貯蔵設備。
  6. 内部に貯留される冷却水に複数の核燃料を浸漬して貯蔵可能な燃料プールと、
    前記燃料プール内における複数の前記核燃料が貯蔵される領域である燃料貯蔵領域の全体に補助冷却水を供給する補助冷却水供給部と、を有し、
    前記補助冷却水供給部は、前記燃料プールの上部に配置されて内部に補助冷却水が供給される水槽部を有し、
    前記水槽部は、前記燃料貯蔵領域の上部を覆う底面部と、前記底面部に設けられる複数の穴部と、を有し、複数の前記穴部から複数の前記核燃料に補助冷却水を滴下する燃料貯蔵設備。
  7. 複数の前記穴部は、前記燃料貯蔵領域の上部の領域の全域にわたって所定の間隔で設けられている、請求項に記載の燃料貯蔵設備。
  8. 前記補助冷却水供給部は、前記水槽部に前記補助冷却水を供給する水槽補助冷却水供給部を有する、請求項又は請求項に記載の燃料貯蔵設備。
  9. 前記水槽部は、前記水槽補助冷却水供給部から離れるに従って、前記底面部が鉛直方向下方に向かって傾斜する、請求項に記載の燃料貯蔵設備。
  10. 前記燃料プール及び前記水槽部は、燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、
    前記水槽補助冷却水供給部は、一方の端部である供給口部が前記燃料貯蔵建屋の内部に設けられ、他方の端部である注水口部が前記燃料貯蔵建屋の外部に設けられている管である補助冷却水配管部を有し、
    前記補助冷却水配管部は、前記注水口部から前記補助冷却水が供給されることで、前記水槽部に前記補助冷却水を供給可能である、請求項又は請求項に記載の燃料貯蔵設備。
  11. 前記注水口部は、前記供給口部よりも鉛直方向上方に設けられている、請求項10に記載の燃料貯蔵設備。
  12. 前記燃料プールの上部に、前記核燃料の熱によって蒸気となった前記冷却水又は前記補助冷却水を冷却して凝縮水を生成し、前記凝縮水を前記燃料プールに滴下する熱交換器を有する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の燃料貯蔵設備。
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