JP6511486B2 - 振動発生装置および振動発生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、振動発生装置および振動発生方法に関し、より詳細には、シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材を介して、着座者に振動を体感させることが可能な振動発生装置および振動発生方法に関する。
従来より、車両用シートの座面部に振動体を設置し、この振動体から振動を発生させることにより、着座者に警報を行う車両警報装置が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。車両警報装置の振動体は、一般的に、座面部のクッション材とシート表面との間などに設置されている。着座者は、車両が走行している場合であっても、振動体の振動によって、警報の有無を容易に判断することが可能である。
しかしながら、上述した車両警報装置では、クッション材とシート表面との間に振動体が設置されているため、座り心地が損なわれたり、座り心地に違和感を感じたりする場合があった。また、車両用シートのクッション材がヘタって、シートの弾性性能が低下した場合には、着座者が体感する振動の強弱や、振動の体感位置等が大きく変化してしまうおそれがあった。
このため、クッション材とシート表面との間等ではなく、クッション材の内部に振動体を設置することも提案されている。しかしながら、振動体をクッション材の内部に設置すると、振動体による振動がクッション材によって吸収されてしまい、振動伝達効率が低下してしまうおそれがあった。特に、振動体によって座面部の上下方向に振動を与える場合には、車両の走行に伴う上下動によって、着座者が振動体の振動を体感しにくい場合も生じていた。
一方で、車両用シートの座面部の内部に対して振動伝達部材を水平になるように延設し、振動伝達部材を介して振動を水平方向に伝達させることにより、着座者に対して報知・警報を行う振動発生装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この振動発生装置では、振動伝達部材に対して振動を水平方向に伝達させるため、車両の走行等に伴って座面部が上下動する場合であっても、効果的に座面部を振動させることが可能である。
さらに、この振動発生装置では、振動伝達部材を振動させるための周波数を変更・調整することによって、座面部を共振させることが可能である。このように、座面部を共振させることが可能な共振周波数を用いて、振動伝達部材を振動させることによって、顕著な振動を発生させることができ、着座者における振動の体感性能を高めることが可能になる。
特開2011−048566号公報 特開2005−280436号公報 特開2017−019386号公報
ここで、特許文献1、2のように、座面部のクッション材とシート表面との間等に、複数の振動体を設置する場合には、それぞれの振動体の振動タイミングを変化させることによって、座面部の振動位置を変化させることができる。このように、振動位置を変化させることによって、着座者に対して振動の推移感を与えることが可能である。
しかしながら、特許文献3のように、座面部の内部に対して振動伝達部材を水平になるように延設し、振動伝達部材を介して振動を水平方向に伝達させる場合には、振動伝達部材が全体的に振動されるため、座面部の上面において発生する振動の位置を調整することが容易ではなかった。このため、シートの振動位置を変化させて、着座者に振動の推移感を与えることが難しかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材をシートの内部に設置し、入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を振動発生手段で発生させて、振動伝達部材に伝達させることにより、シートの所望位置に振動を発生させることが可能な振動発生装置および振動発生方法を提供することを課題とする。
また、シートの所望位置に振動を発生させることにより、シートの振動位置を変化させて、着座者に振動の推移感を与えることが可能な振動発生装置および振動発生方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る振動発生装置は、入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段と、シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材と、入力される測定信号に基づいて前記振動発生手段で発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートに振動を発生させた際の前記測定信号の周波数値を、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した周波数情報記録手段と、前記シートの所望位置に対応する前記測定位置の周波数値を、前記周波数情報記録手段より取得して、当該周波数値を含む出力信号を生成する出力信号生成手段とを有し、前記振動発生手段は、前記出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートの前記所望位置に振動を発生させることを特徴とする。
また、本発明に係る振動発生方法は、入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段が、シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材に対して、発生された前記振動を伝達させることにより、前記シートの所望位置に振動を発生させる振動発生装置の振動発生方法であって、入力される測定信号に基づいて前記振動発生手段で発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートに振動を発生させた際の前記測定信号の周波数値を、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した周波数情報記録手段より、出力信号生成手段が、前記所望位置に対応する前記測定位置の周波数値を取得する周波数情報取得ステップと、該周波数情報取得ステップにおいて取得された前記周波数値を含む出力信号を、前記出力信号生成手段が生成する出力信号生成ステップと、前記出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動発生手段が前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートの前記所望位置に振動を発生させる振動発生ステップとを有することを特徴とする。
本発明に係る振動発生装置および振動発生方法では、入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段が、シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材に対して、発生された振動を伝達させることにより、シートに振動を発生させる構成を有している。このため、シートに複数の振動発生部材等を設置して、シートの所望位置に設置された振動発生部材等だけを振動させる従来の振動発生装置あるいは振動発生方法のように、所望の部位だけに振動を発生させることが容易ではなかった。
本発明に係る振動発生装置および振動発生方法では、入力される測定信号に基づいて振動発生手段で発生された振動を、振動伝達部材に伝達させることにより、シートに振動を発生させる。振動を発生させる場合には、振動を発生させた際の測定信号の周波数値を、シートにおいて振動を測定した測定位置に対応付けて、周波数情報記録手段に記録させる。周波数情報記録手段より、所望位置に対応する測定位置の周波数値を取得して、取得した周波数値を含む出力信号を生成して、振動発生手段より振動を発生させる。
このようにして、所望位置に対応する測定位置の周波数値を周波数情報記録手段より取得し、取得された周波数値を含む出力信号を生成して、振動発生手段より振動を発生する。これにより、シートの内部に振動伝達部材が延設される構造であっても、シートの所望位置に振動を発生させることが可能になる。また、振動を発生させる場合には、当該振動の振動レベルが最も高かった測定信号の周波数値を、シートにおいて振動を測定した測定位置に対応付けて、周波数情報記録手段に記録させるようにしてもよい。
また、本発明に係る振動発生装置は、入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段と、シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材と、入力される測定信号に基づいて前記振動発生手段で発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートに振動を発生させた場合に、当該振動の振動レベルが所定の振動レベル以上となる前記測定信号の周波数範囲を、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した周波数情報記録手段と、前記シートの所望位置に対応する前記測定位置の周波数範囲を、前記周波数情報記録手段より取得して、当該周波数範囲のいずれかの周波数を含む出力信号を生成する出力信号生成手段とを有し、前記振動発生手段は、前記出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートの前記所望位置に振動を発生させることを特徴とする。
さらに、本発明に係る振動発生方法は、入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段が、シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材に対して、発生された前記振動を伝達させることにより、前記シートの所望位置に振動を発生させる振動発生装置の振動発生方法であって、入力される測定信号に基づいて前記振動発生手段で発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートに振動を発生させた場合に、当該振動の振動レベルが所定の振動レベル以上となる前記測定信号の周波数範囲を、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した周波数情報記録手段より、出力信号生成手段が、前記所望位置に対応する前記測定位置の周波数範囲を取得する周波数情報取得ステップと、該周波数情報取得ステップにおいて取得された前記周波数範囲のいずれかの周波数を含む出力信号を、前記出力信号生成手段が生成する出力信号生成ステップと、前記出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動発生手段が前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートの前記所望位置に振動を発生させる振動発生ステップとを有することを特徴とする。
本発明に係る振動発生装置および振動発生方法では、シートの所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を周波数情報記録手段より取得し、取得された周波数範囲のいずれかの周波数を含む出力信号を生成して、振動発生手段より振動を発生させる。このため、本発明に係る振動発生装置および振動発生方法のように、シートの内部に振動伝達部材を延設させる構造を備えるものであっても、シートの所望位置に振動を発生させることが可能になる。
また、上述した振動発生装置において、前記出力信号生成手段は、前記周波数情報記録手段より一の所望位置に対応する測定位置の周波数値を第1周波数値として取得して、当該第1周波数値の周波数値を含む第1の出力信号を生成すると共に、前記周波数情報記録手段より他の所望位置に対応する測定位置の周波数値を第2周波数値として取得して、前記第2周波数値の周波数値を含む第2の出力信号を生成し、前記振動発生手段は、前記第1の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させた後に、前記第2の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートにおける振動の発生位置を前記一の所望位置から前記他の所望位置へと変化させるものであってもよい。
さらに、上述した振動発生装置において、前記出力信号生成手段は、前記周波数情報記録手段より一の所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を第1周波数範囲として取得して、当該第1周波数範囲のいずれかの周波数を含む第1の出力信号を生成すると共に、前記周波数情報記録手段より他の所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を第2周波数範囲として取得して、前記第2周波数範囲のいずれかの周波数を含む第2の出力信号を生成し、前記振動発生手段は、前記第1の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させた後に、前記第2の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートにおける振動の発生位置を前記一の所望位置から前記他の所望位置へと変化させるものであってもよい。
また、上述した振動発生方法は、前記出力信号生成ステップにおいて、前記出力信号生成手段は、前記周波数情報記録手段より一の所望位置に対応する測定位置の周波数値を第1周波数値として取得して、当該第1周波数値の周波数値を含む第1の出力信号を生成すると共に、前記周波数情報記録手段より他の所望位置に対応する測定位置の周波数値を第2周波数値として取得して、前記第2周波数値の周波数値を含む第2の出力信号を生成し、前記振動発生ステップにおいて、前記振動発生手段は、前記第1の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させた後に、前記第2の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートにおける振動の発生位置を前記一の所望位置から前記他の所望位置へと変化させるものであってもよい。
さらに、上述した振動発生方法は、前記出力信号生成ステップにおいて、前記出力信号生成手段は、前記周波数情報記録手段より一の所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を第1周波数範囲として取得して、当該第1周波数範囲のいずれかの周波数を含む第1の出力信号を生成すると共に、前記周波数情報記録手段より他の所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を第2周波数範囲として取得して、前記第2周波数範囲のいずれかの周波数を含む第2の出力信号を生成し、前記振動発生ステップにおいて、前記振動発生手段は、前記第1の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させた後に、前記第2の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートにおける振動の発生位置を前記一の所望位置から前記他の所望位置へと変化させるものであってもよい。
本発明に係る振動発生装置および振動発生方法では、シートにおける振動の発生位置を一の所望位置から他の所望位置へと変化させることが可能であるため、着座者に対して振動の推移感を与えることが可能になる。
また、上述した振動発生装置および振動発生方法において、前記所定の振動レベルは、前記シートに着座した着座者が前記振動を体感可能な最小の振動レベルであってもよい。
本発明に係る振動発生装置および振動発生方法において、上述した所定の振動レベルとして、シートに着座した着座者が振動を体感可能な最小の振動レベルが該当する。このため、周波数情報記録手段に記録される周波数値あるいは周波数範囲を含むいずれかの周波数により出力信号が生成され、生成された出力信号によって、シートに対して振動が発生した場合に、着座者が確実に振動を体感することができる。従って、シートの振動によって着座者に警報等を行う場合、着座者は体感する振動によって、警報等の有無を確実に気付くことができる。
また、上述した振動発生装置は、前記測定信号としてインパルス入力信号を用いることにより前記シートにインパルス応答となる振動を発生させた場合に、前記シートに着座した着座者が当該振動を体感し続ける時間を振動時間として、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した振動時間情報記録手段を有し、前記出力信号生成手段は、前記所望位置に対応する前記測定位置の振動時間を前記振動時間情報記録手段より取得して、信号の出力開始から、所定時間より前記振動時間を減算した時間が経過するまでの間は、信号レベルを制限せず、当該時間の経過直後から前記振動時間が経過するまでの間は、信号レベルをゼロに制限した前記出力信号を生成するものであってもよい。
また、上述した振動発生方法は、前記測定信号としてインパルス入力信号を用いることにより前記シートにインパルス応答となる振動を発生させた場合に、前記シートに着座した着座者が当該振動を体感し続ける時間を振動時間として、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した振動時間情報記録手段より、前記出力信号生成手段が、前記所望位置に対応する前記測定位置の振動時間を取得する振動時間情報取得ステップを有し、前記出力信号生成ステップにおいて、前記出力信号生成手段は、信号の出力開始から、前記振動時間情報取得ステップにおいて取得した前記振動時間を所定時間より減算した時間が経過するまでの間は、信号レベルを制限せず、当該時間の経過直後から前記振動時間が経過するまでの間は、信号レベルをゼロに制限した前記出力信号を生成するものであってもよい。
本発明に係る振動発生装置および振動発生方法では、シートの内部に延設された振動伝達部材に対して、振動発生手段により発生された振動を伝達することにより、シートに振動を発生させる構成を有している。このような構成を備えたシートでは、シートに振動を発生させた場合に、シートの部位毎の振動特性の違いから、シートに着座した着座者が当該振動を体感し続ける時間が一定ではなかった。
このため、本発明に係る振動発生装置および振動発生方法では、まず、測定信号としてインパルス入力信号を用いることによりシートにインパルス応答となる振動を発生させる。振動を発生させる場合には、シートに着座した着座者が振動を体感し続けた振動時間を、シートに発生した振動の測定位置に対応付けて、振動時間情報記録手段に記録する。次に、出力信号生成手段が、振動時間情報記録手段より所望位置に対応する測定位置の振動時間を取得する。そして、出力信号生成手段は、信号の出力開始から、所定時間より振動時間を減算した時間が経過するまでの間の信号レベルを制限せず、当該時間の経過直後から振動時間が経過するまでの間の信号レベルをゼロに制限した出力信号を生成する。
シートの部位毎の振動特性の違いから、シートに着座した着座者が振動を体感し続ける時間が一定でなく、シートの部位毎に振動の体感時間が異なる場合がある。しかしながら、所定時間から振動時間を減算した時間が経過した直後に、振動時間が経過するまで出力信号の信号レベルをゼロに制限することによって、着座者は、シートの部位毎の振動特性の違いや振動の発生位置に拘わらず、振動を所定時間だけ体感し続けることができる。
本発明に係る振動発生装置および振動発生方法では、入力される測定信号に基づいて振動発生手段で発生された振動を、振動伝達部材に伝達させることにより、シートに振動を発生させる。振動を発生させる場合には、振動を発生させた際の測定信号の周波数値を、シートにおいて振動を測定した測定位置に対応付けて、周波数情報記録手段に記録させる。周波数情報記録手段より、所望位置に対応する測定位置の周波数値を取得して、取得した周波数値を含む出力信号を生成して、振動発生手段より振動を発生させる。

このようにして、所望位置に対応する測定位置の周波数値を周波数情報記録手段より取得し、取得された周波数値を含む出力信号を生成して、振動発生手段より振動を発生する。これにより、シートの内部に振動伝達部材が延設される構造であっても、シートの所望位置に振動を発生させることが可能になる。
実施の形態に係る車両用報知システムの概略構成を示したブロック図である。 (a)は、実施の形態に係る振動解析装置の処理内容を示したフローチャートである。(b)は、実施の形態に係る振動発生装置の処理内容を示したフローチャートである。 車両用シートにエキサイタ、振動伝達部材およびピックアップが設置された状態を示した模式図である。 (a)は、実施の形態に係る座面部の左側前部に設置されるピックアップで検出された測定信号のインパルス応答を示し、(b)は、左側後部に設置されるピックアップで検出された測定信号のインパルス応答を示した図である。 図4(a)に示されるインパルス応答のスペクトログラムを示した図である。 図4(b)に示されるインパルス応答のスペクトログラムを示した図である。 着座者が振動発生位置からの振動を車両走行中に十分に体感できる信号レベルと、振動を体感することができる最小の信号レベルとを示したグラフである。 実施の形態に係る信号生成部が出力信号を生成する処理内容を示したフローチャートである。 (a)は、左側前部を振動させるための出力信号の後に、左側後部を振動させるための出力信号を接続させることにより生成された全体の出力信号を示した図である。(b)は、前半部分の信号と後半部分の信号との接続部分を拡大した図である。 座面部の左側前部に設置したピックアップで検出される振動状態のスペクトログラムを示した図である。 座面部の左側後部に設置したピックアップで検出される振動状態のスペクトログラムを示した図である。
以下、本発明に係る振動発生装置の一例を示し、図面を用いて説明する。図1は、振動発生装置を含む車両用報知システムを示したブロック図である。図1に示すように、車両用報知システム1は、測定信号発生部10と、エキサイタ(振動発生手段)20と、振動伝達部材30と、ピックアップ40と、振動収録部50と、振動解析部60と、信号生成部(出力信号生成手段)70と、メモリ(周波数情報記録手段、振動時間情報記録手段)80とを有している。
ここで、車両用報知システム1の構成のうち、測定信号発生部10と、エキサイタ20と、振動伝達部材30と、ピックアップ40と、振動収録部50と、振動解析部60と、メモリ80とによって、振動解析装置100が構成される。また、信号生成部70と、メモリ80と、エキサイタ20と、振動伝達部材30とによって、振動発生装置200が構成される。振動解析装置100および振動発生装置200は、車両に設置される。
振動解析装置100は、車両用シートにおいて発生する振動の状態を、ピックアップ40が設置された設置箇所毎に検出する役割を有している。図2(a)は、振動解析装置100における振動解析処理の内容を示したフローチャートである。以下、図2(a)に示されるフローチャートに基づいて、振動解析装置100における振動解析処理について説明する。
[測定信号発生部]
測定信号発生部10は、車両用シートを振動させるための測定信号を発生する(S.11)。測定信号の一例として、本実施の形態では、TSP(Time-stretched pulse)信号などの音場測定信号を用いる。また、M系列(Maximum Length Sequence)符号を、測定信号として用いてもよい。TSP信号とは、パルス信号の位相が周波数の2乗に比例した信号であって、短時間のスイープ信号に該当する。また、M系列符号は、ホワイトノイズに似た擬似ランダム信号である。TSP信号やM系列符号は、音響環境におけるインパルス応答を測定するための測定信号(インパルス入力信号)として一般的に用いられる信号である。TSP信号やM系列符号を測定信号として用いることにより、広範囲の周波数帯域に対する信号レベルを測定することが可能になる。測定信号発生部10より発生された測定信号は、エキサイタ20へ出力される。
[エキサイタ]
エキサイタ20は、測定信号発生部10より受信した測定信号に基づいて、当該測定信号の周波数に応じた周波数の振動を発生させる。一般的に、エキサイタは、平面パネル等に取り付けられた状態で、平面パネル等に振動を与えることによって音や振動を出力する。従って、エキサイタの構造は、フレームとコーン状のダイヤフラムとを用いて、音声信号(振動)を周囲の空気と結合させる一般的なスピーカーと異なる。エキサイタは、エキサイタ自体の質量(重量)に作用して生じる慣性力を利用して、エキサイタが取り付けられる平面パネル等の表面に、ボイスコイルから伝わる振動を伝達する構造となっている。エキサイタの詳細な構造等は、既に広く知られた技術(例えば、特開2017−019386号公報等参照)であるため、本実施の形態での詳細な説明は省略する。
なお、本実施の形態では、入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生させる装置として、エキサイタ20を一例として用いて説明を行う。しかしながら、振動を発生させる装置は、エキサイタ20には限定されない。入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生させることが可能な装置であれば、エキサイタ20以外の様々な加振装置を用いることが可能である。
[振動伝達部材]
振動伝達部材30は、円形断面を有する棒状体であり、振動を伝達しやすい金属等によって形成されている。振動伝達部材30は、図3に示すように、車両用シート300の座面部310の内部に対し、座面部310の前後方向に略水平になるようにして埋設(延設)される。具体的には、座面部310のクッション材を成形する時に、振動伝達部材30を内部に配置した状態でクッション材の成形を行うインサート成形によって、振動伝達部材30を埋設(延設)する。あるいは、クッション材が成形された後に、振動伝達部材30を挿入するための挿入孔を後加工によってクッション材に形成し、振動伝達部材30を挿入した後に接着剤等でクッション材に固定する。
振動伝達部材30の端部断面(図3では、座面部310の前側端部の断面)には、エキサイタ20が取り付けられている。エキサイタ20が測定信号に基づいて振動を発生させると、振動伝達部材30の端部断面から振動伝達部材30の延伸方向(座面部310の前後方向)へと振動が伝達される構造となっている。なお、エキサイタ20および振動伝達部材30が車両用シート300の座面部310に設置される構成については、既に特開2017−019386号公報等に開示されているため、その詳細な説明を省略する。
なお、本実施の形態では、振動伝達部材30として、円形断面を有する棒状体であって振動を伝達しやすい金属等によって形成されるものを一例として用いて説明を行う。しかしながら、本体が延伸された形状を有しており、その延伸方向へと振動を伝達させることが可能なものであれば、その形状や材質等については限定されない。延伸方向へと振動を伝達することが可能な部材であれば、様々な部材を振動伝達部材として用いることが可能である。
また、図3では、座面部310を正面から見て左側部分にしか、エキサイタ20および振動伝達部材30が図示されていない。しかしながら、エキサイタ20および振動伝達部材30の設置位置は、座面部310の左側だけには限定されず、座面部310を正面から見て右側等の別の位置に設置するものであってもよい。本実施の形態に係る車両用報知システム1では、エキサイタ20および振動伝達部材30が、座面部310を正面から見て左側に設置される場合を一例として説明する。以下、「座面部310を正面から見て左側」を意図する場合には、「座面部310の左側」と称する。
[ピックアップ]
ピックアップ40は、振動を信号(信号出力)として測定する測定装置である。ピックアップ40は、座面部310の所定位置に複数設置される。それぞれのピックアップ40により、座面部310の部位毎の振動状態が測定される(S.12)。
例えば、図3に示すように、座面部310の左側前部および左側後部のそれぞれに1個ずつピックアップ40を設置することによって、座面部310の左側前部の振動状態と左側後部の振動状態とを、振動の測定位置に対応付けて測定することが可能になる。図3では、座面部310の左側前部および左側後部だけにしか、ピックアップ40が設けられていないが、ピックアップ40の設置位置および設置個数等は、特に限定されない。座面部310に対してピックアップ40を、3個、4個、あるいはそれより多数設置することも可能である。
それぞれのピックアップ40によって検出された振動は、それぞれのピックアップ40の設置位置、つまり、振動の測定位置に対応付けられた情報(信号)として、振動収録部50へ出力される。
[振動収録部]
振動収録部50は、ピックアップ40により検出された信号出力を経時的に収録(記録)する(S.13)。図3に示すように複数のピックアップ40が設置される場合には、それぞれのピックアップ40で検出された信号出力を個別に収録する。ピックアップ40で測定された信号出力を、振動収録部50で収録することによって、座面部310の部位毎に、振動特性を振動測定データとして収録することが可能になる。振動特性の測定は、マイクを使用して音場を測定する音響特性の原理を利用したものである。
[振動解析部]
振動解析部60は、振動収録部50に収録された、座面部310の部位毎の振動測定データ(信号出力)に基づいて、座面部310における振動特性の解析を行う(S.14)。まず、振動解析部60は、ピックアップ40の設置位置毎に振動収録部50に収録された振動測定データに基づいて、音場解析で一般的に利用されるインパルス応答を求める。そして、振動解析部60は、求められたインパルス応答を周波数解析することによって、信号出力の経過時間(時間軸)に対する周波数特性を判断することが可能なスペクトログラムを求める。スペクトログラムによって、振動特性を、時間、周波数および周波数信号成分の強さからなる3次元のグラフで示すことが可能になる。スペクトログラムによる3次元のグラフを利用することによって、座面部310の振動応答や共振周波数帯域を判断することができる。
本実施の形態では、一例として、図3に示すように、ピックアップ40が座面部310の左側の前後に設けられる場合に、それぞれのピックアップ40において検出されるスペクトログラムを求める。図4(a)は、座面部310の左側前部に設置されるピックアップ40で検出されるインパルス応答を示し、図5は、そのスペクトログラムを示した図である。図4(b)は、座面部310の左側後部に設置されるピックアップ40で検出されるインパルス応答を示し、図6は、そのスペクトログラムを示した図である。座面部310の左側前部で検出される振動特性では、図5に示すスペクトログラムから明らかなように、中心周波数が約70Hzの測定信号に対して、最も大きな信号レベル(Power)の振動が発生する。
ここで、座面部310に着座した人間(着座者)がどの程度の信号レベルまで振動を体感することができるかを調べる。図7は、着座者が振動発生位置からの振動を、車両走行中に十分に体感できる信号レベル(振動体感レベル)と、振動を体感することができる最小の信号レベル(境界体感レベル)とを示したグラフである。図7では、振動の信号レベルのピークが70Hzである座面部310の振動発生位置において、中心周波数を70Hzとする測定信号の信号レベルを変化させた場合を示している。図7において、着座者が振動を十分に体感できる信号レベル(振動体感レベル)を0dBとする。信号レベルを徐々に低減させていって、振動を体感できなくなる直前の信号レベル、つまり、振動を体感することができる最小の信号レベル(境界体感レベル)を求める。図7では、境界体感レベルとして、−25dBの信号レベルが検出される。つまり、着座者が十分に振動を感じることができる振動体感レベル(0dB)とのレベル差が25dB以内であれば、着座者は、走行車両であっても、振動伝達部材30からの振動を体感することが可能である。
振動解析部60は、図5に示すスペクトログラムの信号レベルが−25dB以上となる周波数成分を検出する。図5に示すスペクトログラムでは、40Hz〜100Hzの周波数範囲において、信号レベルが−25dB以上となる。このため、40Hzから100Hzまでのうちいずれかの周波数成分を備える信号を、エキサイタ20より振動として出力することによって、座面部310の左側前部において、着座者に確実に体感させることが可能な振動を発生させることができる。
なお、信号レベルが−25dB以上となる周波数範囲は、車両用シートの種類、内部構造、あるいは材質等によって変化する。例えば、車両用シート300以外のシートにおいて、中心周波数を70Hzとする測定信号の信号レベルを変化させた場合に、境界体感レベルが−25dB以上となる周波数範囲は、必ずしも40Hz〜100Hzの周波数範囲になるとは限らない。
また、振動解析部60は、図5に示すスペクトログラムの信号レベルが−25dB以上となる経過時間(sec)を検出する。図5に示すスペクトログラムでは、70Hzのインパルス入力信号が出力されると、信号の出力開始から約0.078secを経過するまでの間で、信号レベルが−25dB以上となり、約0.078secを経過すると、信号レベルが−25dB以下になる。このため、70Hzの周波数成分を備える信号(インパルス入力信号)の出力が停止しても、座面部310の左側前部において、着座者に停止から約0.078secの時間長だけ、振動を体感させ続けることができる。
同様に、座面部310の左側後部で検出される振動特性では、図6に示すスペクトログラムから明らかなように、中心周波数が約130Hzの測定信号を出力した場合に、最も大きな信号レベル(Power)の振動が発生する。振動解析部60は、図6に示すスペクトログラムの信号レベルが−25dB以上となる周波数成分を検出する。図6に示すスペクトログラムでは、約100Hz〜160Hzの周波数範囲において、信号レベルが−25dB以上となる。このため、100Hzから160Hzまでのうちいずれかの周波数成分を備える信号を、エキサイタ20より振動として出力することによって、座面部310の左側後部において、着座者に確実に体感させることが可能な振動を発生させることができる。
なお、中心周波数を130Hzとする測定信号の信号レベルを変化させた場合においても、境界体感レベルが−25dB以上となる周波数範囲は、必ずしも100Hz〜160Hzの周波数範囲に限定されない。上述したように、信号レベルが−25dB以上となる周波数範囲は、車両用シートの種類、内部構造、あるいは材質等によって変化する。
また、振動解析部60は、図6に示すスペクトログラムの信号レベルが−25dB以上を維持する経過時間(sec)を検出する。図6に示すスペクトログラムでは、130Hzのインパルス入力信号が出力されると、信号の出力開始から約0.042secを経過するまでの間で、信号レベルが−25dB以上となり、約0.042secを経過すると、信号レベルが−25dB以下になる。このため、130Hzの周波数成分を備える信号の出力を停止しても、座面部310の左側後部において、着座者に約0.042secの時間長だけ、振動を体感させ続けることができる。
上述したように、エキサイタ20において所定の周波数成分の信号を出力することによって、着座者に座面部310からの振動を体感させることができる。例えば、図5に示すように、40Hzから100Hzまでのうちいずれかの周波数成分の信号を、エキサイタ20より振動として出力する場合、出力信号の周波数として、50Hzや、70Hzや、90Hz等の所定の周波数を設定することにより、着座者に振動を体感させることができる。
ここで、検出される振動の信号レベルがピークとなる周波数の情報を、「中心周波数情報」と称する。さらに、中心周波数の信号の出力が停止された後であっても着座者に振動を体感させ続けることが可能な経過時間の情報を「振動時間情報」と称する。上述した例では、座面部310の左側前部の中心周波数情報として、70Hzが該当し、振動時間情報として、0.078secが該当する。また、座面部310の左側後部の中心周波数情報として130Hzが該当し、振動時間情報として、0.042secが該当する。
振動解析部60において検出された、「中心周波数情報」と、「振動時間情報」とは、メモリ80に記録される(S.15)。なお、後述するように、振動を発生させるための出力信号としてスイープ信号を用いる場合には、振動を体感させることが可能な周波数範囲を示す「周波数範囲情報」を、メモリ80に記録する構成であってもよい。上述した例では、座面部310の左側前部の周波数範囲情報として40Hz〜100Hzが該当し、座面部310の左側後部の周波数範囲情報として100Hz〜160Hzが該当する。
[メモリ]
メモリ80は、一般的なデータ記録手段によって構成される。例えば、一般的なハードディスクや、SSD(Solid State Drive)、不揮発性メモリ等のように、データの記録・読み出しが可能な記録手段であれば、特にその構成・種類は限定されるものではない。メモリ80には、振動解析部60によって検出された、中心周波数情報と、振動時間情報と、周波数範囲情報との情報が、座面部310の部位毎に記録される。より詳細には、これらの情報が、ピックアップ40の設置位置(測定位置)毎に記録される。また、メモリ80は、信号生成部70の読み取り処理によって、メモリ80に記録される中心周波数情報と、振動時間情報と、周波数範囲情報とを取得することが可能になっている。
[振動解析装置]
以上説明したように、振動解析装置100は、測定信号発生部10、エキサイタ20、振動伝達部材30、ピックアップ40、振動収録部50、振動解析部60、メモリ80によって構成される。振動解析装置100によって、中心周波数情報と、振動時間情報と、周波数範囲情報とが、座面部310の部位毎に検出される。ここで、振動解析装置100によって検出される中心周波数情報と、振動時間情報と、周波数範囲情報とは、車両用シート毎にその情報が異なるものである。つまり、振動解析装置100によって求められた中心周波数情報と、振動時間情報と、周波数範囲情報とは、振動解析装置100が設置された車両用シートのシート特性に依存する固有の情報である。
[振動発生装置]
振動解析装置100によって、車両用シートに固有の情報(中心周波数情報、周波数範囲情報、振動時間情報)が求められ、メモリ80に記録された後には、車両用シート300から、測定信号発生部10、ピックアップ40、振動収録部50、振動解析部60が取り外される。そして、残されたエキサイタ20、振動伝達部材30、およびメモリ80に対して、信号生成部70を車両用シート300に加えることにより振動発生装置200が新たに構成される。振動発生装置200によって、座面部310の所望位置に振動を発生させることが可能になる。
[信号生成部]
信号生成部70は、メモリ80に記録される中心周波数情報と、振動時間情報とに基づいて、エキサイタ20から振動として出力させるための出力信号を生成する。図2(b)は、信号生成部70が、出力信号を生成する処理内容を示したフローチャートである。
信号生成部70は、メモリ80から、中心周波数情報を読み出して(取得して)、RAM等の一時メモリ等に記録させる(S.21)。例えば、図5に示したシート振動解析の結果(スペクトログラム)では、中心周波数として、座面部310の左側前部の70Hzと、左側後部の130Hzとがメモリ80から読み出されて、一時メモリに記録される。なお、RAM等の一時メモリではなく、メモリ80の別領域に記録する構成であってもよい。
次に、信号生成部70は、振動時間情報をメモリ80から読み出して、一時メモリ等に記録させる(S.22)。図5に示したシート振動解析の結果(スペクトログラム)の場合には、座面部310の左側前部(中心周波数70Hz)の振動時間情報として0.078secが、メモリ80に記録されている。また、図6に示したシート振動解析の結果(スペクトログラム)の場合には、左側後部(中心周波数130Hz)の振動時間情報として約0.042secが、メモリ80に記録されている。
振動時間情報は、着座者がインパルス応答による振動を体感する場合に、車両用シート300の左側前部では、信号の出力を停止してから0.078sec経過するまでの間だけ振動を体感し続けることを示している。また、車両用シート300の左側後部では、信号の出力を停止してから0.042sec経過するまでの間だけ振動を体感し続けることを示している。従って、左側前部と左側後部とで同じ時間だけ信号を出力したと仮定すると、着座者は、左側前部の振動の方が、左側後部の振動よりも長く振動を体感することになる。
次に、信号生成部70は、座面部310における着座者の振動の体感方向、つまり、振動の推移方法を決定する(S.23)。例えば、座面部310で着座者に振動を体感させる場合に、前側から後側へと振動を推移させるか、あるいは、後側から前側に振動を推移させるか等の決定を行う。
振動の推移方法の決定は、予め着座者によって決定された推移方法がメモリ80に記録されており、信号生成部70がメモリ80から推移方法を読み出すことによって決定する構成であってもよい。また、着座者に推移方法を選択あるいは入力等させることにより、振動の推移方法を決定する構成とすることも可能である。決定された推移方法は、振動推移情報として、RAM等の一時メモリ等に記録される。
そして、信号生成部70は、RAM等の一時メモリに記録された、中心周波数、振動時間、振動推移の各情報を読み出して、エキサイタ20より振動として出力させるための出力信号を生成する(S.24)。本実施の形態では、一例として、1secの時間長の出力信号を生成する場合について説明する。
図8は、信号生成部70による出力信号の生成処理方法を示したフローチャートである。信号生成部70は、まず、一時メモリから、振動の推移方向を記録した振動推移情報を読み出す(S.31)。信号生成部70は、読み出した振動推移情報が、座面部310の前側から後側へと振動を推移させる情報であるか否かを判断する(S.32)。
振動推移情報が、前側から後側へと振動を推移させる内容の情報である場合(S.32においてYesの場合)、信号生成部70は、まず始めに、左側前部の中心周波数情報と左側前部の振動時間情報とを、一時メモリから読み出す(S.33)。本実施の形態では、信号生成部70が、左側前部の中心周波数情報として70Hzの情報を一時メモリから読み出すと共に、左側前部の振動時間情報として0.078secの情報を、一時メモリから読み出す。そして、信号生成部70は、座面部310の左側前部を0.5sec時間長だけ振動させるための出力信号(前半の出力信号)を生成する(S.34)。本実施の形態では、信号生成部70が、中心周波数が70Hzの単音信号を生成する。この前半の出力信号は、本発明に係る第1の出力信号に該当する。
ここで、既に説明したように、中心周波数が70Hzのインパルス入力信号を、エキサイタ20から出力させた場合に、信号の出力を停止した後であっても、着座者は約0.078sec時間長だけ振動を体感し続けることになる。このため、座面部310の左側前部において、着座者に0.5sec時間長の振動を体感させるためには、0.422sec(=0.500sec−0.078sec)時間長だけ信号の信号レベルを制限せずに継続させ、その後に、0.078sec時間長だけ信号の信号レベルをゼロに制限させる必要がある。
従って、信号生成部70は、一時メモリから読み出された中心周波数70Hzと振動時間0.078secとに基づいて、周波数が70Hzであって、信号出力開始から0.422sec時間長だけ信号レベルを制限せずに継続させ、その後に0.078sec時間長だけ信号レベルがゼロ(0dB)になる信号を、前半の0.5sec時間長分の出力信号として生成する。
次に、信号生成部70は、左側後部の中心周波数情報と左側後部の振動時間情報とを、一時メモリから読み出す(S.35)。本実施の形態では、信号生成部70が、左側後部の中心周波数情報として、130Hzの情報を一時メモリから読み出すと共に、左側後部の振動時間情報として、0.042secの情報を、一時メモリから読み出す。そして、信号生成部70は、座面部310の左側後部を0.5sec時間長だけ振動させるための出力信号(後半の出力信号)を生成する(S.36)。本実施の形態では、信号生成部70が、中心周波数が130Hzの単音信号を生成する。この後半の出力信号は、本発明に係る第2の出力信号に該当する。
ここでも、既に説明したように、中心周波数が130Hzのインパルス入力信号を、エキサイタ20から出力させた場合に、信号の出力を停止した後であっても、着座者は約0.042sec時間長だけ振動を体感し続けることになる。このため、座面部310の左側後部において、着座者に0.5sec時間長の振動を体感させるためには、0.458sec(=0.500sec−0.042sec)時間長だけ信号の信号レベルを制限せずに継続させ、その後に、0.042sec時間長だけ信号の信号レベルをゼロに制限させる必要がある。
従って、信号生成部70は、一時メモリから読み出された中心周波数130Hzと振動時間0.042secとに基づいて、周波数が130Hzであって、信号出力開始から0.458sec時間長だけ信号レベルを制限せずに継続させ、その後に0.042sec時間長だけ信号レベルがゼロ(0dB)になる信号を、後半の0.5sec時間長分の出力信号として生成する。
一方で、振動推移情報が後側から前側へと振動を推移する内容の情報である場合(S.32においてNoの場合)、信号生成部70は、まず始めに、左側後部の中心周波数情報と左側後部の振動時間情報を、一時メモリから読み出す(S.37)。本実施の形態では、信号生成部70が、左側後部の中心周波数情報として、130Hzの情報を一時メモリから読み出すと共に、左側後部の振動時間情報として、0.042secの情報を一時メモリから読み出す。そして、信号生成部70は、座面部310の左側後部を0.5sec時間長だけ振動させるための出力信号(前半の出力信号)を生成する(S.38)。本実施の形態では、信号生成部70が、中心周波数が130Hzの単音信号を生成する。
具体的な生成方法は、S.36において説明した、左側後部用の出力信号の生成処理と同じ処理を行う。この処理によって、信号生成部70は、周波数が130Hzであって、信号出力開始から0.458sec時間長だけ信号レベルを制限せずに継続させ、その後に0.042sec時間長だけ信号レベルがゼロ(0dB)になる信号を、前半の0.5sec時間長分の出力信号として生成する。
次に、信号生成部70は、左側前部の中心周波数情報と左側前部の振動時間情報とを、一時メモリから読み出す(S.39)。本実施の形態では、信号生成部70が、左側前部の中心周波数情報として70Hzの情報を一時メモリから読み出すと共に、左側前部の振動時間情報として0.078secの情報を、一時メモリから読み出す。そして、信号生成部70は、座面部310の左側前部を0.5sec時間長だけ振動させるための出力信号(後半の出力信号)を生成する(S.40)。本実施の形態では、信号生成部70が、中心周波数が70Hzの単音信号を生成する。
ここでも、既に説明したように、中心周波数が70Hzのインパルス入力信号を、エキサイタ20から出力させた場合、信号の出力を停止した後であっても、着座者は約0.078sec時間長だけ振動を体感し続けることになる。このため、座面部310の左側前部において、着座者に0.5sec時間長の振動を体感させるためには、0.422sec(=0.5sec−0.078sec)時間長だけ信号の信号レベルを制限せずに継続させ、その後に、0.078sec時間長だけ信号の信号レベルをゼロに制限させる必要がある。
従って、信号生成部70は、一時メモリから読み出された中心周波数70Hzと振動時間0.078secとに基づいて、周波数が70Hzであって、信号出力開始から0.422sec時間長だけ信号レベルを制限せずに継続させ、その後に0.078sec時間長だけ信号レベルがゼロ(0dB)になる信号を、後半の0.5sec時間長分の出力信号として生成する。
S.36の処理あるいはS.40の処理の後、信号生成部70は、生成した前半の0.5sec時間長分の出力信号の後に、生成した後半の0.5sec時間長分の出力信号を接続することによって、1.0sec時間長分(全体)の出力信号を生成する(S.41)。
図9(a)は、左側前部を振動させるための前半の出力信号の後に、左側後部を振動させるための後半の出力信号を接続させることにより生成された全体の出力信号を示した図である。図9(b)は、前半部分の信号と後半部分の信号との接続部分を拡大した図である。図9(a)より明らかなように、前半(0sec〜0.5sec)の信号では、0secから0.422secまでの間、周波数70Hzの正弦波が出力されて、その後の0.422secから0.500secまでの間(0.078sec時間長の間)で、振幅値を0にした状態が維持されている。そして、後半(0.5sec〜1.0sec)の信号では、0.5secから0.958sec(=0.5sec+0.458sec)までの間、周波数130Hzの正弦波が出力されて、その後の0.958secから1.000secまでの間(0.042sec時間長の間)、振幅値を0にした状態が維持されている。
図10は、図9(a)に示された1.0sec時間長の出力信号をエキサイタ20から振動として出力させた場合に、座面部310の左側前部に設置したピックアップ40で測定した振動状態を示したスペクトログラムを示した図である。上述したように、1.0sec時間長の出力信号の前半のうち、0secから0.422secまでの間は、周波数70Hzの正弦波が出力されて、その後の0.422secから0.500secまでの間(0.078sec時間長の間)で、振幅値がゼロの状態が維持されている。しかしながら、図10に示すように、座面部310の左側前部では、信号の出力が停止された0.422secの後であっても、約0.5secが経過するまでの間、−25dB以上の振動が検出されている。このように、座面部310の左側前部において着座者に0.5sec時間長の振動を体感させる場合に、振動の出力時間を0.5secとせず、振動体感の余韻を考慮して、0.422secで信号の出力を停止させることによって、0.5sec時間長の振動を、着座者に体感させることが可能になる。
一方で、後半の出力信号に関しては、周波数が130Hzの信号がエキサイタ20に入力されることになるが、図5に示すように、座面部310の左側前部では、130Hzの振動が入力されても、−25dB以上の振動が発生しない。このため、図10から明らかなように、0.5sec以降には、座面部310の左側前部において着座者が振動を体感することはない。
図11は、図9(a)に示された1.0sec時間長の出力信号をエキサイタ20から振動として出力させた場合に、座面部310の左側後部に設置したピックアップ40で測定した振動状態を示したスペクトログラムを示した図である。上述したように、1.0sec時間長の出力信号の前半のうち、0secから0.422secまでの間は、周波数70Hzの正弦波が出力されている。しかしながら、図6に示すように、座面部310の左側後部では、70Hzの振動が入力されても、−25dB以上の振動が発生しない。このため、図11から明らかなように、0secから0.5secまでの間は、座面部310の左側後部において着座者が振動を体感することはない。
一方で、後半の出力信号に関しては、周波数が130Hzの信号がエキサイタ20に入力されることになる。ここで、出力信号の後半となる0.5sec時間長のうち、0.5secから0.958secまでの間は、周波数130Hzの正弦波が出力されて、その後の0.958secから1.000secまでの間(0.042sec時間長の間)で、振幅値を0にした状態が維持されている。しかしながら、図11に示すように、座面部310の左側後部では、信号の出力が停止された0.958secの後であっても、約1.0secになるまでの間、−25dB以上の振動が検出されている。このように、座面部310の左側後部において、着座者に0.5sec時間長(0.5secから1.0secの間)の振動を体感させる場合に、振動の出力時間を1.0secまでとせず、振動体感の余韻を考慮して、0.958secで信号の出力を停止させることによって、後半の0.5sec時間長の振動を、着座者に体感させることが可能になる。
上述したように、TSP信号やM系列符号のように、広範囲の周波数帯域で信号出力の測定が可能な測定信号を、エキサイタ20から振動として出力し、座面部310の各部位に設置されたピックアップ40で、振動レベルの高い周波数を測定する。このように、振動レベルの高い周波数を測定することによって、座面部310の部位毎に、振動を発生させることが可能な周波数を特定することができる。このため、座面部310の内部に略水平に振動伝達部材30を延設し、振動伝達部材30を介して着座者に振動を体感させる構造の振動発生装置200であっても、着座者に振動を体感させたい部位に、振動を発生させることができる。つまり、振動を体感させたい部位に適した周波数からなる出力信号を、エキサイタ20より振動として出力させることにより、座面部310における振動の発生箇所を制御することができる。
従って、本実施の形態において、一例として説明したように、前側部位を振動させることが可能な周波数の信号を用いて振動伝達部材30を振動させた後に、後側部位を振動させることが可能な周波数の信号を用いて振動伝達部材30を振動させることによって、着座者が振動を体感する部位を前側から後側へ推移させること可能となり、推移感のある振動によって、着座者に警報等を行うことが可能になる。
また、測定信号により検出されたインパルス応答から、着座者が振動を体感し続ける時間を求めることによって、信号の出力停止後に振動が体感され得る時間を振動時間情報として求めることができる。そして、座面部310の部位毎に異なる振動時間情報を考慮して、着座者が体感し続ける振動の体感時間が、部位毎に同じ時間になるように、信号レベルを制限せずに継続させる時間と、信号レベルをゼロ(0dB)に制限する時間とからなる出力信号を生成する。このようにして生成された出力信号を用いることにより、座面部310の部位毎に異なる振動の体感継続時間を考慮しつつ、各部位において体感され得る振動の体感時間が等しくなるように振動の調整を行うことが可能になる。
さらに、座面部310の各部位において測定される振動特性に基づいて、着座者が車両走行中であっても振動による警報等に気付く振動の強さを検出することによって、座面部310の上面の部位毎に発生する振動を、着座者が確実に体感できる周波数範囲を求めることができる。このため、エキサイタ20から振動として出力される出力信号の周波数を調整することによって、座面部310の異なる部位毎に振動を発生させる場合であっても、確実に着座者が振動を体感することが可能な強さで、振動を発生させることができる。
以上、本発明に係る振動発生装置および振動発生方法について、振動発生装置200を一例として示し、図面を用いて詳細に説明を行ったが、本発明に係る振動発生装置および振動発生方法は、上述した実施の形態に示した例には限定されない。
例えば、実施の形態に係る振動発生装置200では、座面部310の左側前部を振動させる出力信号として、信号レベルが最も高い70Hzの周波数の信号を生成する場合について説明を行った。しかしながら、図5に示すように、座面部310の左側前部において、着座者が振動を確実に体感可能な−25dB以上の信号レベルを示す周波数は、70Hzだけに限定されない。例えば、40Hzから100Hzまでのうちいずれかの周波数成分からなる信号であれば、座面部310の左側前部において−25dB以上の信号レベルの振動を発生させることが可能である。このため、座面部310の左側前部を振動させるための出力信号は、70Hzの出力信号だけに限定されるものではなく、40Hz〜100Hzの周波数範囲に収まるいずれかの周波数の信号を用いることによって、効果的な振動を発生させることが可能になる。
また同様に、座面部310の左側後部を振動させる場合であっても、図6に示すように、100Hzから160Hzまでの周波数範囲のうちのいずれかの周波数成分からなる信号を用いることによって、−25dB以上の振動を発生させることができる。このため、座面部310の左側後部を振動させるための出力信号においても、100Hzから160Hzまでの周波数範囲のうちのいずれかの周波数成分からなる信号を用いることによって、効果的な振動を発生させることが可能になる。
さらに、実施の形態では、出力信号として用いられる信号として、70Hzおよび130Hzの単音信号を用いる場合について説明を行った。しかしながら、上述したように、座面部310の左側前部を振動させる場合には、40Hz〜100Hzの周波数範囲に収まるいずれかの周波数の信号を用いることによって、効果的な振動を発生させることが可能になるため、40Hz〜100Hzの周波数範囲で周波数が推移するスイープ信号を出力信号として用いることも可能である。このようなスイープ信号を用いる場合であっても、振動の信号レベルが−25dB以上になるため、効果的な振動を発生させることが可能になる。
また同様に、座面部310の左側後部を振動させる場合においても、100Hz〜160Hzの周波数範囲で周波数が推移するスイープ信号を出力信号として用いることによって、効果的な振動を発生させることが可能になる。
特に、スイープ信号を出力信号としてエキサイタ20から振動を出力させることにより、着座者が体感する振動の大きさ(強さ)を連続的に変化させることが可能になり、振動が単調になってしまうことを回避することが可能になる。
さらに、図5に示した座面部310の左側前部の振動特性より、周波数の値毎に左側前部で発生される振動の強さ(dB)を求めることができる。また、図6に示した座面部310の左側後部の振動特性より、周波数の値毎に左側後部で発生される振動の強さ(dB)を求めることができる。このため、座面部310の左側前部において振動を発生させる出力信号の周波数値と、左側後部において振動を発生させる出力信号の周波数値とを、振動の強さが同じ強さになるように調整することによって、座面部310の左側前部と左側後部とにおいて発生する振動の強さを同じ強さにすることができる。
また、座面部310の左側前部と左側後部とにおいて振動を発生させる出力信号の周波数値を調整することによって、座面部310の左側前部において発生する振動の強さを、左側後部において発生する振動の強さよりも、強くしたり弱くしたりすることが可能である。
さらに、本発明に係る振動発生装置200では、振動伝達部材30を、車両用シート300の座面部310の内部に設置(内設)して、座面部310の部位毎に振動を発生させる場合について説明を行った。しかしながら、振動伝達部材30を設置する場所は、必ずしも車両用シート300の座面部310の内部には限定されない。例えば、車両用シート300の座面部310ではなく、背もたれ部の内部に振動伝達部材30を内設することによって、背もたれ部の振動を着座者に体感させることが可能である。このため、座面部310以外のシート部位に振動伝達部材30を内設する場合であっても、振動による警報を着座者に認識させることが可能である。
1 …車両用報知システム
10 …測定信号発生部
20 …エキサイタ(振動発生手段)
30 …振動伝達部材
40 …ピックアップ
50 …振動収録部
60 …振動解析部
70 …信号生成部(出力信号生成手段)
80 …メモリ(周波数情報記録手段、振動時間情報記録手段)
100 …振動解析装置
200 …振動発生装置
300 …車両用シート(シート)
310 …座面部

Claims (12)

  1. 入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段と、
    シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材と、
    入力される測定信号に基づいて前記振動発生手段で発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートに振動を発生させた際の前記測定信号の周波数値を、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した周波数情報記録手段と、
    前記シートの所望位置に対応する前記測定位置の周波数値を、前記周波数情報記録手段より取得して、当該周波数値を含む出力信号を生成する出力信号生成手段と
    を有し、
    前記振動発生手段は、前記出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートの前記所望位置に振動を発生させること
    を特徴とする振動発生装置。
  2. 前記出力信号生成手段は、前記周波数情報記録手段より一の所望位置に対応する測定位置の周波数値を第1周波数値として取得して、当該第1周波数値の周波数値を含む第1の出力信号を生成すると共に、前記周波数情報記録手段より他の所望位置に対応する測定位置の周波数値を第2周波数値として取得して、前記第2周波数値の周波数値を含む第2の出力信号を生成し、
    前記振動発生手段は、前記第1の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させた後に、前記第2の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートにおける振動の発生位置を前記一の所望位置から前記他の所望位置へと変化させること
    を特徴とする請求項1に記載の振動発生装置。
  3. 入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段と、
    シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材と、
    入力される測定信号に基づいて前記振動発生手段で発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートに振動を発生させた場合に、当該振動の振動レベルが所定の振動レベル以上となる前記測定信号の周波数範囲を、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した周波数情報記録手段と、
    前記シートの所望位置に対応する前記測定位置の周波数範囲を、前記周波数情報記録手段より取得して、当該周波数範囲のいずれかの周波数を含む出力信号を生成する出力信号生成手段と
    を有し、
    前記振動発生手段は、前記出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートの前記所望位置に振動を発生させること
    を特徴とする振動発生装置。
  4. 前記出力信号生成手段は、前記周波数情報記録手段より一の所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を第1周波数範囲として取得して、当該第1周波数範囲のいずれかの周波数を含む第1の出力信号を生成すると共に、前記周波数情報記録手段より他の所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を第2周波数範囲として取得して、前記第2周波数範囲のいずれかの周波数を含む第2の出力信号を生成し、
    前記振動発生手段は、前記第1の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させた後に、前記第2の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートにおける振動の発生位置を前記一の所望位置から前記他の所望位置へと変化させること
    を特徴とする請求項3に記載の振動発生装置。
  5. 前記所定の振動レベルは、前記シートに着座した着座者が前記振動を体感可能な最小の振動レベルであること
    を特徴とする請求項3または請求項4に記載の振動発生装置。
  6. 前記測定信号としてインパルス入力信号を用いることにより前記シートにインパルス応答となる振動を発生させた場合に、前記シートに着座した着座者が当該振動を体感し続ける時間を振動時間として、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した振動時間情報記録手段を有し、
    前記出力信号生成手段は、前記所望位置に対応する前記測定位置の振動時間を前記振動時間情報記録手段より取得して、信号の出力開始から、所定時間より前記振動時間を減算した時間が経過するまでの間は、信号レベルを制限せず、当該時間の経過直後から前記振動時間が経過するまでの間は、信号レベルをゼロに制限した前記出力信号を生成すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の振動発生装置。
  7. 入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段が、シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材に対して、発生された前記振動を伝達させることにより、前記シートの所望位置に振動を発生させる振動発生装置の振動発生方法であって、
    入力される測定信号に基づいて前記振動発生手段で発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートに振動を発生させた際の前記測定信号の周波数値を、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した周波数情報記録手段より、出力信号生成手段が、前記所望位置に対応する前記測定位置の周波数値を取得する周波数情報取得ステップと、
    該周波数情報取得ステップにおいて取得された前記周波数値を含む出力信号を、前記出力信号生成手段が生成する出力信号生成ステップと、
    前記出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動発生手段が前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートの前記所望位置に振動を発生させる振動発生ステップと
    を有することを特徴とする振動発生方法。
  8. 前記出力信号生成ステップにおいて、前記出力信号生成手段は、前記周波数情報記録手段より一の所望位置に対応する測定位置の周波数値を第1周波数値として取得して、当該第1周波数値の周波数値を含む第1の出力信号を生成すると共に、前記周波数情報記録手段より他の所望位置に対応する測定位置の周波数値を第2周波数値として取得して、前記第2周波数値の周波数値を含む第2の出力信号を生成し、
    前記振動発生ステップにおいて、前記振動発生手段は、前記第1の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させた後に、前記第2の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートにおける振動の発生位置を前記一の所望位置から前記他の所望位置へと変化させること
    を特徴とする請求項7に記載の振動発生方法。
  9. 入力される信号に基づいて当該信号の周波数に応じた周波数の振動を発生する振動発生手段が、シートの内部にあって振動を延設方向に伝達することが可能な振動伝達部材に対して、発生された前記振動を伝達させることにより、前記シートの所望位置に振動を発生させる振動発生装置の振動発生方法であって、
    入力される測定信号に基づいて前記振動発生手段で発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートに振動を発生させた場合に、当該振動の振動レベルが所定の振動レベル以上となる前記測定信号の周波数範囲を、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した周波数情報記録手段より、出力信号生成手段が、前記所望位置に対応する前記測定位置の周波数範囲を取得する周波数情報取得ステップと、
    該周波数情報取得ステップにおいて取得された前記周波数範囲のいずれかの周波数を含む出力信号を、前記出力信号生成手段が生成する出力信号生成ステップと、
    前記出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動発生手段が前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートの前記所望位置に振動を発生させる振動発生ステップと
    を有することを特徴とする振動発生方法。
  10. 前記出力信号生成ステップにおいて、前記出力信号生成手段は、前記周波数情報記録手段より一の所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を第1周波数範囲として取得して、当該第1周波数範囲のいずれかの周波数を含む第1の出力信号を生成すると共に、前記周波数情報記録手段より他の所望位置に対応する測定位置の周波数範囲を第2周波数範囲として取得して、前記第2周波数範囲のいずれかの周波数を含む第2の出力信号を生成し、
    前記振動発生ステップにおいて、前記振動発生手段は、前記第1の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させた後に、前記第2の出力信号に基づいて発生された振動を、前記振動伝達部材に伝達させることにより、前記シートにおける振動の発生位置を前記一の所望位置から前記他の所望位置へと変化させること
    を特徴とする請求項9に記載の振動発生方法。
  11. 前記所定の振動レベルは、前記シートに着座した着座者が前記振動を体感可能な最小の振動レベルであること
    を特徴とする請求項9または請求項10に記載の振動発生方法。
  12. 前記測定信号としてインパルス入力信号を用いることにより前記シートにインパルス応答となる振動を発生させた場合に、前記シートに着座した着座者が当該振動を体感し続ける時間を振動時間として、当該振動を測定した前記シートの測定位置に対応付けて記録した振動時間情報記録手段より、前記出力信号生成手段が、前記所望位置に対応する前記測定位置の振動時間を取得する振動時間情報取得ステップを有し、
    前記出力信号生成ステップにおいて、前記出力信号生成手段は、信号の出力開始から、前記振動時間情報取得ステップにおいて取得した前記振動時間を所定時間より減算した時間が経過するまでの間は、信号レベルを制限せず、当該時間の経過直後から前記振動時間が経過するまでの間は、信号レベルをゼロに制限した前記出力信号を生成すること
    を特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか1項に記載の振動発生方法。
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